JP2009071125A - 露光条件を決定する方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 露光条件の決定までに要する時間を短縮することができる方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】 照明光学系により原版を照明し、投影光学系を用いて原版のパターンの像を基板に露光する際の露光条件を、コンピュータを用いて決定する方法において、照明光学系を構成する光学素子に関する制約条件に基づいて照明光学系の瞳面における光強度分布を設定する工程と、該設定された光強度分布を含む露光条件を用いて、基板に投影される原版のパターンの像を算出する算出工程と、算出工程における算出結果と制約条件とに基づいて、原版のパターンの像を基板に露光するための露光条件を決定する決定工程とを備える。
【選択図】 図3

Description

本発明は、露光条件を決定する方法及びプログラムに関する。
近年、半導体デバイスの回路線幅の微細化が進んでいる。この微細化を実現するために、露光処理を行う露光装置において、ウェハに露光されるパターンの解像を向上させる技術が開発されている。
その技術の1つとして、マスク(レチクル)のパターンに応じて、解像度が高くなるように有効光源を形成する技術(変形照明技術)がある。ここで、有効光源は被照射面に入射する露光光束の角度分布であり、投影光学系の瞳面における光強度分布である。この有効光源は、照明光学系における瞳面(マスク面のフーリエ変換面、例えばハエの目レンズの射出面近傍)の強度分布を所望の形状に調整することで実現される。代表的な変形照明形状としては、輪帯、2重極、4重極などが使用されている。
最近では、回路パターンの微細化を実現するにあたり、上記のような代表的な変形照明形状だけではなく、任意の形状を模索する必要性が増してきた。そこで、所与のレチクルに対して最適な有効光源の形状を算出する方法として、特許文献1に示された方法がある。この方法は、ウェハ上に投影されるパターン像をシミュレーションで計算および評価することによって、有効光源を決定する方法である。
特開2004−247737号公報
特許文献1では、有効光源になんら制約を与えずに、ウェハ上に投影される像の計算結果から最適な有効光源を探索して決定している。しかし、実際の露光装置では、そのようにして決定された有効光源を形成できない場合がある。その場合、決定された有効光源に類似したものを実際の有効光源として形成し、露光処理を行うことになる。
したがって、実際にウェハ上に投影される像はシミュレーション結果とは異なるものとなる。つまり、上記のシミュレーションにおいては、実際に用いられる有効光源などの照明条件を正確に表せていないため、計算の正確性(精度)が低かった。一方、計算によって求められた有効光源を実際の露光装置が形成することができるか否かを検討する必要がある。したがって、実際に露光処理に用いられる露光条件を決定するまでに、時間とコストが多大にかかってしまう。
そこで、本発明では、実際の露光に用いられる露光条件を決定するまでに要する時間を短縮することができる方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一側面としての方法は、照明光学系により原版を照明し、投影光学系を用いて前記原版のパターンの像を基板に露光する際の露光条件を、コンピュータを用いて決定する方法において、前記照明光学系を構成する光学素子に関する制約条件に基づいて前記照明光学系の瞳面における光強度分布を設定する工程と、該設定された前記光強度分布を含む露光条件を用いて、前記基板に投影される前記原版のパターンの像を算出する算出工程と、前記算出工程における算出結果と前記制約条件とに基づいて、前記原版のパターンの像を前記基板に露光するための露光条件を決定する決定工程とを備える。
本発明の別の側面としての方法は、照明光学系により原版を照明し、投影光学系を用いて前記原版のパターンの像を基板に露光する際の露光条件を、コンピュータを用いて決定する方法において、前記照明光学系が形成することができる、前記照明光学系の瞳面における光強度分布のデータ群からデータを選択して、前記光強度分布を設定する工程と、該設定された前記光強度分布を含む露光条件を用いて、前記基板に投影される前記原版のパターンの像を算出する算出工程と、前記算出工程における算出結果と前記データ群とに基づいて、前記原版のパターンの像を前記基板に露光するための露光条件を決定する決定工程とを備える。
本発明によれば、実際に露光処理に用いられる露光条件の決定までに要する時間を短縮することができる。
図1に露光装置の概略図を示す。レーザ1より後段からマスク13より前段の光学系を総称して照明光学系と呼ぶ。
光源1は、例えば紫外域や遠紫外域の光を発振するエキシマレーザや超高圧水銀ランプ等である。光源1から発せられた光は、光束整形光学系2により所望の光束形状に変換され、回折光学素子3に入射する。この回折光学素子3は、平行光を入射すると、フーリエ変換の関係となる面に所望の分布を形成するよう設計されている。回折光学素子3から発せられた光は、フーリエ変換レンズ4にて、第1光分布面にて第1光分布を形成する。回折光学素子3は、形成したい有効光源に応じて切替可能である。
