JP2009079744A - 軸受構造体及びその製造方法 - Google Patents

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【課題】製造時における加工が簡単で、製造コストを低減させることができ、ハウジングの円周方向及び軸方向の両方に対する二つ割り外輪の位置ずれを抑制するとともに両二つ割り外輪を一体化して分離防止を図ることができる軸受構造体を提供する。
【解決手段】二つ割り外輪3a,3bの円周方向端部が互いに当接して形成される合わせ面の少なくとも1つに、径方向外側に高さを有する突出部が設けられ、かつ二つ割り外輪3a,3bの円周方向端部が互いに固着され、ハウジングを構成する第1ハウジング部片13及び第2ハウジング部片14の互いに当接する円周方向端部の径方向内側には、それぞれの円周方向端面同士が当接された状態で突出部に嵌合する形状を有するくぼみ部となる、切り欠き部がそれぞれ設けられ、二つ割り外輪3a,3bの突出部がハウジングのくぼみ部に嵌合することにより円周方向及び軸方向の両方に対して移動しないように固定される。
【選択図】図1

Description

本発明は軸受構造体及びその製造方法に関する。より詳しくは、エンジンにおけるクランクシャフトやカムシャフト等のシャフトの支持に好適な軸受構造体及びその製造方法に関する。
自動車、船舶等のエンジンにおいて、クランクシャフトを支持する軸受は、カウンターウェイト間又はカウンターウェイトと大径大端部との間に配置されるため、かかる軸受として、円周方向に分割された分割型軸受(二つ割り軸受)が用いられている。従来、前記軸受として、滑り軸受が用いられている。
また、近年、より燃料消費量の少ないエンジンに対する要求がますます高まっているため、回転損失を低減させるべく、前記滑り軸受に代えて、円周方向に分割された分割型転がり軸受(二つ割り転がり軸受)を使用することが提案されている。
しかしながら、前記分割型転がり軸受では、分割された外輪がハウジングに対して、円周方向に回転するおそれや軸方向に移動するおそれがある。なかでも、前記分割型転がり軸受では、例えば、軽量化を図るために、ハウジングとしてアルミニウム合金からなるハウジングが用いられている場合、外輪に用いられる材料の種類によっては、前記ハウジングと外輪との間に線膨張係数に大きな差が生じるため、エンジン運転時の温度上昇に伴い、円周方向への外輪の回転及び軸方向への外輪の移動がより生じやすくなるおそれがある。
そこで、使用時において、外輪がシャフトとともに回転することを抑制するために、外輪の外周面に外方に突出する回り止め部をプレス成形加工により形成し、この回り止め部を軸受ハウジングに形成された孔に嵌合させるよう構成された分割型転がり軸受装置(特許文献1)が提案されている。
特開2006−329382号公報
しかしながら、前記特許文献1記載の分割型転がり軸受装置では、外輪の回り止め部をプレス成型加工するとともにハウジングに対応する孔を穿設していることから工程数が多くなり、そのため、製造コストが高くつく。また、二つ割りの外輪同士が一体化しておらず、組み付け時に二つの外輪が径方向にずれることが考えられ、これを防止するためには、組み付け時に作業者が正確に位置決めをして前記外輪を一体化する必要がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、製造時における加工が簡単であり、製造コストを低減させることができ、ハウジングの円周方向及び軸方向の両方に対する二つ割り外輪の位置ずれを抑制するとともに両二つ割り外輪を一体化して分離防止を図ることができる軸受構造体及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の軸受構造体は、径方向断面略半円形状の凹部を有する第1ハウジング部片と、径方向断面略半円形状の凹部を有する第2ハウジング部片とからなり、それぞれの凹部により径方向断面略円形の支持孔が形成されたハウジングと、
前記支持孔内に密接して配設される円周方向に二つ割りになっている二つ一組の二つ割り外輪と、前記二つ割り外輪それぞれの内側面を転動可能に配設されている複数個の転動体と、前記複数個の転動体それぞれを円周方向所定間隔に案内保持する円周方向に二つ割りになっている二つ一組の二つ割り保持器とからなり、シャフトが内嵌される二つ割り転がり軸受と
を備えている軸受構造体であって、
前記二つ一組の二つ割り外輪の円周方向端部が互いに当接して形成される合わせ面の少なくとも1つにおいて、径方向外側に高さを有する突出部が設けられるように、前記二つ一組の二つ割り外輪の円周方向端部が互いに固着されていて、
第1ハウジング部片及び第2ハウジング部片の互いに当接する円周方向端部の径方向内側には、径方向外方に向けて深さを有し、第1ハウジング部片の円周方向端面と第2ハウジング部片の円周方向端面とが当接された状態で前記突出部に嵌合する形状を有するくぼみ部が前記ハウジングの円周方向内側面に形成される切り欠き部がそれぞれ設けられ、
前記二つ割り外輪は、前記くぼみ部が前記突出部に嵌合することにより円周方向及び軸方向の両方に対して移動しないように固定されていることを特徴としている。
本発明の軸受構造体では、両二つ割り外輪の円周方向端部それぞれが互いに当接して形成される合わせ面の少なくとも1つにおいて、前記突出部が設けられているとともに、第1ハウジング部片及び第2ハウジング部片の互いに当接する円周方向端部の径方向内側には、前記突出部が嵌合し得るくぼみ部を形成する切り欠き部がそれぞれ設けられている。
前記突出部は、例えば、両二つ割り外輪の合わせ面部分を溶接により固着することで簡単に設けることができ、また、前記切り欠き部は、例えば、第1ハウジング部片及び第2ハウジング部片の製造時に当該切り欠き部を形成する形状を有する金型を用いるだけで、簡単に設けることができる。そして、前記くぼみ部と、前記突出部とが嵌合することにより、前記二つ割り外輪が円周方向及び軸方向の両方に対して移動しないように固定されるため、円周方向及び軸方向の両方に対する前記二つ割り外輪の位置ずれを抑制することができる。しかも、両二つ割り外輪は、固着により一体化されているので、互いに分離するのを防止することができる。本発明の軸受構造体では、円周方向及び軸方向への位置ずれを抑制するために、プレス成型加工、穴加工、ローレット加工等の特別の加工を二つ割り外輪に予め施すことなく、両二つ割り外輪の端部を固着するだけで、簡単に円周方向及び軸方向への位置ずれを抑制するとともに両二つ割り外輪を一体化させることができる。このように、本発明の軸受構造体は、加工が簡単であり、その結果、製造コストを低減させることができる。
本発明の軸受構造体においては、前記二つ割り外輪の円周方向端部が互いに当接して形成される合わせ面の少なくとも1つにおける固着が溶接により行われたものであることが好ましい。この場合、両二つ割り外輪の合わせ面部分を溶接するだけで簡単に前記突出部を形成することができる。
また、本発明の軸受構造体の製造方法は、(I) 二つ一組の二つ割り外輪と、前記二つ割り外輪それぞれの内側面を転動可能に配設されている複数個の転動体と、前記複数個の転動体それぞれを円周方向所定間隔に案内保持する二つ一組の二つ割り保持器とからなる二つ割り転がり軸受を、シャフトに組み付け、その二つ割り転がり軸受の二つ割り外輪の円周方向端部が互いに当接して形成される合わせ面の少なくとも1つを、径方向外側に高さを有する突出部が設けられるように固着する工程、及び
(II) 径方向内側に、前記工程(I)で得られた二つ割り転がり軸受を支持するための径方向断面略円形の支持孔を有するハウジングを構成する、径方向外方に向けて深さを有する切り欠き部を円周方向端部の径方向内側に有し、かつ径方向断面略半円形状の凹部を有する第1ハウジング部片と、この第1ハウジング部片の切り欠き部とで前記突出部に嵌合する形状のくぼみ部を形成し、かつ径方向断面略半円形状の凹部を有する第2ハウジング部片とを、前記突出部に前記くぼみ部が嵌合するように、前記工程(I)において固着された二つ割り転がり軸受に組み付ける工程、
を含むことを特徴としている。
本発明の製造方法では、工程(I)において、前記二つ割り転がり軸受を、シャフトに組み付け、当該二つ割り転がり軸受の二つ割り外輪を固着することにより、前記合わせ面の少なくとも1つに、前記突出部が設けられ、また、工程(II)において、前記第1ハウジング部片と前記第2ハウジング部片とを二つ割り転がり軸受に組み付けることにより、くぼみ部が形成され、このくぼみ部が突出部に嵌合するため、ハウジングの位置決めを簡単に行うことができるとともに、二つ割り外輪の円周方向及び軸方向への位置ずれを抑制することができる。このように、本発明の製造方法では、二つ割り外輪自体に円周方向及び軸方向への位置ずれを抑制するための特別の加工を予め施す場合に比べ、より少ない工程で簡単に位置ずれ防止のための加工を施すことができる。そして、本発明の製造方法では、円周方向及び軸方向の両方に対する二つ割り外輪の位置ずれが抑制されるとともに両二つ割り外輪が一体化された軸受構造体を得ることができる。
