JP2009073208A - 車両用スイッチ構造 - Google Patents

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Abstract

【目的】ルームライトのない自動2輪車において、夜間の照明装置を設ける。
【構成】ハンドル2近傍のフロントカバー4から後方へ突出してジョグダイヤルスイッチ5を設ける。ジョグダイヤルスイッチ5はグローブをはめたまま操作できる比較的大型の半球状をなすジョグノブ部20を有し、これを操作することにより照明をオン・オフする。ジョグノブ部20は光を通すレンズとして構成され、かつ光軸Cを乗員7の腹部7a付近に向けることにより、夜間走行における被視認性が向上する。また手元灯としても機能する。
【選択図】図1

Description

この発明は、車両用スイッチ、特に自動2輪車用に適した車両用スイッチ構造に関する。
自動2輪車用スイッチとして、ターンスイッチ、ヘッドライトのハイ・ロー切り替えスイッチ等を集約したジョグダイヤルスイッチをハンドルに取付けたものがある。
このようなジョグダイヤルスイッチは回転式ダイヤルスイッチの一種であり、複数のスイッチを集約化できるため、多数のスイッチを設けるときにスペース上の制約が多い自動2輪車に適したものである。
特開2003−72616号公報
車両のハンドル操作部周辺にジョグダイヤルスイッチを設けて複数のスイッチ類を集約化したものがあるが、このようなスイッチは、運転者が操作しやすい位置に配置される必要がある。
一方、運転者の周辺には、ナビゲータシステム(以下、ナビゲータという)を搭載してスイッチの数が増えたり、メータユニットや、その他インジケータ等が配置されたりするため、集約化したスイッチであっても、運転者が操作しやすい位置に配置しようとすると、配置や形状に制約を受けることが多い。
また、複数のスイッチをコンパクトに配置できるようにするために小型化が進められているが、このように小型化を進めると運転者による迅速な操作性が難しくなるという課題があった。
しかし、スイッチの操作性を確保できるよう大型化するため位置を移動させようとすれば、他のメータユニット等の位置に制約を受ける。
このように、スイッチの操作性を確保しながら、周辺装置を含めた効率の良い配置を両立させることは難しく、このような両立を可能にすることが求められていた。本願発明はこのような要請を実現することを目的とする。
上記課題を解決するため車両用スイッチ構造に係る請求項1の発明は、複数のスイッチ機能を集約した略円形のダイヤルスイッチを運転者の手が届く範囲に配置した車両用スイッチ構造において、
前記ダイヤルスイッチに発光部を設け、この発光部を運転者に向けて配置し、この発光部からの光によって運転者を照射する照明灯としての機能、又は運転者に所定の情報を伝達する機能を備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は上記請求項1において、前記発光部が、発光又は点滅により車両の運転状態を表示するインジケータとして機能することを特徴とする。
請求項3の発明は上記請求項1又は2において、前記発光部は、複数の発光体から構成され、個々の発光体がそれぞれ複数の発光色を発光することにより、車両の運転状態を表示するインジケータとして機能することを特徴とする。
請求項4の発明は上記請求項1又は2において、前記発光部は、前記ダイヤルスイッチの円形形状に沿って円状に複数の発光体から構成され、個々の発光体がそれぞれ複数の発光色を発光するか、あるいは所定位置の発光体を発光させることにより、車両の進行方向を示すナビゲータとして機能することを特徴とする。
請求項5の発明は上記請求項1〜4のいずれかにおいて、前記ダイヤルスイッチは、自動2輪車の運転者に対向する車体に配置され、前記発光部からの光が運転者を照射する照明灯としての機能を有することを特徴とする。
請求項6の発明は上記請求項1〜5のいずれかにおいて、前記ダイヤルスイッチは、タコメータの機能を備えることを特徴とする。
請求項7の発明は上記請求項1〜6のいずれかにおいて、前記ダイヤルスイッチは、回転と押下動作可能とされ、押下時に発光部の表示機能が切り替わることを特徴とする。
請求項8の発明は上記請求項7において、タコメータと燃料残量計の表示が切り替わることを特徴とする。