照明形状変換手段20と21は、有効光源(円形照明、輪帯照明、4重極照明など)に応じて、第1光分布面からの光束を輪帯状や4重極状等に変換するための素子を含んでいる。
集光ズーム光学系5は、第2光分布面からの光束をハエの目レンズ6の入射面6aに所定の倍率で結像させており、双方が互いに略共役関係となっている。また、倍率可変のズームレンズとすることで、ハエの目レンズ6へ光束が入射する領域を調整することが可能となっており、有効光源などの照明条件を変更することができる。
ハエの目レンズ6は複数の微小レンズを2次元的に配置した構成からなり、その射出面近傍が照明光学系の瞳面に相当し、瞳面分布(照明光学系の瞳面における光強度分布)を形成している。なお、ハエの目レンズとして、ロッドレンズ(即ち、微小レンズ素子)を多数組み合わせて構成してもよく、各組が直交するように配置された複数組のシリンドリカルレンズアレイ板を使用してもよい。照明光学系の瞳面には、不要光を遮光して所望の分布を形成するための絞り部材7が配置される。絞り部材7は、絞り駆動機構(不図示)により、開口の大きさ及び形状が可変となっている。
照射レンズ8は、ハエの目レンズ6の射出面6b近傍で形成され、各レンズから射出された光を、視野絞り9上に重畳照明している。
視野絞り9は、複数の可動な遮光板から成り、任意の開口形状が形成されるようにして、被照射面であるマスク13面(またはウェハ15面)上の露光範囲を制限している。10、11は結像レンズで、視野絞り9の開口形状をマスク13上に転写している。12は偏向ミラーである。
原版としてのマスク(レチクル)13はマスクステージ17によって保持され、駆動装置によって制御されている。投影光学系14はマスク13面上の回路パターンをウェハ15面上に縮小投影する。
基板としてのウェハ15は露光面に位置し、ウェハ15面上にマスク13に描画された回路パターンが投影転写される。ウェハステージ18はウェハ15を保持し、光軸方向及び光軸と直交する方向に動き、駆動装置によって制御されている。露光時には、マスクステージ17とウェハステージ18が同期しながら、図中矢印の方向に走査露光を行う。
検出器16はウェハ15面上に入射する露光光の光量を検出する。検出器16はウェハ15面に受光部を一致させ照射領域内の照明光をウェハステージ18の駆動と共に移動して受光し、その出力に応じた信号を主制御装置に送っている。主制御装置は各駆動機構を制御し、瞳面分布およびマスクのパターンを通過した光の総光量の各々に対応する情報とが記憶される。
ここで、回折光学素子3とフーリエ変換レンズ4とを第1光学ユニット100、照明形状変換手段20と21とを第2光学ユニット200、集光ズーム光学系5を第3光学ユニット300とする。また、第1光学ユニット100によって形成される光強度分布を第1光分布(A)、第2光学ユニット200によって形成される光強度分布を第2光分布(B)、第3光学ユニット300によって形成される光強度分布を瞳面分布とする。瞳面分布は有効光源と同義で、照射面に入射する光の角度分布とも同義である。
第1〜第3光学ユニットは、光源からの光束を所望の形状に変換し、ハエの目レンズ6の入射面における光強度分布(入射する光束の角度分布)を所望の分布に調整することで、照明光学系の瞳面における光強度分布を調整可能としている。
第2光学ユニット200について詳述する。従来良く知られている輪帯状の有効光源(図5(a))を形成する場合、照明形状変換手段は図5(b)のような、光の入射側に凹の円錐面(もしくは平面)を設け、射出側に凸の円錐面を設けたプリズムとすれば良い。
また、4重極の有効光源(図6(a))を形成させるためには、照明形状変換手段を図6(b)に示すような、入射側に凹四角錐面(もしくは平面)を設け、射出側に凸四角錐面を設けたプリズムとすれば良い。このとき、入射面と射出面における四角錐の稜線と光軸とが成す角度は等しくても良いし、照明効率を向上させるために、入射側と射出側での角度を異ならせても良い(円錐状のプリズムでも同様)。もしくは、回折光学素子3で形成する第1光分布を4重極にし、入射側に凹の円錐面(もしくは平面)を設け、射出側に凸の円錐面を設けたプリズムとしても、4重極照明を形成できる。
更に、照明形状変換手段を図7(a)、図8(a)に示すような一対のプリズムで構成し、光軸方向に相対移動可能とすれば、より多様な有効光源を形成することが可能となる。図7(a)、図8(a)に示す一対のプリズムは、入射面が凹の円錐面で射出面が平面のプリズムと入射面が平面で射出面が凸の円錐面のプリズムである。それらのプリズムの間隔が小さいとき図7(b)に示すように、発光部の幅(もしくは輪帯率)が大きい輪帯形状の有効光源が形成される。一方、プリズムの間隔を大きくすれば、図8(b)に示すように、発光部の幅(もしくは輪帯率)が小さい輪帯形状の有効光源が形成される。更に、後段の集光ズーム光学系5と組み合わせれば、輪帯率を維持したまま、有効光源の大きさ(σ値)を調整することが可能となる。
