JP2009073022A - 転写用積層材料及び画像形成方法 - Google Patents

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裕之 米澤
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Abstract

【課題】転写材料から永久支持体に転写層を転写する際に発生しうる工程トラブルを回避することが可能な転写用積層材料を提供する。
【解決手段】仮支持体の上に少なくとも1つの転写層を有し、仮支持体を剥離する際の剥離力の最大値が180°ピール法において0.98〜5.39mN/cmである転写用積層材料である。また、仮支持体上に少なくとも1つの転写層を有し、仮支持体に隣接して設けられた転写層中の樹脂に対する可塑剤の割合が11〜45質量%であって、かつ仮支持体に隣接して設けられた転写層の膜厚が1μm以上13μm以下である転写用積層材料である。
【選択図】なし

Description

本発明は、転写用積層材料及びそれを用いた画像形成方法に関する。
ガラスなどの基板上に薄膜を形成する手段として、転写による方法は以前から広く知られており、液晶表示体に使用するカラーフィルタ作成プロセスや、プリント配線基板の作成などに用いられている。
一般的な転写法では、まず加熱や加圧によって仮支持体上から永久支持体上へ転写層を転写した後に仮支持体を剥離する工程が存在する。仮支持体を剥離する工程はラインの構造によって、一枚ずつの枚葉剥離、またはロールによる連続剥離がある。いずれの場合においても仮支持体は機械的に剥離されることになるが、このときに生じる剥離力によっていくつかの工程トラブルが発生することが予想される。
例えば、ガラスが水平な向きであって、その上側に転写層を転写する場合、剥離力によって永久支持体がコンベア上で滑ったり、浮き上がったりして位置ズレが発生することがある。その場合には再度位置制御をする必要があり、位置ズレの程度によってはライン停止も起こることが懸念される。
また、剥離時のゴミ、異物対策のためにガラスを垂直に立てた状態やあるいは転写層が下側に転写された状態で仮支持体の剥離を行う場合には、剥離力によってガラス基板が落下し、トラブルとなることが懸念される。カラーフィルタ分野などでは近年サイズの大型化が進んでおり、上記懸念はますます大きくなることが予想される。
転写用積層材料において剥離性を改良するために、離型層を設ける技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、永久支持体と転写層間の剥離力を規定する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−87417号公報 特開平9−24899号公報
しかしながら、特許文献1または特許文献2に記載の方法では、仮支持体の剥離性が不十分であり、工程トラブル発生の可能性が高かった。
本発明は、転写材料から永久支持体に転写層を転写する際に発生しうる工程トラブルを回避することが可能な転写用積層材料及びこれを用いた画像形成方法を提供することを目的とし、該目的の達成を課題とする。
前記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 仮支持体の上に少なくとも1つの転写層を有し、仮支持体を剥離する際の剥離力の最大値が180°ピール法において0.98〜5.39mN/cm(0.1〜0.55gf/cm)である転写用積層材料。
<2> 仮支持体上に少なくとも1つの転写層を有し、仮支持体に隣接して設けられた転写層中の樹脂に対する可塑剤の含有率が11〜45質量%であって、かつ仮支持体に隣接して設けられた転写層の膜厚が1μm以上13μm以下である転写用積層材料。
<3> 前記転写層の少なくとも1つは熱可塑性樹脂層であり、前記熱可塑性樹脂層は前記仮支持体と隣接して設けられ、前記仮支持体と前記熱可塑性樹脂層との間で剥離されることを特徴とする前記<1>又は<2>に記載の転写用積層材料。
<4> 前記転写層の少なくとも1つは、アルカリ可溶な感光性樹脂組成物層であることを特徴とする前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の転写用積層材料。
<5> 前記アルカリ可溶な感光性樹脂組成物層は、着色性物質を更に含むことを特徴とする前記<4>に記載の転写用積層材料
<6> 前記<1>〜<5>のいずれか1項に記載の転写用積層材料を用いて永久支持体上に転写層を転写する工程と、露光・アルカリ現像を行う工程と、を含む画像形成方法。
本発明によれば、転写材料から永久支持体に転写層を転写する際に発生しうる工程トラブルを回避することが可能な転写用積層材料及びこれを用いた画像形成方法を提供することができる。
本発明の転写用積層材料は、仮支持体上に少なくとも1つの転写層を有し、仮支持体を剥離する際の剥離力の最大値が、180°ピール法において0.98〜5.39mN/cm(0.1〜0.55gf/cm)であることを特徴とする。剥離力の最大値が0.98mN/cm未満の場合、転写層を永久支持体に転写する前に仮支持体が剥離してしまう。また、5.39mN/cmを超えると、仮支持体を剥離する際に転写層が転写された永久支持体の位置にズレたり、永久支持体が落下したりする工程トラブルが発生する。
一般に剥離力は測定方法に大きく依存することが知られている。本発明における剥離力とは180°ピール法によって測定されたものである。本発明における剥離力は、テンシロン万能試験機(エー・アンド・デイ社製)を用い、測定条件として、基板に転写した積層材料から、基板に平行で180°の方向に10mm/sの速度で仮支持体を剥離するという条件で測定した剥離力を意味する。
剥離力の最大値を前記範囲内に調整する方法としては、仮支持体に隣接して設けられた層における可塑剤と樹脂の比率、及び/又は、仮支持体に隣接して設けられた層の膜厚を適宜変更する方法を挙げることができる。
また、本発明の転写用積層材料は、仮支持体上に少なくとも1つの転写層を有し、仮支持体に隣接する転写層中の樹脂に対する可塑剤の含有率が11〜45質量%であって、かつ仮支持体に隣接している転写層の膜厚が1μm以上13μm以下であることを特徴とするが、可塑剤の含有率が15〜30質量%であって、かつ転写層の膜厚が5μm以上10μm以下であることが好ましい。
可塑剤の含有率が11%未満の場合及び支持体の隣接する転写層の膜厚が1μm未満の場合には、仮支持体を剥離する際の剥離力の最大値が小さくなり、転写層を永久支持体に転写する前に仮支持体が剥離してしまう可能性がある。また、可塑剤の含有率が45%を超える場合及び転写層の膜厚が13μmを超える場合には、剥離力の最大値が大きくなり、仮支持体を剥離する際に転写層が転写された永久支持体の位置にズレたり、永久支持体が落下したりする工程トラブルが発生する可能性がある。
(仮支持体)
本発明の転写用積層材料の仮支持体は、化学的および熱的に安定であって、また可撓性の物質で構成することができるあり、具体的にはポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン等の薄いシートあるいはこれらの積層物が好ましい。仮支持体の厚みは5〜300μmが適当であり、好ましくは20〜150μmである。
仮支持体上に積層される層との密着力を向上する目的で、仮支持体には、グロー放電処理、コロナ処理、紫外線照射処理などの表面処理、ポリ塩化ビニリデン樹脂、スチレンブタジエンゴム、ゼラチン等の下塗り処理、熱可塑性樹脂層中にクレゾールノボラック樹脂やレゾルシン等のフェノール性物質の添加を行うこと、さらにこれらの処理を組み合わせた処理を行うことができる。熱可塑性樹脂層がアルカリ可溶性の場合には、これらの中でも、密着性に優れている点でゼラチン下塗り処理したポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましく、特に、コロナ処理後にゼラチンを下塗り処理したポリエチレンテレフタレートフィルムが更に優れた密着を与えるのでより好ましい。この場合のゼラチン層の好ましい厚みは0.01μm〜2μmである。
(転写層)
本発明の転写用積層材料は、少なくとも1つの転写層を有する。本発明における転写層は、仮支持体から永久支持体へ転写される層であれば特に制限はない。例えば、熱可塑性樹脂層、感光性樹脂組成物層、中間層等を挙げることができる。
−熱可塑性樹脂層−
本発明の転写用積層材料は、永久支持体への転写性の観点から、少なくとも1層の熱可塑性樹脂層を有することが好ましい。
熱可塑性樹脂層に含有される有機高分子物質としてはヴイカーVicat法(具体的にはアメリカ材料試験法エーエステーエムデーASTMD1235によるポリマー軟化点測定法)による軟化点が約80℃以下の有機高分子物質より選ばれることが好ましい。この理由は軟化点の低いポリマーを用いることにより、転写用積層材料の転写層を凹凸のある基板上に熱と圧力で転写する際に下地の凹凸を完全に吸収し、気泡残りが全く無い状態で転写することが可能となるためである。軟化点が高いポリマーを用いた場合は、高い温度で転写する必要が有り、実作業上不利である。この様な点で熱可塑性樹脂層に用いられる有機高分子物質としてはVicat法による軟化点が約80℃以下、好ましくは約60℃以下、特に好ましくは約50℃以下のものである。
軟化点が約80℃以下の有機高分子物質としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレンと酢酸ビニルあるいはそのケン化物の様なエチレン共重合体、エチレンとアクリル酸エステルあるいはそのケン化物、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニルおよびそのケン化物の様な塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、スチレンと(メタ)アクリル酸エステルあるいはそのケン化物の様なスチレン共重合体、ポリビニルトルエン、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステルあるいはそのケン化物のようなビニルトルエン共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル共重合体ナイロン、共重合ナイロン、N−アルコキシメチル化ナイロン、N−ジメチルアミノ化ナイロンの様なポリアミド樹脂等の有機高分子から少なくとも1つ選ばれるのが好ましいが、さらに「プラスチック性能便覧」(日本プラスチック工業連盟、全日本プラスチック成形工業連合会編著、工業調査会発行、1968年10月25日発行)による軟化点が約80℃以下の有機高分子を使用することができる。
本発明においては、現像除去の観点から、アルカリ可溶性の熱可塑性樹脂であることが好ましい。
アルカリ可溶性熱可塑性樹脂としては、上記の、軟化点が約80℃以下のものの中から、アルカリ水溶液に溶解するものを適宜選択することができる。この場合のアルカリ水溶液は本発明の後述の感光性転写材料のアルカリ現像液と同じものでもよいし、異なっていてもよい。ここで、アルカリ水溶液とは主にアルカリ性物質の水溶液を指すが、さらに水と混和性の有機溶剤を少量添加したものも含む。適当なアルカリ性物質はアルカリ金属水酸化物類(例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、アルカリ金属炭酸塩類(例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム)、アルカリ金属重炭酸塩類(炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム)、アルカリ金属ケイ酸塩類(ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム)アルカリ金属メタケイ酸塩類(メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム)、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、モルホリン、テトラアルキルアンモンニウムヒドロキシド類(例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド)または燐酸三ナトリウムである。アルカリ性物質の濃度は、0.01質量%〜30質量%であり、pHは8〜14が好ましい。適当な水と混和性の有機溶剤は、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリドンである。水と混和性の有機溶剤の濃度は0.1質量%〜30質量%である。またさらに公知の界面活性剤を添加することができる。界面活性剤の濃度は0.01質量%〜10質量%が好ましい。
アルカリ水溶液に可溶な樹脂の例としては、アルカリ可溶性光重合性樹脂に用いられる、公知の高分子結合剤を挙げる事ができる。(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アルキル基としては、メチル基、エチル基、ブチル基など)との共重合物、ポリ(メタ)アクリル酸、スチレンと無水マレイン酸などの不飽和二塩基酸無水物との共重合物、および該ポリマーとアルコール類との反応物、セルロースの多塩基酸無水物との反応物などがある。上記のポリマーのうち、本発明に好適に用いられるものは、スチレン/無水マレイン酸共重合体、特開昭60−258539号明細書記載のメタクリル酸メチル/メタクリル酸/メタクリル酸2−エチルヘキシル/メタクリル酸ベンジル四元共重合体、特公昭55−38961号明細書記載のスチレン/マレイン酸モノ−n−ブチルエステル共重合体、特公昭54−25957号明細書記載のスチレン/メタクリル酸メチル/アクリル酸エチル/メタクリル酸の四元共重合体、特開昭52−99810号明細書記載のメタクリル酸ベンジル/メタクリル酸共重合体、特公昭58−12577号明細書記載のアクリロニトリル/メタクリル酸2−エチルヘキシル/メタクリル酸の三元共重合体、および特公昭55−6210号明細書記載のメタクリル酸メチル/アクリル酸エチル/アクリル酸の三元共重合体とイソプロパノールで一部分エステル化したスチレン/無水マレイン酸共重合体の2種などである。
本発明においては熱可塑性樹脂層が可塑剤の少なくとも1種を含有することが好ましい。有機高分子物質中に該高分子物質と相溶性のある各種の可塑剤を添加することで実質的な軟化点を下げることが可能となる。例えば、軟化点が80℃以上の有機高分子物質中に該高分子物質と相溶性のある各種の可塑剤を添加して実質的な軟化点を80℃以下に下げることができる。
前記可塑剤は、熱可塑性樹脂層中の有機高分子物質と相溶性がある可塑剤であれば特に制限なく用いることができる。例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、ドコサン酸、ラウリン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジノニル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジオクチル等を挙げることができる。
前記可塑剤の含有率としては、所望の軟化点が得られるように適宜調整することができる。例えば、有機高分子物質に対して3〜80質量%とすることができる。中でも、仮支持体を剥離する際の剥離力制御の観点から、11〜45質量%であることが好ましく、15〜30質量%であることがより好ましい。
これら有機高分子物質の溶解特性は、後述する感光性樹脂組成物層の溶解特性と十分に一致させてもよいし、感光性樹脂組成物層が全く溶解しない溶剤に可溶な溶解特性を持っていてもよい。またこれらの有機高分子物質中に仮支持体との接着力を調節するために実質的な軟化点が80℃を越えない範囲で各種のポリマーや過冷却物質、密着改良剤あるいは界面活性剤や離型剤を加えることが可能である。
本発明においては、熱可塑性樹脂層の厚みは1μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましい。熱可塑性樹脂層の厚みを1μm以上とすることで下地の凹凸を完全に吸収することが可能となる。また、上限については、性能的には特に限界は無いが、製造適性と仮支持体を剥離する際の剥離力の観点から、約50μm以下、好ましくは13μm以下であり、より好ましくは10μm以下である。
本発明における熱可塑性樹脂層は、仮支持体を剥離する際の剥離力の観点から、可塑剤の含有率が樹脂に対して11〜45質量%であって、かつ熱可塑性樹脂層の膜厚が1μm以上13μm以下であることが好ましく、可塑剤の含有率が樹脂に対して15〜30質量%であって、かつ熱可塑性樹脂層の膜厚が5μm以上10μm以下であることがより好ましい。
−感光性樹脂組成物層−
本発明の転写用積層材料は、転写層として感光性樹脂組成物層の少なくとも1つを含むことが好ましく、該感光性樹脂組成物層はアルカリ可溶であることがより好ましい。これにより、感光性樹脂組成物層を永久支持体に転写した後、露光・現像処理して、感光性樹脂組成物層からなる画像を永久支持体上に形成することができる。
また、前記感光性樹脂組成物層(好ましくは、アルカリ可溶な感光性樹脂組成物層)は、着色性物質の少なくとも1種を含むことが好ましい。これにより感光性樹脂組成物層からなる画像を所望の態様に着色することができる。
本発明における感光性樹脂組成物層は少なくとも150℃以下の温度で軟化もしくは粘着性になることが好ましく、熱可塑性であることが好ましい。公知の光重合性組成物を用いた層の大部分はこの性質を有するが、一部の層については熱可塑性結合剤の添加あるいは相溶性の可塑剤の添加によって更に改質することができる。本発明にかかる感光性樹脂組成物層の素材としては公知の、例えば特願平2−82262号公報に記載されている感光性樹脂を特に制限なく使用できる。具体的には、ネガ型ジアゾ樹脂とバインダーからなる感光性樹脂組成物、光重合性組成物、アジド化合物とバインダーとからなる感光性樹脂組成物、桂皮酸型感光性樹脂組成物等が挙げられる。その中でも特に好ましいのは光重合性樹脂である。光重合性樹脂は光重合開始剤と、光重合性モノマーと、バインダーとを基本構成要素として含むことができる。
また、感光性樹脂としてはアルカリ水溶液により現像可能なものと、有機溶剤により現像可能なものが知られているが、公害防止、労働安全性の確保の観点からアルカリ水溶液現像可能なものが好ましい。
感光性樹脂組成物層には更に着色性物質の少なくとも1種を含むことが好ましい。着色性物質としては、染料及び顔料を挙げることができる。
着色性物質として顔料を用いる場合、すべての顔料は感光性樹脂組成物層中に均一に分散された状態とすることができる。分散された顔料の粒径としては、好ましくは5μm以下、より好ましくは1μm以下である。特にカラーフィルタの作成に当たっては、顔料としては0.5μm以下の粒径のものが好ましい。
好ましい染料ないし顔料の例は次の通りである。ビクトリア・ピュアーブルーBO(C.I.42595)、オーラミン(C.I.41000)、ファット・ブラックHB(C.I.26150)、モノライト・エローGT(C.I.ピグメント・エロー12)、パーマネント・エローGR(C.I.ピグメント・エロー17)、パーマネント・エローHR(C.I.ピグメント・エロー83)、パーマネント・カーミンFBB(C.I.ピグメント・レッド146)、ホスターバームレッドESB(C.I.ピグメント・バイオレット19)、パーマネント・ルビーFBH(C.I.ピグメント・レッド11)、ファステル・ピンクBスプラ(C.I.ピグメント・レッド81)、モナストラル・ファースト・ブルー(C.I.ピグメント・ブルー15)、モノライト・ファースト・ブラックB(C.I.ピグメント・ブラック1)及びカーボン。さらに本発明の転写用積層材料をカラーフィルタの形成に用いる場合、適当な顔料としては、C.I.ピグメント・レッド97、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド149、C.I.ピグメント・レッド168、C.I.ピグメント・レッド177、C.I.ピグメント・レッド180、C.I.ピグメント・レッド192、C.I.ピグメント・レッド215、C.I.ピグメント・グリーン7、C.I.ピグメント・グリーン36、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:4、C.I.ピグメント・ブルー15:6、C.I.ピグメント・ブルー22、C.I.ピグメント・ブルー60、C.I.ピグメント・ブルー64を挙げることができる。
感光性樹脂組成物層中における着色性物質の含有率は、所望の色濃度が得られるように適宜選択することができる。例えば、感光性樹脂組成物に対して5〜60質量%とすることができる。本発明の転写用積層材料をカラーフィルタの作製に用いる場合は、感光性樹脂組成物に対して10〜45質量%であることが好ましい。
本発明においては感光性樹脂組成物層の上に、貯蔵の際の汚染や損傷から保護するために薄い被覆シートを設けることが好ましい。被覆シートは仮支持体と同じまたは類似の材料からなっても良いが、感光性樹脂組成物層からより容易に分離されねばならない。被覆シート材料としては例えばシリコーン紙、ポリオレフィンもしくはポリテトラフルオルエチレンシートが適当である。被覆シートの厚みは約5〜100μmであるのが好ましい。特に好ましくは10〜30μm厚のポリエチレンまたはポリプロピレンフィルムである。
−中間層−
本発明の転写用積層材料が感光性樹脂組成物層を含む場合、中間層を更に含むことが好ましい。中間層を含むことで、感光性樹脂組成物層の露光感度を向上させることができる。中間層は仮支持体と感光性樹脂組成物層の間に形成することができる。
中間層としては、低い酸素透過性を示し、水またはアルカリ水溶液に分散または溶解するものであれば、公知のものの中から適宜選択することができる。中間層を構成する樹脂としては例えば、特開昭46−2121号や特公昭56−40824号の各明細書に記載のポリビニルエーテル/無水マレイン酸重合体、カルボキシアルキルセルロースの水溶性塩、水溶性セルロースエーテル類、カルボキシアルキル澱粉の水溶性塩、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、各種のポリアクリルアミド類、各種の水溶性ポリアミド、ポリアクリル酸の水溶性塩、ゼラチン、エチレンオキサイド重合体、各種の澱粉およびその類似物からなる群の水溶性塩、スチレン/マレイン酸の共重合体、およびマレイネート樹脂が挙げられる。
これらの内、特に好ましいのは、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンの組み合わせである。ポリビニルアルコールは鹸化率が80%以上であるものが好ましく、ポリビニルピロリドンの含有量は中間層固形分の1質量%〜75質量%が好ましい。1質量%以上とすることで、感光性樹脂組成物層との十分な密着が得られる。また、75質量%以下とすることで、中間層上に設けられる感光性樹脂組成物層用塗布液によって中間層が溶解することを抑制することができる。中間層の厚みは、0.1〜5μmとすることができ、0.5〜2μmであることが好ましい。0.5μm以上とすることで酸素の透過性を低くすることができる。また、2μm以下とすることで、現像時または中間層除去時の時間を短くすることができる。
本発明の転写用積層材料は、例えば、仮支持体上に熱可塑性樹脂層用塗布液を塗布し、乾燥することにより熱可塑性樹脂層を設け、その熱可塑性樹脂層上に熱可塑性樹脂層を溶解しない溶剤からなる中間層用の塗布液を塗布し、乾燥して熱可塑性樹脂層上に中間層を設け、その中間層上に中間層を溶解しない溶剤からなる感光性樹脂組成物層用塗布液を塗布、乾燥して設けることで作製することができる。
塗布液の塗布、乾燥には、公知の塗布方法、乾燥方法を特に制限なく用いることができる。
または被覆シート上に感光性樹脂組成物層を設けたシートと、前記の仮支持体上に熱可塑性樹脂層及び中間層を設けたシートとを作製して、両方のシートを中間層と感光性樹脂組成物層が接するように相互に貼り合わせること、または、別のシートとして熱可塑性樹脂層を有する仮支持体と、被覆シート上に感光性樹脂組成物層及び中間層を設けたシートとを作製して、中間層と熱可塑性樹脂層が接するように相互に貼り合わせることにより有利に製造される。
塗布により熱可塑性樹脂層を設けた仮支持体の代わりに、熱可塑性樹脂のシートと仮支持体シートを接着した2層または多層シートを用いることもできる。熱可塑性樹脂のシートとしては前記の熱可塑性樹脂層用の材料を使用できるが、この中では、ポリエチレンフイルムやポリプロピレンフイルムが特に好ましい。仮支持体上にポリエチレンフイルムやポリプロピレンフイルムを設ける方法としては、仮支持体上にポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂、ポリウレタン、天然ゴム、合成ゴム等の溶液を塗布することにより接着剤層を設け、この上にポリエチレンフイルムやポリプロピレンフイルムを加圧・加熱下に張り合わせる方法、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/アクリル酸エステル共重合体、ポリアミド樹脂、石油樹脂、ロジン類、ワツクス類の混合物からなる接着剤を加熱溶融して仮支持体上に塗布した後で直ちにポリエチレンフイルムやポリプロピレンフイルムを張り合わせる方法、ポリエチレンやポリプロピレンを溶融状態にして、押しだし機によりフイルム状に押しだし、溶融状態のまま仮支持体を圧着してラミネートする方法等が挙げられる。
本発明の画像形成方法は、本発明の転写用積層材料を用いて永久支持体上に転写層を転写する工程と、露光・アルカリ現像を行う工程とを含むことを特徴とする。前記転写用積層材料の転写層の少なくとも1つは、アルカリ可溶な感光性樹脂組成物層であって、前記アルカリ可溶な感光性樹脂組成物層は、着色性物質を更に含むことが好ましい。
以下、本発明の転写用積層材料を用いた画像形成方法について説明する。
必要に応じて、転写用積層材料の被覆シートを取除き、感光性樹脂組成物層を加圧、加温下で基体(永久支持体)上に貼り合わせる。貼り合わせには、従来公知のラミネーター、真空ラミネーターが使用でき、より生産性を高めるためには、オートカットラミネーターの使用も可能である。その後仮支持体を剥がした後、所定のマスク及び、必要により中間層を介して、感光性樹脂組成物層を露光し、次いで現像する。現像は公知の方法で溶剤もしくは水性の現像液、特にアルカリ水溶液に浸漬するか、スプレーからの現像液の噴霧を与えること、さらにブラシでのこすりまたは超音波照射等の処理をすることで行なわれる。異なる色に着色した感光性樹脂組成物層を有する複数の転写用積層材料を用い、この工程を複数回繰り返せば多色画像もしくは多色パターンを形成することができる。
上記感光性樹脂組成物層を現像するためのアルカリ現像液としては、主としてアルカリ性物質の水溶液であるが、さらに水と混和性の有機溶剤を少量添加したものを含む。適当なアルカリ性物質はアルカリ金属水酸化物類(例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、アルカリ金属炭酸塩類(例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム)、アルカリ金属重炭酸塩類(炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム)、アルカリ金属ケイ酸塩類(ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム)アルカリ金属メタケイ酸塩類(メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム)、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、モルホリン、テトラアルキルアンモンニウムヒドロキシド類(例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド)または燐酸三ナトリウムである。アルカリ性物質の濃度は、0.01質量%〜30質量%であり、pHは8〜14が好ましい。水と混和性を有する好ましい有機溶剤は、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリドンである。水と混和性の有機溶剤の濃度は0.1質量%〜30質量%である。さらに公知の界面活性剤を添加することができる。界面活性剤の濃度は0.01質量%〜10質量%が好ましい。
現像液は、浴液としても、あるいは噴霧液としても用いることができる。光重合性樹脂層の未硬化部分を除去するには現像液中で、回転ブラシで擦る方法、湿潤スポンジで擦る方法などを適宜組み合わせることができる。現像液の液温度は通常室温付近から40℃が好ましい。現像処理の後に水洗工程を入れることも可能である。
本発明の転写用積層材料及び画像形成方法は、プリント配線基板の作製の他、多色画像、特にカラーフィルタ作製やカラーフィルタの保護層作製に都合が良い。プリント配線基板の作製には、永久支持体として公知の銅張り積層板が用いられ、カラーフィルタの作製のためには、永久支持体としては、公知のガラス板、表面に酸化珪素皮膜を形成したソーダガラス板、ポリマーフイルム、更にこれらの上に透明電極を設けたものなどが用いられる。この場合、永久支持体上には、永久支持体と十分な接着性を有するとともにパターン画像とも良好な密着性を有する接着層を設けることが好ましく、具体的には、特開平3−282404に記載の接着層が使用できる。これらを、永久支持体上に、印刷・塗布・転写等の方法により形成する。あるいは、接着層をパターン画像の上に設けても良い。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。
(実施例1)
厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体の上に、下記の表1に示した組成からなる熱可塑性樹脂層用塗布液を塗布し、乾燥させて乾燥膜厚が10μmの熱可塑性樹脂層を設けた。
Figure 2009073022

−バインダーA−
・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(モル比)=55/11.7/4.5/28.8(商品名:アロマテックスFM601、三井化学(株)製、重量平均分子量=90000、固形分濃度21質量%)
−バインダーB−
・スチレン/アクリル酸共重合体(モル比)=63/37(商品名:アロセット7055、(株)日本触媒製、重量平均分子量=8000、固形分濃度42質量%)
−可塑剤1−
・2,2−ビス[4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパン(新中村化学(株)製)
−界面活性剤1−
・下記構造物1 30%
・メチルエチルケトン 70%
Figure 2009073022

次に上記で形成した熱可塑性樹脂層上に下記処方B1に示した組成からなる塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が1.6μmの中間層を設けた。
[処方B1]
・ポリビニルアルコール … 173.2g
((株)クラレ製PVA205、鹸化率=80%)
・フッ素系界面活性剤(上記構造物1) … 8g
・蒸留水 … 2800g
上記熱可塑性樹脂層及び中間層を有する4つの仮支持体の上に、下記表2に示した処方からなる黒色(Bl層用)、赤色(R層用)、緑色(G層用)及び青色(B層用)の4色の感光性樹脂組成物層用塗布液をそれぞれ塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が2μmの着色感光性樹脂組成物層を形成した。
Figure 2009073022

さらに上記で得られた着色感光性樹脂組成物層の上にポリプロピレン(厚さ12μm)の被覆シートを圧着し、赤色、青色、緑色および黒色の感光性転写材料(転写用積層材料)をそれぞれ作製した。
この感光性転写材料を用いて、以下の方法でカラーフィルタを作成した。赤色感光性転写材料の被覆シートを剥離し、着色感光性樹脂層組成物面を透明ガラス基板(厚さ1.1mm)にラミネータ(大成ラミネータ(株)製VP−II)を用いて加圧(0.8kg/cm)、加熱(130℃)して貼り合わせ、仮支持体を熱可塑性樹脂層との間で剥離除去した。次に所定のフォトマスクを介して露光し、下記処方の現像液を用いて35℃で80秒間浸漬し、不要部を除去した後、水洗・乾燥を行い、ガラス基板上に赤色画素パターンを形成した。
[現像液処方]
・炭酸ナトリウム … 15g
・ブチルセロソルブ … 1g
・水 … 1kg
次いで、赤色画素パターンが形成されたガラス基板上に、緑色感光性転写材料を上記と同様にして貼り合わせ、剥離、露光、現像を行ない、緑色画素パターンを形成した。同様な工程を青色、黒色感光性転写材料で繰り返し、透明ガラス基板上にカラーフィルタを形成した。得られたカラーフィルタは画素の欠落もなく、下地との密着性も良好であった。
(実施例2〜4、比較例1〜4)
実施例1における熱可塑性樹脂層の形成において、上記表1に示した組成からなる熱可塑性樹脂層用塗布液をそれぞれ用い、熱可塑性樹脂層の乾燥膜厚を表1に示した膜厚に変更した以外は、実施例1と同様にして転写用積層材料を作製した。
(比較例5)
特開2004−87417号公報の段落番号[0035]〜[0039]の記載にしたがい、以下のようにして転写用積層材料を作製した。
(1)カバーフィルムにはトーセロ社製の50μm厚のポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)を用いた。次に示す組成の感光性樹脂層用塗布液を調製し、OPPフィルム上に塗工厚みが1.7μmとなるようにマイヤーバーを用いて塗工し、熱風循環式乾燥機中で90℃2分間の乾燥を行い、感光性樹脂層を形成した。
[感光性樹脂層形成用塗布液]
・感光性樹脂(感光成分付加 変性PVA) 25部
(5−(4−アジド−2−スルホベンジリデン)−3−(4,4’−ジメトキブチル)ローダニンナトリウム塩導入率:1.5モル%、平均重合度:1700)
・アクリルエマルジョン 15部
(フルタイト2602HS、Tg−5℃、三井物産ソルベントコーティング社製)
・アクリルエマルジョン 60部
(モビニール185、クラリアントポリマー社製)
・メタノール 950部
・水 950部
(2)支持体として帝人デュポン社製の50μmPETフィルム(裏面に帯電防止層を付与:表面抵抗値10Ω/□)を用い、これにMR−7768(アクリル酸エステル共重合体:Tg9℃、三菱レイヨン社製)をマイヤーバーを用いて塗工し、熱風循環式乾燥機中で120℃4分間の乾燥を行い、50μm厚の熱可塑性樹脂層を形成した。
次いで、以下に示す離型層形成用塗布液を調製し、上述の熱可塑性樹脂層上に塗工厚みが0.4μmとなるようにマイヤーバーを用いて塗工し、熱風循環式乾燥機中で110℃2分間の乾燥を行って離型層を形成した。
[離型層形成用溶液]
・アクリルメラミン樹脂 5部
(テスファイン324、日立化成ポリマー株式会社製)
・パラトルエンスルホン酸 0.2部
・メタノール 48部
・メチルセロソルブ 48部
最後に、以下に示す組成の感光液を調製し、上述の離型層上に塗工厚みが12μmとなるようにマイヤーバーを用いて塗工し、熱風循環式乾燥機中で90℃2分間の乾燥を行って感光性蛍光体層を形成した。
[蛍光体層形成用感光液]
・緑色発光蛍光体(ZnS:Cu,Al) 94部
・感光性樹脂(感光成分付加 変性PVA) 1.2部
(5−(4−アジド−2−スルホベンジリデン)−3−(4,4’−ジメトキシブチル)ローダニンナトリウム塩導入率:1.5モル%、平均重合度:1700)
・ポリビニルピロリドン (K―30、ISP社製) 4.8部
・水 123部
(3)蛍光体転写フィルムの貼合
(1)及び(2)で得られたフィルムを(1)のフィルムの感光性樹脂層面と(2)のフィルムの感光性蛍光体層面とを向かい合うように重ねた後、ラミネーターにニップした。加熱、加圧状態で両フィルムを貼合して一体化させて、緑色発光蛍光体転写フィルムを得た。貼合条件は、貼合温度:120℃、貼合圧力:3kgf/cm、貼合速度:2m/分であった。
(評価)
<剥離力の最大値の測定>
10cm×10cmサイズのガラス基板(洗浄、SC処理済み)上に、9.5cm×9.5cmサイズの転写用積層材料又は緑色発光蛍光体転写フィルムをラミネートした。ラミネートには大成ラミネータ(株)社製のVA2−700Sを用いた。ラミネート条件は、圧力0.24MPa、速度2.0m/min、ロール温度上下95℃、基板加熱温度100℃とした。
ラミネート後、室温まで冷却した後で、テンシロン万能試験機((株)エーアンドデイ社製RTG−1210)を用いて180°ピールテストを行い、仮支持体と熱可塑性樹脂層との間で仮支持体を剥離して剥離力の最大値を測定した。測定条件として、基板に転写した積層材料から、基板に平行で180°の方向に10mm/sの速度で仮支持体を剥離するという条件で測定した。また、緑色発光蛍光体転写フィルムを用いた場合には、離型層と感光性蛍光体層との間で仮支持体を剥離して剥離力の最大値を測定した。結果を表3に示した。
また、実技上の問題点を連続転写と剥離を行うことのできるラインにて評価し、結果を表3に示した。
Figure 2009073022
表3から、本発明の転写用積層材料を用いることで、転写層を転写する際に発生しうる工程トラブルを回避できることが分かる。

Claims (6)

  1. 仮支持体の上に少なくとも1つの転写層を有し、仮支持体を剥離する際の剥離力の最大値が180°ピール法において0.98〜5.39mN/cmである転写用積層材料。
  2. 仮支持体上に少なくとも1つの転写層を有し、仮支持体に隣接して設けられた転写層中の樹脂に対する可塑剤の含有率が11〜45質量%であって、かつ仮支持体に隣接して設けられた転写層の膜厚が1μm以上13μm以下である転写用積層材料。
  3. 前記転写層の少なくとも1つは熱可塑性樹脂層であり、前記熱可塑性樹脂層は前記仮支持体と隣接して設けられ、前記仮支持体と前記熱可塑性樹脂層との間で剥離されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の転写用積層材料。
  4. 前記転写層の少なくとも1つは、アルカリ可溶な感光性樹脂組成物層であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の転写用積層材料。
  5. 前記アルカリ可溶な感光性樹脂組成物層は、着色性物質を更に含むことを特徴とする請求項4に記載の転写用積層材料。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の転写用積層材料を用いて永久支持体上に転写層を転写する工程と、
    露光・アルカリ現像を行う工程と、を含む画像形成方法。

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