JP5556789B2 - マルチギャップ型回転電機 - Google Patents

マルチギャップ型回転電機 Download PDF

Info

Publication number
JP5556789B2
JP5556789B2 JP2011242204A JP2011242204A JP5556789B2 JP 5556789 B2 JP5556789 B2 JP 5556789B2 JP 2011242204 A JP2011242204 A JP 2011242204A JP 2011242204 A JP2011242204 A JP 2011242204A JP 5556789 B2 JP5556789 B2 JP 5556789B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
teeth
rotor
gap
axial
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011242204A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013099196A (ja
Inventor
啓次 近藤
草瀬  新
武雄 前川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2011242204A priority Critical patent/JP5556789B2/ja
Priority to US13/667,075 priority patent/US9059614B2/en
Publication of JP2013099196A publication Critical patent/JP2013099196A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5556789B2 publication Critical patent/JP5556789B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K1/00Details of the magnetic circuit
    • H02K1/06Details of the magnetic circuit characterised by the shape, form or construction
    • H02K1/12Stationary parts of the magnetic circuit
    • H02K1/16Stator cores with slots for windings
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K1/00Details of the magnetic circuit
    • H02K1/06Details of the magnetic circuit characterised by the shape, form or construction
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K16/00Machines with more than one rotor or stator
    • H02K16/04Machines with one rotor and two stators

Description

本発明は、例えば、車両用の電動機や発電機に用いて好適なマルチギャップ型回転電機に関する。
従来技術として、特許文献1に記載されたダブルステータ型モータがある。
このダブルステータ型モータは、ロータディスクを介して回転軸に連結される環状のロータと、このロータの径方向内側に配置される内ステータと、ロータの径方向外側に配置される外ステータとを有し、ロータと内外ステータとの間で径方向にダブルギャップを形成することにより、シングルステータ型モータと比較して、高トルクを発生することが可能である。
特開2007−282331号公報
ところで、更なる高出力を考えた場合に、最も簡素な方法として、ギャップの多面化が考えられる。すなわち、ロータと内外ステータとの間に形成される径方向のギャップに加えて、ロータの軸方向一端側に側面ステータを配置して軸方向ギャップを形成することにより、三面ギャップとする方法が考えられる。
しかし、これまでは、上記のようなマルチギャップ構造を採用していないのが実情である。その主な理由としては、側面ステータの鉄心を通常の積層鋼板を用いて構成した場合に、積層方向に流れる磁束によって積層面内に渦電流が発生するため、損失が増大して出力を著しく低下させてしまうことにある。
また、損失を低減する方法としては、電気的に絶縁コーティングが施された軟磁性粉末を加圧成形した、いわゆる圧粉磁心を側面ステータの鉄心材料として用いる方法が考えられる。しかし、圧粉磁心は、磁気特性が電磁鋼板より劣るために出力が低下すること、製造コストが増加すること、機械的に脆く信頼性に欠けること等、実用には解決すべき多くの課題がある。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、渦電流による損失を低減して高出力を得ることが可能なマルチギャップ型回転電機を提供することにある。
(請求項1の発明)
本発明のマルチギャップ型回転電機は、回転軸に連結されて回転軸と一体に回転する環状のロータと、このロータの径方向外側にギャップを有して配置される外側コア、ロータの径方向内側にギャップを有して配置される内側コア、および、ロータの軸方向一端側にギャップを有して配置される側面コアによって構成されるステータコアと、このステータコアに巻装されるステータコイルとを有し、側面コアは、外側コアの軸方向一端側に連接される側面外コアと、内側コアの軸方向一端側に連接される側面内コアとで構成され、側面外コアは、外側コアの内周端より径方向の内側に突き出て、軸方向にロータの外周側軸方向端面と対向する外側ロータ対向部を有すると共に、この外側ロータ対向部の内周面に開口する複数のスロットが周方向に等間隔に形成されて、周方向に隣合うスロットとスロットとの間にそれぞれ外側ティースを有し、且つ、外側ロータ対向部には、外側ティースの内周端に開口して径方向の外側へ延びる1つまたは複数のスリットが形成され、側面内コアは、内側コアの外周端より径方向の外側に突き出て、軸方向にロータの内周側軸方向端面と対向する内側ロータ対向部を有すると共に、この内側ロータ対向部の外周面に開口する複数のスロットが周方向に等間隔に形成されて、周方向に隣合うスロットとスロットとの間にそれぞれ内側ティースを有し、且つ、内側ロータ対向部には、内側ティースの内周端に開口して径方向の内側へ延びる1つまたは複数のスリットが形成され、側面外コアと側面内コアは、外側ロータ対向部の内周端と内側ロータ対向部の外周端との間にギャップを有して径方向に対向配置されていることを特徴とする。
上記の構成では、ロータと内側コアおよび外側コアとの間に形成される内外二つの径方向ギャップに加えて、ロータと側面コアとの間に形成される軸方向ギャップが追加されるため、トルクを発生する面積が増加して、高出力化を実現できる。
また、側面コアは、外側コアに連接される側面外コアと、内側コアに連接される側面内コアとに分断されているので、積層鋼板によって構成される側面コアの面内渦電流(側面外コアと側面内コアとを跨ぐ大きな渦電流ループ)を無くすことができる。これにより、加工性、強度、磁気特性、およびコスト等の点で優れる積層鋼板を用いて側面コアを構成しても、渦電流による損失を低減できるので、高出力および高効率なマルチギャップ型回転電機を提供できる。
さらに、外側ティースおよび内側ティースにそれぞれスリットを形成しているので、外側ティースおよび内側ティースの先端部分で局所的に発生する渦電流を小さくできる。これにより、渦電流損を更に低減できるため、より高出力化かつ高効率化を図ることができる。
(請求項の発明)
請求項に記載したマルチギャップ型回転電機において、外側ティースに形成されるスリットは、外側ティースの内周端に向かって周方向のスリット幅が次第に大きくなるテーパ状に形成され、内側ティースに形成されるスリットは、内側ティースの外周端に向かって周方向のスリット幅が次第に大きくなるテーパ状に形成されていることを特徴とする。 本発明では、外側ティースに形成されるスリットおよび内側ティースに形成されるスリットをそれぞれテーパ状とすることで、プレスによるスリットの加工が容易となる。
また、外側ティースおよび内側ティースは、それぞれ根元が太く、先端に向かって次第に細くなっているため、外部から伝わる振動や磁気吸引力による振動を抑制できる。その結果、ギャップ長の変動による性能の低下、繰り返し振動による強度的劣化、および騒音等を抑えることができる。
(請求項の発明)
請求項1または2に記載したマルチギャップ型回転電機において、ロータの軸方向端面と対向する外側ティースの対向面積は、外側ティースの周方向幅と外側ティースの軸方向幅とを乗算して求められる面積に対し50〜100%の範囲に設定され、ロータの軸方向端面と対向する内側ティースの対向面積は、内側ティースの周方向幅と内側ティースの軸方向幅とを乗算して求められる面積に対し50〜100%の範囲に設定されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、磁気飽和による性能低下および不要な磁路断面による渦電流損の増大を防ぐことができ、より高出力化および高効率化を図ることができる。
(請求項4の発明)
請求項1〜3のいずれか一項に記載したマルチギャップ型回転電機において、側面外コアと側面内コアは、周方向の複数個所でブリッジにより連結されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、側面外コアと側面内コアとの軸心精度を向上できる。
本発明の回転電機を適用したモータの全体構造を示す断面図である。 (a)ステータコアの断面図、(b)ステータコアの平面図である。 ステータコアの一部を示す斜視図である。 ステータの断面図である。 ステータコイルの変形例を示すステータの断面図である。 ステータコアのティース形状を示す平面図である。 ティース形状の変形例を示す平面図である。 ティース形状の変形例を示す平面図である。 一体型側面コアと分離型側面コアとで渦電流損の大きさを測定したシミュレーション結果の比較図である。 ステータコアの一部を拡大した斜視図である(実施例2)。 (a)断面比60%のティース形状を示す平面図、(b)断面比80%のティース形状を示す平面図である。 ティースの断面比とトルク残存率との関係をグラフにした図面である。 (a)側面外コアと側面内コアとをブリッジによって連結したステータコアの断面図、(b)同ステータコアの平面図である(実施例3)。 ステータコアの一部を示す拡大図である(実施例3)。 側面外コアと側面内コアとを連結部材によって連結した構成を示すステータの断面図である(実施例4)。
本発明を実施するための形態を以下の実施例により詳細に説明する。
(実施例1)
実施例1では、本発明のマルチギャップ型回転電機を、自動車のエンジンと変速機との間に配設されるエンジン直結型モータに適用した一例を説明する。
このモータ1は、図1に示す様に、エンジンのクランク軸2にロータディスク3を介して連結される環状のロータ4と、このロータ4の外周側と内周側および軸方向の一端側にそれぞれギャップを有して配置されるステータコア(後述する)と、このステータコアに巻装されるステータコイル(後述する)とで構成される。
ロータ4は、例えば、複数のセグメントを円環状に連結したコアプレートを積層して形成される積層コア4aと、この積層コア4aの軸方向一端面に連結される端面コア4bとで構成され、ロータディスク3にボルト5等で固定される。
ステータコアは、ロータ4の径方向外側に配置される外側コア6と、ロータ4の径方向内側に配置される内側コア7と、ロータ4の軸方向一端側に配置される側面コア8、9とで構成される。
外側コア6は、円環状に打ち抜かれた電磁鋼板を積層して形成され、図2(b)に示す様に、内周面に複数のスロット6aが形成されている。このスロット6aは、図3に示す様に、外側コア6の内周面に開口して、周方向に等間隔に形成され、周方向に隣合うスロット6aとスロット6aとの間にティース6bが設けられている。
内側コア7は、円環状に打ち抜かれた電磁鋼板を積層して形成され、図2(b)に示す様に、外周面に複数のスロット7aが形成されている。このスロット7aは、図3に示す様に、内側コア7の外周面に開口して、周方向に等間隔に形成され、周方向に隣合うスロット7aとスロット7aとの間にティース7bが設けられている。なお、本実施例では、外側コア6のスロット数と内側コア7のスロット数とが同数に設定されている。
側面コア8、9は、図2(a)に示す様に、径方向の外側と内側とに分断されて、外側コア6の軸方向一端側に連接される側面外コア8と、内側コア7の軸方向一端側に連接される側面内コア9とを有し、それぞれ電磁鋼板を積層して形成される。
側面外コア8は、図4に示す様に、外径が外側コア6と同一であり、内径が外側コア6より小さく形成され、外側コア6の内周端より径方向の内側へ突き出る部分が、ロータ4の外周側の軸方向端面とギャップを有して軸方向に対向する本発明の外側ロータ対向部を形成している。
ロータ4の外周側軸方向端面に対向する側面外コア8の内周側には、図3に示す様に、外側ロータ対向部の内周面に開口する複数のスロット8aが周方向に等間隔に形成され、周方向に隣合うスロット8aとスロット8aとの間にそれぞれ外側ティース8bが設けられている。すなわち、上記の外側ロータ対向部は、スロット8aを介して周方向に当ピッチに配列される複数の外側ティース8bによって構成されている。なお、側面外コア8に形成されるスロット8aは、外側コア6のスロット数と同数であり、且つ、外側コア6のスロット6aと軸方向に連通している。
側面内コア9は、図4に示す様に、内径が内側コア7と同一であり、外径が内側コア7より大きく形成され、内側コア7の外周端より径方向の外側へ突き出る部分が、ロータ4の内周側の軸方向端面とギャップを有して軸方向に対向する本発明の内側ロータ対向部を形成している。ロータ4の内周側軸方向端面に対向する側面内コア9の外周側には、図3に示す様に、内側ロータ対向部の外周面に開口する複数のスロット9aが周方向に等間隔に形成され、周方向に隣合うスロット9aとスロット9aとの間にそれぞれ内側ティース9bが設けられている。
すなわち、上記の内側ロータ対向部は、スロット9aを介して周方向に当ピッチに配列される複数の内側ティース9bによって構成されている。なお、側面内コア9に形成されるスロット9aは、内側コア7のスロット数と同数であり、且つ、内側コア7のスロット7aと軸方向に連通している。
上記の側面外コア8と側面内コア9は、図4に示す様に、外側ロータ対向部(外側ティース8b)の内周端と、内側ロータ対向部(内側ティース9b)の外周端との間にギャップδを有して径方向に対向配置されている。
外側ロータ対向部を構成する外側ティース8bには、図6に示す様に、径方向の内周端に開口して径方向の外側(図示上側)へ延びるスリット8cが形成されている。このスリット8cは、外側ティース8bの外周側から内周端に向かって周方向のスリット幅が次第に大きくなるテーパ状に形成されている。
また、内側ロータ対向部を構成する内側ティース9bには、図6に示す様に、径方向の外周端に開口して径方向の内側(図示下側)へ延びるスリット9cが形成されている。このスリット9cは、内側ティース9bの内周側から外周端に向かって周方向のスリット幅が次第に大きくなるテーパ状に形成されている。
ステータコイルは、例えば、図4に示す様に、外側コア6と側面外コア8とに跨がって巻装される外側コイル10と、内側コア7と側面内コア9とに跨がって巻装される内側コイル11とで構成される。外側コイル10と内側コイル11は、例えば、それぞれ星型結線される三相コイルによって形成され、三相コイルの端部が図示しないインバータに接続される。
また、ステータコイルは、図5に示す様に、外側コイル10と内側コイル11とを連結する側面コイル12を設けることもできる。この図5に示すステータコイルは、径方向の断面形状が略コの字状(図5では逆コの字状)の円筒体に成形され、ステータコアの各スロット6a、7a、8a、9aに対し、図示右側から軸方向に挿入することにより、容易にステータコアに組み付けることができる。
(実施例1の作用および効果)
実施例1に記載したモータ1は、ロータ4の内周面と内側コア7との間、および、ロータ4の外周面と外側コア6との間に形成される内外二つの径方向ギャップと、ロータ4の軸方向端面と側面コア8、9との間に形成される軸方向ギャップとで三面ギャップを形成している。これにより、特許文献1に記載された二面ギャップのダブルステータ型モータと比較して、トルクを発生する面積が増加するため、高出力化を実現できる。
また、側面コア8、9は、外側コア6に連接される側面外コア8と、内側コア7に連接される側面内コア9とに分断され、その側面外コア8と側面内コア9とが、外側ティース8bの内周端と内側ティース9bの外周端との間にギャップδを有して径方向に対向配置されている。この構成によれば、電磁鋼板を積層して構成される側面コア8、9の面内渦電流(側面外コア8と側面内コア9とを跨ぐ大きな渦電流ループ)を無くすことができる。よって、加工性、強度、磁気特性、およびコスト等の点で優れる積層鋼板を用いて側面コア8、9を構成しても、渦電流による損失を低減できるので、高出力および高効率なモータ1を提供できる。
さらに、側面外コア8および側面内コア9は、外側ティース8bおよび内側ティース9bにそれぞれスリット8c、9cを形成しているので、外側ティース8bおよび内側ティース9bの先端部分で局所的に発生する渦電流を小さくできる。これにより、渦電流損を更に低減できるため、より高出力化かつ高効率化を図ることができる。
また、外側ティース8bのスリット8cおよび内側ティース9bのスリット9cは、それぞれ外側ティース8bおよび内側ティース9bの先端に向かってスリット幅が大きくなるテーパ状に形成されるので、プレスによるスリット8c、9cの加工が容易である。
さらに、外側ティース8bおよび内側ティース9bは、スリット8c、9cをテーパ状に形成することで、それぞれ根元が太く、先端に向かって次第に細くなっているため、外部から伝わる振動や磁気吸引力による振動を抑制できる。その結果、外側ティース8bおよび内側ティース9bとロータ4との間に形成されるギャップ長の変動による性能の低下、繰り返し振動による強度的劣化、および騒音等を抑えることができる。
なお、実施例1では、外側ティース8bおよび内側ティース9bにそれぞれスリット8c、9cを1本ずつ形成しているが、スリット8c、9cを1本に限定する必要はなく、例えば、図7に示す様に、スリット8c、9cを複数本(図6では2本)形成しても良い。あるいは、図8に示す様に、スリット8c、9cを廃止することもできる。
ここで、実施例1の効果を検証した結果を図9に示す。
図9は、側面コアが側面外コア8と側面内コア9とに分離されていない一体型のモデルAと、側面コアが側面外コア8と側面内コア9とに分離されているモデルB、C、Dとで渦電流損の大きさを比較したシミュレーション結果である。なお、モデルBは、外側ティース8bおよび内側ティース9bにスリット8c、9cを形成していないタイプ。モデルCは、外側ティース8bおよび内側ティース9bにスリット幅一定のスリット8c、9cを2本形成したタイプ。モデルDは、外側ティース8bおよび内側ティース9bにテーパ状のスリット8c、9cを形成したタイプである。
図9に示す結果からも明らかな様に、側面コアが分離されていない一体型のモデルAと比較して、側面コアを側面外コア8と側面内コア9とに分離したモデルB、C、Dの方が渦電流損を小さくできる。特に、外側ティース8bおよび内側ティース9bにスリット8c、9cを形成したモデルC、Dでは、渦電流損の低減効果が顕著である。
(実施例2)
この実施例2は、ロータ4の軸方向端面と対向する外側ロータ対向部(外側ティース8b)の対向面積および内側ロータ対向部(内側ティース9b)の対向面積を所定の範囲に設定する一例である。
図10に示す様に、ロータ4の軸方向端面に対向する外側ティース8bの対向面積(図中にハッチングを入れた領域の面積)をSo、外側ティース8bの周方向幅をWo、外側ティース8bの軸方向幅をho、外側ティース8bの周方向幅Woと外側ティース8bの軸方向幅hoとを乗算して求められる面積をS1とすると、下記(1)式が成立する。
50%≦(So/S1)×100≦100%………………………(1)
すなわち、ロータ4の軸方向端面に対向する外側ティース8bの対向面積Soは、外側ティース8bの周方向幅Woと外側ティース8bの軸方向幅hoとを乗算して求められる面積S1に対し、50〜100%の範囲に設定されている。
また、ロータ4の軸方向端面に対向する内側ティース9bの対向面積(図10にハッチングを入れた領域の面積)をSi、内側ティース9bの周方向幅をWi、内側ティース9bの軸方向幅をhi(=ho)、内側ティース9bの周方向幅Wiと内側ティース9bの軸方向幅hiとを乗算して求められる面積をS2とすると、下記(2)式が成立する。
50%≦(Si/S2)×100≦100%………………………(2)
すなわち、ロータ4の軸方向端面と対向する内側ティース9bの対向面積Siは、内側ティース9bの周方向幅Wiと内側ティース9bの軸方向幅hiとを乗算して求められる面積S2に対し、50〜100%の範囲に設定されている。
図11(a)は、外側ティース8bの断面比(So/S1)および内側ティース9bの断面比(Si/S2)を60%に設定した場合、図11(b)は、外側ティース8bの断面比(So/S1)および内側ティース9bの断面比(Si/S2)を80%に設定した場合の各ティース形状を示している。断面比60%の場合と断面比80%の場合とを比較すると、断面比80%の方が、断面比60%の場合より、外側ティース8bの対向面積Soおよび内側ティース9bの対向面積Siが大きく、且つ、外側ティース8bの先端と内側ティース9bの先端との間に形成されるギャップδが小さくなっている。
ここで、外側ティース8bおよび内側ティース9bの断面比をそれぞれ50〜100%の範囲に設定したことによる効果を図12に示す。この図12は、外側ティース8bおよび内側ティース9bの断面比とトルク残存率との相関を検証したシミュレーション結果である。このシミュレーション結果では、外側ティース8bおよび内側ティース9bの断面比が50〜100%の範囲であれば、略99%以上のトルク残存率を得ることができる。なお、実施例1の図9に示したモデルDは、外側ティース8bおよび内側ティース9bの断面比を60%に設定している。よって、モデルDの断面比を60%より更に小さく設定することで、図9に示す結果は更に向上する、つまり、渦電流損をより低減できる。
上記の様に、外側ティース8bおよび内側ティース9bの断面比をそれぞれ50〜100%の範囲に設定することにより、磁気飽和による性能低下および不要な磁路断面による渦電流損の増大を防ぐことができ、より高出力化および高効率化を図ることができる。
(実施例3)
この実施例3は、図13に示す様に、側面外コア8と側面内コア9とをブリッジ13によって連結する一例である。ブリッジ13は、周方向に等間隔(例えば電気角2πピッチ)に設けられ、図14に示す様に、側面外コア8の外側ティース8bと側面内コア9の内側ティース9bとを連結している。
なお、図13、図14に示すブリッジ13は、周方向に同位置に配設される外側ティース8bと内側ティース9bとを連結しているが、必ずしも周方向に同位置のティース同士を連結する必要はなく、周方向に位置が異なる外側ティース8bと内側ティース9bとを連結しても良い。
上記の構成によれば、側面外コア8と側面内コア9との軸心精度を向上できる。
(実施例4)
この実施例4は、図15に示す様に、側面外コア8と側面内コア9とを連結部材14によって連結固定する一例である。
連結部材14は、例えば、金属プレートを円環状にプレスして成形され、径方向の外周端面が、側面外コア8のスロット底部より径方向外側の軸方向端面に固定され、径方向の内周端面が、側面内コア9のスロット底部より径方向内側の軸方向端面に固定されて、側面外コア8と側面内コア9とを機械的に連結している。
この実施例4の構成においても、実施例3と同様に、側面外コア8と側面内コア9との軸心精度を向上できる。
1 モータ(マルチギャップ型回転電機)
2 クランク軸(回転軸)
4 ロータ
6 外側コア(ステータコア)
7 内側コア(ステータコア)
8 側面外コア(側面コア、ステータコア)
8a 側面外コアのスロット
8b 外側ティース(外側ロータ対向部)
8c 外側ティースに形成されたスリット
9 側面内コア(側面コア、ステータコア)
9a 側面内コアのスロット
9b 内側ティース(内側ロータ対向部)
9c 内側ティースに形成されたスリット
10 外側コイル(ステータコイル)
11 内側コイル(ステータコイル)
12 側面コイル(ステータコイル)
13 ブリッジ
14 連結部材
So 外側ティースの対向面積
Wo 外側ティースの周方向幅
ho 外側ティースの軸方向幅
Si 内側ティースの対向面積
Wi 内側ティースの周方向幅
hi 内側ティースの軸方向幅

Claims (4)

  1. 回転軸に連結されて前記回転軸と一体に回転する環状のロータと、
    このロータの径方向外側にギャップを有して配置される外側コア、前記ロータの径方向内側にギャップを有して配置される内側コア、および、前記ロータの軸方向一端側にギャップを有して配置される側面コアによって構成されるステータコアと、
    このステータコアに巻装されるステータコイルとを有し、
    前記側面コアは、
    前記外側コアの軸方向一端側に連接される側面外コアと、
    前記内側コアの軸方向一端側に連接される側面内コアとで構成され、
    前記側面外コアは、前記外側コアの内周端より径方向の内側に突き出て、軸方向に前記ロータの外周側軸方向端面と対向する外側ロータ対向部を有すると共に、この外側ロータ対向部の内周面に開口する複数のスロットが周方向に等間隔に形成されて、周方向に隣合う前記スロットと前記スロットとの間にそれぞれ外側ティースを有し、且つ、前記外側ロータ対向部には、前記外側ティースの内周端に開口して径方向の外側へ延びる1つまたは複数のスリットが形成され
    前記側面内コアは、前記内側コアの外周端より径方向の外側に突き出て、軸方向に前記ロータの内周側軸方向端面と対向する内側ロータ対向部を有すると共に、この内側ロータ対向部の外周面に開口する複数のスロットが周方向に等間隔に形成されて、周方向に隣合う前記スロットと前記スロットとの間にそれぞれ内側ティースを有し、且つ、内側ロータ対向部には、前記内側ティースの内周端に開口して径方向の内側へ延びる1つまたは複数のスリットが形成され
    前記側面外コアと前記側面内コアは、前記外側ロータ対向部の内周端と前記内側ロータ対向部の外周端との間にギャップを有して径方向に対向配置されていることを特徴とするマルチギャップ型回転電機。
  2. 請求項に記載したマルチギャップ型回転電機において、
    前記外側ティースに形成されるスリットは、前記外側ティースの内周端に向かって周方向のスリット幅が次第に大きくなるテーパ状に形成され、
    前記内側ティースに形成されるスリットは、前記内側ティースの外周端に向かって周方向のスリット幅が次第に大きくなるテーパ状に形成されていることを特徴とするマルチギャップ型回転電機。
  3. 請求項1または2に記載したマルチギャップ型回転電機において、
    前記ロータの軸方向端面と対向する前記外側ティースの対向面積は、前記外側ティースの周方向幅と前記外側ティースの軸方向幅とを乗算して求められる面積に対し50〜100%の範囲に設定され、
    前記ロータの軸方向端面と対向する前記内側ティースの対向面積は、前記内側ティースの周方向幅と前記内側ティースの軸方向幅とを乗算して求められる面積に対し50〜100%の範囲に設定されていることを特徴とするマルチギャップ型回転電機。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載したマルチギャップ型回転電機において、
    前記側面外コアと前記側面内コアは、周方向の複数個所でブリッジにより連結されていることを特徴とするマルチギャップ型回転電機。
JP2011242204A 2011-11-04 2011-11-04 マルチギャップ型回転電機 Expired - Fee Related JP5556789B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011242204A JP5556789B2 (ja) 2011-11-04 2011-11-04 マルチギャップ型回転電機
US13/667,075 US9059614B2 (en) 2011-11-04 2012-11-02 Multi-gap type electric rotating machine