本発明の軸受構造体及び製造方法によれば、製造時における加工が簡単であり、製造コストを低減させることができ、円周方向及び軸方向の両方に対する二つ割り外輪の位置ずれを抑制するとともに両二つ割り外輪を一体化して分離防止を図ることができるという優れた効果を奏する。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の軸受構造体の実施の態様を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の態様である軸受構造体1を採用したコネクティングロッド10の大端部11の断面説明図である。このコネクティングロッド10は、第1ハウジング部片13と第2ハウジング部片14とにより形成されるハウジングである大端部11の支持孔16内に二つ割り転がり軸受2が組み込まれ、クランクシャフト12がさらに内嵌される構造を有する。本明細書では、軸受構造体1は、ハウジング(図1中、第1ハウジング部片13,第2ハウジング部片14)と二つ割り転がり軸受2とからなる構造体をいう。
二つ割り転がり軸受2は、二つ割り外輪3a,3bと、二つ割り外輪3a,3bそれぞれの内側面を転動可能に配設されている複数個の転動体4,4と、これら複数個の転動体4,4それぞれを円周方向所定間隔に保持する二つ割り保持器5a,5bとからなる。二つ割り外輪3a,3bそれぞれの内側面は、二つ割り外輪3a,3bの円周方向端部が互いに当接することにより、径方向断面略円形の軌道面を形成しており、この軌道面を前記複数個の転動体4,4が転動する。これらの複数個の転動体4,4それぞれは、二つ割り保持器5a,5bにより、円周方向所定間隔に案内保持されている。また、クランクシャフト12は、かかる複数個の転動体4,4により支持されることにより、二つ割り転がり軸受2に内嵌されている。
この二つ割り転がり軸受2は、二つ割り外輪3a,3bが前記ハウジングの支持孔16内に密接して配設されることにより、当該支持孔16内に組み込まれている。
図2は、図1に示される軸受構造体1の部分拡大説明図である。なお、図2では、二つ割り外輪3a,3bの合わせ面6a,6bをわかりやすく説明するために、図1における保持器5a,5b及び複数個の転動体4,4を省略するとともに、突出部7a,7bを誇張して図示している。
二つ割り外輪3a,3bは、図2に示されるように、それぞれの円周方向端部が互いに当接して、合わせ面6a,6bを形成している。また、図2に示されるように、二つ割り外輪3a,3bの円周方向端部は、合わせ面6a,6bの両方において、径方向外側に高さを有する突出部7a,7bが設けられるように互いに固着されている。軸受構造体1では、二つ割り外輪3a,3bの円周方向端部が互いに固着されることで、突起部7a,7bが形成されるため、ハウジング(第1ハウジング部片13,第2ハウジング部片14)の位置決めを簡単に行うことができる。なお、本発明では、前記突出部は、合わせ面6a,6bのいずれか1つに設けられていてもよい。
二つ割り外輪3a,3bの円周方向端部同士の固着は、例えば、溶接や接着等により行うことができるが、加工が簡単である観点から、スポット溶接を採用するのが好ましい。この場合、円周方向及び軸方向への位置ずれを抑制するために、例えば、プレス成型加工、穴加工、ローレット加工等の複雑な加工を二つ割り外輪に施さなくても、スポット溶接という簡単な工程により前記位置ずれを抑制することができ、製造コストを低減させることができる。さらに、スポット溶接による固着は、二つ割り外輪3a,3bそれぞれの内側面の形状への影響が実質的に生じないため、二つ割り外輪3a,3bそれぞれの内側面により形成される軌道面は、複数個の転動体4,4が良好に転動できる状態となる点で有利である。
軸受構造体1において、ハウジングは、第1ハウジング部片13と第2ハウジング部片14とからなる。かかるハウジングでは、第1ハウジング部片13の凹部と第2ハウジング部片14の凹部とにより、径方向断面略円形の支持孔16が形成され、かかる支持孔16内に、二つ割り転がり軸受2が組み込まれる。
