JP2009079051A - アルキルフェノールの製造法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】芳香族アルデヒドを酸素含有ガスにより酸化して蟻酸アリールと芳香族カルボン酸を製造する第一工程、第一工程で得られた反応生成物から、芳香族カルボン酸、蟻酸アリールと芳香族アルデヒドの混合物および蟻酸アリールを分離する第二工程、蟻酸アリールを分解してアルキルフェノールを製造する第三工程からなり、第二工程で分離された蟻酸アリールと芳香族アルデヒドの混合物を第一工程に循環させる。
【選択図】なし
Description
(1) 未反応の芳香族アルデヒドと対応する蟻酸アリールの沸点差は極めて小さく蒸留による分離が非常に困難である。例えば、2,4−ジメチルベンズアルデヒドの沸点は117℃/25Torrに対し、2,4−キシレノール蟻酸エステルの沸点は114℃/25Torrである。
(2) この為、未反応の芳香族アルデヒドを減少させるのに芳香族アルデヒドを全量酸化し、芳香族過酸とした後、芳香族アルデヒドと芳香族過酸の反応を行なって、蟻酸アリールと芳香族カルボン酸とすることが考えられるが、反応を2段階で行うことになるので芳香族カルボン酸の選択率が高くなり、蟻酸アリールの選択率が著しく低下する。
(1)熱分解によりアルキルフェノールと一酸化炭素とする。
(2)加水分解によりアルキルフェノールと蟻酸とする。
(3)アルカリ分解によりアルキルフェノールと蟻酸塩とする。
(4)メタノール分解によりアルキルフェノールと蟻酸メチルとする。
反応率=[原料反応量 (モル) ]/[原料供給量 (モル) ]x100%選択率=[生成量 (モル) ]/[原料供給量 (モル) ]x100%
内容積6Lの撹拌機付き流通式オートクレーブに触媒としてナフテン酸コバルトをコバルトとして0.03ppm含む2,4−ジメチルベンズアルデヒドを3000g仕込み、空気を導入し、反応を開始し、反応温度を60℃に維持し、オフガス酸素濃度10容量%、圧力25 kg/cm2 G で、45分間酸化した。酸化反応液を分析した結果、アルデヒド反応率が31%であり、2,4−ジメチル安息香酸の選択率は58%、2,4−キシレノール蟻酸エステルの選択率は41%であった。
実施例1で得られた反応液を蒸留して2,4−ジメチル安息香酸を除き、未反応の2,4−ジメチルベンズアルデヒド及び2,4−キシレノール蟻酸エステルを回収した。得られた留出液は2,4−ジメチルベンズアルデヒド82重量%、2,4−キシレノール蟻酸エステル18重量%であった。この留出液を用いて実施例1と同様の酸化反応を70℃で行った。酸化反応液を分析した結果、アルデヒド反応率が36%であり、2,4−ジメチル安息香酸の選択率は58%、2,4−キシレノール蟻酸エステルの選択率は41%であった。
実施例1で得られた反応液を蒸留し、2,4−ジメチル安息香酸を除き、未反応の2,4−ジメチルベンズアルデヒド及び2,4−キシレノール蟻酸エステルを回収した。得られた留出液は2,4−ジメチルベンズアルデヒド62重量%、2,4−キシレノール蟻酸エステル37重量%であった。この留出液を用いて実施例1と同様の酸化反応を75℃で行った。反応液を分析した結果、アルデヒド反応率が45%であり、2,4−ジメチル安息香酸の選択率は58%、2,4−キシレノール蟻酸エステルの選択率は41%であった。
実施例1で得られた反応液を第一蒸留塔で蒸留し、2,4−ジメチル安息香酸を除き、未反応の2,4−ジメチルベンズアルデヒド及び2,4−キシレノール蟻酸エステルを回収した。留出液は2,4−ジメチルベンズアルデヒド40.8重量%、2,4−キシレノール蟻酸エステル59.0重量%であった。第一蒸留塔の留出液を理論段40段の第二蒸留塔で、25Torrの条件でバッチ蒸留した。第二蒸留塔の留出液は2,4−キシレノール蟻酸エステル93.0重量%、2,4−ジメチルベンズアルデヒド7.0重量%であり、2,4−キシレノール蟻酸エステルの留出率は86.0%であった。得られた純度93.0重量%の2,4−キシレノール蟻酸エステルを以下の第三工程の実施例の原料に用いた。
長さ4m、直径6mmΦの蛇管を熱媒タンクに付け、260℃とし、0.5MPaで5時間にわたり、実施例4で得られた93.0重量%の純度の2,4−キシレノール蟻酸エステル液を98部、2,4−キシレノールカリウム塩を2,4−キシレノール蟻酸エステルに対し0.77重量%含む2,4−キシレノールを2部を連続的に圧送した。蛇管出口に於いて、反応混合物を室温に冷却し、気液を分離した。分離液のガスクロマトグラフィーによる定量分析の結果、2,4−キシレノール蟻酸エステル反応率は100%、2,4−キシレノール選択率は99%であった。また分離ガスをガスクロマトグラフィーにより定量分析した結果、一酸化炭素が99.75%、二酸化炭素が0.25%、メタン等の有機ガスが6ppmであった。
添加物 添加割合(%) 反応率(%) 選択率(%)
実施例6 水酸化ナトリウム 8 99.2 100
実施例7 水酸化カリウム 15 100 99
実施例8 炭酸カリウム 2 80.5 100
実施例9 塩化カリウム 1 32.0 100
比較例1 無添加 − 9.2 100
実施例4で得られた純度93.0重量%の2,4−キシレノール蟻酸エステル82部と水18部をSUS製の撹拌機付きの圧力容器に仕込み、窒素雰囲気下、175℃に1時間保持した後、オイル相をガスクロマトグラフィーによる定量分析を実施した。2,4−キシレノール蟻酸エステルの反応率は100%であり、2,4−キシレノールの選択率は98%であった。
実施例4で得られた純度93.0重量%の2,4−キシレノール蟻酸エステル30部とメタノール70部をSUS製の撹拌機付きの圧力容器に仕込み、窒素雰囲気下、150℃に1時間保持した後、反応液をガスクロマトグラフィーによる定量分析を実施した。2,4−キシレノール蟻酸エステル反応率は86%であり、2,4−キシレノールの選択率は98%であった。
実施例4で得られた純度93.0重量%の2,4−キシレノール蟻酸エステル35部と10重量%の重炭酸ナトリウム水溶液65部をSUS製の撹拌機付きの圧力容器に仕込み、窒素雰囲気下、100℃に1時間保持した後、オイル相をガスクロマトグラフィーによる定量分析を実施した。2,4−キシレノール蟻酸エステル反応率は84%であり、2,4−キシレノール選択率は98%であった。
実施例4で得られた純度93.0重量%の2,4−キシレノールぎ酸エステル49部と24重量%の水酸化ナトリウム水溶液51部をSUS製の撹拌機付きの圧力容器に仕込み、窒素雰囲気下、室温で混合後、分液し、オイル相をガスクロマトグラフィーによる定量分析を実施した。2,4−キシレノールぎ酸エステル反応率は100%、2,4−キシレノール選択率は100%であった。
実施例1に於いて2,4−ジメチルベンズアルデヒドの代わりに2,4,5−トリメチルベンズアルデヒドを使用し、他は実施例1と同じ条件とした。反応液を分析した結果、アルデヒド反応率が32%であり、2,4,5−トリメチル安息香酸選択率は57%、2,4,5−トリメチルフェノール蟻酸エステルの選択率は42%であった。
2:酸化反応混合物第一蒸留塔
3:酸化反応混合物第二蒸留塔
4:蟻酸アリール分解反応器
5:アルキルフェノール精製蒸留塔
6:原料芳香族アルデヒド
7:酸素含有ガス
8:酸化反応用触媒
10:芳香族カルボン酸
12:蟻酸アリールと芳香族アルデヒドの混合物
13:回収芳香族アルデヒド
19:アルキルフェノール
Claims (3)
- 液相でアルカリ金属化合物の存在下、蟻酸アリールを熱分解してアルキルフェノールと一酸化炭素を製造することを特徴とするアルキルフェノールの製造法。
- アルカリ金属化合物が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、ナトリウムアルキルフェノラート類、カリウムアルキルフェノラート類、塩化カリウム、蟻酸ナトリウム、蟻酸カリウムから選ばれた一種以上の化合物である請求項1に記載のアルキルフェノールの製造法。
- 熱分解の温度が110〜350℃である請求項1に記載のアルキルフェノールの製造法。
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JP2008257494A JP2009079051A (ja) | 2008-10-02 | 2008-10-02 | アルキルフェノールの製造法 |
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2008
- 2008-10-02 JP JP2008257494A patent/JP2009079051A/ja active Pending
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