以上の構成から、例えば輪帯状の有効光源(図5(a))を形成させる場合、第1光学ユニット100で第1光分布(A)を円形形状とする。そして、第2光学ユニット200にて第2光分布(B)の分布を輪帯形状とし、第2光学ユニット内の光学素子(プリズム)を駆動することで、輪帯形状の外径と内径の比(輪帯率)の調整が可能となる。更に、第3光学ユニットと組み合わせれば、第2光分布の形状を維持したまま、有効光源の大きさを調整することが可能となる。
次に、本発明の第1の実施例について説明する。本実施例では、前述したような光学系を用いて露光処理を行う際の露光条件の算出について説明する。
また、本実施例で開示する概念は、数学的にモデル化することができる。そのため、コンピュータ・システムのソフトウェア機能として実装可能である。ここで、コンピュータ・システムのソフトウェア機能は、実行可能なコードを含んだプログラミングを含み、照明条件のデータを算出することができる。ソフトウェア・コードは、1つまたは複数のモジュールとして、少なくとも1つの機械可読媒体で保持可能である。以下に述べる発明は、上述のコードという形式で記述され、1つまたは複数のソフトウェア製品として機能させることができる。
図2に、本実施例に係る露光条件算出プログラムを実行するためのコンピュータの構成を示す。コンピュータ50は、バス配線41、制御部42、表示部43、記憶部40、入力部44及び媒体インターフェース45を備える。制御部42、表示部43、記憶部40、入力部44及び媒体インターフェース45は、バス配線41を介して相互に接続されている。媒体インターフェース45は、記録媒体46を接続可能に構成されている。
記憶部40には、光源波長のデータ40a、マスクのパターンデータ40b、投影光学系の射出側NAおよび収差のデータ40c、照明光学系を構成する光学素子の種類、組合せが記憶される。また、パラメータのデータ40d、光の偏光状態を含む有効光源のデータ40eも記憶される。また、照明光学系の制約条件のデータ40f、レジスト情報40g、露光条件算出プログラム40hも記憶される。ここで、有効光源のデータは、後述する露光装置の投影光学系または照明光学系の瞳面に形成される光の強度分布に関するデータである。露光条件には、光源の波長のスペクトル分布(波長分布)や、後述する照明光学系の構成要素、構成要素のパラメータ、有効光源、投影光学系の収差など基板を露光する際に関わるパラメータ(露光パラメータ)が含まれる。
制御部42は、CPU,GPU,DSPなどであり、記憶部40を用いて、後述する露光条件の算出、決定を行う。制御部42は一時記憶のためのキャッシュメモリをさらに含む。表示部43は、CRTディスプレイや液晶ディスプレイなどの表示デバイスである。記憶部40はメモリやハードディスクなどの記憶デバイスである。入力部44はキーボードやマウスなどの入力デバイスである。媒体インターフェース45は、例えば、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、CD−ROMドライブやUSBインターフェースなどである。記録媒体46は、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROMやUSBメモリなどである。
次に、露光条件を算出するまでの流れについて図3を用いて説明する。
まず、制御部42は光源波長(中心波長、半値幅など)、マスクのパターン、投影光学系の射出側NA、投影光学系の収差をそれぞれ設定し、記憶部40に記憶させる(Step101)。マスクのパターンとしては、デバイスの回路パターンそのものを設定してもよいが、代表的な一部のパターンのみを設定してもよい。ここで、代表的なパターンとは、マスク上に頻繁に存在する同一パターン群と、像を形成する際のマージンが少ない危険パターン群を指す。同一パターンとは、DRAMのメモリセルに代表される同一縦横パターンを指す。一方、危険パターンとは、周りに類似パターンが無いパターン、独立したパターン、過去の経験から像の形成マージンが少ないであろうと予測されるパターン、電気特性上敏感な部位のパターン等を指す。
次に、制御部42は、照明光学系を構成する光学素子(構成要素)を決定し、記憶部40に記憶させる(Step102)。有効光源は、有効光源の形成に関わる光学ユニットの組み合わせとズーム光学系の状態に依存する。有効光源の形成に直接関与するユニットを、ここでは有効光源形成ユニットと呼ぶ。有効光源形成ユニットは、図1に示す回折光学素子3から絞り部材7までに存在する照明光学系の切替光学ユニットを指す。
切替光学ユニットは、有効光源の基準となる分布(第1光分布)を決定する第1光学ユニット、第1光分布を変形させるための照明形状変換手段200や有効光源の偏光状態を決定する偏光素子(不図示)、絞り等の遮光部材、減光部材で構成される。
例えば、Step102では、複数ある照明形状変換手段(図5〜8に示す光学素子など)の内、どれを選択して使用するかを決定する。また、どのような回折光学素子を使用するかを決定したり、偏光素子、遮光部材や減光部材を使用するか否かを決定したりする。偏光素子は、瞳面で偏光状態を形成できる、どの場所に設置しても良い。例えば、ハエの目レンズ6の入射面近傍に設置しても良い。また、遮光ユニットも、回折光学素子3から絞り部材7の間のどの場所に設置しても良い。例えば絞り部材7の位置でも良いし、第1光分布面に設置しても良い。
次に、制御部42は、照明光学系の制約条件を基に、構成要素のパラメータの初期値を設定し、記憶部40に記憶させる(Step103)。ここで、照明光学系の制約条件は照明光学系を設計する際の制約を表し、例えば、照明光学系の構成要素を実際に設計製造して使用することが可能な範囲のことを示す。より具体的には、集光ズーム光学系5を構成するレンズの光軸方向の可動範囲、照明形状変換手段を構成するプリズムの稜線の成す角度の範囲、遮光部材の形状(開口の角度範囲等)などである。これらの範囲の下限値および上限値は製造限界または使用限界を表す。また、照明光学系の光学素子に入射する光のエネルギー密度の上限値やウェハ上(基板上)の照度(露光量)の下限値も、減光部材や遮光部材に関する制約条件として用いることができる。また、照明光光学系を構成する回折光学素子の回折効率やズームレンズ、プリズムの透過率によっても基板上の照度が変化するので、構成要素の選択、パラメータの設定に当たっては、光学素子の回折効率や透過率を考慮してもよい。
制約条件の設定は、記憶部40に予め記憶されているデータを読み出すことによって行うことができる。
構成要素のパラメータは、集光ズーム光学系5を構成するレンズの光軸方向の位置、照明形状変換手段を構成するプリズムの稜線の成す角度、遮光部材の開口の形状(角度)、減光部材の透過率などである。
Step104では、Step101で設定され光源波長と、Step102で決定された構成要素と、Step103で設定された構成要素のパラメータとを記憶部40から読み出して有効光源を求める(Step104)。有効光源は、光学素子の光学パラメータなどを用いて光線追跡により求めることができる。また、例えば、瞳面上の座標(x,y)における光強度αを、各光学素子の組み合わせを含むパラメータ(a,b,c,・・・)で決定される以下の数式で表すこともできる。
α(x,y)=f(x,y,a,b,c・・・) (1)
有効光源分布=ΣΣα(x,y) (2)
式(1)において、瞳面上の座標(x,y)における光強度α(x,y)は、座標(x,y)とパラメータa,b,c等の関数で表される。この計算を、式(2)で表されるように瞳面全域で計算すれば、光学素子の組み合わせを含むパラメータに対応した有効光源を計算することができる。
また、有効光源はσ値を用いて表現されうる。ここで、σ値は、(照明光学系の射出側NA)÷(投影光学系の入射側NA)である。例えば、図9(a)に示す輪帯照明では、σAを外σ、σBを内σと呼ぶことが多い。図9(b)は、図9(a)に示す有効光源の光強度断面図である。光強度は最大値を1として規格化してある。図9(b)では、光強度断面の形状がTop hat形状である。実際の照明光学系では、例えば、第1光分布に入射する光がある角度分布を有する入射光であるためなどの理由で、ある断面において、Top hat形状から崩れた光強度分布をとることが多い(図10)。したがって、その断面において、光強度を光軸中心から積算して、総積算量の10%の位置、90%の位置をそれぞれ外σ、内σ(内σ<外σ)としてもよい。
ここで、有効光源が輪帯形状や、図12に示すように多重極形状等であって、回転対称や線対称となる場合には、計算処理を簡便にするために、有効光源の一部分(極1つの形状や位置など)を算出するだけでもよい。そして、算出された一部分の有効光源を全体に適用することができる。
次に、有効光源の例示的な算出方法について説明する。有効光源の算出は、断面光強度の推移から行える。図11(a)に有効光源の断面光強度の一例を示す。集光ズーム光学系のズームパラメータによって断面光強度が変化するが、この推移をズームパラメータの移動関数として定義すれば、パラメータごとに有効光源を算出できる。例えば、有効光源の大きさを変化させる光学系のズームを変えると、断面光強度は図11(a)から図11(b)のように変化する。このときの有効光源は、図11(c)から図11(d)のように変化する。この光強度断面図の推移を数式で表すことで、任意のズーム光学系パラメータでの光強度(すなわち有効光源)を表現する。以上の方法で、露光機の実情に合った有効光源を算出できる。
次に、Step101およびStep104で設定または求められたデータを記憶部40から読み出し、制御部42がウェハ上に投影されるマスクのパターンの像(強度分布)を算出する(Step105)。算出の方法としては、アッベの結像理論などの光学計算を用いることができる。
そして、制御部42は、算出されたパターンの像(算出結果)を評価する(Step106)。評価用の指標として、像の寸法(像幅)、像の焦点深度(DOF)、像の光強度の敏感度、露光寛容度、露光寛容度敏感度、コントラストやMEF(Mask Error Factor)が挙げられる。また、像のサイドローブや像の光強度分布の傾き(像強度を位置で微分した値)が挙げられる。ここで、敏感度とは、パラメータを変化させて繰り返し計算したときに得られた結果のうち、前後2回の結果の差を表す。
次に、制御部42は、それらの指標で求められた値(評価値)が予め決められた基準値を満たす(基準の範囲内)か否かを判断する(Step107)。Step107において基準値を満たすと判断された場合は、Step102で決定された構成要素のデータ、Step103で設定されたパラメータのデータ、Step104で算出された有効光源のデータが出力される。そして、出力された有効光源のデータは、Step101で設定された他の露光条件(光源の波長分布、投影光学系の収差など)とともに、実際に露光処理に用いられる露光条件として決定される。そして、決定された露光条件は記憶部40に記憶され、プログラムを終了する。Step107において基準値を満たさないと判断された場合は、Step102またはStep103へ戻る。Step102へ戻る場合は構成要素を変更して、さらに、Step103〜Step107を行う。Step103に戻る場合は、構成要素はそのままで、構成要素のパラメータのみを変更し、Step104〜Step107を行う。このように、Step107において基準値を満たすと判断されるまで、Step102またはStep103から、Step107までを繰り返し行う。そして、Step107において基準値を満たすと判断され、実際に露光処理に用いられる露光条件として決定される。そして、記憶部40に記憶された露光条件のうち、構成要素と構成要素のパラメータのデータとに基づいて、構成要素の設計・製造あるいは選択を行う。そして、その構成要素を有する照明光学系や、対応して記憶された露光条件となるように制御装置によって制御された光源や投影光学系を用いて、露光・現像処理を実行する。
Step107からStep102またはStep103に戻る際には、Step106における評価結果が大幅に悪い場合にはStep102へ戻る。そして、評価結果が最良に近く、パラメータの微妙な調整で済む場合にはStep103へ戻って詳細にパラメータを変更する方法をとってもよい。また、従来の最適化手法を用いて、像性能が最適値となるように、適宜、Step102またはStep103へ戻り、Step102またはStep103からStep107までを繰り返し行ってもよい。
一方、ある構成要素について、パラメータの取り得る範囲(制約条件内)のすべての値(離散値)でパターン像の算出、評価を行ったことを確認してから、Step102に戻ってもよい。その場合、構成要素を変更し、再度、パラメータの制約条件内のすべての値でパターン像の算出、評価を行う。その場合には、Step107において基準値を満たすと判断された複数の解(構成要素、パラメータ)を比較して、その中で最良の解を用いて、露光・現像処理を実行することができる。例えば、焦点深度、露光寛容度、像の光強度分布における傾き(強度を位置で微分した値)のいずれかが最大となるように露光条件を決定する。
なお、Step107において基準値を満たさないと判断された場合に、Step101で設定されたマスクパターンを変形したり、投影光学系の収差を変更したりしてもよい。特に、マスクパターンを変形する場合には、光近接効果(OPC)を考慮したり、マスクパターンの解像性を高める為の補助パターンを配置したりしてもよい。また、投影光学系または照明光学系の瞳面における光強度分布以外の露光条件、例えば、マスクパターン、投影光学系の射出側NAや収差の設定は、Step105の前までに行えばよくStepの順番は特に限定されない。
また、ウェハ上に投影されパターン像を算出し、さらに、レジスト情報40gを用いて、レジストに形成されるレジスト像を算出することもできる。そして、ウェハに塗布されたレジストに形成されるレジスト像を計算し、Step106の代わりにそのレジスト像を評価して、Step107を実行し、最良の露光条件を求めても良い。
本実施例によれば、実際の露光装置が実現することができる露光条件のみ算出することができる。つまり、従来のように、実際の露光装置に装備していない光学素子であって、製造が不可能または困難である光学素子を用いる露光条件を解として得ることがない。したがって、実際の露光結果を忠実に再現することができるので、実際に基板上に投影される像、またはレジスト像をより正確に算出することができる。
例えば、本実施例では、露光条件として、実際の露光装置に装備していない光学素子であって、製造可能な光学素子に関する解を得ることもできる。したがって、製造可能な光学素子に関するデータを用いて、直ちに光学素子の設計製造が行える。また、その他の様々な露光条件が決定しているため、光学素子の製造または選択さえできれば、すぐに露光装置を稼動できる。ゆえに、露光条件の算出を始めてからデバイスの量産段階に移行するまでの開発期間を短縮することができる。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。本実施例では、有効光源をデータベースとして格納している点において、第1の実施例と異なる。ここでは、前述した第1の実施例と重複する説明は省略する。
図4に、本実施例における露光条件の算出フローを示す。まず、制御部42は、光源波長、マスクのパターン、投影光学系の射出側NA、収差を設定し、記憶部40に記憶させる(Step111)。そして、制御部42は、記憶部に記憶されたデータベース(データ群)から、初期値としての有効光源を選択する(Step112)。ここで、データベースには、照明光学系を構成する光学素子、もしくは、複数の光学素子の組合せ毎に、構成要素のパラメータの値に対応した有効光源のデータが予め入力されている。有効光源のデータ数は、記憶部の記憶容量と要求される計算精度とを考慮して決められうる。パラメータをある所定の間隔で区切って、ある所定の間隔ごとに有効光源のデータを算出してもよい。例えば、集光ズーム光学系5を構成するレンズの光軸方向の位置について、所定の間隔毎に、形成される有効光源をデータとして保持することができる。計算処理を簡便にするために、回転対称、線対称等となる有効光源については、有効光源の一部(極など)の大きさと位置だけを数式ないしビットマップデータとして算出し、全体(多重極など)に展開するといった方法を用いてもよい。そうすれば、データベースの容量を小さくすることができる。
次に、実施例1と同様に、パターン像の算出、評価を行い(Step113、114)、基準を満たすかどうかを判断する(Step115)。基準を満たさない場合は、Step112へ戻り、データベースから別の有効光源を選択して、再計算を行う。
本実施例によれば、Step111からStep115まで間において、照明光学系の構成要素の種類または組合、パラメータから、光線追跡などの光学計算を途中で行う必要がないため、露光条件を算出するまでの計算時間をさらに短縮することができる。
次に、本発明の第3の実施例について説明する。本実施例では、照明光学系の瞳面における光強度分布に加えて、光の偏光状態を考慮する。ここでは、前述した実施例と重複する説明は省略する。
有効光源には、光強度(照度)に加えて偏光という物理量がある。偏光は、レンズから射出した光線とレジストへの屈折入射光/反射光から形成される平面に露光光の電場が平行なものと垂直なものに区別される。前者はTM偏光、X偏光、ラジアル偏光等呼ばれる。後者はTE偏光、Y偏光、タンジャンシャル偏光等呼ばれる。光学像のコントラストは後者のほうが高いので、有効光源の探索には後者を使用する。
有効光源形成ユニット内の各光学素子の組み合わせで形成できる照明形状に対し、有効光源形成ユニット内で構成できる上記偏光状態を組み込む。具体的には中心開口有りの円形照明の場合は、図13(a)や図13(b)に示す偏光状態を、輪帯照明では図13(d)になるような偏光状態を、多重極照明では図13(c)、(e)、(f)に示すような偏光状態とし、像性能計算を行う。ここで、図13中の矢印は、光の偏光方向を示す。
したがって、有効光源を算出する場合には偏光状態を含めて算出し、図13のような偏光照明において、ウェハ上に投影される像を計算する。
本実施例によれば、パターンの像の解像度を向上させることができる偏光照明の場合も考慮して、露光条件を算出することができる。
次に、本発明の第4の実施例について説明する。前述の実施例においては、有効光源をシミュレーションにより算出している。本実施例においては、実際の露光装置が形成する有効光源を測定して、その測定データを用いる。なお、前述した実施例と重複する説明は省略する。
有効光源を測定する方法は種々考えられる。例えば視野絞り9を駆動して、像面上において測定したい位置に対応するように微小開口を設定する。そして、さらに、ウェハ近傍に設置した検出器16を実際のウェハ基準面(像面)から光軸方向にデフォーカスさせる方法がある。この際、マスク13は光路上からはずしておく。
このときの装置の状態を図14(a)に示す。図1と同じ部分は共通の符号としている。また、説明簡略化のため、偏向ミラー12を省いた状態で示している。
視野絞り9で制限された露光光のみがウェハ面で一旦結像し、角度を反映させたまま検出器16に入射する。検出器16は、ウェハを保持するXYステージ18上に配置されており、その受光面上部には、光束の拡がりに対して充分小さな径のピンホールがある。この検出器16をXYステージ18にて、例えば2次元マトリクス状に拡がっている範囲で水平移動させることにより、入射する光強度を計測し、露光光の角度分布を判定している。なお、検出器として、2次元CCDやラインセンサ等を用いることができる。
また、図14(b)に示すように、投影光学系の物体面側に、ピンホールが設けられたマスクを配置して、有効光源を測定することもできる。
上記のようにして有効光源を測定し、その測定データや構成要素のパラメータとの関連データを、露光条件の探索のためのデータベースとして利用してもよい。例えば、第2の実施例におけるStep112において、有効光源の測定データが格納されているデータベースを用いることができる。
本実施例によれば、実際の測定結果を用いることができるので、同じ仕様で設計製造された露光装置間のばらつき(機差)を考慮した露光条件の探索を行うことができる。
次に、本発明の第5の実施例について説明する。本実施例では、照明光学系の構成要素として遮光部材や減光部材を用いる場合の、具体例について説明する。ここでは、前述した実施例と重複する説明は省略する。
実施例1では、ズーム光学系を用いた場合の有効光源について具体的に説明したが、例えば、図11(a)のような4重極照明において、プリズムやズーム光学系を駆使しても解が得られない可能性がある。そこで、図15(a)に示す遮光部材を照明光学系の瞳面もしくは第1光分布面等に配置し、開口角θ、θ、θ、θを規制する。ここで、遮光部材の制約条件として、開口角の大きさが挙げられる。ただし、開口角が小さい場合は、遮光部材を切り出す際の製造限界がある。したがって、遮光部材の開口角の範囲を制約して、開口角をパラメータとして用いる。