図3は、図2に示される軸受構造体1の部分拡大説明図である。なお、図3では、突出部7bとくぼみ部8bとの関係をわかりやすく説明するために、図1における保持器5a,5b及び複数個の転動体4,4を省略するとともに、突出部7bの周辺を拡大し、かつ突出部7bを誇張して図示している。第1ハウジング部片13及び第2ハウジング部片14の互いに当接する円周方向端部の径方向内側には、切り欠き部8b−1,8b−2がそれぞれ設けられている。切り欠き部8b−1,8b−2は、径方向外方に向けて深さを有し、第1ハウジング部片13の円周方向端面と第2ハウジング部片14の円周方向端面とが当接された状態で前記ハウジングの円周方向内側面に、前記突出部7bに嵌合する形状を有するくぼみ部8bを形成する。
切り欠き部8b−1,8b−2は、第1ハウジング部片13及び第2ハウジング部片14の製造に際して、金型として、当該切り欠き部8b−1,8b−2に対応する形状が設けられた金型を用いることにより、何ら特別の加工を施すことなく、簡単に形成することができる。また、くぼみ部8bは、二つ割り転がり軸受2に第1ハウジング部片13と第2ハウジング部片14とからなるハウジングを組み付けるだけで簡単に形成し、かつ突出部7bに嵌合させることができる。二つ割り外輪3a,3bは、くぼみ部8bが突出部7bに嵌合することにより円周方向及び軸方向の両方に対して移動しないように固定されるため、円周方向及び軸方向の両方に対する二つ割り外輪3a,3bの位置ずれを抑制することができる。
なお、図1に示される実施の態様では、軸受構造体1をコネクティングロッドの大端部に適用しているが、図4に示されるように、クランクシャフト固定部20の一部を構成するハウジングであるアッパーブロック21とこのアッパーブロック21と一体に結合されるハウジングであるロアブロック22により形成される支持孔内に配置される、クランクシャフト支持用の軸受に適用することもできる。図4は、本発明の一実施の態様である軸受構造体を採用したクランクシャフト支持用の軸受の部分断面説明図である。図4において、23はアッパーブロック21とロアブロック22を一体に固定する固定ボルトであり、24はクランクシャフトの支持軸である。図4に示されるように、本実施の態様のクランクシャフト支持用の軸受では、ハウジングであるアッパーブロック21の切り欠き部28a−1とハウジングであるロアブロック22の切り欠き部28a−2とから形成されるくぼみ部28aが、突出部7aに嵌合するとともに、ハウジングであるアッパーブロック21の切り欠き部28b−1とハウジングであるロアブロック22の切り欠き部28b−2とから形成されるくぼみ部28bが、突出部7bに嵌合する。そのため、ハウジングの円周方向及び軸方向の両方に対する二つ割り外輪の位置ずれを抑制するとともに両二つ割り外輪を一体化して分離防止を図ることができる。
以下、本発明の製造方法の一実施の態様について、図1〜図3を参照しつつ説明する。まず、二つ一組の二つ割り外輪3a,3bと、前記二つ割り外輪3a,3bそれぞれの内側面を転動可能に配設されている複数個の転動体4,4と、前記複数個の転動体4,4それぞれを円周方向所定間隔に案内保持する二つ一組の二つ割り保持器5a,5bとからなる二つ割り転がり軸受2を、シャフト12に組み付け、ついで、前記二つ割り転がり軸受2の二つ割り外輪3a,3bの円周方向端部が互いに当接して形成される合わせ面6a,6bそれぞれを、径方向外側に高さを有する突出部7a,7bが設けられるようにスポット溶接等により固着する〔工程(I)〕。
ついで、図3に示されるように、第1ハウジング部片13の円周方向端面と第2ハウジング部片14の円周方向端面とを、当該第1ハウジング部片13の切り欠き部8aと、第2ハウジング部片14の切り欠き部8bとで形成されるくぼみ部8が突出部7bに嵌合するように当接させることにより、ハウジングを前記工程(I)において固着された二つ割り転がり軸受2に組み付ける〔工程(II)〕。これにより、二つ割り外輪3a,3bがハウジングに固定された状態となり、円周方向及び軸方向への二つ割り外輪3a,3bの位置ずれを抑制することができる。
