JP2009073351A - 作業車輌 - Google Patents

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Abstract

【課題】シンプルかつコンパクトな構成で前後に揺動可能なクローラ走行装置を備え、機体の一部によって機体重量を支持した作業車輌を提供する。
【解決手段】
トラクタは、機体前後に配設された前部クローラ走行装置10と、後部クローラ走行装置とによって走行機体が支持されており、前部クローラ走行装置10では、センターケース19にキングピンケース20が固設されており、該キングピンケース20にはキングピン21を中心として左右に回動自在に中間ケース26が連結されている。中間ケース26には車軸31を内装する支持ケース28が一体に取付けられていると共に、車軸31の外端には前スプロケット12が装着されている。また、前スプロケット12の機体内側では、支持ケース28の外周部にはトラックフレームと連結したホルダ41が嵌合し、ホルダ41が前後に揺動することによって前部クローラ走行装置10も前後に揺動する。
【選択図】図12

Description

本発明は、軟泥地等の不整地を安定して走行可能なクローラ型の作業車輌、例えばトラクタに関し、詳しくはクローラ走行装置の支持機構に関する。
従来、駆動用のスプロケットと、トラックフレームの前後端部に設けられたアイドラホイールと、該アイドラホイール間にてトラックフレームに支持される転輪とに亘ってクローラを巻装してなるクローラ走行装置を備えた作業車輌において、上記駆動用スプロケットを車軸の外端に装着し、その機体内側にて車軸にトラックフレームを支持するホルダ(揺動ブラケット、上方突出部)を取付けた作業車輌が案出されている(特許文献1及び2参照)。
上記特許文献1及び2記載の作業車輌は、前記スプロケットの機体内側近傍において車軸に筒部材を嵌挿し、該筒部材にトラックフレームを支持するホルダを外嵌すると共に、該筒部材とホルダとを相対回転可能に構成して、クローラ走行装置を車軸中心に揺動させている。
特開2000−72052号公報 実公平7−394号公報
上述の作業車輌は、スプロケットを車軸の外端に装着すると共に、その機体内側において車軸にトラックフレームを支持するホルダを取付け、車軸を中心としてクローラ走行装置を前後に揺動自在に構成している。このため、作業車輌の機体重量が車軸を介してトラックフレームに支持されることになり、車軸に大きな重量が作用する。該車軸には、機体重量が作用するため、その剛性を大きくする必要があると共に、支持機構も堅牢な構造を必要とし、車輌重量の増加、コストアップの原因となっている。
そこで本発明は、トラックフレームを、機体の一部を構成するファイナルケースに揺動自在に支持し、車軸に機体重量が作用しないように構成し、もって上述した課題を解決したクローラ型の作業車輌を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、エンジンからの動力を左右の車軸(30,86,87)に分岐して動力伝達する差動装置(16,84)を内装するアクスルハウジング(19,82)と、
前記車軸(30,86,87)に装着されたスプロケット(12,72)と、その下方に設けたトラックフレーム(50,120)の前後端部に配設したアイドラホイール(73,74,13,14)とに亘りクローラ(11,71)を巻装してなるクローラ走行装置(10,70)と、を備えてなる作業車輌(1)において、
前記アクスルハウジング(19,82)の両端に、ファイナルケース(60,140)を機体重量を支持するように連結し、該ファイナルケース(60,140)の内周側に軸受(30b,30c,88,90)を介して前記車軸(30,86,87)を回転自在に支持し、該ファイナルケース(60,140)から突出した前記車軸(30,86,87)の外端部分に前記スプロケット(12,72)を回転不能にかつ抜止めして固定し、
前記ファイナルケース(60,140)外周面に、前記トラックフレーム(50,120)を支持するホルダ(41,101)を、前記車軸(30,86,87)を中心として前後方向に揺動自在に支持してなる、
ことを特徴とする作業車輌にある。
請求項2に係る発明は、前記アクスルハウジング(19,82)は、フロントアクスルハウジング(19)及びリヤアクスルハウジング(82)からなり、
該フロントアクスルハウジング(19)及び該リヤアクスルハウジング(82)の左右両側にそれぞれ前記ファイナルケース(60,140)が連結されて、これらファイナルケース(60,140)にそれぞれ前記クローラ走行装置(10,70)が支持されてなる、
請求項1記載の作業車輌にある。
請求項3に係る発明は、前記ファイナルケース(60,140)は、キングピンケース(20)を介して、前記フロントアクスルハウジング(19)に連結され、該キングピンケース(20)に内装されたキングピン(21)を中心として前記フロントアクスルハウジング(19)に対して左右回動自在に構成された、
請求項2記載の作業車輌にある。
請求項4に係る発明は、前記ファイナルケース(60,140)に、該ファイナルケース(60,140)と前記ホルダ(41,101)との嵌合部に潤滑剤を供給するためのニップル(32,103)を形成し、
前記スプロケット(12,72)が装着されたボス(31,92)のフランジ部(31a,92a)に、該ニップル(32,103)へ潤滑剤を注入するための孔(31b,92b)を設けた、
ことを特徴とする請求項1乃至3記載の作業車輌にある。
なお、括弧内の符号等は、図面と対照するためのものであるが、これにより特許請求の範囲に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る発明によると、ファイナルケースの外周部にトラックフレームを支持するホルダを嵌合し、機体の一部を構成する該ファイナルケースにより機体重量を支持することによって、車軸の剛性を大きくとる必要がなくなり、機体重量の軽量化及びコストの軽減を図ることができる。また、車軸の外端にスプロケットを装着すると共に、該車軸を中心としてクローラ走行装置を前後に揺動させることにより、シンプルかつコンパクトな構成となり、清掃性も向上した。
請求項2に係る発明によると、フロントアクスルハウジング及びリヤアクスルハウジングの左右両側にそれぞれファイナルケースを連結し、該ファイナルケースにそれぞれクローラ走行装置が支持されることによって、軟泥地等の不整地を安定して走行することができる。特に、後進の際、作業車輌が軟泥地に沈みこんでも安定して走行することができる。
請求項3に係る発明によると、キングピンケースに内装されたキングピンを中心としてファイナルケースを左右回動自在に構成したことによって、旋回性及び操作性が向上した。また、旋回時にクローラが横滑りすることによって圃場面を荒らすことも低減した。
請求項4に係る発明によると、ファイナルケースに、該ファイナルケースとホルダとの嵌合部に潤滑剤を供給するためのニップルを形成し、スプロケットを装着するボスのフランジ部に、潤滑剤を該ニップルに注入するための孔を設けたことによって、容易に潤滑剤の補給をすることができる。
以下に図面に基づいて本発明に係る実施の形態について説明をする。図1乃至図3に示すように、本発明に係る作業車輌としてのトラクタ1は、機体フレーム3の前方にボンネット4に覆われたエンジンを有し、その後方にキャビン2が設けられていると共に、該キャビン2内にはステアリングハンドル6等からなる運転操作部5及び運転座席8が配設されている。
上記機体フレーム3は、前部クローラ走行装置10と、後部クローラ走行装置70とによって支持されており、該トラクタ1は、機体前後にそれぞれ左右一対づつ配設された三角型のクローラ走行装置10R,10L,70R,70Lによって駆動する4クローラ型のトラクタである。
図4に示すように、該後部クローラ走行装置70は、運転座席8の斜め下方に位置しており、後スプロケット72と、その下方に設けられたトラックフレーム120の前後端部に配設されたアイドラホイール73,74と、該アイドラホイール73,74の間にてトラックフレーム120に取付けられた転輪75とに亘ってクローラ71を巻装して構成され、後車軸86に装着された後スプロケット72が、エンジンからの動力によって回転することによって駆動する。
上記エンジンからの動力は、図5に示すように、ピニオンシャフト83から差動装置84に入力され、該差動装置84を介して左右のデフシャフト85に出力されると共に、ギヤ85a,87aの噛合によって内車軸87に動力伝達される。該内車軸87に入力されたエンジン動力は、遊星歯車からなる減速ギヤ機構91を介して後車軸86に伝達される。
該内車軸87は、内車軸ケース81に軸受90を介して回転自在に内装され、該内車軸ケース81は、上記差動装置84を内装するトランスミッションケース82に固設されている。また、後車軸86は軸受88及びオイルシール89を介して支持ケース80に回転自在に内装されており、該支持ケース80は、ボルト80aによって内車軸ケース81と一体に連結している。
このように後車軸伝動系では、リヤアクスルハウジングとしてのトランスミッションケース82の両端部に、ファイナルケース140としての内車軸ケース81及び支持ケース80が連結され、その内部にて動力伝達が行われている。
また、後車軸86の外端にはスプライン部86aが設けられており、該スプライン部86aには後車軸86とは別体に設けられた後車軸ボス92がスプライン係合してワッシャ93及びボルト94によって回転不能かつ抜け止めして取付けられている。該後車軸ボス92のフランジ部92aには、図6に示すように、後スプロケット72が3分割してボルト72dによって固設されており、1片のスプロケット72a,72b,72cが6本のボルト72dによって留められている。
一方、上記後車軸86の外端に装着された後スプロケット72の機体内側では、連結フレーム110を介してトラックフレーム120と連結(を支持)するホルダ101が、支持ケース80の外周部に嵌合しており、該ホルダ101と連結フレーム110によって後部クローラ装置70の揺動体100を構成している。該ホルダ101は支持ケース80にボルト108で取付けられたプレート106によって抜止めされていると共に、支持ケース80との間にはスラストライナ104及びブッシュ102が介在し、後車軸86を中心に支持ケース80に対して前後に揺動可能に設けられている。
また、支持ケース80には、上記ブッシュ102と支持ケース80との間に潤滑用のグリスを供給するグリスニップル103が設けられていると共に、後車軸ボス92のフランジ部92aには、該グリスニップル103にグリスを注入するグリスガンを挿入するグリス供給孔92bが設けられている。なお、該ブッシュ102の両端はダストシール105によって密閉されており、グリスの流出及び塵の流入を防いでいる。
更に、上述の後スプロケット72は、ホルダ101の幅Q内にその中心Rが位置するように偏心しており、後スプロケット72からの荷重が偏荷重となって、後車軸ボス92に作用しないように構成されている。
上記ホルダ101の底面には、複数のプレートからなり、該ホルダ101とトラックフレーム120とを連結する連結フレーム110が取付けられている。該連結フレーム110は、ホルダ101の底面と連結ボルト111aによって固設される上部プレート111と、該連結フレーム110の底面を構成する下部プレート113と、該上部プレート111及び該下部プレート113を上下に連結する縦プレート112とを備え、上述の下部プレート113とボルト114aによって連結する中間プレート114の下面から、トラックフレーム120を構成する上部角パイプ121と連結する結合プレート115及び該上部角パイプ121と下部角パイプ122とに亘って連結する前部プレート116が延設されて、構成されている。
また、上述したホルダ101及び連結フレーム110からなる揺動体100は、図9に示す揺動規制装置118によって、揺動範囲を一定に規制されている。該揺動規制装置118は、連結フレーム110の上部プレート111の支持ケース80との対向側面に一体に形成された突起部からなる規制部111bと、該規制部111bと対向した支持ケース80の機体外側面に一体に形成された一対の突起部からなるストッパ80b,80bと、によって構成され、該ストッパ80b,80b間に規制部111bが位置すると共に、規制部111bが該ストッパ80b,80bと当接することによって、揺動体100及びトラックフレーム120の前後への揺動範囲を規制する。
上記連結フレーム110を介してホルダ101と結合しているトラックフレーム120は、上部角パイプ121、下部角パイプ122及び後部アイドラ取付けプレート123が溶接されてなり、前後アイドラホイール73,74及びその間に配設された転輪75が取付けられている。
図10に示すように、該前部アイドラホイール73は、ブラケット126,126間にフロントアイドラシャフト73aを嵌挿した両持支持構造によって取付けられ、ベアリング73b及びオイルシール73cによって回転自在に構成されており、該ブラケット126,126は、上記前部プレート116及び結合プレート115に取付けられた支持パイプ124,124に嵌挿された一対の押棒125,125の前端から延設されている。
また、押棒125,125の後端には、サポート130が取付けられており、該サポート130を調節ネジ131及びナット132によって前後に移動させることによって、該押棒125,125及びそれに付随する前部アイドラホイール73を前後に移動可能にし、調節ネジ131の前端に前部プレート116を挟んで設けられた止め具133と相俟って、クローラ71の張り調整を可能にしている。
一方、後部アイドラホイール74は、後部アイドラ取付けフレーム123にベアリング74b及びオイルシール74cを介して、回動自在かつ前後移動不可能に取付けられている。該後部アイドラホイール74も前部アイドラホイール73と同様に、U字に形成された後部アイドラ取付けフレーム123間にリヤアイドラシャフト74aを嵌挿して後部アイドラホイール74を装着する、両持支持構造となっている。
上記前部アイドラホイール73と、後部アイドラホイール74との間には、3組の転輪75が配設されており、ベアリング75e及びオイルシール75fを介して回動自在に構成されている。これらの転輪75は転輪軸75aの両端に一対を一組として装着され、該転輪軸75aが内装された軸ケース75bから延びたブラケット75cがボルト75dによって下部角パイプ122に連結されて取付けられている。
なお、上記3組の転輪75は下部角パイプ122に、それぞれの転輪75間の間隔H,Iが同一になるように装着されており(H=I)、該転輪75にかかる重量配分を略々同じになるように構成している。
また、トラックフレーム120の下方には、下部角パイプ122の底面から延びたブラケット134にクローラガイド135が取付けられており、クローラ71の外れを防止している。更に該クローラガイド135は、その両端を前後アイドラホイール73,74の軸芯に向かわせる(S,T)と共に、両者の間隔を極力狭く構成して、スクレーパとしてアイドラホイール73,74への泥土の付着も防止している。
次に前部クローラ走行装置10について説明する。図11に示すように、前部クローラ走行装置10も後部クローラ走行装置70と同様に、前スプロケット12と、その下方に設けられたトラックフレーム50の前後端部に配設されたアイドラホイール13,14と、該アイドラホイール13,14の間にてトラックフレーム50に装着される転輪15とに亘ってクローラ11を巻装して構成され、前車軸30に装着された前スプロケット12がエンジンからの動力によって回転することによって駆動する。
図12に示すように、エンジンからの動力は、センターケース19に内装された差動装置16を介して左右のデフシャフト18に出力され、ギヤ18a,21aの噛合によってキングピン21に伝達される。該キングピン21に出力されたエンジン動力は、ギヤ21b,30dの噛合によって上記前車軸30に動力伝達される。
上記キングピン21が内装されるキングピンケース20は、センターケース19に固設されると共に、該キングピンケース20には、キングピン21を中心として前車軸30を軸支している中間ケース26が左右回動自在に連結している。また、該前車軸30を軸受30b,30cを介して回転自在に内装する支持ケース28は、中間ケース26にボルト28aによって一体に連結されている。
このように前車軸伝動系では、フロントアクスルハウジングとしてのセンターケース19の両端にキングピンケース20を介して、ファイナルケース60としての中間ケース26及び支持ケース28がキングピン21を中心として左右回動自在に連結されている。
一方、前車軸30の外端部には、スプライン部30aが設けられており、前車軸30とは別体に構成された前車軸ボス31が、スプライン係合すると共にプレート39及びボルト37によって回転不能かつ抜け止めされて取付けられている。また、図13に示すように、該前車軸ボス31のフランジ部31aには、前スプロケット12が2分割してボルト12cによって装着されており、該前スプロケット12a,12bは、一片が5つのボルト12cによって留められている。
また、前車軸30の外端に配設された前スプロケット12の機体内側では、後部クローラ走行装置70と同様に、連結フレーム42を介してトラックフレーム50と連結するホルダ41が、支持ケース28の外周部に嵌合しており、該ホルダ41と連結フレーム42によって前部クローラ走行装置10の揺動体40が構成されている。
該ホルダ41は、プレート36が支持ケース28にボルト38で取付けられることによって抜止めされていると共に、支持ケース28との間にはスラストライナ35及びブッシュ33を介在させ、前車軸30を中心に支持ケース28に対して前後に揺動可能に設けられている。
なお、支持ケース28を油蜜状に保っているオイルシール29は、上記ホルダ41の抜け止めプレート41、前車軸30と共にラビリンス形状を構成しており、その耐久性の向上を図っている。
また、支持ケース28には、上記ブッシュ33と支持ケース28との間に潤滑用グリスを供給するグリスニップル32が設けられていると共に、前車軸ボス31のフランジ部31aには、該グリスニップル32にグリスを注入するグリスガンを挿入するグリス供給孔31bが設けられている。該ブッシュ33の両端はダストシール34によって密閉されており、グリスの流出及び塵の流入を防いでいる。
図14に示すように、上記ホルダ41の底面には、複数のプレートからなり、上記ホルダ41とトラックフレーム50を連結する連結フレーム42が取付けられており、該連結フレーム42は、ホルダ41の底面と連結ボルト43aによって固設される上部プレート43と、該連結フレーム42の底面を構成する下部プレート45と、該上部プレート43と下部プレート45とを連結する縦プレート44とを備え、該下部プレート45とボルト45aによって連結する中間プレート46が、トラックフレーム50の上部角パイプ51,58とに溶接して取付けられることによって構成されている。
上述したホルダ41及び連結フレーム42からなる揺動体40は、図16に示す揺動規制装置48によって、一定の揺動範囲内に規制されて前後に揺動している。該揺動規制装置48は、連結フレーム42の上部プレート43の支持ケース28との対向側面に一体に形成された突起部からなる規制部43bと、該規制部43bと対向した支持ケース28の機体外側面に一体に形成された一対の突起部からなるストッパ28b,28bと、によって構成され、該ストッパ28b,28b間に規制部43bが位置すると共に、規制部43bが該ストッパ28b,28bと当接することによって、揺動体40及びトラックフレーム50の前後への揺動範囲を規制する。
上記トラックフレーム50は、上部角パイプ51,58及び下部角パイプ52がプレート47,49と共に溶接されて一体に構成されており、前部アイドラホイール13,後部アイドラホイール14及び該アイドラホール13,14間に配設された転輪15が取付けられている。
図17に示すように、前部アイドラホイール13は、上部角パイプ51から延びた前部アイドラホイールシャフト13aの端部にベアリング13b及びオイルシール13cを介して回転自在に取付けられており、該前部アイドラホイールシャフト13aが一端にて軸支された片持ち支持構造となっている。
また、下部角パイプ52に嵌挿された押棒61からは後部アイドラシャフト14aが延び、該後部アイドラシャフト14aにベアリング14b及びオイルシール14cを介して後部アイドラホイール14が回転自在に取付けられている。該後部アイドラシャフト14aも前部アイドラホイール13と同様に、一端にてのみ軸支された片持ち支持構造となっている。
更に、上記押棒61は、調節プレート62を介して、プレート49及び上部角パイプ58に固設された支持パイプ53に嵌挿された調節ロッド54と連結しており、該調整ロッド54は、調節ネジ57によって前後に移動可能に構成されている。これにより押棒61に取付けられた後部アイドラホイール14は、調節ロッド54によって位置調節可能となり、前部クローラ走行装置10は、該後部アイドラホイール14によってクローラの張り調節が可能に構成されている。
また、該前部アイドラホイール13と後部アイドラホイール14との間には2つの転輪15が配設されており、下部角パイプ52の底面に取付けられた転輪シャフト15aの端部にベアリング15b及びオイルシール15cを介して回転自在に装着されている。
上記2つの転輪15は、これら2つの転輪15間からなる前部クローラ走行装置10の接地長Eが、前後アイドラホイール13,14間(G+E+F)の3分の1以下の長さになり、かつ前スプロケット12の中心を境に左右間隔がそれぞれ同一になる(J=K)ように配設されており、接地長Eの長さは前後アイドラホイール13,14と、2つの転輪15との間隔G,Fよりも短くなる(E<G,E<F)。
更に、上記転輪15が装着された下部角パイプ52の下方には、該下部角パイプ52の底面から延びたブラケット55にクローラガイド56が取付けられており、クローラ11の外れを防止している。該クローラガイド56も上述の後部クローラ走行装置70と同様に、その両端を前後アイドラホイール13,14の軸芯に向かわせると共に、両者の間隔を極力狭く構成して、スクレーパとしてアイドラホイール13,14への泥土の付着も防止している。
次に、前部クローラ走行装置10の操舵に関して説明をする。
図18に示すように、前部クローラ走行装置10は、ステアリングハンドル6の操作と連動する該操舵シリンダ25が、ロッドエンド23を介してナックルアーム22と連結している。
該ナックルアーム22は、上述した後車軸86を軸支、内装した中間ケース26及びキングピンケース20の上部にボルトによって固設されており、これらの中間ケース26及びキングピンケース20を、ステアリングハンドル6の操作と連動させてキングピン21を中心として左右に連動させることによって、前部クローラ走行装置10は、操舵可能に構成されている。
また、前部クローラ走行装置10は、キングピン中心線の接地点と、クローラの接地中心との距離でありキングピンオフセット量Uを小さくして、操舵トルクを低減するため、キングピン21を所定のキングピン角度を有して設けていると共に、走行牽引力の増大のため、キャンバ角をゼロにして接地面積が増えるように取付けられている。
なお、センターケース19を、スイング支点17を中心として機体左右方向にスイング可能に構成しているため、キングピン21が所定のキングピン角度を有した状態で左右に操舵されて旋回しても、前部クローラ走行装置10は常に接地しているように構成されている。
上述したように前部クローラ走行装置10は、後部クローラ走行装置70とは違い、左右に操舵されるため、そのクローラ幅Lを後部クローラ走行装置70のクローラ幅Mよりも狭く形成している(L<M)と共に、その前後長Nも後部クローラ走行装置70の前後長Pよりも短く形成して(N<P)、旋回抵抗の低減を図っている。
なお、上記クローラ幅L,M及びクローラの前後長N,Pの値は、前後のクローラの接地圧が略々同じになるように設定し、特に前部クローラ走行装置10のクローラ長Nと後部クローラ走行装置70の前後長Pの比率は、トラクタ1の前後の機体重量比と略々同じにすることが望ましい。
また、上述の前部クローラ走行装置10及び後部クローラ走行装置70には、それぞれ前後にクローラ仰角が形成されており、前部クローラ走行装置10は、前側の仰角θを後側の仰角γの略4倍に設定し、後部クローラ走行装置70は、前側の仰角αを後側の仰角βの略2倍に設定している。クローラ走行装置10,70の後側の仰角γ,βは、略々同角度としているため、前部クローラ走行装置10の前側の仰角θが最大となり、後部クローラ走行装置70の前側の仰角αは中となる。
次に、本発明に係る4クローラ型のトラクタの作用について説明する。
作業者は、4クローラ型のトラクタ1のエンジンを掛けると、耕耘等の作業を開始する。該トラクタ1は、機体の前後にそれぞれ配設された左右一対の前部クローラ走行装置10及び後部クローラ走行装置70によって駆動し、クローラ走行装置10,70は、接地圧の低いため、湿田等の軟泥地においても円滑に走行する。
上記クローラ走行装置10,70は、車軸30,86の外端に装着されたスプロケット12,72がエンジンからの動力によって回転することによって駆動し、トラクタ1が圃場面の凹凸に差し掛かると、スプロケット12,72の機体内側において、機体の一部である支持ケース28,80に対して、トラックフレーム50,120と連結したホルダ41,101が前後に揺動し、クローラ走行装置10,70を圃場面の凹凸に倣って前後に揺動させて乗り越える。
また、トラクタ1は、4クローラ型のトラクタでありながら、前部クローラ走行装置10を操舵可能にしているため、作業者は、スムーズなステアリング操作で効率よく耕耘等の作業を進めて行く。
上記のようにトラクタ1を構成したため、トラクタ1は、前部クローラ走行装置10、後部クローラ走行装置70によって駆動し、軟泥地等の不整地面も安定して走行できる。特に圃場面からの反力の関係上、機体が沈みこむ後進時でも、トラクタ1は4クローラ型のトラクタであるため、接地圧が低く、走行不能に陥ることなく走行できる。
また、前部クローラ走行装置10及び後部クローラ走行装置70は、車軸30,86の外端にスプロケット12,72を装着し、その機体内側において支持ケース28,80の外周部にホルダ41,101を、前後揺動可能に嵌合したことによって、非常にコンパクトかつシンプルな構成で、前部クローラ走行装置10及び後部クローラ走行装置70を前後揺動可能にし、圃場面に凹凸があっても容易に乗り越えることができる。更に、機体の清掃性も向上した。
また、トラクタ1は、ホルダ41,101を連結フレーム42,110を介してトラックフレーム50,120に連結しているため、車軸30,86に機体重量を作用させずに、機体の一部を構成する支持ケース28,80によって機体重量を支持することができる。これにより、車輌の軽量化及びコストダウンを測ることができる。
上記前部クローラ走行装置が、キングピンケース21を介して左右回動自在に構成されたことによって、トラクタ1を操舵可能とし、これによって旋回性の向上を図ることができる。
また、支持ケース28,80に、これら支持ケース28,80と、ホルダ41,101との嵌合部にグリスを供給するためのグリスニップル32,103を形成し、車軸ボス31,92にニップル32,103へグリスを注入するための孔31b,92bを設けたことによって、スプロケット12,72を取外すことなく、容易に支持ケース28,80と、ホルダ41,101との嵌合部にグリスを供給することができる。
