JP2009077592A - 接地用具 - Google Patents

接地用具 Download PDF

Info

Publication number
JP2009077592A
JP2009077592A JP2007246212A JP2007246212A JP2009077592A JP 2009077592 A JP2009077592 A JP 2009077592A JP 2007246212 A JP2007246212 A JP 2007246212A JP 2007246212 A JP2007246212 A JP 2007246212A JP 2009077592 A JP2009077592 A JP 2009077592A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piece
gripping
conductive member
shaft
grounding tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007246212A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4953133B2 (ja
Inventor
Keisaku Ibata
恵作 井畑
Yasuhiro Tabuchi
靖裕 田渕
Kokei Haji
弘敬 土師
Mitsuyoshi Shinohara
三良 篠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumiden Transmission and Distribution Systems Products Corp
Tokyo Electric Power Company Holdings Inc
Original Assignee
Tokyo Electric Power Co Inc
Sumiden Transmission and Distribution Systems Products Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electric Power Co Inc, Sumiden Transmission and Distribution Systems Products Corp filed Critical Tokyo Electric Power Co Inc
Priority to JP2007246212A priority Critical patent/JP4953133B2/ja
Publication of JP2009077592A publication Critical patent/JP2009077592A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4953133B2 publication Critical patent/JP4953133B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electric Cable Installation (AREA)

