JP2009071994A - 回転電機の固定子および回転電機 - Google Patents

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Abstract


【課題】 低コストで製造でき、かつ回転電機に用いられたときに性能の低下を生じさせない固定子を提供すること。
【解決手段】 本発明の回転電機の固定子1は、少なくとも二種類の金属よりなる金属薄板11,12を複数枚積層して構成され、その側面に積層した厚さ方向に沿ってのびるスロット16,17が開口した積層コア10を有する回転電機の固定子1であって、金属薄板11を構成する金属の一方が、板厚1mmあたりのW15/50での鉄損が28.6W/kg以下であり、金属薄板12を構成する金属の他方が、延びが30%以上でありかつ硬さが130Hv以下であり、他方の金属よりなる金属薄板12は、スロット16,17の開口部に、開口部を閉塞する方向に折り曲げられたツメ部13を有することを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、回転電機の固定子および回転電機に関する。
モータの固定子など磁気応用製品のコアは、コア内部で発生する渦電流を防止するため、0.5mm,0.35mmなどの薄い鉄板に絶縁コーティングして多数枚積層した積層コアを使用することが一般的である。この積層コアは、たとえば、特許文献1〜2に開示されている。
特許文献1には、複数の材料を1枚ごと、または複数枚ごとに積層している積層コアを備えた電気機器が開示されている。そして、複数の材料として、ケイ素鋼板で材料特性である鉄損値が低いハイグレード材料よりなるケイ素鋼板と、鉄損値が高いローグレード材料よりなるケイ素鋼板と、を用いて、積層コア全体で所望の性能を得るとともにコストの上昇を抑えている。
しかしながら、ケイ素鋼板の鉄損値が高いローグレード材料(35A600)は、JISにも記載がなく、市場流通性が悪いため価格が高いという問題があった。つまり、積層コア自身が高コストとなっていた。
さらに、ケイ素鋼板は、伸びが小さく、硬さも硬いため、積層コアの薄板のように板厚の薄い材料として曲げ加工を行うと破断しやすいという問題があった。
また、特許文献2には、積層コアのコアバック部とティース部とを分割し、それぞれを別部材で構成する回転機用コアが開示されている。この積層コアでは、必ずコアを分割する必要があり、分割された部分での磁束漏れによる特性低下の問題があった。
特開2003−189514号公報 特開2000−341889号公報
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、低コストで製造でき、かつ回転電機に用いられたときに性能の低下を生じさせない固定子及び回転電機を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明者は回転電機の固定子及びについて検討を重ねた結果、本発明をなすに至った。
本発明の請求項1に係る回転電機の固定子は、少なくとも二種類の金属よりなる金属薄板を複数枚積層して構成され、その側面に積層した厚さ方向に沿ってのびるスロットが開口した積層コアを有する回転電機の固定子であって、金属薄板を構成する金属の一方が、板厚1mmあたりのW15/50での鉄損が28.6W/kg以下であり、金属薄板を構成する金属の他方が、伸びが30%以上でありかつ硬さが130Hv以下であり、他方の金属よりなる金属薄板は、スロットの開口部に、開口部を閉塞する方向に折り曲げられたツメ部を有することを特徴とする。
請求項2に係る回転電機の固定子は、金属薄板の他方は、板厚1mmあたりのW15/50での鉄損が81.6W/kg以下であることを特徴とする。
請求項3に係る回転電機の固定子は、ツメ部は、回転電機の回転方向の上流側から下流側に向かってのびる上流側ツメ部を有することを特徴とする。
請求項4に係る回転電機の固定子は、ツメ部は、折り曲げられた状態でその先端部が積層コアと当接しないことを特徴とする。
請求項5に係る回転電機の固定子は、固定子を構成する金属薄板と同時に打ち抜き成形された複数の金属薄板を積層してなる回転子コアを有する回転子とともに回転電機を構成することを特徴とする。
請求項6に係る回転電機の固定子は、回転子を構成する金属薄板と、固定子を構成する金属薄板とは、回転電機を構成したときと同様な配置で打ち抜き成形されることを特徴とする。
請求項7に係る回転電機の固定子は、回転子を構成する金属薄板は、固定子を構成する金属薄板と同じ順序で積層されていることを特徴とする。
本発明の請求項8に係る回転電機は、少なくとも二種類の金属よりなる金属薄板を複数枚積層して構成されたコアを有する固定子および回転子を有する回転電機において、回転子のコアと固定子のコアは、共取りされた金属薄板よりなり、金属薄板を構成する金属の一方が、板厚1mmあたりのW15/50での鉄損が28.6W/kg以下であり、金属薄板を構成する金属の他方が、伸びが30%以上でありかつ硬さが130Hv以下であり、固定子のコアは、その側面に積層した厚さ方向に沿ってのびるスロットが開口し、他方の金属よりなる金属薄板のスロットの開口部には開口部を閉塞する方向に折り曲げられたツメ部を有することを特徴とする。
請求項1に係る回転電機の固定子は、鉄損の小さな金属よりなる金属薄板と軟質な金属よりなる金属薄板とを積層して固定子を形成している。本発明の固定子は、分割されていないことから、磁束漏れによる特性の低下が抑えられた構成となっている。
そして、鉄損の小さな金属薄板を用いたことで固定子を回転電機に用いたときの電気エネルギーの損失が抑えられている。
また、軟質な金属よりなる金属薄板は、軟質であるが故に加工性に優れており、スロットの開口部に折り曲げられたツメ部を形成しても、金属薄板自体が損傷(破断)を生じなくなっている。さらに、折り曲げられたツメ部により、スロット内にコイルの導線を配したときに、ツメ部により導線がはずれなくなっている。
このように、本発明の固定子は、低コストで製造でき、かつ回転電機に用いられたときに性能の低下を生じさせない固定子となっている。本発明の回転電機の固定子は、電動機または発電機、あるいは両者を兼ねた回転電機に用いることが好ましい。
請求項2に係る回転電機の固定子は、軟質な金属よりなる金属薄板の鉄損の値が限定されている。これにより、金属薄板を積層してなる固定子全体の鉄損の上限が決定される。
請求項3に係る回転電機の固定子は、軟質な金属よりなる金属薄板のツメ部の形状が限定されている。これにより、回転電機の回転子が回転したときに、騒音が抑えられる。
請求項4に係る回転電機の固定子は、軟質な金属よりなる金属薄板のツメ部の形状が限定されている。これにより、漏れ磁束が発生することが抑えられる。
請求項5に係る回転電機の固定子は、固定子と同様に複数種の金属薄板よりなるコアを用いた回転子とともに回転電機を形成できる。回転子は、固定子と同様に鉄損の小さな金属薄板を用いたことで、回転電機に用いたときの回転子での電気エネルギーの損失が抑えらる。
請求項6に係る回転電機の固定子は、固定子と回転子の金属薄板を同時に打ち抜き成形し共取りしている。これにより、金属薄板を打ち抜き成形するときの材料のロスを抑えられるだけでなく、固定子と回転子の金属薄板の加工を同時に行うことができることから、生産性が向上する。
請求項7に係る回転電機の固定子は、固定子と回転子の金属薄板の積層順序を同じものとしている。これにより、回転子と固定子の電気的な特性が同じとなり、回転電機に用いたときの電気エネルギーの損失が抑えられる。
請求項8に係る回転電機は、請求項1〜7の固定子および回転子を用いてなる回転電機である。つまり、固定子及び回転子の電気エネルギーの損失が抑えられており、回転電機の電気エネルギーの損失が抑えられている。また、固定子を低コストで製造できることから、本発明の回転電機も低コストで製造できる。
以下に本発明の回転電機の固定子及び回転電機を実施の形態を用いてより具体的に説明する。
(第一実施形態)
本実施形態の回転電機の固定子を用いた回転電機の構成を図1に示した。この回転電機は、略円筒状の固定子1と、固定子1の軸心部に回転自在に収容された回転子2と、を有する。
回転子2は、図1に示したように、径方向の外周面で周方向に交互に異なる磁極が位置するように永久磁石が配置された構成となっている。回転子2は、外周面の磁極が固定子1に対向した状態で形成されている。
固定子1は、図2〜3に示したように、所定厚さの金属薄板を厚さ方向に積層して形成された略円筒状の固定子コア10と、コア10のスロット16,17内に設置された固定子巻線3と、を有する。
固定子コア10には、軸方向に沿ってのび、周方向に隣接するスロット16,17を一組として固定子コア10の内周側の周方向に複数組のスロットが形成されている。固定子巻線3は三相巻線であり、周方向に隣接する一組のスロット16,17に各相の固定子巻線3が設置されている。そして、スロット16,17を一組として周方向に隣接する三相のスロット16,17に異なる相の固定子巻線3が設置されている。
固定子コア10には、スロット16,17が形成されている。スロット16,17は、回転子2と対向する内周面に開口部を有し、固定子コア10の軸方向に平行にのびた状態で形成されている。また、スロット16,17は、その内部に固定子巻線3が設置されるが、本実施形態では図4に示したように、固定子巻線3が径方向に並んだ状態でスロット16,17内に、設置される。
固定子コア10は、ケイ素鋼板(第一の金属薄板)11と冷間圧延鋼板(第二の金属薄板)12を交互に積層させてなる。なお、交互に積層された二種類の金属薄板11,12の間には、絶縁薄膜が配置されている。
そして、一般に、金属薄板の材料特性が同じである場合には、鉄損の値は、板厚の二乗に比例する(係数×板厚の二乗)ことが知られている。
第一の金属薄板11は、0.35mmの厚さでW15/50の鉄損が2.3W/kg(板厚1mmあたりのW15/50での鉄損が18.7W/kg)のケイ素鋼板(35A230)である。ケイ素鋼板は、伸びが10%でありかつ硬さ(ビッカース硬度)が190Hvである。
第二の金属薄板12は、0.35mmの厚さで、伸びが40%でありかつ硬さ(ビッカース硬度)が110Hvの冷間圧延鋼板(JIS G 3141)である。この第二の金属薄板12の0.35mmの厚さでW15/50の鉄損が7.4W/kg(板厚1mmあたりのW15/50での鉄損が60.4W/kg)の冷間圧延鋼板である。
なお、金属薄板11,12の伸びはJIS Z 2241に規定された方法で、硬度はJIS Z 2244に規定の方法で測定できる。
固定子コア10の二つの金属薄板11,12の間の絶縁被膜は、ケイ素鋼板11の表面に形成された絶縁コーティング被膜である。
本実施形態では、二種類の金属薄板11,12を積層して固定子コア10を形成しており、金属薄板11,12は、固定子コア10の軸方向に垂直な断面形状と同じ形状に形成されている。つまり、二種類の金属薄板11,12は、内周面にスロット16,17が開口している。
そして、第二の金属薄板12のスロット16,17の開口部には、ツメ部13が形成されている。このツメ部13は、スロット16,17の開口部であって、回転子2が組み付けられて回転電機として駆動するときの回転子2の回転方向の上流側の開口部にもうけられている。ツメ部13は、第二の金属薄板12を形成したときには、径方向内方に向かって突出し、固定子巻線3がスロット16,17内に設置されたときにはスロット16,17の開口を塞ぐように折り曲げられる。折り曲げられたツメ部13により、スロット16,17内に設置された固定子巻線3が開口部から外れることが防止される。
このツメ部13は、折り曲げられた状態では、その先端部がスロット16,17の下流側の開口部に当接しない長さで形成されている。本実施形態においては、折り曲げられたときに、スロット16,17の開口を周方向で半分だけ塞ぐように形成されている。ツメ部13の先端部からスロットの下流側の開口部までの距離は、特に限定されるものではないが、0.7mm程度の間隔を有することが好ましい。
また、第一の金属薄板11は、スロット16,17の開口部にツメ部は形成されておらず、内周面にスロット16,17の開口部が開口している。
固定子巻線3は、特に限定されるものではなく、従来公知の巻線を用いることができる。たとえば、銅製の導体と、導体の外周を覆い導体を絶縁する絶縁皮膜とから形成された巻線を用いることができる。また、巻線についても、一本の線材であっても、セグメントを接合して形成しても、いずれでもよい。
本実施形態の固定子1では、固定子コア10が第一の金属薄板11と、ツメ部13をもつ第二の金属薄板12とから形成されたこと以外は、従来公知の固定子と同様の形態とすることができる。
すなわち、固定子巻線3と固定子コア10との間に絶縁紙4を配してもよい。
本実施形態の固定子1は、固定子コア10が鉄損の小さな第一の金属薄板11と軟質な第二の金属薄板12とを積層して形成している。そして、鉄損の小さな金属薄板11を用いたことで固定子コア10を回転電機に用いたときの電気エネルギーの損失が抑えられている。また、軟質な金属薄板12は、スロット16,17の開口部に形成された折り曲げ可能なツメ部13を折り曲げても、金属薄板12自体が損傷(破断)を生じなくなっている。さらに、折り曲げられたツメ部13により、スロット16,17内に配された固定子巻線3が脱落しなくなっている。
上記したように、本実施形態例の固定子1は、低コストで製造でき、かつ回転電機に用いられたときに性能の低下を生じさせない固定子となっている。
(第二実施形態)
本実施形態は、固定子1の第二の金属薄板12に形成されたツメ部の形態が異なる以外は、第一実施形態と同様な構成の回転電機の固定子である。
本実施形態の第二の金属薄板12のスロット16,17の開口部には、図5に示したように、ツメ部14,15が形成されている。ツメ部14は、回転子2の回転方向の上流側の開口部にもうけられている。ツメ部15は、回転子2の回転方向の下流側の開口部にもうけられている。ツメ部14,15は、第二の金属薄板12を形成したときには、径方向内方に向かって突出し、固定子巻線3がスロット16,17内に設置されたときにはスロット16,17の開口を塞ぐように折り曲げられる。
このツメ部14,15は、折り曲げられた状態では、その先端部が互いのツメ部14,15およびスロット16,17の開口部に当接しない長さで形成されている。本実施形態においては、折り曲げられたときに、ツメ部14,15の先端部が間隔を隔てている。ツメ部14,15の先端部の間隔は、特に限定されるものではないが、0.7mm程度の間隔を有することが好ましい。
本実施形態では、スロット16,17の開口部の両側にツメ部14,15が形成されたことで、すき間が小さくなり、回転子2が回転したときの騒音が抑えられたものとなった。
また、これら以外は、第一実施形態と同様な構成であり、第一実施形態の時と同様な効果を発揮した。
(第三実施形態)
本実施形態は、固定子1の積層コア10を構成する二種類の金属薄板11,12の積層形態が異なる以外は、第一実施形態と同様な構成の回転電機の固定子である。
本実施形態の固定子コア10は、図6に示したように、第二の金属薄板12を、第一の金属薄板11の二枚ごとに積層させてなる。本実施形態での二枚の金属薄板11,12のそれぞれは、第一実施形態において用いられたものと同様な薄板である。
本実施形態の固定子1の固定子コア10は、鉄損の小さな第一の金属薄板11が占める割合が多くなっている。つまり、鉄損の大きな第二の金属薄板12の割合が減少している。この結果、固定子コア10での鉄損が小さくなっており、よりエネルギー効率に優れたものとなっている。
(第四実施形態)
本実施形態は、固定子1の積層コア10を構成する二種類の金属薄板11,12の厚さが異なる以外は、第一実施形態と同様な構成の回転電機の固定子である。
本実施形態の固定子コア10は、図7に示したように、第一の金属薄板11’が第二の金属薄板12の二倍の厚さとなっている。そして、この二種類の金属薄板11’,12を交互にさせて固定子コア10が形成されている。本実施形態での二枚の金属薄板11’,12のそれぞれは、第一実施形態において用いられた金属薄板を形成したものと同様な材質よりなる。
本実施形態の固定子1の固定子コア10は、鉄損の小さな第一の金属薄板11が占める割合が多くなっている。つまり、固定子コア10での鉄損が小さくなっており、よりエネルギー効率に優れたものとなった。
さらに、第一の金属薄板11’の厚さの増加は、第一の金属薄板11の積層数を増加させた場合に比べて、界面の数の少なさから鉄損が小さい。この結果、本実施形態では、固定子コア10での鉄損が小さくなっており、よりエネルギー効率に優れたものとなっている。
上記したように、鉄損の小さな第一の金属薄板11と軟質な第二の金属薄板12とを積層して形成された固定子コア10を用いる回転電機は、低コストで製造でき、かつ回転電機の性能の低下が抑えられている。
(第五実施形態)
本実施形態は、回転子2が所定厚さの金属薄板を厚さ方向に積層して形成された回転子コア20を有すること以外は、第一実施形態と同様な回転電機である。本実施形態の回転子2の構成を図8に示した。
回転子コア20は、ケイ素鋼板(第一の金属薄板)21と冷間圧延鋼板(第二の金属薄板)22を交互に積層させてなる。なお、交互に積層された二種類の金属薄板21,22の間には、絶縁薄膜が配置されている。ここで、二種類の金属薄板21,22と絶縁薄膜は、いずれも第一実施形態で固定子コア10を形成するために用いたものと同様の材質よりなる。
本実施形態の回転子20を構成する二種類の金属薄板21,22は、図9に示したように、固定子コア10を構成する二種類の金属薄板11,12と同時に、プレス加工で打ち抜かれて成形される。なお、図9では、ツメ部13を備えた第二の金属薄板12と、金属薄板22とをプレス加工で共取りした状態を示した。本実施形態では、略円盤状の金属薄板21,22の外周部に、微小間隔を隔てた状態で略円環状の金属薄板11,12が位置した状態でプレス加工される。
そして、成形された金属薄板21,22は、絶縁薄膜を介した状態で交互に積層されて、回転子コア20が形成される。また、成形された金属薄板11,12は、絶縁薄膜を介した状態で交互に積層されて、固定子コア10が形成される。
本実施形態では、回転子コア20を形成するための金属薄板21,22と、固定子コア10を形成するための金属薄板11,12とを、ほぼ回転電機を構成したときの回転子コア20と固定子コア10との位置関係を保った状態で、一枚の金属板からプレス加工で打ち抜いて成形している。このため、金属板を打ち抜き加工するときの材料のロスを抑えられるだけでなく、固定子と回転子の金属板の形成を同時に行うことができることから、生産性が向上する効果を発揮する。
また、本実施形態では、回転子コア20と固定子コア10とが、ケイ素鋼板と冷間圧延鋼板を交互に積層して形成されており、ほぼ同じ電気的特性を持つものとなっている。つまり、固定子と回転子のそれぞれで電気エネルギーの損失が抑えられており、回転電機での電気エネルギーの損失が抑えられている。
(第五実施形態の変形形態)
第五実施形態では回転子コア20と固定子コア10が同様な積層構造をもつように形成されているが、二つのコア10,20が異なる積層構造を備えていてもよい。
すなわち、第五実施形態の回転子コア20を第三実施形態や第四実施形態の固定子コア10を用いた回転電機の回転子として用いても何ら問題はない。
さらに、回転子コア20自身も、第三実施形態の固定子コア10と同様に第二の金属薄板22を、第一の金属薄板21の二枚ごとに積層させて形成しても、第四実施形態の固定子コア10と同様に一方の金属薄板の厚さを厚くしても、よい。
このような変形形態において、回転子コア20を構成する金属薄板21,22は、固定子コア10を形成するための金属薄板11,12と同じ厚さおよび積層順序であることがより好ましい。
第一実施形態の回転電機の構成を示した図である。 第一実施形態の回転電機の固定子の構成を示した図である。 第一実施形態の回転電機の固定子の軸方向での断面図である。 第一実施形態の回転電機の固定子のスロット近傍を示した図である。 第二実施形態の回転電機の固定子のスロット近傍を示した図である。 第三実施形態の回転電機の固定子の軸方向での断面図である。 第四実施形態の回転電機の固定子の軸方向での断面図である。 第五実施形態の回転電機の軸方向での断面図である。 第五実施形態の回転子と固定子の金属薄板を示した図である。
符号の説明
1:固定子 10:固定子コア
11:第一の金属薄板 12:第二の金属薄板
13,14,15:ツメ部
16,17:スロット
2:回転子 20:回転子コア
21:第一の金属薄板 22:第二の金属薄板
3:固定子巻線
4:絶縁紙

Claims (8)

  1. 少なくとも二種類の金属よりなる金属薄板を複数枚積層して構成され、その側面に積層した厚さ方向に沿ってのびるスロットが開口した積層コアを有する回転電機の固定子であって、
    該金属薄板を構成する金属の一方が、板厚1mmあたりのW15/50での鉄損が28.6W/kg以下であり、
    該金属薄板を構成する金属の他方が、伸びが30%以上でありかつ硬さが130Hv以下であり、
    該他方の金属よりなる金属薄板は、該スロットの開口部に、該開口部を閉塞する方向に折り曲げられたツメ部を有することを特徴とする回転電機の固定子。
  2. 前記金属薄板の他方は、板厚1mmあたりのW15/50での鉄損が81.6W/kg以下である請求項1記載の回転電機の固定子。
  3. 前記ツメ部は、前記回転電機の回転方向の上流側から下流側に向かってのびる上流側ツメ部を有する請求項1〜2のいずれかに記載の回転電機の固定子。
  4. 前記ツメ部は、折り曲げられた状態でその先端部が前記積層コアと当接しない請求項1〜3のいずれかに記載の回転電機の固定子。
  5. 前記固定子を構成する前記金属薄板と同時に打ち抜き成形された複数の金属薄板を積層してなる回転子コアを有する回転子とともに回転電機を構成する請求項1〜4のいずれかに記載の回転電機の固定子。
  6. 前記回転子を構成する前記金属薄板と、前記固定子を構成する前記金属薄板とは、前記回転電機を構成したときと同様な配置で打ち抜き成形される請求項5に記載の回転電機の固定子。
  7. 前記回転子を構成する前記金属薄板は、前記固定子を構成する前記金属薄板と同じ順序で積層されている請求項5〜6のいずれかに記載の回転電機の固定子。
  8. 少なくとも二種類の金属よりなる金属薄板を複数枚積層して構成されたコアを有する固定子および回転子を有する回転電機において、
    前記回転子のコアと前記固定子のコアは、共取りされた金属薄板よりなり、
    該金属薄板を構成する金属の一方が、板厚1mmあたりのW15/50での鉄損が28.6W/kg以下であり、
    該金属薄板を構成する金属の他方が、伸びが30%以上でありかつ硬さが130Hv以下であり、
    該固定子のコアは、その側面に積層した厚さ方向に沿ってのびるスロットが開口し、該他方の金属よりなる金属薄板の該スロットの開口部には該開口部を閉塞する方向に折り曲げられたツメ部を有することを特徴とする回転電機。
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