JP2009079210A - 芳香族ポリアミドおよび芳香族ポリアミドフィルム - Google Patents

芳香族ポリアミドおよび芳香族ポリアミドフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】 溶解助剤を含むかまたは含まない非プロトン性極性溶媒可溶で、塩素原子および臭素原子をポリマー構造に含まず、フィルムに成形した場合にヤング率が高い芳香族ポリアミドを得ること。
【解決手段】 450nmから700nmまでの全ての波長の光の光線透過率が80%以上でかつ、特定の剛直成分AとBを分子中に含む芳香族ポリアミドとする。
【選択図】 なし

Description

本発明は芳香族ポリアミドおよび芳香族ポリアミドフィルムに関する。
芳香族ポリアミドはその高い耐熱性、機械強度から工業材料として有用なポリマーである。特に、ポリパラフェニレンテレフタルアミド(以下PPTAと記すことがある)に代表されるようなパラ配向性芳香核からなる芳香族ポリアミドはその剛直性から上記特性に加え強度、弾性率に優れた成形体を与えるのでその利用価値は高い。しかしながらPPTAのごときパラ配向性芳香族ポリアミドは溶媒に対する溶解性が低く、硫酸等極めて限定された溶媒にしか溶解しないためにプロセス上の制約が大きく、また、その溶液も光学異方性を与えるため繊維を得る場合には大きな問題はないがフィルムなど2次元以上の成形体とするには、特許文献1に記載された特殊な成形法による必要があり、その改善が求められている。
溶解性を改善する手段として、酸素あるいはメチレン基等のブリッジを有する構造単位の導入が、特許文献2で知られているが、一般に、かかる構造単位の導入はパラ配向性芳香族ポリアミド本来のヤング率、強度等の優れた機械特性を損ねることとなる。また、別な手段として特許文献3には芳香核に塩素原子を導入した芳香族ポリアミドが提案されているが、塩素の導入は、環境への負荷が増大するという懸念がある。
一方で、芳香族ポリアミドの光学用フィルムへの適用について、芳香族ポリアミドフィルムは高い耐熱性と機械強度を持ち、位相差フィルムや保護フィルム等の光学フィルムに求められる耐熱性や機械強度は十分に満足する。しかしながらPPTAのごときパラ配向性芳香族ポリアミドは黄色に着色しており、光学用途への展開は困難であった。たとえば、耐熱性透明導電フィルムが特許文献4に開示されているが、このフィルムは実施例においても600nmの波長での透過率が71%と低く、低波長側の透過率はさらに低いため実用的ではなかった。また、特許文献5には特定構造を含む芳香族ポリアミドフィルムの開示があるが、該特定構造のモル分率が低い等の理由により透明度の高いフィルムは得られていない。
本発明者らは、2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニルを原料として特異的に無色透明な芳香族ポリアミドを得ることに成功し、特許文献6に開示した。当該文献に開示の芳香族ポリアミドは極めて優れた物性を有するが、その多くはやはり溶解性を向上する目的で塩素原子や、屈曲成分の導入が必要であった。特異的に2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニルとテレフタル酸ジクロライドを原料として得る芳香族ポリアミドは無色透明で溶媒への溶解性が良く、かつ屈曲成分、塩素を含有しないが、フィルム物性向上のために固有粘度を大きくすると、溶解性が不十分となり、乾湿式のフィルム製膜工程で白濁したり、重合工程で不溶物が析出する問題があることが分かった。
さらに特許文献7には2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニルと置換基を有するビフェニルジカルボン酸クロライドを原料にして得た芳香族ポリアミドの開示がある。しかし、特殊な置換基を有するビフェニルジカルボン酸クロライドを用いるため原料が高価になる問題があった。
特開昭62−39634号公報 特開昭52−98795号公報 特開昭54−106564号公報 特公平7−89452号公報 特公平7−149892号公報 再公表特許WO2004/039863号公報 米国特許5580950号公報
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果達成されたものである。すなわち、本発明の目的は溶解助剤を含むかまたは含まない非プロトン性極性溶媒可溶で、塩素原子および臭素原子をポリマー構造に含まず、フィルムに成形した場合にヤング率が高い芳香族ポリアミドを得ることにある。
上記目的を達成するための本発明は、450nmから700nmまでの全ての波長の光の光線透過率が80%以上でかつ、化学式(I)および(II)で示される構造単位を含む芳香族ポリアミドであることを特徴とする。
Figure 2009079210
Figure 2009079210
本願発明によれば、塩素、臭素などを含有せず、かつ、透明性、溶解性に優れた高ヤング率な芳香族ポリアミドおよび芳香族ポリアミドフィルムを提供できる。
本発明における芳香族ポリアミドは、450nmから700nmまでの全ての波長の光の光線透過率が80%以上でかつ、化学式(I)および(II)で示される構造単位を含む芳香族ポリアミドである。
Figure 2009079210
Figure 2009079210
上記化学式(I)および(II)において、化学式(I)は例えば2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニルとテレフタル酸ジクロライドを原料として得られる無色透明な芳香族ポリアミドである。この芳香族ポリアミドは溶解性が良く、機械特性、光学特性および熱特性に優れ、かつ塩素を含有しない。しかし、フィルム物性向上のために固有粘度を4.0(dl/g)以上に大きくすると、溶解性が不十分となり、乾湿式のフィルム製膜工程で白濁したり、重合工程で不溶物が析出する問題があることが分かった。
同一構造のポリマーにおいて、固有粘度は分子量と相関があり、固有粘度が大きいと分子量も大きい。分子量が小さいポリマーは脆かったり、破断伸度が小さいことがある。このため分子量、即ち固有粘度を大きくすることが求められる。
固有粘度を大きくする方法として、たとえばジアミンとカルボン酸ジクロライドを原料とする低温重合法では原料の純度を向上する、ジアミンとカルボン酸ジクロライドの比率を100:100(mol%)に近づける、重合時に副反応が起こらないように低温で攪拌を十分に行う、等が挙げられる。
固有粘度を大きくしても溶解性を維持する方法としては、屈曲成分を導入する、塩素を導入する等が挙げられる。しかしながら、メタ結合やエーテル結合などの屈曲成分を導入した場合、溶解性の向上と共にヤング率の低下や、熱膨張係数の増大(悪化)という問題がある。また、塩素の導入は、環境への負荷が増大するという懸念がある。
本発明において、化学式(II)で示される構造単位を特定のモル分率で含むことが好ましい。化学式(II)で示される構造単位は全てがパラ結合した剛直な構造であるため、大きな機械特性を得る一方で、化学式(I)で表される構造単位との共重合に於いては構造単位長の違いがパッキングを阻害し、さらにビフェニルカルボン酸残基が若干の自由度を有することにより溶解性向上に寄与する。
共重合比は化学式(I)、(II)で表される構造単位のモル分率をそれぞれa,bとし、a+b=100のとき、aおよびbが次式(1)および(2)を満足することが好ましい。
0 <a≦70 ・・・(1)
30≦b<100 ・・・(2)
aが70を超える場合、すなわちbが30未満の場合では臭化リチウムを5質量%含むN−メチル−2−ピロリドン溶液に4質量%以上溶解せしめることが困難となる。ポリマーの濃度は大きければ大きいほど製膜工程で除去する溶媒が少なくてよく、回収する溶媒量も少なくなるため生産性が良くなる。
aは、より好ましくは10以上60以下、さらに好ましくは20以上50以下である。bはこれに対応し、より好ましくは40以上90以下、さらに好ましくは50以上80以下である。