Abstract

【課題】把持対象である導電部材を確実に把持することができ、架空送電線の接地作業を確実に行なうことができる接地用具を提供する。
【解決手段】絶縁棒11と、把持機構と、開放抑制機構と、ロック機構とを備え、導電部材を把持して電流を接地へ逃がす接地用具である。把持機構は、導電部材を把持する一対の把持片(固定把持片12、可動把持片13)を有し、開放抑制機構(突起149、カムネジ溝129、受圧部131)は、把持機構が開放する方向(図の時計回り)に可動把持片13が回転することを抑制する。またロック機構(ロック機構本体15、スリット状孔122、回転防止スリット142)は、導電部材が把持機構の適正位置に把持されない限り開放抑制機構の動作を制限する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ジャンパ線の開放などの際に、接地をするための接地用具に関するものである。特に、本発明は、導電部材を確実に把持することができる接地用具に関するものである。
架空送電線は、通常、二回線により送電を行なっている。この架空送電線の工事や保守作業を行なうときは、作業者の感電事故防止のために、作業する回線の送電を停止する。その際、作業を行なっていない回線では、通常通り送電が行なわれており、この送電に伴って、作業を行なっている回線に誘導電流が流れる。そのため、作業の前に、作業を行なう回線を鉄塔などに接地して、電流を逃がし、作業者の安全を確保する必要がある。
接地は、具体的には、架空送電線自身や、この電線に取り付けられた被接地金具にアース線(接地線)を接続するなどして行なわれる。この接地作業の際に使用される道具が接地用具である。接地用具としては、例えば、特許文献1に記載のものが挙げられる。
接地用具として、電線または被接地金具を把持する部分の形状により、フック型とチューリップ型の二種類の接地用具が知られている。図12は、フック型の接地用具の概略構成図である。この接地用具4は、伸縮自在の絶縁棒401と、絶縁棒401の先端に設けられる固定把持片402と、固定把持片402に対して開閉自在に構成される可動把持片403と、固定把持片402に接地線404を介して接続されるアース側金具405とを有している。この固定把持片402と可動把持片403との間で、把持対象である導電部材9(電線や被接地金具)を把持すると共に、アース側金具を鉄塔などの接地対象に接続することで、導電部材9から、固定把持片402、固定把持片402に接続される接地線404、アース側金具405を介して、電流を逃がすことができる。また、固定把持片402の内部には、絶縁棒401を回転させることで絶縁棒401の長手方向に進退自在に構成されるボルト軸406が設けられている。このボルト軸406が進出したとき、可動把持片403の受圧部407を押圧して、固定把持片402に対して可動把持片403を閉じる方向に回転させて、導電部材9を締め付ける。この締め付けにより、接地用具4に導電部材9を強固に把持させて、作業中に接地用具4から導電部材9が外れてしまうことを防止する。
一方、図13は、チューリップ型の接地用具5の概略構成図である。この接地用具5も、フック型と同様に、伸縮自在の絶縁棒501と、絶縁棒501の先端に設けられる固定把持片502と、固定把持片502に対して開閉自在に構成される可動把持片503と、固定把持片502に接地線504を介して接続されるアース側金具505とを有している。この固定把持片502と可動把持片503との間で、把持対象である導電部材9(電線や被接地金具)を把持すると共に、アース側金具を鉄塔などの接地対象に接続することで、導電部材9から、固定把持片502、固定把持片502に接続される接地線504、アース側金具505を介して、電流を逃がすことができる。この接地用具5にも、固定把持片502の内部に絶縁棒501を回転させることで絶縁棒501の長手方向に進退自在に構成されるボルト軸506が設けられている。そして、このボルト軸506が進出したとき、可動把持片503の受圧部507を押圧して、固定把持片502に対して可動把持片503を閉じる方向に移動させて、導電部材9を締め付ける。
特開2000−278830号公報
しかし、上述したフック型、チューリップ型のいずれの接地用具を使用した場合でも、作業中に、接地用具から導電部材が外れて作業者が感電する虞がある。
これは、固定把持片と可動把持片との間の適正位置で導電部材を把持していない状態で、両把持片が開放することを抑制する機構(上記特許文献ではボルト軸と受圧部からなる締付機構)を作動させたことが主な原因である。このように導電部材を把持機構の適正位置で把持していない状態、いわゆる半噛み状態では、両把持片の開放抑制機構を作動させても、作業中の振動などにより把持片から導電部材が外れてしまう虞がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その主目的は、把持対象である導電部材を把持機構の適正位置で確実に把持することができ、作業中に架空送電線の接地を確実に行なうことができる接地用具を提供することにある。
本発明は、把持対象が一対の把持片の間における適正位置で把持されたときに初めて両把持片の開放を抑制する機構を動作させることができるように構成することで上記の目的を達成する。
本発明は、導電部材を把持して導電部材に流れる電流を接地へ逃がす接地用具であって、絶縁棒と、把持機構と、開放抑制機構と、ロック機構とを備えることを特徴とする。
絶縁棒は、作業者が接地用具を操作するときに実際に握る部材である。また、絶縁棒は、通常、伸縮自在に構成されており、作業者から遠い位置にある導電部材を把持機構に把持させることができるようになっている。
把持機構は、絶縁棒の先端に回転自在に設けられ、導電部材を把持する一対の把持片を有する機構である。このような把持機構に導電部材を把持させた場合、把持機構は導電部材に対して固定されるので、導電部材を把持した状態の把持機構に対して絶縁棒を回転させることができる。把持機構の構成としては、絶縁棒の先端に接続される固定把持片と、固定把持片に設けられた第一軸部を介して回転自在に支持される可動把持片とを有する構成が挙げられる。このような構成によれば、固定把持片に対して可動把持片を開閉自在にして、これら固定把持片と可動把持片との間で導電部材を把持することができる。
開放抑制機構は、絶縁棒の回転を利用して、導電部材が把持機構の適正位置に把持された状態から把持機構が開放することを抑制する機構である。即ち、開放抑制機構は、絶縁棒の回転により動作して、導電部材から把持機構が外れてしまうことを防止する機構である。開放抑制機構の構成としては、絶縁棒に固定され、絶縁棒を回転させることにより把持機構に対して回転する回転部と、回転部の回転により動作して把持機構が開放する方向に可動把持片が回転することを抑制する抑制機構部とを有する構成が挙げられる。
ロック機構は、導電部材が把持機構の適正位置に把持されていないときには開放抑制機構の動作を制限し、導電部材が把持機構の適正位置に配置されたときに初めて開放抑制機構を動作させることができるようにする機構である。具体的には、ロック機構は、把持機構に対して揺動自在に支持されるロック機構本体を備え、このロック機構本体が、導電部材が把持機構の適正位置に把持されていないときに把持機構と絶縁棒とを係合して絶縁棒と把持機構の相対的回転を規制する。また、このロック機構本体は、導電部材が把持機構の適正位置に把持されたときに把持機構と絶縁棒との係合を解除して絶縁棒と把持機構との相対的回転を許容する。即ち、ロック機構本体は、把持機構における導電部材の把持状態に応じて絶縁棒と把持機構との係脱を調節する部材である。このとき、例えば、把持機構に支持されるロック機構本体自身が、絶縁棒の一部に係合しても良いし、ロック機構本体に連動する他の部材が、絶縁棒の一部に係合しても良い。
回転部と抑制機構部とを備える開放抑制機構に対応したロック機構の構成としては、上述のロック機構本体と、ロック機構本体の一部であって把持機構に把持された導電部材に押圧される受け部と、ロック機構本体の一部が差し込まれることで回転部の回転を防止する回転防止孔とを有する構成が挙げられる。この構成の場合、ロック機構本体は、固定把持片または可動把持片のいずれかに設けられた第二軸部を介して回転自在に支持されるようにする。そして、ロック機構本体は、第二軸部を中心に回転することにより、その一部が上述の回転防止孔に差し込まれたり、外れたりするように構成する。このような構成によれば、回転防止孔にロック機構本体の一部が差し込まれているときは、ロック機構本体が回転部の回転(即ち、絶縁棒の回転)を防止することで開放抑制機構の動作を制限する。
また、ロック機構本体の一部である受け部は、把持機構で導電部材を把持しようとしたときに導電部材に接するように、固定把持片と可動把持片との間に配置される。このような位置に受け部を配置することにより、把持機構に導電部材が把持されると共に、受け部が導電部材に押圧されるようにすることができる。受け部が押圧された場合、ロック機構本体も押圧されることになるので、ロック機構本体が第二軸部を中心に回転する。このロック機構本体は、導電部材が把持機構の適正位置に把持されたときに、ロック機構本体の全てが回転防止孔から外れるように構成する。
本発明の構成となすことにより、接地用具の把持機構の適正位置に導電部材が完全に把持された状態でなければ、開放抑制機構を動作させることができないようにすることができる。即ち、本発明の接地用具では、半噛み状態で開放抑制機構が動作することがないので、導電部材を確実に保持することができる。
以上、説明した接地用具を、フック型、チューリップ型の双方に適用した場合の具体的構成について説明する。
[フック型]
フック型の接地用具では、第一軸部が固定把持片の先端側に設けられ、固定把持片と可動把持片とで形成される開口部が絶縁棒側に開口する。従って、フック型を使用して導電部材を把持するときは、導電部材を引っ掛けるようにして導電部材を把持機構に嵌め込む。ここで、把持機構の可動把持片の先端には、導電部材を引っ掛けて、導電部材を把持機構の開口部に案内する爪部を設けることが好ましい。爪部に引っ掛けられた導電部材は、可動把持片の外形に沿わせることで、開口部に案内される。
このようなフック型接地用具の開放抑制機構は、代表的には、以下のように構成する。
まず、開放抑制機構の回転部は、絶縁棒に固定されて、固定把持片を貫通する貫通軸により構成すると良い。絶縁棒に固定された貫通軸を把持機構に対して回転させることができるのは、把持機構で導電部材を把持したときに、把持機構が導電部材に固定された状態になり、絶縁棒の回転に伴って把持機構が共回りしないからである。
上述のように回転部を貫通軸で構成する場合、開放抑制機構の抑制機構部は、貫通軸の外周に設けられる突起と、この突起が係合する摺動溝と、可動把持片に設けられて、貫通軸の軸線と交わる面を有する受圧部により構成すると良い。上記構成のうち、摺動溝は、貫通軸を回転させて突起を摺動溝に沿って移動させたときに、貫通軸を軸方向に進出させるように構成する。例えば、摺動溝を螺旋状に設けておけば、貫通軸の回転に伴って回転軸が軸方向に送り出されるようにすることができる。
一方、抑制機構部のうち、受圧部は、可動把持片のうち、把持機構の適正位置に導電部材が配置されたときに貫通軸の軸線と交わる面を有する部分である。このような構成となすことにより、貫通軸が進出したときに、把持機構から導電部材が外れるような可動把持片の回転を、貫通軸の先端と受圧部との当接により防止することができる。ここで、貫通軸を進出させた時点では、貫通軸の先端と受圧部とが当接しないようにして、把持機構に把持された導電部材が外れない程度の可動把持片の回転を許容するようにしても良い。但し、貫通軸の先端が受圧部に当接するまで貫通軸を進出させると、より効果的に把持機構から導電部材が外れることを防止できる。さらに貫通軸を進出させることで、貫通軸の先端が受圧部を押圧して可動把持片を第一軸部を中心に回転させることもできる。このとき、受圧部は、第一軸部よりも接地用具の先端側に設けられているため、可動把持片は、導電部材を締め付ける方向に回転する。
受圧部は、貫通軸の先端を押圧する弾性部材を有する構成としても良い。例えば、後述する実施例3のように、把持機構で導電部材を把持したときに、圧縮バネに付勢された押圧片が、貫通軸の先端を押圧する構成としても良い。その他、把持機構で導電部材を把持したときに、貫通軸の先端を押圧する板バネを可動把持片に設ける構成としても良い。この受圧部の弾性体は、可動把持片に設けられるので、弾性体が貫通軸の先端を押圧するということは、貫通軸の先端が、弾性体を介して可動把持片を押圧することに等しい。そのため、受圧部が弾性体を有することにより、可動把持片が第一軸部を中心に回転して導電部材を締め付けることができ、しかも、弾性体が締め付け力を適正な大きさに調節するので、把持機構を傷めることもないし、把持される導電部材を傷めることもない。
ここで、突起と、摺動溝とは、突起が摺動溝に沿って移動したときに貫通軸を進退自在にすることができれば良い。例えば、貫通軸と、この貫通軸を貫通する貫通孔とにネジ溝を切って、ネジの螺合により貫通軸を進退自在にしても良い。この場合、貫通軸のネジ山が突起、貫通孔のネジ谷が摺動溝となる。その他、後述する実施例のように貫通軸の径方向に突出する突起を、固定把持片に設けた螺旋溝(摺動溝)に沿って移動させる、いわゆるカムネジで貫通軸を進退自在に構成しても良い。カム溝は、接地用具の手元側から先端側に向かって螺旋状に伸びるように形成すると良い。ここで、このカム溝の終端部および中間部に接地用具の手元側に切り欠かれた凹部を形成することが好ましい。終端部に凹部が形成されていると、カム溝に沿って移動させた突起が、終端部の凹部に嵌まり込んで貫通軸の進出位置を維持することができる。また、中間部に凹部が形成されていると、仮に、接地用具に強い振動が加わって、終端部の凹部から突起が外れたとしても、突起がカム溝に沿って滑ってきたときに中間部の凹部に嵌まり込むので、一気にカム溝の始端部まで戻ることがない。この中間部の凹部により、導電部材を把持しておける程度の貫通軸の進出位置を維持することができるので、把持機構から導電部材が外れることを防止できる。
さらに、上述した開放抑制機構の動作状況を確認することができる構成とすることが好ましい。具体的には、絶縁棒の回転状態を目視にて把握できるように、貫通軸と固定把持片のそれぞれに突片を設けると良い。これら突片の位置関係、例えば、両突片が一致しているかどうかや、両突片の位置がずれているかどうかなどにより、絶縁棒の回転状態を把握する。突片の具体的な構成としては、単なる棒状の突起でも良いし、後述する実施例3のように、一方を棒状の突起とし、他方を板状の突起としても良い。後者の構成を例えるなら、スピードメーターの文字盤と指針との関係である。
また、フック型接地用具のロック機構は、すでに説明した開放抑制機構の構成に応じて、以下のように構成する。
まず、ロック機構の回転防止孔は、貫通軸にロック機構本体の一部を差し込み可能な位置に設けると良い。例えば、固定把持片の貫通孔に貫通するスリット状孔を設ける共に、貫通軸自身にもロック機構本体を差し込める回転防止スリットを設けることが挙げられる。この場合、回転防止スリットは、導電部材が適正位置に配置されていないときに、上記のスリット状孔に対応する位置に設ける。このような構成であれば、導電部材が把持機構の適正位置に把持されていないときに、ロック機構本体の一部が貫通軸の回転防止スリットに差し込まれた状態にすることができるので、貫通軸の回転を防止できる。
上述の場合、ロック機構本体を軸支する第二軸部は可動把持片に設けるようにする。第二軸部を可動把持片に設けることにより、ロック機構本体を把持機構の開口部に配置することができる。この場合、ロック機構本体の中間部分であって、固定把持片と対向する部分が受け部を構成し、受け部を挟んで第二軸部と反対側の先端が、回転防止孔に差し込まれる部分になる。
以上のような構成を備えるフック型接地用具では、固定把持片と可動把持片との間で導電部材が適正位置に把持されたときに、受け部を介して導電部材に押圧されたロック機構本体が回転し、回転したロック機構本体が回転防止孔から抜けることで、貫通軸の進出を許容することができる。
その他、接地用具は、把持した導電部材の電流を接地へ逃がすための固定把持片に接地線が接続されているが、接地線の取り付け面は、取り付けられた接地線の軸線が貫通軸の軸線に対して傾くように形成されていることが好ましい。このように構成することにより、固定把持片に接続される接地線の引き出し方向が、貫通軸から離れる方向に規定されるので、例えば、固定把持片から伸びる接地線を把持機構の開口部から逃がすことができるし、上述した絶縁棒の回転状態を把握するための突起を設けるのであれば、この突起を設けている部分に重複しないように逃すこともできる。つまり、取り付け平面の傾きを規定することで、接地線が導電部材の把持・締め付け操作の邪魔をしないようすることができる。
[チューリップ型]
チューリップ型の接地用具では、第一軸部が、固定把持片の絶縁棒側に設けられ、固定把持片と可動把持片とで形成される開口部が、固定把持片の先端側に開口する。従って、このチューリップ型を使用して導電部材を把持するときは、チューリップ型をした把持機構を導電部材に押しつけるようにして、導電部材を把持機構に嵌め込む。ここで、把持機構の固定把持片の先端には、導電部材を引っ掛けて、導電部材を把持機構の開口部に案内する爪部を設けることが好ましい。爪部に引っ掛けられた導電部材は、固定把持片の外形に沿わせることで、開口部に案内される。
このようなチューリップ型接地用具の開放抑制機構は、代表的には、以下のように構成する。
まず、開放抑制機構の回転部は、絶縁棒の先端、即ち、固定把持片の根元に設けられて、絶縁棒を回転させることにより把持機構に対して回転可能な回転体により構成すると良い。この場合、回転体は、絶縁棒には固定されているが、固定把持片には回転可能に支持される。回転体としては、例えば平板状のもの、特に円板状のものが好適である。この回転体には、次述の抑制機構部を構成するスリットとガイド溝が設けられる。
開放抑制機構の抑制機構部は、可動把持片に設けられるガイド片と、回転体に設けられるスリットと、このスリットに連続して回転体に設けられるガイド溝により構成すれば良い。
ガイド片は、可動把持片のうち、第一軸部よりも絶縁棒側に延びる棒状部材である。チューリップ型の接地用具では、その開口部が先端側にあり、上述した回転部(回転体)が絶縁棒の先端側であって把持機構の根元側に設けられている。そのため、第一軸部よりも絶縁棒側に延びるガイド片は、回転体側に延びる。
スリットは、回転体に設けられ、ガイド片が差し込まれる部分である。ここで、ガイド片は、可動把持片と一体に形成されているため、可動把持片が導電部材を把持しようとして回転したときに、回転体の回転中心に対して径方向に揺動する。このとき、スリットは、ガイド片の揺動を許容するように設けられていないと可動把持片が回転できないので、把持機構で導電部材を把持することができない。従って、スリットは、回転体の回転中心に対して径方向に延びるように形成する。
また、ガイド溝は、スリットに連続して回転体の回転中心に対して周方向に延びる部分である。即ち、回転体を回転させた場合、ガイド片は、スリットの位置からガイド溝の位置に移動する。このとき、ガイド溝の縁が、当て止めとなってガイド片の径方向への揺動を規制するので、可動把持片が開く方向に回転することを防止できる。このガイド溝は、例えば、ガイド片が回転体の径方向内方に移動したときに可動把持片が閉じる方向に回転する場合、ガイド溝の外縁部を、スリットから離れるほど径方向内方に寄るようにする。このようになすことにより、このガイド溝に沿ってガイド片を移動させたとき、ガイド片を径方向内方に寄せて可動把持片を閉じる方向に回転させることができる。その結果、把持機構に把持された導電部材を締め付けることができる。
また、回転体には、ガイド溝におけるガイド片の適正な配置位置を示すマーカーを設けることが好ましい。例えば、マーカーは、回転体のうち、ガイド溝端部(ガイド溝のうち、スリットとは反対側の端部)近傍の位置に、塗装などにより色を付けたり、凹凸を設けることで形成すると良い。
さらに、回転体には、ガイド片がガイド溝に配置されたときに、ガイド片に当接するように回転体に対して着脱自在に構成した耐摩耗部材を設けることが好ましい。このような構成することで、ガイド溝がガイド片の摺接により傷むことを低減できるし、耐摩耗部材が損傷すれば、この部材のみを交換するだけで良いので、経済的である。耐摩耗部材は、ガイド溝に嵌め込むことで取り付ける構成としても良いし、回転体を厚さ方向から挟み込む2つの部材を締め付けることで取り付ける構成としても良い。また、耐摩耗部材は、ガイドがガイド溝の適正位置に配置されたときに、可動把持片が閉じる方向にガイド片を付勢する弾性体、例えば、板バネ状の部材としても良い。
また、チューリップ型接地用具のロック機構は、すでに説明した開放抑制機構と連動させて構成する。代表的には以下のように構成する。
ロック機構のロック機構本体は、第二軸部を介して回転自在に支持されている。ここで、チューリップ型の場合、フック型と異なり、回転体が把持機構の根元側にあるため、第二軸部は固定把持片または可動把持片のいずれに設けてもロック機構本体を把持機構の開口部に配置することが容易である。この場合、ロック機構本体のうち、開口部の位置に配置される部分が受け部を構成する。
ロック機構本体のうち、回転体に延びる部分は、次述する回転体に設けられる回転防止孔に差し込まれることで、回転体が把持機構に対して回転することを防止できる。回転体の回転を防止できるのは、ロック機構本体が第二軸部を介して可動把持片または固定把持片に軸支されており、ロック機構本体の回転方向が、回転体の回転方向とずれているからである。
また、回転防止孔は、回転体のうち、ロック片を差し込むことができる位置に設けられる。もちろん、回転防止孔は、回転体のうち、前述のスリットおよびガイド溝と干渉しない位置に設ける。
以上のような構成を備えるチューリップ型接地用具では、固定把持片と可動把持片との間で導電部材が適正位置に把持されたときに、受け部を介して導電部材に押圧されたロック機構本体が回転し、ロック片が回転防止孔から抜けることで、回転体の回転を許容することができる。
本発明の接地用具によれば、導電部材を把持機構の適正位置で確実に把持したときに初めて把持機構の開放を防止する開放抑制機構を動作させることができる。即ち、半噛み状態で開放抑制機構が動作することがないので、導電部材を確実に保持することができ、作業中に導電部材の接地が解除されることがない。そのため、作業中の感電事故をほぼ確実になくすことができる。
以下、本発明の実施例、変形例を図に基づいて説明する。
<実施例1>
実施例1では、フック型の接地用具を説明する。図1は、フック型接地用具の概略構成図である。フック型接地用具1は、絶縁棒11と、導電部材を把持する一対の把持片を有する把持機構と、導電部材を把持した把持機構が開放することを抑制する開放抑制機構と、開放抑制機構の動作を制限するロック機構とを備える。なお、図1には示していないが、従来のフック型接地用具と同様に、把持機構には接地線を介してアース側金具が接続されている。
把持機構は、固定把持片12と可動把持片13とからなり、両把持片12,13の間で導電部材を把持する。また、開放抑制機構は、回転部(貫通軸14)と抑制機構部(突起149、カム溝(摺動溝)129および受圧部131)とからなり、把持機構が開放することを抑制する。そして、ロック機構は、受け部153を含むロック機構本体15と回転防止孔(スリット状孔122および回転防止スリット142)とからなり、導電部材が把持機構の適正位置に把持されない限り貫通軸14が回転することを防止する。なお、以降の実施例・変形例における開放抑制機構は、把持機構が開放することを抑制するだけでなく、把持機構により導電部材を締め付ける働きもある。
このような構成を備えるフック型接地用具1は、後段で詳述するように、把持機構の適正位置に導電部材が把持されていないときには、ロック機構本体15が回転防止孔(スリット状孔122および回転防止スリット142)に差し込まれて、貫通軸14を回転させること、即ち、開放抑制機構を動作させることができないようになっている。一方、この接地用具1は、把持機構の適正位置に導電部材が把持されたときには、ロック機構本体15の全てが回転防止孔(特に、回転防止スリット142)から外れて開放抑制機構を動作させることができるようになっている。
以下、フック型接地用具の各構成部材を説明すると共に、導電部材の把持状態により各構成部材がどのような配置となって、導電部材を外れないように把持するかについて説明する。
[絶縁棒]
絶縁棒11は、作業者が本発明の接地用具1を操作するために握る部分である。図1ではその先端部側の一部についてのみ図示しているが、図示していない部分については、特許文献1に記載の公知の構成により伸縮自在に構成されている。
絶縁棒11の先端側には後述する貫通軸14が固定されており、この貫通軸14は絶縁棒11の回転に伴って回転する。貫通軸14は、開放抑制機構の一部を構成する部材であり、貫通軸14が回転しないということは開放抑制機構が動作しないということである。
[固定把持片]
固定把持片12は、図2(A)に示すように、筒部12cと、筒部12cの径方向に突出するように設けられる把持部12gとを有し、図1に示すように絶縁棒11の先端に固定されている。
筒部12cは、その内部に、貫通軸を挿通させる貫通孔121が設けられている。また、筒部12cには、筒部12cの径方向に貫通するスリット状孔122が形成されている。さらに、筒部12cの根元側には螺旋状のカム溝(摺動溝)129が設けられ、その近傍における貫通孔121の内部には座面筒127が設けられている。これら、座面筒127とカム溝129は、後述するように、貫通軸14を進出させる機構の一部を担う。
その他、筒部12cの外部には、図示しない接地線をネジ留めして接続する接続台座124と、接地線を挿通して接地線の引き出し方向を規定する接地線ガイド孔125が設けられている。
一方、把持部12gは、筒部12cの外周から径方向に延びる同一形状を有する2枚の板状部材からなる(図面上は一枚だけ示す)。板状部材は、紙面奥側と手前側とで互いに対向するように配置されており、この対向する板状部材の間に後述するロック機構本体15を配置できるようになっている。
また、把持部12gは、導電部材を把持機構により確実に把持したときに、導電部材が配置される凹部123が形成されている。さらに、把持部12gには、後述する可動把持片13を固定把持片12に対して回転自在に支持する第一軸部を貫通させることができる軸孔51aが設けられている。
[可動把持片]
可動把持片13は、図2(B)に示すように、把持部13gと連結部13jとを有する。把持部13gは、同一形状を有する2枚の板状部材が、紙面奥側と手前側とで互いに対向するように配置されており(図面上は、一枚だけ示す)、この板状部材が連結部13jにより連結されて可動把持片13を構成している。この可動把持片13の把持部13gを構成する板状部材の間隔は、この板状部材の間に固定把持片12の把持部12gの一部を収納することができるような間隔になっている(図1および図2を合わせて参照)。
把持部13gには、導電部材を把持機構により確実に把持したときに、導電部材が配置される凹部133が形成されている。この可動把持片13の凹部133と、前述の固定把持片12の凹部123との間に導電部材を配置したときの位置が、適正位置である。さらに、把持部13gには、第一軸部51を貫通させることができる軸孔51bと、後述するロック機構本体15を可動把持片13に対して回転自在に支持する第二軸部52を貫通させることができる軸孔52bが設けられている。
連結部13jには、接地用具の先端側に、導電部材を把持したときに貫通軸の軸線と交わる面を有する受圧部131が形成されている。即ち、受圧部131が押圧された場合、可動把持片13は、図1の紙面上、反時計回りに回転し、可動把持片13と固定把持片12とで形成される開口部が閉じようとする。
その他、可動把持片13のうち、絶縁棒12側の先端部側は、導電部材を把持するときに、導電部材を引っ掛け易いように爪部135が形成されている。爪部135で引っ掛けられた導電部材は、可動把持片13の縁に沿って開口部に案内される。
[ロック機構本体]
ロック機構本体15は、図2(C)に示すように、その中間部であって固定把持片12と対向する部分に受け部153が形成されている。受け部153は、導電部材に接触したときに導電部材を損傷しないように滑らかな曲線部で構成される凹状の部分である。
また、ロック機構本体15には、受け部153とは反対側には当て止め部155が設けられている。当て止め部155は、後述するように、把持機構に導電部材が嵌め込まれたときに第一軸部51に当て止めされる部分である。その他、ロック機構本体15には、第二軸部52を貫通させることができる軸孔52cが設けられている。
[貫通軸]
貫通軸14は、固定把持片12の貫通孔121に貫通させることができる棒状の部材である。貫通軸14には、貫通孔121内に配置したときに、スリット状孔122に対応する位置に回転防止スリット142が設けられている。回転防止スリット142は、貫通軸14の軸線に直交するように貫通軸14を貫通する矩形状の孔である。この回転防止スリット142よりも先端側(図面の左側)が、先端部141である。
また、貫通軸14には、後述するように貫通軸14を進出させる機構の一部を担うフランジ座143と、突起149が設けられている(図2(D)参照)。
以上、説明した構成部材は、把持機構に導電部材が把持されていないときには、図1のように配置されている。具体的には、絶縁棒11の先端に固定される貫通軸14が固定把持片12の貫通孔121に挿通されている。このとき、貫通軸14の突起149が固定把持片12のカム溝129の位置に、貫通軸14の回転防止スリット142が固定把持片12のスリット状孔122に対応する位置に配置されている。また、貫通孔121の内周であって、貫通軸14の外周に圧縮バネ14sが配置されている。圧縮バネ14sの一方の端部は、貫通軸14のフランジ座143に、他方の端部は、固定把持片12の座面筒127とに当接されている。
可動把持片13は、固定把持片12の外周の一部を覆うように第一軸部51を介して固定把持片12に回転自在に軸支されている。可動把持片13は、図の反時計回りに回転したときに開口部が閉じ、時計回りに回転したときに開くようになっている。また、固定把持片12に対する可動把持片13の位置は、ねじりバネ81の弾性により保持され、導電部材が両把持片12,13の間に嵌め込まれない限り開口部が開かないようになっている。これは、ねじりバネ81の一方の端部が固定把持片12に係合され、他方の端部が可動把持片13に当接され、ねじりバネ81の中間部が第一軸部51に巻きつけられているからである。なお、貫通軸14の先端部141は、可動把持片13が回転しても受圧部131に当接しない位置にある。
ロック機構本体15は、第二軸部52を介して可動把持片13に回転自在に支持されている。このロック機構本体15は、ねじりバネ82の弾性により図1における可動把持片13との位置関係を維持するようになっており、導電部材により受け部153が押圧されない限り、回転しない。これは、ねじりバネ82の一方の端部がロック機構本体15に、他方の端部が可動把持片13に当接され、ねじりバネ82の中間部が第二軸部52に巻きつけられているからである。ロック機構本体15と可動把持片13との位置が維持されていることにより、ロック機構本体15のうち、第二軸部52よりも接地用具1の先端側に位置する部分が回転防止孔(122および142)に差し込まれた状態で維持される。
このフック型接地用具1を使用して導電部材を把持するときは、まず初めに、導電部材を可動把持片13の爪部135で引っ掛けるようにして開口部に案内する。開口部に案内された導電部材9は、開口部を押し広げるようにして固定把持片12の凹部123と可動把持片13の凹部133との間に案内される(図3の(A)を参照)。ここで、図3の(A)の状態がいわゆる半噛み状態の一つに相当する。この半噛み状態において、ロック機構本体15は、ねじりバネ82により可動把持片13に対する位置関係が維持されているため、回転防止孔122に差し込まれた状態にある。そのため、回転防止孔(122および142)に差し込まれたロック機構本体15により、貫通軸14を回転させること、即ち、開放抑制機構を作動させることができず、把持片12,13に把持される導電部材9を締め付けることができないようになっている。
上述の半噛み状態からさらに導電部材9が把持機構の開口部に押し込まれていくと、ロック機構本体15は、受け部153を介して導電部材9に押圧され、図の反時計回りに回転する。そして、導電部材9が把持機構の適正位置(凹部123と凹部133との間)に配置されたときに、ロック機構本体15が回転防止スリット142から抜ける(図3(B)を参照)。即ち、このときになって初めて貫通軸14の回転防止スリット142にロック機構本体15が挿通されていない状態になるので、貫通軸14を回転させることができる。なお、導電部材9が把持機構の適正位置に配置されたときに、ロック機構本体15の当て止め部155が第一軸部51にほぼ当接する位置に配置され、可動把持片13が必要以上に開放しないようになっている。
次に、図3(B)に示すように、ロック機構が解除された状態で貫通軸14を回転させると、貫通軸14の外周に設けられる突起149が、固定把持片12のカム溝129に沿って螺旋状に移動する、即ち、貫通軸14が進出する。ここで、固定把持片12に固定された座面筒127と、貫通軸14のフランジ座143とに当接した圧縮バネ14sの弾性により、貫通軸14の送り出しがサポートされるので、円滑に貫通軸14を進出させることができる。進出した貫通軸12の先端部141は、可動把持片13の受圧部131を押圧し、可動把持片13を回転させる。従って、把持機構の適正位置に配置された導電部材9が締め付けられる。
[本例のフック型接地用具の効果]
このような構成を備える実施例1のフック型接地用具1によれば、図3(A)のような把持機構が導電部材9を半噛みした状態では、開放抑制機構を構成する貫通軸14の回転防止スリット142にロック機構本体15の一部が挿通されているので貫通軸14を回転させることができない。換言すれば、図3(B)のように導電部材9が適正位置に把持されない限り、貫通軸14の回転防止スリット142にロック機構本体15が位置し続けるため、貫通軸14を回転させること、即ち、開放抑制機構を動作させることができない。従って、導電部材9を半噛み状態で締め付けることがなくなり、作業者の感電事故を防止することができる。
<変形例1−1>
本変形例では、実施例1と異なる開放抑制機構を備えるフック型接地用具を図4に基づいて説明する。本例の接地用具は、具体的には、カム溝の形状が異なる。このカム溝の構成以外は、実施例1と同様であるため、ここでは相違点についてのみ説明する。
図4(A)は、カム溝の形状がC字状である固定把持片12を示す部分断面図である。カム溝129bは、第一横溝129b1と、この溝に連続する縦溝129b2と、さらに立て溝に連続する第二横溝129b3とからなる。このようなカム溝129bの場合、把持機構に導電部材9を把持していないときは、貫通軸14の突起149が第一横溝129b1に当て止めされるので、貫通軸14をその長手方向に進出させることができない。このようなカム溝129bを有する固定把持片12を備える接地用具において、回転防止スリット142からロック機構本体15が外れた場合、絶縁棒11を回転させて貫通軸14を回転させ、突起149をカム溝129bの縦溝129b2の位置に持っていき、絶縁棒11を押し出すことで貫通軸14を進出させる。進出した貫通軸14の先端部141は、受圧部131に当接する位置まで進出する。そして、再び、絶縁棒11を回転させて突起149を第二横溝129b3に配置する。このようになすことにより、可動把持片13が回転しようとして受圧部131が貫通軸14の先端部141を押圧しても、貫通軸14は、突起149が第二溝部129b3の縁に当て止めされることで固定されているため、後退しない。従って、把持機構に把持された導電部材が外れることがない。
また、C字状のカム溝の他に、図4(B)に示すようなS字状の溝部であっても良い。このS字状のカム溝129cも、C字状のカム溝と同様に、第一横溝129c1、縦溝129c2および第二横溝129c3からなり、把持機構の適正位置に導電部材9が把持されていないときは、突起149は、第一横溝129c1の縁に当て止めされる。そして、回転防止スリット142からロック機構本体15が外れたときに、突起149を、縦溝129c2を通過させ、第二横溝129c3の位置に移動させる。このようになすことにより、進出させた貫通軸14の先端部141を受圧部131に当接する位置で固定し、把持機構に把持された導電部材を外れないようにすることができる。
<実施例2>
実施例2では、チューリップ型の接地用具を説明する。図5は、チューリップ型接地用具の概略構成図である。チューリップ型接地用具2は、フック型接地用具と同様に、絶縁棒21と、把持機構と、開放抑制機構と、ロック機構とを備える。なお、図5には示していないが、従来のチューリップ型接地用具と同様に、把持機構には接地線を介してアース側金具が接続されている。
把持機構は、固定把持片22と可動把持片23とからなる。また、開放抑制機構は、回転部を構成する回転体24と、抑制機構部を構成するガイド片234、回転体24に設けられるスリット241およびガイド溝242とからなる。ロック機構は、受け部253およびロック片255を含むロック機構本体25と、回転体24に設けられる回転防止孔245とからなる。
このような構成を備えるチューリップ型接地用具2では、後段で詳述するように、ロック機構本体25のロック片255が回転防止孔245に差し込まれた状態では、回転体24を回転させることができないため、開放抑制機構が動作しない。そして、把持機構の適正位置に導電部材が把持されたときにロック片255が回転防止孔245から外れて開放抑制機構を動作させることができるようになっている。
以下、本例のチューリップ型接地用具の各構成部材を説明する共に、導電部材の把持状態により各構成部材がどのような配置となることで、この接地用具が導電部材を外れないように把持するかについて説明する。
[絶縁棒]
絶縁棒21は、作業者が本発明の接地用具2を操作するために握る部分である。図5(A)ではその先端部側の一部についてのみ図示しているが、図示していない部分については、実施例1と同様に伸縮自在に構成されている。
絶縁棒21の先端側であって、把持機構の根元には後述する回転体24が固定されている。この回転体24は、絶縁棒21の回転に伴って回転する。
[固定把持片]
固定把持片22は、図6(A)に示すように、基部22bと、把持部22gと、連結部22jとを有する。
基部22bは、固定把持片22を絶縁棒21に固定するためのボルト軸を貫通させる筒部22cと、ロック片255が挿通されるロック片ガイド孔222を有するロック片ガイド部22rとからなる。筒部22cは、後述する回転体24の筒部24c(図6(D)を参照)に収納されて、回転体24を介して固定把持片22を絶縁棒21に固定するための部分である。
把持部22gは、同一形状を有する2枚の板状部材が、紙面奥側と手前側とで互いに対向するように配置されて(図面上は、一枚だけ示す)、基部22bおよび連結部22jにより連結されることで形成されている。この2枚の板状部材の間には、空間が形成されており、この空間に可動把持片23の一部を収納できるようになっている。この把持部22gには、可動把持片23を回転自在に支持する第一軸部61を配置可能な軸孔61aが設けられている。また、把持部22gには、導電部材を把持機構により確実に把持したときに、導電部材が配置される凹部223が形成されている。その他、把持部22gには、2枚の板状部材を繋ぐようにねじりバネ支持部71が設けられている。
連結部22jには、図示しない接地線を接続する接続台座224と、接地線を挿通して接地線の引き出し方向を規定する接地線ガイド孔225が設けられている。その他、連結部22jの先端は、導電部材を把持するときに、導電部材を引っ掛け易いように爪部226が形成されている。爪部226に引っ掛けられた導電部材は、固定把持片22の縁に沿って把持機構の開口部に案内される。
[可動把持片]
可動把持片23は、図6(B)に示すように、把持部23gと連結部23jとを有する。具体的には、可動把持片23は、同一形状を有する2枚の板状部材が、紙面奥側と手前側とで互いに対向するように配置されて形成される把持部23gを(図面上は、一枚だけ示す)、連結部23jにより連結することで構成される。この可動把持片23の把持部23gを構成する板状部材の間隔は、可動把持片23の一部が固定把持片22の板状部材の間に収納できるような間隔になっている。
把持部23gには、導電部材を把持機構により確実に把持したときに、導電部材が配置される凹部233が形成されている。この可動把持片23の凹部233と、前述の固定把持片22の凹部223との間に導電部材を配置した時の位置が、適正位置である。
連結部23jには、後述するロック機構本体25を挿通させることができる本体挿通孔232が設けられており、この本体挿通孔232によりロック機構本体25を固定把持片22と可動把持片23との間の開口部に配置させることができる。また、連結部23jには、可動把持片23を固定把持片22に対して回転自在に支持する第一軸部61を配置可能な軸孔61bと、後述するロック機構本体25を可動把持片23に対して回転自在に支持する第二軸部62を配置可能な軸孔62bとが設けられている。さらに、連結部23jには、軸孔61bを挟んで凹部233とは反対方向に延びるガイド片234が設けられている。
[ロック機構本体]
ロック機構本体25は、図6(C)に示すように本体片251と、この本体片251に対して第三軸部63を介して回転自在に支持されるロック片255を有する。ロック機構本体25は、ロック機構本体25を可動把持片23に対して回転自在に支持する第二軸部62を配置可能な軸孔62cが設けられている。
ロック機構本体25の本体片251には受け部253が形成されている。受け部253は、導電部材に接触したときに導電部材を損傷しないように滑らかな曲線部で構成される凹状の部分である。ロック片255は、固定把持片22に設けられるロック片ガイド孔222を介して回転板24の回転防止孔245に差し込まれるピン状の部材である。
[回転体]
回転体24は、固定把持片22の筒部22cを収納可能な筒部24cと、筒部24cの径方向外方に延設される円板部24dとを有する。筒部24cにはボルト軸を挿通可能な挿通孔247が設けられており、回転体24は、絶縁棒21に対しては回転しないが、固定把持片22に対しては回転するように、ボルトで固定把持片22の筒部22cに取り付けられている。
円板部24dには、円板部24dの径方向外方に開口するスリット241と、スリット241に連続して、円板部24dの外周縁に沿って円板部24dの周方向に延びるガイド溝242とを有する。つまり、スリット241は、スリット241に差し込まれたガイド片234が、円板部24dの径方向に遥動することを許容するように形成されており、可動把持片23が回転することを妨げないようになっている。一方、ガイド溝242は、円板部24dの周方向、即ち、回転体の回転方向に延びるように形成されている。このガイド溝242のうち、回転体の外周側の縁は、スリット241から離れるほど回転体24の中心方向に寄っている。また、ガイド溝242の終端部近傍における回転体24の表面には、ガイド溝242におけるガイド片234の適正な配置位置を示すマーカーが設けられている。マーカーは、この図の斜線で示す部分であり、例えば塗装により形成されている。マーカーを塗装により形成するのであれば、例えば、赤色などの目立つ色にして、ガイド片とのコントラストによりガイド片の位置を確認し易くすると良い。
さらに、円板部24dには、円板の中心に対してスリット241とほぼ点対称の位置に回転防止孔245が設けられている。回転防止孔245にロック機構本体25のロック片255が差し込まれた状態のときには、回転体24を回転させることができない。
その他、円板部24dには、空隙部243,244が設けられている。空隙部243,244は作業者の視界を遮らないように形成されたものである。ここで、円板部24dは、空隙部の外周側にあるフレーム部を取り去った形状のものであってもかまわない。但し、フレーム部があったほうが回転体の強度が高くなる。なお、本実施例では、図6(D)に示すように、回転体の強度を向上させるために円板部24dの外周縁がフランジ状になっている。
以上、説明した各構成は、把持機構に導電部材が把持されていないときには、図5のように配置されている。具体的には、可動把持片23が第一軸部61を介して固定把持片22に軸支され、図の時計回りに回転したときに開口部が閉じ、反時計回りに回転したときに開くようになっている。また、固定把持片22に対する可動把持片23の位置は、ねじりバネ91の弾性により保持され、導電部材が両把持片22,23の間に嵌め込まれない限り開口部が開かないようになっている。これは、ねじりバネ91の一方の端部が固定把持片22に、他方の端部が可動把持片23に当接され、ねじりバネ91の中間部が、固定把持片22のねじりバネ支持部71に巻き付けられているからである。
また、ロック機構本体25は、第二軸部62を介して可動把持片23に回転自在に支持されている。このロック機構本体25は、ねじりバネ92の弾性により図における可動把持片23との位置関係を維持するようになっており、導電部材により受け部253が押圧されない限り回転しないようになっている。これは、ねじりバネ92の一方の端部がロック機構本体25に、他方の端部が可動把持片23に当接され、ねじりバネ92の中間部が、ロック機構本体25のねじりバネ支持部72に巻きつけられているからである。ロック機構本体25と可動把持片23との位置が維持されていることにより、ロック機構本体25のロック片255が回転体24の回転防止孔245に差し込まれた状態で維持される。
このチューリップ型接地用具2を使用して導電部材を把持するときは、まず初めに、導電部材を固定把持片22の爪部226で引っ掛けるようにして開口部に案内する。開口部に案内された導電部材9は、開口部を押し広げるようにして固定把持片22の凹部223と可動把持片23の凹部233との間に嵌め込まれて行く(図7の(A)を参照)。ここで、図7の(A)の状態がいわゆる半噛み状態の一つに相当する。この半噛み状態において、可動把持片23に対するロック機構本体25の位置関係が、ねじりバネ92により維持されているため、ロック片255は、回転防止孔245に差し込まれた状態にある。そのため、回転防止孔245に差し込まれたロック片255により、回転体24を回転させることができず、把持片22,23に把持される導電部材9を締め付ける開放抑制機構を作動させることができないようになっている。
上述の半噛み状態からさらに導電部材9が把持機構の開口部に押し込まれていくと、ロック機構本体25は、受け部253を介して導電部材9に押圧され、図の時計回りに回転する(図7(B)を参照)。このとき、ロック機構本体25の本体片251うち、受け部253と反対側の端部付近に設けられた第三軸部63は、図面の左側に移動する。第三軸部63の移動に伴って、第三軸部63に回転自在に支持されるロック片255も図の左側に移動する。このときになって初めて回転体24の回転を防止するロック片255が回転防止孔245から抜けるので、回転体24を回転させることができる。なお、ロック片255は、回転防止孔245から抜けるがロック片ガイド孔222からは抜けないようになっており、把持機構から導電部材9を外したときに自動的にロック片255が回転防止孔245に差し込まれるようになっている。
上述のようにロック片255が回転防止孔245から抜けた状態で、絶縁棒21を回転させると、回転体24が把持機構に対して回転する。このとき、ガイド溝242の外周縁がガイド片234の外周に摺動接触する。ガイド溝242の外縁部は、スリット241から離れるほど円板部24dの中心側に寄っているため、図7(C)の状態まで回転体24を回転させたときに、ガイド片234の位置を円板部24dの径方向内方に寄せることができる。ガイド片234が円板部24dの径方向内方に寄ったということは、図7(B)でガイド片234が図面下方に押し下げられて可動把持片23が時計回りに回転したことになる。従って、回転体24を回転させることで、把持機構に把持された導電部材9を締め付けることができる。
[本例のチューリップ型接地用具の効果]
このような構成を備える実施例2のチューリップ型接地用具2によれば、回転体24の回転防止孔245にロック片255が差し込まれた状態のときには回転体24を回転させることができない。即ち、導電部材9が適正位置に把持されない限り、回転防止孔245にロック片255が差し込まれた状態で維持されるため、回転体24を回転させること、即ち、開放抑制機構を動作させることができない。従って、導電部材9を半噛み状態で締め付けることがなくなり、作業者の感電事故を防止することができる。
<変形例2−1>
本変形例では、実施例2のチューリップ型接地用具とは異なる形状のロック機構本体と、回転体とを有するチューリップ型接地用具を図8に基づいて説明する。本例の接地用具は、ロック機構本体と回転体の一部の構成以外は、実施例2の接地用具と共通するため、相違点についてのみ説明する。なお、同一符号を付した部分は、実施例2と同一の機能を有しているため、説明を省略する。
[ロック機構本体]
本例の接地用具3のロック機構本体35は、実施例2の接地用具と異なり、第二軸部64を介して固定把持片22に回転自在に支持されている。このロック機構本体35は、図示しないねじりバネにより固定把持片22に対する位置が維持され、導電部材が受け部253を押圧しない限り回転しない。
また、ロック機構本体35は、実施例2のように第三軸部を有していない。そのため、本体35のうち、受け部253とは反対側の端部近傍が実施例2におけるロック片に相当するロック片部355を形成する。
[回転体]
本例の回転体34は、実施例2の回転防止孔の代わりに回転防止スリット345を有している。回転防止スリット345は、回転体34の中心に対して径方向外方に開口するスリットであり、前述のロック片部355が差し込まれる部分である。
このようなロック機構本体35と回転体34とを有する本例の接地用具3は、把持機構に導電部材が配置されていないときは、図8(A)、(B)のような配置になっている。この状態では、ロック片部355が回転防止スリット345に差し込まれているので、ロック片部355が回り止めとなって回転体34を回転させることはできない。
次に、導電部材9を把持機構の適正位置で把持したときは(図8(C)を参照)、ロック機構本体35が時計回りに回転し、ロック片部355が回転防止スリット345から抜けた状態になる。この状態になって初めて回転体34を回転させることができるようになる。なお、回転体34を回転させて把持機構により導電部材9を締め付ける機構は、実施例2と同様である。
以上、説明したように、変形例2-1の構成とした場合でも把持機構により導電部材を確実に把持することができるので、作業中の感電事故を防止することができる。
<変形例2−2>
さらに、本変形例では、実施例2のチューリップ型接地用具に備わる回転体に耐摩耗部材を設けたチューリップ型接地用具を図9に基づいて説明する。本例の接地用具は、回転体のガイド溝がガイド片との摺接により損傷しないように回転体に耐摩耗部材を設ける。なお、耐摩耗部材の構成以外は、実施例2と同一であるので、回転体の説明のみを以下に行う。
図9は、本例の回転体の正面図であって、(A)は回転体を回転させる前の状態を、(B)は回転体を回転させた後の状態を示す図である。図に示すように、本例の回転体24には、ガイド溝242には、耐摩耗部材246が取り付けられている。耐摩耗部材246は、ガイド溝242の内側に突出しており、図9(B)に示すように、ガイド片234がガイド溝242に直接接触しないようにしている。
本例の耐摩耗部材246は、ガイド溝242の形状に沿った部材であり、回転体24の裏側(紙面奥側)で回転体24にネジ留めされている。その他、耐摩耗部材は、図9(B)の状態となったときに、ガイド片234を回転体24の中心方向に付勢する板バネ状のものであっても良い。
また、本例では、ガイド片234の端面に、回転体24のマーカー(図面の斜線部分)の色とコントラストをなす色を着色している。そのため、回転体24を回転させて、ガイド片234をガイド溝242の適正位置に配置されたときに、ガイド片234の位置を容易に確認することができる。
