JP2009074352A - マンホールの底座材、該マンホールの底座材の製造方法、前記マンホールの底座材を用いたマンホールの底部の施工方法およびマンホールの底部の改造施工方法 - Google Patents
マンホールの底座材、該マンホールの底座材の製造方法、前記マンホールの底座材を用いたマンホールの底部の施工方法およびマンホールの底部の改造施工方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】マンホールの底部に容易に構築可能な底座材を提供する。
【解決手段】本発明のマンホールの底座材100は、地表面に開口する入口7aとこの入口7aの内径よりも大きな内径を有する底座とを有するマンホールの当該底座を構成するために当該マンホールの底部7bに敷設されるものである。とくに、入口7aを通過可能な大きさを有する複数のブロック21a〜21wからなり、各ブロック21は、マンホールの底部7bに互いに水平方向に並ぶように配置されることにより全体として底部7bを埋める形状を有する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明のマンホールの底座材100は、地表面に開口する入口7aとこの入口7aの内径よりも大きな内径を有する底座とを有するマンホールの当該底座を構成するために当該マンホールの底部7bに敷設されるものである。とくに、入口7aを通過可能な大きさを有する複数のブロック21a〜21wからなり、各ブロック21は、マンホールの底部7bに互いに水平方向に並ぶように配置されることにより全体として底部7bを埋める形状を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、マンホールの底座材、該マンホールの底座材の製造方法、前記マンホールの底座材を用いたマンホールの底部の施工方法およびマンホールの底部の改造施工方法に関する。さらに詳しくは、マンホールの底部を埋めるように敷設されたマンホールの底座材、該マンホールの底座材の製造方法、前記マンホールの底座材を用いたマンホールの底部の施工方法およびマンホールの底部の改造施工方法に関する。
従来、下水管路網において、管路と管路の接続地点に、地表面に対して垂直な方向に掘り下げられたマンホールが設けられている。マンホールは、人が内部に入って管路の点検を行うための穴である。マンホールは、側壁と底壁が一体となった中空筒状の鉄筋コンクリート製の構造物を、地面に埋め込むことで設けられる。そして、一般的に、マンホールの底部には、上流側の管路からマンホール内に流れ込んだ下水を、下流側の管路へ流し込むための溝を形成するために、モルタルが打設されている(特許文献1参照)。
特開平10−8714号公報
前記マンホールでは、その底座の強度や耐震性を高めるために当該底座を改造したい場合がある。しかし、マンホール内のスペースは僅かであり、その中で既設の底座を改造する作業は容易ではない。このような作業を容易にするために、予め工場等で前記マンホールの底座を成形しておくことも考えられるが、一般にマンホールの入口の内径は当該マンホールの底部の内径よりも小さく、当該入口から前記底座の成形品をマンホール内に搬入することは事実上不可能である。
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、マンホールの底部に、容易に構築可能なマンホールの底座材、該マンホールの底座材の製造方法、前記マンホールの底座材を用いたマンホールの底部の施工方法およびマンホールの底部の改造施工方法を提供することを目的としている。
本発明の第1のマンホールの底座材は、地表面に開口する入口とこの入口の内径よりも大きな内径を有する底座とを有するマンホールの当該底座を構成するために当該マンホールの底部に敷設されるマンホールの底座材であって、前記入口を通過可能な大きさを有する複数のブロックからなり、前記各ブロックは、前記マンホールの底部に互いに水平方向に並ぶように配置されることにより全体として当該底部を埋める形状を有することにより上記目的が達成される。
また、前記ブロックのうちの少なくとも一部のブロックは、その上面に凹部を有し、各凹部は、当該凹部を有するブロック同士が並べて配置されることにより当該凹部が全体として、マンホール内に流入した下水を特定の下水管に案内する溝を形成する形状を有することが好ましい。
また、前記各ブロックには、前記各ブロック同士が互いに隣接する面に、互いに向かい合って連通するような穴が形成されるとともに、前記各ブロックが水平方向に並ぶように配置された状態で互いに連通する穴内に挿入されることにより、当該穴を持つブロック同士の相対移動を規制する補強部材を備えることが好ましい。
また、前記各ブロックが岩石からなることが好ましい。
この「岩石」とは、たとえば、火成岩、堆積岩、変成岩を含む広義のものであり、とくに火成岩の中の花崗岩が好ましい。
本発明の第2のマンホールの底座材は、地表面に開口する入口とこの入口の内径よりも大きな内径を有する底座とを有するマンホールの当該底座を構成するために当該マンホールの底部に敷設されるマンホールの底座材であって、流動性を有する充填材が前記マンホールの底部を埋めるように充填されることで形成される基部と、前記入口を通過可能な大きさを有し、前記基部の上面に設けられる複数のブロックとを有し、前記各ブロックは、薄板状を呈し、前記上面に沿って並ぶように配設されることにより全体として前記基部の上面を埋める形状を有することにより上記目的が達成される。
また、前記基部は、溝状の凹みを有し、前記複数のブロックに、上面が凹状に湾曲したブロックが含まれ、前記湾曲したブロックは、その湾曲したブロック同士が前記基部の溝状の凹みの表面を覆うことにより全体としてマンホール内に流下した下水を特定の下水管に案内する溝を形成する形状を有することが好ましい。
また、前記基部の上面が凹状に凹んでおり、前記上面に沿って前記ブロックが配設されていることが好ましい。
また、前記各ブロックが岩石からなることが好ましい。
この「岩石」とは、たとえば、火成岩、堆積岩、変成岩を含む広義のものであり、とくに火成岩の中の花崗岩が好ましい。
本発明の第1のマンホールの底座材の製造方法は、上記のいずれかに記載のマンホールの底座材を製造するための方法であって、前記マンホールの底部の寸法を測定する工程と、前記マンホールの底部の測定寸法に基づき、前記各ブロックの敷設位置に応じた当該ブロックの形状を決定する工程と、その決定した形状に基づいて前記各ブロックを成形する工程とを含むことにより上記目的が達成される。
本発明の第2のマンホールの底座材の製造方法は、前記第1のマンホールの底座材を製造するための方法であって、前記マンホールの底部の寸法を測定する工程と、前記マンホールの底部の測定寸法に基づき、前記各ブロックの敷設位置に応じた当該ブロックの形状を決定する工程と、その決定した形状に基づいて前記各ブロックを成形する工程とを含み、前記ブロックの形状を決定する工程は、マンホール内に流入した下水を特定の下水管に案内するための溝の形状を決定する工程と、決定した前記溝の形状に基づき、当該溝を構成するための凹部が形成されるブロック及び当該ブロックに形成される凹部の形状を決定する工程とを含むことにより上記目的が達成される。
本発明の第3のマンホールの底座材の製造方法は、前記第2のマンホールの底座材を製造するための方法であって、前記マンホールの底部の寸法を測定する工程と、前記マンホールの底部の測定寸法に基づき、前記各ブロックの敷設位置に応じた当該ブロックの形状を決定する工程と、その決定した形状に基づいて前記各ブロックを成形する工程とを含み、前記ブロックの形状を決定する工程は、マンホール内に流入した下水を特定の下水管に案内するための溝の形状を決定する工程と、前記上面が凹状に湾曲した、前記溝の形状に対応する薄板状のブロックの形状を決定する工程と、前記溝を除く部分の形状に対応する薄板状のブロックの形状を決定する工程とを含むことにより上記目的が達成される。
また、前記各ブロックを成形する工程は、岩石からなる複数の塊をそれぞれ前記の決定した形状に削る作業を含むことが好ましい。
本発明の第4のマンホールの底座材の製造方法は、上記のいずれかに記載のマンホールの底座材を製造するための方法であって、当該マンホールの底座材を構成するための材料を前記マンホールの底部を埋める形状に成形する工程と、その成形した材料を分割することにより前記各ブロックを形成する工程とを含むことにより上記目的が達成される。
また、前記マンホールの底座材を構成するための材料を前記マンホールの底部を埋める形状に成形する工程で、その材料に、前記マンホール内に流入した下水を特定の下水管に案内する溝が形成されることが好ましい。
本発明の第1のマンホールの底部の施工方法は、地表面に開口する入口とこの入口の内径よりも大きな内径を有する底座とを有するマンホールの当該底座を構成するための方法であって、前記第1のマンホールの底座材を構成する各ブロックを前記マンホールの入口から底部へ搬入する工程と、前記各ブロックを前記マンホールの底部に敷き詰めることにより当該マンホールの底座を構築する工程とを含むことにより上記目的が達成される。
また、既設のマンホールの当該底座を改造するための方法であって、前記マンホールの底座材を構成する各ブロックを前記マンホールの入口から底部へ搬入する工程の前に、既設のマンホールの底座を撤去する工程を含むことが好ましい。
また、前記マンホールの底座を構築する工程は、敷き詰められたブロック同士の隙間に充填材を充填する工程を含むことが好ましい。
また、前記各ブロックを前記マンホールの入口から底部へ搬入する工程の前に、当該マンホールに下水を流入させるための流入口と当該マンホールから下水を流出させるための流出口とを中継管により中継する工程を含むことが好ましい。
本発明の第2のマンホールの底部の施工方法は、地表面に開口する入口とこの入口の内径よりも大きな内径を有する底座とを有するマンホールの当該底座を構成するための方法であって、前記マンホールの底部に流動性を有する充填材を充填して前記基部を形成する工程と、前記第2のマンホールの底座材を構成する各ブロックを前記マンホールの入口から底部へ搬入する工程と、前記各ブロックを前記基部の上面に敷き詰めることにより当該マンホールの底座を構築する工程とを含むことにより上記目的が達成される。
また、既設のマンホールの当該底座を改造するための方法であって、前記マンホールの底部に前記基部を形成する工程の前に、既設のマンホールの底座を撤去する工程を含むことが好ましい。
また、前記マンホールの底部に前記基部を形成する工程の前に、前記上面が凹状に湾曲したブロックを前記マンホールの底部の所定の位置に配置する工程を含み、前記基部を形成する工程では、前記上面が凹状に湾曲したブロックの下部に、流動性を有する充填材が充填されることが好ましい。
また、前記マンホールの底部に流動性を有する充填材を充填して基部を形成する工程の前に、当該マンホールに下水を流入させるための流入口と当該マンホールから下水を流出させるための流出口とを中継管により中継する工程を含むことが好ましい。
本発明のマンホールの底部の改造施工方法は、地表面に開口する入口とこの入口の内径よりも大きな内径を有する底座とを有し、該底座が基部と該基部の上面に設けられる被覆材とから構成されている既設のマンホールの当該底座を改造するための方法であって、前記既設のマンホールの底座の前記基部を残して前記被覆材を撤去する工程と、前記入口を通過可能な大きさを有し、前記上面に沿って並ぶように配設されることにより全体として前記基部の上面を埋める形状を有する複数の薄板状のブロックを前記マンホールの入口から底部へ搬入する工程と、前記各ブロックを前記被覆材の撤去により露出した前記基部の上面に敷き詰めることにより当該マンホールの底座を構築する工程とを含むことにより上記目的が達成される。
本発明の第1のマンホールの底座材によれば、底座材を構成する各ブロックがマンホールの入り口を通過できる。これらのブロックを所定の位置に並べると、全体としてちょうどマンホールの底部を埋めるような形状を呈しているので、これらのブロックをマンホールの底部に水平方向に並べて配置することにより、狭いマンホールの中でもマンホールの入り口よりも大きな底座を構築することができる。したがって、マンホールの底部に容易に底座材を構築することができる。
請求項2記載のマンホールの底座材によれば、少なくとも一部のブロックに形成された凹部が集合してマンホール底座材の上面に溝を形成するので、この溝により、マンホール内に流下した下水を特定の下水管に案内し、下水をマンホールから下流側の管路へスムーズに流出させることができる。また、凹部が形成されたブロックをそれぞれ所定の位置に並べるだけで、前記溝を形成することができる。
請求項3のマンホールの底座材によれば、ブロック同士の相対移動を規制する補強部材を備えることにより、直下型地震などが発生した場合に、地表面に対して垂直な方向に働く力に対抗することができ、マンホールの耐震性をさらに向上させることができる。
本件発明に係るマンホールの底座材は複数のブロックに分割されているので、材質選定の自由度が高く、たとえば、請求項4記載のように各ブロックを岩石で構成することにより、たとえば、モルタルからなる従来の底座に比べて強度、とくに、耐震強度に優れた底座を構築できる。
とくに、請求項5記載の花崗岩の使用は、マンホールの底部の補強効果を高めるのに極めて有効である。
本発明の第2のマンホールの底座材によれば、流動性を有する状態で充填されることで基部がマンホールの底部を埋めるように形成され、また、基部上に配設される各ブロックがマンホールの入り口を通過できる大きさになっている。基部を構成する材料は、流動性を有する状態でマンホール内に搬入されるので、基部を形成するにあたって大量の材料が必要な場合であっても、マンホールの入口を通過させることができる。また、各ブロックを所定の位置に並べると、全体としてちょうど基部の上面を埋めるような形状を呈しているので、これらのブロックをマンホールの底部に充填された基部の上面に並べて配置することにより、狭いマンホールの中でもマンホールの入り口よりも大きな底座を構築することができる。したがって、マンホールの底部に容易に底座材を構築することができる。また、基部の上面を被覆するように薄板状のブロックが配設されるので、基部の上面が硫化水素などにより侵蝕されるのを防ぐことができる。また、各ブロックが薄板状であるので、各ブロックが軽量であり、持ち運びが便利になり、マンホール内への搬入作業が容易になる。たとえば、一度に複数のブロックをマンホール内に搬入することも可能になり、作業効率がよい。
請求項7のマンホールの底座材によれば、基部が溝状の凹みを有し、複数のブロックに上面が凹状に湾曲したブロックが含まれ、上面が凹状に湾曲したブロックが基部の溝状の凹みの表面を覆うことにより、マンホール底座材の上面に溝を形成するので、この溝により、マンホール内に流下した下水を特定の下水管に案内し、下水をマンホールから下流側の管路へスムーズに流出させることができる。また、上面が凹状に湾曲したブロックをそれぞれ所定の位置に並べるだけで、溝を形成することができる。
請求項8のマンホールの底座材によれば、基部の上面が凹状に凹んでおり、この上面に沿ってブロックが配設されることにより、下水がマンホールの底部に流下する際、ブロックの表面に対して垂直方向に働く力を減少させて、水音を低減させることができる。
請求項9記載のマンホールの底座材によれば、薄板状のブロックが岩石によって形成されていることで、基部の上面を硫化水素などによる侵蝕から半永久的に保護することができる。
とくに、請求項10記載の花崗岩の使用は、マンホールの底部の補強効果を高めるのに極めて有効である。
本発明の第1のマンホールの底座材の製造方法によれば、マンホールの底部の寸法に応じて各ブロックの形状を決定する工程と、決定された形状に基づいて各ブロックを成形する工程とを含むので、既存のマンホールの個別の形状に対応することが可能である。しかも、狭い現場では寸法測定のみ行えばよく、後は、その測定結果に基づいて各ブロックの形状を決定することによりマンホールの外部で適正な形状の底座材を製造することができる。
本発明の第2のマンホールの底座材の製造方法によれば、マンホールの底部の寸法に応じて各ブロックの形状を決定する工程と、決定された形状に基づいて各ブロックを成形する工程とを含むので、既存のマンホールの個別の形状に対応することが可能である。しかも、狭い現場では寸法測定のみ行えばよく、後は、その測定結果に基づいて各ブロックの形状を決定することによりマンホールの外部で適正な形状の底座材を製造することができる。また、マンホールの底座材を構成する複数のブロックのうち、溝を構成する凹部が形成されるブロックを決定すること、および、特定された各ブロックに形成される凹部の形状を決定することが、前記各ブロックの形状を決定する工程のなかで定まるので、製造効率がよい。
本発明の第3のマンホールの底座材の製造方法によれば、マンホールの底部の寸法に応じて各ブロックの形状を決定する工程と、決定された形状に基づいて各ブロックを成形する工程とを含むので、既存のマンホールの個別の形状に対応することが可能である。しかも、狭い現場では寸法測定のみ行えばよく、後は、その測定結果に基づいて各ブロックの形状を決定することによりマンホールの外部で適正な形状の底座材を製造することができる。また、上面が凹状に湾曲した薄板状のブロックが溝専用のブロックとして決定されていることにより、溝を除く部分の形状に対応する薄板状のブロックおよび溝専用のブロックがそれぞれ単純な形状になり、ブロックの形成作業やブロックの敷設作業が容易になる。
請求項14記載のマンホールの底座材の製造方法によれば、岩石からなる複数の塊をそれぞれ決定された形状に削ることにより、各ブロックを成形するので、マンホールの底座材全体の大きさと比べて、比較的小さな石材を用いてもマンホールの底座材を製造することができる。したがって、入手困難な大型の石材を用意する必要がない。とくに、ブロックが薄板状である場合には、より少ない石材、あるいは、より小さい石材から、ブロックを多数成形することができる。
本発明の第4のマンホールの底座材の製造方法によれば、マンホールの底座材を構成するための材料をマンホールの底部を埋める形状に成形する工程と、その成形した材料を分割することにより各ブロックを形成する工程とを含むことにより、ブロックの集合体である底座材はマンホールの底部を埋めるように敷き詰めることができる形状になるので、マンホールの底部に容易に底座材を構築することができる。
請求項16記載のマンホールの底座材の製造方法によれば、前記マンホールの底座材を構成するための材料を前記マンホールの底部を埋める形状に成形する工程で、すなわち、マンホールの底部を埋める形状に成形された材料を分割する前に、溝が形成されることにより、効率よく溝の形成を行うことができ、溝の連続性をより確実に担保できる。
本発明の第1のマンホールの底部の施工方法によれば、マンホール底座材を構成する各ブロックをマンホールの入口からマンホールの底部へ搬入する工程と、各ブロックをマンホールの底部に敷き詰めてマンホールの底座を構築する工程を含み、各ブロックがマンホールの入り口からマンホールの底部に搬入され、その後マンホールの内部でマンホールの底座を構築するので、狭いマンホールの中でも、マンホールの入り口よりも大きな底座を構築することができる。したがって、マンホールの底部に容易に底座材を構築することができる。
請求項18記載のマンホールの底部の施工方法によれば、各ブロックをマンホールの入口から底部へ搬入する工程の前に、既設のマンホールの底座を撤去する工程を含むことで、既設のマンホールの底座を改造することができる。
請求項19記載のマンホールの底部の施工方法によれば、マンホールの底座を構築する工程は、敷き詰められたブロック同士の隙間に充填材を充填する工程を含むことにより、充填材が各ブロックを一体的につなぎ、かつ、ブロック同士の隙間に下水が流れ込むのを防ぐことができる。
請求項20記載のマンホールの底部の施工方法によれば、各ブロックをマンホールの入り口から底部へ搬入する工程の前に、マンホールに下水を流入させるための流入口とマンホールから下水を流出させるための流出口とを中継管により中継する工程を含むことにより、施工中にマンホール内へ下水が流入するのを阻止することができ、これにより、施工作業をより効率よく行うことができる。したがって、マンホールの底部の施工が完了する前に下水の通水を開始させることができる。また、この流入阻止は、流入口と流出口との中継により行われるので、施工期間中に下水管路網の一部を長期にわたって通水不能にすることなく、既存のマンホールの底部を改造することができる。
本発明の第2のマンホールの底部の施工方法によれば、マンホールの底部に流動性を有する充填材を充填して基部を形成する工程と、マンホール底座材を構成する各ブロックをマンホールの入口からマンホールの底部へ搬入する工程と、各ブロックを基部の上面に敷き詰めてマンホールの底座を構築する工程とを含む。基部を構成する材料は、流動性を有する状態でマンホール内に搬入されるので、基部を形成するにあたって大量の材料が必要な場合であっても、マンホールの入口を通過させることができる。各ブロックがマンホールの入り口からマンホールの底部に搬入され、その後マンホールの内部でマンホールの底座が構築されるので、狭いマンホールの中でも、マンホールの入り口よりも大きな底座を構築することができる。したがって、既設のマンホールの底部を容易に改造することができる。また、基部の上面を被覆するように薄板状のブロックが配設されるので、基部の上面が硫化水素などにより侵蝕されるのを防ぐことができる。
請求項22のマンホールの底部の施工方法によれば、マンホールの底部に流動性を有する充填材を充填して基部を形成する工程の前に、既設のマンホールの底座を撤去する工程を含むことで、既設のマンホールの底座を改造することができる。
請求項23記載のマンホールの底部の施工方法は、マンホールの底部に基部を形成する工程の前に、上面が凹状に湾曲したブロックをマンホールの底部の所定の位置に配置する工程を含む。つまり、溝専用のブロックを、充填材を充填する前に予め配置しておくことによって、溝を形成するための型枠などを用いることなく基部の上面に溝専用のブロックを組み込むことができる。
請求項24記載のマンホールの底部の施工方法は、マンホールの底部に流動性を有する充填材を充填して基部を形成する工程の前に、マンホールに下水を流入させるための流入口とマンホールから下水を流出させるための流出口とを中継管により中継する工程を含むことにより、施工中にマンホール内へ下水が流入するのを阻止することができ、これにより、施工作業をより効率よく行うことができる。したがって、マンホールの底部の施工が完了する前に下水の通水を開始させることができる。また、この流入阻止は、流入口と流出口との中継により行われるので、施工期間中に下水管路網の一部を長期にわたって通水不能にすることなく、既存のマンホールの底部を改造することができる。
本発明の第1のマンホールの底部の改造施工方法は、既設のマンホールの底座を構成する基部の上面に設けられた被覆材のみを撤去した後、入口を通過可能な大きさの複数の薄板状のブロックを、マンホールの入口から底部へ搬入し、露出した基部の上面に敷き詰めることにより当該マンホールの底座を構築する。このことにより、既存の基部を有効に利用しながら、既設のマンホールの底座材に設置された被覆材を、基部の上面を長期的に保護することが可能なブロックへ交換する。これにより、低コストで効果的な改造ができる。
以下で、本発明のマンホールの底座材、マンホールの底座材の製造方法、前記マンホールの底座材を用いたマンホールの底部の施工方法およびマンホールの底部の改造施工方法について、図面を用いて詳細に説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1のマンホールの底座材は、地表面に開口する入口とこの入口の内径よりも大きな内径を有する底座とを有する既設のマンホールの当該底座を改造するために当該マンホールの底部に敷設されるものである。とくに、本発明のマンホールの底座材は、入口を通過可能な大きさを有する複数のブロックからなる。そして、各ブロックは、前記マンホールの底部に互いに水平方向に並ぶように配置されることにより全体として当該底部を埋める形状を呈している。すなわち、本発明は、マンホールの入り口を通過できる程度の大きさの複数のブロックを、マンホールの底部に敷き詰めることにより、既設のマンホールの底部を改造するものである。
実施の形態1のマンホールの底座材は、地表面に開口する入口とこの入口の内径よりも大きな内径を有する底座とを有する既設のマンホールの当該底座を改造するために当該マンホールの底部に敷設されるものである。とくに、本発明のマンホールの底座材は、入口を通過可能な大きさを有する複数のブロックからなる。そして、各ブロックは、前記マンホールの底部に互いに水平方向に並ぶように配置されることにより全体として当該底部を埋める形状を呈している。すなわち、本発明は、マンホールの入り口を通過できる程度の大きさの複数のブロックを、マンホールの底部に敷き詰めることにより、既設のマンホールの底部を改造するものである。
図1は、実施の形態1のマンホールの底座材(以下、底座材という)100を説明するための斜視図である。マンホールは、図2に示されるように、水平な底壁72と底壁72に対して垂直な側壁71とを有する中空筒状の鉄筋コンクリート製の構造物によって設けられる。そして、その底壁72が下方へ向けられて地中に埋設されている。また、マンホールの側壁71の上端(すなわち、マンホールの入り口7a)は開口した状態になっている。図1に示される底座材100は、地表面から垂直に掘り下げるように設けられたマンホールの内側の空間の底部7b(底壁上)に設置される。本実施の形態の底座材100は、図1に示されるように、複数のブロック21から構成されている。本実施の形態では、底座材100は、23個のブロック21a〜21wの集合体により構成されている。これらのブロック21は、それぞれ下面(水平な面)と、下面に対して垂直な側面と、側面につながる下面以外の面(以下、上面という)とを有し、それぞれの下面を下方に向けて、互いに水平方向の所定の位置に並べられている。そしてブロック21a〜21wがそれぞれ所定の位置に配置されると、全体としてマンホールの底部を埋めるような略円柱形状になる。底座材100を構築するにあたって、各ブロックを所定の位置に並べる作業を、誰もが簡単に行うことができるようにするために、各ブロックに何らかの識別マークを付しておいてもよい。たとえば、各ブロックの側面に隣り合うブロックの側面と同じ数字を付したり、一定方向に隣り合うブロックに対して、各ブロックの上面に連続する数字を付したりしておけば、誰もが簡単に各ブロックを所定の位置に配置することができる。
また、底座材100の上端面Tには、図1に示されるように、第1の溝(溝)100aと、第2の溝(溝)100bとが、ブロック21の集合体を横断するように形成されている。これらの第1の溝100a、第2の溝100bは、マンホールに接続された上流側の管路からマンホール内に流入した下水を特定の下水管に案内するために形成されたものである。したがって、底座材100の周縁部における、溝の一方の端側と溝の他方の端側とではその溝の深さが異なる。たとえば、本実施の形態では、第1の溝100aの一方の端に形成された辺A側から、第1の溝100aの他方の端に形成された辺B側へ向けて下水を流すために、辺A側から辺B側へ向けて溝の深さが徐々に深くなるように形成されている。また、第2の溝100bの一方の端に形成された辺C側から、第2の溝100bと第1の溝100aとが交わる部分の辺Dを経て、第1の溝100aの辺B側へ向けて下水を流すために、辺Cから辺Dへ向けて溝の深さが徐々に深くなるように形成され、さらに、辺Dから辺Bへ向けて溝の深さが徐々に深くなるように形成されている。ここで、辺A、辺Bおよび辺Cの形状ならびに位置は、マンホールに接続されている管路の横断面形状および管路の位置(方位、高さ)にしたがって、マンホール毎に個別に定められる。
各ブロック21は、下面に対して垂直に直立した形状を呈しているが、その側面および上面の形状は、マンホールの底部における配置位置に応じて異なる。たとえば、図1に示されるように、底座材100の内側に配置され、かつ、第1の溝100aおよび第2の溝100bが通過しないブロック21rは、上面が下面に対して平行かつ同一の正方形状を呈した角柱状を呈している。また、底座材100の外周側に配置され、かつ、第1の溝100aおよび第2の溝100bが通過しないブロック21uは、上面が下面に対して平行かつ同一の形状であり、側面に曲面を有する柱状を呈している。また、底座材100の内側に配置され、かつ、第1の溝100aが通過するブロック21kは、角柱の上面の全体が凹状にえぐれたような形状を呈している。また、底座材100の内側に配置され、かつ、第1の溝100aおよび第2の溝100bが通過するブロック21hは、角柱の上面の一部が凹状にえぐれたような形状を呈している。
すなわち、ブロック21としては、角柱状を呈したブロック21と、側面に曲面を有する柱状を呈したブロック21と、角柱状の物体の、上面の全体または一部が凹状にえぐれたような形状を呈したブロック21と、側面に曲面を有する柱状の物体の、上面の全体または一部が凹状にえぐれたような形状を呈したブロック21とが用いられている。すなわち、上面の一部または全部が凹状にえぐれたような形状のブロックとは、言い換えれば、上面に凹部を有しているブロックである。このような凹部を有するブロックが所定の位置に並べられると、全体として第1の溝100aおよび第2の溝100bが形成される。
各ブロック21の大きさは、マンホールの入り口を通過できる程度である。一般的にマンホールの入り口の最小寸法は、その内径がおよそ450mm程度である。本実施の形態では、ブロックの寸法が、290mm×290mm×600mm(縦×横×高さ)の直方体状のものを使用している。ここで、各ブロックの高さz(すなわち、底座材100の高さ)は、マンホールの入り口の内径に制限されない。これは、各ブロックの高さは、マンホールの底部から、マンホールに接続された管路の高さに応じて決定されるためである。
ブロックの素材としては、たとえば、花崗岩、大理石、砂岩などの岩石、合成ゴム、合成樹脂などを用いることができる。なかでも、とくに強い強度を得られるという理由から、花崗岩を用いることが好ましい。本実施の形態では、ブロックの素材として花崗岩を用いている。
つぎに、本実施の形態の底座材100の製造方法について説明する。本実施の形態の底座材100の製造方法は、(1)マンホールの底部の寸法を測定する工程と、(2)各ブロックの形状を決定する工程と、(3)各ブロックを成形する工程とを含む。
(1)マンホールの底部の寸法を測定する工程
まず、作業者は、マンホールの底部の内径、および、マンホールに接続されている各管路の位置(管路の方位、管路の外径、管路の高さ)を測定する。本実施の形態の底座材100の製造方法において、マンホールの内部で行う作業はこの工程のみである。
まず、作業者は、マンホールの底部の内径、および、マンホールに接続されている各管路の位置(管路の方位、管路の外径、管路の高さ)を測定する。本実施の形態の底座材100の製造方法において、マンホールの内部で行う作業はこの工程のみである。
(2)各ブロックの形状を決定する工程
まず、(1)で得られたマンホール底部の内径の情報から、石材(塊)2の大きさおよび必要な石材2の数を決定する。たとえば、マンホールの内径が1500mmであれば、マンホールの底部の面積が、1766250mm2である。したがって、縦×横が290mm×290mm(平面視で正方形状)の石材2、すなわち下面が1個84100mm2の面積を有する石材2を23個水平に並べれば、マンホールの底部を確実に埋めることができる。ここで、各石材2を現場(マンホールの底部)で敷設する際に、作業を容易に行うために、隣り合う石材2の間に若干の遊び、すなわち、8〜12mm程度の隙間を設けることを考慮して、各石材2の縦および横の寸法を定める。また、各石材2の高さは、マンホールに接続された管路の高さに応じて決定される。たとえば、マンホールの底部から、最も高い位置に設けられた管路の下部までの距離が500mmであれば、各石材2の高さは600mm程度に設定する。
まず、(1)で得られたマンホール底部の内径の情報から、石材(塊)2の大きさおよび必要な石材2の数を決定する。たとえば、マンホールの内径が1500mmであれば、マンホールの底部の面積が、1766250mm2である。したがって、縦×横が290mm×290mm(平面視で正方形状)の石材2、すなわち下面が1個84100mm2の面積を有する石材2を23個水平に並べれば、マンホールの底部を確実に埋めることができる。ここで、各石材2を現場(マンホールの底部)で敷設する際に、作業を容易に行うために、隣り合う石材2の間に若干の遊び、すなわち、8〜12mm程度の隙間を設けることを考慮して、各石材2の縦および横の寸法を定める。また、各石材2の高さは、マンホールに接続された管路の高さに応じて決定される。たとえば、マンホールの底部から、最も高い位置に設けられた管路の下部までの距離が500mmであれば、各石材2の高さは600mm程度に設定する。
つぎに、(1)で得られた管路の位置情報(管路の方位、管路の外径、管路の高さ)から、底座材100の上面に形成される第1の溝100aおよび第2の溝100bの形状を決定する。具体的には、第1の溝100aおよび第2の溝100bの平面形状、ならびに、底座材100の周縁部における、溝の一方の端(辺A、辺C)の深さおよび形状、ならびに、溝の他方の端(辺B)の深さおよび形状を決定する。
この決定後、(1)で得られたマンホール底部の寸法の情報と、上述の作業で決定された石材2の高さ、ならびに、辺A、辺B、辺Cの深さおよび形状に基づいて、底座材100の型紙3を作成することがより好ましい。図3は、本実施の形態の底座材100の製造に用いられる型紙3の形状を示す図である。この型紙3は、第1の溝100aおよび第2の溝100bを石材の集合体に形成するために用いるものである。具体的には、この型紙3は、マンホールの底部の内側の周の長さにほぼ等しい長さの略帯状を呈している。すなわち、マンホールの底部の内径をdiとすれば、型紙3の長手方向の長さCiは、内径diと円周率πとの積で表される。さらに型紙3の長手方向に平行な1組の辺(以下、上辺31、下辺32という)のうち、上辺31には、凹状に湾曲した辺A’、辺B’および辺C’が形成されている。辺A’は先に決定された辺Aと同一の形状であり、辺B’は先に決定された辺Bと同一の形状であり、辺C’は先に決定された辺Cと同一の形状である。上辺31と下辺32との距離は、石材2の高さに等しい。また、下辺32から辺A’の最低部までの距離h1は、マンホールの底部から上流側の管路(後述の第1の管路41)の最下部までの高さに等しく、下辺32から辺B’の最低部までの距離h3は、マンホールの底部から下流側の管路(後述の第3の管路3)の最下部までの高さに等しく、下辺32から辺C’の最低部までの距離h2は、マンホールの底部から上流側の管路(後述の第2の管路42)の最下部までの高さに等しい。
(3)各ブロックを成形する工程
この工程は、(2)で決定された各ブロックの形状に基づいて、マンホールの外部(たとえば工場)で行われる。
この工程は、(2)で決定された各ブロックの形状に基づいて、マンホールの外部(たとえば工場)で行われる。
この実施の形態では、縦×横×高さが、290mm×290mm×600mmの略直方体の石材2を23個用意する。本実施の形態では、このような小型の石材を成形して各ブロックを得るので、入手困難な大型の石材を用意する必要がなく、材料費を安く抑えることができる。図4は、本実施の形態の底座材100の製造方法を説明するための図であり、(a)は、石材2を並べた状態の平面図を示している。作業者は、図4(a)に示されるように、それぞれ4個の石材2からなる2つの行の間に、3行5列の石材2の集合を配置する。以下では、各石材2について、配置される位置に応じて2a〜2wの符号を付して説明する。
つぎに、作業者は、マンホールの底部の内径より、若干小さい直径を有する円状の外郭線l1を、所定の位置に並べられた状態の石材2a〜2wの上面に描く。たとえば、マンホールの底部の内径が1500mmであれば、1450mm程度の直径を有する円状の外郭線l1を描く。また、(2)の工程で決定された底座材100の上端面Tに形成される第1の溝100aおよび第2の溝100bの形状に基づいて、外郭線l1の内側に、第1の溝100aの境界線l31および境界線l32、ならびに、第2の溝100bの境界線l21および境界線l22を描く。図4(b)は、並べられた石材の上面に底座材100の外郭線l1、ならびに、第1の溝100aおよび第2の溝100bの境界線l21、l22、l31、l32が描かれた平面図を示している。
つぎに、作業者は、石材2の集合体の上面に描かれた外郭線l1の外側になる部分を取り除く。具体的には、図4(b)の外周側に位置し、外郭線l1が差し掛かっている石材2a、石材2b、石材2c、石材2d、石材2e、石材2j、石材2o、石材2i、石材2n、石材2s、石材2t、石材2u、石材2vおよび石材2wをそれぞれ、外郭線l1を境界として、水平方向に分断されるように縦割りする。そして、図4(b)において、点影で示される部分を取り除く。
図4(c)は、所定の石材を底座材100の外郭線l1の外側を取り除いた状態の平面図を示している。最後に、石材2の集合体の上面に第1の溝100aおよび第2の溝100bを形成する。作業者は、(2)の工程で作成した型紙3を、図4(c)に示される状態の石材2の集合体の周面に巻き付ける。このとき、型紙3の上辺31側が石材2の集合体の上面側(境界線l21、境界線l22、境界線l31、境界線l32が描かれた面)になるように、型紙3の下辺32側が石材2の集合体の下面側になるように、型紙3の辺A’、辺B’がそれぞれ第1の溝100aの両端に位置するように、型紙3の辺C’が第2の溝100bの端に位置するように巻き付ける。そして、作業者は、巻き付けた型紙3の辺A’、辺B’および辺C’の縁に沿って石材2の集合体の周面に辺A、辺Bおよび辺Cを描く。このようにして、上面が凹状にえぐれるように加工を施す石材2を特定する。図4(c)の場合には、点影が施された石材2、すなわち、石材2a、石材2b、石材2c、石材2d、石材2e、石材2f、石材2g、石材2h、石材2i、石材2j、石材2k、石材2l、石材2m、石材2n、石材2o、石材2pおよび石材2qの上面Tの一部または全部を凹状にえぐれたような形状に削って加工し、敷設位置に応じて異なる形状のブロック21a〜ブロック21wを得る。
本実施の形態の底座材100の製造方法によれば、現場では寸法測定のみ行えばよく、後は、その測定結果に基づいて各ブロック21の形状を決定することによりマンホールの外部で底座材100を製造することができる。
以下で、実施の形態1のマンホールの底部の改造施工方法について説明する。本実施の形態のマンホールの底部の改造施工方法は、(1)改造前のマンホール底部の各部位の寸法を測定し、底座材を製造する工程と、(2)中継管接続工程と、(3)既存の底座を撤去する工程と、(4)ブロックをマンホール内に搬入する工程と、(5)ブロックをマンホールの底部に敷き詰める工程と、(6)ブロックの間の隙間に充填材を充填する工程とを含む。
(1)改造前のマンホール底部の各部位の寸法を測定し、底座材を製造する工程
改造前のマンホール底部の各部位の寸法を測定し、底座材を製造する工程については、底座材の製造方法において詳述したので、ここでの説明を省略する。
改造前のマンホール底部の各部位の寸法を測定し、底座材を製造する工程については、底座材の製造方法において詳述したので、ここでの説明を省略する。
(2)中継管接続工程
図16は、マンホール内の作業中に、マンホール内に下水が流れ込むのを阻止する方法を説明するための縦断面図である。まず、作業者は、マンホール底部の改造施工中にマンホールに接続された上流側の管路から改造を行うマンホール内に下水が流れ込むのを防ぐ。具体的には、マンホールに接続された上流側の管路の端部(マンホールに下水を流入させるための流入口)と、下流側の管路の端部(マンホールから下水を流出させるための流出口)とを中継管51により中継する。作業者は、中継管51の一方の端を上流側の管路の端部の内側に挿入し、他方の端を下流側の管路の端部の内側に挿入する。これにより、改造施工期間中に、下水管路網の一部を長期にわたって通水不能にすることなく改造施工を行うことができる。
図16は、マンホール内の作業中に、マンホール内に下水が流れ込むのを阻止する方法を説明するための縦断面図である。まず、作業者は、マンホール底部の改造施工中にマンホールに接続された上流側の管路から改造を行うマンホール内に下水が流れ込むのを防ぐ。具体的には、マンホールに接続された上流側の管路の端部(マンホールに下水を流入させるための流入口)と、下流側の管路の端部(マンホールから下水を流出させるための流出口)とを中継管51により中継する。作業者は、中継管51の一方の端を上流側の管路の端部の内側に挿入し、他方の端を下流側の管路の端部の内側に挿入する。これにより、改造施工期間中に、下水管路網の一部を長期にわたって通水不能にすることなく改造施工を行うことができる。
ここで、一般的に、マンホールに接続される上流側の管路と下流側の管路とは、その内径が異なる場合が多い。本実施の形態では、中継管51として、上流側の管路および下流側の管路のいずれの内径よりも小さい外径を有する蛇腹状の管を用いる。そして、作業者が中継管51の端を管路の端部の内側に挿入する際には、中継管51の外周面を囲むように、環状のチューブ52を設ける。このチューブ52は、中継管51の外径より若干小さい内径を有するので、チューブ52を中継管51の外周面に密接させて取り付けることができる。チューブ52がしぼんだ状態で中継管51とチューブ52を管路内へ挿入し、その後、チューブ52内に空気を入れてチューブ52を膨らませることにより、チューブ52の外周面を管路の内周面に密着させることができる。すなわち、中継管51の外周面と管路の内周面との隙間を埋めて、シールすることができる。これにより、中継管51を用いて異なる内径の管路を中継することができる。また、中継管51内を下水が流通しても、中継管51を安定させて固定するために、地上からローブ53を垂らして中継管51の途中をロープ53で支持してもよい。このロープ53は、中継管51を安定させて支持する機能のほかに、中継管51をマンホール内から引き上げる機能をも有する。
(3)既存の底座を撤去する工程
マンホール内の下水が排出されると、作業者は、既存のマンホールの底座を撤去する。既存のマンホールの底座は、一般的にモルタルを打設することで構築されている。作業者は、このモルタルをドリルなどを用いて破砕する。破砕されたモルタルは、マンホール内から搬出せずに、破砕されたモルタルにセメントペーストを加えて、新設する底座材100のつなぎとして用いることもできる。
マンホール内の下水が排出されると、作業者は、既存のマンホールの底座を撤去する。既存のマンホールの底座は、一般的にモルタルを打設することで構築されている。作業者は、このモルタルをドリルなどを用いて破砕する。破砕されたモルタルは、マンホール内から搬出せずに、破砕されたモルタルにセメントペーストを加えて、新設する底座材100のつなぎとして用いることもできる。
(4)ブロック21をマンホール内に搬入する工程
つぎに、作業者は、各ブロック21をマンホールの入り口からマンホールの底部に搬入する。図5〜図7は、本実施の形態のマンホールの底部の改造施工方法を説明するためのマンホールの図であり、(a)はマンホールの底部7bの平面図、(b)はマンホールの縦断面図を示している。ここで、図5〜図7中において、マンホールに接続された上流側の管路と下流側の管路とを中継する中継管は省略している。図5に示されるように、既設のマンホールは、マンホールの入り口7aの内径が、マンホールの底部7bの内径より小さく設定されているのが一般的である。
つぎに、作業者は、各ブロック21をマンホールの入り口からマンホールの底部に搬入する。図5〜図7は、本実施の形態のマンホールの底部の改造施工方法を説明するためのマンホールの図であり、(a)はマンホールの底部7bの平面図、(b)はマンホールの縦断面図を示している。ここで、図5〜図7中において、マンホールに接続された上流側の管路と下流側の管路とを中継する中継管は省略している。図5に示されるように、既設のマンホールは、マンホールの入り口7aの内径が、マンホールの底部7bの内径より小さく設定されているのが一般的である。
本実施の形態に用いられるブロック21は、このマンホールの入り口7aを通過できる大きさであるので、作業者は容易にブロック21をマンホールの底部7bまで搬入することができる。また、マンホールの入り口の内径7aより大きな構造物である底座材100は、ブロック21の集合体で構成されている。したがって、マンホールの底部7bの空間に入り口7aより大きな底座材100を簡単に構築することが可能である。
(5)ブロック21をマンホールの底部に敷き詰める工程
作業者は、マンホールの入り口7aからマンホールの底部7bに搬入したブロック21を、それぞれ、マンホールに接続された各管路の位置関係を基に、所定の位置に配置する。たとえば、図6(a)および(b)に示されるように、辺Aが形成されたブロック2a、ブロック2b、ブロック2cおよびブロック2dは、各ブロックの辺Aが第1管路41の端部の形状に沿うように配置される。また、辺Cが形成されたブロック2iおよびブロック2nは、各ブロックの辺Cが第2の管路42の形状に沿うように配置される。また、辺Bが形成されたブロック2e、ブロック2jおよびブロック2oは、各ブロックの辺Bが第3管路43の端部の形状に沿うように配置される。ここで、第1の管路41と第2の管路42は、マンホールに接続された上流側の管路であり、第3の管路43は、マンホールに接続された下流側の管路である。
作業者は、マンホールの入り口7aからマンホールの底部7bに搬入したブロック21を、それぞれ、マンホールに接続された各管路の位置関係を基に、所定の位置に配置する。たとえば、図6(a)および(b)に示されるように、辺Aが形成されたブロック2a、ブロック2b、ブロック2cおよびブロック2dは、各ブロックの辺Aが第1管路41の端部の形状に沿うように配置される。また、辺Cが形成されたブロック2iおよびブロック2nは、各ブロックの辺Cが第2の管路42の形状に沿うように配置される。また、辺Bが形成されたブロック2e、ブロック2jおよびブロック2oは、各ブロックの辺Bが第3管路43の端部の形状に沿うように配置される。ここで、第1の管路41と第2の管路42は、マンホールに接続された上流側の管路であり、第3の管路43は、マンホールに接続された下流側の管路である。
このようにして、(4)の各ブロック21をマンホール内に搬入する工程と(5)の各ブロック21をマンホールの底部7bに敷き詰める工程とを繰り返す。そして、この底座材100は、マンホールの底部7bを埋めるように構築される(図7参照)。
(6)ブロックの間の隙間に充填材を充填する工程
マンホールの底部に敷き詰められたブロック21の間には、わずかに隙間が空いている。それゆえ、これらの隙間に下水が溜まらないようにするために、隙間を埋める必要がある。具体的には、作業者が、ブロック21の間の隙間に充填材を充填する。充填材をブロック21同士の隙間に充填することにより、充填材が各ブロックのつなぎの役割を果たし、ブロック21の集合体が一体的になる。充填材としては、とくに限定されるものではなく、たとえば、モルタル、セメントペーストなどを用いることができる。ブロックの間の隙間に充填された充填材が固まると、本実施の形態のマンホール底座の改造が完了する。本実施の形態の底座材100を用いれば、およそ1日程度でマンホール底座を改造することが可能である。
マンホールの底部に敷き詰められたブロック21の間には、わずかに隙間が空いている。それゆえ、これらの隙間に下水が溜まらないようにするために、隙間を埋める必要がある。具体的には、作業者が、ブロック21の間の隙間に充填材を充填する。充填材をブロック21同士の隙間に充填することにより、充填材が各ブロックのつなぎの役割を果たし、ブロック21の集合体が一体的になる。充填材としては、とくに限定されるものではなく、たとえば、モルタル、セメントペーストなどを用いることができる。ブロックの間の隙間に充填された充填材が固まると、本実施の形態のマンホール底座の改造が完了する。本実施の形態の底座材100を用いれば、およそ1日程度でマンホール底座を改造することが可能である。
このようにして改造されたマンホールは、マンホールの底部の空間に花崗岩のブロック21が詰められている状態であるので、地震などが発生しても、マンホールの底部の空間がつぶれてしまうのを防ぐことができる。
以上の実施の形態1によれば、底座材100を構成する各ブロック21がマンホールの入り口7aを通過できる程度の大きさであり、さらに、これらのブロック21をマンホールの底部7bを埋めるように、マンホールの底部7bに水平方向に並べて配置する。したがって、既存のマンホールの入り口7aからマンホールの底部7bにブロック21を搬入し易く、かつ、各ブロックを所定の位置に並べるだけで底座材100を構築することが可能なので、既存のマンホールの底部7bを容易に改造することができる。
(実施の形態2)
図8は、実施の形態2のマンホールの底座材100を説明するための斜視図である。図9は、マンホールの底座材100の断面図である。
図8は、実施の形態2のマンホールの底座材100を説明するための斜視図である。図9は、マンホールの底座材100の断面図である。
実施の形態2のマンホールの底座材100は、図8および図9に示されるように、マンホールの底部7bを埋めるように設けられる基部20と、基部20の上面を覆うように配設される複数のブロック22と、ブロック22の一部を下方から支持する設置台23とを含む。底座材100の上面には、マンホール内に流入した下水を特定の下水管に案内するための溝100aが1本形成されている。この溝100aは、平面視で直線状を呈し、両端が、それぞれマンホールの側壁7に向かい合うように形成された流入口と流出口とに連通する。
基部20は、流動性を有する状態の充填材fを、マンホールの底部7bを埋めるように充填し、固化させることにより形成される。それゆえ、基部20の下面および側面はマンホールの底部7bに応じた形状を呈している。また、基部20の上面20aには、横断面が略円弧状の溝面20a1(凹み)が形成されており、さらに上面20aには、溝面20a1に向かって低くなるように傾斜した傾斜面20a2が形成されている。上面20aのうち、傾斜面20a2の成形については、流動性を有する状態の充填材fをマンホール底部7bに充填した後、固化する前に行われる。このように、溝面20a1に向かって傾斜する傾斜面20a2を基部20に形成しておくことで、マンホール内に流下した下水を溝100aに向かって案内し、スムーズに特定の下水管へ排出することができる。
基部20を形成する充填材の材質としては、モルタル、コンクリート、セメントペーストなどを用いることができる。本実施の形態では、基部20を形成する充填材fの材質として、モルタルを用いている。
図10は、実施の形態2のマンホールの底座材100を構成するブロック22を説明するための図である。
ブロック22は、基部20の上面を保護するためのものであり、たとえば、下水管路網内で発生しやすい硫化水素による基部20の侵蝕や、流水の落下による基部20の上面の損耗防ぐ。各ブロック22は、図10に示されるように、所定の厚さの薄板状を呈し、それぞれが、マンホールの入口7aを通過可能な大きさになっている。各ブロック22は、各マンホールの各種寸法に合わせて予め工場などで製造され、施工現場に運ばれ、マンホール内に搬入される。底座材100を構築するにあたって、各ブロック22を基部20の上面20aの所定の位置に並べる作業を、誰もが簡単に行うことができるようにするために、各ブロック22に何らかの識別マークを付しておいてもよい。
ブロック22は、溝100aの形状に対応する湾曲ブロック22aと、溝100aを除く部分の形状に対応する平板ブロック22bとから構成されている。
湾曲ブロック22aは、上面が凹状に湾曲した板状を呈している。湾曲ブロック22aは、基部20の上面20aに形成された溝面20a1の表面を被覆するように配設される。本実施の形態では、2枚の湾曲ブロック22aによって、溝面20a1が被覆される。
平板ブロック22bは、平板状を呈している。平板ブロック22bは、基部20の上面20aの傾斜面20a2の表面を被覆するように配設される。本実施の形態では、18枚の平板ブロック22bによって、傾斜面20a2が被覆される。
このように、実施の形態2では、ブロック22が、溝面20a1専用の湾曲ブロック22aと傾斜面20a2専用の平板ブロック22bとに分類されている。つまり、配設位置に応じてブロック22の形状が異なる。したがって、施工時に、作業者は各ブロック22の形状を一目見れば、そのブロック22が基部20の溝面20a1を被覆するためのものなのか、それとも、基部20の傾斜面20a2を被覆するためのものなのかを容易に判別することができる。
ブロック22の素材としては、たとえば、花崗岩、大理石、砂岩などの岩石、耐久性の高い合成樹脂、セラミックスなどを用いることができる。本実施の形態では、基部20の上面を硫化水素などによる侵蝕から半永久的に保護することができ、基部20の補強効果が高いという理由から、ブロック22の素材として、花崗岩を用いている。
各ブロック22は、基部20の上面20aの所定の位置に配置した後、目地(隣接するブロック22同士の隙間)にモルタルやセメント等を充填して固定してもよいし、基部20の上面20aのモルタルとブロック22の下面とを接着可能な接着剤を用いて固定してもよい。
設置台23は、湾曲ブロック22aの下に設置され、湾曲ブロック22aをマンホールの底部7b上に所定の高さで支持するためのものである。設置台23は、基部20を形成するための充填材fが充填されると、基部20内に埋め込まれる。
実施の形態2のマンホールの底座材100は、底座材100を構成する基部20とブロック22と設置台23のうち、ブロック22、設置台23が予め工場などで製造される。
ブロック22の製造方法については、実施の形態1とほぼ同様である。実施の形態2では、まず、湾曲ブロック22a用の石材と、平板ブロック22b用の石材とが準備される。そして、各ブロック22の形状を決定する工程においては、湾曲ブロック22a用の石材に対しては、溝100aの横断面形状に対応するように、その形状が決定され、平板ブロック22b用の石材に対しては、傾斜面20a2の平面形状に対応するように、その形状が決定される。
このように、ブロック22を、溝面20a1のみを被覆する湾曲ブロック22aと、傾斜面20a2のみを被覆する平板ブロック22bとで構成することで、各ブロック22a、22bのいずれの形状も単純化することができる。したがって、溝面20a1専用の湾曲ブロック22aと傾斜面20a2専用の平板ブロック22bとを異なる成形方法で成形することも可能になる。たとえば、湾曲ブロック22aを成形する場合には、石材を削り込んで成形し、平板ブロック22bを成形する場合には、石材を薄く切り込んで成形する。これによって、石材の加工作業を効率よく行うことができ、また、材料の無駄を抑えることができる。
以下で、実施の形態2のマンホールの底部の改造施工方法について説明する。実施の形態2のマンホールの底部の改造施工方法は、(1)改造前のマンホールの底部の各部位の寸法を測定し、底座材100を構成する薄板状のブロック22を製造する工程と、(2)中継管接続工程と、(3)既存の底座を撤去する工程と、(4)湾曲ブロック22aをマンホール内に搬入し、マンホールの底部7bの所定の位置に設置する工程と、(5)流動性を有する充填材をマンホールの底部7bを埋めるように充填することで基部20を形成する工程と、(6)平板ブロック22bをマンホール内に搬入する工程と、(7)平板ブロック22bを基部20の上面20aの傾斜面20a2に敷き詰める工程とを含む。これらの工程のうち、工程(1)、工程(2)、工程(3)については、それぞれ、実施の形態1のマンホールの底部の改造施工方法の工程(1)、工程(2)、工程(3)とほぼ同様であるので、ここでの説明を省略し、以下では、実施の形態2の工程(4)〜工程(7)についてまとめて説明する。
図11〜図13は、実施の形態2のマンホールの底部の改造施工方法を概略的に説明するための図である。図11は、流動性を有する基部20の材料をマンホールの底部7bに充填する前に、マンホールの底部7bの所定の位置に溝面20a1専用の湾曲ブロック22aを配置した状態を示している。図12は、溝面20a1専用の湾曲ブロック22aの下部に充填材fを充填して基部20を構築した状態を示している。図13は、マンホール内に平板ブロック22bを搬入し、それぞれを基部20の上面20aの傾斜面20a2に敷設する状態を示している。
作業者は、マンホールの入口7aからマンホールの内部に設置台23および2つの湾曲ブロック22aを搬入する。そして、設置台23を所定の位置に配置し、設置台23上に湾曲ブロック22aを載置する(図11参照)。この状態で、湾曲ブロック22aの集合体は、溝状を呈し、その両端がそれぞれマンホールの側壁に形成された流入口または流出口に連通している。
つぎに、作業者はマンホールの入口7aから、流動性を有する充填材fを搬入し、作業者は湾曲ブロック22a上に載って、湾曲ブロック22aの下方に充填材fを充填する。このとき、設置台23は、充填材fの内部に埋め込まれる。このようにして、マンホールの底部7bを埋めるように充填材fが充填される。このとき、作業者が湾曲ブロック22a上に載って充填材fを充填するので、湾曲ブロック22aが充填材f上に浮き上がることがない。したがって、基部20の上面20aに溝面20a1が型枠などを用いずに形成することができる。その後、作業者は、基部20の上面20aのうち、傾斜面20a2を形成する(図12参照)。
つぎに、作業者は、マンホールの入口7aから、平板ブロック22bを次々に搬入し、それぞれを傾斜面20a2上の所定の位置に配設していく(図15参照)。そして、ブロック22、つまり、湾曲ブロック22aおよび平板ブロック22bによって、基部20の上面20aの全体がほぼ被覆される(図8参照)。
最後に、基部20を数日間養生させて、基部20の強度を確保し、マンホールの底座材100が完成する。
以上の実施の形態2によれば、流動性を有する状態で充填されることで基部20がマンホールの底部7bを埋めるように形成され、また、基部20の上面20aに配設される各種ブロック22がマンホールの入口7aを通過できる大きさになっている。基部20を構成する材料は、流動性を有する状態でマンホール内に搬入されるので、基部20を形成するにあたって大量の充填材fが必要な場合であっても、マンホールの入口7aを通過させることができる。また、各ブロック22を所定の位置に並べると、全体としてちょうど基部20の上面20aを埋めるような形状を呈しているので、これらのブロック22をマンホールの底部7bに充填された基部20の上面20aに並べて配置することにより、狭いマンホールの中でもマンホールの入口7aよりも大きな底座を構築することができる。したがって、マンホールの底部7bに容易に底座材100を構築することができる。また、基部20の上面を被覆するように薄板状のブロック22が配設されるので、基部20の上面が硫化水素などにより侵蝕されるのを防ぐことができる。また、各ブロック22が薄板状であるので、各ブロック22が軽量であり、持ち運びが便利になり、マンホール内への搬入作業が容易になる。たとえば、一度に複数のブロック22をマンホール内に搬入することも可能になり、作業効率がよい。
なお、上記実施の形態では、23個のブロック21を用いて底座材100を構成する形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ブロック21の数は23個より多くても少なくてもよい。各ブロック21が、マンホールの入り口を通過できる大きさで、かつ、ブロック21を敷設することでマンホールの底部が埋められる数であればよい。たとえば、25個の四角柱状の石材2を用いて5行5列の集合体を構成し、この集合体から底座材を得てもよい。
また、上記実施の形態では、複数の小型の石材2をそれぞれ成形して各ブロック21を形成する形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、単一の大きな石材2をまず、図14(a)に示されるような略円柱状に成形し、つぎに、図14(b)に示されるように一方の面に第1の溝100aおよび第2の溝100bを形成し、その後、図14(c)に示されるように単一の石材2を複数に分割することにより各ブロック21を形成する形態であってもよい。これらの加工作業は旋盤や切断機などを用いて行うことも可能なので、作業時間を短縮することができる。この場合、石材2への溝100a、100bの形成が、当該石材2を分割する前の状態で行われるため、実施の形態1のように各分割ブロックにそれぞれ溝に相当する凹部を加工してからこれらの凹部を合体させるものに比べ、溝をより確実に連続させることができ、またその溝の加工作業も容易になる。すなわち、各ブロックの形状を予め特定しなくても、底座材全体には連続した溝が確実に形成される。なお、石材を加工する際に、溝の形成と底座材の外郭の形成とを同時に行ってもよいし、溝の形成または外郭の形成のいずれか一方を先に行ってもよい。また、実施の形態2の薄板状のブロック22を製造する際についても同様に、大型の石材を一つ準備して、所定の厚さに成形し、さらに溝を成形した後、複数の薄板状のブロック22に分割してもよい。
また、分割前に底座材の全体形状(たとえば円柱状)のみを形成しておき、分割後に各ブロックに前記溝に対応する形状の凹部を形成してもよい。
また、単一の石材を切断機により分割して複数のブロックを形成する場合には、底座材全体として、ブロックとブロックとの間にちょうど切断機の切断ブレードの厚さ分に相当する隙間が生じる。たとえば、切断機の切断ブレードの厚さが8〜12mmであれば、隣り合うブロックの間に、自動的に遊びの空間が設けられることになる。
また、上記実施の形態1では、四角柱状の石材2を各ブロックの配置位置に応じた形状に加工する形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、三角柱状や、五角柱状などの多角形の角柱状を呈した塊を各ブロックの配置位置に応じた形状に加工する形態であってもよい。
また、上記実施の形態1では、底座材100の上端面T(溝が形成されていない部分)が水平である形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上端面Tが第1の溝21aまたは第2の溝21bへ向けて低くなるように傾斜した面であってもよい。この場合、上流側の管路からマンホール内に流入した下水を効率よく第1の溝21aまたは第2の溝21bに導くことができる。
また、上記実施の形態で1は、ブロック21の材質として岩石を用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ブロック21の材質として、合成ゴムや合成樹脂などを用いてもよい。ブロックの材質として合成ゴムや合成樹脂などを用いた場合には、岩石のブロックと比べて補強効果はやや劣るものの、各ブロックが軽量になるので、ブロックの搬送作業や、マンホール内への搬入作業が容易になる。
また、上記実施の形態1では、縦×横が290mm×290mmの石材2を用いて、1450mmすなわち約1500mm程度の直径の底座材100を得た形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、縦×横が230mm×230mmの石材を用いて、約1200mm程度の直径の底座材を得てもよいし、縦×横が270mm×270mmの石材を用いて、約1400mm程度の直径の底座材を得てもよい。
また、上記実施の形態1では、モルタルやセメントペーストなどを各ブロック21の隙間に充填することのみによってブロック21の集合体を一体にした形態について説明したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、図15に示されるように、各ブロックの側面に直径約15mm、深さ約80mm程度の穴Hを形成し、この穴に直径約12mm、長さ約150mm程度の鉄筋(補強部材)rを略水平な状態で挿入して、隣接するブロック21同士の相対移動を規制するように、互いに連結してもよい。また、穴Hに挿入した鉄筋rをブロック21に固着させてもよい。このように、モルタルやセメントペーストを充填するだけでなく、鉄筋rを介してブロック21の集合体を一体にすることによって、直下型地震などが発生した場合に、地表面に対して垂直な方向に働く力に対抗することができ、マンホールの耐震性をさらに向上させることができる。
また、上記実施の形態1では、マンホールの底部の平面形状と底座材100の外形とが合致する場合について説明したが、両形状は必ずしも完全に合致していなくてもよい。たとえば、図17(a)、(b)に示されるように、底座材100の平面形状が、マンホールの内周面に内接するような多角形状であってもよい。すなわち、底座材100の側面が、マンホールの内周面に近接していればよく、底座材100の側面が、マンホールの内周の曲面に必ずしも沿っている必要はない。マンホールの内周面と底座材との間に生じた隙間がたとえば5〜10mm程度であれば、その隙間に充填材fを充填すればよい。また、溝が横断する位置に充填材fを充填する場合には、充填材fの上面に、溝に対応する凹部を形成してもよい。
また、上記実施の形態では、既設のマンホールの底座を改造するための改造施工方法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、新規に設置されるマンホールに対して本発明のマンホール底座材100が施工される形態であってもよい。この場合、既設のマンホールの底座を撤去する工程が省かれる。
また、上記実施の形態2では、底座材100の上面に、下水を特定の下水管に案内するための溝が形成されている形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。図18は、底座材100の他の形態を説明するための断面図であり、基部の上面が凹状に凹み、その上面に沿って薄板状の平板ブロック22bが敷設されている状態を示す。図18に示されるように、底座材100の上面に溝を形成することなく、基部20の上面20aを凹状に凹ませて形成し、基部20の上面20aに沿うように薄板状の平板ブロック20bを敷設してもよい。この場合、基部20の上面20aが凹状に凹んでおり、この上面に沿って平板ブロック22bが配設されることにより、下水がマンホールの底部に流下する際、平板ブロック22bの表面に対して垂直方向に働く力を減少させて、水音を低減させることができる。
また、上記実施の形態2では、下水を特定の下水管に案内するための溝100aが、平面視で直線状を呈して、底座材100の上面に1本形成されている形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。図19〜図21は、底座材100の他の形態を説明するための斜視図である。たとえば、図19〜図21に示されるように、平面視で曲線状を呈した複数の溝100a、100bを底座材の上面に形成した形態であってもよい。この場合も実施の形態2と同様に、基部20の上面20aに敷設する薄板状のブロック22を溝専用の湾曲ブロック22aと、平板ブロック22bとから構成し、溝専用の各湾曲ブロック22aの大きさおよび平板ブロック22bの大きさは、それぞれ、マンホールの入口を通過可能な大きさに設定する。
また、上記実施の形態2では、既設の底座材の全体を撤去した後、基部20を形成し、さらに、基部20の上面にブロック22を配設することによりマンホールの底部を改造する形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、既設のマンホールの底座を構成する基部とその上面を被覆するゴムシートのうち、ゴムシートのみを交換する形態であってもよい。ゴムシートの寿命は限られているが、これをたとえば岩石のブロックに置換することで、その寿命を半永久的なものにできる。具体的には、既設のマンホールの底座を構成する基部および該基部の上面に設けられたゴムシートのうち、ゴムシートのみを撤去して、既設の基部の上面の形状に合うように製造された岩石のブロック22を、マンホール内へ搬入し、既設の基部の露出した上面を埋めるように配設する形態であってもよい。被覆材に代えて設けられるブロックがマンホールの入口を通過可能な大きさであるので、既設の基部上に設置されたゴムなどにより形成された被覆材を、岩石へ交換する作業を容易に行うことができる。また、既設の基部を有効に利用しながら、その上面に設けられる被覆材を交換することにより、低コストで効果的な改造ができる。
2 石材
20 基部
20a 上面
21、21a、21b、21c、21d、21e、21f、21g、21h、21i、21j、21k、21l、21m、21n、21o、21p、21q、21r、21s、21t、21u、21v、21w、22 ブロック
22a 湾曲ブロック(溝の形状に対応するブロック)
22b 板状ブロック(溝を除く部分の形状に対応するブロック)
7a マンホールの入り口
7b マンホールの底部
100a 第1の溝(溝)
100b 第2の溝(溝)
100 底座材(マンホールの底座材)
H 穴
r 鉄筋(補強部材)
f 充填材
20 基部
20a 上面
21、21a、21b、21c、21d、21e、21f、21g、21h、21i、21j、21k、21l、21m、21n、21o、21p、21q、21r、21s、21t、21u、21v、21w、22 ブロック
22a 湾曲ブロック(溝の形状に対応するブロック)
22b 板状ブロック(溝を除く部分の形状に対応するブロック)
7a マンホールの入り口
7b マンホールの底部
100a 第1の溝(溝)
100b 第2の溝(溝)
100 底座材(マンホールの底座材)
H 穴
r 鉄筋(補強部材)
f 充填材
Claims (25)
- 地表面に開口する入口とこの入口の内径よりも大きな内径を有する底座とを有するマンホールの当該底座を構成するために当該マンホールの底部に敷設されるマンホールの底座材であって、
前記入口を通過可能な大きさを有する複数のブロックからなり、
前記各ブロックは、前記マンホールの底部に互いに水平方向に並ぶように配置されることにより全体として当該底部を埋める形状を有することを特徴とするマンホールの底座材。 - 前記ブロックのうちの少なくとも一部のブロックは、その上面に凹部を有し、
各凹部は、当該凹部を有するブロック同士が並べて配置されることにより当該凹部が全体として、マンホール内に流入した下水を特定の下水管に案内する溝を形成する形状を有することを特徴とする請求項1記載のマンホールの底座材。 - 前記各ブロックには、前記各ブロック同士が互いに隣接する面に、互いに向かい合って連通するような穴が形成されるとともに、
前記各ブロックが水平方向に並ぶように配置された状態で互いに連通する穴内に挿入されることにより、当該穴を持つブロック同士の相対移動を規制する補強部材を備える請求項1または2記載のマンホールの底座材。 - 前記各ブロックが岩石からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマンホールの底座材。
- 前記各ブロックが花崗岩からなることを特徴とする請求項4記載のマンホールの底座材。
- 地表面に開口する入口とこの入口の内径よりも大きな内径を有する底座とを有するマンホールの当該底座を構成するために当該マンホールの底部に敷設されるマンホールの底座材であって、
流動性を有する充填材が前記マンホールの底部を埋めるように充填されることで形成される基部と、
前記入口を通過可能な大きさを有し、前記基部の上面に設けられる複数のブロックとを有し、
前記各ブロックは、薄板状を呈し、前記上面に沿って並ぶように配設されることにより全体として前記基部の上面を埋める形状を有することを特徴とするマンホールの底座材。 - 前記基部は、溝状の凹みを有し、
前記複数のブロックに、上面が凹状に湾曲したブロックが含まれ、
前記湾曲したブロックは、その湾曲したブロック同士が前記基部の溝状の凹みの表面を覆うことにより全体としてマンホール内に流下した下水を特定の下水管に案内する溝を形成する形状を有することを特徴とする請求項6記載のマンホールの底座材。 - 前記基部の上面が凹状に凹んでおり、前記上面に沿って前記ブロックが配設されていることを特徴とする請求項6記載のマンホールの底座材。
- 前記各ブロックが岩石からなることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のマンホールの底座材。
- 前記各ブロックが花崗岩からなることを特徴とする請求項9記載のマンホールの底座材。
- 請求項1〜10のいずれかに記載のマンホールの底座材を製造するための方法であって、
前記マンホールの底部の寸法を測定する工程と、
前記マンホールの底部の測定寸法に基づき、前記各ブロックの敷設位置に応じた当該ブロックの形状を決定する工程と、
その決定した形状に基づいて前記各ブロックを成形する工程とを含むことを特徴とするマンホールの底座材の製造方法。 - 請求項1〜5のいずれかに記載のマンホールの底座材を製造するための方法であって、
前記マンホールの底部の寸法を測定する工程と、
前記マンホールの底部の測定寸法に基づき、前記各ブロックの敷設位置に応じた当該ブロックの形状を決定する工程と、
その決定した形状に基づいて前記各ブロックを成形する工程とを含み、
前記ブロックの形状を決定する工程は、マンホール内に流入した下水を特定の下水管に案内するための溝の形状を決定する工程と、
決定した前記溝の形状に基づき、当該溝を構成するための凹部が形成されるブロック及び当該ブロックに形成される凹部の形状を決定する工程とを含むことを特徴とするマンホールの底座材の製造方法。 - 請求項6〜10のいずれかに記載のマンホールの底座材を製造するための方法であって、
前記マンホールの底部の寸法を測定する工程と、
前記マンホールの底部の測定寸法に基づき、前記各ブロックの敷設位置に応じた当該ブロックの形状を決定する工程と、
その決定した形状に基づいて前記各ブロックを成形する工程とを含み、
前記ブロックの形状を決定する工程は、
マンホール内に流入した下水を特定の下水管に案内するための溝の形状を決定する工程と、
前記上面が凹状に湾曲した、前記溝の形状に対応する薄板状のブロックの形状を決定する工程と、
前記溝を除く部分の形状に対応する薄板状のブロックの形状を決定する工程とを含むことを特徴とするマンホールの底座材の製造方法。 - 前記各ブロックを成形する工程は、岩石からなる複数の塊をそれぞれ前記の決定した形状に削る作業を含むことを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載のマンホールの底座材の製造方法。
- 請求項1〜10のいずれかに記載のマンホールの底座材を製造するための方法であって、
当該マンホールの底座材を構成するための材料を前記マンホールの底部を埋める形状に成形する工程と、
その成形した材料を分割することにより前記各ブロックを形成する工程とを含むことを特徴とするマンホールの底座材の製造方法。 - 前記マンホールの底座材を構成するための材料を前記マンホールの底部を埋める形状に成形する工程で、
その材料に、前記マンホール内に流入した下水を特定の下水管に案内する溝が形成される請求項15記載のマンホールの底座材の製造方法。 - 地表面に開口する入口とこの入口の内径よりも大きな内径を有する底座とを有するマンホールの当該底座を構成するための方法であって、
請求項1〜5のいずれかに記載のマンホールの底座材を構成する各ブロックを前記マンホールの入口から底部へ搬入する工程と、
前記各ブロックを前記マンホールの底部に敷き詰めることにより当該マンホールの底座を構築する工程とを含むことを特徴とするマンホールの底部の施工方法。 - 既設のマンホールの当該底座を改造するための方法であって、前記マンホールの底座材を構成する各ブロックを前記マンホールの入口から底部へ搬入する工程の前に、既設のマンホールの底座を撤去する工程を含むことを特徴とする請求項17記載のマンホールの底部の施工方法。
- 前記マンホールの底座を構築する工程は、敷き詰められたブロック同士の隙間に充填材を充填する工程を含むことを特徴とする請求項17または18記載のマンホールの底部の施工方法。
- 前記各ブロックを前記マンホールの入口から底部へ搬入する工程の前に、当該マンホールに下水を流入させるための流入口と当該マンホールから下水を流出させるための流出口とを中継管により中継する工程を含むことを特徴とする請求項17〜19のいずれかに記載のマンホールの底部の施工方法。
- 地表面に開口する入口とこの入口の内径よりも大きな内径を有する底座とを有するマンホールの当該底座を構成するための方法であって、
前記マンホールの底部に流動性を有する充填材を充填して前記基部を形成する工程と、
請求項6〜10のいずれかに記載のマンホールの底座材を構成する各ブロックを前記マンホールの入口から底部へ搬入する工程と、
前記各ブロックを前記基部の上面に敷き詰めることにより当該マンホールの底座を構築する工程とを含むことを特徴とするマンホールの底部の施工方法。 - 既設のマンホールの当該底座を改造するための方法であって、前記マンホールの底部に前記基部を形成する工程の前に、既設のマンホールの底座を撤去する工程を含むことを特徴とする請求項21記載のマンホールの底部の施工方法。
- 前記マンホールの底部に前記基部を形成する工程の前に、前記上面が凹状に湾曲したブロックを前記マンホールの底部の所定の位置に配置する工程を含み、
前記基部を形成する工程では、前記上面が凹状に湾曲したブロックの下部に、流動性を有する充填材が充填されることを特徴とする請求項21または22記載のマンホールの底部の施工方法。 - 前記マンホールの底部に流動性を有する充填材を充填して基部を形成する工程の前に、当該マンホールに下水を流入させるための流入口と当該マンホールから下水を流出させるための流出口とを中継管により中継する工程を含むことを特徴とする請求項21〜23のいずれかに記載のマンホールの底部の施工方法。
- 地表面に開口する入口とこの入口の内径よりも大きな内径を有する底座とを有し、該底座が基部と該基部の上面に設けられる被覆材とから構成されている既設のマンホールの当該底座を改造するための方法であって、
前記既設のマンホールの底座の前記基部を残して前記被覆材を撤去する工程と、
前記入口を通過可能な大きさを有し、前記上面に沿って並ぶように配設されることにより全体として前記基部の上面を埋める形状を有する複数の薄板状のブロックを前記マンホールの入口から底部へ搬入する工程と、
前記各ブロックを前記被覆材の撤去により露出した前記基部の上面に敷き詰めることにより当該マンホールの底座を構築する工程とを含むことを特徴とするマンホールの底部の改造施工方法。
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