JP2009078699A - 作業車の走行伝動構造 - Google Patents
作業車の走行伝動構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009078699A JP2009078699A JP2007249427A JP2007249427A JP2009078699A JP 2009078699 A JP2009078699 A JP 2009078699A JP 2007249427 A JP2007249427 A JP 2007249427A JP 2007249427 A JP2007249427 A JP 2007249427A JP 2009078699 A JP2009078699 A JP 2009078699A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- transmission
- clutch
- turning
- shaft
- case
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Abstract
【解決手段】 ミッションケース10の右又は左の一方側部に右又は左の他方側に入り込む凹部10aを形成し、ミッションケース10の凹部10aに走行用の無段変速装置11を配置する。伝動軸44をミッションケース10の凹部10aに隣接して支持する。右又は左の走行装置の一方と同方向で低速の動力を右又は左の走行装置の他方に伝達可能な摩擦多板式の緩旋回クラッチ46を、伝動軸44の凹部10a側部に備える。右又は左の走行装置の一方と逆方向の動力を右又は左の走行装置の他方に伝達可能な摩擦多板式の逆転クラッチ53を、伝動軸44の入力軸22側部に備える。
【選択図】 図7
Description
これによって、伝動ギヤ(特許文献1の図1の11)をスライド操作して伝動ギヤ(特許文献1の図1の27)に咬合させると、右又は左の走行装置の一方と同方向で低速の動力が右又は左の走行装置の他方(右又は左の出力ギヤ)に伝達される緩旋回状態が得られる。緩旋回状態において、例えば右の走行装置(右の出力ギヤ)が前進方向に駆動され、左の走行装置(左の出力ギヤ)が前進方向の低速で駆動される状態が得られるのであり、右及び左の走行装置の速度差により機体は左に緩旋回する(緩旋回状態)。
そこで、伝動ギヤをスライド操作して緩旋回状態及び超信地旋回状態を得る構成を廃止し、右又は左の走行装置の一方と同方向で低速の動力を右又は左の走行装置の他方に伝達可能な摩擦多板式の緩旋回クラッチ、並びに右又は左の走行装置の一方と逆方向の動力を右又は左の走行装置の他方に伝達可能な摩擦多板式の逆転クラッチを備えて、緩旋回状態及び超信地旋回状態を得る構成を操作性の良いものに構成することが提案されている。
(構成)
本発明の第1特徴は、エンジンの動力を、走行用の無段変速装置及びミッションケースを介して、右及び左の走行装置に伝達するように構成された作業車の走行伝動構造において、次のように構成することにある。
ミッションケースの右又は左の一方側部に右又は左の他方側に入り込む凹部を形成し、凹部に隣接するミッションケースの右又は左の他方側部に入力軸を備える。
ミッションケースの凹部に走行用の無段変速装置を配置して、走行用の無段変速装置の出力軸を、ミッションケースの凹部側に備えて入力軸に連動連結する。
ミッションケースの右又は左の一方側部及び他方側部に亘って伝動軸を、ミッションケースの凹部に隣接して支持する。
右又は左の走行装置の一方と同方向で低速の動力を右又は左の走行装置の他方に伝達可能な摩擦多板式の緩旋回クラッチを、伝動軸の凹部側部に備える。
右又は左の走行装置の一方と逆方向の動力を右又は左の走行装置の他方に伝達可能な摩擦多板式の逆転クラッチを、伝動軸の入力軸側部に備える。
走行用の無段変速装置の出力軸の動力が、入力軸から緩旋回クラッチ及び逆転クラッチに伝達されるように構成する。
本発明の第1特徴によると、例えば図3及び図7に示すように、ミッションケース10の右又は左の一方側部(紙面左側)に右又は左の他方側(紙面右側)に入り込む凹部10aを形成しており、ミッションケース10の凹部10aに走行用の無段変速装置11を配置している。これにより、走行用の無段変速装置11がミッションケース10の右又は左の他方側(紙面右側)に入り込むような状態となるので、ミッションケース10の横側部から走行用の無段変速装置11が横側に大きく突出する状態にならない。
これに対して、緩旋回クラッチは右又は左の走行装置の一方と同方向で低速の動力を右又は左の走行装置の他方に伝達するものであり、比較的小さなトルク(同方向の低速の動力)を伝達するものなので、緩旋回クラッチを摩擦多板式に構成する際に、比較的小径及び少数の摩擦板でよくなって、緩旋回クラッチが比較的小型のものになる。
これにより、例えば図7及び図9に示すように、ミッションケース10の凹部10aを形成する場合、ミッションケース10の凹部10aに隣接する緩旋回クラッチ46を比較的小型のものに構成することが可能なので、緩旋回クラッチ46の影響を受けることが少なくなり、ミッションケース10の凹部10aが形成し易くなる。