<実施例3>
本例では、さらに、実施例1で説明した接地用具を改良したフック型の接地用具について説明する。なお、実施例1同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図10は、本例の接地用具の概略構成を示す部分透視断面図である。この接地用具は、図1を参照して説明した実施例1の接地用具に対して、主として開放抑制機構に改良を加えたものである。従って、本例の接地用具における実施例1との相違点を以下に説明する。なお、図10では、実施例1の説明で記載したボールジョイントbjを図示している。
[受圧部]
本例の接地用具における受圧部132は、底部を有する筒体132bと、筒体132bに嵌め込まれる押圧片132cと、筒体132bの内部に配置され、押圧片132cを筒体132bから出る方向に押圧する圧縮バネ132sとからなる。筒体132bは、可動把持片13のうち、爪部135とは反対の端部に設けられ、固定把持片12と可動把持片13との間に導電部材9を配置したときに、筒体132b開口部(押圧片が突出している部分)が、貫通軸14の先端に対向するようになっている。また、押圧片132cは、フランジ座を有しており、筒体132bから抜け出ないようになっている。さらに、圧縮バネ132sは、一端が筒体132bの底部に、他端が押圧片132cのフランジ座に当接している。つまり、本例の受圧部132は、接地用具で導電部材9を把持したときに、押圧片132cと貫通軸14の先端とが対向配置されて、押圧片132cが貫通軸14を押圧するようになっている。この構成により、絶縁棒11を回転させて貫通軸14を進出させたときに、貫通軸14の先端に押圧された押圧片132cが筒体132bの内部に押し込まれ、圧縮バネ132sが圧縮される。圧縮された圧縮バネ132sは、筒体132bの底部を押圧して、可動把持片13を紙面の反時計回りに回転させるので、導電部材9が把持機構で締め付けられる。
上記のような構成であれば、圧縮バネ132sの弾性により把持片12,13に把持される導電部材9を適正な力で締め付けることができるので、締め付けられる導電部材9を傷めることもないし、導電部材9を締め付ける把持片12,13を傷めることもない。
[カム溝、カム溝に嵌合する突起、動作状況確認板]
本例の接地用具は、開放抑制機構を構成するカム溝128に摺動する突起148と、突起148がカム溝128のどの位置にあるのかを目視にて確認し易くする動作状況確認板126とを具える。以下、カム溝128、突起148および動作状況確認板126の構成について図11を参照して詳細に説明する。
図11(A)は、接地用具の突起148近傍の拡大図、(B)は(A)を上方から見た図であって、突起148を省略した図を示し、図11(C)は、図11(A)のA-A矢視図である。図11(A),(B)に示すように、本例のカム溝128は、接地用具の手元側(紙面右側)から接地用具先端(紙面左側)に向かって螺旋状に伸びるように形成されている。このカム溝128には、螺旋の終端の位置で接地用具手元側に切り欠かれて形成される凹部128xと、螺旋のおよそ中間の位置で接地用具手元側に切り欠かれて形成される凹部128yとを具える。
また、接地用具の貫通軸14の外周に設けられる突起(突片)148は、実施例1の突起とは異なり、カム溝148から突出しており、絶縁棒側から見たときに突出していることが目視できる。本例では、貫通軸14の外周側からねじ込んだネジを突起148としており、ネジ頭部が、カム溝128から突出するようにしている。この突起148の軸部が、カム溝128に沿って移動することにより、貫通軸14の進出位置を調節することができる。
さらに、本例の接地用具には、カム溝128の近傍であってカム溝128よりも貫通軸14先端側における固定把持片12の外周に、平板状の動作状況確認板(固定把持片の突片)126が設けられている。動作状況確認板126は、この確認板126に対する突起148の位置関係を目視にて確認することで、開放抑制機構の動作状態を確認するための部材である。この確認板126には、図11(C)、(D)の斜線で示す位置に、マーカーm1,m2が形成されており、このマーカーm1,m2が、絶縁棒側から突起148の位置を目視にて確認し易くしている。上記マーカーm1は、開放抑制機構の動作前の状態、即ち、貫通軸14を進出させていないときの突起148の位置を示し、マーカーm2は、開放抑制機構の動作終了時の状態、即ち、把持機構から導電部材が外れないような位置にまで貫通軸14を進出させたときの突起148の位置を示す。なお、マーカーm1,m2は、塗装により形成しても良いし、目視で確認し易いような凹凸により形成しても良い。好ましくは、突起148とコントラストをなすような塗装によりマーカーを形成する。また、2つのマーカーm1,m2が、開放抑制機構の動作前、動作終了後のどちらを示すのかを明確にすることが好ましく、例えば、マーカーm1を寒色とするなら、マーカーm2は暖色とする。
次に、上記の貫通軸14の突起148と動作状況確認板126との位置関係により開放抑制機構の動作状況の確認をどのようにおこなうかを説明する。まず、図11(A)、(C)に示す突起148の配置状態が、開放抑制機構の動作前の状態である。この状態から開放抑制機構を作動させるときには、突起148の軸をカム溝の凹部とは反対側の縁に押しつけるように絶縁棒を押しながら回転させ、突起148の軸をカム溝128に沿って移動させる。突起148の軸を移動させると、絶縁棒を握る操作者からは、図11(C)の矢印の方向(時計回り)に突起148が回転していることを確認できる。そして、突起148の軸をカム溝128の終端まで移動させると、図11(D)に示すように、マーカーm2の位置に突起148が重なるので、導電部材を適正に把持するまで開放抑制機構を動作させたことを目視で確認できる。この状態で絶縁棒を押す力を緩めると、絶縁棒の重みで貫通軸が手元側に引っ張られるので、カム溝128の凹部128xに突起148の軸が嵌まり込み、貫通軸14の進出位置を維持することができる。さらに、本例の構成では、貫通軸14の先端は、図10に示すように受圧部132の押圧片132cに押圧されているので、突起148の軸が凹部128xに嵌まり込んで外れ難くなっている。そのため、接地用具を多少振動させた程度では、突起148がカム溝128に沿って動作開始前の位置まで戻ることがない。仮に、突起148の軸が、凹部128xから外れてカム溝128に沿って滑ったとしても、この軸はカム溝128の中間部に設けられる凹部128yに嵌まり込む。しかも、本例の構成では、貫通軸14の先端が受圧部の押圧片に押圧されているので、カム溝128に沿って滑った突起148の軸が、ほぼ確実に凹部128yに嵌まり込む。そのため、本例の接地用具では、開放抑制機構が一気に緩むことがない。
[その他の改良点]
本例の接地用具では、実施例1に対して、さらに固定把持片に接地線を連結する接続台座の形状を変更した。具体的には、本例の接地用具には、固定把持片12の根元側であって、動作状態確認板126の近傍に、固定把持片12から垂直に伸びる垂直片が設けられ、この垂直片に連続して垂直片に対して斜めに伸びるように接続台座124が設けられている(図10参照)。さらに、接続台座124の端部から垂直片とほぼ平行になるように接地線ガイド孔125を有する部分が設けられている。垂直片の高さは、カム溝128から突出する突起148の高さよりも高く、接続台座124の接地線ガイド孔125側が、垂直片側よりも高い位置にあり、貫通軸14の軸線に対して傾いて形成されている。また、接地線ガイド孔125の絶縁棒側端部がカム溝128を跨ぎ越している。このような構成により、接続台座124にボルト締めされ、接地線ガイド孔125を通る接地線の引き出し方向が、把持機構から離れる方向に規定される。つまり、図10の接地用具に接地線を取り付けた場合、接地線は、貫通軸14の径方向外方に一旦離れた後、湾曲して紙面下方に垂れ下がることになるので、この接地線が、突起148に接触して絶縁棒11の回転を阻害することがないし、把持機構の開口部に嵌まり込んで導電部材9の把持を阻害することもない。また、この接地線の引き出し方向の規定により、接地線の接続箇所近傍の視界を確保することができるので、突起148が適正位置まで回転しているかどうかや、把持機構の開口部に導電部材9が案内されているかどうかなどの目視による確認を容易にできる。
本発明の接地用具は、架空送電線などの保守・点検作業などに好適に利用可能である。
図1は、実施例1に記載のフック型接地用具の概略構成を示す部分透視断面図である。 図2は、図1のフック型接地用具の各構成部材を示す図であって、(A)は側方から見た固定把持片の部分断面図、(B)は側方から見た可動把持片の部分断面図、(C)はロック機構本体の側面図、(D)は貫通軸の部分断面図である。 図3は、図1のフック型接地用具で導電部材を把持する様子を説明する図であって、(A)は半噛み状態を、(B)は適正位置に導電部材が把持された状態を示す図である。 図4は、変形例に記載のフック型接地用具の部分透視断面図であって、(A)は、固定把持片に設けるカム溝の形状がC字状のものを示す図であり、(B)はカム溝の形状がS字状のものを示す図である 図5(A)は、実施例2に記載のチューリップ型接地用具の概略構成を示す部分透視断面図であり、(B)はガイド片とロック片の回転体への差し込み状態を示す図である。 図6は、図5のチューリップ型接地用具の各構成部材を示す図であって、(A)は側方から見た固定把持片の部分断面図、(B)は側方から見た可動把持片の部分断面図、(C)はロック機構本体の側面図、(D)は側方から見た回転体の部分断面図を、(E)は回転体の正面図である。 図7は、図5のチューリップ型接地用具で導電部材を把持する様子を説明する図であって、(A)は半噛み状態を、(B)は適正位置に導電部材が把持された状態を、(C)は回転体を回転させた後の回転体の状態を示す図である。 図8(A)は、変形例に記載のチューリップ型接地用具の概略構成を示す部分透視断面図であり、(B)はガイド片とロック片の回転体への差し込み状態を示す図であり、(C)は適正位置に導電部材が把持された状態を示す図である。 図9は、変形例2−2に記載の回転体の正面図、(A)は回転体を回転させる前の状態を、(B)は回転体を回転させた後の状態を示す図である。 図10は、実施例3に記載のフック型接地用具の概略構成を示す部分透視断面図である。 図11(A)は、図10に示す接地用具の突起近傍の拡大図、(B)は、(A)を上方から見た図、(C)は(A)のA-A矢視図、(D)は(C)の状態から突起をカム溝の終端まで移動させたときの状態を示す図である。 図12は、従来のフック型接地用具の概略構成図である。 図13は、従来のチューリップ型接地用具を示す概略構成図である。
符号の説明
1 フック型接地用具
11 絶縁棒 51 第一軸部 52 第二軸部 81,82 ねじりバネ
12 固定把持片 12g 把持部 12c 筒部
121 貫通孔 122 スリット状孔 123 凹部 124 接続台座
125 接地線ガイド孔 126 動作状況確認板 m1,m2 マーカー
127 座面筒 128,129 カム溝 128x,128y 凹部 51a 軸孔
129b,129c カム溝
129b1,129c1 第一横溝 129b2,129c2 縦溝 129b3,129c3 第二横溝
13 可動把持片 13g 把持部 13j 連結部
131 受圧部 133 凹部 135 爪部 51b 軸孔 52b 軸孔
132 受圧部 132b 筒体 132c 押圧片 132s 圧縮バネ
14 貫通軸 141 先端部 142 回転防止スリット
143 フランジ座 148,149 突起 14s 圧縮バネ
15 ロック機構本体 153 受け部 155 当て止め部 52c 軸孔
2 チューリップ型接地用具
21 絶縁棒 61 第一軸部 62 第二軸部 91,92 ねじりバネ
22 固定把持片 22b 基部 22g 把持部 22j 連結部
22c 筒部 22r ロック片ガイド部 222 ロック片ガイド孔
223 凹部 61a 軸孔 71 ねじりバネ支持部
224 接地台座 225 接地線ガイド孔 226 爪部
23 可動把持片 23g 把持部 23j 連結部
232 本体挿通孔 233 凹部 234 ガイド片 61b 軸孔 62b 軸孔
24 回転体 24c 筒部 24d 円板部
241 スリット 242 ガイド溝 243,244 空隙部 245 回転防止孔
246 耐摩耗部材 247 挿通孔
25 ロック機構本体 251 本体片 253 受け部 255 ロック片
62c 軸孔 72 ねじりバネ支持部 63 第三軸部
3 チューリップ型接地用具
34 回転体 345 回転防止スリット
35 ロック機構本体 355 ロック片部 64 第二軸部
4 フック型の接地用具
401 絶縁棒 402 固定把持片 403 可動把持片 404 接地線
405 アース側金具 406 ボルト軸 407 受圧部
5 チューリップ型の接地用具
501 絶縁棒 502 固定把持片 503 可動把持片 504 接地線
505 アース側金具 506 ボルト軸 507 受圧部
9 導電部材 bj ボールジョイント

