JP2009073446A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非接触式トルクセンサにより検出されたトルク信号に基づいて電流指令値を演算し、前記電流指令値でモータを駆動制御することにより車両の操舵系をアシスト制御する電動パワーステアリング装置において、前記非接触式トルクセンサをメイン及びサブの2重系とし、メイントルク信号及びサブトルク信号の出力状態及び前記非接触式トルクセンサの駆動信号に基づいて正常、回路異常及びハーネス異常を識別し、前記回路異常が検出された時にはアシスト量を制限しつつ前記アシスト制御を継続する機能を設ける。
【選択図】図1
Description
このような電動パワーステアリング装置において、トルクセンサ系の故障や異常は操舵に大きな影響を与えるため、メイン及びサブの2重系(冗長構成)とすることが多い。また、トルクセンサは使用頻度が高いため、耐久性の点から非接触式トルクセンサを使用することが多く、その構成例を図7に示して説明する。
トルク検出部のトルクセンサ10はコイル#1及び#2で構成されており、それぞれの出力信号を兼用する励磁信号Exsa及びExmaが供給される。励磁信号Exsa及びExmaは、所定周波数で発振する発振部101からの発振信号を電流増幅部102で増幅し、電流増幅部102で増幅された励磁信号Esから、抵抗R1を経て生成される励磁信号Exsは抵抗R3及び差動増幅部104Sに入力され、電流増幅部102で増幅された励磁信号Esから、抵抗R2を経て生成される励磁信号Exmは抵抗R4及び差動増幅部104Sに入力される。抵抗R3からの励磁信号Exsaはコイル#1及び作動増幅部104Mに入力され、抵抗R4からの励磁信号Exmaはコイル#2及び作動増幅部104Mに入力されている。
差動増幅部104Sの差動出力Dsは全波整流部105Sに入力されると共に、監視回路120内の位相監視部122に入力され、差動増幅部104Mの差動出力Dmは全波整流部105Mに入力されて整流される。発振部101の発振信号は監視回路120内の発振部監視部121及び位相監視部122に入力され、電流増幅部102で増幅された励磁信号Esは電流増幅部監視部123に入力されると共に、全波整流部105S及び105Mに入力される。全波整流部105S及び105Mで、励磁信号Esに同期して全波整流された信号がそれぞれ中立調整用の平滑部106S及び106Mに入力され、平滑部106S及び106Mで平滑化された信号が、更にノイズを除去するためのノイズフィルタ107S及び107Mに入力されており、ノイズフィルタ107S及び107Mより図8に示すような入力トルク対出力電圧が対称関係となるメイントルク信号TM1及びサブトルク信号TS1が出力される。
メイントルク信号TM1及びサブトルク信号TS1はハーネスを経てECU側に供給され、それぞれフィルタ110M及び110Sを経てメイントルク信号TM2及びサブトルク信号TS2としてマイコン130(CPUやMPUを含む)に入力されている。メイントルク信号TM1は増幅器111を経てマイコン130に入力され、メイントルク信号TM1はプルダウン抵抗R6を経て接地されているので、電圧に変換された信号がフィルタ110Mに入力され、サブトルク信号TS1はプルダウン抵抗R5を経て接地されているので、電圧に変換された信号がフィルタ110Sに入力される。プルダウン抵抗R5及びR6を経て接地されているため、ハーネスの断線時にもマイコン130に入力される電圧が0Vとなる。
また、本発明の上記目的は、前記回路異常としてトルクセンサ基板上の異常が検出された場合、正常動作範囲外の固定電圧を出力して前記ハーネス異常と区別することにより、或いは前記正常、回路異常及びハーネス異常の識別を初期診断及び常時診断で判定することにより、或いは前記正常、回路異常及びハーネス異常の識別を初期診断及び常時診断で判定すると共に、前記初期診断中の前記サブトルク信号の状態と、前記常時診断中の前記サブトルク信号の状態とで前記固定電圧を変えることにより、より効果的に達成される。
本発明はかかる事実に基づいており、非接触式トルクセンサからのメイントルク信号及びサブトルク信号の出力状態及び非接触式トルクセンサの駆動信号に基づいて正常、回路異常(トルクセンサ基板異常を含む)及びハーネス異常を識別し、回路異常時にはアシストを制限しつつアシストを継続する機能を設けている。また、異常の識別を初期診断及び常時診断で判定すると共に、回路異常としてトルクセンサ基板上の異常が検出された場合、正常動作範囲外の固定電圧を出力してハーネス異常と区別するようにしている。
次に、本発明の動作を図4のフローチャートを参照して説明する。
常時診断は先ずトルクセンサ系が正常か否かを判定し(ステップS41)、正常の場合は上記ステップS21にリターンする。また、正常でないと判定された場合にはトルクセンサ基板上の異常か否かをトルクセンサ基板異常検出部131が判定し(ステップS42)、トルクセンサ基板上の異常である場合には、固定電圧演算部134が固定電圧を演算し(ステップS43)、その演算された固定電圧を固定電圧出力部135から出力し(ステップS44)、上記ステップS21にリターンする。固定電圧は、初期診断におけるサブトルク信号TS2と常時診断時のサブトルク信号TS2の状態に基づいて演算される。
上記ステップS42においてトルクセンサ基板上の異常ではないと判定された場合には、その他回路の異常であるか否かをその他回路異常検出部132が判定し(ステップS45)、その他回路の異常である場合にはステップS50の異常処理となる。その他回路の異常でない場合には更に、ハーネスの異常であるか否かをハーネス異常検出部133が判定し(ステップS46)、ハーネスの異常である場合には異常処理となり(ステップS50)、ハーネスの異常でない場合にはステップS51の異常処理となる。
3 減速ギア
10 トルクセンサ
12 車速センサ
20 モータ
100 コントロールユニット
101 発振部
102 電流増幅部
103 定電圧供給部
104M,104S 差動増幅部
105M,105S 全波整流部
106M,106S 平滑部
107M,107S ノイズフィルタ
110M,110S フィルタ
111 増幅器
120 監視回路
121 発振部監視部
122 位相監視部
123 電流増幅部監視部
130 マイコン
131 トルクセンサ基板異常検出部
132 その他回路異常検出部
133 ハーネス異常検出部
134 固定電圧演算部
135 固定電圧出力部
Claims (4)
- 非接触式トルクセンサにより検出されたトルク信号に基づいて電流指令値を演算し、前記電流指令値でモータを駆動制御することにより車両の操舵系をアシスト制御する電動パワーステアリング装置において、前記非接触式トルクセンサをメイン及びサブの2重系とし、メイントルク信号及びサブトルク信号の出力状態及び前記非接触式トルクセンサの駆動信号に基づいて正常、回路異常及びハーネス異常を識別し、前記回路異常が検出された時にはアシスト量を制限しつつ前記アシスト制御を継続する機能を具備したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
- 前記回路異常としてトルクセンサ基板上の異常が検出された場合、正常動作範囲外の固定電圧を出力して前記ハーネス異常と区別するようになっている請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記正常、回路異常及びハーネス異常の識別を初期診断及び常時診断で判定するようになっている請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記正常、回路異常及びハーネス異常の識別を初期診断及び常時診断で判定すると共に、前記初期診断中の前記サブトルク信号の状態と、前記常時診断中の前記サブトルク信号の状態とで前記固定電圧を変えるようになっている請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
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