例えば図7及び図9に示すように、逆転クラッチ53を備える場合、ミッションケース10の凹部10aから外れた位置に逆転クラッチ53を備えているので、比較的大型の逆転クラッチ53であっても、ミッションケース10の凹部10aの影響を受けることが少なくなり、逆転クラッチ53を無理なく備えることができる。
本発明の第1特徴によると、ミッションケースの横側部から走行用の無段変速装置が横側に大きく突出する状態にならないので、走行用の無段変速装置及びミッションケースの横外側に運転部が備えられるように構成されても、運転部の空間が犠牲になるようなことが少ない。
本発明の第1特徴によると、作業車の走行伝動構造において、ミッションケースの右又は左の一方側部に右又は左の他方側に入り込む凹部を形成して、ミッションケースの凹部に走行用の無段変速装置を配置することにより、ミッションケースの横側部から走行用の無段変速装置が横側に大きく突出する状態にならないようにすることができて、ミッションケースにおける走行用の無段変速装置の付近のコンパクト化を図ることができた。
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の作業車の走行伝動構造において次のように構成することにある。
ミッションケースの右又は左の一方側部及び他方側部に亘って別の伝動軸を支持して、右及び左の走行装置に動力を伝達する右及び左の出力ギヤを別の伝動軸に備える。
入力軸の動力が別の伝動軸に伝動ギヤを介して伝達され、別の伝動軸から緩旋回クラッチに伝動ギヤを介して伝達され、緩旋回クラッチから右又は左の出力ギヤに伝達されるように構成する。
入力軸の動力が逆転クラッチに伝動ギヤを介して伝達され、逆転クラッチから右又は左の出力ギヤに伝達されるように構成する。
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
例えば図7及び図9に示すように(前項[I]の記載のように)、ミッションケース10の凹部10aを形成する際に、ミッションケース10の凹部10aに緩旋回クラッチ46が隣接して備える場合、本発明の第2特徴によると、緩旋回クラッチ46を備える伝動軸44とは別の伝動軸29を介して、入力軸22の動力を緩旋回クラッチ46に伝達するように構成している。
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第2特徴によると、入力軸の動力を別の伝動軸を介して緩旋回クラッチに無理なく伝達することができる点、入力軸の動力を逆転クラッチに無理なく伝達することができる点により、ミッションケースの設計の面で余裕を持たせることができ、ミッションケースの生産性の向上を図ることができた。
(構成)
本発明の第3特徴は、本発明の第2特徴の作業車の走行伝動構造において次のように構成することにある。
右及び左の出力ギヤを別の伝動軸の凹部側部に備える。入力軸の動力を別の伝動軸に伝達する伝動ギヤ及び入力軸の動力を逆転クラッチに伝達する伝動ギヤを、ミッションケースの入力軸側部に備える。
本発明の第3特徴によると、本発明の第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
例えば図7及び図9に示すように(前項[II]の記載のように)、入力軸10の動力を別の伝動軸29及び逆転クラッチ53に伝達する場合、本発明の第3特徴によると、入力軸10の動力を別の伝動軸29に伝達する伝動ギヤ30,31、及び入力軸10の動力を逆転クラッチ53に伝達する伝動ギヤ51を、ミッションケース10の入力軸22側部(紙面右側)に備えている。
このように、入力軸22及び伝動ギヤ30,31,51をミッションケース10の右又は左の他方側部(入力軸22側部)(紙面右側)に備えることにより、ミッションケース10の右又は左の一方側部(紙面左側)において、入力軸22及び伝動ギヤ30,31,51の影響を受けることが少なくなり、ミッションケース10の凹部10aが形成し易くなる。
例えば図7及び図9に示すように、伝動ギヤ30,31の動力が伝動軸29の入力軸22側部に伝達されるように構成すると、伝動軸29の凹部10a側部(紙面左側)に空間的な余裕が生じるので、伝動軸29の凹部10a側部(紙面左側)に右及び左の出力ギヤ32R,32Lを無理なく備えることができる。
本発明の第3特徴によると、本発明の第1又は第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第3特徴によると、入力軸及び伝動ギヤをミッションケースの右又は左の他方側部(入力軸側部)に備えることにより、ミッションケースの凹部が形成し易くなる点、伝動軸の凹部側部に右及び左の出力ギヤを無理なく備えることができる点により、ミッションケースの生産性の向上を図ることができた。
図1及び図2に示すように、右及び左のクローラ走行装置1(右及び左の走行装置に相当)で支持された機体の前部に支持フレーム2が横軸芯P1周りに昇降自在に支持され、支持フレーム2を昇降駆動する昇降シリンダ3が備えられており、支持フレーム2に刈取部4が支持されている。機体の前部の右側に運転部5が備えられ、運転部5の運転座席6の下側にエンジン7が備えられている。機体の後部の左側に脱穀装置8が備えられ、機体の後部の右側にグレンタンク9が備えられて、作業車の一例である自脱型のコンバインが構成されている。
図1及び図2に示すように、機体の前部の左右中央付近にミッションケース10が備えられており、運転部5がミッションケース10の右の横外側に備えられている。ミッションケース10の左の横外側の後方に横軸芯P1が位置して、横軸芯P1の位置から前側に支持フレーム2が延出されており、支持フレーム2がミッションケース10の左の横外側に位置している。
次に、ミッションケース10(右及び左側部分10R,10L)における伝動系(直進系)の構造について説明する。
図2,3,8に示すように、支持部材12に入力軸16が支持され、入力軸16の端部に入力プーリー17が連結されており、支持部材12の内部において静油圧式無段変速装置11の入力軸11bと入力軸16とが、連結部材18を介して連結されている。エンジン7の動力が伝動ベルト19を介して入力プーリー17に伝達され、エンジン7の動力が伝動ベルト20及び静油圧式無段変速装置21を介して刈取部4に伝達される。
次に、右及び左のサイドクラッチ34について説明する。
図9に示すように、伝動軸29の右及び左側部の外面にスプライン部29aが形成されて、右及び左の咬合部33R,33Lが伝動軸29のスプライン部29aに一体回転及びスライド自在に外嵌され、受け部材40が伝動軸29のスプライン部29aに一体回転自在に外嵌されている。
図9に示すように、スプリングピン43により右及び左の咬合部33R,33Lとピストン42、伝動軸29が一体で回転し、互いに相対回転しないように構成しており、右及び左の出力ギヤ32R,32Lの内周部とピストン42の外周部との間で回転数差が生じるようにしている。ピストン42の外周部において右及び左の出力ギヤ32R,32Lの内面に接する部分に、複数の円周状の溝部42aが形成されて、ピストン42の溝部42aに作動油の一部が保持されるようにしており、ピストン42の外周部と右及び左の出力ギヤ32R,32Lの内周部との間の焼き付きを防止している。
次に、ミッションケース10(右及び左側部分10R,10L)における伝動系(旋回系)の構造について説明する。
図7及び図9に示すように、ミッションケース10(右及び左側部分10R,10L)に亘り伝動軸44が支持され、伝動軸44の右側部(ミッションケース10の右側部分10Rの壁部の内面近傍)に相対回転自在に外嵌された伝動ギヤ45が、右の咬合部33Rの外周部のギヤ部に咬合しており、伝動軸44と伝動ギヤ45との間に緩旋回クラッチ46が備えられている。緩旋回クラッチ46は摩擦多板式に構成されており、作動油が供給されることで伝動状態に操作され、作動油が排出されることで遮断状態に操作される。
これにより、図7及び図9に示すように、ブレーキ50が制動状態に操作されると、伝動軸44及び伝動ギヤ48を介して、旋回クラッチケース47が制動状態となる。右又は左のサイドクラッチ34が遮断状態に操作され、右又は左の旋回クラッチ49が伝動状態に操作されると、右又は左の出力ギヤ32R,32Lが制動状態となる。
これにより、逆転クラッチ53は比較的大径及び多数の摩擦板が必要になって、逆転クラッチが比較的大型のものになり、特に外径が大きなものとなる。緩旋回クラッチ46は比較的小径及び少数の摩擦板でよく、緩旋回クラッチ46が比較的小型のものになり、特に外径が小さなものとなる。
次に、静油圧式無段変速装置11の操作について説明する。
図13に示すように、静油圧式無段変速装置11のポンプ11Pが、中立位置N、中立位置Nから前進Fの高速側及び後進Rの高速側に無段変速自在に構成されており、静油圧式無段変速装置11のモータ11Mが高低2段に変速自在に構成されている。静油圧式無段変速装置11のポンプ11Pの斜板を操作する油圧シリンダ59、油圧シリンダ59に作動油を給排操作する制御弁60が備えられて、運転部5に備えられた変速レバー61と制御弁60とが機械的に連係されている。これにより、変速レバー61を操作することによって、制御弁60が操作され油圧シリンダ59が作動して、変速レバー61の操作位置に対応する位置に静油圧式無段変速装置11のポンプ11Pの斜板が操作される。
静油圧式無段変速装置11(ポンプ11P及びモータ11M)が高速領域で副変速装置(シフト部材28)が高速位置、静油圧式無段変速装置11(ポンプ11P及びモータ11M)が低速領域で副変速装置(シフト部材28)が高速位置、静油圧式無段変速装置11(ポンプ11P及びモータ11M)が低速領域で副変速装置(シフト部材28)が低速位置の状態において、機械効率の良い伝動状態となる。静油圧式無段変速装置11(ポンプ11P及びモータ11M)が高速領域で副変速装置(シフト部材28)が低速位置の状態において、機械効率の悪い伝動状態となる。
次に、右及び左のサイドクラッチ34(右及び左の咬合部33R,33L)、右及び左の旋回クラッチ49、緩旋回クラッチ46、ブレーキ50、逆転クラッチ53に作動油を給排操作する油圧ユニット57について説明する。