Claims (14)

  1. 導電部材を把持して導電部材に流れる電流を接地へ逃がす接地用具であって、
    絶縁棒と、
    絶縁棒の先端に回転自在に設けられ、導電部材を把持する一対の把持片を有する把持機構と、
    絶縁棒の回転を利用して、導電部材が把持機構の適正位置に把持された状態から把持機構の開放を抑制する開放抑制機構と、
    開放抑制機構の動作を制限するロック機構とを備え、
    このロック機構は、導電部材が把持機構の適正位置に把持されていないときに把持機構と絶縁棒とを係合して絶縁棒と把持機構の相対的回転を規制し、導電部材が把持機構の適正位置に把持されたときに把持機構と絶縁棒との係合を解除して絶縁棒と把持機構の相対的回転を許容するロック機構本体を有することを特徴とする接地用具。
  2. 把持機構は、絶縁棒の先端に接続される固定把持片と、固定把持片に設けられた第一軸部を介して回転自在に支持される可動把持片とを備え、
    開放抑制機構は、絶縁棒に固定され、絶縁棒を回転させることにより把持機構に対して回転する回転部と、回転部の回転により動作して把持機構が開放する方向に可動把持片が回転することを抑制する抑制機構部とを備え、
    ロック機構は、固定把持片または可動把持片のいずれかに設けられた第二軸部を介して回転自在に支持されるロック機構本体と、ロック機構本体の一部であって把持機構に把持された導電部材に押圧される受け部と、ロック機構本体の一部が差し込まれることで回転部の回転を防止する回転防止孔とを備え、
    導電部材が把持機構の適正位置に把持されていないときは、ロック機構本体の一部が回転防止孔に差し込まれて、
    導電部材が把持機構の適正位置に把持されたときは、導電部材に押圧されて回転したロック機構本体が回転防止孔から外れるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の接地用具。
  3. 第一軸部が固定把持片の先端側に設けられ、固定把持片と可動把持片とで形成される開口部が絶縁棒側に開口し、
    開放抑制機構における回転部は、固定把持片を貫通し、固定把持片に対して進退自在に構成された貫通軸を有し、
    抑制機構部は、貫通軸の外周に設けられる突起と、この突起が係合する摺動溝と、可動把持片に設けられて、導電部材が把持機構の適正位置に把持されたときに貫通軸の軸線と交わる面を有する受圧部とを有し、
    貫通軸を回転させて突起を摺動溝に沿って移動させたときに、把持機構から導電部材が外れるような可動把持片の回転を、貫通軸の先端と受圧部との当接により防止することができる位置まで貫通軸を軸方向に進出させるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の接地用具。
  4. ロック機構における回転防止孔は、貫通軸にロック機構本体の一部を差し込み可能な位置に設けられ、
    固定把持片と可動把持片との間で導電部材が適正位置に把持されたときに、導電部材に押圧されて回転したロック機構本体が、回転防止孔から抜けるように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の接地用具。
  5. 貫通軸と固定把持片のそれぞれに突片を設け、これら突片の位置関係により、絶縁棒の回転状態を把握できるように構成したことを特徴とする請求項3または4に記載の接地用具。
  6. 受圧部は、貫通軸の先端を押圧する弾性部材を有することを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の接地用具。
  7. 導電部材の把持・締め付け操作の邪魔にならないよう、固定把持片に接続される接地線の引き出し方向を規定するために、接地線の取り付け面が、この取り付け面に接続された接地線の軸線が貫通軸の軸線に対して傾くように形成されていることを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記載の接地用具。
  8. 摺動溝は、接地用具の手元側から先端側に向かって螺旋状に伸びるカム溝であり、このカム溝の終端部および中間部に、突起が嵌まり込んで貫通軸の進出位置を維持する凹部を有することを特徴とする請求項3〜7のいずれか一項に記載の接地用具。
  9. 第一軸部が、固定把持片の絶縁棒側に設けられ、固定把持片と可動把持片とで形成される開口部が、固定把持片の先端側に開口し、
    開放抑制機構における回転部は、絶縁棒の先端に設けられて、絶縁棒を回転させることにより把持機構に対して回転可能な回転体を有し、
    抑制機構部は、可動把持片に設けられて回転体側に延びるガイド片と、回転体に設けられ、回転体の回転中心に対して径方向へのガイド片の移動を許容するスリットと、このスリットに連続して回転体の回転中心に対して円周方向に延びるガイド溝とを有し、
    回転体を回転させてガイド片をガイド溝に配置することで可動把持片の回転を抑制するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の接地用具。
  10. 抑制機構部におけるガイド溝の外縁部がスリットから離れるほど回転体の回転中心に対して径方向内方または外方に寄っており、回転体を回転させてガイド片をガイド溝に沿って移動させたときに、ガイド片を回転中心に対して径方向内方または外方に移動させることで可動把持片を回転させ、導電部材を締め付けるように構成されていることを特徴とする請求項9に記載の接地用具。
  11. ロック機構における回転防止孔は、回転体のうち、ロック機構本体の一部を差し込むことができる位置に設けられ、
    固定把持片と可動把持片との間で導電部材が適正位置に把持されたときに、受け部を介して導電部材に押圧されたロック機構本体が回転し、ロック機構本体が回転防止孔から抜けるように構成されていることを特徴とする請求項9または10に記載の接地用具。
  12. 回転体は、ガイド溝におけるガイド片の適正な配置位置を示すマーカーを有することを特徴とする請求項9〜11のいずれか一項に記載の接地用具。
  13. ガイド片が摺動溝に配置されたときに、ガイド片に当接するように回転体に対して着脱自在に取り付けられる耐摩耗部材を設けたことを特徴とする請求項9〜12のいずれか一項に記載の接地用具。
  14. 固定把持片の先端に、導電部材を引っ掛けて、導電部材を開口部に案内する爪部を設けたことを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の接地用具。
JP2007246212A 2007-09-21 2007-09-21 接地用具 Active JP4953133B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007246212A JP4953133B2 (ja) 2007-09-21 2007-09-21 接地用具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007246212A JP4953133B2 (ja) 2007-09-21 2007-09-21 接地用具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009077592A true JP2009077592A (ja) 2009-04-09
JP4953133B2 JP4953133B2 (ja) 2012-06-13

Family

ID=40612025

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007246212A Active JP4953133B2 (ja) 2007-09-21 2007-09-21 接地用具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4953133B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103078266A (zh) * 2011-10-26 2013-05-01 上海市电力公司 一种用于剔除架空线路上异物的刀具
CN113922111A (zh) * 2021-09-15 2022-01-11 徐宁 多功能距离报警接地装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02104579A (ja) * 1988-07-25 1990-04-17 Shell Internatl Res Maatschappij Bv エチレンオキシドを製造する方法
JPH07123552A (ja) * 1993-10-18 1995-05-12 Chubu Electric Power Co Inc 接地器具
JPH11346409A (ja) * 1998-06-02 1999-12-14 Tohoku Electric Power Co Inc 着脱・脱落防止装置
JP2000278830A (ja) * 1999-03-24 2000-10-06 Tokyo Electric Power Co Inc:The 接地用具
JP2002262421A (ja) * 2001-03-05 2002-09-13 East Japan Railway Co 電線接地用フック金具

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02104579A (ja) * 1988-07-25 1990-04-17 Shell Internatl Res Maatschappij Bv エチレンオキシドを製造する方法
JPH07123552A (ja) * 1993-10-18 1995-05-12 Chubu Electric Power Co Inc 接地器具
JPH11346409A (ja) * 1998-06-02 1999-12-14 Tohoku Electric Power Co Inc 着脱・脱落防止装置
JP2000278830A (ja) * 1999-03-24 2000-10-06 Tokyo Electric Power Co Inc:The 接地用具
JP2002262421A (ja) * 2001-03-05 2002-09-13 East Japan Railway Co 電線接地用フック金具

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103078266A (zh) * 2011-10-26 2013-05-01 上海市电力公司 一种用于剔除架空线路上异物的刀具
CN113922111A (zh) * 2021-09-15 2022-01-11 徐宁 多功能距离报警接地装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4953133B2 (ja) 2012-06-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4953134B2 (ja) 接地用具
US8534614B2 (en) Device for holding systems and aircraft or spacecraft
EP3118400A1 (en) Vehicle door handle
JP2009039055A (ja) 鳥害防止具
JP2013062960A (ja) 間接活線用張線装置
JP4953133B2 (ja) 接地用具
JP5937165B2 (ja) 張力緩和装置
US8528173B2 (en) Shockproof, quick-action closure for an end fitting
JP6136044B1 (ja) 接地用具、及び、これを用いたアースフック
JP2014032746A (ja) 高圧引下線用コネクタ
KR20190000956U (ko) 클램프와 절연애자 체결기구
JP5886346B2 (ja) 電線被覆剥取器
JP5960233B2 (ja) 間接活線工事用コッター及び間接活線工事用アダプタ
CA3080595C (en) Wedge clamp for securing safety guards around industrial equipment
JP5562718B2 (ja) 補助グリップ、及び当該補助グリップを装着した共用操作棒
JP2021175221A (ja) 接地金具
JP5903145B1 (ja) 間接活線工具用保護カバーおよび間接活線工具
JP6746814B1 (ja) 工具落下防止器具のフック外れ防止金具及びその使用方法
JP2017163763A (ja) 先端工具および作業方法
AU2014100036A4 (en) Lock fitting for a circuit protection device
JP5797696B2 (ja) 間接活線工具用アダプタ
JP2017099145A (ja) 間接活線工事用先端工具
KR20190018219A (ko) 클램프와 절연애자 체결기구
JPH0888913A (ja) 電線締付型機器の取付工具
JP2010124622A (ja) 間接活線作業用工具及び間接活線作業用先端工具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100325

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120120

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120207

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120302

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4953133

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150323

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250