JP2021175221A - 接地金具 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業回線の接地作業に使用される小型で耐久性があり操作性に優れ、順次作業構造及び緩み防止構造を備えた接地金具を提供する。
【解決手段】本発明に係る接地金具100は、アース側金具10、回線側金具30及びそれら両者を導通する導体40を有している。金具本体11、軸ねじ12、筒ナット13、皿ばね14、スラストベアリング15、押さえヘッド16、コネクトピン17、ピンバネ及びナット押圧ばね19を有している。回線側金具30は、回線側金具本体31にキーブラケット35が一体に設けられている。キーブラケット35はコ字状をしており、上部が解除キー331、下部が係合キー333である。本接地金具100は順次作業構造と緩み防止構造とを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、架空送電線の作業を行うに当たって作業回線の接地に使用される接地金具に関する。
架空送電線の回線作業を行うときは、作業者の感電事故を防止するために作業回線を鉄塔などの接地体に接地する措置がとられる。この接地においては、作業の安全を確保するために作業回線の接地が確実に行われた後で回線作業が行われること、また、作業中に接地が解除されないことが重要である。
かかる回線作業の安全を確保するために種々の提案がなされている。例えば、特許文献1に、伸縮自在の絶縁棒と、絶縁棒の先端に取り付けられて導電部材を把持する把持金具と、把持金具に接地線を介して接続されるアース金具とを有し、導電部材に流れる電流を接地へ逃がす接地用具であって、前記絶縁棒の伸張動作を制限するインターロック機構が設けられ、接地用具の取り付け・取り外し手順の誤りによる感電事故をなくすことができる接地用具が提案されている。
特許文献2に、把持金具を導電部材に把持させその導電部材に流れる電流を地極側部材に逃がす接地用具に用いられるアース金具であって、前記アース金具の上片に螺合して上下等するネジ軸の先端に遊嵌され前記アース金具の下片との間で前記接地極側部材を挟み込む押圧片と、前記ネジ軸を回転させることができるハンドルと、を備え、前記ハンドルは、前記ネジ軸の軸方向における所定範囲内で移動可能に構成されており、前記ネジ軸における前記ハンドルの位置によって、前記ハンドルが前記ネジ軸に対して空回りする非伝達状態と、前記ネジ軸が前記ハンドルの回転に供回りする伝達状態と、を切り替える切替機構を備えるアース金具が提案されている。このアース金具は、接地極側部材に取り付けたときこれが偶発的に弛むことを大幅に低減することができるとされる。
特許文献3に、長尺な絶縁棒と、前記絶縁棒の先端に設けられた開閉式のアースフックと、リード線を介してアースフックに接続されている接地金具とを備え、架空電線の接地短絡を行う接地短絡器具であって、インターロックキーと、前記インターロックキーが前記接地金具に装着されているときに前記接地金具を接地箇所に対して着脱可能にし、前記接地金具が接地箇所に取付けられているときに前記接地金具から前記インターロックキーを取外し可能にする接地インターロック機構と、前記インターロックキーが装着されているときに前記アースフックの開閉を可能にする開閉インターロック機構と、を備える接地短絡器具が提案されている。
特許文献4に、架空電線に固着される回線側金具と、接地体のアース端子に固着されるアース側金具と、それらを導通する導体とを有する架空送電線作業用の接地金具であって、前記アース側金具は、コ字形状をしており、その上フランジに設けられるナットと、そのナットに螺合して先端部に下フランジに対向する押えヘッドを有する軸ネジと、前記ナットを保持するように前記上フランジに嵌入され前記ナットを前記軸ネジがネジ込み方向に作動するときに固定し、緩み方向に作動するときに開放するワンウェイクラッチと、前記下フランジからばね力に付勢されて突出するコネクトピンとを有し、前記回線側金具は、前記アース側金具のナットと係合してこれをアース側金具に固定する押圧解除キーと、前記コネクトピンに係合して前記回線側金具を前記アース側金具に着脱可能にする係合キーとを有する接地金具が提案されている。
特開2009-77593号公報 特開2014-147274号公報 特開2019-129596号公報 特開2018-125932号公報