図3及び図8に示すように、静油圧式無段変速装置11の入力軸11bにおいて入力軸16とは反対側の部分(静油圧式無段変速装置11の右の横側部)に、チャージポンプ55及び油圧ポンプ56が接続されて、静油圧式無段変速装置11の入力軸11bにより、チャージポンプ55及び油圧ポンプ56が駆動されるように構成されており、チャージポンプ55の作動油が静油圧式無段変速装置11に供給されている。
この場合に、図1,2,3,4に示すように、油圧ユニット57がミッションケース10(左側部分10L)の左の支持フレーム2側の横側部の外面に連結されているので、機体の前部の左側から刈取部4と機体の前部との間に作業者が入り込んだ際、作業者にとってミッションケース10のこちら側(作業者側)に油圧ユニット57が位置することになり、油圧ユニット57のメンテナンス作業が行い易くなる。
次に、油圧ユニット57の構造(右及び左のサイドクラッチ34(右及び左の咬合部33R,33L)、右及び左の旋回クラッチ49、緩旋回クラッチ46、ブレーキ50、逆転クラッチ53の油圧回路構造)について説明する。
図5,7,9に示すように、伝動軸29,44がミッションケース10(右及び左側部分10R,10L)に左右方向に支持されて、伝動軸29,44の左端部がミッションケース10の左側部分10Lの壁部を貫通しており、油圧ユニット57の内部に挿入されている。伝動軸29の左端部と右及び左のサイドクラッチ34(右及び左の咬合部33R,33L)、右及び左の旋回クラッチ49とに亘って、伝動軸29の内部に油路29bが備えられている。伝動軸44の左端部と緩旋回クラッチ46及び逆転クラッチ53とに亘って、伝動軸44の内部に油路44aが備えられている。油圧ユニット57の内部において伝動軸44の端部にブレーキ50が備えられている。
右及び左旋回制御弁67,68、アンロード弁70、比例制御弁71、パイロット操作弁73,74は、後述する[8][9][10][11]に記載のように、制御装置64によって操作される。
次に、操向レバー77による直進状態について説明する。
図13に示すように、右及び左に操作自在な操向レバー77が運転部5に備えられて、操向レバー77の操作位置が制御装置64に入力されており、操向レバー77は直進位置N、右及び左第1旋回位置R1,L1、右及び左第2旋回位置R2,L2に操作自在に構成されている。旋回モードスイッチ78が運転部5に備えられて、旋回モードスイッチ78の操作位置が制御装置64に入力されており、旋回モードスイッチ78は緩旋回位置、信地旋回位置及び超信地旋回位置を備えている。
次に、操向レバー77による緩旋回状態について説明する。
図12及び図13に示すように旋回モードスイッチ78が緩旋回位置に操作されると、パイロット操作弁73,74により、旋回切換制御弁72が緩旋回位置72aに操作される。これにより、操向レバー77が右第1旋回位置R1に操作されると、右旋回制御弁67が供給位置67aに操作されて、アンロード弁70が遮断位置70aに操作され、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)及び右の旋回クラッチ49に作動油が供給されて、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)が遮断状態に操作され、右の旋回クラッチ49が伝動状態に操作される。
次に、操向レバー77による信地旋回状態について説明する。
図12及び図13に示すように、旋回モードスイッチ78が信地旋回位置に操作されると、パイロット操作弁73,74により旋回切換制御弁72が信地旋回位置72bに操作される。これにより、操向レバー77が右第1旋回位置R1に操作されると、右旋回制御弁67が供給位置67aに操作されて、アンロード弁70が遮断位置70aに操作され、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)及び右の旋回クラッチ49に作動油が供給されて、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)が遮断状態に操作され、右の旋回クラッチ49が伝動状態に操作される。この場合、左の旋回クラッチ49が半伝動状態であるので、前項[9]と同様に機体は緩やかに右に向きを変える。
次に、操向レバー77による超信地旋回状態について説明する。
図12及び図13に示すように、旋回モードスイッチ78が超信地旋回位置に操作されると、パイロット操作弁73,74により旋回切換制御弁72が超信地旋回位置72cに操作される。これにより、操向レバー77が右第1旋回位置R1に操作されると、右旋回制御弁67が供給位置67aに操作されて、アンロード弁70が遮断位置70aに操作され、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)及び右の旋回クラッチ49に作動油が供給されて、右のサイドクラッチ34(右の咬合部33R)が遮断状態に操作され、右の旋回クラッチ49が伝動状態に操作される。この場合、左の旋回クラッチ49が半伝動状態であるので、前項[9]と同様に機体は緩やかに右に向きを変える。
前述の[発明を実施するための最良の形態]の図3及び図7の構成において、ミッションケース10の右及び左の一方側部及び他方側部を、以下のように左右逆に配置するように構成してもよい。
この場合、ミッションケース10の左側部分10Lの上部の外部に段差状の凹部10aが形成され、正面視においてミッションケース10(右及び左側部分10R,10L)の合わせ部10bの近傍(少し紙面右側)に凹部10aが入り込む。静油圧式無段変速装置11がミッションケース10(左側部分10L)の凹部10aに入り込むように配置されて、静油圧式無段変速装置11のポートブロック11aが、ミッションケース10(左側部分10L)の凹部10aに連結され、静油圧式無段変速装置11の入力軸11b及び入力軸12、支持部材12が右側に延出される。
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]では、ミッションケース10(右及び左側部分10R,10L)と静油圧式無段変速装置11とが別体に構成されているが、ミッションケース10(右及び左側部分10R,10L)と静油圧式無段変速装置11とを、一つのケースで一体的に構成してもよい。
静油圧式無段変速装置11の出力軸11cと入力軸22とを、別体に構成するのではなく1本の伝動軸(図示せず)によって構成してもよい。静油圧式無段変速装置11の出力軸11cの動力が、伝動ギヤ(図示せず)を介して入力軸22に伝達されるように構成してもよい。
走行用の無段変速装置として、静油圧式無段変速装置11ばかりではなく、ベルト式の無段変速装置や、静油圧式無段変速装置と遊星ギヤとを組み合わせた無段変速装置を使用してもよい。
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態][発明の実施の第2別形態]の図7において、ブレーキ50を廃止し、逆転クラッチ53にブレーキ50の機能を備えさせるように構成してもよい。
この場合、前項[11]に記載のように、右(左)のサイドクラッチ34(右(左)の咬合部33R(33L))からの動力と、逆転クラッチ53からの動力とが、同時に左(右)の出力ギヤ32L(32R)に伝達される状態において、右(左)のサイドクラッチ34(右(左)の咬合部33R(33L))からの動力と、逆転クラッチ53からの動力とが平衡した状態となって、左(右)の出力ギヤ32L(32R)が停止した状態となるように、逆転クラッチ53の作動圧を設定する。
7 エンジン
10 ミッションケース
10a ミッションケースの凹部
11 走行用の無段変速装置
11c 走行用の無段変速装置の出力軸
22 入力軸
29 別の伝動軸
30,31,45,51,52 伝動ギヤ
32R,32L 右及び左の出力ギヤ
44 伝動軸
46 緩旋回クラッチ
53 逆転クラッチ
Claims (3)
- エンジンの動力を、走行用の無段変速装置及びミッションケースを介して、右及び左の走行装置に伝達するように構成された作業車の走行伝動構造であって、
前記ミッションケースの右又は左の一方側部に右又は左の他方側に入り込む凹部を形成し、前記凹部に隣接するミッションケースの右又は左の他方側部に入力軸を備えて、
前記ミッションケースの凹部に走行用の無段変速装置を配置して、前記走行用の無段変速装置の出力軸を、前記ミッションケースの凹部側に備えて入力軸に連動連結し、
前記ミッションケースの右又は左の一方側部及び他方側部に亘って伝動軸を、前記ミッションケースの凹部に隣接して支持して、
前記右又は左の走行装置の一方と同方向で低速の動力を右又は左の走行装置の他方に伝達可能な摩擦多板式の緩旋回クラッチを、前記伝動軸の凹部側部に備え、
前記右又は左の走行装置の一方と逆方向の動力を右又は左の走行装置の他方に伝達可能な摩擦多板式の逆転クラッチを、前記伝動軸の入力軸側部に備えて、
前記走行用の無段変速装置の出力軸の動力が、前記入力軸から緩旋回クラッチ及び逆転クラッチに伝達されるように構成してある作業車の走行伝動構造。 - 前記ミッションケースの右又は左の一方側部及び他方側部に亘って別の伝動軸を支持して、前記右及び左の走行装置に動力を伝達する右及び左の出力ギヤを別の伝動軸に備えると共に、
前記入力軸の動力が別の伝動軸に伝動ギヤを介して伝達され、前記別の伝動軸から緩旋回クラッチに伝動ギヤを介して伝達され、前記緩旋回クラッチから右又は左の出力ギヤに伝達されるように構成し、
前記入力軸の動力が逆転クラッチに伝動ギヤを介して伝達され、前記逆転クラッチから右又は左の出力ギヤに伝達されるように構成してある請求項1に記載の作業車の走行伝動構造。 - 前記右及び左の出力ギヤを別の伝動軸の凹部側部に備え、
前記入力軸の動力を別の伝動軸に伝達する伝動ギヤ及び前記入力軸の動力を逆転クラッチに伝達する伝動ギヤを、前記ミッションケースの入力軸側部に備えてある請求項2に記載の作業車の走行伝動構造。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007249427A JP4638901B2 (ja) | 2007-09-26 | 2007-09-26 | 作業車の走行伝動構造 |
KR1020080025646A KR101475522B1 (ko) | 2007-06-25 | 2008-03-20 | 작업차 |
CN201210390257.3A CN102860179B (zh) | 2007-06-25 | 2008-04-10 | 联合收割机 |
CN201210390358.0A CN102862478B (zh) | 2007-06-25 | 2008-04-10 | 联合收割机的行进变速结构 |
CN 200810091929 CN101334099B (zh) | 2007-06-25 | 2008-04-10 | 作业车 |
KR1020140079703A KR101501877B1 (ko) | 2007-06-25 | 2014-06-27 | 콤바인 |
KR1020140127015A KR101529436B1 (ko) | 2007-06-25 | 2014-09-23 | 작업차의 주행 변속 구조 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007249427A JP4638901B2 (ja) | 2007-09-26 | 2007-09-26 | 作業車の走行伝動構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009078699A true JP2009078699A (ja) | 2009-04-16 |
JP4638901B2 JP4638901B2 (ja) | 2011-02-23 |
Family
ID=40653787
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007249427A Active JP4638901B2 (ja) | 2007-06-25 | 2007-09-26 | 作業車の走行伝動構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4638901B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014199663A1 (ja) * | 2013-06-14 | 2014-12-18 | 株式会社クボタ | 作業機用の伝動装置及び作業機 |
JP2016102526A (ja) * | 2014-11-27 | 2016-06-02 | 株式会社クボタ | 多板式摩擦係合装置 |
US9963846B2 (en) * | 2014-04-29 | 2018-05-08 | Honda Motor Co., Ltd. | Drive shaft bearing structure assemblies for snowblower track-type driven sprocket and related methods |
KR20190003353A (ko) | 2017-06-30 | 2019-01-09 | 가부시끼 가이샤 구보다 | 동력 전달 장치 및 밸브 유닛 |
KR20200002609A (ko) | 2018-06-29 | 2020-01-08 | 가부시끼 가이샤 구보다 | 동력 전달 장치 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102297171B1 (ko) * | 2021-01-12 | 2021-09-02 | 이래에이엠에스 주식회사 | 차량용 전동 구동 장치의 윤활 구조 및 이를 포함하는 전동 구동 장치 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000335266A (ja) * | 1999-05-27 | 2000-12-05 | Kubota Corp | コンバインの伝動装置 |
JP2002274420A (ja) * | 2001-03-16 | 2002-09-25 | Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd | クローラ走行車 |
JP2002362405A (ja) * | 2001-06-06 | 2002-12-18 | Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd | クローラ車輛のトランスミッション |
-
2007
- 2007-09-26 JP JP2007249427A patent/JP4638901B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000335266A (ja) * | 1999-05-27 | 2000-12-05 | Kubota Corp | コンバインの伝動装置 |
JP2002274420A (ja) * | 2001-03-16 | 2002-09-25 | Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd | クローラ走行車 |
JP2002362405A (ja) * | 2001-06-06 | 2002-12-18 | Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd | クローラ車輛のトランスミッション |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014199663A1 (ja) * | 2013-06-14 | 2014-12-18 | 株式会社クボタ | 作業機用の伝動装置及び作業機 |
US9963846B2 (en) * | 2014-04-29 | 2018-05-08 | Honda Motor Co., Ltd. | Drive shaft bearing structure assemblies for snowblower track-type driven sprocket and related methods |
JP2016102526A (ja) * | 2014-11-27 | 2016-06-02 | 株式会社クボタ | 多板式摩擦係合装置 |
KR20190003353A (ko) | 2017-06-30 | 2019-01-09 | 가부시끼 가이샤 구보다 | 동력 전달 장치 및 밸브 유닛 |
KR102606152B1 (ko) * | 2017-06-30 | 2023-11-27 | 가부시끼 가이샤 구보다 | 동력 전달 장치 및 밸브 유닛 |
KR20200002609A (ko) | 2018-06-29 | 2020-01-08 | 가부시끼 가이샤 구보다 | 동력 전달 장치 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4638901B2 (ja) | 2011-02-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4638901B2 (ja) | 作業車の走行伝動構造 | |
JP4746597B2 (ja) | 作業車の走行伝動構造 | |
JP5833168B2 (ja) | 作業車両の変速装置 | |
JP2007145217A (ja) | 走行系補助変速装置 | |
JP5426731B2 (ja) | 作業車両の変速装置 | |
JP2008202721A (ja) | トランスミッション | |
JP5001767B2 (ja) | コンバイン | |
JP2008201303A (ja) | トランスミッション | |
JP5592539B2 (ja) | 作業車両の変速装置 | |
JP2009078698A (ja) | 作業車のミッションケース | |
JP3730726B2 (ja) | コンバインの油圧供給装置 | |
JP3784350B2 (ja) | 作業機の走行構造 | |
JP3583064B2 (ja) | 農作業機の操向装置 | |
JP2002192972A (ja) | 作業機の走行用伝動装置 | |
JP3773830B2 (ja) | 作業車両の非常用走行機構 | |
JP2003267258A (ja) | 走行車両の操向装置 | |
JP3452036B2 (ja) | コンバインにおける走行装置の伝動機構 | |
JP5083497B2 (ja) | トラクタ | |
JP2009085402A (ja) | 作業車両の変速装置 | |
JP2009096357A (ja) | 作業車の操向操作構造 | |
JP3760951B2 (ja) | コンバインの走行伝動装置 | |
JP4889600B2 (ja) | 作業車両の変速装置 | |
JP3719256B2 (ja) | コンバインにおける走行装置の伝動機構 | |
JP5054478B2 (ja) | 作業車の旋回制御装置 | |
JP3541169B2 (ja) | 農作業機の操向装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090928 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100428 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20101028 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20101126 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131203 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4638901 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |