JP2009078610A - 自動二輪車両の制動制御装置、及び自動二輪車両のブレーキ操作判定方法 - Google Patents

自動二輪車両の制動制御装置、及び自動二輪車両のブレーキ操作判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ブレーキ操作手段が操作されたことを的確に検出できる自動二輪車両の制動制御装置、及び自動二輪車両のブレーキ操作判定方法を提供する。
【解決手段】ECUは、モータへの予め設定された駆動電圧の印加を停止させた後、モータが発電する発電電圧Vgを断続的に演算する(ステップS33)。そして、ECUは、モータへの駆動電圧の印加が停止した時点から発電電圧Vgの大きさが判定発電電圧閾値KVg以下になるまでの第2経過時間T3を計測し(ステップS32)、第2経過時間(T3)が判定時間閾値KT3未満である場合(ステップS35が肯定判定である場合)に、ブレーキレバーやブレーキペダルが操作されたと判定する(ステップS40)。
【選択図】図5

Description

本発明は、自動二輪車両の制動時に該自動二輪車両の車輪に対する制動力を制御することにより車輪のロックを抑制するアンチロックブレーキ制御を実行させるための自動二輪車両の制動制御装置、及び、ブレーキ操作が行われたか否かを判定するための自動二輪車両のブレーキ操作判定方法に関する。
一般に、自動二輪車両においても、自動四輪車両と同様に車両制動時における車両の操作性の向上が望まれている。そこで、近年では、自動二輪車両にも車両制動時に車輪がロックすることを抑制するアンチロックブレーキ制御を実行可能な自動二輪車両用の制動装置(以下、単に「制動装置」という。)を搭載することが提案されている。
この制動装置は、前輪用の第1制動機構と後輪用の第2制動機構とを備えている。これら各制動機構は、マスタシリンダと、ホイールシリンダと、該ホイールシリンダ内から流出したブレーキ液を一時貯留するリザーバと、該リザーバ内に一時貯留されているブレーキ液を吸引してマスタシリンダ側に吐出するポンプとをそれぞれ備えている。また、マスタシリンダ側からホイールシリンダに向けてブレーキ液を流動させるための各上流側ブレーキ液路上には、常開弁がそれぞれ配設されると共に、ホイールシリンダ側からリザーバに向けてブレーキ液を流動させるための各下流側ブレーキ液路上には、常閉弁がそれぞれ配設されている。
ところで、上記制動装置においては、アンチロックブレーキ制御中にホイールシリンダ内の余剰なブレーキ液がリザーバ側に流出する。そのため、そのアンチロックブレーキ制御の実行直後には、リザーバ内に大量のブレーキ液が一時貯留されている可能性がある。そこで、こうした制動装置を制御する制動制御装置では、アンチロックブレーキ制御が終了しても一定時間が経過するまで常閉弁を閉じ状態にしてポンプの駆動が継続される。このようにリザーバ内に一時貯留されていたブレーキ液をマスタシリンダ側に戻すことにより、制動制御装置は、次回のアンチロックブレーキ制御時におけるホイールシリンダ内の余剰なブレーキ液のリザーバ内への流入に備えていた。
しかしながら、上述したようにポンプを駆動させる直前のリザーバ内には、毎回異なる量のブレーキ液が一時貯留されている。そのため、上記所定時間でのポンプ駆動に対応したポンプの吸入可能量に比してリザーバ内のブレーキ液の貯留量が少ない場合、ポンプの駆動停止後において下流側ブレーキ液路内が上流側ブレーキ液路内に対して負圧状態になってしまうおそれがあった。そこで、上記制動制御装置では、運転手がブレーキ操作手段(例えば、ブレーキペダル)を操作していないと判定した場合、常開弁と常閉弁とを共に開き状態にする連通制御を実行することにより、下流側ブレーキ液路の上流側ブレーキ液路に対する負圧状態を解消するようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−53428号公報
ところで、自動二輪車両には、ブレーキ操作手段が操作されたことを検出するためのブレーキスイッチが設けられおり、該ブレーキスイッチは、運転手によるブレーキ操作手段の操作量が判定閾値を超えた場合にブレーキ操作手段が操作された旨の信号を制動制御装置に向けて出力するようになっている。しかしながら、自動二輪車両のブレーキスイッチは、その判定閾値の大きさが運転手自身で変更できるように構成されている。また、自動二輪車両のブレーキスイッチは、四輪車両のブレーキスイッチとは異なり、雨晒しになる可能性が非常に高いため、リーク状態に陥るおそれがあった。したがって、ブレーキスイッチからの信号に基づいたブレーキ操作手段の操作の有無の判定では、その判定結果の信頼性が低いという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ブレーキ操作手段が操作されたことを的確に検出できる自動二輪車両の制動制御装置、及び自動二輪車両のブレーキ操作判定方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、自動二輪車両の制動制御装置にかかる請求項1に記載の発明は、自動二輪車両の車輪(FW,RW)に制動力を付与する制動装置(11)を制御する自動二輪車両の制動制御装置(15)であって、前記制動装置(11)には、運転手によるブレーキ操作手段(22,23)の操作に基づきブレーキ液圧を発生するマスタシリンダ(16f,16r)と、該マスタシリンダ(16f,16r)から供給されたブレーキ液のブレーキ液圧に応じた制動力を対応する車輪(FW,RW)に付与するためのホイールシリンダ(19f,19r,50)ホイールシリンダ(19f,19r,50)と、該ホイールシリンダ(19f,19r,50)から流出したブレーキ液を貯留するためのリザーバ(26f,26r)と、該リザーバ(26f,26r)内に貯留されているブレーキ液を吸引して前記マスタシリンダ(16f,16r)側に吐出するポンプ(27f,27r)と、該ポンプ(27f,27r)を駆動させるための回転電機(M)とが設けられており、該回転電機(M)が発電する発電電圧(Vg)を演算する電圧演算手段(S33)と、予め設定された大きさの駆動電圧(Vcc)を前記回転電機(M)に印加した後に該回転電機(M)への前記駆動電圧(Vcc)の印加を停止し、前記電圧演算手段(S33)によって演算された発電電圧(Vg)の大きさが前記駆動電圧(Vcc)よりも小さな値に予め設定された再開発電電圧閾値(KVg)以下になった場合に、前記回転電機(M)への前記駆動電圧(Vcc)の印加を再開する制御手段(15)とを備え、該制御手段(15)は、前記回転電機(M)への前記駆動電圧(Vcc)の印加を停止してから前記電圧演算手段(S33)によって演算された発電電圧(Vg)の大きさが前記駆動電圧(Vcc)よりも小さく且つ前記再開発電電圧閾値(KVg)以上となる値に予め設定された判定発電電圧閾値(KVg,KVgj)以下になるまでの経過時間(T3)を計測し、該経過時間(T3)が予め設定された判定時間閾値(KT3)未満である場合に、前記ブレーキ操作手段(22,23)が操作されたと判定することを要旨とする。
一般に、回転電機への駆動電圧の印加が停止すると、回転電機は、ポンプが慣性力で駆動することにより発電機として機能するため、その回転速度に応じた発電電圧を発電する。この回転電機が発電した発電電圧の大きさは、時間が経過するに連れて回転電機の回転速度が遅くなるため、徐々に小さくなっていく。また、ブレーキ操作手段が操作されている場合における回転電機の発電電圧の大きさの変化率は、ブレーキ操作手段の操作に基づき制動装置内でブレーキ液が流動する分だけポンプに加わる負荷が大きくなるため、ブレーキ操作手段が操作されていない場合における回転電機の発電電圧の大きさの変化率に比して大きくなる。そこで、本発明では、回転電機への駆動電圧の印加を停止してから回転電機が発電する発電電圧の大きさが判定発電電圧閾値以下になるまでの経過時間を計測し、該経過時間が判定時間閾値未満であった場合には、ブレーキ操作手段が操作されたと判定する。したがって、ブレーキ操作手段が操作されたことを的確に検出できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の自動二輪車両の制動制御装置において、前記制御手段(15)は、前記回転電機(M)への前記駆動電圧(Vcc)の印加を停止してから前記電圧演算手段(S33)によって演算された発電電圧(Vg)の大きさが前記判定発電電圧閾値(KVg,KVgj)以下になるまでの経過時間(T3)が前記判定時間閾値(KT3)未満になることが予め設定された所定回数(KCSW)以上連続した場合に、前記ブレーキ操作手段(22,23)が操作されたと判定することを要旨とする。
上記構成では、回転電機への駆動電圧の印加を停止してから回転電機が発電する発電電圧の大きさが判定発電電圧閾値以下になるまでの経過時間が判定時間閾値未満になることが所定回数連続した場合に、ブレーキ操作手段が操作されていると判定する。そのため、本発明では、上記経過時間が判定時間閾値未満になることを一回だけ検出したときにブレーキ操作手段が操作されたと判定する場合に比して、検出精度を向上させることが可能になる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の自動二輪車両の制動制御装置において、前前記制動装置(11)には、前記マスタシリンダ(16f,16r)側から前記ホイールシリンダ(19f,19r,50)に向けてブレーキ液を流動させるための上流側ブレーキ液路(24f,24r)と、前記ホイールシリンダ(19f,19r,50)から前記リザーバ(26f,26r)に向けてブレーキ液を流動させるための下流側ブレーキ液路(25f,25r)とを連通又は非連通とすべく開閉駆動する開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)が設けられており、前記制御手段(15)は、前記ブレーキ操作手段(22,23)が非操作状態であることを検出した場合に、前記開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)よりも前記マスタシリンダ(16f,16r)側のブレーキ液路(24f,24r,33f,33r)と前記下流側ブレーキ液路(25f,25r)とを連通状態にすべく前記開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)を開閉駆動させると共に前記ポンプ(27f,27r)を駆動させる連通制御を実行するようになっており、前記制御手段(15)は、前記連通制御の実行時において前記回転電機(M)への前記駆動電圧(Vcc)の印加を停止してから前記電圧演算手段(S33)によって演算された発電電圧(Vg)の大きさが前記判定発電電圧閾値(KVg,KVgj)以下になるまでの経過時間(T3)を計測し、該経過時間(T3)が前記判定時間閾値(KT3)未満である場合には前記ブレーキ操作手段(22,23)が操作されたと判定することを要旨とする。
上記構成では、開閉弁よりも上流側のブレーキ液路と下流側ブレーキ液路とを連通させる連通制御中には、開閉弁が開閉駆動するだけではなくポンプも駆動する。この際、ポンプを駆動させる回転電機には、駆動電圧が間欠的に印加されることになる。そして、連通制御中において、回転電機への駆動電圧の印加を停止してから回転電機が発電する発電電圧の大きさが判定発電電圧閾値以下になるまでの経過時間を計測し、該経過時間が判定時間閾値未満になった場合に、ブレーキ操作手段が操作されたと判定する。したがって、連通制御中にブレーキ操作手段が操作されていることを的確に検出できる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の自動二輪車両の制動制御装置において、前記制御手段(15)は、前記連通制御の実行中に前記ブレーキ操作手段(22,23)が操作されたと判定した場合、前記ポンプ(27f,27r)の駆動を継続することを要旨とする。
上記構成では、連通制御中にブレーキ操作手段が操作された場合、ポンプは、連通制御時に継続して駆動することになる。そのため、ブレーキ操作手段の操作に基づきマスタシリンダ側からホイールシリンダ側に向けて流動するブレーキ液の一部がホイールシリンダ内に流入することなく下流側ブレーキ液路内(即ち、リザーバ内)に流入してしまったとしても、そのブレーキ液は、ポンプの駆動によってマスタシリンダ側に吐出される。したがって、連通制御中にブレーキ操作手段が操作された場合でも、マスタシリンダ内のブレーキ液不足が回避される結果、自動二輪車両の車輪には、ブレーキ操作手段の操作量に応じた制動力が確実に付与される。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の自動二輪車両の制動制御装置において、前記制御手段(15)は、前記連通制御の実行中に前記ブレーキ操作手段(22,23)が操作されたと判定した場合、前記上流側ブレーキ液路(24f,24r)のブレーキ液が前記下流側ブレーキ液路(25f,25r)側に流動することを抑制すべく前記開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)の開閉駆動を制御することを要旨とする。
上記構成では、連通制御中にブレーキ操作手段が操作された場合には、上流側ブレーキ液路のブレーキ液が下流側ブレーキ液路側に流動することが抑制される。そのため、ブレーキ操作手段の操作に基づきマスタシリンダ側からホイールシリンダ側に向けて流動するブレーキ液の一部がホイールシリンダ内に流入することなく下流側ブレーキ液路内に流入してしまうことが抑制される。したがって、連通制御中にブレーキ操作手段が操作された場合でも、自動二輪車両の車輪には、ブレーキ操作手段の操作量に応じた制動力が車輪に確実に付与される。
一方、自動二輪車両のブレーキ操作判定方法にかかる請求項6に記載の発明は、自動二輪車両の車輪(FW,RW)に制動力を付与する制動装置(11)を制御する自動二輪車両の制動制御方法であって、前記制動装置(11)には、運転手によるブレーキ操作手段(22,23)の操作に基づきブレーキ液圧を発生するマスタシリンダ(16f,16r)と、該マスタシリンダ(16f,16r)から供給されたブレーキ液のブレーキ液圧に応じた制動力を対応する車輪(FW,RW)に付与するためのホイールシリンダ(19f,19r,50)と、該ホイールシリンダ(19f,19r,50)から流出したブレーキ液を貯留するためのリザーバ(26f,26r)と、該リザーバ(26f,26r)内に貯留されているブレーキ液を吸引して前記マスタシリンダ(16f,16r)側に吐出するポンプ(27f,27r)と、該ポンプ(27f,27r)を駆動させる回転電機(M)とが設けられており、予め設定された大きさの駆動電圧(Vcc)を前記回転電機(M)に印加する電圧印加ステップ(S14,S19)と、該電圧印加ステップ(S14,S19)の終了後に前記回転電機(M)への前記駆動電圧(Vcc)の印加を停止させ、前記回転電機(M)が発電する発電電圧(Vg)を演算する電圧演算ステップ(S33)と、前記電圧印加ステップ(S14,S19)が終了してから前記電圧演算ステップ(S33)にて演算された前記発電電圧(Vg)の大きさが前記駆動電圧(Vcc)よりも小さな値に予め設定された判定発電電圧閾値(KVg,KVgj)以下になるまでの経過時間(T3)を計測し、該経過時間(T3)が予め設定された判定時間閾値(KT3)未満である場合に、前記ブレーキ操作手段(22,23)が操作されたと判定する判定ステップ(S35,S40)とを有することを要旨とする。
上記構成では、請求項1に記載の発明と同等の作用効果を奏し得る。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1〜図6に従って説明する。なお、以下における本明細書中の説明においては、自動二輪車両の進行方向(前進方向)を前方(車両前方)として説明する。
図1に示すように、本実施形態の自動二輪車両は、駆動輪である後輪RWに駆動力を付与するための図示しない駆動機構と、前輪FW及び後輪RWに制動力を付与するための制動装置11とを備えている。駆動機構は、自動二輪車両の駆動源となるエンジン(図示略)を備え、該エンジンは、運転手によるアクセル12の操作量に応じた駆動力を出力するようになっている。
制動装置11は、前輪FWに制動力を付与するための第1制動機構13と、後輪RWに制動力を付与するための第2制動機構14と、これら各制動機構13,14の駆動を制御するための制動制御装置としての電子制御装置(以下、「ECU」という。)15とを備えている。第1制動機構13には、第1マスタシリンダ16f及びブースタ17を有する第1液圧発生装置18fと、第1マスタシリンダ16fと前輪FWに対応する第1ホイールシリンダ19fとを連通するための第1液圧回路20fとが設けられている。そして、自動二輪車両の右側ハンドル21に対応する位置に配設されたブレーキ操作手段としてのブレーキレバー22が右側ハンドル21に接近するように握り操作された場合には、ブレーキレバー22の操作量に応じたブレーキ液が第1マスタシリンダ16f側から第1液圧回路20fを介して第1ホイールシリンダ19f内に供給されるようになっている。なお、本実施形態の自動二輪車両には、ブレーキレバー22が握り操作されたことを検出するための第1ブレーキスイッチSW1が設けられ、該第1ブレーキスイッチSW1からは、ブレーキレバー22の操作状況に応じた信号がECU15に出力されるようになっている。
第2制動機構14には、第2マスタシリンダ16rを有する第2液圧発生装置18rと、第2マスタシリンダ16rと後輪RWに対応する第2ホイールシリンダ19rとを連通するための第2液圧回路20rとが設けられている。そして、自動二輪車両の右足置きの前方に配設されたブレーキ操作手段としてのブレーキペダル23が踏込み操作された場合には、ブレーキペダル23の操作量に応じたブレーキ液が第2マスタシリンダ16r側から第2液圧回路20rを介して第2ホイールシリンダ19r内に供給されるようになっている。なお、本実施形態の自動二輪車両には、ブレーキペダル23が踏込み操作されたことを検出するための第2ブレーキスイッチSW2が設けられ、該第2ブレーキスイッチSW2からは、ブレーキペダル23の操作状況に応じた信号がECU15に出力されるようになっている。
次に、各液圧回路20f,20rについて以下説明する。
各液圧回路20f,20rは、マスタシリンダ16f,16r内のブレーキ液をホイールシリンダ19f,19rに向けて流動させるための上流側ブレーキ液路24f,24rと、各ホイールシリンダ19f,19rから流出したブレーキ液が流動する下流側ブレーキ液路25f,25rとをそれぞれ備えた構成とされている。各液圧回路20f,20r上には、ホイールシリンダ19f,19r側から下流側ブレーキ液路25f,25r内を流動してきたブレーキ液を一時貯留するリザーバ26f,26rと、リザーバ26f,26r内に一時貯留されているブレーキ液を内部に吸引して上流側ブレーキ液路24f,24r側に吐出するポンプ27f,27r(例えば、ピストンポンプ)とがそれぞれ設けられている。これら各ポンプ27f,27rは、共通の回転電機としてのモータM(本実施形態では直流モータ)の回転に基づきそれぞれ駆動するようになっている。
また、各液圧回路20f,20rには、上流側ブレーキ液路24f,24rと下流側ブレーキ液路25f,25rとをホイールシリンダ19f,19rを介することなく連通させるための連通液路28f,28rがそれぞれ形成されている。なお、以降の記載において、連通液路28f,28rの上流端と上流側ブレーキ液路24f,24rとの連結部位のことを「上流側連結部位」というと共に、連通液路28f,28rの下流端と下流側ブレーキ液路25f,25rとの連結部位のことを「下流側連結部位」というものとする。
また、各液圧回路20f,20r上において、上流側連結部位とホイールシリンダ19f,19rとの間には、常開型の第1開閉弁29f,29r(例えば電磁弁)がそれぞれ配設されている。また、各液圧回路20f,20r上において、ホイールシリンダ19f,19rと下流側連結部位との間には、常閉型の第2開閉弁30f,30r(例えば電磁弁)がそれぞれ配設されている。さらに、各連通液路28f,28r上には、常開弁である第1開閉弁31f,31rがそれぞれ配設されると共に、各連通液路28f,28r上において第1開閉弁31f,31rよりも下流側には、常閉弁である第2開閉弁32f,32rがそれぞれ配設されている。なお、以降の記載において、連通液路28f,28rにおいて第1開閉弁31f,31rと第2開閉弁32f,32rとの間のブレーキ液路のことを、「負圧解消用液路33f,33r」というものとする。
上述した第1開閉弁29f,31f,29r,31rは、それぞれのソレノイドコイルが通電されることによりそれぞれ閉じ動作する一方、第2開閉弁30f,32f,30r,32rは、それぞれのソレノイドコイルが通電されることによりそれぞれ開き動作するようになっている。そして、上記したブレーキレバー22やブレーキペダル23が操作された状態で各開閉弁29f〜32f,29r〜32rがそれぞれ開閉駆動することにより、各ホイールシリンダ19f,19r内のブレーキ液圧は、上昇したり、保持されたり、降下したりするようになっている。
次に、本実施形態のECU15について以下説明する。
ECU15は、CPU40、ROM41及びRAM42などを備えたデジタルコンピュータと、各装置を駆動させるための駆動回路とを主体として構成されている。ROM41には、モータM、各開閉弁29f〜32f,29r〜32rを個別に制御するための各種の制御プログラム(後述する連通制御実行判定処理、ブレーキ操作判定処理など)、及び各種閾値(後述する規定時間、連通制御時間閾値、判定時間閾値、所定回数など)が記憶されている。また、RAM42には、自動二輪車両の駆動中に適宜書き換えられる各種の情報(後述する第1経過時間、第2経過時間、連通制御時間、連通制御実行フラグ、端子間電圧(発電電圧)、ブレーキスイッチカウンタなど)がそれぞれ記憶されるようになっている。
また、ECU15の入力側インターフェース(図示略)には、上記各ブレーキスイッチSW1,SW2、及び各車輪FW,RWの車輪速度を検出するための車輪速度センサSE1,SE2が接続されている。一方、ECU15の出力側インターフェース(図示略)には、各ポンプ27f,27rを駆動させるためのモータM及び各開閉弁29f〜32f,29r〜32rが接続されている。そして、ECU15は、各ブレーキスイッチSW1,SW2及び各車輪速度センサSE1,SE2からの各入力信号に基づき、モータM、各開閉弁29f〜32f,29r〜32rの動作を個別に制御するようになっている。
次に、ECU15内の各駆動回路のうちモータMを回転させるためのモータ用駆動回路について図2及び図3に基づき以下説明する。
図2に示すように、モータ用駆動回路43には、スイッチング素子としてのパワートランジスタ44が設けられている。パワートランジスタ44のコレクタ端子は、自動二輪車両の図示しない電源に電気的に接続されると共に、パワートランジスタ44のエミッタ端子は、モータMの一方の端子に電気的に接続されている。また、モータMの他方の端子は、アースに電気的に接続されている。
また、パワートランジスタ44には、CPU40の制御指令に基づき生成された制御信号Vcontがベース端子を介して入力されるようになっている。図3に示すように、CPU40は、「High」レベル(以下、「Hレベル」と略記する。)と「Low 」レベル(以下、「Lレベル」と略記する。)とが交互になるように制御信号Vcontを生成するようになっている。そして、パワートランジスタ44に入力された制御信号VcontのレベルがHレベルである場合、パワートランジスタ44が「オン」状態になるため、モータMには、モータ駆動系の直流電圧である駆動電圧Vcc(例えば12V)が印加される。一方、パワートランジスタ44に入力された制御信号VcontのレベルがLレベルである場合には、パワートランジスタ44が「オフ」状態になるため、モータMへの駆動電圧Vccの印加が停止される。
また、モータ用駆動回路43には、モータMの2つの端子間の電圧である端子間電圧Vmt(図3参照)を検出するための電圧モニタ45が設けられており、該電圧モニタ45の3つの端子のうち第1の端子は、パワートランジスタ44とモータMとの間の電線に電気的に接続されている。また、電圧モニタ45の第2の端子は、アースに電気的に接続されており、電圧モニタ45の第3の端子は、CPU40に電気的に接続されている。そして、CPU40は、電圧モニタ45からの入力信号の大きさに基づき端子間電圧Vmtを演算するようになっている。
具体的には、パワートランジスタ44に入力された制御信号VcontのレベルがHレベルである場合、CPU40は、端子間電圧Vmtとして駆動電圧Vccを演算することになる。一方、パワートランジスタ44に入力された制御信号VcontのレベルがHレベルからLレベルになった直後では、モータMに駆動電圧Vccが印加されていたときの慣性力でポンプ27f,27rが駆動するため、モータMは、その回転が継続される。その結果、モータMは、発電機として機能し、電磁誘導に基づく発電電圧Vgを発生させる。そのため、パワートランジスタ44に入力された制御信号VcontのレベルがLレベルである場合、CPU40は、モータMの回転速度に応じた発電電圧Vgを端子間電圧Vmtとして演算することになる。なお、この発電電圧Vgは、その大きさがモータMの回転速度が遅いほど小さくなるものである。
次に、本実施形態のECU15が実行する各制御処理のうち、連通制御実行判定処理ルーチン及びブレーキ操作判定処理ルーチンについて、図4及び図5に示すフローチャートと、図3及び図6に示すタイミングチャートとに基づき以下説明する。なお、図4に示す連通制御実行判定処理ルーチンは、各液圧回路20f,20r内において上流側ブレーキ液路24f,24rと下流側ブレーキ液路25f,25rとを連通させる連通制御の実行の可否を判定するための処理ルーチンである。また、図5に示すブレーキ操作判定処理ルーチンは、連通制御の実行時においてブレーキレバー22及びブレーキペダル23の少なくとも一方が操作されたか否かを判定するための処理ルーチンである。
まず、図3に示す連通制御実行判定処理ルーチンについて説明する。
さて、ECU15は、所定周期毎(例えば0.01秒毎)に連通制御実行判定処理ルーチンを実行する。そして、連通制御実行判定処理ルーチンにおいて、ECU15は、連通制御実行フラグFLG1が「0(零)」にセットされているか否かを判定する(ステップS10)。この連通制御実行フラグFLG1は、連通制御が実行中である場合には「1」にセットされる一方、連通制御が実行されていない場合には「0(零)」にセットされるフラグである。ステップS10の判定結果が肯定判定(FLG1=「0(零)」)である場合、ECU15は、連通制御が実行されていないと判断し、前回実行された連通制御が終了した時点からの経過時間である第1経過時間T1を更新(即ち、連通制御実行判定処理ルーチンが実行される周期である0.01秒を加算)する(ステップS11)。
続いて、ECU15は、ステップS11にて更新した第1経過時間T1が予め設定された規定時間KT1(例えば2時間)以上になったか否かを判定する(ステップS12)。この規定時間KT1は、自動二輪車両のイグニッションスイッチ(図示略)が「オン」である場合には連通制御を一定周期(=規定時間KT1)毎に実行させるための値であって、実験やシミュレーションなどによって予め設定される。ステップS12の判定結果が否定判定(T1<KT1)である場合、ECU15は、連通制御実行判定処理ルーチンを一旦終了する。
一方、ステップS12の判定結果が肯定判定(T1≧KT1)である場合、ECU15は、ブレーキレバー22及びブレーキペダル23が操作されていないか(即ち、ブレーキ操作されていないか)否かを判定する(ステップS13)。具体的には、ECU15は、各車輪速度センサSE1,SE2からの各入力信号に基づき各車輪FW,RWの車輪速度をそれぞれ演算し、該各車輪速度をそれぞれ微分することにより各車輪FW,RWの車輪加速度をそれぞれ演算する。そして、ECU15は、各車輪FW,RWの車輪加速度がそれぞれ「0(零)」若しくは正の値である場合には、アクセル12が操作されているため、ブレーキ操作されていないと判定する。
ステップS13の判定結果が否定判定(即ち、各車輪FW,RWの車輪加速度のうち少なくとも一方が負の値)である場合、ECU15は、ブレーキレバー22及びブレーキペダル23のうち少なくとも一方が操作されていると判定し、連通制御実行判定処理ルーチンを一旦終了する。一方、ステップS13の判定結果が肯定判定である場合、ECU15は、連通液路28f,28r上の第1開閉弁31f,31r、第2開閉弁32f,32r及びモータMの駆動を制御する連通制御を開始する(ステップS14)。続いて、ECU15は、今回の連通制御が開始された時点からの経過時間を計測するための連通制御時間T2を「0(零)」にリセットし(ステップS15)、連通制御実行フラグFLG1を「1」にセットし(ステップS16)、その後、連通制御実行判定処理ルーチンを一旦終了する。
一方、ステップS10の判定結果が否定判定(FLG1=「1」)である場合、ECU15は、連通制御が実行中であると判断し、連通制御時間T2を更新する(ステップS17)。そして、ECU15は、ステップS17にて更新した連通制御時間T2が予め設定された連通制御時間閾値KT2(例えば890msec. )以上になったか否かを判定する(ステップS18)。この連通制御時間閾値KT2は、連通制御の実行時間を規定するための値であって、リザーバ26f,26r内及び下流側ブレーキ液路25f,25r内にブレーキ液が全くない状態で連通制御を開始した場合であっても該連通制御の実行によって下流側ブレーキ液路25f,25rの上流側ブレーキ液路24f,24rに対する負圧状態を確実に解消できるような値に設定される。
ステップS18の判定結果が否定判定(T2<KT2)である場合、ECU15は、連通制御を実行し(ステップS19)、連通制御実行判定処理ルーチンを一旦終了する。一方、ステップS18の判定結果が肯定判定(T2≧KT2)である場合、ECU15は、第1開閉弁31f,31r、第2開閉弁32f,32r及びモータMの駆動を停止して連通制御を終了する(ステップS20)。続いて、ECU15は、連通制御実行フラグFLG1を「0(零)」にセットし(ステップS21)、第1経過時間T1を「0(零)」にリセットし(ステップS22)、その後、連通制御実行判定処理ルーチンを一旦終了する。
次に、上記ステップS14,S19にて実行される連通制御について図3に示すタイミングチャートに基づき説明する。
連通制御中において、ECU15は、連通液路28f,28r上の第1開閉弁31f,31r及び第2開閉弁32f,32rを周期的に開閉駆動させると共に、モータMを回転させる。具体的には、図3に示すように、ECU15は、連通制御が開始された時点から第1弁制御時間Tv1(本実施形態では20msec. (ミリ秒))が経過するまでの間、第1開閉弁31f,31rのソレノイドへの通電を停止することで第1開閉弁31f,31rの開き状態を維持する。また、ECU15は、連通制御が開始された時点から第2弁制御時間Tv2(本実施形態では5msec. )が経過した場合、第2開閉弁32f,32rのソレノイドへの通電を開始することで第2開閉弁32f,32rを開き状態にする。
そして、ECU15は、第2開閉弁32f,32rが開き状態になった時点から第3弁制御時間Tv3(本実施形態では10msec. )が経過した場合、第2開閉弁32f,32rを閉じ状態にする。続いて、ECU15は、連通制御が開始された時点から第1弁制御時間Tv1が経過した場合、第1開閉弁31f,31rを閉じ状態にする。さらに、ECU15は、第1開閉弁31f,31rが閉じ状態になった時点から第4弁制御時間Tv4(本実施形態では10msec. )が経過した場合、第1開閉弁31f,31rを再び開き状態にする。すなわち、本実施形態の連通制御中では、上述した第1開閉弁31f,31r及び第2開閉弁32f,32rの開閉駆動が繰り返し実行される。
また、ECU15は、連通制御が開始されると、制御信号VcontのレベルをHレベルにし、モータMを回転させることにより各ポンプ27f,27rを駆動させる。そして、ECU15は、制御信号VcontのレベルをHレベルにした時点から予め設定された第1回転時間Tm1(例えば10msec. )経過後に、制御信号VcontのレベルをLレベルに変更する。このように制御信号VcontのレベルがLレベルである間、ECU15は、モータMの端子間電圧Vmt(=モータMが発電した発電電圧Vg)を断続的に演算し、該端子間電圧Vmtが予め設定された発電電圧閾値(再開発電電圧閾値)KVg以下になった場合には制御信号Vcontのレベルを再びHレベルに変更する。そして、ECU15は、制御信号VcontのレベルがHレベルに再変更された時点から第1回転時間Tm1経過した場合には制御信号VcontのレベルをLレベルに変更し、端子間電圧Vmtを断続的に演算する。すなわち、本実施形態の連通制御では、上述したような制御信号Vcontのレベルの変更が繰り返し実行される。
なお、発電電圧閾値KVgは、制御信号Vcontのレベルの変更を一定タイミングで行うための値であって、駆動電圧Vcc(12V)の値よりも小さい値(本実施形態では4V)に予め設定されている。そのため、ブレーキ操作されていない状態では、制御信号VcontのレベルがHレベルからLレベルに変更された時点から第2回転時間Tm2(本実施形態では20msec.)程度経過すると、端子間電圧Vmt(=発電電圧Vg)が発電電圧閾値KVg以下になり、制御信号VcontのレベルがLレベルからHレベルに変更(再設定)される。この点で、本実施形態では、ECU15が、制御手段としても機能する。また、連通制御中にはモータMに駆動電圧Vccが印加されることから、ステップS14,S19が、電圧印加ステップに相当する。
次に、図5に示すブレーキ操作判定処理ルーチンについて図6に示すタイミングチャートに基づき説明する。
さて、ECU15は、所定周期毎(例えば0.01秒毎)にブレーキ操作判定処理ルーチンを実行する。そして、ブレーキ操作判定処理ルーチンにおいて、ECU15は、連通制御実行フラグFLG1が「1」にセットされているか否かを判定する(ステップS30)。この判定結果が否定判定(FLG1=「0(零)」)である場合、ECU15は、連通制御が実行されていないと判断し、ブレーキ操作判定処理ルーチンを一旦終了する。一方、ステップS30の判定結果が肯定判定(FLG1=「1」)である場合、ECU15は、制御信号VcontのレベルがLレベルであるか否かを判定する(ステップS31)。この判定結果が否定判定(Vcont=Hレベル)である場合、ECU15は、ブレーキ操作判定処理ルーチンを一旦終了する。
一方、ステップS31の判定結果が肯定判定(Vcont=Lレベル)である場合、ECU15は、制御信号VcontのレベルがHレベルからLレベルに変更された時点からの経過時間である第2経過時間T3を更新する(ステップS32)。続いて、ECU15は、モータMが発電する発電電圧Vg(即ち、モータMの端子間電圧Vmt)を電圧モニタ45からの入力信号に基づき演算する(ステップS33)。この点、本実施形態では、CPU40を備えるECU15が、電圧演算手段としても機能する。また、このステップS33が、電圧演算ステップに相当する。
そして、ECU15は、ステップS33にて演算した発電電圧Vgの大きさが上記発電電圧閾値KVg以下であるか否かを判定する(ステップS34)。この判定結果が否定判定(Vg>KVg)である場合、ECU15は、ブレーキ操作判定処理ルーチンを一旦終了する。一方、ステップS34の判定結果が肯定判定(Vg≦KVg)である場合、ECU15は、ステップS32で更新された第2経過時間T3が第2回転時間Tm2よりも短い時間に予め設定された判定時間閾値KT3未満であるか否かを判定する(ステップS35)。この判定時間閾値KT3は、ブレーキ操作されているか否かを第2経過時間T3の長さから判定するための値であって、実験やシミュレーションなどに基づき予め設定される。
ステップS35の判定結果が否定判定(T3≧KT3)である場合、ECU15は、第2経過時間T3を「0(零)」にリセットする(ステップS36)。続いて、ECU15は、連続してステップS35の判定結果が肯定判定になった回数をカウントするブレーキスイッチカウンタCSWを「0(零)」にリセットし(ステップS37)、ブレーキ操作判定処理ルーチンを一旦終了する。一方、ステップS35の肯定判定(T3<KT3)である場合、ECU15は、第2経過時間T3を「0(零)」にリセットし(ステップS38)、ブレーキスイッチカウンタCSWをインクリメント(即ち、「1」だけ加算)する(ステップS39)。
続いて、ECU15は、ステップS39にてインクリメントしたブレーキスイッチカウンタCSWが予め設定された所定回数KCSW(本実施形態では3回)以上であるか否かを判定する(ステップS40)。この判定結果が否定判定(CSW<KCSW)である場合、ECU15は、ブレーキ操作判定処理ルーチンを一旦終了する。一方、ステップS40の判定結果が肯定判定(CSW≧KCSW)である場合、ECU15は、ブレーキ操作されていると判断し、連通制御を終了する(ステップS41)。この点で、本実施形態では、ステップS35及びステップS40が、判定ステップに相当する。そして、ECU15は、連通制御実行フラグFLG1を「0(零)」にセットし(ステップS42)、ブレーキスイッチカウンタCSWを「0(零)」にリセットする(ステップS43)。続いて、ECU15は、第1経過時間T1を「0(零)」にリセットし(ステップS44)、ブレーキ操作判定処理ルーチンを一旦終了する。
ここで、第2経過時間T3の変化に基づきブレーキ操作されたか否かを判定するブレーキ操作判定方法について説明する。
連通制御中にブレーキ操作されていない場合では、ブレーキ操作されている場合に比して液圧回路20f,20r内をブレーキ液がほとんど流動しないため、ポンプ27f,27rに加わる負荷は、ブレーキ操作されている場合に比して小さい。そのため、制御信号VcontがHレベルからLレベルに変更された時点からのポンプ27f,27rの駆動速度の降下率は、比較的小さくなると共に、モータMの回転速度の降下率も、比較的小さくなる。したがって、図6(a)に示すように、制御信号VcontのレベルがHレベルからLレベルに変更された時点からの第2経過時間T3が判定時間閾値KT3を経過しても、モータMは、発電電圧閾値KVg以上の発電電圧Vgを発電することができる。
一方、連通制御中にブレーキ操作された場合には、マスタシリンダ16f,16rからホイールシリンダ19f,19rに向けてブレーキ液が供給される結果、ブレーキ操作されていない場合に比して、各液圧回路20f,20r内におけるブレーキ液の流速が速いと共に、各液圧回路20f,20r内を流動するブレーキ液の量も多くなる。そのため、ポンプ27f,27rに加わる負荷は、ブレーキ操作されていない場合に比して大きくなり、制御信号VcontがHレベルからLレベルに変更された時点からのポンプ27f,27rの駆動速度の降下率は比較的大きくなると共に、及びモータMの回転速度の降下率も、比較的大きくなる。
したがって、図6(b)に示すように、制御信号VcontのレベルがHレベルからLレベルに変更された時点からの第2経過時間T3が判定時間閾値KT3になった時点では、モータMは、発電電圧閾値KVg以上の発電電圧Vgを発電することができない。そこで、本実施形態では、連通制御中においてモータMにより発電された発電電圧Vgが発電電圧閾値KVg以下になった時点の第2経過時間T3の長さに基づいてブレーキ操作されたか否かが判定される。すなわち、発電電圧閾値KVgは、再開発電電圧閾値としてだけではなく判定発電電圧閾値としても利用される。
また、電圧モニタ45からCPU40への入力信号に乱れがあった場合には、ECU15によって演算された発電電圧Vgの値が、実際にモータMが発電した発電電圧の値よりも小さくなってしまうおそれがある。そのため、ブレーキ操作判定処理の制御内容が、ステップS35が肯定判定になった場合にステップS40の判定処理を行うことなくステップS41を実行するようなものであったとすると、本来は連通制御を終了させなくてもよい場合でも連通制御が誤って終了されてしまうおそれがある。その点、本実施形態では、ステップS35の判定結果が3連続で肯定判定になった場合にブレーキ操作されていると判定し、連通制御を終了している。そのため、ブレーキ操作の誤判定が抑制される。
したがって、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)モータMへの駆動電圧Vccの印加が停止すると、モータMは、ポンプ27f,27rが慣性力で駆動することにより発電機として機能するため、その回転速度に応じた発電電圧Vgを発電する。このモータMが発電した発電電圧Vgの大きさは、時間が経過するに連れてモータMの回転速度が遅くなるため、徐々に小さくなっていく。そして、ブレーキレバー22及びブレーキペダル23のうち少なくとも一方が操作(即ち、ブレーキ操作)されている場合におけるモータMの発電電圧Vgの大きさの変化率は、ブレーキ操作に基づき液圧回路20f,20r内をブレーキ液が流動する分だけポンプ27f,27rに加わる負荷が大きくなる結果、ブレーキ操作されていない場合におけるモータMの発電電圧Vgの大きさの変化率に比して大きくなる。そこで、本実施形態では、モータMへの駆動電圧Vccの印加を停止した時点からモータMが発電する発電電圧Vgの大きさが発電電圧閾値KVg以下になるまでの第2経過時間T3を計測し、該第2経過時間T3が判定時間閾値KT3未満であった場合には、ブレーキ操作されたと判定する。したがって、本実施形態のECU15は、ブレーキスイッチSW1,SW2からの入力信号に関係なく、ブレーキレバー22やブレーキペダル23が操作されたことを的確に検出できる。
(2)モータMへの駆動電圧Vccの印加を停止した時点からモータMが発電する発電電圧Vgの大きさが判定発電電圧閾値KVg以下になるまでの第2経過時間T3を計測し、該第2経過時間T3が判定時間閾値KT3未満になることが所定回数KCSW連続した場合に、ブレーキ操作されていると判定する。そのため、本実施形態では、上記第2経過時間T3が判定時間閾値KT3未満になることを一回だけ検出したらブレーキ操作されたと判定する場合に比して、検出精度を向上させることができる。
(3)もし仮に所定回数KCSWが、ブレーキ操作された時点から「100msec. 」が経過するまでにブレーキ操作されていることを検出できないような値(例えば「5」)であったとすると、実際にブレーキ操作された時点からブレーキ操作されていることを検出するまでに時間がかかってしまう。そのため、マスタシリンダ16f、16rからは、ブレーキ操作された時点から連通制御が終了するまでの間に、大量のブレーキ液が連通液路28f,28rを介してリザーバ26f,26r内に流入してしまうことになる。そのため、ブレーキレバー22やブレーキペダル23の操作量に応じた制動力を車輪FW,RWに付与できないため、連通制御が実行されていることを運転手に気付かれてしまうおそれがあった。しかし、本実施形態の連通制御中では、所定回数KCSWが「3」であるため、ブレーキ操作された時点から「100msec. 」が経過するまでには、ブレーキ操作されていることを検出できる。そのため、連通制御の実行時にブレーキ操作された場合であっても、連通制御が実行されていたことを運転手に気付かれにくくすることができる。
(4)上流側ブレーキ液路24f,24rと下流側ブレーキ液路25f,25rとを連通させる連通制御中には、連通液路28f,28r上の第1開閉弁31f,31r及び第2開閉弁32f,32rの駆動を制御するだけではなくモータMの駆動も制御する。この際、モータMには、駆動電圧Vccが間欠的に印加されることになる。そして、連通制御中において、モータMへの駆動電圧Vccの印加を停止した時点からモータMが発電する発電電圧Vgの大きさが判定発電電圧閾値KVg以下になるまでの第2経過時間T3を計測し、該第2経過時間T3が判定時間閾値KT3未満になった場合に、ブレーキスイッチカウンタCSWがインクリメントされる。したがって、連通制御中にブレーキ操作されていることを検出することに貢献できる。
(5)連通制御中にブレーキ操作された場合には、連通制御が終了するため、上流側ブレーキ液路24f,24rと下流側ブレーキ液路25f,25rとが非連通状態になる。そのため、ブレーキ操作に基づきマスタシリンダ16f,16r側からホイールシリンダ19f,19r側に向けて流動するブレーキ液の一部が連通液路28f,28rを介して下流側ブレーキ液路内に流入してしまうことが抑制される。したがって、連通制御中にブレーキされた場合でも、自動二輪車両の車輪FW,RWにブレーキレバー22やブレーキペダル23の操作量に応じた制動力を車輪FW,RWに速やかに付与できる。
(6)また、本実施形態の連通制御では、各液圧回路20f,20rの連通液路28f,28r上の第1開閉弁31f,31r及び第2開閉弁32f,32rがそれぞれ開閉駆動するようになっている。すなわち、車両制動時に各車輪FW,RWがロックすることを抑制するアンチロックブレーキ制御の実行時に開閉駆動する第1開閉弁29f,29r及び第2開閉弁30f,30rは、連通制御中に開閉駆動することはない。そのため、各種制動制御の内容に応じて開閉駆動する開閉弁が使い分けられるため、使用頻度の増加に基づく各開閉弁29f〜32f,29r〜32rの負担の増加を抑制できる。
(7)さらに、本実施形態では、再開発電電圧閾値としての発電電圧閾値KVgは、判定発電電圧閾値としても使用される。そのため、判定発電電圧閾値を発電電圧閾値KVgとは別に設ける場合とは異なり、ROM41内の記憶容量の増大を抑制できる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図7及び図8に従って説明する。なお、第2の実施形態は、第2制動機構14の構成、及びブレーキ操作判定処理の内容が第1の実施形態と多少異なっている。したがって、以下の説明においては、第1の実施形態と相違する部分について主に説明するものとし、第1の実施形態と同一又は相当する部材構成には同一符号を付して重複説明を省略するものとする。
図7に示すように、本実施形態の自動二輪車両には、前輪FWに制動力を付与するための第3ホイールシリンダ50が第1ホイールシリンダ19fとは別体として設けられている。この第3ホイールシリンダ50内は、第2制動機構14の第2液圧回路20rに接続されている。すなわち、第2液圧回路20rには、その連通液路28rにおいて第1開閉弁31rと第2開閉弁32rとの間の負圧解消用液路33rから第3ホイールシリンダ50に向けて延びる第3ホイールシリンダ用液路51が設けられている。そのため、本実施形態では、ブレーキペダル23が踏込み操作された場合には、後輪RWだけではなく前輪FWにも制動力が付与されるようになっている。
ECU15のROM41には、連通制御の実行時に制御信号VcontのレベルをLレベルからHレベルに変更するときに用いられる再開発電電圧閾値としての発電電圧閾値KVgとは別に、判定発電電圧閾値KVgjが予め記憶されている。
次に、本実施形態のECU15が実行するブレーキ操作判定処理ルーチンについて第1の実施形態のブレーキ操作判定処理ルーチンとは異なる部分を中心に図8に示すフローチャートに基づき以下説明する。
さて、ECU15は、所定周期毎(例えば0.01秒毎)にブレーキ操作判定処理ルーチンを実行する。そして、ブレーキ操作判定処理ルーチンにおいて、ECU15は、上記ステップS30,S31,S32,S33に相当する処理を順次実行する。そして、図8(a)に示すように、ECU15は、ステップS33に相当する処理で演算したモータMの発電電圧Vg(即ち、モータMの端子間電圧Vmt)が予め設定された判定発電電圧閾値KVgj以下であるか否かを判定する(ステップS134)。この判定発電電圧閾値KVgjは、駆動電圧Vcc(例えば12V)よりも小さく且つ発電電圧閾値KVg(例えば4V)よりも大きな値(例えば6V)に予め設定される。
ステップS134の判定結果が否定判定(Vg>KVgj)である場合、ECU15は、ブレーキ操作判定処理ルーチンを一旦終了する。一方、ステップS134の判定結果が肯定判定(Vg≦KVgj)である場合、ECU15は、ステップS35の判定処理を行う。そして、この判定結果が否定判定(T3≧KT3)である場合、ECU15は、ステップS36,S37に相当する処理を順次実行し、ブレーキ操作判定処理ルーチンを一旦終了する。一方、判定結果が肯定判定(T3<KT3)である場合、ECU15は、ステップS38,S39,S40に相当する処理を順次実行する。ステップS40の判定結果が否定判定(CSW<KCSW)である場合、ECU15は、ブレーキ操作判定処理ルーチンを一旦終了する。
一方、ステップS40の判定結果が肯定判定(CSW≧KCSW)である場合、図8(b)に示すように、ECU15は、連通液路28f,28r上の第1開閉弁31f,31r及び第2開閉弁32f,32rの制御を全て停止する(ステップS141)。そして、ECU15は、ステップS42,S43,S44に相当する各処理を順次実行し、ブレーキ操作判定処理ルーチンを一旦終了する。すなわち、本実施形態のECU15は、ブレーキ操作されていると判定した場合、第1開閉弁31f,31r及び第2開閉弁32f,32rの制御は停止する一方、モータM(即ち、ポンプ27f,27r)の制御を継続する。
本実施形態において、ECU15のROM41には、リザーバ26f,26r内がブレーキ液で満タンである場合にポンプ27f,27rを駆動させことにより、リザーバ26f,26r内の全てのブレーキ液をマスタシリンダ16f,16r側に戻すために必要なポンプ駆動時間が予め記憶されている。そして、ECU15は、ブレーキ操作されていると判定した時点からポンプ駆動時間が経過するまでモータMの駆動を制御する。そのため、ポンプ27f,27rの駆動が停止したときには、ポンプ27f,27rの駆動中にアンチロックブレーキ制御が実行された場合を除き、リザーバ26f,26r内にブレーキ液が残存していることはほとんどない。
したがって、本実施形態では、上記(1)〜(6)に示す効果の他に以下に示す効果を得ることができる。
(8)連通制御中にブレーキ操作された場合、第1開閉弁31f,31r及び第2開閉弁32f,32rの開閉駆動は停止される一方、ポンプ27f,27rは、その駆動が継続される。そのため、ブレーキ操作に基づきマスタシリンダ16f,16r側からホイールシリンダ19f,19r側に向けて流動するブレーキ液の一部がホイールシリンダ19f,19r内に流入することなくリザーバ26f,26r内に流入してしまったとしても、そのブレーキ液は、ポンプ27f,27rの駆動によってマスタシリンダ16f,16r側に吐出される。したがって、連通制御中にブレーキ操作された場合でも、マスタシリンダ16f,16r内のブレーキ液不足が回避される結果、自動二輪車両の車輪FW,RWにブレーキレバー22やブレーキペダル23の操作量に応じた制動力を確実に付与できる。
(9)さらに、連通制御中にブレーキ操作された時点から上記ポンプ駆動時間が経過するまで、ポンプ27f,27rの駆動は継続される。そのため、ポンプ27f,27rの停止後においてリザーバ26f,26r内には、ブレーキ液がほとんど残存していない。そのため、その後のブレーキ操作によってアンチロックブレーキ制御が実行された場合、リザーバ26f,26rは、ホイールシリンダ19f,19r,50から流出してきた余剰なブレーキ液を確実に一時貯留することができる。そのため、アンチロックブレーキ制御の実行時における車両の操作性の向上に貢献できる。
なお、各実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・各実施形態において、ブレーキスイッチカウンタCSWが所定回数KCSW以上になった場合に、連通液路28f,28r上の第1開閉弁31f,31r及び第2開閉弁32f,32rの制御を停止させなくてもよい。この場合には、ポンプ27f,27rによるマスタシリンダ16f,16r側へのブレーキ液の吐出量が増加するように、モータMに対する制御信号Vcontのレベルが変更されるタイミングを変更することが望ましい。例えば、制御信号VcontのレベルがHレベルで維持される期間である第1回転時間Tm1を長く設定してもよい。また、発電電圧閾値KVgを大きな値に設定するようにしてもよい。
・各実施形態において、所定回数KCSWは、ブレーキ操作された時点から「100msec. 」が経過するまでにブレーキ操作されていると判定可能であれば、任意の回数(例えば2)であってもよい。
・各実施形態において、所定回数KCSWは、ブレーキ操作された時点から「200msec. 」が経過するまでにブレーキ操作されていると判定可能であれば、任意の回数(例えば「6」)であってもよい。ここで、もし仮に所定回数KCSWが、ブレーキ操作された時点から「200msec. 」が経過するまでに判定することができないような値(例えば「11」)であったとすると、車輪FW,RWに本来付与すべき制動力(「理想制動力」ともいう。)と、実際に車輪FW,RWに付与されている制動力(「実制動力」ともいう。)との間に差が生じてしまう。そのため、運転手が制動装置11に対して不信感を抱いてしまうおそれがあった。しかし、所定回数KCSWを「6」に設定することにより、ブレーキ操作された時点から「200msec. 」を経過するまでには、ブレーキ操作されていることを検出できる。そのため、連通制御の実行時に運転手がブレーキ操作した場合であっても、運転手が制動装置11に対して不信感を抱いてしまうことを回避できる。
・各実施形態において、所定回数KCSWは、ブレーキ操作された時点から「500msec. 」が経過するまでにブレーキ操作されていると判定可能であれば、任意の回数(例えば15)であってもよい。もし仮に所定回数KCSWが、ブレーキ操作された時点から「500msec. 」が経過するまでに判定することができないような値(例えば「25」)であったとすると、理想制動力と実制動力との差が顕著に表れ、ブレーキレバー22を運転手が握り操作した場合には、ブレーキレバー22が右側ハンドル21に接触しても、運転手が所望する制動力を前輪FWに付与できないおそれがあった。しかし、所定回数KCSWを「15」に設定することにより、ブレーキ操作された時点から「500msec. 」を経過するまでには、ブレーキ操作されていることを検出できる。そのため、ブレーキレバー22が右側ハンドル21に接触するまで該ブレーキレバー22を運転手が握り操作した場合には、運転手が所望する制動力を前輪FWに確実に付与することができる。
・各実施形態において、ステップS35の判定処理が肯定判定であった場合には、ステップS35〜S40までの処理を実行することなく、ステップS41を実行するようにしてもよい。このように構成すると、ブレーキ操作されたとほぼ同時に、ブレーキ操作されていると判定できる。そのため、液圧回路20f,20r内におけるブレーキ液の不必要な流動を抑制できる。
・各実施形態において、各連通制御では、図9に示すように、第1開閉弁31f,31rと第2開閉弁32f,32rとを開閉駆動させるようにしてもよい。具体的には、連通制御では、該連通制御が開始された時点から第1弁制御時間Tvm1(例えば20msec. (ミリ秒))が経過するまでの間、第1開閉弁31f,31rの閉じ状態が維持される。また、連通制御が開始された時点から第2弁制御時間Tvm2(例えば5msec. )が経過した場合には、第2開閉弁32f,32rが開き状態になる。そして、第2開閉弁32f,32rが開き状態になった時点から第3弁制御時間Tvm3(例えば10msec. )が経過した場合には、第2開閉弁32f,32rが閉じ状態になる。続いて、連通制御が開始された時点から第1弁制御時間Tvm1が経過した場合には、第1開閉弁31f,31rが開き状態になる。さらに、第1開閉弁31f,31rが開き状態になった時点から第4弁制御時間Tvm4(例えば10msec. )が経過した場合には、第1開閉弁31f,31rが再び閉じ状態になる。このように連通制御の実行中では、予め設定された実行時間(例えば890msec. )の間、上述した第1開閉弁31f,31r及び第2開閉弁32f,32rの開閉駆動が繰り返される。
すなわち、第2開閉弁32f,32rが開き状態になると、下流側ブレーキ液路25f,25rは、液圧回路20f,20rにおいて第2開閉弁32f,32rと第1開閉弁31f,31rとの間の負圧解消用液路33f,33rと連通する。そのため、第2開閉弁32f,32rが開き状態になった場合には、負圧解消用液路33f,33rから下流側ブレーキ液路25f,25r内にブレーキ液が流入し、その結果、負圧解消用液路33f,33r内は、該負圧解消用液路33f,33r内のブレーキ液の一部が下流側ブレーキ液路25f,25r側に流動した分だけ、上流側ブレーキ液路24f,24rに対して負圧になる。そして次に、第2開閉弁32f,32rが閉じ状態になると共に第1開閉弁31f,31rが開き状態になった場合、負圧解消用液路33f,33r内には上流側ブレーキ液路24f,24rからブレーキ液が流入し、負圧解消用液路33f,33r内の上流側ブレーキ液路24f,24rに対する負圧が解消される。
したがって、連通制御時に図9に示すように第1開閉弁29f,29rと第2開閉弁32f,32rとを開閉駆動させた場合、下流側ブレーキ液路25f,25r内の上流側ブレーキ液路24f,24rに対する負圧を、第2開閉弁32f,32rが閉じ状態から開き状態になる度に少しずつ解消することができる。また、第2開閉弁32f,32rが開き状態である場合には、第1開閉弁31f,31rは閉じ状態であるため、上流側ブレーキ液路24f,24r内のブレーキ液が下流側ブレーキ液路25f,25r側に一気に流動してしまうことが抑制される。そのため、連通制御の実行中にブレーキ操作されたとしても、上流側ブレーキ液路24f,24r内のブレーキ液がホイールシリンダ19f,19r内に流入することなく下流側ブレーキ液路25f,25r側に流動してしまうことを抑制でき、ブレーキレバー22(又はブレーキペダル23)の操作量が必要以上に多くなってしまうことを抑制できる。
・各実施形態において、連通制御では、上記上流側連結部位とホイールシリンダ19f,19rとの間に配設された第1開閉弁29f,29rと、ホイールシリンダ19f,19rと下流側連結部位との間に配設された第2開閉弁30f,30rとを開閉駆動させることにより、上流側ブレーキ液路24f,24rと下流側ブレーキ液路25f,25rとを連通させるようにしてもよい。また、連通制御では、全ての開閉弁29f〜32f,29r〜32rを開閉駆動させることにより、上流側ブレーキ液路24f,24rと下流側ブレーキ液路25f,25rとを連通させるようにしてもよい。なお、連通制御中に第1開閉弁29f,29rと第2開閉弁30f,30rとを開閉駆動させた場合、下流側ブレーキ液路25f,25rは、上流側ブレーキ液路24f,24rだけではなく、ホイールシリンダ19f,19r内とも連通することになる。
・各実施形態において、連通制御では、下流側ブレーキ液路25f,25rとホイールシリンダ19f,19rとを連通させるべく第2開閉弁30f,30rを開閉駆動させてもよい。このように構成した場合、上流側ブレーキ液路24f,24rに対する負圧が下流側ブレーキ液路25f,25r内に発生していたとしても、連通制御が実行されると、ホイールシリンダ19f,19r内のブレーキ液の一部が下流側ブレーキ液路25f,25r側に流動する。その結果、下流側ブレーキ液路25f,25r内の上流側ブレーキ液路24f,24rに対する負圧が解消される。
なお、このような連通制御の実行時には、第1開閉弁29f,29rを閉じ状態にすることが望ましい。このように構成した場合、上流側ブレーキ液路24f,24r内のブレーキ液の一部が下流側ブレーキ液路25f,25r側に流動してしまうことが抑制される。そのため、連通制御の実行中にブレーキ操作されたとしても、上流側ブレーキ液路24f,24r内のブレーキ液不足が回避される結果、ホイールシリンダ19f,19r内に適量のブレーキ液を供給できる。
・各実施形態において、連通制御では、その実行中において第1開閉弁31f,31r及び第2開閉弁32f,32rの開き状態が維持されてもよい。このように構成されても連通制御中にブレーキ操作された場合には、連通制御の実行が停止されるため、各車輪FW,RWには制動力が付与される。
・各実施形態において、ステップS13では、ブレーキ操作されていないか否かの判定を、各ブレーキスイッチSW1,SW2からの入力信号に基づき判定してもよい。また、エンジンの回転数を検出するための検出センサを自動二輪車両に設け、該検出センサからの入力信号に基づきエンジンの回転数を演算する。そして、エンジンの回転数が予め設定した回転数閾値以上であった場合に、ブレーキ操作されていないと判定するようにしてもよい。ここで、回転数閾値は、運転手が自動二輪車両を加速させる意志があるか否かを判断できるような値に設定されることが望ましい。
・各実施形態において、ブレーキ操作判定処理には、ステップS30の判定処理の前に、各ブレーキスイッチSW1,SW2からの入力信号に基づきブレーキ操作されているか否かを判定するための判定処理を設けてもよい。そして、この判定結果が肯定判定である場合、ステップS31〜S40を実行することなく、ステップS41を実行することが望ましい。すなわち、ブレーキスイッチSW1,SW2からブレーキ操作されている旨の入力信号がECU15に入力された場合、及び、ステップS40の判定結果が肯定判定になった場合のうち少なくとも何れか一方が成立したときに、ブレーキ操作されていると判定するようにしてもよい。
・各実施形態において、駆動電圧Vccの印加が終了した直後からのモータMの発電電圧の変化に基づきブレーキ操作されているか否かを判定する方法は、非連通制御中にも行ってもよい。
・第2の実施形態において、第1制動機構13からブレーキ液が供給された場合に前輪FWに制動力を付与可能な第4ホイールシリンダを、第2ホイールシリンダ19rとは別体として設けてもよい。この場合、第1液圧回路20fには、その連通液路28fにおいて第1開閉弁31fと第2開閉弁32fとの間のブレーキ液路から第4ホイールシリンダに向けて延びる第4ホイールシリンダ用液路を設けることが望ましい。
第1の実施形態における自動二輪車両の制動装置のブロック図。 モータ用駆動回路の概略構成を説明するブロック図。 連通制御中における各開閉弁及びモータの制御態様を示すタイミングチャート。 第1の実施形態の連通制御実行判定処理ルーチンを示すフローチャート。 第1の実施形態のブレーキ操作判定処理ルーチンを示すフローチャート。 (a)はブレーキ操作されていない場合のモータの端子間電圧の変化を示すタイミングチャート、(b)はブレーキ操作されている場合のモータの端子間電圧の変化を示すタイミングチャート。 第2の実施形態における自動二輪車両の制動装置のブロック図。 (a)(b)は第2の実施形態のブレーキ操作判定処理ルーチンの一部を個別に示すフローチャート。 別の実施形態の連通制御中における各開閉弁の制御態様を示すタイミングチャート。
符号の説明
11…制動装置、15…制動制御装置、電圧演算手段、制御手段としてのECU、16f,16r…マスタシリンダ、19f,19r,50…ホイールシリンダ、22…ブレーキ操作手段としてのブレーキレバー、23…ブレーキ操作手段としてのブレーキペダル、24f,24r…上流側ブレーキ液路、25f,25r…下流側ブレーキ液路、26f,26r…リザーバ、27f,27r…ポンプ、29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r…開閉弁、33f,33r…負圧解消用液路、FW,RW…車輪、KT3…判定時間閾値、KVg…再開発電電圧閾値、判定発電電圧閾値としての発電電圧閾値、KVgj…判定発電電圧閾値、M…回転電機としてのモータ、T3…第2経過時間、Vcc…駆動電圧、Vg…発電電圧。

Claims (6)

  1. 自動二輪車両の車輪(FW,RW)に制動力を付与する制動装置(11)を制御する自動二輪車両の制動制御装置(15)であって、
    前記制動装置(11)には、運転手によるブレーキ操作手段(22,23)の操作に基づきブレーキ液圧を発生するマスタシリンダ(16f,16r)と、該マスタシリンダ(16f,16r)から供給されたブレーキ液のブレーキ液圧に応じた制動力を対応する車輪(FW,RW)に付与するためのホイールシリンダ(19f,19r,50)と、該ホイールシリンダ(19f,19r,50)から流出したブレーキ液を貯留するためのリザーバ(26f,26r)と、該リザーバ(26f,26r)内に貯留されているブレーキ液を吸引して前記マスタシリンダ(16f,16r)側に吐出するポンプ(27f,27r)と、該ポンプ(27f,27r)を駆動させるための回転電機(M)とが設けられており、
    該回転電機(M)が発電する発電電圧(Vg)を演算する電圧演算手段(S33)と、
    予め設定された大きさの駆動電圧(Vcc)を前記回転電機(M)に印加した後に該回転電機(M)への前記駆動電圧(Vcc)の印加を停止し、前記電圧演算手段(S33)によって演算された発電電圧(Vg)の大きさが前記駆動電圧(Vcc)よりも小さな値に予め設定された再開発電電圧閾値(KVg)以下になった場合に、前記回転電機(M)への前記駆動電圧(Vcc)の印加を再開する制御手段(15)とを備え、
    該制御手段(15)は、前記回転電機(M)への前記駆動電圧(Vcc)の印加を停止してから前記電圧演算手段(S33)によって演算された発電電圧(Vg)の大きさが前記駆動電圧(Vcc)よりも小さく且つ前記再開発電電圧閾値(KVg)以上となる値に予め設定された判定発電電圧閾値(KVg,KVgj)以下になるまでの経過時間(T3)を計測し、該経過時間(T3)が予め設定された判定時間閾値(KT3)未満である場合に、前記ブレーキ操作手段(22,23)が操作されたと判定する自動二輪車両の制動制御装置。
  2. 前記制御手段(15)は、前記回転電機(M)への前記駆動電圧(Vcc)の印加を停止してから前記電圧演算手段(S33)によって演算された発電電圧(Vg)の大きさが前記判定発電電圧閾値(KVg,KVgj)以下になるまでの経過時間(T3)が前記判定時間閾値(KT3)未満になることが予め設定された所定回数(KCSW)以上連続した場合に、前記ブレーキ操作手段(22,23)が操作されたと判定する請求項1に記載の自動二輪車両の制動制御装置。
  3. 前記制動装置(11)には、前記マスタシリンダ(16f,16r)側から前記ホイールシリンダ(19f,19r,50)に向けてブレーキ液を流動させるための上流側ブレーキ液路(24f,24r)と、前記ホイールシリンダ(19f,19r,50)から前記リザーバ(26f,26r)に向けてブレーキ液を流動させるための下流側ブレーキ液路(25f,25r)とを連通又は非連通とすべく開閉駆動する開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)が設けられており、
    前記制御手段(15)は、前記ブレーキ操作手段(22,23)が非操作状態であることを検出した場合に、前記開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)よりも前記マスタシリンダ(16f,16r)側のブレーキ液路(24f,24r,33f,33r)と前記下流側ブレーキ液路(25f,25r)とを連通状態にすべく前記開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)を開閉駆動させると共に前記ポンプ(27f,27r)を駆動させる連通制御を実行するようになっており、
    前記制御手段(15)は、前記連通制御の実行時において前記回転電機(M)への前記駆動電圧(Vcc)の印加を停止してから前記電圧演算手段(S33)によって演算された発電電圧(Vg)の大きさが前記判定発電電圧閾値(KVg,KVgj)以下になるまでの経過時間(T3)を計測し、該経過時間(T3)が前記判定時間閾値(KT3)未満である場合には前記ブレーキ操作手段(22,23)が操作されたと判定する請求項1又は請求項2に記載の自動二輪車両の制動制御装置。
  4. 前記制御手段(15)は、前記連通制御の実行中に前記ブレーキ操作手段(22,23)が操作されたと判定した場合、前記ポンプ(27f,27r)の駆動を継続する請求項3に記載の自動二輪車両の制動制御装置。
  5. 前記制御手段(15)は、前記連通制御の実行中に前記ブレーキ操作手段(22,23)が操作されたと判定した場合、前記上流側ブレーキ液路(24f,24r)のブレーキ液が前記下流側ブレーキ液路(25f,25r)側に流動することを抑制すべく前記開閉弁(29f,29r,30f,30r,31f,31r,32f,32r)の開閉駆動を制御する請求項3に記載の自動二輪車両の制動制御装置。
  6. 自動二輪車両の車輪(FW,RW)に制動力を付与する制動装置(11)を制御する自動二輪車両の制動制御方法であって、
    前記制動装置(11)には、運転手によるブレーキ操作手段(22,23)の操作に基づきブレーキ液圧を発生するマスタシリンダ(16f,16r)と、該マスタシリンダ(16f,16r)から供給されたブレーキ液のブレーキ液圧に応じた制動力を対応する車輪(FW,RW)に付与するためのホイールシリンダ(19f,19r,50)と、該ホイールシリンダ(19f,19r,50)から流出したブレーキ液を貯留するためのリザーバ(26f,26r)と、該リザーバ(26f,26r)内に貯留されているブレーキ液を吸引して前記マスタシリンダ(16f,16r)側に吐出するポンプ(27f,27r)と、該ポンプ(27f,27r)を駆動させる回転電機(M)とが設けられており、
    予め設定された大きさの駆動電圧(Vcc)を前記回転電機(M)に印加する電圧印加ステップ(S14,S19)と、
    該電圧印加ステップ(S14,S19)の終了後に前記回転電機(M)への前記駆動電圧(Vcc)の印加を停止させ、前記回転電機(M)が発電する発電電圧(Vg)を演算する電圧演算ステップ(S33)と、
    前記電圧印加ステップ(S14,S19)が終了してから前記電圧演算ステップ(S33)にて演算された前記発電電圧(Vg)の大きさが前記駆動電圧(Vcc)よりも小さな値に予め設定された判定発電電圧閾値(KVg,KVgj)以下になるまでの経過時間(T3)を計測し、該経過時間(T3)が予め設定された判定時間閾値(KT3)未満である場合に、前記ブレーキ操作手段(22,23)が操作されたと判定する判定ステップ(S35,S40)と
    を有する自動二輪車両のブレーキ操作判定方法。
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