作業回線の接地作業に使用される接地金具は、先ずアース側の金具が接地体であるアース端子に確実に固着された後でなければ回線側の金具が作業回線に接続できないようになっていなければならない。そして、作業回線から回線側の金具を取り外した後でなければアース側の金具をアース端子から取り外すことができないようになっていなければならない(順次作業構造)。さらに、接地金具は、回線作業中にアース側の金具に不意の力が作用した場合であってもアース側の金具がアース端子から外れないよう(緩み防止構造)になっていることが必要である。
かかる接地金具において、順次作業構造を有する点で、特許文献1に記載の接地用具、特許文献3に記載の接地短絡器具又は特許文献4に記載の接地金具は好ましい。また、緩み防止構造を有する点で、特許文献2に記載の接地用具に用いられるアース金具又は特許文献4に記載の接地金具は好ましい。そして、順次作業構造及び緩み防止構造の両者を有するのは特許文献4に記載の接地金具のみである。しかしながら、作業回線の接地作業をする者は、一般にアース側金具がアース端子から外れることを恐れて軸ネジを可能な限り締め上げる傾向があり、この接地金具のワンウェイクラッチが破損しやすいという問題がある。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、作業回線の接地作業に使用される小型で耐久性があり操作性に優れ、順次作業構造及び緩み防止構造を備えた接地金具を提供することを目的とする。
本発明に係る接地金具は、架空送電線の作業回線に固着される回線側金具と、接地体のアース端子に固着されるアース側金具と、そのアース側金具と前記回線側金具を導通する導体とを有してなる架空送電線作業用の接地金具であって、前記アース側金具は、コ字形状の金具本体と、その金具本体の上フランジの上面にナットヘッドを載置して保持され、垂下するナット本体部に前記上フランジの下面を座面とする皿ばね及びその皿ばねの下面に重なるスラストベアリングが環裝された筒ナットと、その筒ナットに螺合し貫通した下端部に前記金具本体の下フランジに対向する押えヘッドを備える軸ねじと、前記下フランジからばね力に付勢されて突出し、前記押えヘッドに対向するコネクトピンとを有し、前記回線側金具は、前記筒ナットのナットヘッドに設けられた係合部に係合してその筒ナットを前記金具本体に固定する解除キーを有するとともに、前記コネクトピンの先端が押圧されて引っ込み状態になったときのみにそのコネクトピンに係合する係合キーを有し、前記アース側金具と一体に係合又は離脱可能な構成になっている。
上記発明において、解除キーと係合キーはキーブラケットに一体に設けられ、そのキーブラケットが回線側金具の回線側金具本体に固定されてなるものがよい。
また、軸ねじの締付けトルクは、10N.m以上とするのがよい。
また、皿ばねは、軸ねじを所定の締付けトルクで締め付けたときに所定の圧縮撓み以上を有するように所定枚数が設けられる。
また、金具本体は、アルミニウム合金からなり、溝形鋼様の断面形状を有して両側面にフランジ状に張出すリブを有するものがよい。
また、金具本体の上フランジは、左右リブの背面側の内側面から張り出し、筒ナットのナットヘッドの座面となる上面部から突出する解除キー座面を有し、解除キーは、前記左右の解除キー座面の間隙Bより小さい幅を有する首部と、その首部から延在し、ナットヘッドに設けられた係合部に係合する頭部とを有し、前記頭部は、その全幅が前記左右のリブの間隔Aより小さく、前記間隙Bより大きいものであるのがよい。
本発明に係る接地金具のアース側金具は小型で耐久性があり操作性に優れており、このアース側金具の主要構成部分を有する小型で耐久性があり操作性に優れた安全締付具を構成することができる。すなわち、本発明に係る安全締付具は、コ字形状の金具本体の上フランジに保持されて垂下する筒ナットと、その筒ナットに螺合して貫通し、端部に前記金具本体の下フランジに対向する押えヘッドを備える軸ねじと、前記筒ナットの垂下する部分に環装されてなる前記上フランジの下面を座面とする皿ばねと、その皿ばねの下面に重なるスラストベアリングと、前記筒ナットの係合部に係合し、その筒ナットを前記金具本体に固定するキーとを有する安全締付具であって、前記キーは、前記軸ねじが所定の締付けトルクで締め付けられたときに前記筒ナットの係合部に係合するように構成されてなる。
本安全締付具において、金具本体は、溝形鋼様の断面形状を有して両側面にフランジ状に張出すリブを有するとともに、前記リブの上縁に掛け渡されて筒ナット上部を被うカバーを有するものがよい。
上記本発明において、筒ナットは、皿ばねのばね力により、または軸ねじに環装されたナット押えばねにより、金具本体の上フランジに密着させられてなるのがよい。
本発明に係る作業回線の接地作業に使用される接地金具は、小型で耐久性があり操作性に優れ、順次作業構造及び緩み防止構造を備えており安全性に優れている。また、本接地金具の回線側金具に連結される絶縁棒は、本接地金具の順次作業構造と直接的な関係が無く、特定の絶縁棒と対で使用する必要がないので、本接地金具の管理及び使用勝手に優れている。
本発明に係る接地金具のアース側金具と回線側金具が係合されて一体になった状態を示す説明図である。 図1に示すアース側金具の構成を示す説明図である。 図2に示すアース側金具の筒ナットの構成を示す説明図である。 ナットヘッドのナット押えばねを有するアース側金具の構成を示す説明図である。 図1に示すアース側金具の筒ナットと回線側金具の解除キーとの係合に関する部分の説明図である。 アース側金具のアース端子締付け信頼性試験の結果を示すグラフである。 本発明に係る安全金具の構成を示す説明図である。 図1に示す回線側金具の構成を示す説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を基に説明する。図1〜3に本発明に係る接地金具を示す。図1に示すように、本発明に係る接地金具100は、アース側金具10、回線側金具30及びそれら両者を導通する導体40を有している。アース側金具10はアース端子45に固着され、回線側金具30は架空送電線の作業回線46に固着されて回線作業が行われる。絶縁棒34は、回線側金具30の下端部に接続される。図1は、本接地金具100が保管等されるときのアース側金具10と回線側金具30が係合されて一体になった状態を示している。すなわち、接地金具100は、保管状態においてアース側金具10と回線側金具30は常に係合されて一体になっている。また、販売状態においても同様である。そして、回線側金具30は、アース側金具10の背面側(図1の右側)から係合させるようになっている。
図2は、アース側金具10の構成を示す。図3は、アース側金具10の筒ナット13の構成を示す分解斜視図である。アース側金具10は、図2に示すように、金具本体11、軸ねじ12、筒ナット13、皿ばね14、スラストベアリング15、押さえヘッド16、コネクトピン18及びピンばね19を有している。軸ねじ12は筒ナット13に螺合して貫通している。金具本体11に保持された筒ナット13の金具本体11から垂下する部分には、皿ばね14とスラストベアリング15が環装されている。
金具本体11は、全体としてコ字形状をしており、上フランジ111及び下フランジ112を有し、溝形鋼断面形状の両側縁部にリブ115が張り出した形状をしている。接地金具100は、これに大電流が流れた場合に、アース側金具10のアース端子45の固着に関係する部分や角ねじ12の溶断を阻止しなければならない。このためには、当該大電流を金具本体11に流すようになっているのがよく、金具本体11は、電気伝導度に優れるアルミニウム合金を使用するのがよい。また、金具本体11はリブ115を設けることによって、その機械的強度を高め、軽量でかつ機械的強度に優れたアース側金具10を構成することができる。また、リブ115は、ナットヘッド132を保護する防御壁にもなっている。ナットヘッド132を保護するには、さらに上フランジ111のリブ115の上縁にカバー119を設けるのがよい。
軸ねじ12は、筒ナット13に螺合し貫通した端部に金具本体11の下フランジ112に対向する押えヘッド16を備えている。筒ナット13が金具本体11に一体に固定されているときに、軸ねじ12をねじ込むことにより、押えヘッド16と下フランジ112によりアース端子45を挟み込むことができる。押えヘッド16は、軸ねじ12とともに連れ回りせず、軸ねじ12に対して首を振るように少々がたつくようになっているのがよい。また、押えヘッド16はそれ自体いくらか変形可能になっていてもよい。
軸ねじ12は、手で操作できるようにハンドル125を備えるものがよい。軸ねじ12及び筒ナット13に設けられるねじは、角ねじ又は台形ねじであるのがよい。メートルネジも使用することができる。角ねじ又は台形ねじは軸ねじ12の進退が容易で操作性に優れ、また、
締付けトルクに対し高い把持力が得られ効率的である。
筒ナット13は、ナット本体131にナットヘッド132が組み付けられてなる分解可能型になっている。ナットヘッド132は、止めねじ135によりナット本体131に固定することができる(図3)。ナットヘッド132には二面132aが設けられ、以下に説明する回線側金具30の解除キー331が係合するようになっている。筒ナット13は、金具本体11の上フランジ111の上面にナットヘッド132が載置され、ナット本体部131が垂下するように上フランジ111に保持されている。すなわち、筒ナット13は上フランジ111に首を吊った状態で回転可能に保持されている。
筒ナット13は、無負荷状態において軸ねじ12と一体になって共回りするようになっているのがよい。解除キーを容易にナットヘッド132に係合させることができるからである。このため、まず、解除キー331により筒ナット13を上フランジ111に一体に固定し、皿ばね14がわずかに圧縮されるまで軸ねじ12を締め込む。軸ねじ12の締付けトルクが0.01N.m程度において、ナットヘッド132は上フランジ111に密着している。このとき、解除キー331を筒ナット13から解除すると、筒ナット13は軸ねじ12と一体に共回りする。すなわち、筒ナット13が無負荷状態において軸ねじ12と一体に共回りする状態にするには、予め締付けトルク0.01N.m程度で軸ねじ12を締め込んでおけばよい。なお、無負荷状態とは、軸ねじ12の押えヘッドに押圧力が作用していない状態をいう。
ナットヘッド132を上フランジ111に密着させるためには、図4に示すように、軸ねじ12に環装されるナット押えばね17を設けてもよい。ナット押えばね17を設けるときは、ナットヘッド132は、ナット本体131と螺結し、さらに止めねじ135によりナット本体131に固定するようにするのがよい。この場合は、皿ばね14に上記のような予備トルクを負荷する必要はない。
筒ナット13のナット本体131に環装されている皿ばね14は、上フランジ111の下面が座面になっている。そして、ナット本体131には、スラストベアリング15が皿ばね14の下面に重なって環装されている。このスラストベアリング15により、本接地金具100の使用時にアース側金具10に不意の外力が作用しても、軸ねじ12と筒ナット13は一体に空回りし、軸ねじ12の緩みが防止される。すなわち、本アース側金具10は緩み防止構造を有する。スラストベアリング15は、軸ねじの所定の締付力に抗する強度、耐久性を有するとともに容易に回転する性能を有するものが選択される。
コネクトピン18は、ピンばね19のばね力に付勢されてその先端部が下フランジ112から突出している。アース端子45が押えヘッド16と下フランジ112により挟み込まれると、コネクトピン18の先端部が下フランジ112の内部に押し込まれ、下フランジ112の下面とコネクトピン18のフランジ部18aとの間に隙間が生じ、以下に説明する回線側金具30の係合キー333がコネクトピン18に係合又は離脱可能になる。
本発明に係る接地金具100において取扱の確実性及び安全性を向上させるには、アース側金具10の筒ナット13と回線側金具30の解除キー331との係合又は離脱に関係する部分を以下のような構造にするのがよい。なお、ここで、解除キー331は、アース側金具10の背面から挿入されるものとする。また、軸ねじ12により予め皿ばね14に負荷(締付けトルク0.01N.m)がかけられていない状態又はナット押えばね17が設けられていない状態とする。
図5に示すように、筒ナット13のナットヘッド132は、上フランジ111の上面部111aに載置される。上フランジ111の背面側(右部)には、左右のリブ115の内側面から張り出し、上フランジ111の上面部111aから突出した解除キー座面111bが設けられている。一方、解除キー331は、首部331bとその首部331bから延在する頭部331aを有している。左右のリブの間隔A、左右の解除キー座面111bの間隙Bとすると、首部331bは間隙Bより小さく、解除キー座面111bの間にはまり込む大きさを有する。頭部331aは間隙Bより大きく間隔Aより小さいくなっている。そして本例の頭部331aは二股状になっており、ナットヘッド132の二面132aに係合するようになっている。このため、解除キー331は、アース側金具10の背面から解除キー座面111bの上面に沿ってスライドさせて挿入することにより、二面132aに係合させることができる。すなわち、解除キー331をナットヘッド132の二面132aに係合させるには、ナットヘッド132は上フランジ111の上面部111aからΔほど上昇させた状態になっていなければならない。なお、解除キー331の頭部331a及び首部331bの大きさは、隙間A及び隙間Bに対し、解除キー331の操作性、位置安定性を考慮して決定される。
ナットヘッド132を上フランジ111の上面部111aからΔほど上昇させるには、先ず、金具本体11に対して軸ねじ12を持ち上げる。次に、上フランジ111の背面側から解除キー331を解除キー座面111bの上をスライドさせて挿入し、解除キー331をナットヘッド132の二面132aに係合させる。解除キー331がナットヘッド132の二面132aに係合すると、解除キー331の頭部331aはリブ115とナットヘッド132の間に挟まれ、ナットヘッド132(筒ナット13)は金具本体11に固定された状態になる。手を解除キー331から離して開放すると、解除キー331は、ナットヘッド132、リブ115及び解除キー座面111bに囲まれた上フランジ111の上面部111a(解除キー収容部)に収容された状態なる。これにより、筒ナット13は金具本体11に固定されるとともに、解除キー331を金具本体11から引き抜くのが困難になる。アース側金具10と回線側金具30は、確実に一体に結合された状態になる。
筒ナット13が金具本体11に固定されると、軸ねじ13のねじ込みが可能になる。かかる状態のとき、軸ねじ13をねじ込むと軸ねじ12は前進し、押さヘッド16は下フランジ112又は準備した把持物を把持して押圧するようになる。さらに軸ねじ12をねじ込むと、軸ねじ12の前進が止まり、筒ナット13が上昇し始める。これにより、筒ナット13の下端フランジ131aと上フランジ111の下面間の隙間が狭められて皿ばね14が圧縮されるようになる。軸ねじ12の締付けトルクが0.01N・mのときに、解除キー331を開放すると、上述のように、軸ねじ12と筒ナットは一体になって空回り可能になる。
さらに、軸ねじ12のねじ込みが進むと、皿ばね14は圧縮されて所定のばね力と撓みを生ずる。すなわち、軸ねじ12は所定の締付けトルク以上で締め付けるようにすることができ、筒ナット13を上フランジ111から所定の寸法(Δ)上昇させるようにすることができる。適当な皿ばね14を選択することにより、例えば、軸ねじ12の所定の締付けトルクを10N.m以上とすることができ、筒ナット13の上フランジ111からの上昇寸法(Δ)を1mm以上とすることができる。軸ねじ12の締付けトルクの大きさ又は筒ナット13の上昇寸法は、皿ばね14の仕様や配設する枚数により調整することができる。皿ばね14を同方向に重ねて配設するときは締付けトルクを大きくすることができ、向かい合わせて配設するときは筒ナット13の上昇寸法を大きくすることができる。
以上、本発明に係る接地金具100は、筒ナット上昇構造を有していることが特徴である。すなわち、筒ナット13を所定量上昇させると解除キー331がナットヘッド132と係合可能になり、軸ねじ12の操作が可能になることが特徴である。そして、一旦係合させた解除キー331とナットヘッド132は、係合状態が安全に確保され、解除キー331のナットヘッド132からの離脱が困難になる。解除キー331のナットヘッド132との係合を解除するには、再度筒ナット13を上昇(Δ)させなければならない。そして、軸ねじ12の締付けトルク10N.m以上でアース端子45を把持することができる。また、解除キー331を開放した場合においては、軸ねじ12に不意の外力が作用しても軸ねじ12と筒ナット13は一体になって空回りし、軸ねじ12が緩まない構造になっている。すなわち、本発明に係るアース側金具10は緩み防止構造を有する。
上記説明において、解除キー331はアース側金具10の背面から挿入されるものとし、軸ねじ12による予備負荷やナット押えばね17の無い状態で説明した。軸ねじ12による予備負荷やナット押えばね17が有る場合は、筒ナット13を手で持ち上げるのは困難である。しかし、解除キー331をアース側金具10の前面から挿入し、筒ナット13をアース側金具10に固定して軸ねじ12を操作することができる。かかる操作は、アース側金具10の修理等の特殊な場合に有用である。すなわち、通常状態の接地金具100において、解除キー331を筒ナット13に係合させるには筒ナット13を上昇(Δ)させなければならず、また、相互に係合した解除キー331と筒ナット13の係合を解除するには筒ナットを再度上昇させなければならない。なお、解除キー331を上フランジ111の前面側から挿入するのは特別の場合であるから、カバー119は上フランジ111の前面部一部を被うような形状(L字形状)にするのがよい。
図6は、本発明に係るアース側金具のアース端子締付け信頼性試験の結果を示すグラフである。アース側金具は、図4に示すナット押えばね17を有するアース側金具10を使用した。試験は、アース側金具で把持するアース端子の厚みをパラメータとし、軸ねじを所定の締付けトルクで締め付けた後に、軸ねじが空回りする空回りトルクを測定した。図6の横軸が締付けトルク、縦軸が空回りトルクである。パラメータの黒菱形(0mm)は、押えヘッドで下フランジを直接押圧した場合である。図6によると、締付けトルクに対し、空回りトルクは比例しており、空回りトルクは締付けトルクの17%程度である。また、アース端子の厚みは、10mmの場合(白四角)に最も高い空回りトルクを示すが、アース端子の厚みに対して特定の関係は観察されない。すなわち、ナット押えばねの押圧力が空回りトルクに与える影響は観察されず、必ずしもナット押えばねは要しないと解される。なお、締付けトルクが、例えば10N・mのとき、空回りトルクは1.63〜1.7510N・mである。本アース金具10は、耐久試験又は環境試験の結果によると、アース端子45を締付けトルク 10N・m以上で締め付ければ締付け信頼性は確保可能であると解される。
本発明に係る接地金具100は、上述のように筒ナット上昇構造を有することに特徴があり、筒ナット13のナットヘッド132がリブ115に囲まれて保護されていることに特徴を有する。かかるアース側金具10は、単独でも有用な安全金具として使用することができる。安全金具の例を図7に示す。この安全金具105は、主要部の構造が上記アース側金具10と共通するが、解除キー331を係合させる筒ナット13の頭部部分の構造が異なっている。この筒ナット13は、上フランジ111のナット穴111cに止め輪136で保持されて垂下している。そして、筒ナット13の上部に二面13aが設けられている。この二面13aにキー35が係合するようになっている。筒ナット13及びキー35を保護すべくカバー119を設けることができ、キー35を安全金具105に一体に係合するキー紐35aを設けることができる。本安全金具105の筒ナット13は、上フランジ111のナット穴111cに止め輪136で保持されて垂下しているので、軸ねじ12による予備負荷やナット押えばね17がなくてもよい。
なお、キー35を係合させる筒ナット13の二面13aは、その機械加工が容易であるが、筒ナット13の係合部を四角又は六角形状等にすることができる。かかる場合は、四角又は六角形状等の係合部に対応するキーが使用される。また、キー35を係合させる筒ナット13は、筒ナット上昇構造を利用してキー35を係合させることができるようになっているものであればよい。また、安全金具として、アース側金具10のみを単独で使用することもできる。
回線側金具30は、図8に示すように、回線側金具本体31にキーブラケット33が一体に設けられている。キーブラケット33はコ字状をしており、上部が解除キー331、下部が係合キー333である。解除キー331は上述のように二股状の頭部331aと首部331bを有している。係合キー333は、コネクトピン18に係合可能な開口したピン穴333aを有する。アース側金具10がアース端子45に固着されると、上述のように、係合キー333は、コネクトピン18のフランジ部18aと下フランジ112の間の隙間に挿入されて係合可能になる。これにより、回線側金具30は、解除キー331と係合キー333によりアース側金具10と確実に係合されるようになる。また、回線側金具本体31は、下部に絶縁棒34を連結することができる継手部31aと、上部に回線側金具30を作業回線46に固着させるためのフック部31bを有する。フック部31bは、継手部31a又は絶縁棒34を回転させることにより操作することができる。なお、回線側金具30を作業回線46に固着させる構造は、フック部31bの代わりに引掛けばね構造になっているものを使用することができる。
以上、本発明に係る接地金具について説明した。アース側金具10は筒ナット上昇構造を有し、アース端子45を軸ねじ12の締付けトルクで10N・m以上の締付力で固着することができる。また、アース側金具10は所定の締付力で締め付けた後は、軸ねじ12と筒ナット13が空回りするようになっている。すなわち、アース側金具10は緩み防止構造を有している。そして、本発明に係る回線側金具30は、これに一体に設けられたキーブラケット33に、筒ナット13の金具本体11への固定又は解除を行う解除キー331と、回線側金具30をアース側金具10に固定する係合キー333とが一体に設けられている。
本接地金具100は、通常時はアース側金具10と回線側金具30が一体に係合されて保管されている。本接地金具100を使用して回線作業を行うときは、先ずアース側金具10をアース端子45に固着させてからでないと、回線側金具30をアース側金具10から離脱させることができない。次に、アース側金具10から離脱した回線側金具30を作業回線46に固着させる。そして、回線作業が終わって本接地金具100を取り外すときは、先ず回線側金具30を作業回線46から取り外す。次に、取り外した回線側金具30の解除キー331をもってアース側金具10をアース端子45から取り外すことができる。すなわち、本接地金具100は、その作業において順次作業構造を有している。また、本接地金具100のアース側金具10は、アース端子45の締め付け力を締付けトルクが10N・m以上とすることができ、一旦アース端子45を締め付けた後は軸ねじ12が空回りするので緩み防止構造を有している。本接地金具100は、接地作業及び回線作業を安全に行うことができる。
