JP2007015683A - 電動パワーステアリング装置の制御装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電動パワーステアリング装置の制御装置で、初期異常解析データを確実に保存する。
【解決手段】操舵系に対して操舵補助力を付与する電動機を備えた操舵補助制御機構構の異常を検出する異常検出手段と、この異常検出手段で前記操舵補助制御機構の異常を検出したときに、異常解析データを記憶手段に記憶する異常データ格納手段とを有し、記憶手段は、前記異常解析データの上書きを禁止する複数の上書き禁止記憶領域と、前記異常解析データを上書き記憶する複数の上書き許容記憶領域とを備え、異常データ格納手段は、異常検出手段で検出した操舵補助制御機構の異常が最初の異常解析データであるときに、前記上書き禁止記憶領域に記憶し、2度目以降の異常解析データであるときに、前記上書き許容記憶領域に記憶する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、操舵系に対して操舵補助力を付与する電動機を有する操舵補助制御機構と、この補助制御操舵機構の異常を検出する異常検出手段と、この異常検出手段で前記操舵補助制御舵機構の異常を検出したときに、前記異常解析データを記憶手段に記憶する異常データ格納手段とを備えた電動パワーステアリング装置の制御装置に関する。
従来の電動パワーステアリング装置の制御装置としては、例えばトルクセンサの故障解析に利用可能なデータを検出するデータ検出手段と、データ検出手段で検出されたデータを一時記憶する一時記憶手段と、一時記憶手段に記憶されたデータのうち操舵補助力指令が規定値を超えたときのデータ、すなわち、運転者によるハンドル操作が実際に行われたときのデータのみを保存用メモリに書き込むことにより、故障解析に不要なデータを排除し、有用なデータのみを保存して保存用メモリの容量を節約し、また、保存用メモリを上書き用のメモリと永久保存用の不揮発メモリとによって構成し、一時記憶手段に記憶されたデータの大きさが設定範囲を超えた場合、つまり、何らかの異常が生じている可能性が大きい場合に限って永久保存用の不揮発メモリに追加保存するようにした電動パワーステアリング用トルクセンサが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−337977号公報(第1頁、第11頁、図12)
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来例にあっては、何らかの異常が生じている可能性が大きい場合に限って永久保存用の不揮発メモリに解析データを記憶するようにしているが、この永久保存用の不揮発メモリの保存可能個数を超えると永久保存用の不揮発メモリ内で上書きが行われることになり、初期解析データが消去されてしまうという未解決の課題がある。
すなわち、ユーザーがトルクセンサの故障に気がついてからディーラーや修理工場に修理を依頼する場合に、修理作業中を含めて異常が永久保存用メモリの保存可能回数を超えた場合には、最初の解析データが上書きされてしまい解析に必要な初期異常データが失われてしまい、異常解析に支障をきたすという未解決の課題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、故障解析に必要とする初期異常解析データを確実に保存することができる電動パワーステアリング装置の制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に係る電動パワーステアリング装置の制御装置は、操舵系に対して操舵補助力を付与する電動機を備えた操舵補助制御機構と、該操舵補助制御機構の異常を検出する異常検出手段と、該異常検出手段で前記操舵補助制御機構の異常を検出したときに、前記異常解析データを記憶手段に記憶する異常データ格納手段とを備えた電動パワーステアリング装置の制御装置において、前記記憶手段は、前記異常解析データの上書きを禁止する上書き禁止記憶領域と、前記異常解析データを上書き記憶する上書き許容記憶領域とを備え、前記異常データ格納手段は、異常検出手段で検出した操舵補助制御機構の異常が初期異常解析データであるときに、前記上書き禁止記憶領域に記憶し、初期異常解析データ以降の異常解析データであるときに、前記上書き許容記憶領域に記憶するように構成されていることを特徴としている。
また、請求項2に係る電動パワーステアリング装置の制御装置は、請求項1に係る発明において、前記記憶手段は、電気的に消去可能なリードオンリメモリで構成されていることを特徴としている。
さらに、請求項3に係る電動パワーステアリング装置の制御装置は、請求項1又は2に係る発明において、前記異常データ格納手段は、初期異常解析データを前記記憶手段に記憶したときにセットされる初期データ判別フラグを有し、前記異常解析データが入力された場合に、該初期データ判別フラグがリセットされているときに初期異常解析データとして前記上書き禁止記憶領域に記憶し、初期データ判別フラグがセットされているときに初期異常解析データ以降の異常解析データとして前記上書き許容記憶領域に記憶するように構成されていることを特徴としている。
さらにまた、請求項4に係る電動パワーステアリング装置の制御装置は、請求項3に係る発明において、前記異常データ格納手段は、異常解析データの解析処理を行ったときに、前記初期データ判別フラグをリセットするフラグリセット手段を備えていることを特徴としている。
なおさらに、請求項5に係る電動パワーステアリング装置の制御装置は、請求項1乃至4の何れか1つの発明において、前記記憶手段は複数の上書き禁止記憶領域を有することを特徴としている。
また、請求項6に係る電動パワーステアリング装置の制御装置は、操舵系に対して操舵補助力を付与する電動機を備えた操舵補助制御機構と、該操舵補助制御機構の作動開始時の異常を検出する初期異常検出手段と、前記操舵制御機構の作動開始後の異常を常時検出する常時異常検出手段と、前記初期異常検出手段及び前記常時異常検出手段で異常を検出したときに、当該異常を解析する異常解析データを記憶手段に記憶する異常データ格納手段とを備え、前記記憶手段は、前記初期異常検出手段及び前記常時異常検出手段に個別に対応して、前記異常解析データの上書きを禁止する初期異常用及び常時異常用の上書き禁止記憶領域と、前記異常解析データを上書き記憶する初期異常用及び常時異常用の上書き許容記憶領域とを備え、前記異常データ格納手段は、前記初期異常検出手段で検出した操舵補助制御機構の異常が最初の異常解析データであるときに、前記初期異常用上書き禁止記憶領域に記憶し、2回目以降の初期異常解析データであるときに、前記初期異常用上書き許容記憶領域に記憶し、前記常時異常検出手段で検出した操舵補助制御機構の異常が最初の異常解析データであるときに、前記常時異常用上書き禁止記憶領域に記憶し、2回目以降の常時異常解析データであるときに、前記常時異常用上書き許容記憶領域に記憶するように構成されていることを特徴としている。
さらに、請求項7に係る電動パワーステアリング装置の制御装置は、請求項1乃至6の何れか1の発明において、前記異常データ格納手段は、異常検出される前後における所定時間の間の異常解析用データを時系列で保持するように構成されていることを特徴としている。
さらにまた、請求項8に係る電動パワーステアリング装置の制御装置は、請求項7の発明において、前記異常解析用データは、異常発生に至る第1の所定時間でなる検出期間の時系列データと、前記検出期間の終了時から第2の所定時間までの確認期間の時系列データとで構成されていることを特徴としている。
なおさらに、請求項9に係る電動パワーステアリング装置の制御装置は、請求項6又は7の発明において、前記初期異常検出手段は、前記操舵補助制御機構に含まれるトルク検出手段の初期異常検出、前記操舵補助制御機構に含まれる制御手段の初期異常検出、前記操舵補助制御機構に含まれる電流検出手段の初期異常検出、前記操舵補助制御機構に含まれる電動モータの初期異常検出、電源系統の初期異常検出及び前記記憶装置の初期異常検出の何れか1つ又は複数を行うように構成されていることを特徴としている。
また、請求項10に係る電動パワーステアリング装置の制御装置は、請求項6乃至8の何れか1つの発明において、前記常時異常検出手段は、前記操舵補助制御機構に含まれるトルク検出手段の常時異常検出、前記操舵補助制御機構に含まれる制御手段の常時異常検出、前記操舵補助制御機構に含まれる電流検出手段の常時異常検出、前記操舵補助制御機構に含まれる電動モータの常時異常検出、前記操舵補助制御機構に含まれる車速検出手段の常時異常検出及び電源系統の常時異常検出の何れか1つ又は複数を行うように構成されていることを特徴としている。
さらに、請求項11に係る電動パワーステアリング装置の制御装置は、請求項6乃至10の何れか1つの発明において、前記初期異常用上書き禁止記憶領域及び常時異常用上書き禁止記憶領域に最初に記憶されたデータ量を管理するデータ量管理手段と、次に異常解析データが生成されたときに、前記データ量管理手段で管理するデータ量に基づいて当該異常解析データを格納可能であるか否かを判定し、格納可能であるときに新たな異常解析データを初期異常用上書き禁止記憶領域及び常時異常用上書き禁止記憶領域に追加記憶する記憶データ追加手段とを備えていることを特徴としている。
さらにまた、請求項12に係る電動パワーステアリング装置の制御装置は、請求項11の発明において、前記データ管理手段は前記初期異常用上書き禁止記憶領域及び常時異常用上書き禁止記憶領域に記憶されているデータ量を不揮発性メモリに格納して管理するように構成されていることを特徴としている。
請求項1に係る発明によれば、異常検出手段で操舵補助制御機構の異常を検出したときに、異常データ格納手段で、操舵補助制御機構の初期異常解析データであるか否かを判断し、初期異常解析データであるときには記憶手段の上書き禁止記憶領域に記憶し、初期異常解析データではないときに、記憶手段の上書き許容記憶領域に記憶するので、上書き禁止記憶領域で初期異常解析データを確実に保持することができると共に、上書き許容記憶領域で最新の異常解析データを記憶することができ、上書き禁止記憶領域及び上書き許容記憶領域に記憶されている初期異常解析データ及び最新異常解析データを読出すことにより、正確な異常解析を行うことができるという効果が得られる。
また、請求項2に係る発明では、記憶手段が電気的に消去可能なリードオンリメモリで構成されているので、異常解析が終了した時点で、上書き禁止記憶領域及び上書き許容記憶領域に記憶されている初期異常解析データ及び最新異常解析データを全て消去して、再度異常解析データを記憶することができるという効果が得られる。
さらに、請求項3に係る発明では、異常解析データが入力されたときに、初期データ判別フラグがリセットされているか否かによって初期異常解析データであるか否かを判別し、初期異常解析データであるときに上書き禁止記憶領域に記憶し、その後の異常解析データであるときに上書き許容記憶領域に記憶するので、初期異常解析データの上書き禁止記憶領域への記憶を正確に行うことができるという効果が得られる。
さらにまた、請求項4に係る発明では、異常解析データの解析処理を行ったときに、フラグリセット手段で初期データ判別フラグをリセットするので、異常解析データの解析処理後に再度新たな初期異常解析データの記憶を可能とすることができるという効果が得られる。
なおさらに、請求項5に係る発明によれば、記憶手段が複数の上書き禁止記憶領域を有するので、最初に記憶された異常解析データが誤検出であったり、最初に発生した異常とは異なる異常が発生したりした場合に、これらを個別に複数の上書き禁止記憶領域に記憶することができ、複合的な異常が発生した場合に、異常解析を正確に行うことができるという効果が得られる。
また、請求項6に係る発明によれば、初期異常検出手段で、操舵補助制御機構の作動開始時の異常を検出すると共に、常時異常検出手段で、操舵補助制御機構の作動開始後の異常を検出し、これら初期異常検出手段及び常時異常検出手段で検出した異常を個別に初期異常用上書き禁止記憶領域,初期異常用上書き許容記憶領域及び常時異常用上書き禁止記憶領域,常時異常用上書き許容領域に記憶することができ、操舵補助制御機構の作動開始時の初期診断による異常検出時の異常解析データと作動開始後の常時診断による異常検出時の異常解析データとを個別に記憶することができ、異常発生時の異常解析を正確に行うことができるという効果が得られる。
さらに、請求項7に係る発明によれば、異常データ格納手段で異常検出される前後における所定時間の間の異常解析データを時系列で保持するようにしたので、異常に至る経過及びその後の状態を時系列データから正確に判断することができるという効果が得られる。
さらにまた、請求項8に係る発明によれば、時系列データとして異常発生に至る第1の所定時間内における検出期間の時系列データと、検出期間から第2の所定時間までの確認期間の時系列データとで構成されているので、異常を検出する過程のデータ変化を確実に解析することができるという効果が得られる。
なおさらに、請求項9に係る発明では、初期異常検出手段で、初期異常検出態様として、前記操舵補助制御機構に含まれるトルク検出手段の初期異常検出、前記操舵補助制御機構に含まれる制御手段の初期異常検出、前記操舵補助制御機構に含まれる電流検出手段の初期異常検出、前記操舵補助制御機構に含まれる電動モータの初期異常検出、電源系統の初期異常検出及び前記記憶装置の初期異常検出の何れか1つ又は複数を行うので、操舵補助制御機構に作動開始時に生じる異常を正確に検出することができるという効果が得られる。
また、請求項10に係る発明によれば、常時異常検出手段で、常時異常検出として、前記常時異常検出手段は、前記操舵補助制御機構に含まれるトルク検出手段の常時異常検出、前記操舵補助制御機構に含まれる制御手段の常時異常検出、前記操舵補助制御機構に含まれる電流検出手段の常時異常検出、前記操舵補助制御機構に含まれる電動モータの常時異常検出、前記操舵補助制御機構に含まれる車速検出手段の常時異常検出及び電源系統の常時異常検出の何れか1つ又は複数を行うようにしているので、操舵補助制御機構に作動開始後に生じる異常を正確に検出することができるという効果が得られる。
さらに、請求項11に係る発明によれば、初期用及び常時用上書き禁止記憶領域に記憶される異常解析データのデータ量をデータ量管理手段で管理し、異常解析データのデータ量が少なく次に異常解析データが発生したときに、この異常解析データを上書き禁止領域に記憶可能であるときに、新たな異常解析データを追加記憶するので、初期用及び常時用上書き禁止記憶領域の記憶容量を有効活用することができるという効果が得られる。
さらにまた、請求項12に係る発明によれば、データ量管理手段が初期異常用及び常時異常用上書き禁止記憶領域に記憶されているデータ量を不揮発性メモリに格納して管理するので、データ量が消失することなく正確なデータ管理を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に一実施形態を示す概略構成図であって、図中、1は、ステアリングホイールであり、このステアリングホイール1に運転者から作用される操舵力が入力軸2aと出力軸2bとを有するステアリングシャフト2に伝達される。このステアリングシャフト2は、入力軸2aの一端がステアリングホイール1に連結され、他端は操舵トルク検出手段としての操舵トルクセンサ3を介して出力軸2bの一端に連結されている。ここで、操舵トルクセンサ3は、メイントルクセンサ3mとサブトルクセンサ3sと、両トルクセンサ3m及び3sに供給されるセンサ電圧が正常であるか否かを監視してセンサ電圧が異常であるときに例えば論理値"1"の電圧異常検出信号SAを出力するセンサ電圧監視部3wとで構成されている。
そして、出力軸2bに伝達された操舵力は、ユニバーサルジョイント4を介してロアシャフト5に伝達され、さらに、ユニバーサルジョイント6を介してピニオンシャフト7に伝達される。このピニオンシャフト7に伝達された操舵力はステアリングギヤ8を介してタイロッド9に伝達され、図示しない転舵輪を転舵させる。ここで、ステアリングギヤ8は、ピニオンシャフト7に連結されたピニオン8aとこのピニオン8aに噛合するラック8bとを有するラックアンドピニオン形式に構成され、ピニオン8aに伝達された回転運動をラック8bで直進運動に変換している。
ステアリングシャフト2の出力軸2bには、操舵補助力を出力軸2bに伝達する操舵補助機構10が連結されている。この操舵補助機構10は、出力軸2bに連結した減速ギヤ11と、この減速ギヤ11に連結された操舵補助力を発生する電動機としての電動モータ13とを備えている。
操舵トルクセンサ3は、ステアリングホイール1に付与されて入力軸2aに伝達された操舵トルクを検出するもので、例えば、操舵トルクを入力軸2a及び出力軸2b間に介挿した図示しないトーションバーの捩れ角変位に変換し、この捩れ角変位をポテンショメータで検出するように構成されている。このトルクセンサ3は、図2に示すように、入力される操舵トルクが零のときには、所定の中立電圧V0 となり、この状態から右切りすると、操舵トルクの増加に応じて中立電圧V0 より増加する電圧となり、操舵トルクが零の状態から左切りすると操舵トルクの増加に応じて中立電圧V0 より減少する電圧となるトルク検出値Tを出力するように構成されている。
このトルクセンサ3から出力されるトルク検出値Tm及びTsは、制御装置14に入力される。この制御装置14には、バッテリ15からキースイッチ16を介して電源が供給されていると共に、トルク検出値Tm及びTsの他に車速センサ17で検出した車速検出値V及び電動モータ13に流れる駆動電流検出値IMDも入力され、入力されるトルク検出値Tm及び車速検出値Vに応じた操舵補助力を電動モータ13で発生する操舵補助指令値IM *を算出し、算出した操舵補助指令値IM *とモータ電流検出値IMDとにより、電動モータ13に供給する駆動電流をフィードバック制御する。
制御装置14は、図3に示すように、トルク検出値Tm及びTsと車速検出値Vとに基づいて所定の演算を行ってモータ駆動信号Ir及びモータ方向信号Dsを出力するメイン及びサブMCU(Micro Controller Unit)101及び102と、メインMCU101から出力されるモータ駆動信号Ir及びモータ方向信号Dsに基づいて電動モータ13を駆動するモータ駆動回路110と、キースイッチ16に接続されてモータ駆動回路110への電源供給を制御するリレー111と、モータ電流IMDを検出するモータ電流検出回路112と、モータ電流IMDとモータ駆動回路18から電動モータ13に供給するモータ端子電圧VM とに基づいてモータ角速度ωを推定するモータ角速度推定回路113と、メインMCU101及びサブMCU102の近傍の温度を検出する温度センサ114とを備えている。
メインMCU101は、相互監視するために自己監視用のウォッチドッグタイマ(WDT)101m及びサブ用のウォッチドッグタイマ(WDT)101sを内蔵しており、サブMCU102も相互監視するために自己監視用のウォッチドッグタイマ(WDT)102s及びメイン用のウォッチドッグタイマ(WDT)102mを内装している。そして、サブMCU102はメイン用のウォッチドッグタイマ102mがタイムアップしたときにメインCPU101がプログラム暴走等による異常であると判断してモータ駆動禁止信号Mpをモータ駆動回路110に出力してモータ13の駆動を停止させると共に、リレー111にオフ信号を出力する。
メインMCU101及びサブMCU102は、共にトルク検出値Tm及びTs、車速検出値V、電流検出値IMD、モータ角速度ωに基づいてモータ駆動信号IMM及びIMSを生成するが、メインMCU101からのモータ駆動信号IMMのみがモータ駆動回路110に入力され、サブMCU102で算出されたモータ駆動信号IMSは監視用に使用される。このため、サブMCU102では、自己が算出したモータ駆動信号IMSとメインMCU101が算出したモータ駆動信号IMMとを比較して両者の偏差が所定範囲内であるときにはメインMCU101が正常であると判断するが、偏差が所定範囲外となったときにはメインMCU101が異常であると判断してモータ駆動禁止信号Mpをモータ駆動回路110に出力すると共に、リレー111にオフ信号を出力する。
ここで、メインMCU101には、図3に示すように、両MCUで実行する操舵補助制御処理プログラム、異常検出処理プログラム等を格納するROM(リードオンリメモリ)130と、トルク検出値T、モータ電流検出値IMD及びモータ角速度ω等の検出データや、MCUで実行する操舵補助制御処理及び異常検出処理の処理過程で必要とするデータや処理結果を記憶するRAM(ランダムアクセスメモリ)131とを内蔵していると共に、操舵補助機構の異常検出時に異常解析データを記憶する電気的に消去可能なEEPROM132が少なくとも内蔵され、さらに警報を発する警報装置133が接続されている。また、サブMCU102には、操舵補助制御処理プログラム等を格納するROM130、MCUで実行する操舵補助制御処理等の処理過程で必要とするデータや処理結果を記憶するRAM131とを少なくとも内蔵している。
ここで、EEPROM132は、図4に示すように、工場出荷時のように異常検出処理を開始してから操舵補助制御装置の作動開始時の初期異常検出処理及び操舵補助制御装置の作動開始後の常時異常検出処理で最初に発生した異常解析データ(車速検出値V、操舵トルク検出値T、モータ電流検出値IMD)を初期異常解析データ及び常時異常解析データとして記憶する上書き禁止記憶領域MA1及びMB1を形成した上書き禁止用EEPROM132a1及び132b1と、2回目以降の初期異常解析データ及び常時異常解析データを記憶する上書き許容記憶領域MA2及びMB2を形成した上書き許容用EEPROM132a2及び132b2とで構成されている。
また、メインMCU101及びサブMCU102で実行する操舵補助制御処理は、図5に示すように、先ず、ステップS1で、操舵トルクセンサ3のメイントルクセンサ3mで検出したトルク検出値Tmを読込み、次いでステップS2に移行して、トルク検出値Tmから中立電圧V0 を減算して操舵トルクTr(=T−V0 )を算出する。次いで、ステップS3に移行して、車速センサ17で検出した車速検出値Vを読込み、次いでステップS4に移行して、操舵トルクTr及び車速検出値Vに基づいて図6に示す操舵補助指令値算出マップを参照して、モータ電流指令値となる操舵補助指令値IM *を算出する。
ここで、操舵補助指令値算出マップは、図6に示すように、横軸に操舵トルク検出値Tをとり、縦軸に操舵補助指令値IM *をとり、車速検出値Vをパラメータとした特性線図で構成され、操舵トルクTsが"0"から正方向に増加して第1の設定値Ts1に達するまでの間は車速検出値Vにかかわらず比較的緩い勾配で延長する直線部L1と、操舵トルクTaが第1の設定値Ts1より増加したときに、車速検出値Vが比較的速い状態では、比較的緩やかな勾配で延長する直線部L2及びL3と操舵トルク検出値Tsが第1の設定値Ts1より大きい第2の設定値Ts2に近傍で横軸と平行となる直線部L4及びL5と、車速検出値Vが遅い状態では、比較的勾配の大きい直線部L6及びL7と、これら直線部L6及びL7より勾配の大きい直線部L8及びL9と、直線部L8より勾配の大きい直線部L10と、直線部L9及びL10の終端から横軸と平行に延長する直線部L11及びL12とで構成される4本の特性線が形成され、同様に操舵トルクTsが負方向に増加する場合には、上記と原点を挟んで点対象となる4本の特性線が形成された構成を有する。
次いで、ステップS5に移行して、モータ角速度推定回路20で推定したモータ加速度ωを読込み、次いでステップS6に移行して、モータ角速度ωに慣性ゲインKi を乗算して、モータ慣性を加減速させるトルクを操舵トルクTrから排除し、慣性感のない操舵感覚を得るための慣性補償制御用の慣性補償値Ii (=Ki ・ω)を算出すると共に、操舵補助指令値IM *の絶対値に摩擦係数ゲインKf を乗算して、動力伝達部や電動モータの摩擦が操舵力に影響することを排除するため摩擦補償制御用の摩擦補償値If (=Kf ・IM *)を算出する。ここで、摩擦補償値If の符号は操舵トルクTrの符号とこの操舵トルクTrにより操舵の切り増し/切り戻しを判定する操舵方向信号とに基づいて決定する。
次いで、ステップS7に移行して、操舵トルクTrを微分演算処理してアシスト特性不感帯での安定性確保、静摩擦の補償を行うセンタ応答性改善指令値Irを算出し、ステップS8に移行して、算出した慣性補償値Ii 、摩擦補償値If 及びセンタ応答性改善指令値Irを操舵補助指令値IM *に加算して操舵補助補償値IM *′(=IM *+Ii +If +Ir)を算出し、次いでステップS9に移行して、操舵補助補償値IM *′を微分してフィードフォワード制御用の微分値Idを算出する。
次いで、ステップS10に移行して、モータ電流検出値IMDを読込み、次いでステップS11に移行して、操舵補助補償値IM *′からモータ電流検出値IMDを減算して電流偏差ΔIを算出し、次いでステップS12に移行して、電流偏差ΔIを比例演算処理して比例補償制御用の比例値ΔIpを算出し、次いでステップS13に移行して、電流偏差ΔIを積分演算処理して積分補償制御用の積分値ΔIiを算出し、次いでステップS14に移行して、微分値Id、比例値ΔIp及び積分値ΔIiを加算することによりモータ駆動電流IMj(j=M,S)(=Id+ΔIp+ΔIi)を算出してからステップS15に移行する。
このステップS15では、前記ステップS14で算出したモータ駆動電流IM をモータ駆動回路18に出力してから前記ステップS1に戻る。
また、メインMCU101では、図7に示す操舵補助制御機構の異常を検出する異常検出処理を実行する。この異常検出処理は、例えばキースイッチ16をオン状態として制御装置14に電源が投入されたときに実行開始され、先ず、ステップS31でイグニッションスイッチ(図示せず)がオン状態であるか否かを判定し、これがオフ状態であるときには操舵補助制御装置が非作動状態であるものと判断してイグニッションスイッチがオン状態となるまで待機し、イグニッションスイッチがオン状態であるときにはステップS32に移行して、図8に示す初期異常検出処理を起動してからステップS33に移行する。
このステップS33では、初期異常検出処理が終了したか否かを判定し、初期異常検出処理が終了していないときにはこれが終了するまで待機し、初期異常検出処理が終了したときにはステップS34に移行する。
このステップS34では、図10に示す常時異常検出処理を起動してからステップS35に移行して、イグニッションスイッチがオフ状態となったか否かを判定し、イグニッションスイッチがオン状態を継続しているときにはこれがオフ状態となるまで待機し、イグニッションスイッチがオフ状態となるとステップS36に移行して、常時異常検出処理を停止してから前記ステップS31に戻る。
初期異常検出処理は、所定のメインプログムに対する所定時間例えば2ms毎のタイマ割込処理として実行され、図8に示すように、先ず、ステップS41で、RAM131の書込と読込のベリファイを行って両者が一致するか否かを判定することにより、RAM131が正常であるか否かを判定し、RAM131が異常であるときにはステップS42に移行して、上書き禁止用EEPROM132a1の上書き禁止記憶領域MA1に最初の初期異常解析データが記憶されているか否かを表すEEPROM132a1及び132b2のうち正常なROMに記憶された初期データ判別フラグFTAが最初の初期異常解析データ記憶されていることを表す"1"にセットされているか否かを判定し、初期データ判別フラグFTAが"0"にリセットされているときには、上書き記憶領域MA1に最初の初期異常解析データが記憶されていないものと判断して、ステップS43に移行する。
このステップS43では、RAM131が異常であることを表すRAM異常コマンドを上書き禁止記憶領域MA1に書込み、次いでステップS44に移行し、EEPROM132a1及び132b2のうち正常なROMに記憶されている初期データ判別フラグFTAを"1"にセットしてから前記ステップ45に移行して、予め設定した初期異常検出処理時間が経過したか否かを判定し初期異常検出処理時間が経過していないときにはタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰し、初期異常検出処理時間が経過したときには初期異常検出処理を終了する。
また、ステップS42の判定結果が、初期データ判別フラグFTAが"1"にセットされているときには、ステップS46に移行して、RAM131が異常であることを表すRAM異常コマンドを上書き許容用EEPROM132a2に形成した上書き許容記憶領域MA2に記憶してから前記ステップS45に移行する。
一方、前記ステップS41の判定結果が、RAM131が正常であるときには、ステップS47に移行して、EEPROM132a1〜132b2のサムチェックを行い、不一致であるか否かを検出することにより、EEPROM132a1〜132b2が正常であるか否かを判定し、EEPROM132a1〜132b2の何れかが異常であるときにはステップS48に移行して、初期データ判別フラグFTAが"1"にセットされているか否かを判定し、これが"0"にセットされているときには、ステップS49に移行して、異常となったEEPROMが初期異常上書き禁止用EEPROM132a1であるか否かを判定し、初期異常上書き禁止用EEPROM132a1が正常であるときには、ステップS50に移行して、異常となったEEPROM132a2,132b1及び132b2の何れかが異常であることを表すEEPROM異常コマンドを初期異常上書き禁止用EEPROM132a1に記憶してからステップS51に移行して、初期データ判別フラグFTAを"1"にセットしてから前記ステップS45に移行し、初期異常上書き禁止用EEPROM132a1が異常であるときにはステップS52に移行して、初期異常上書き許容用EEPROM132a2に初期異常上書き禁止用EEPROM132a1が異常であることを表すEEPROM異常コマンドを記憶してからステップS53に移行して、異常警報信号を警報回路133に出力してから前記ステップS45に移行する。
また、ステップS48の判定結果が、初期データ判別フラグFTAが"1"にセットされているときには、ステップS54に移行して、異常となったEEPROMが初期異常上書き許容用EEPROM132a2であるか否かを判定し、初期異常上書き許容用EEPROM132a2ではないときにはステップS55に移行して、異常となったEEPROMを表すEEPROM異常コマンドを初期異常上書き許容用EEPROM132a2に記憶してから前記ステップS45に移行し、初期異常上書き許容用EEPROM132a2が異常であるときにはステップS56に移行して、常時異常上書き許容用EEPROM132b2に初期異常上書き許容用EEPROM132の異常を表すEEPROM異常コマンドを記憶してからステップS57に移行して、異常警報信号を警報回路133に出力してから前記ステップS45に移行する。
一方、ステップS47の判定結果が、EEPROM132a1〜132b1が正常であるときには、ステップS58に移行して、自己用ウォッチドッグタイマ101mが所定時間内にクリアコマンドが生成されずにタイムアップしたか否かを判定することによりメインMCU101が正常であるか否かを判定し、メインMCU101が異常であるときにはステップS59に移行して、前述したステップS42〜S44及びS46の処理と同様の処理を行って、初期データ判別フラグFTAの状態に応じて初期上書き禁止用EEPROM132a1又は初期上書き許容用EEPROM132a2にメインMCU101が異常であることを表すメインMCU異常コマンドを記憶する異常記憶処理を実行してから前記ステップS45に移行する。
また、前記ステップS58の判定結果が、メインMCU101が正常であるときにはステップS60に移行して、サブ用ウォッチドッグタイマ101sが所定時間内にサブMCU102でクリアコマンドが生成されずにタイムアップしたか否かを判定することによりサブMCU102が正常であるか否かを判定し、サブMCU102が異常であるときにはステップS61に移行して、前述したステップS42〜S44及びS46の処理と同様の処理を行って、初期データ判別フラグFTAの状態に応じて初期上書き禁止用EEPROM132a1又は初期上書き許容用EEPROM132a2にサブMCU102が異常であることを表すサブMCU異常コマンドを記憶する異常記憶処理を実行してから前記ステップS45に移行する。
さらに、前記ステップS60の判定結果が、サブMCU102が正常であるときには、ステップS62に移行して、温度センサ114で検出したMCU近傍温度が予め設定した正常温度範囲内である正常であるか否かを判定し、MCU近傍温度が正常温度範囲外であるときにはステップS63に移行して、前述したステップS42〜S44及びS46の処理と同様の処理を行って、初期データ判別フラグFTAの状態に応じて初期上書き禁止用EEPROM132a1又は初期上書き許容用EEPROM132a2に温度センサ114の検出温度を記憶する異常記憶処理を実行してから前記ステップS45に移行する。
さらにまた、前記ステップS62の判定結果が、MCU近傍温度が正常温度範囲内でなって正常であるときにはステップS64に移行して、メイントルクセンサ3m及びサブトルクセンサ3sのトルク検出値Tm及びTsとセンサ電圧監視部3wから出力される電圧異常検出信号SAを読込んでからステップS65に移行する。
このステップS65では、トルク検出値Tm及びTsに基づいて下記(1)式の演算を行ってトルク偏差ΔTを算出する。
ΔT=|Tm−Ts| …………(1)
次いで、ステップS66に移行して、算出したトルク偏差ΔTが予め設定した設定値ΔTs以下である正常状態であるか否かを判定し、ΔT≦ΔTsであって正常状態であるときにはステップS67に移行して、後述するトルク異常検出中フラグFTを"0"にリセットし、次いでステップS68に移行してRAM131に格納されている時系列データを消去してから後述するステップS70に移行し、ΔT>ΔTsであって異常状態であるときにはステップS69に移行して、設定された検出期間及び確定期間を設定してトルクセンサ3の異常を検出する図9に示すトルクセンサ異常検出記憶処理を行ってから前記ステップS45に移行する。
ステップS70では、トルクセンサ電源監視部3wから入力される電圧異常検出信号SAを読込み、これが論理値"0"である正常であるか否かを判定し、電圧異常検出信号SAが論理値"1"であるときにはステップS71に移行して、前述したステップS42〜S44及びS46の処理と同様の処理を行って、初期データ判別フラグFTAの状態に応じて初期上書き禁止用EEPROM132a1又は初期上書き許容用EEPROM132a2にトルクセンサ電源が異常であることを表すトルクセンサ電源異常コマンドを記憶する異常記憶処理を実行してから前記ステップS45に移行する。
さらに、前記ステップS70の判定結果が、トルクセンサ電源が正常であるときには、ステップS72に移行して、バッテリ電圧Vbが予め設定された正常電圧範囲外である状態を所定時間継続していない正常であるか否か判定し、バッテリ電圧Vbが正常電圧範囲外であるときには前述したステップS42〜S44及びS46の処理と同様の処理を行って、初期データ判別フラグFTAの状態に応じて初期上書き禁止用EEPROM132a1又は初期上書き許容用EEPROM132a2にバッテリ電圧Vbを記憶する異常記憶処理を実行してから前記ステップS45に移行する。
前記ステップS69のトルクセンサ異常検出記憶処理は、図9に示すように、先ず、ステップS691で、トルク異常検出中フラグFTが"0"にリセットされているか否かを判定し、これが"0"にリセットされているときにはステップS692に移行して、検出期間継続カウント値N1を"0"にクリアすると共に、検出期間中であるか確定期間中であることを表す期間状態フラグFSを検出期間を表す"0"にリセットしてからステップS693に移行して、トルク異常検出中フラグFTを"1"にセットしてから前記ステップS45に移行する。
一方、ステップS691の判定結果が、トルク異常検出中フラグFTが"1"にセットされているときにはステップS694に移行して、期間状態フラグFSが"1"にセットされているか否かを判定し、これが"0"にリセットされているときには検出期間中であると判断してステップS695に移行する。
このステップS695では、現在の検出期間継続カウント値N1に"1"をインクリメントして新たな検出期間継続カウント値N1を算出してからステップS696に移行し、検出期間継続カウント値N1が検出期間の終了を表す設定値N1sに達したか否かを判定し、N1<N1sであるときには検出期間中であるものと判断してステップS697に移行して、メイントルク検出値Tm、サブトルク検出値Ts、モータ電流検出値IMD及び車速検出値Vを時系列データとしてRAM131に一時記憶してから前記ステップS45に移行する。
また、ステップS696の判定結果がN1≧N1sであるときには検出期間の終了時点に達してトルクセンサ3が異常であること検出してステップS698に移行して、期間状態フラグFSを"1"にセットしてからステップS699に移行し、確定期間継続カウント値N2を"0"にクリアしてから前記ステップS697に移行する。
一方、前記ステップS684の判定結果が、期間状態フラグFSが"1"にセットされているものであるときにはステップS700に移行して、現在の確定期間継続カウント値N2に"1"をインクリメントして新たな確定期間継続カウント値N2を算出してからステップS701に移行する。
このステップS701では、ステップS700で算出した確定期間継続カウント値N2が確定期間の終了を表す設定値N2sに達したか否かを判定し、N2<N2sであるときには確定期間が終了していないものと判断して前記ステップS697に移行し、N2≧N2sであるときには確定期間が終了してトルクセンサ3の異常が確定したものと判断してステップS702に移行し、上書き禁止用EEPROM132a1の上書き禁止記憶領域MA1に最初の初期異常解析データが記憶されているか否かを表す初期データ判別フラグFTAが最初の初期異常解析データ記憶されていることを表す"1"にセットされているか否かを判定し、初期データ判別フラグFTAが"0"にリセットされているときには、上書き記憶領域MA1に最初の初期異常解析データが記憶されていないものと判断して、ステップS703に移行する。
このステップS703では、RAM131に記憶されているメイントルク検出値Tm及びサブトルク検出値Tsの時系列データを上書き禁止記憶領域MA1に書込み、次いでステップS704に移行し、RAM131に記憶されている時系列データを消去し、次いでステップS705に移行して、初期データ判別フラグFTAを"1"にセットしてから前記ステップS45に移行する。
また、前記ステップS702の判定結果が、初期データ判別フラグFTAが"1"にセットされているときには、ステップS706に移行して、RAM131に記憶されているメイントルク検出値Tm及びサブトルク検出値Tsの時系列データを上書き許容用EEPROM132a2に形成した上書き許容記憶領域MA2に記憶してからステップS707に移行し、RAM131に格納されている時系列データを消去してから前記ステップS45に移行する。
また、図8のステップS73の異常検出記憶処理でもバッテリ電圧Vbについて上記ステップS691〜S707と同様の処理を行って、バッテリ電圧Vbを検出期間及び確定期間で時系列データをRAM131に記憶し、バッテリ電圧異常が確定したときにRAM131に記憶されているバッテリ電圧の時系列データを初期データ判別フラグFTAの状態に応じて上書き禁止用EEPROM132a1又は上書き許容用EEPROM132a2に記憶する。