本発明の芳香族ポリアミドの固有粘度は4.0(dl/g)以上であることが好ましい。固有粘度が低くなれば、溶解性も向上するが、得られるフィルムは脆く、伸度の低いものとなってしまう。本発明の芳香族ポリアミドは特定の分子構造を繰り返し単位として有するため、固有粘度を4.0以上としても溶解性があり、高伸度のフィルムを得ることが可能である。この効果は、当該繰り返し単位を上記した特定のモル分率にて含んでいることによりさらに高まる。固有粘度はより好ましくは4.5(dl/g)以上、さらに好ましくは5.0(dl/g)以上である。固有粘度の上限はないが、10(dl/g)以下が好ましく、より好ましくは8(dl/g)以下、さらに好ましくは7(dl/g)以下である。
本発明の芳香族ポリアミドは、臭化リチウムを5質量%含むN−メチル−2−ピロリドン溶液に4質量%以上溶解可能であることが好ましいが、ここで「臭化リチウムを5質量%含むN−メチル−2−ピロリドン溶液に4質量%以上溶解可能である」ということ(以下「溶解性が「○」」ということがある)は臭化リチウム5質量%以下含有のN−メチル−2−ピロリドンにポリマーを4質量%以上溶解し、その後25℃で2週間放置後も流動性を保つことをいう。なお、臭化リチウム5質量%未満で溶解性が「○」であった場合は臭化リチウム5質量%においても「○」である。また、ポリマーを4質量%を超えて溶解せしめて溶解性が「○」の場合は4質量%においても溶解性が「○」である。
なお、「流動性を保つ」とは、25℃において100mlのビーカーにポリマー溶液を100ml入れて90°傾けたとき、1時間以内に50ml以上が流れ出る状態をいう。
また、上記した本発明の芳香族ポリアミドを50質量%以上含むコポリマーも好ましい。他のポリマー成分としては、例えば芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリスチレンなどが挙げられ、このコポリマーは、本発明の芳香族ポリアミドと他のポリマー成分、両ポリマーの特徴を併せ持ち、たとえば位相差板、保護膜、基板などの用途に好適に用いることができる。
本発明の芳香族ポリアミドおよびそのコポリマーはフィルム、積層体、成形体、繊維などに好適に利用される。
ここで、本発明の芳香族ポリアミドフィルムは、JIS K7197−1991に準拠して測定した平均熱膨張係数が著しく小さいという特徴を有する。一般に平均熱膨張係数は加熱による物質の膨張に起因するため正の値を有する。しかしながら本発明の芳香族ポリアミドフィルムは、(1)剛直な直鎖構造を主成分とするため加熱による膨張が小さく、かつ、(2)エーテル結合やメチレン結合といった自由度の大きい、すなわち熱膨張の大きい結合を持たず、(3)負の平均熱膨張係数を有すると推定されるアミド基を有する、という特徴のあるポリマーを用いて、当該ポリマーが有機溶媒に可溶であるため溶液製膜法という分子が密にパッキングするのに有利な製膜方法が利用できるために達成できたものと考えられる。
例えば同じく剛直な芳香族ポリアミドであるPPTAは、ポリマーとしては上記(1)〜(3)の特徴は有するが、有機溶媒に不溶であるためパッキングが粗となり、正の平均熱膨張係数を持つ。また液晶性ポリマーは一方向に分子が揃っているため、1方向は負の平均熱膨張係数を持つことがあるが、これと直交する方向の平均熱膨張係数は正の値となる。
本発明の芳香族ポリアミドフィルムの平均熱膨張係数は、フィルム面内の1方向およびこれと直交する方向のいずれの方向についても、100℃〜200℃の平均熱膨張係数が−30ppm/℃以上0ppm/℃以下である方向の組が少なくとも1組存在することが好ましい。より好ましくは両方向共に、100℃〜200℃の平均熱膨張係数が−10ppm/℃以上0ppm/℃以下である方向の組が少なくとも1組存在することである。最も好ましくは両方向共に、100℃〜200℃の平均熱膨張係数が−5ppm/℃以上0ppm/℃以下である方向の組が少なくとも1組存在することである。
上記した100℃〜200℃の平均熱膨張係数が−30ppm/℃以上0ppm/℃以下である方向の組が少なくとも1組存在することにより、例えば、他素材とアロイ、積層あるいは複合して使用する時に全体の平均熱膨張係数を低減することが可能となったり、熱によって寸法変化を生じない、すなわち平均熱膨張係数=0の素材を本発明の芳香族ポリアミドフィルム単独または他素材とアロイ、積層あるいは複合によって作ることが可能となる。
なお、フィルムとしては、単独で利用される形態の他、何らかの支持体上に膜状に形成されたものを含む。単独で利用されるフィルムとした場合、厚みが1μmから100μmであることが好ましい。厚みが1μm未満の場合、製膜時や使用時の張力によって、破れることがある。また、100μmを超えると溶媒や溶解助剤の除去が困難になることがある。厚みは好ましくは1μm以上80μm以下、より好ましくは2μm以上60μm以下、最も好ましくは5μm以上30μm以下である。
何らかの支持体上に膜状に形成されたフィルムを「膜」と呼ぶことにすると、膜としては厚み10μm以下が好ましい。膜の場合は片側からの溶媒除去となるため10μmを超えると溶媒除去が困難となることがある。膜の厚みに特に下限は存在しないが、0.0001μmの厚みで均一に塗布するためには蒸着重合法などの特殊な方法を用いることが好ましく、このような方法を用いることにより極めて薄い膜を形成することが可能となる。また、ポリマー用液を塗布、乾燥して膜を得る場合は0.01μm以上10μm以下が好ましく、さらに好ましくは0.1μm以上5μm以下、最も好ましくは0.5μm以上3μm以下である。
膜は平坦化膜のように、片面もしくは両面が凹凸形状をしていてもよい。また、上述した本発明の芳香族ポリアミドやコポリマーを含む層を少なくとも1層含む積層体とすることも好ましい。この場合、芳香族ポリアミドやコポリマーを含む層以外の層としては、例えば銅箔、ステンレス箔などの金属箔、ガラス、シリコンなどが挙げられる。また、上述した本発明の芳香族ポリアミドやコポリマーを含む成形体とすることも好ましい。この場合、成形体としてはマイクロレンズアレイ、プリズムシートなどが挙げられる。
マイクロレンズアレイやプリズムシートとして利用する場合においても本発明の芳香族ポリアミドは、上記した100℃〜200℃の平均熱膨張係数が−30ppm/℃以上0ppm/℃以下である方向の組が少なくとも1組存在するため、本発明の芳香族ポリアミドフィルム単独または他の素材とアロイ、積層あるいは複合して平均熱膨張係数=0を達成することができ、レンズやプリズムの熱による誤差を生じることが無く、好ましい。
以下に本発明の芳香族ポリアミド組成物の製造方法やフィルムを製造する例を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
芳香族ポリアミドを得る方法は種々の方法が利用可能であり、例えば、低温溶液重合法、界面重合法、溶融重合法、固相重合法などを用いることができる。低温溶液重合法つまり酸ジクロライドとジアミンから得る場合には、非プロトン性有機極性溶媒中で合成される。ポリマー溶液は、単量体として酸ジクロライドとジアミンを使用すると塩化水素が副生するが、これを中和する場合には水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸リチウムなどの無機の中和剤、またエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、アンモニア、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミンなどの有機の中和剤が使用される。また、イソシアネートとカルボン酸との反応は、非プロトン性有機極性溶媒中、触媒の存在下で行なわれる。
2種類以上のジアミンを用いて重合を行う場合、ジアミンは1種類ずつ添加し、該ジアミンに対し10〜99モル%の酸ジクロライドを添加して反応させ、この後に他のジアミンを添加して、さらに酸ジクロライドを添加して反応させる段階的な反応方法、およびすべてのジアミンを混合して添加し、この後に酸ジクロライドを添加して反応させる方法などが利用可能である。また、2種類以上の酸ジクロライドを利用する場合も同様に段階的な方法、同時に添加する方法などが利用できる。いずれの場合においても全ジアミンと全酸ジクロライドのモル比は95〜105:105〜95が好ましく、この値を外れた場合、成形に適したポリマー溶液を得ることが困難となる。
本発明の芳香族ポリアミドの製造において、使用する非プロトン性極性溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−、m−またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどを挙げることができ、これらを単独又は混合物として用いるのが望ましいが、更にはキシレン、トルエンのような芳香族炭化水素の使用も可能である。さらにはポリマーの溶解を促進する目的で溶媒には50質量%以下のアルカリ金属、またはアルカリ土類金属の塩を溶解助剤として添加することができる。この溶解助剤としては臭化リチウム、塩化リチウムなどが例示できる。
ここで、上記したポリマー溶液を調製する際の「溶解」とはゲル状物を生じることなく流動性を保ったポリマーが溶媒に分散している状態が25℃で24時間以上継続することをいう。なお、このポリマーの溶解工程においては100℃以下の温度で加熱撹拌することが可能である。
本発明の芳香族ポリアミドには、表面形成、加工性改善などを目的として10質量%以下の無機質または有機質の添加物を含有させてもよい。表面形成を目的とした添加剤としては例えば、無機粒子ではSiO、TiO、Al、CaSO、BaSO、CaCO、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレン、ゼオライト、その他の金属微粉末等が挙げられる。また、好ましい有機粒子としては、例えば、架橋ポリビニルベンゼン、架橋アクリル、架橋ポリスチレン、ポリエステル粒子、ポリイミド粒子、ポリアミド粒子、フッ素樹脂粒子等の有機高分子からなる粒子、あるいは、表面に上記有機高分子で被覆等の処理を施した無機粒子が挙げられる。
次にフィルム化について説明する。本発明の芳香族ポリアミドは有機溶媒に可溶であるため、PPTAのように濃硫酸を用いた特殊な製膜方法は必ずしも必要としない。上記のように調製された製膜原液は、いわゆる溶液製膜法によりフィルム化が行なわれる。溶液製膜法には乾湿式法、乾式法、湿式法などがありいずれの方法で製膜されても差し支えないが、本発明の芳香族ポリアミドは溶解性に優れるため、製膜工程の制御が容易な乾湿式法での製膜が可能である。ここでは乾湿式法を例にとって説明する。
乾湿式法で製膜する場合は該原液を口金からドラム、エンドレスベルト、フィルム等の支持体上に押し出して薄膜とし、次いでかかる薄膜層が自己保持性をもつまで乾燥する。乾燥条件は例えば、室温〜220℃、60分以内の範囲で行うことができる。仮に溶解度の不十分なポリマー用液を用いると、この工程で白濁してしまう。またこの乾燥工程で用いられるドラム、エンドレスベルト、フィルムの表面はなるだけ平滑であれば表面の平滑なフィルムが得られる。乾式工程を終えたフィルムは支持体から剥離されて湿式工程に導入され、脱塩、脱溶媒などが行なわれ、さらに延伸、乾燥、熱処理が行なわれてフィルムとなる。
延伸は延伸倍率として面倍率で0.8〜8(面倍率とは延伸後のフィルム面積を延伸前のフィルムの面積で除した値で定義する。1以下はリラックスを意味する。)の範囲内にあることが好ましく、より好ましくは1.3〜8である。また、熱処理としては200℃〜500℃、好ましくは250℃〜400℃の温度で数秒から数分間熱処理が好ましく実施される。さらに、延伸あるいは熱処理後のフィルムを徐冷することは有効であり、50℃/秒以下の速度で冷却することが有効である。
本発明の芳香族ポリアミドから得られるフィルム(芳香族ポリアミドフィルム)は単層フィルムでも、積層フィルムであってもよい。また、本発明の芳香族ポリアミドフィルムは、フレキシブルプリント基板、光電複合回路基板、光導波路基板、半導体実装用基板、多層積層回路基板、コンデンサー、プリンターリボン、音響振動板、太陽電池、磁気記録媒体のベースフィルム等種々の用途に好ましく用いられる。
本発明の芳香族ポリアミドフィルムは少なくとも一方向の引張りヤング率が6GPa以上であることが好ましい。ヤング率が高いことにより、巻き取り時の高張力、張力変動に対抗することができ、巻き姿がより良好となる。また、本発明の芳香族ポリアミドフィルムの少なくとも一方向のヤング率はより好ましくは7GPa以上であることが好ましい。また、全ての方向のヤング率が6GPa以上であることが好ましい。
芳香族ポリアミドの構造は、その原料であるジアミンとカルボン酸ジクロライドによって決定される。原料が不明である場合は芳香族ポリアミド組成物から構造分析を行うが、この手法としては、質量分析、核磁気共鳴法による分析、分光分析などを用いることができる。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。
本発明における物性の測定方法、効果の評価方法は次の方法に従って行った。
(1)ヤング率、引張強度、破断伸度
ロボットテンシロンRTA(オリエンテック社製)を用いて、温度23℃、相対湿度65%において測定した。試験片は製膜方向またはバーコーターの移動方向をMD方向、これと直交する方向をTD方向として、MD方向またはTD方向について幅10mmで長さ50mmの試料とした。引張速度は300mm/分である。但し、試験を開始してから荷重が1Nを通過した点を伸びの原点とした。
(2)吸湿率
フィルムを約0.5g採取し、脱湿のため120℃で3時間の加熱を行った後、窒素気流下で25℃まで降温し、その降温後の質量を0.1mg単位まで正確に秤量する(この時の質量をW0とする)。次いで、25℃で75RH%の雰囲気下に48時間静置し、その後の質量を測定し、これをW1として、以下の式を用いて吸湿率を求めた。
吸湿率(%)=((W1−W0)/W0)×100
(3)固有粘度
ウベローデ型粘度計を用い、臭化リチウム2.5質量%を含有するN−メチル−2−ピロリドン(NMP)100ml中にサンプル0.5gを溶解し、温度30℃にて下記式より計算した。
固有粘度=ln(t/t0)/0.5 (dl/g)
t0:臭化リチウム5質量%含有のNMPの流下時間(秒)
t:サンプルを溶解した溶液の流下時間(秒)
(4)透明性(光線透過率)
下記装置を用いて測定し、各波長の光に対応する透過率を求め、450nmから700nmまでの全ての波長の光の光線透過率が80%以上のものを「○」、80%を超えないものを「×」と評価した。なお、ポリマーの場合は厚み10μmのフィルムに成形して評価する。厚み10μmのフィルムが得られない場合、10μmを超える少なくとも一つの厚みで450nmから700nmまでの全ての波長の光の光線透過率を測定し、その値が80%以上の場合、「○」とする。
透過率(%)=T1/T0×100
ただしT1は試料を通過した光の強度、T0は試料を通過しない以外は同一の距離の空気中を通過した光の強度である。
装置:UV測定器U−3410(日立計測社製)
波長範囲:300nm〜800nm(うち、450〜700nmの値を利用)
測定速度:120nm/分
測定モード:透過
(5)ハロゲン元素含有の有無
分子構造から有無を判断した。
(6)溶解性
臭化リチウム5質量%含有のN−メチル−2−ピロリドンにポリマーを4質量%溶解し、25℃で2週間放置後も流動性を保つものを溶解性「○」と評価した。
なお、「流動性を保つ」とは、25℃において100mlのビーカーにポリマー溶液を100ml入れて90°傾けたとき、1時間以内に50ml以上が流れ出る状態をいう。
(7)平均熱膨張係数
平均熱膨張係数はJIS K7197−1991に準拠して250℃まで昇温した後の降温過程に於いて測定した。25℃、75RH%における初期試料長をL0、温度T1の時の試料長をL1、温度T2の時の試料長をL2とするとT1からT2の平均熱膨張係数を以下の式で求めた。なお、T2=100(℃)、T1=200(℃)である。
熱膨張係数(ppm/℃)=(((L2−L1)/L0)/(T2−T1))×10
昇温、降温速度:5℃/min
試料幅:4mm
荷重:フィルム厚み10μmの時44.5mN。フィルム厚みに比例して荷重は変更する。
(実施例1)
攪拌機を備えた200ml3つ口フラスコ中に2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化株式会社製「TFMB」)6.40g、N−メチル−2−ピロリドン119mlを入れ窒素雰囲気下、0℃に冷却、攪拌しながら30分かけてテレフタル酸ジクロライド(東京化成社製)2.84g、4,4’−ビフェニルジカルボニルクロライド(東京化成社製)1.67gを5回に分けて添加した。ポリマーが析出したためさらにN−メチル−2−ピロリドン100ml、臭化リチウム5gを追加したところ、ポリマーは溶解した。1時間攪拌した後、反応で発生した塩化水素を炭酸リチウムで中和してポリマー溶液を得た。また、このポリマー溶液は2週間放置後も流動性を保っていた。
得られたポリマー溶液の一部をガラス板上に取り、バーコーターを用いて均一な膜を形成せしめた。これを120℃で7分間加熱し、自己保持性のフィルムを得た。得られたフィルムをガラス板から剥がして金枠に固定して、流水中10分間水洗し、さらに280℃1分で熱処理を行い芳香族ポリアミドフィルムを得た(乾湿式製膜)。得られたポリマー、フィルムの物性を測定し、表1に示した。
(実施例2)
攪拌機を備えた200ml3つ口フラスコ中に2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化株式会社製「TFMB」)6.40g、N−メチル−2−ピロリドン83mlを入れ窒素雰囲気下、0℃に冷却、攪拌しながら30分かけてテレフタル酸ジクロライド(東京化成社製)2.03g、4,4’−ビフェニルジカルボニルクロライド(東京化成社製)2.79gを5回に分けて添加した。ポリマーが析出したためさらにN−メチル−2−ピロリドン70ml、臭化リチウム5gを追加したところ、ポリマーは溶解した。さらに1時間攪拌した後、反応で発生した塩化水素を炭酸リチウムで中和してポリマー溶液を得た。また、このポリマー溶液は2週間放置後も流動性を保っていた。
得られたポリマー溶液の一部をガラス板上に取り、バーコーターを用いて均一な膜を形成せしめた。これを120℃で7分間加熱し、自己保持性のフィルムを得た。得られたフィルムをガラス板から剥がして金枠に固定して、流水中10分間水洗し、さらに280℃1分で熱処理を行い芳香族ポリアミドフィルムを得た(乾湿式製膜)。得られたポリマー、フィルムの物性を測定し、表1に示した。
(実施例3)
攪拌機を備えた200ml3つ口フラスコ中に塩化リチウム6.98gを入れ、窒素気流下マントルヒーターで加熱して乾燥した。60℃まで冷却後2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化株式会社製「TFMB」)9.61g、N−メチル−2−ピロリドン118mlを入れ窒素雰囲気下、0℃に冷却、攪拌しながら30分かけてテレフタル酸ジクロライド(東京化成社製)4.87g、4,4’−ビフェニルジカルボニルクロライド(東京化成社製)1.67gを5回に分けて添加した。さらに1時間攪拌した後、反応で発生した塩化水素を炭酸リチウムで中和してポリマー溶液を得た。このポリマー溶液は2週間放置後も流動性を保っていた。
得られたポリマー溶液の一部をガラス板上に取り、バーコーターを用いて均一な膜を形成せしめた。これを120℃で7分間加熱し、自己保持性のフィルムを得た。得られたフィルムをガラス板から剥がして金枠に固定して、流水中10分間水洗し、さらに280℃1分で熱処理を行い芳香族ポリアミドフィルムを得た(乾湿式製膜)。得られたポリマー、フィルムの物性を測定し、表1に示した。
(比較例1)
攪拌機を備えた200ml3つ口フラスコ中に2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化株式会社製「TFMB」)9.61g、N−メチル−2−ピロリドン121mlを入れ窒素雰囲気下、0℃に冷却、攪拌しながら30分かけてテレフタル酸ジクロライド(東京化成社製)4.87g、4,4’−ビフェニルジカルボニルクロライド(東京化成社製)1.67gを5回に分けて添加した。ポリマーが析出したためさらにN−メチル−2−ピロリドン120ml、臭化リチウム5gを追加したところ、ポリマーは大部分が溶解した。さらに1時間攪拌した後、反応で発生した塩化水素を炭酸リチウムで中和してゲル状のポリマー溶液を得た。この溶液は流動性が無く、フィルムへの成形は不可能であった。
(比較例2)
攪拌機を備えた200ml3つ口フラスコ中に2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化株式会社製「TFMB」)6.40g、N−メチル−2−ピロリドン125ml、臭化リチウム5gを入れ窒素雰囲気下、0℃に冷却、攪拌しながら30分かけてテレフタル酸ジクロライド(東京化成社製)3.86gを5回に分けて添加した。さらに1時間攪拌した後、反応で発生した塩化水素を炭酸リチウムで中和してポリマー溶液を得た。また、このポリマー溶液は2週間放置後も流動性を保っていた。このポリマー溶液は乾湿式製膜では白濁した。
得られたポリマー溶液の一部をガラス板上に取り、バーコーターを用いて均一な膜を形成せしめた。これを流水中10分間水洗固化し、自己保持性のフィルムを得た。得られたフィルムをガラス板から剥がして金枠に固定して、さらに280℃1分で熱処理を行い芳香族ポリアミドフィルムを得た(湿式製膜)。得られたポリマー、フィルムの物性を測定し、表1に示した。
(比較例3)
攪拌機を備えた200ml3つ口フラスコ中に真空乾燥した2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化株式会社製「TFMB」)6.40g、N−メチル−2−ピロリドン125ml、臭化リチウム5gを入れ窒素雰囲気下、0℃に冷却、攪拌しながら30分かけてテレフタル酸ジクロライド(東京化成社製)4.06gを10回に分けて添加した。ポリマーが析出したためN−メチル−2−ピロリドン100mlを添加したが、ポリマーは溶解しなかった。
Figure 2009079210

Claims (10)

  1. 450nmから700nmまでの全ての波長の光の光線透過率が80%以上でかつ、化学式(I)および(II)で示される構造単位を含む芳香族ポリアミド。
    Figure 2009079210
    Figure 2009079210
  2. 化学式(I)で表される構造単位のモル分率をaとし、化学式(II)で表される構造単位のモル分率をbとし、a+b=100としたとき、aおよびbが次式(1)および(2)を満足する、請求項1に記載の芳香族ポリアミド。
    0 <a≦70 ・・・(1)
    30≦b<100 ・・・(2)
  3. 臭化リチウムを5質量%含むN−メチル−2−ピロリドン溶液に4質量%以上溶解可能である、請求項1または2に記載の芳香族ポリアミド。
  4. 固有粘度が4.0(dl/g)以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の芳香族ポリアミド。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の芳香族ポリアミドを50質量%以上含むコポリマー。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の芳香族ポリアミドまたは請求項5に記載のコポリマーを含む芳香族ポリアミドフィルム。
  7. フィルム面内の1方向およびこれと直交する方向のいずれの方向についても、100℃〜200℃の平均熱膨張係数が−30ppm/℃以上0ppm/℃以下である方向の組が少なくとも1組存在する、請求項6に記載の芳香族ポリアミドフィルム。
  8. 450nmから700nmまでの全ての波長の光の光線透過率が80%以上であり、かつ、厚みが100μm以下である、請求項6または7に記載の芳香族ポリアミドフィルム。
  9. 請求項1〜4のいずれかに記載の芳香族ポリアミドまたは請求項5に記載のコポリマーを含む層を少なくとも1層含む積層体。
  10. 請求項1〜4のいずれかに記載の芳香族ポリアミドまたは請求項5に記載のコポリマーを含む成形体。
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