10 アース側金具
11 金具本体
111 上フランジ
112 下フランジ
115 リブ
119 カバー
12 軸ねじ
125 ハンドル
13 筒ナット
131 ナット本体
132 ナットヘッド
135 止めねじ
136 止め輪
14 皿ばね
15 スラストベアリング
16 押えヘッド
17 ナット押えばね
18 コネクトピン
19 ピンばね
30 回線側金具
31 回線側金具本体
33 キーブラケット
331 解除キー
333 係合キー
34 絶縁棒
35 キー
40 導体
45 アース端子
46 作業回線
100 接地金具
105 安全金具

Claims (9)

  1. 架空送電線の作業回線に固着される回線側金具と、接地体のアース端子に固着されるアース側金具と、そのアース側金具と前記回線側金具を導通する導体とを有してなる架空送
    電線作業用の接地金具であって、
    前記アース側金具は、コ字形状の金具本体と、その金具本体の上フランジの上面にナットヘッドが保持されて垂下するナット本体部に、前記上フランジの下面を座面とする皿ばね及びその皿ばねの下面に重なるスラストベアリングが環裝された筒ナットと、その筒ナットに螺合し貫通した端部に前記金具本体の下フランジに対向する押えヘッドを備える軸ねじと、前記下フランジからばね力に付勢されて突出し、前記押えヘッドに対向するコネクトピンとを有し、
    前記回線側金具は、前記筒ナットのナットヘッドに設けられた係合部に係合してその筒ナットを前記金具本体に固定する解除キーを有するとともに、前記コネクトピンの先端が押圧されて引っ込み状態になったときのみにそのコネクトピンに係合する係合キーを有し、前記アース側金具と一体に係合又は離脱可能になっている接地金具。
  2. 解除キーと係合キーはキーブラケットに一体に設けられ、そのキーブラケットが回線側金具の回線側金具本体に固定されてなる請求項1に記載の接地金具。
  3. 軸ねじの締付けトルクは、10N.m以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の接地金具。
  4. 皿ばねは、軸ねじを所定の締付けトルクで締め付けたときに所定の圧縮撓み以上を有するように所定枚数が設けられてなる請求項1〜3の何れか一項に記載の接地金具。
  5. 金具本体は、アルミニウム合金からなり、溝形鋼様の断面形状を有して両側面にフランジ状に張出すリブを有することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の接地金具。
  6. 金具本体の上フランジは、左右リブの背面側の内側面から張り出し、筒ナットのナットヘッドの座面となる上面部から突出する解除キー座面を有し、
    解除キーは、前記左右の解除キー座面の間隙Bより小さい幅を有する首部と、その首部から延在し、ナットヘッドに設けられた係合部に係合する頭部とを有し、
    前記頭部は、その全幅が前記左右のリブの間隔Aより小さく、前記間隙Bより大きいことを特徴とする請求項5に記載の接地金具。
  7. コ字形状の金具本体の上フランジに保持されて垂下する筒ナットと、その筒ナットに螺合して貫通し、端部に前記金具本体の下フランジに対向する押えヘッドを備える軸ねじと、前記筒ナットの垂下する部分に環装されてなる前記上フランジの下面を座面とする皿ばねと、その皿ばねの下面に重なるスラストベアリングと、前記筒ナットの係合部に係合し、その筒ナットを前記金具本体に固定するキーとを有する安全締付具であって、
    前記キーは、前記軸ねじが所定の締付けトルクで締め付けられたときに前記筒ナットの係合部に係合するようになっている安全締付具。
  8. 金具本体は、溝形鋼様の断面形状を有して両側面にフランジ状に張出すリブを有するとともに、前記リブの上縁に掛け渡されて筒ナット上部を被うカバーを有することを特徴とする請求項7に記載の安全締付具。
  9. 筒ナットは、皿ばねのばね力により、または軸ねじに環装されたナット押えばねにより、金具本体の上フランジに密着させられてなる請求項1〜6のいずれか一項に記載の接地金具、または、請求項7又は8に記載の安全締付具。
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