また、常時異常検出処理は、図10に示すように、先ず、ステップS81で、EEPROM132a1〜132b2の書込み時に書込みと読込みのベリファイを行って、両者が一致する正常であるか否かを検出することにより、EEPROM132a1〜132b2が正常であるか否かを判定し、EEPROM132a1〜132b2の何れかが異常であるときにはステップS82に移行して、初期データ判別フラグFTBが"1"にセットされているか否かを判定し、これが"0"にセットされているときには、ステップS83に移行して、異常となったEEPROMが常時異常上書き禁止用EEPROM132b1であるか否かを判定し、常時異常上書き禁止用EEPROM132b1が正常であるときには、ステップS85に移行して、異常となったEEPROM132a2,132b1及び132b2の何れかが異常であることを表すEEPROM異常コマンドを常時異常上書き禁止用EEPROM132b1に記憶してからステップS85に移行して、初期データ判別フラグFTBを"1"にセットしてからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰し、常時異常上書き禁止用EEPROM132b1が異常であるときにはステップS86に移行して、常時異常上書き許容用EEPROM132b2に常時異常上書き禁止用EEPROM132b1が異常であることを表すEEPROM異常コマンドを記憶してからステップS87に移行して、異常警報信号を警報回路133に出力してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
また、ステップS82の判定結果が、初期データ判別フラグFTBが"1"にセットされているときには、ステップS88に移行して、異常となったEEPROMが常時異常上書き許容用EEPROM132b2であるか否かを判定し、常時異常上書き許容用EEPROM132b2ではないときにはステップS89に移行して、異常となったEEPROMを表すEEPROM異常コマンドを常時異常上書き許容用EEPROM132b2に記憶してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰し、常時異常上書き許容用EEPROM132b2が異常であるときにはステップS90に移行して、初期異常上書き許容用EEPROM132a2に常時異常上書き許容用EEPROM132b2の異常を表すEEPROM異常コマンドを記憶してからステップS91に移行して、異常警報信号を警報回路133に出力してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
一方、ステップS81の判定結果が、EEPROM132a1〜132b1が正常であるときには、ステップS92に移行して、自己用ウォッチドッグタイマ101mが所定時間内にクリアコマンドが生成されずにタイムアップしたか否かを判定することによりメインMCU101が正常であるか否かを判定し、メインMCU101が異常であるときにはステップS93に移行して、前述した図8に示す初期異常検出処理におけるステップS42〜S44及びS46の処理と同様の処理を行って、初期データ判別フラグFTBの状態に応じて常時上書き禁止用EEPROM132b1又は常時上書き許容用EEPROM132b2にメインMCU101が異常であることを表すメインMCU異常コマンドを記憶する異常記憶処理を実行してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
また、前記ステップS92の判定結果が、メインMCU101が正常であるときにはステップS94に移行して、サブ用ウォッチドッグタイマ101sが所定時間内にサブMCU102でクリアコマンドが生成されずにタイムアップしたか否かを判定することによりサブMCU102が正常であるか否かを判定し、サブMCU102が異常であるときにはステップS103に移行して、前述した図8のステップS42〜S44及びS46の処理と同様の処理を行って、初期データ判別フラグFTBの状態に応じて常時上書き禁止用EEPROM132b1又は常時上書き許容用EEPROM132b2にサブMCU102が異常であることを表すサブMCU異常コマンドを記憶する異常記憶処理を実行してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
さらに、前記ステップS94の判定結果が、サブMCU102が正常であるときには、ステップS96に移行して、メインMCU101及びサブMCU102で演算した操舵補助補償値IM *′が略一致するか否かを判定して両MCU101及び102の指令値演算が正常であるか否かを判定し、両者の操舵補助補償値IM *′が所定値以上相違するときにはメインMCU101の指令値演算が異常であると判断してステップS97に移行し、前述した図8のステップS42〜S44及びS46の処理と同様の処理を行って、初期データ判別フラグFTBの状態に応じて常時上書き禁止用EEPROM132b1又は常時上書き許容用EEPROM132b2にメインMCU101の指令値演算が異常であることを表すメインMCU指令値演算異常コマンドを記憶する異常記憶処理を実行してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
さらに、前記ステップS96の判定結果が、指令値演算が正常であるときには、ステップS98に移行して、モータ電流検出回路112で検出したモータ電流IMDが所定値異常を所定時間継続していないか否かを検出して、モータ電流IMDが正常であるか否かを判定し、モータ電流IMDが過電流異常であるときにはステップS99に移行して、前述した図8のステップS42〜S44及びS46の処理と同様の処理を行って、初期データ判別フラグFTBの状態に応じて常時上書き禁止用EEPROM132b1又は常時上書き許容用EEPROM132b2に異常となったモータ電流IMDの値を記憶する異常記憶処理を実行してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
さらにまた、上記ステップS98の判定結果が、モータ電流IMDが正常であるときにはステップS100に移行して、モータ駆動回路110の駆動電源異常、モータ中性点異常、位置信号検出用電源異常、位置検出用ホールIC異常等が発生していないモータ制御系が正常であるか否かを判定し、モータ制御系に異常が発生している場合には、ステップS101に移行して、前述した図8のステップS42〜S44及びS46の処理と同様の処理を行って、初期データ判別フラグFTBの状態に応じて常時上書き禁止用EEPROM132b1又は常時上書き許容用EEPROM132b2に異常の原因を表す異常コマンドを記憶する異常記憶処理を実行してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
なおさらに、ステップS100の判定結果が、モータ制御系が正常であるときには、ステップS102に移行し、温度センサ114で検出したMCU近傍温度が予め設定した正常温度範囲内である正常であるか否かを判定し、MCU近傍温度が正常温度範囲外であるときにはステップS103に移行して、前述した図8のステップS42〜S44及びS46の処理と同様の処理を行って、初期データ判別フラグFTBの状態に応じて常時上書き禁止用EEPROM132b1又は常時上書き許容用EEPROM132b2に温度センサ114の検出温度を記憶する異常記憶処理を実行してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
また、前記102の判定結果が、MCU近傍温度が正常温度範囲内でなって正常であるときにはステップS104に移行して、メイントルクセンサ3m及びサブトルクセンサ3sのトルク検出値Tm及びTsとセンサ電圧監視部3wから出力される電圧異常検出信号SAを読込んでからステップS105に移行する。
このステップS105では、メイントルクセンサ3mで検出したメイントルク検出値Tmが予め設定された上限値Tmsu〜下限値Tmslの正常範囲内であるか否かを判定し、正常範囲外であるときには、ステップS106に移行して、前述した図9の異常検出記憶処理と同様に、検出期間及び確定期間を設定すると共に、RAM131にメイントルク検出値Tmを時系列データとして記憶し、さらにトルク異常検出中フラグFTをトルク異常検出中フラグFTmに置換すると共に、初期データ判別フラグFTAを初期データ判別フラグFTBに置換した異常検出記憶処理を行ってからタイマ割込処理を終了してメインプログラムに復帰する。
さらに、ステップS105の判定結果が、メイントルクセンサ3mが正常であるときには、ステップS107に移行して、トルク異常検出中フラグFTmを"0"にリセットし、次いでステップS108に移行して、RAM131に記憶されている時系列データを消去してからステップS109に移行する。
このステップS109では、サブトルクセンサ3sで検出したメイントルク検出値Tsが予め設定された上限値Tssu〜下限値Tsslの正常範囲内であるか否かを判定し、正常範囲外であるときには、ステップS110に移行して、前述した図9の異常検出記憶処理と同様に、検出期間及び確定期間を設定すると共に、RAM131にサブトルク検出値Tsを時系列データとして記憶し、さらにトルク異常検出中フラグFTをトルク異常検出中フラグFTsに置換すると共に、初期データ判別フラグFTAを初期データ判別フラグFTBに置換した異常検出記憶処理を行ってからタイマ割込処理を終了してメインプログラムに復帰する。
また、ステップS109の判定結果が、サブトルクセンサ3sが正常であるときには、ステップS111に移行して、トルク異常検出中フラグFTsを"0"にリセットし、次いでステップS112に移行して、RAM131に記憶されている時系列データを消去してからステップS113に移行する。
このステップS113では、トルク検出値Tm及びTsに基づいて前記(1)式の演算を行ってトルク偏差ΔTを算出し、次いでステップS114に移行して、算出したトルク偏差ΔTが予め設定した設定値ΔTs以下である正常状態であるか否かを判定し、ΔT>ΔTsであって異常状態であるときにはステップS115に移行して、前述した図9の異常検出記憶処理と同様の検出期間及び確定期間を設定すると共に、初期データ判別フラグFTAを初期データ判別フラグFTBに置換したトルクセンサ異常検出記憶処理を行ってからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰し、ΔT≦ΔTsであって正常状態であるときにはステップS116に移行して、トルク異常検出中フラグFTを"0"にリセットし、次いでステップS117に移行してRAM131に格納されている時系列データを消去してから後述するステップS118に移行する。
このステップS118では、トルクセンサ電源監視部3wから入力される電圧異常検出信号SAを読込み、これが論理値"0"である正常であるか否かを判定し、電圧異常検出信号SAが論理値"1"であるときにはステップS119に移行して、前述した図8のステップS42〜S44及びS46の処理と同様の処理を行って、初期データ判別フラグFTBの状態に応じて常時上書き禁止用EEPROM132b1又は常時上書き許容用EEPROM132b2にトルクセンサ電源が異常であることを表すトルクセンサ電源異常コマンドを記憶する異常記憶処理を実行してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
さらに、前記ステップS118の判定結果が、トルクセンサ電源が正常であるときには、ステップS120に移行して、バッテリ電圧Vbが予め設定された正常電圧範囲外を所定時間継続していない正常であるか否かを判定し、バッテリ電圧Vbが異常であるときには前述した図8のステップS42〜S44及びS46の処理と同様の処理を行って、初期データ判別フラグFTBの状態に応じて常時上書き禁止用EEPROM132b1又は常時上書き許容用EEPROM132b2にバッテリ電圧Vbを記憶する異常記憶処理を実行してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
さらにまた、ステップS120の判定結果が、バッテリ電圧Vbが正常であるときにはステップS122に移行して、車速センサ17から車速異常信号が入力されているか否かによって車速センサ17が正常であるか否かを判定し、車速センサ17が異常であるときにはステップS123に移行して、サンプリング周期が100msで検出期間60secに設定され確定期間が省略された図9のステップS691〜ステップS699と同様の処理を行う異常検出記憶処理を行ってからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
なお、上記常時異常検出処理では、異常検出記憶処理を行う場合に、後の異常解析を容易とするために時系列データとしてメイントルク検出値Tm、サブトルク検出値Ts、モータ駆動信号IM 、車速検出値Vを組として記憶する。
この図5及び図7〜図10の処理において、図5の処理と操舵補助機構10とで操舵補助制御機構が構成され、S41、S47、S58、S60、S62、S64〜S66、S70、S72、S81、S92、S94、S96、S98、S100、S102、S104、S105、S109、S112、S114、S118、S120、S122の処理が異常検出手段に対応し、ステップS42〜S44、S48〜S57、S59、S61、S63〜S65、S67〜S69、S71、S73、図9の処理、S82〜S91、S93、S95、S97、S99、S101、S106〜S108、S110〜S112、S115、S119、S121、S123の処理が異常データ格納手段に対応している。
次に、上記実施形態の動作を説明する。
今、製作工場で電動パワーステアリング装置の制御装置の組み付けが完了して出荷段階では、EEPROM132を構成する初期異常上書き禁止用EEPROM132a1、初期異常上書き許容用EEPROM132a2、及び常時異常上書き禁止用EEPROM132b1、常時異常上書き許容用EEPROM132b2には異常解析データが全く記録されていないクリア状態とすると共に、異常状態フラグAF、初期データ判別フラグFTA,FTB、トルク異常検出中フラグFT、期間状態フラグFS等の各種フラグを共に"0"にリセットしておく。
この出荷状態から車両の使用を開始するために、キースイッチをオン状態とすることにより、制御装置14に電源が投入されて、メインMCU101で図5及び図7〜図9の処理が実行開始され、同時にサブMCU102で図5の処理が実行開始される。 このとき、メインMCU101では、イグニッションスイッチがオン状態となったときに、電源投入時に先ず図8に示す初期異常検出処理が実行され、RAM131、EEPROM132a1,132a2及び132b1,132b2、メインMCU101、サブMCU102が正常であるか否かが判定されると共に、MCU近傍温度が正常であるか否か、トルクセンサ3mが正常であるか否かの初期診断が行われ、この初期診断で各部が正常であるときには、図5の操舵補助制御処理及び図10の常時異常検出処理が実行される。
図5の操舵補助制御処理では、操舵トルクセンサ3で検出したトルク検出値Tから中立電圧V0 を減算して操舵トルクTsを算出し(ステップS2)、次いで車速センサ17から車速検出値Vを読込み(ステップS3)、操舵トルクTsと車速検出値Vとに基づいて図6に示す操舵補助指令値算出マップを参照して操舵補助指令値IM *を算出する(ステップS4)。
一方、モータ角速度推定回路20で推定したモータ角速度ωを読込み(ステップS5)、このモータ角速度ωに基づいて慣性補償制御用の慣性補償値Ii を算出すると共に、摩擦補償制御用の摩擦補償値If を算出し(ステップS6)、さらに操舵トルクTsを微分演算してセンタ応答性改善指令値Ir を算出し(ステップS7)、これら慣性補償値Ii、摩擦補償値If 及びセンタ応答性改善補償値Ir を操舵補助指令値IM *に加算して操舵補助補償値IM *′を算出する(ステップS8)。
そして、操舵補助補償値IM *′を微分演算処理してフィードフォワード制御における微分補償制御用の微分値Idを算出し(ステップS9)、次いで、モータ電流補正値IMAを減算して電流偏差ΔIを算出し(ステップS10)、算出した電流偏差ΔIを比例演算処理して比例補償制御用の比例値ΔIpを算出すると共に、積分演算処理して積分補償制御用の積分値ΔIiを算出し(ステップS11,S12)、次いで、微分値Id、比例値ΔIp及び積分値ΔIiを加算してモータ駆動信号IM を算出する(ステップS13)。
このとき、図7の異常検出処理で、操舵補助制御系で異常を検出しておらず、異常状態フラグAFが"0"にリセットされているものとすると、ステップS16に移行して、算出したモータ駆動信号IM をモータ駆動回路110に出力することにより、モータ駆動回路110から電動モータ13に駆動電流を供給して、この電動モータ13でステアリングホイール1に作用された操舵トルクに応じた操舵補助力を発生させ、これを減速ギヤ11を介して出力軸2bに伝達する。
このとき、車両が停車している状態でステアリングホイール1を操舵する所謂据え切り状態では、図6に示す操舵補助指令値算出マップの特性線の勾配が大きいことにより、小さい操舵トルクTsで大きな操舵補助指令値IM *を算出するので、電動モータ13で大きな操舵補助力を発生して軽い操舵を行うことができる。 一方、車両が発進して、所定車速以上となると、図6に示す操舵補助指令値算出マップの特性線の勾配が小さくなることにより、大きな操舵トルクTsでも小さな操舵補助指令値IM *を算出するので、電動モータ13で発生する操舵補助力が小さくなり、ステアリングホイール1の操舵が軽くなりすぎることを抑制して最適な操舵を行うことができる。
一方、図10の常時異常検出処理では、所定時間毎のタイマ割込処理として実行されることにより、EEPROM132a1〜132b2、メインMCU101、サブMCU102が正常であるか否かを判定すると共に、メインMCU101での指令値演算が正常であるか否か、モータ電流IMが正常であるか否か、モータ制御系が正常であるか、MCU近傍温度が正常であるか否か、トルクセンサ3mが正常であるか否か、バッテリ電圧Vbが正常であるか否か、車速センサ17が正常であるか否かを常時判定する。
そして,常時異常検出処理で異常が検出されない場合には、図5の操舵補助制御処理の実行が継続される。
この操舵補助制御機構が正常な状態から例えば操舵トルクセンサ3のメイントルクセンサ3mに短絡や断線等が発生して、操舵トルク検出値Tが正常範囲外に逸脱する状態となると、図10の処理において、ステップS105からステップS106に移行して、図9と同様の処理を実行して、所定時間の検出期間内にメイントルク検出値Tm、サブトルク検出値Ts、モータ電流IM、車速Vが所定のサンプリング周期でRAM131に時系列データとして記憶され、その後所定時間の確定期間内で同様にメイントルク検出値Tm、サブトルク検出値Ts、モータ電流IM、車速Vが所定のサンプリング周期でRAM131に時系列データとして記憶される。
そして、確定期間が終了したときに、初めての異常であるときには初期データ判別フラグFTBが"0"にリセットされているので、図4に示すように時系列データが常時異常上書き禁止用EEPROM132b1に記憶され、最初に自己の異常又は他の異常が発生して初期データ判別フラグFTBが"1"にセットされているときには、時系列データを常時異常上書許容用EEPROM132b2に記憶する。
同様に、常時異常検出処理の実行中に、サブトルクセンサ3sに正常範囲外となる異常が発生したり、メイントルク検出値Tm及びサブトルク検出値Tsの偏差ΔTが所定値ΔTsを超える異常が発生したりしたときには、上記と同様に図9の異常検出記憶処理を行って検出期間及び確定期間の時系列データが初期データ判別フラグFTBの状態に応じて常時異常上書き禁止用EEPROM132b1又は常時異常上書き許容用EEPROM132b2に記憶される。
一方、常時異常検出処理中に、メインMCU101、サブMCU102、メインMCU101の指令値演算、モータ電流IM、モータ制御系、MCU近傍温度、バッテリ電圧Vbに異常が発生した場合には、その異常が発生した時点で、初期データ判別フラグFTBの状態に応じて発生した異常を表す異常コマンドが常時異常上書き禁止用EEPROM132a1又は常時異常上書き許容用EEPROM132b2に記憶される。
このように、常時異常検出処理では、出荷後に最初に発生した異常については常時異常上書き禁止用EEPROM132b1に時系列データ、異常コマンド、異常検出値の何れかで記憶され、その後の上書きが禁止されるので、操舵補助制御装置が作動状態で発生する最初の異常が確実に保持され、その後に発生する異常については上書き許容用EEPROM132b2に上書き記憶される。
このため、操舵補助制御装置に異常が発生した場合の解析を行う場合に、EEPROM132b1及び132b2に記憶されている異常解析用データを読出すことにより、最初の異常発生が何でなるかを確実に把握することができると共に、その後の異常についても上書き記憶されているが他の異常が発生しているか否かを把握することができる。
同様にして、図8の初期異常検出処理で、最初に異常が発生したときには初期異常上書き禁止用EEPROM132a1に時系列データ、異常コマンド及び異常検出値の何れかが記憶され、2度目以降の異常が発生したときには初期異常上書き許容用EEPROM132a2に上書き記憶される。
このため、操舵制御装置に電源が投入された初期状態で発生する異常を初期異常上書き禁止用EEPROM132a1及び初期異常上書き許容用EEPROM132a2に確実に記憶することができ、異常解析を正確に行うことができる。
このように、上記実施形態によると、初期異常検出処理及び常時異常検出処理の2つの異常検出処理で、異常を検出したときに個別の上書き禁止用EEPROM132a1,132a2及び132b1,132b2に時系列データ、異常コマンド、異常検出値の何れかを記憶するので、操舵補助制御装置の異常が初期状態に発生したものかその後の操舵補助装置の作動状態に発生したものかを正確に把握することができ、異常解析をより正確に行うことができる。
しかも、ユーザーが操舵補助制御機構の異常を検知して、ディーラー等に修理を依頼した場合に、修理先で再度操舵補助制御処理を起動させて異常確認を行った場合に再度異常が発生した場合に、このときに収集される異常解析データは上書き許容用EEPROM132a2又は132b2に上書き記憶されることになり、上書き禁止用EEPROM132a1及び132b1に記憶されている初期異常解析データは上書きされることなく確実に保持される。
なお、上記実施形態においては、上書き禁止用EEPROM132a1及び132b1と上書き許容用EEPROM132a2及び132b2とを夫々1つずつ設ける場合について説明したが、これに限定されるものではなく、各EEPROM132a1、132a2、132b1及び132b2を夫々複数個設けるようにしてもよく、各EEPROM132a1、132a2、132b1及び132b2は同数設ける場合に限らず、個別に任意の個数を設けるようにしてもよい。
さらに、上記実施形態においては、上書き禁止用EEPROM132a1及び132b1については完全に上書きを禁止する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、時系列データ以外の異常コマンド又は異常検出値を記憶する場合には、これらのデータ量が少ないので、上書きするデータ量を不揮発性メモリに蓄積する上書きデータ管理部を設け、この上書きデータ管理部で上書き禁止用EEPROM132a1及び132b1の記憶量が最大となるまでの間は記憶を継続するようにすることもできる。
すなわち、図11に示すように、メインMCU101に新たにデータ管理用EEPROM132cを設けると共に、メインMCU101で、図12に示すように、上書き禁止用EEPROM132a1及び132b1に記憶するデータ量を管理するデータ書込管理処理を実行する。このデータ書込管理処理は、所定時間(例えば2msec)毎のタイマ割込処理として実行され、先ず、ステップS201で、上書き禁止用EEPROM132a1及び132b1へのデータ書込状態か否かを判定し、上書き禁止用EEPROM132a1及び132b1へのデータ書込状態ではないときにはそのままタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。ステップS201の判定結果が、上書き禁止用EEPROM132a1及び132b1へのデータ書込状態であるときにはステップS202に移行して、書込対象が上書き禁止用EEPROM132a1であるか否かを判定し、書込対象が上書き禁止用EEPROM132a1であるときにはステップS203に移行して、初期データ判別フラグFTAが“1”であるか否かを判定し、この初期データ判別フラグFTAが“0”であるときにはステップS204に移行して、新たに設けたデータ管理用EEPROMのEEPROM132a1用のデータ量記憶領域に記憶されているデータ量Da1を読込み、次いでステップS205に移行して、読込んだデータ量Da1にこれから書込むデータ量daを加算して新たなデータ量Da1(=Da1+da)を算出する。
次いで、ステップS206に移行して、算出したデータ量Da1が上書き禁止用EEPROM132a1の許容データ量Dasに達したか否かを判定し、Da1≦DasであるときにはステップS207に移行して、新たな異常データを上書き禁止用EEPROM132a1に書込んでからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
一方、ステップS206の判定結果がDa1>Dasであるときには、ステップS208に移行して、初期データ判別フラグFTAを“1”にセットしてからステップS209に移行して新たな異常データを上書き許容用EEROM132a2に書込んでからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
また、前記ステップS203の判定結果が、初期データ判別フラグFTAが“1”であるときには、直接ステップS209に移行する。
さらに、前記ステップS202の判定結果が、書込対象が上書き禁止用EEPROM132b1であるときには、ステップS210に移行して、初期データ判別フラグFTBが“1”であるか否かを判定し、この初期データ判別フラグFTBが“0”であるときにはステップS211に移行して、新たに設けたデータ管理用EEPROMのEEPROM132b1用のデータ量記憶領域に記憶されているデータ量Db1を読込み、次いでステップS212に移行して、読込んだデータ量Db1にこれから書込むデータ量dbと加算して新たなデータ量Db1(=Db1+db)を算出する。
次いで、ステップS213に移行して、算出したデータ量Db1が上書き禁止用EEPROM132b1の許容データ量Dbsに達したか否かを判定し、Db1≦DbsであるときにはステップS214に移行して、新たな異常データを上書き禁止用EEPROM132b1に書込んでからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
一方、ステップS213の判定結果がDb1>Dbsであるときには、ステップS215に移行して、初期データ判別フラグFTBを“1”にセットしてからステップS216に移行して新たな異常データを上書き許容用EEROM132b2に書込んでからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
また、前記ステップS210の判定結果が、初期データ判別フラグFTBが“1”であるときには、直接ステップS216に移行する。
このように、データ書込管理処理で、初期データ判別フラグFTA及びFTBを管理することにより、上書き禁止用EEPROM132a1及び132b1の記憶容量に空きがある場合には、これら上書き禁止用EEPROM132a1及び132b1に異常データを順次書込み、上書き禁止用EEPROM132a1及び132b1が満杯となった状態で、異常データを上書き許容用EEPROM132a2及び132b2に書込むことにより、多くの異常データを上書きすることなく保存することができる。この場合、上書き禁止用EEPROM132a1及び132b1に、解析データとして重要な前述した時系列データを記憶する時系列データ記憶領域を確保しておき、この時系列データ記憶領域には他の異常データの書込を禁止し、他の異常データは時系列データ記憶領域以外の記憶領域にその記憶容量が満杯となるまで記憶するようにすることもできる。このためには、上書き禁止用EEPROM132a1及び132b1に書込むデータが時系列データであるか否かを判別すると共に、時系列データ記憶領域に初回の時系列データが記憶されているか否かを判別することにより、時系列データであるときに、初回の時系列データを時系列データ記憶領域に記憶し、次の時系列データであるときには他の記憶領域の残り容量に応じて記憶するか否かを判断すればよい。
この場合には、時系列データを含む異常以外の異常が発生した場合には、複数の異常を上書き禁止用EEPROM132a1及び132b1に記憶することができ、複合異常が発生した場合の異常解析をより正確に行うことができる。
また、図3に示すように、修理先で、異常診断装置29をメインMCU101に接続して、メインMCU101で図13に示すデータ転送処理を行うことにより、上書き禁止用EEPROM132a1,132b1及び上書き許容用EEPROM132a2,132b2に記憶されている初期異常解析データ及び常時異常解析データを読出して、正確な異常解析を行うことができる。この異常解析を終了したときには、異常診断装置29から初期データ判別フラグFTA及びFTBを"0"にリセットするリセット信号をメインMCU101に入力することにより、上書き禁止用EEPROM132a1及び132b1に初期異常解析データの書込が可能となる。
ここで、データ転送処理は、図13に示すように、メインMCU101に異常診断装置29が接続されているときに所定時間(例えば2msec)毎のタイマ割込処理として実行開始され、先ず、ステップS220で、異常診断装置29からデータ転送要求が入力されたか否かを判定し、データ転送要求が入力されたときには、ステップS221に移行して、上書き禁止用EEPROM132a1,132b1及び上書き許容用EEPROM132a2,132b2に記憶されている初期異常解析データ及び常時異常解析データを読出して、異常診断装置29に転送してからタイマ割込処理を終了する。
また、前記ステップS220の判定結果が、データ転送要求が入力されていないときにはステップS222に移行して、リセット信号が入力されたか否かを判定し、リセット信号が入力されていないときには、そのままタイマ割込処理を終了し、リセット信号が入力されたときにはステップS223に移行して、正常なEEPROM132a1〜132b2に記憶されている初期データ判別フラグFTA及びFTBを"0"にリセットしてからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
この図13のデータ転送処理において、ステップS222及び223の処理がフラグリセット手段に対応している。
さらには、EEPROM132a〜132b2を着脱可能として、これらを取り外してから異常診断装置29に装着して異常解析を行うと共に、異常診断装置29でフラグFTA及びFTBのリセットを行うようにしてもよい。この場合には、異常診断装置29がフラグリセット手段に対応する。
さらにまた、上記実施形態においては、モータ駆動電流IM を中央処理装置32で実行するソフトウェア処理によって算出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、操舵補助指令値演算器、センタ応答性改善回路、慣性補償器、摩擦補償器、微分補償器、減算器、比例演算器、積分演算器、加算器等を組み合わせたハードウェアによってモータ駆動電流IM を算出するようにしてもよい。
なおさらに、上記実施形態においては、記憶手段としてEEPROMを適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、フラッシュメモリ等の任意の不揮発性メモリを適用することができる。また、EEPROMに書込む時系列データの種別は発生する異常に応じて任意に設定することができる。
また、メインMCU101における初期異常検出処理及び常時異常検出処理で電動パワーステアリング装置の正常な動作に影響を与える異常を検出したときに、図5の操舵補助制御処理を終了させるようにしてもよい。
さらに、上記実施形態においてはメインMCU101でのみ初期異常検出処理及び常時異常検出処理を行う場合について説明したが、これに限定されるものではなく、サブMCU102でもEEPROMを設けて初期異常検出処理及び常時異常検出処理を行うようにしてもよい。
本発明の一実施形態を示す概略構成図である。 操舵トルクセンサで検出されるトルク検出信号の特性線図である。 図1のコントローラの具体的構成を示すブロック図である。 EEPROMの構成を示す説明図である。 メイン及びサブMCUで実行する操舵補助制御処理手順の一例を示すフローチャートである。 操舵補助指令値算出マップを示す特性線図である。 メインMCUで実行する異常検出処理手順の一例を示すフローチャートである。 初期異常検出処理手順の一例を示すフローチャートである。 トルクセンサ異常検出記憶処理手順の一例を示すフローチャートである。 常時異常検出処理手順の一例を示すフローチャートである。 EEPROMの他の構成を示す説明図である。 メインMCUで実行するデータ書込管理処理手順の一例を示すフローチャートである。 メインMCUで実行するデータ転送処理手順の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1…ステアリングホイール、2…ステアリングシャフト、3…操舵トルクセンサ、3m…メイントルクセンサ、3s…サブトルクセンサ、8…ステアリングギヤ、13…電動モータ、14…制御装置、15…バッテリ、16…キースイッチ、17…車速センサ、101…メインMCU、102…サブMCU、110…モータ駆動回路、112…モータ電流検出回路、113…モータ角速度推定回路、114温度センサ、130…ROM、131…RAM、132a1…初期異常上書き禁止用EEPROM,132a2…初期異常上書き許容用EEPROM、132b1…常時異常上書き禁止用EEPROM,132b2…常時異常上書き許容用EEPROM

Claims (12)

  1. 操舵系に対して操舵補助力を付与する電動機を備えた操舵補助制御機構と、該操舵補助制御機構の異常を検出する異常検出手段と、該異常検出手段で前記操舵補助制御機構の異常を検出したときに、当該異常を解析する異常解析データを記憶手段に記憶する異常データ格納手段とを備え、
    前記記憶手段は、前記異常解析データの上書きを禁止する上書き禁止記憶領域と、前記異常解析データを上書き記憶する上書き許容記憶領域とを備え、前記異常データ格納手段は、異常検出手段で検出した操舵補助制御機構の異常が最初の異常解析データであるときに、前記上書き禁止記憶領域に記憶し、2回目以降の異常解析データであるときに、前記上書き許容記憶領域に記憶するように構成されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置の制御装置。
  2. 前記記憶手段は、電気的に消去可能なリードオンリメモリで構成されていることを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
  3. 前記異常データ格納手段は、初期異常解析データを前記記憶手段に記憶したときにセットされる初期データ判別フラグを有し、前記異常解析データが入力された場合に、該初期データ判別フラグがリセットされているときに初期異常解析データとして前記上書き禁止記憶領域に記憶し、初期データ判別フラグがセットされているときに初期異常解析データ以降の異常解析データとして前記上書き許容記憶領域に記憶するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
  4. 前記異常データ格納手段は、異常解析データの解析処理を行ったときに、前記初期データ判別フラグをリセットするフラグリセット手段を備えていることを特徴とする請求項3に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
  5. 前記記憶手段は複数の上書き禁止記憶領域を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
  6. 操舵系に対して操舵補助力を付与する電動機を備えた操舵補助制御機構と、該操舵補助制御機構の作動開始時の異常を検出する初期異常検出手段と、前記操舵制御機構の作動開始後の異常を常時検出する常時異常検出手段と、前記初期異常検出手段及び前記常時異常検出手段で異常を検出したときに、当該異常を解析する異常解析データを記憶手段に記憶する異常データ格納手段とを備え、
    前記記憶手段は、前記初期異常検出手段及び前記常時異常検出手段に個別に対応して、前記異常解析データの上書きを禁止する初期異常用及び常時異常用の上書き禁止記憶領域と、前記異常解析データを上書き記憶する初期異常用及び常時異常用の上書き許容記憶領域とを備え、
    前記異常データ格納手段は、前記初期異常検出手段で検出した操舵補助制御機構の異常が最初の異常解析データであるときに、前記初期異常用上書き禁止記憶領域に記憶し、2回目以降の初期異常解析データであるときに、前記初期異常用上書き許容記憶領域に記憶し、前記常時異常検出手段で検出した操舵補助制御機構の異常が最初の異常解析データであるときに、前記常時異常用上書き禁止記憶領域に記憶し、2回目以降の常時異常解析データであるときに、前記常時異常用上書き許容記憶領域に記憶するように構成されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置の制御装置。
  7. 前記異常データ格納手段は、異常検出される前後における所定時間の間の異常解析用データを時系列で保持するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
  8. 前記異常解析用データは、異常発生に至る第1の所定時間でなる検出期間の時系列データと、前記検出期間の終了時から第2の所定時間までの確認期間の時系列データとで構成されていることを特徴とする請求項7に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
  9. 前記初期異常検出手段は、前記操舵補助制御機構に含まれるトルク検出手段の初期異常検出、前記操舵補助制御機構に含まれる制御手段の初期異常検出、前記操舵補助制御機構に含まれる電流検出手段の初期異常検出、前記操舵補助制御機構に含まれる電動モータの初期異常検出、電源系統の初期異常検出及び前記記憶装置の初期異常検出の何れか1つ又は複数を行うように構成されていることを特徴とする請求項6又は7に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
  10. 前記常時異常検出手段は、前記操舵補助制御機構に含まれるトルク検出手段の常時異常検出、前記操舵補助制御機構に含まれる制御手段の常時異常検出、前記操舵補助制御機構に含まれる電流検出手段の常時異常検出、前記操舵補助制御機構に含まれる電動モータの常時異常検出、前記操舵補助制御機構に含まれる車速検出手段の常時異常検出及び電源系統の常時異常検出の何れか1つ又は複数を行うように構成されていることを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
  11. 前記初期異常用上書き禁止記憶領域及び常時異常用上書き禁止記憶領域に最初に記憶されたデータ量を管理するデータ量管理手段と、次に異常解析データが生成されたときに、前記データ量管理手段で管理するデータ量に基づいて当該異常解析データを格納可能であるか否かを判定し、格納可能であるときに新たな異常解析データを初期異常用上書き禁止記憶領域及び常時異常用上書き禁止記憶領域に追加記憶する記憶データ追加手段とを備えていることを特徴とする請求項6乃至10の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
  12. 前記データ管理手段は前記初期異常用上書き禁止記憶領域及び常時異常用上書き禁止記憶領域に記憶されているデータ量を不揮発性メモリに格納して管理するように構成されていることを特徴とする請求項11に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
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