このように、本発明の製造方法では、二つ割り外輪3a,3bの合わせ面6a,6bを固着するという工程を行うだけで、突出部7a,7bを簡便に設けることができ、ハウジングの組み付けによりくぼみ部8が突出部7bに嵌合することと相まって、円周方向及び軸方向への二つ割り外輪3a,3bの位置ずれの抑制が可能になる。このため、従来のように、二つ割り外輪3a,3b自体に、円周方向及び軸方向への位置ずれを抑制するための特別の加工、例えば、プレス成型加工、穴加工、ローレット加工等を予め施す場合に比べ、加工が簡単である。また、二つ割り外輪3a,3bの合わせ面6a,6bに突出部7a,7bが設けられるため、ハウジングの位置決めを簡単に行うことができる。
本発明の一実施の態様である軸受構造体を採用したコネクティングロッドの大端部の断面説明図である。 図1に示される軸受構造体の部分拡大説明図である。 図2に示される軸受構造体の部分拡大説明図である。 本発明の一実施の態様である軸受構造体を採用したクランクシャフト支持用の軸受の部分断面説明図である。
符号の説明
1 軸受構造体
2 二つ割り転がり軸受
3a 二つ割り外輪
3b 二つ割り外輪
4 転動体
5a 二つ割り保持器
5b 二つ割り保持器
6a 合わせ面
6b 合わせ面
7a 突出部
7b 突出部
8b くぼみ部
8b−1 切り欠き部
8b−2 切り欠き部
10 コネクティングロッド
11 大端部
12 クランクシャフト
13 第1ハウジング部片
14 第2ハウジング部片
15 ボルト
16 支持孔
20 クランクシャフト
21 アッパーブロック
22 ロアブロック
23 固定ボルト
24 支持軸
28a−1 切り欠き部
28a−2 切り欠き部
28b−1 切り欠き部
28b−2 切り欠き部

Claims (3)

  1. 径方向断面略半円形状の凹部を有する第1ハウジング部片と、径方向断面略半円形状の凹部を有する第2ハウジング部片とからなり、それぞれの凹部により径方向断面略円形の支持孔が形成されたハウジングと、
    前記支持孔内に密接して配設される円周方向に二つ割りになっている二つ一組の二つ割り外輪と、前記二つ割り外輪それぞれの内側面を転動可能に配設されている複数個の転動体と、前記複数個の転動体それぞれを円周方向所定間隔に案内保持する円周方向に二つ割りになっている二つ一組の二つ割り保持器とからなり、シャフトが内嵌される二つ割り転がり軸受と
    を備えている軸受構造体であって、
    前記二つ一組の二つ割り外輪の円周方向端部が互いに当接して形成される合わせ面の少なくとも1つにおいて、径方向外側に高さを有する突出部が設けられるように、前記二つ一組の二つ割り外輪の円周方向端部が互いに固着されていて、
    第1ハウジング部片及び第2ハウジング部片の互いに当接する円周方向端部の径方向内側には、径方向外方に向けて深さを有し、第1ハウジング部片の円周方向端面と第2ハウジング部片の円周方向端面とが当接された状態で前記突出部に嵌合する形状を有するくぼみ部が前記ハウジングの円周方向内側面に形成される切り欠き部がそれぞれ設けられ、
    前記二つ割り外輪は、前記くぼみ部が前記突出部に嵌合することにより円周方向及び軸方向の両方に対して移動しないように固定されていることを特徴とする軸受構造体。
  2. 前記二つ一組の二つ割り外輪の円周方向端部が互いに当接して形成される合わせ面の少なくとも1つにおける固着が溶接により行われたものである請求項1記載の軸受構造体。
  3. (I) 二つ一組の二つ割り外輪と、前記二つ割り外輪それぞれの内側面を転動可能に配設されている複数個の転動体と、前記複数個の転動体それぞれを円周方向所定間隔に案内保持する二つ一組の二つ割り保持器とからなる二つ割り転がり軸受を、シャフトに組み付け、その二つ割り転がり軸受の二つ割り外輪の円周方向端部が互いに当接して形成される合わせ面の少なくとも1つを、径方向外側に高さを有する突出部が設けられるように固着する工程、及び
    (II) 径方向内側に、前記工程(I)で得られた二つ割り転がり軸受を支持するための径方向断面略円形の支持孔を有するハウジングを構成する、径方向外方に向けて深さを有する切り欠き部を円周方向端部の径方向内側に有し、かつ径方向断面略半円形状の凹部を有する第1ハウジング部片と、この第1ハウジング部片の切り欠き部とで前記突出部に嵌合する形状のくぼみ部を形成し、かつ径方向断面略半円形状の凹部を有する第2ハウジング部片とを、前記突出部に前記くぼみ部が嵌合するように、前記工程(I)において固着された二つ割り転がり軸受に組み付ける工程
    を含むことを特徴とする、軸受構造体の製造方法。
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