更に、車軸ボス31,92を車軸30,86とは別体に構成したことによって、これら車軸ボス31,92を取外すだけで容易にスプロケット12,72の裏側の整備ができ、整備性が向上する。また、車軸ボス31,92を交換するだけでクローラ走行装置10,70からタイヤ等に容易に変更することができる。
本発明の実施の形態に係るトラクタの側面図。 本発明の実施の形態に係るトラクタの正面図。 本発明の実施の形態に係るトラクタの平面図。 本発明に係る後部クローラ走行装置の側面図。 本発明に係る後車軸伝動系を示す要部断面図。 本発明に係る後スプロケットの側面図。 本発明に係る後部クローラ走行装置の要部側面図。 図7の正面図。 図7の矢示A方向から見た揺動規制装置の平面図。 (a)後部クローラ走行装置の前部アイドラホイールの要部断面図、(b)後部クローラ走行装置の後部アイドラホイールの要部断面図、(c)後部クローラ走行装置の転輪の正面図、(d)後部クローラ走行装置の転輪の要部断面図。 本発明に係る前部クローラ走行装置の側面図。 本発明に係る前車軸伝動系を示す要部断面図。 本発明に係る前スプロケットの側面図。 本発明に係る前部クローラ走行装置の要部側面図。 図14の正面図。 図14の矢示F方向から見た揺動規制装置の平面図。 (a)前部クローラ走行装置の前部アイドラホイールの要部断面図、(b)前部クローラ走行装置の後部アイドラホイールの要部断面図、(c)前部クローラ走行装置の転輪の要部断面図。 (a)前部クローラ走行装置の操舵部の平面図、(b)左旋回時の前部クローラ走行装置の平面図、(c)右旋回時の前部クローラ走行装置の平面図。
符号の説明
1 トラクタ(作業車輌)
10 前部クローラ走行装置
11 クローラ
12 前スプロケット
13 前部アイドラホイール
16 差動装置
19 センターケース(フロントアクスルハウジング)
20 キングピンケース
21 キングピン
30 前車軸(車軸)
31b グリス供給孔
32 グリスニップル(ニップル)
41 ホルダ
50 トラックフレーム
60 ファイナルケース
70 後部クローラ走行装置
71 クローラ
72 後スプロケット
73 前部アイドラホイール
74 後部アイドラホイール
82 トランスミッションケース(リヤアクスルハウジング)
84 差動装置
86 後車軸(車軸)
87 内車軸(車軸)
92b グリス供給孔
101 ホルダ
103 グリスニップル(ニップル)
120 トラックフレーム
140 ファイナルケース

Claims (4)

  1. エンジンからの動力を左右の車軸に分岐して動力伝達する差動装置を内装するアクスルハウジングと、
    前記車軸に装着されたスプロケットと、その下方に設けたトラックフレームの前後端部に配設したアイドラホイールとに亘りクローラを巻装してなるクローラ走行装置と、を備えてなる作業車輌において、
    前記アクスルハウジングの両端に、ファイナルケースを機体重量を支持するように連結し、該ファイナルケースの内周側に軸受を介して前記車軸を回転自在に支持し、該ファイナルケースから突出した前記車軸の外端部分に前記スプロケットを回転不能にかつ抜止めして固定し、
    前記ファイナルケース外周面に、前記トラックフレームを支持するホルダを、前記車軸を中心として前後方向に揺動自在に支持してなる、
    ことを特徴とする作業車輌。
  2. 前記アクスルハウジングは、フロントアクスルハウジング及びリヤアクスルハウジングからなり、
    該フロントアクスルハウジング及び該リヤアクスルハウジングの左右両側にそれぞれ前記ファイナルケースが連結されて、これらファイナルケースにそれぞれ前記クローラ走行装置が支持されてなる、
    請求項1記載の作業車輌。
  3. 前記ファイナルケースは、キングピンケースを介して、前記フロントアクスルハウジングに連結され、該キングピンケースに内装されたキングピンを中心として前記フロントアクスルハウジングに対して左右回動自在に構成された、
    請求項2記載の作業車輌。
  4. 前記ファイナルケースに、該ファイナルケースと前記ホルダとの嵌合部に潤滑剤を供給するためのニップルを形成し、
    前記スプロケットが装着されたボスのフランジ部に、該ニップルへ潤滑剤を注入するための孔を設けた、
    ことを特徴とする請求項1乃至3記載の作業車輌。
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