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011242204A JP5556789B2 (ja) 2011-11-04 2011-11-04 マルチギャップ型回転電機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013099196A JP2013099196A (ja) 2013-05-20
JP5556789B2 true JP5556789B2 (ja) 2014-07-23

Family

ID=48223228

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011242204A Expired - Fee Related JP5556789B2 (ja) 2011-11-04 2011-11-04 マルチギャップ型回転電機

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9059614B2 (ja)
JP (1) JP5556789B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5605388B2 (ja) * 2012-04-10 2014-10-15 株式会社デンソー 同期モータ
JP6369223B2 (ja) * 2014-08-27 2018-08-08 株式会社デンソー ダブルステータ型回転電機

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5811941A (ja) 1981-07-16 1983-01-22 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 網目版画像記録装置における絵柄信号と文字信号の処理方法
JPS5811941U (ja) * 1981-07-16 1983-01-25 株式会社東芝 電動機固定子鉄心
DE3608472C2 (de) * 1986-03-14 1994-04-07 Bosch Gmbh Robert Verfahren zur Geräuschminderung bei einer elektrischen Maschine und nach diesem Verfahren hergestellte elektrische Maschine, insbesondere Drehstromgenerator für Fahrzeuge
JPS6430644A (en) 1987-07-24 1989-02-01 Matsushita Electric Ind Co Ltd Nox decomposition catalyst
JPH0537642Y2 (ja) * 1987-08-12 1993-09-22
US5744895A (en) * 1995-01-31 1998-04-28 Nippondenso Co., Ltd. System for driving electric vehicles
JP4457777B2 (ja) * 2004-06-28 2010-04-28 日産自動車株式会社 回転電機
JP2007282331A (ja) 2006-04-04 2007-10-25 Toyota Auto Body Co Ltd ダブルステータ型モータ
KR101273594B1 (ko) * 2007-04-05 2013-06-14 삼성전자주식회사 모터 및 이를 갖춘 드럼세탁기
US7791245B1 (en) * 2009-03-24 2010-09-07 Gm Global Technology Operations, Inc. Optimized electric machine for smart actuators
JP5441584B2 (ja) * 2009-09-18 2014-03-12 三菱電機株式会社 電動機
JP5423770B2 (ja) * 2011-11-15 2014-02-19 株式会社デンソー マルチギャップ型回転電機

Also Published As

Publication number Publication date
US9059614B2 (en) 2015-06-16
US20130113333A1 (en) 2013-05-09
JP2013099196A (ja) 2013-05-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100392960C (zh) 永磁式步进电机
JP2012120326A (ja) 磁石埋め込み型回転子、電動機及び電動機の組立方法
US9716411B2 (en) Permanent-magnet-type rotating electric mechanism
JP2012029351A (ja) 回転電機の固定子
CN108696003B (zh) 用于电动马达/发电机的优化的定子齿
JP2009189163A (ja) モータ
KR100624381B1 (ko) 영구자석 매립형 전동기의 회전자와 그 제조방법
JP5601903B2 (ja) モータ
JP6048191B2 (ja) マルチギャップ型回転電機
JP6026021B2 (ja) 磁気誘導子型電動機およびその製造方法
JP2008011692A (ja) 埋込磁石型回転電機
JP5248048B2 (ja) 回転電機の回転子及び回転電機
JP2020188611A (ja) ロータ及びそれを備えたモータ
JP2019126102A (ja) 回転子および回転電機
JP2004215442A (ja) 永久磁石埋め込み同期モータ
JP4894273B2 (ja) 回転電機
JP4644875B2 (ja) 電動機および電動機の回転子に用いられるエンドプレート
JP5439904B2 (ja) 回転電機
JP2009071994A (ja) 回転電機の固定子および回転電機
JP2007336624A (ja) 多相クローティース型永久磁石モータ
JP5556789B2 (ja) マルチギャップ型回転電機
JP5471653B2 (ja) 永久磁石式電動モータ
JP5493792B2 (ja) Ipmモータ用ロータとipmモータ
JP5971655B2 (ja) 永久磁石式回転電機
JP5152957B2 (ja) ステータ鉄心と電動機のステータおよび電動機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131003

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131022

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140520

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5556789

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees