JP2009080968A - 膜電極接合体および燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】膜電極接合体の保水性を向上させ、燃料電池の動作を安定化させる。
【解決手段】アノード22の触媒層26とガス拡散層28との間に保水層60を設け、カソード24の触媒層30とガス拡散層32との間に保水層70を設ける。保水層60および保水層70は、ともに、1層の親水層が2層の撥水層によって狭持された3層構造を有する。親水層は、親水性の導電性粉末および親水性樹脂を含み、撥水層は、撥水性の導電性粉末および撥水性樹脂を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、水素と酸素の電気化学反応により発電する燃料電池に関する。
近年、エネルギー変換効率が高く、かつ、発電反応により有害物質を発生しない燃料電池が注目を浴びている。こうした燃料電池の一つとして、100℃以下の低温で作動する固体高分子形燃料電池が知られている。
固体高分子形燃料電池は、電解質膜である固体高分子膜を燃料極と空気極との間に配した基本構造を有し、燃料極に水素を含む燃料ガス、空気極に酸素を含む酸化剤ガスを供給し、以下の電気化学反応により発電する装置である。
燃料極:H→2H+2e ・・・(1)
空気極:1/2O+2H+2e→HO ・・・(2)
アノードおよびカソードは、それぞれ触媒層とガス拡散層が積層した構造からなる。各電極の触媒層が固体高分子膜を挟んで対向配置され、膜電極接合体が構成される。触媒層は、触媒を担持した炭素粒子がイオン交換樹脂により結着されてなる層である。ガス拡散層は酸化剤ガスや燃料ガスの通過経路となる。
アノードにおいては、供給された燃料中に含まれる水素が上記式(1)に示されるように水素イオンと電子に分解される。このうち水素イオンは固体高分子電解質膜の内部を空気極に向かって移動し、電子は外部回路を通って空気極に移動する。一方、カソードにおいては、カソードに供給された酸化剤ガスに含まれる酸素が燃料極から移動してきた水素イオンおよび電子と反応し、上記式(2)に示されるように水が生成する。このように、外部回路では燃料極から空気極に向かって電子が移動するため、電力が取り出される(特許文献1参照)。
固体高分子形燃料電池で使用される固体高分子膜は、湿潤状態にて良好なプロトン伝導性を示す。このため、膜電極接合体が低加湿状態になると、上述した電気化学反応が阻害され、燃料電池の出力電圧が低下したり、燃料電池の動作が不安定になるという問題があった。この対策として、触媒層とガス拡散層との間に撥水層を設けて膜電極接合体の保水性を高める技術が知られている(特許文献2)
特開2002−203569号公報 特開2005−222813号公報
従来のように触媒層とガス拡散層との間に撥水層を設けた構成では、保水力が十分でないため、撥水層を透過した水はガス拡散層をさらに透過して外部へ排出されてしまう。このため、膜電極接合体に保持される水の量が不十分となり、加湿条件が変わった場合の影響がすぐにセル電圧として反映されてしまう。この結果、セル電圧のばらつきが大きくなり、燃料電池の動作が不安定となる。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、膜電極接合体の保水力をより高めることにより、燃料電池の動作を安定にする技術の提供にある。
本発明のある態様は、膜電極接合体である。当該膜電極接合体は、電解質膜と、電解質膜の一方に面に設けられたアノードと、電解質膜の他方の面に設けられたカソードと、を備え、アノードおよびカソードのうち、すくなくとも一方は、触媒層と、ガス拡散層と、触媒層とガス拡散層との間に配設され、撥水層と親水層とが互いに積層された積層体を含む保水層とを有し、保水層は、1層の親水層と当該1層の親水層を狭持する2層の撥水層とを少なくとも含むことを特徴とする。
上記態様において、撥水層は、撥水性の導電性粉末と撥水性樹脂とを含有し、親水層は、親水性の炭素材料または、親水性の親水性の導電性粉末と親水性樹脂とを含有してもよい。
本発明の他の態様は、上述した膜電極接合体と、膜電極接合体のアノード側に配設され、燃料ガスを供給するための流路が設けられたアノード用セパレータと、膜電極接合体のカソード側に配設され、酸化剤ガスを供給するための流路が設けられたカソード用セパレータと、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、加湿条件の変化がセル電圧に与える影響を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る燃料電池10の構造を模式的に示す斜視図である。図2は、図1のA−A線上の断面図である。燃料電池10は、平板状の膜電極接合体50を備え、この膜電極接合体50の両側にはセパレータ34およびセパレータ36が設けられている。この例では一つの膜電極接合体50のみを示すが、セパレータ34やセパレータ36を介して複数の膜電極接合体50を積層して、燃料電池10が構成されてもよい。
膜電極接合体50は、固体高分子電解質膜20、アノード22、およびカソード24を有する。アノード22は、触媒層26、ガス拡散層28および触媒層26とガス拡散層28との間に設けられた保水層60からなる積層体を有する。一方、カソード24は、触媒層30、ガス拡散層32、および触媒層30とガス拡散層32との間に設けられた保水層70からなる積層体を有する。アノード22の触媒層26とカソード24の触媒層30は、固体高分子電解質膜20を挟んで対向するように設けられている。
アノード22側に設けられるセパレータ34にはガス流路38が設けられている。燃料供給用のマニホールド(図示せず)から燃料ガスがガス流路38に分配され、ガス流路38を通じて膜電極接合体50に燃料ガスが供給される。同様に、カソード24側に設けられるセパレータ36にはガス流路40が設けられている。
固体高分子電解質膜20は、湿潤状態において良好なイオン伝導性を示し、アノード22およびカソード24の間でプロトンを移動させるイオン交換膜として機能する。固体高分子電解質膜20は、含フッ素重合体や非フッ素重合体等の固体高分子材料によって形成され、例えば、スルホン酸型パーフルオロカーボン重合体、ポリサルホン樹脂、ホスホン酸基又はカルボン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体等を用いることができる。スルホン酸型パーフルオロカーボン重合体の例として、ナフィオン(デュポン社製:登録商標)112などが挙げられる。また、非フッ素重合体の例として、スルホン化された、芳香族ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホンなどが挙げられる。
アノード22を構成する触媒層26は、イオン交換樹脂と、触媒を担持した炭素粒子すなわち触媒担持炭素粒子とから構成される。イオン交換樹脂は、触媒を担持した炭素粒子と固体高分子電解質膜20を接続し、両者間においてプロトンを伝達する役割を持つ。イオン交換樹脂は、固体高分子電解質膜20と同様の高分子材料から形成されてよい。担持される触媒として、たとえば白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウムなどの金属、またはこれらの金属の合金が挙げられる。また触媒を担持する炭素粒子には、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノオニオンなどがある。
アノード22を構成するガス拡散層28は、アノードガス拡散基材により形成される。アノードガス拡散基材は、電子伝導性を有する多孔体で構成されることが好ましく、たとえばカーボンペーパー、カーボンの織布または不織布などを用いることができる。
保水層60は、アノードガス拡散基材の固体高分子電解質膜20側に塗布された微細孔層として存在する。すなわち、アノードガス拡散基材のうち、保水層60が塗布されていない部分がガス拡散層28として機能する。図3は、保水層60の構造を示す要部拡大図である。保水層60は、ガス拡散層28から触媒層26に向けて、順に、撥水層62a、親水層64、撥水層62bからなる3層構造を有する。
撥水層62aおよび撥水層62bは、撥水性の導電性粉末と撥水性樹脂とを混練して得られるペースト状の混練物である。撥水性の導電性粉末としては、たとえば、撥水化処理された撥水性カーボンブラックを用いることができる。また、撥水性樹脂としては、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、四フッ化エチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体(PFA)などのフッ素系樹脂を用いることができる。なお、撥水性樹脂は結着性を有することがこのましい。ここで、結着性とは、粘りの少ないものやくずれやすいものをつなぎ合わせ、粘りのあるもの(状態)にすることができる性質をいう。撥水性樹脂が結着性を有することにより、導電性粉末と撥水性樹脂とを混練することにより、ペーストを得ることができる。
親水層64は、親水性の炭素材料または、親水性の導電性粉末と親水性樹脂とを混練して得られるペースト状の混練物である。親水性の炭素材料としては、親水性の導電性カーボン、アクアカーボン(東海カーボン製)、フラレノール、親水性の官能基を付与したカーボンなどを用いることができる。親水性の導電性粉末としては、たとえば、親水化処理された親水性カーボンブラックを用いることができる。また、親水性樹脂としては、スルホン酸型パーフルオロカーボン重合体、ポリサルホン樹脂、ホスホン酸基又はカルボン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体等を用いることができる。スルホン酸型パーフルオロカーボン重合体の例として、ナフィオン(デュポン社製)112などが挙げられる。また、親水性樹脂として、スルホン化された、芳香族ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホンなどの非フッ素重合体を用いてもよい。
図1および図2の説明に戻り、カソード24を構成する触媒層30は、イオン交換樹脂と、触媒を担持した炭素粒子すなわち触媒担持炭素粒子とから構成される。イオン交換樹脂は、触媒を担持した炭素粒子と固体高分子電解質膜20を接続し、両者間においてプロトンを伝達する役割を持つ。イオン交換樹脂は、固体高分子電解質膜20と同様の高分子材料から形成されてよい。担持される触媒として、たとえば白金、パラジウム、イリジウム、ルテニウムなどの金属、またはこれらの金属の合金が挙げられる。また触媒を担持する炭素粒子には、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノオニオンなどがある。
カソード24を構成するガス拡散層32は、カソードガス拡散基材により形成される。カソードガス拡散基材は、電子伝導性を有する多孔体で構成されることが好ましく、たとえばカーボンペーパー、カーボンの織布または不織布などを用いることができる。
保水層70は、カソードガス拡散基材の固体高分子電解質膜20側に塗布された微細孔層として存在する。すなわち、カソードガス拡散基材のうち、保水層70が塗布されていない部分がガス拡散層32として機能する。図4は、保水層70の構造を示す要部拡大図である。保水層70は、ガス拡散層32から触媒層30に向けて、順に、撥水層72a、親水層74、撥水層72bからなる3層構造を有する。なお、カソード側の撥水層72a、親水層74、撥水層72bは、それぞれ、アノード側の撥水層62a、親水層64、撥水層62bに対応する。このため、撥水層72a、親水層74、撥水層72bについては説明を省略する。
以上説明した膜電極接合体およびこれを利用した燃料電池によれば、親水層およびこの親水層の両側にそれぞれ設けられた第1の撥水層および第2の撥水層からなる保水層によって、水の移動が抑制される。水の移動が抑制されるメカニズムとしては、第1の撥水層による水の遮蔽効果に加えて、第1の撥水層を通過した水が親水層に捕捉されるとともに、第2の撥水層により遮蔽効果が生じることが推量される。これにより、膜電極接合体から水が排出されにくくなるため、膜電極接合体の保水力を高くすることができる。言い換えると、膜電極接合体に保持される水の量を増加させることができる。この結果、反応ガスの加湿温度が変化した条件下においても、膜電極接合体が加湿状態に保たれるため、セル電圧の変動が抑制され、燃料電池の動作安定性が向上する。
なお、本実施の形態の保水層は、1層の親水層とこの親水層を狭持する2層の撥水層からなる3層構造を有するが、保水層は、この3層構造を含むような、撥水層と親水層とが互いに積層された積層体であればよい。たとえば、保水層は、3層の撥水層と2層の親水層とが互いに積層され、両最外層が撥水層となるような5層構造であってもよい。また、保水層は、4層の撥水層と3層の親水層とが互いに積層され、両最外層が撥水層となるような7層構造であってもよい。
また、上述の実施の形態では、アノード側およびカソード側の両方に保水層が設けられているが、アノード側またはカソード側のいずれか一方に上述の保水層が設けられていてもよい。
なお、上述の実施の形態に係る燃料電池は、家庭用の定置型燃料電池のみならず、ノートパソコン、携帯電話などの携帯機器用の燃料電池にも適用可能である。
(実施例1)
カーボンペーパーからなるガス拡散基材に撥水層(バルカンXC72、PTFE(40%))を転写法で形成し、380℃で2時間熱処理を行った。その後、アクアカーボン(東海カーボン製)(溶媒:水およびエタノール)をスプレー塗布し、100℃で1時間乾燥させた(塗布量:2〜3mg/cm)。乾燥後に、撥水層を転写法で再度形成し、380℃で2時間熱処理を行い、3層構造(撥水層/親水層/撥水層)の保水層を作製した。撥水層および親水層の厚さは、それぞれ30μm、10μmとした。ガス拡散基材は、カソード用およびアノード用にそれぞれ用意した。
カソード触媒として、白金担持カーボンを用い、イオン交換樹脂として、ナフィオン(デュポン製)を用いた。白金担持カーボン5gに対し、10mLの超純水を添加し撹拌した後に、15mLエタノールを添加した。この触媒分散溶液について、超音波スターラーを用いて1時間超音波撹拌分散を行った。所定のナフィオン溶液を、等量の超純水で希釈を行いガラス棒で3分間撹拌した後、超音波洗浄器を用いて1時間超音波分散を行い、ナフィオン水溶液を得た。その後、ナフィオン水溶液をゆっくりと触媒分散液中に滴下した。滴下中は、超音波スターラーを用いて連続的に撹拌を行った。ナフィオン溶液滴下終了後、1−プロパノールと1−ブタノールの混合溶液10g(重量比1:1)の滴下を行い、得られた溶液を触媒スラリーとした。混合中は、すべて水温が約60℃になるように調整し、エタノールを蒸発、除去した。
上記の方法で作製したカソード触媒スラリーをスクリーン印刷(150メッシュ)によって、カソード用のガス拡散基材に設けられた保水層の上に塗布し、80℃、3時間の乾燥および130℃、45分の熱処理を行った。
アノード触媒スラリーの作製方法は、触媒として白金ルテニウム担持カーボンを使用する点を除き、カソード触媒スラリーの作製方法と同様である。
上記の方法で作製したアノード触媒スラリーをスクリーン印刷(150メッシュ)によって、アノード用のガス拡散基材に設けられた保水層に塗布し、80℃、3時間の乾燥および130℃、45分の熱処理を行った。
上記の方法で作製したアノードとカソードとの間に固体高分子電解質膜を狭持した状態でホットプレスを行う。固体高分子電解質膜としてAciplex(旭化成ケミカルズ製)を用いた。170℃、200秒の接合条件でアノード、固体高分子電解質膜、およびカソードをホットプレスすることによって膜電極接合体を作製した。
なお、固体高分子膜の厚さは、約50μm、カソード触媒層の厚さは、約10μm、アノード触媒層の厚さは、約10μmとした。
(実施例2)
実施例1と同様な手順に従い、撥水層と親水層とを互いに積層することにより、5層構造(撥水層/親水層/撥水層/親水層/撥水層)の保水層を作製した。撥水層および親水層の厚さは、それぞれ30μm、10μmとした。保水層以外の製造条件は実施例1と同様である。
(実施例3)
実施例1と同様な手順に従い、撥水層と親水層とを互いに積層することにより、7層構造(撥水層/親水層/撥水層/親水層/撥水層/親水層/撥水層)の保水層を作製した。撥水層および親水層の厚さは、それぞれ30μm、10μmとした。保水層以外の製造条件は実施例1と同様である。
(実施例4)
親水層の厚さを21μmとしたこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例5)
親水層の厚さを45μmとしたこと以外は、実施例1と同様である。
(比較例)
カーボンペーパーからなるガス拡散基材に撥水層(バルカンXC72、PTFE(40%))のみを転写法で形成することにより比較例を作製した。撥水層の厚さは、30μmとした。
(セル電圧の加湿温度依存性)
図5は、実施例1−3および比較例の膜電極接合体を用いた燃料電池において、反応ガスの加湿温度を変えたときのセル電圧の変化を示す。実施例1−3については、最初に反応ガスの加湿温度をセル温度(約70℃)以上の温度に設定し、加湿温度をセル温度以下にまで徐々に減少させた後、反応ガスの加湿温度を加湿温度のセル温度程度まで徐々に上昇させた。比較例については、最初に反応ガスの加湿温度をセル温度以上の温度に設定し、加湿温度をセル温度以下にまで徐々に減少させた。
比較例の膜電極接合体では、セル温度以下の温度範囲において、反応ガスの加湿温度が低下するにつれて、急激にセル電圧が低下する。これに対して、実施例1−3の膜電極接合体の場合にはセル温度以下の温度範囲において、セル電圧の低下が抑制され、比較例にくらべてセル電圧が大幅に安定していることがわかる。なお、実施例1の膜電極接合体では、加湿温度を徐々に低下させたときのセル電圧と、加湿温度を徐々に上昇させたときのセル電圧とは、ほぼ等しい。これに対して、実施例2および3の膜電極接合体では、加湿温度を徐々に上昇させたときのセル電圧の方が加湿温度を徐々に低下させたときのセル電圧に比べて高い傾向が見いだされた。また、実施例2は、実施例1および3に比べて全体的にセル電圧が高くなった。
図6は、3層構造の保水層を有する膜電極接合体について、親水層の厚さを変えてセル電圧を測定した結果を示す。図6に示すように、実施例1に比べて、実施例4および実施例5の方がセル電圧が高くなることがわかった。これは、3層構造の保水層において親水層が厚くなるにつれて、保水層の保水力が増加する傾向があることを示している。
本発明は、上述の各実施の形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうるものである。
実施の形態1に係る燃料電池の構造を模式的に示す斜視図である。 図1のA−A線上の断面図である。 アノード側の保水層の構造を示す要部拡大図である。 カソード側の保水層の構造を示す要部拡大図である。 実施例1−3および比較例の膜電極接合体を用いた燃料電池において、反応ガスの加湿温度を変えたときのセル電圧の変化を示すグラフである。 3層構造の保水層を有する膜電極接合体について、親水層の厚さを変えてセル電圧を測定した結果を示すグラフである。
符号の説明
10 燃料電池、20 固体高分子電解質膜、22 アノード、24 カソード、26,30 触媒層、28,32 ガス拡散層、50 膜電極接合体、60,70 保水層

Claims (3)

  1. 電解質膜と、
    前記電解質膜の一方に面に設けられたアノードと、
    前記電解質膜の他方の面に設けられたカソードと、
    を備え、
    前記アノードおよび前記カソードのうち、すくなくとも一方は、
    触媒層と、
    ガス拡散層と、
    前記触媒層と前記ガス拡散層との間に配設され、撥水層と親水層とが互いに積層された積層体を含む保水層とを有し、
    前記保水層は、1層の前記親水層と前記1層の親水層を狭持する2層の前記撥水層とを少なくとも含むことを特徴とする膜電極接合体。
  2. 前記撥水層は、撥水性の導電性粉末と撥水性樹脂とを含有し、
    前記親水層は、親水性の炭素材料または、親水性の導電性粉末と親水性樹脂とを含有することを特徴とする請求項1に記載の膜電極接合体。
  3. 請求項1または2に記載の膜電極接合体と、
    前記膜電極接合体のアノード側に配設され、燃料ガスを供給するための流路が設けられたアノード用セパレータと、
    前記膜電極接合体のカソード側に配設され、酸化剤ガスを供給するための流路が設けられたカソード用セパレータと、
    を備えることを特徴とする燃料電池。
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