請求項9の発明は上記請求項8において、さらにナビゲータ表示へ切り替えることができることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、複数のスイッチ機能を集約したダイヤルスイッチに運転者を照射する照明灯としての機能、又は運転者に情報を伝達する機能を備える発光部を組み込むことにより、さらにこれらの機能をダイヤルスイッチに兼ね備えて一体化させることができる。このためダイヤルスイッチを大型化して操作性を増しながら、周辺装置とスイッチの配置レイアウトの自由度を向上させることができる。さらに、発光部の電気回路とダイヤルスイッチの電気回路を近くに位置させて電装部品の集約を図ることも可能となる。
請求項2の発明によれば、ダイヤルスイッチにインジケータを集約させてコンパクトに構成することができる。さらにインジケータと一体化したことによる効果として、インジケータは運転者から視認しやすい目立つ場所に配置されるため、ダイヤルスイッチが目立ちやすく操作しやすい位置に設けられることになり、ダイヤルスイッチの操作性を高めることができる。
請求項3の発明によれば、ダイヤルスイッチをインジケータと一体化してコンパクト化を図るとともに、ダイヤルスイッチを目立ちやすい位置に設けて操作性を高めることができる。さらに、発光部を複数の発光体で構成したので、単一の発光部に比べて複数の発光体の使い分けにより、車両の状態を表示できることになり、視覚を通じて確認しやすくなる。
請求項4の発明によれば、発光部を複数の発光体から構成し、距離や方位について、個々の発光体がそれぞれ複数の発光色を発光するか、あるいは所定位置の発光体を発光させることにより車両の進行方向を示すことができるので、このように複数の発光体を用いることにより、簡単かつ安価な簡易式ナビゲータを達成することができる。
請求項5の発明によれば、ダイヤルスイッチの発光部を照明灯として用い、運転者の被視認性を高める照明や、ルーム灯のない2輪車において運転者の手元を照明する手元灯として利用できるので、2輪車において好適な照明装置を設けことができる。しかも2輪車に好適な照明装置を設けながら、ダイヤルスイッチとの一体化を図ることで機能及び電装部品の集約を図ってコンパクトに構成できる。
請求項6の発明によれば、ダイヤルスイッチにタコメータの機能を備えることができる。
請求項7の発明によれば、ダイヤルスイッチを回転と押下動作可能とし、押下時に発光部の表示機能が切り替わるので、共通の表示部において複数の機能を発揮でき、表示を多機能化できる。
請求項8の発明によれば、ダイヤルスイッチの押下により、タコメータと燃料残量計の表示に切り替わるので、タコメータと燃料残量計の表示機能を備えることができる。
請求項9の発明によれば、タコメータと燃料残量計に加え、さらにナビゲータ表示へ切り替えることができ、表示をより多機能化することができ。

以下、図面に基づいて実施例を説明する。図1〜3は第1実施例に係り、図1はスクータ型自動2輪車1の側面図であり、2はハンドル2、3はヘッドパイプ3、4はフロントカバー4である。このフロントカバー4の前部に本願発明のダイヤルスイッチの一例であるジョグダイヤルスイッチ5が突出して設けられている。
このジョグダイヤルスイッチ5は、運転者が着座した状態で自然に手が届く範囲に設けられ、その位置は、ヘッドパイプ3の後側近傍位置に後方斜め上を指向して取付けられている。
フロントカバー4は車体フレーム8を含めてシート6下方の車体を覆い、シート6とヘッドパイプ3の間は低くなった鞍部4aをなし、その前方部分はハンドル2へ連続するハンドル軸2aを覆うフロントカバー部4bをなしている。
鞍部4aとフロントカバー部4bの接続部4cには切り欠きが設けられ、ここにジョグダイヤルスイッチ5の基部を収容してシート6側へ支持させている。
図中の符号9はヘッドライト、10はフロントフォーク、11は前輪、12はリヤフォーク、13は後輪である。
ジョグダイヤルスイッチ5の操作部であるジョグノブ部20は、自発光する発光部として構成され、照明灯機能を有する。ジョグノブ部20は照明灯のレンズとして光を通すように構成され、その光軸Cは、シート6に着座した乗員7の腹部7aを指向し、照射光を腹部7aの比較的限られた狭い範囲へ集中照射し、拡散光が乗員7の目に入りにくいように配慮されている。
また、膝7b近傍で、ハンドル2からジョグノブ部20の近傍へ手を下ろした位置である手元部7cを照射して手元灯としても機能し、ルームライトのない自動2輪車において、小銭を出し入れするときなどの手元照明や地図等の文書等を見るときのマップライトとして役立つようになっている。
ジョグノブ部20は、グローブをはめたままで操作できるよう、ドーム型をなして掌に入るような比較的大型の掌サイズにされており、かつ側面視でハンドル2の下方に位置していて、手の届きやすい位置に設けられ、操作が容易になっている。また着座した運転者7膝7bの近傍かつ前方斜め下方に位置し、着座時に膝7bが接触しない位置になっている。
ジョグノブ部20を手元灯として機能させる場合、使用時以外は消灯しておき、使用時のみジョグノブ部20を操作して点灯させるようにする。さらに、ジョグノブ部20を首振り式に構成すれば、腹部7aと手元位置7cを選択的に照射することもできる。
図2はジョグダイヤルスイッチ5の模式的側断面図、図3はジョグノブ部20内部の模式的平面図である。図2に示すように、フロントカバー部4bを構成するインナーカウル14のうち接続部4c(図1)に相当する部分に凹部15を設け、この中央に貫通穴16を設け、その内側にジョグダイヤルスイッチ5の接点部21を配置して、ボルト17で固定するとともに、ボルト17内に設けられた複数のスイッチの各接点を切り替えるためのロータリ軸22を貫通穴16から上方に突出させ、その上端をジョグノブ部20へ一体化してある。
ジョグノブ部20は、円形平板状の裏蓋23,プリント基板・放熱板部24,高輝度LED25及び透明レンズ26を備える。裏蓋23はプリント基板・放熱板部24を支持し、かつ中央でロータリ軸22の上端をナット27で締め付け固定している。また、裏蓋23の外周部にてレンズ26をビス28により裏側(下方側)から締め付け固定し、レンズ26を回転させると、ジョグノブ部20及びロータリ軸22が一体に回転して、接点部21の接点を切り替えるようになっている。
レンズ26は高輝度LED25の光を通過させることができるように少なくとも一部を透明にして適宜樹脂等で構成された半球状をなし、その内部には肉厚を削るようにして凹部26aが形成され、プリント基板・放熱板部24や高輝度LED25等を収納するための空間29が形成され、かつ、レンズ26の光を光軸C方向へ集中させるようにカットされている。
高輝度LED25は白色等適宜な色で発光し、腹部7a又は胸部などの上半身(図1)を照射することにより、夜間走行時の被視認性向上を図り、かつ手元部7c(図1)を照射して、地図や小銭の出し入れ時における手元灯として機能するに十分な照度を得るようになっている。
高輝度LED25は高輝度LED制御回路30にてオン・オフ制御され、この制御信号はジョグノブ部20の操作によって形成される。すなわち、ジョグノブ部20を所定量回動したり押し込む等、予め設定された操作によりオン・オフ等の制御信号が形成される。
図3に示すように、高輝度LED25はレンズ26の中心部に位置し、照明光を光軸C(図3)に集中しやすくしている。高輝度LED25の下方にナット27が位置している。なお、レンズ26は高輝度LED25の光を外部へ通すよう透明になっていることが必要であり、少なくとも中央部が透明になっている必要がある。但し、全体が透明であってもよい。
このように、複数のスイッチ機能を集約したジョグダイヤルスイッチ5に、運転者7を照射する照明灯としての機能を備える発光部として高輝度LED25を組み込むことにより、さらにこれらの機能をジョグダイヤルスイッチ5に兼ね備えて一体化させることができる。
しかも、ジョグダイヤルスイッチ5を大型化して操作性を増しながら、スペースの限られたハンドル2の上部近傍へ配置せず、この部分に配置される各種周辺装置が配置されず、比較的自由度の高いヘッドパイプ3近傍のフロントカバー部4bに配置するので、ジョグダイヤルスイッチ5の配置レイアウトの自由度を向上させることができる。
さらに、発光部の電気回路である高輝度LED制御回路30とジョグダイヤルスイッチ5の接点部21における電気回路を近くに位置させることができるので、電装部品の集約を図ることも可能となる。
そのうえ、ルームミラーのない自動2輪車において運転者7に向けた好適な照明装置を設けながら、この照明装置をジョグノブ部20の発光部としてジョグダイヤルスイッチ5との一体化を図ることにより、機能及び電装部品の集約を図ってコンパクトに構成できる。
ジョグノブ部20は照明機能ばかりでなく、各種インジケータやナビゲータなどの各種機能を備えることができる。以下、ジョグノブ部20に設けられる照明機能以外の各種機能について説明する。なお、第1実施例とは主としてジョグノブ部20における表示構造が変化するだけであるから、共通部は共通符号を用い、かつ重複説明は省略する。
図4及び図5は、インジケータ機能として、N(ニュートラル)表示,OIL表示,左右折表示,Temp(水温)表示,HI(ヘッドライト上向き)表示をする第2実施例であり、図4はジョグダイヤルスイッチ5の模式的側断面図、図5はジョグノブ部20内部の模式的平面図である。
図4において、プリント基板・放熱板部24の外周部には、周方向に多数のLED31が設けられている。各LED31は、透明レンズとして機能するジョグノブ部20の肉厚内に形成された穴32内へ個別に収納されている。
各LED31は、電圧によりR(赤),緑(G),青(B)のいずれかに変色発光する公知のRGBタイプのものであり、それぞれは表示部制御回路33により点灯及び発色制御される。
図5は、レンズ26を取り去った状態のジョグノブ部20における模式的な平面図に相当し、この図に示すように、プリント基板・放熱板部24(図4)の表面又はその上に重ねられた別体部材からなり、LED31を臨ませるとともに文字等の表示する面をなす表示面40には、図示状態で中央にあるナット27の直上位置を0°として時計回りに、0°がN(ニュートラル)表示34,45°がOIL表示35,°が右折表示36,°がTemp(水温)表示37,225°がHI(ヘッドライト上向き)表示38,270°が左折表示39,315°がOIL表示35の順に各インジケータが並んでいる。これらの表示はLED31の発光等で情報を表示する。各LED31ジョグノブ部20の外周に沿って円周方向へ配列されたLED31で構成され、本実施例では45°間隔で7個のLED31が設けられ(180°部分は設けられない)、ここでは特にa〜gを付けて区別する。また、各表示を行うLED31の近傍には、N、OIL、白抜き矢印、Temp、Hi等の文字矢記号が印刷等で表示部40の上に付されている。
各表示における表示方法は以下の通りである。
N表示34はギヤニュートラルのときのみLED31aが緑色に点灯する。
OIL表示35はオイル不足のときLED31b及びgが赤色に点灯する。
右折表示36は右折時にLED31cがオレンジ色に点灯する。
Temp表示37は所定以上の冷却水上昇時にLED31dが赤色に点灯する。
HI表示38は上向きライト時にLED31eが青色に点灯する。
左折表示39は左折時にLED31fがオレンジ色に点灯する。
表示部制御回路33は、予め車両に設けられている、ギヤポジションセンサ、オイルセンサ、ウインカスイッチ、水温計、ヘッドライト切り替えスイッチより必要な信号を取り込み、予め定められたところにより、表示をすべきLEDに対して表示に必要な電圧を与えるようになっている。但しこの例では、各LED31は単に点灯又は消灯により表示するだけであり、同一LEDが複数色に変色する必要がないから、RGBタイップではなく、個々の表示色に一致する単一色のLEDを設けることもできる。
このように、複数のスイッチ機能を集約したジョグダイヤルスイッチ5に、運転者7へ情報を伝達するためのインジケータ機能を備える発光部であるLED31を組み込むことにより、これらの機能をジョグダイヤルスイッチ5に兼ね備えて一体化させることができる。
また、各種機能の表示部をジョグノブ部20に設けることにより、既存のインジケータをジョグノブ部20の内側へ効率よく集中配置でき、かつRGB3色を組み合わせて複数色の表示により区別できるので見やすく、しかも比較的大型のジョグノブ部20内に配置されるため、視認性も向上する。
また、ジョグダイヤルスイッチ5にインジケータを集約させてコンパクトに構成することができ、さらにインジケータと一体化したことによる効果として、ジョグノブ部20のインジケータは運転者7から視認しやすい目立つ場所に配置されるため、ジョグダイヤルスイッチ5が目立ちやすく操作しやすい位置に設けられることになり、ジョグダイヤルスイッチ5の操作性を高めることができる。さらに、発光部を複数の発光体であるRGBタイプのLED31で構成したので、単一の発光部に比べて複数の発光体であるRGBタイプのLED31の使い分けにより、車両の状態をより細かくかつ多色にて表示できることになり、視覚を通じて確認しやすくなる。
図6と図7は、表示部を簡易ナビゲータとした第3実施例であり、図6はジョグダイヤルスイッチ5の模式的側断面図、図7はジョグノブ部20内部の模式的平面図である。
この例では、図7に示すように、表示面40上へ、RGBタイプのLED31を周方向へ22.5°間隔で16個配置する。また、ジョグノブ部20の中央に同じくRGBタイプの距離表示用LED41を設ける。これらのLED31及び距離表示用LED41は、ナビゲーションシステムの方位及び距離情報が入力される表示部制御回路33にて第2実施例と同様に発光及び発色が制御される。
距離表示LED41が中心部に位置し、16個のLED31が外周部へ同心円上に配置される。ここでは特にa〜pを付けて区別する。またLED31を配置した部分の内側に90°間隔で4方位が表示され、LED31aの位置をN(北),LED31eの位置をE(東),LED31iの位置をS(南),LED31mの位置をW(西)と、四方位を示す文字が予め印刷等で表示されている。
この簡易ナビゲータシステムは、図示しない入力手段により目的地を設定すると、予め定められたところにより、まず中央の距離表示LED41が目的地との距離を、200m以上のとき青、100〜50mのとき緑、50m以内のとき赤と、変色表示して示す。
また、LED31のうち、現在の進行方位を青で示す。この例では真北に向かっているため、N位置のLED31aが青色に点灯している。
さらに、次に曲がる方向を赤で示し、この例では東へ90°曲がるので、E位置のLED31eが赤色に点灯している。
また、目的地の方位を緑で示し、この例では南東の位置であり、この上位に相当するLED31gを緑色に点灯させる。
このようにすれば、発光部を複数の発光体であるRGBタイプのLED31及び41から構成し、距離や方位について、個々のLEDがそれぞれ複数の発光色を発光するか、あるいは所定位置のLEDを発光させることにより車両の進行方向を示すことができるので、このように複数のLED31及び41を用いることにより、簡単かつ安価な簡易式ナビゲータを達成することができる。
しかも、RGBタイプのLED31及び41による複数の発光色により視覚性に優れたものになる。
図8,図9は燃料の残量計として機能する第4実施例である。図8はジョグダイヤルスイッチ5内部の模式的側断面図、図9はジョグノブ部20内部の模式的平面図である。この例でも、第3実施例同様に配置されたRGBタイプのLED31が16個、等間隔で表示面40の周方向へ配置され、満タン位置(Fで表示される位置)の31kから残量なし(Eで表示される位置)の31gまで残量に応じてLED31が点灯する。
すなわち、満タンではLED31kが緑色に点灯し、以後、残量の減少に伴って対応するLED31が時計回り方向へ順序点灯する。残量が約1/2以下となる31cからは赤色に変わって点灯する。このとき、LED31gとLED31k間にある3個のLED31gは表示に関与しない。
このLEDにおける発光及び発色は、燃料残量センサの信号が入力される表示部制御回路33にて第3実施例と同様に制御される。
このようにすると、ジョグノブ部20を利用してRGBタイプのLED31により視認性に優れた残量表示を簡単に設けることができる。
図10,図11はタコメータとして機能する第5実施例であり、図10はジョグダイヤルスイッチ5内部の模式的側断面図、図11はジョグノブ部20内部の模式的平面図である。
この例も、表示面40にRGBタイプのLED31が第3実施例同様に16個配置されており、エンジンの回転数を示す回転信号が入力されている表示部制御回路33にて第3実施例と同様に制御され、その時点の回転数に最も近い各LED31までが点灯する。
図11に示すように、この例では、16個のLED31a〜31fのうち、31kから時計回り方向に31gまでが回転数表示に関与し、LED31h〜31jは関与しない。このため、260°の範囲を22.5°間隔で13段階に表示する。
一方、回転数を示す目盛りは、予め印刷等でLED31の配列部内側の表示面上へ表示されており、225°の範囲を1000rpm刻みの目盛りで、1000〜8000の範囲に表示されている。
このため、LED31の各位置と1000rpm刻みの目盛り位置は対応せず、LED31は実際の回転数に対して直近のものまでが点灯表示することになる。具体的には、1000rpm未満のときLED31kが緑色で点灯し、その後回転数が上昇するにつれて時計回り方向に、7000rpm近傍となるLED31bまで順次緑色に点灯する。7000rpmを越えると、直近のLELED31cが赤色に変わり、以後、LED31gまで赤色で点灯し、レッドゾーンであることを示す。
このとき、各LED31はその時点の回転数に対して直近のもの以下が連続して点灯することにより、一種のグラフ表示に近いものになり、現在の回転数を把握しやすくなっている。
このようにすると、ジョグノブ部20を利用してRGBタイプのLED31により視認性に優れたタコメータを簡単に設けることができる。
図12はタコメータと残量計を複合した第6実施例におけるジョグノブ部20内部の模式的平面図を示す。この例も、表示面40上に、RGBタイプのLED31が16個同一円周上に配列され、この配列部内側の表示面には、満タンF,残量なしEの文字及び回転数を示すRPMの各文字が表示されている。
また、このジョグダイヤルスイッチ5はジョグノブ部20を押すことで表示モードがタコメータと残量計の間で交互に変わるようになっている。
表示モードが残量計のときは図9に示す第4実施例の説明にしたがって燃料残量を表示し、表示モードがタコメータのときは図11に示す第5実施例の説明にしたがって回転数を表示する。
したがって、ジョグノブ部20を押すことにより表示を残量計とタコメータを随時切り替え表示させることができる。
このようにすると、ジョグノブ部20を利用してRGBタイプのLED31により視認性に優れた残量計及びタコメータを簡単に設けることができるとともに、モード切り替えにより同一ジョグノブ部20にて表示できるから、より多機能の表示が可能になり、表示の多機能化を図ることができる。
表示モードは、タコメータと残量計に限らず、例えば、図7の簡易ナビゲータ等を適宜組み合わせることができ、組み合わせるモード数も3以上の複数とし、モード数分だけジョグノブ部20を押すことによりモードを切り替えるようにすることができる。
なお、本願発明は上記の各実施例に限定されるものではなく、発明の原理内において種々に変形や応用が可能である。例えば、インジケータとして表示する情報は、例示のものに限らず、エンジンの運転状況や車両の走行に関する種々な情報が可能である。さらに照明用の発光部とインジケータ用の発光部を同一のジョグノブ部内に組み込むこともできる。
第1実施例に係るスクータ型自動2輪車の側面図 第1実施例に係るジョグダイヤルスイッチの側面図 第1実施例に係るジョグノブ内部の模式的平面図 第2実施例に係るジョグダイヤルスイッチの側面図 第2実施例に係るジョグノブ内部の模式的平面図 第3実施例に係るジョグダイヤルスイッチの側面図 第3実施例に係るジョグノブ内部の模式的平面図 第4実施例に係るジョグダイヤルスイッチの側面図 第4実施例に係るジョグノブ内部の模式的平面図 第5実施例に係るジョグダイヤルスイッチの側面図 第5実施例に係るジョグノブ内部の模式的平面図 第6実施例に係るジョグノブ内部の模式的平面図
符号の説明
2:ハンドル、4:フロントカバー、5:ジョグダイヤルスイッチ、7:乗員、7a:腹部、7b:膝部位置、7c:手元位置、20:ジョグノブ部、24:プリント基板・放熱板部、25:高輝度LED、31:LED、40:距離表示用LED

Claims (9)

  1. 複数のスイッチ機能を集約した略円形のダイヤルスイッチを運転者の手が届く範囲に配置した車両用スイッチ構造において、
    前記ダイヤルスイッチに発光部を設け、この発光部を運転者に向けて配置し、この発光部からの光によって運転者を照射する照明灯としての機能、又は運転者に所定の情報を伝達する機能を備えたことを特徴とする車両用スイッチ構造。
  2. 前記発光部は、発光又は点滅により車両の運転状態を表示するインジケータとして機能することを特徴とする請求項1に記載した車両用スイッチ構造。
  3. 前記発光部は、複数の発光体から構成され、個々の発光体がそれぞれ複数の発光色を発光することにより、車両の運転状態を表示するインジケータとして機能することを特徴とする請求項1又は2に記載した車両用スイッチ構造。
  4. 前記発光部は、前記ダイヤルスイッチの円形形状に沿って円状に配置された複数の発光体から構成され、個々の発光体がそれぞれ複数の発光色を発光するか、あるいは所定位置の発光体を発光させることにより、車両の進行方向を示すナビゲータとして機能することを特徴とする請求項1又は2に記載した車両用スイッチ構造。
  5. 前記ダイヤルスイッチは、自動2輪車の運転者に対向する車体に配置され、前記発光部からの光が運転者を照射する照明灯としての機能を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載した車両用スイッチ構造。
  6. 前記ダイヤルスイッチは、タコメータの機能を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載した車両用スイッチ構造。
  7. 前記ダイヤルスイッチは、回転と押下動作可能とされ、押下時に発光部の表示機能が切り替わることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載した車両用スイッチ構造。
  8. タコメータと燃料残量計の表示が切り替わることを特徴とする請求項7に記載した車両用スイッチ構造。
  9. さらにナビゲータ表示へ切り替えることができることを特徴とする請求項8に記載した車両用スイッチ構造。
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