また、図15(b)に示すような遮光部を有する遮光部材を回折光学素子3から第1光分布面の間に配置し、一部の光を遮光することもできる。この場合、図示のtをパラメータとして用いることができる。
さらに、輪帯照明の場合、図15(c)に示す円形の遮光部材を第1光分布面や照明光学系の瞳面等に配置して、輪帯率を設定範囲を大きくすることができる。この場合、円の半径rをパラメータとして用いることができる。
このようにして、遮光部材の形状を制約条件、パラメータとして、適した露光条件の算出を行うことができる。
一方、照明光学系の瞳面に減光部材としての濃度フィルター(NDフィルター)を配置してもよい。減光部材を用いることによって、有効光源の外形を変えずに、光強度を変えることができる。濃度フィルターは、1枚で形成してもよいし、2枚以上の回転式非対称濃度フィルターでなどであってもよい。
ところで、遮光部材や減光部材を用いることで、光源からの光量の利用効率(光源が出力する光量とウェハ上の光量との比)は悪化する。しかし、その効率を制約条件の1つに加えることで、照明光学系の光学素子等による光量損失を最小限に抑えることができる。現実的な数値として、例えば、光量損失50%以内等とすればよい。
本実施例によれば、遮光部材や減光部材を用いることによって、実際に露光装置が形成することができる有効光源の解の探索範囲がさらに大きくなり、より高い解像度を実現する露光条件を算出することができる。
次に、本発明の第6の実施例について説明する。ここでは、前述した実施例と重複する説明は省略する。本実施例では、第1光分布を直接の変形対象とする。第1光分布を形成するために必要な光学素子データは比較的容易に決定できるので、計算時間をさらに短縮することができる。
第1光分布面において、ある部位γ座標(x,y)のみ光強度が存在する場合における有効光源を、有効光源形成ユニット内の光学素子の組み合わせを含むパラメータa,b,c,・・・ごとに計算する。
γ’(x,y)=γ(x,y)×f’(x,y,a,b,c・・・) (3)
有効光源分布=ΣΣγ’(x,y) (4)
式(3)のγ(x,y)は、第1光分布面の座標(x,y)における光強度を表す。また、f´(x,y,a,b,c,・・・)は、第1光分布面上で座標(x,y)のみ光強度が存在する場合の、瞳面の光強度を表す。ただし、この場合の第1光分布面の単位面積当たり光強度は、全ての部位γで同じであるとする。このγ(x,y)とγ’(x,y)の関係は、露光パラメータを変数とした強度の数式から得てもよいし、シミュレーション計算結果ファイルとしてもってもよいし、装置上で測定した結果から得てもよい。γ’(x,y)は、第1光分布面上の座標(x,y)のみ光強度が存在し、露光パラメータがa,b,c,・・・であるときの、瞳面の光強度を表す。ただし、ここでの光強度は、式(3)より、第1光分布面の座標(x,y)での光強度を加味している。この結果を、式(4)で表すように、第1光分布面の全ての部位について計算すれば、第1光分布に対応した有効光源を算出できる。
ただし、硝材の耐久性を鑑みて、第1光分布は、どの部位でも一定値以下の光強度になるように制限してもよい。
この方法は、輪帯率の小さい輪帯照明等を形成するだけでなく、輪帯の断面光強度が最も高い部分を変えることなどもできる。もしくは前述した変形照明とは異なる形状の有効光源についても探索することができる。また、前述の実施例に示すように露光条件を算出して、予め使用に適した光学素子の組み合わせと構成要素のパラメータを算出してもよい。その結果を初期値とすることで、計算処理にかかる時間を短縮することができる。
また、第1光分布面の発光部位γと瞳面の受光分布γ’の関係が得られているため、第1光分布さえ分かっていれば、有効光源も算出できる。よって、装置上で形成可能な有効光源を数式ないしシミュレーション計算結果ファイルのデータベースから算出することで、前述の実施例をそのまま適用することもできる。この場合、構成要素のパラメータを変更するたびに、以下の(1)〜(4)を行う。
(1)第1光分布面の、ある部位γの光強度の読込。(2)部位γが発光した場合における、瞳面での光強度γ’の算出。(3)(2)で得た結果の記憶。(4)第1光分布面で光強度がある別の部位について、(1)から(3)を繰り返し実行。このようにして、有効光源を算出し、パターンの像性能評価を行う。
また、発光部位γと受光分布γ’の関係から、構成要素のパラメータに対応した有効光源をあらかじめ算出しておいてもよい。この場合、パラメータから直接、有効光源を算出できるため、計算処理にかかる時間を短縮することができる。
次に、前述のようにして算出された露光条件を用いて、デバイスを製造する方法について説明する。図16、図17に半導体デバイスの製造工程を示す。図16は、半導体デバイスの製造工程を説明するためのフローチャートである。半導体デバイスとしては、LSI、ICやメモリなどの半導体チップ,液晶パネル、CCDやCMOSセンサなどがある。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。回路設計では、半導体チップの回路設計を行う(ステップ1)。マスク製作では設計した回路パターン、あるいは、OPCなどにより変形させられたパターンを形成したマスクを製作する(ステップ2)。ウェハ製造ではシリコンなどの材料を用いてウェハを製造する(ステップ3)。ウェハプロセスは前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いてリソグラフィー技術によってウェハ上に実際の回路を形成する(ステップ4)。組み立ては後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いてチップ化する行程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む(ステップ5)。検査では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う(ステップ6)。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
図4は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、図1に示す露光装置、前述の実施例のように算出された露光条件によってマスクのパターンでウェハを露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。
露光装置の概略図である。 コンピュータの構成を示す図である。 第1の実施例における露光条件の算出フローを示す図である。 第2の実施例における露光条件の算出フローを示す図である。 (a)は輪帯照明の概略図であり、(b)円錐プリズムの図である。 (a)は4重極照明の概略図であり、(b)は角錐プリズムの図である。 (a)は円錐プリズムの間隔が小さい場合でのプリズムの組み合わせを表した図であり、(b)は発光部の幅の大きい輪帯照明を表す。 (a)は円錐プリズムの間隔が大きい場合でのプリズムの組み合わせを表した図であり、(b)は発光部の幅の小さい輪帯照明を表す。 (a)はTop hat形状の有効光源の平面図であり、(b)は(a)で表される有効光源の強度断面図である。 (a)は有効光源の平面図であり、(b)は(a)で表される有効光源の強度断面図である。 (a)及び(b)は有効光源の強度断面図であり、(c)及び(d)は有効光源の平面図である。 有効光源を示す図である。 有効光源形状と偏光状態を表す図である。 有効光源の測定を説明するための図である。 遮光部材の形状を表す図である。 デバイスの製造プロセスを示す図である。 ウェハプロセスを示す図である。
符号の説明
50 コンピュータ
40 記憶部
42 制御部
46 記録媒体
1 光源
2 光束整形光学系
3 回折光学素子
4 フーリエ変換レンズ
5 集光ズーム光学系
6a ハエの目レンズ入射面
6b ハエの目レンズ射出面
7 絞り部材
8 照射レンズ
9 視野絞り
13 マスク
14 投影光学系
15 ウェハ
16 検出器
20 照明光源生成手段
21 照明光源生成手段
100 第1光学ユニット
200 第2光学ユニット
300 第3光学ユニット

Claims (8)

  1. 照明光学系により原版を照明し、投影光学系を用いて前記原版のパターンの像を基板に露光する際の露光条件を、コンピュータを用いて決定する方法において、
    前記照明光学系を構成する光学素子に関する制約条件に基づいて前記照明光学系の瞳面における光強度分布を設定する工程と、
    該設定された前記光強度分布を含む露光条件を用いて、前記基板に投影される前記原版のパターンの像を算出する算出工程と、
    前記算出工程における算出結果と前記制約条件とに基づいて、前記原版のパターンの像を前記基板に露光するための露光条件を決定する決定工程と
    を備えることを特徴とする方法。
  2. 前記制約条件は、前記照明光学系のズームレンズの可動範囲、前記照明光学系のプリズムの稜線の角度範囲、前記照明光学系の遮光部材の形状、前記照明光学系の光学素子に入射する光のエネルギー密度および前記基板上の照度のうち、少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 照明光学系により原版を照明し、投影光学系を用いて前記原版のパターンの像を基板に露光する際の露光条件を、コンピュータを用いて決定する方法において、
    前記照明光学系が形成することができる、前記照明光学系の瞳面における光強度分布のデータ群からデータを選択して、前記光強度分布を設定する工程と、
    該設定された前記光強度分布を含む露光条件を用いて、前記基板に投影される前記原版のパターンの像を算出する算出工程と、
    前記算出工程における算出結果と前記データ群とに基づいて、前記原版のパターンの像を前記基板に露光するための露光条件を決定する決定工程と
    を備えることを特徴とする方法。
  4. 前記データ群に格納された各データは、前記照明光学系の瞳面における光強度分布を測定して得られたデータであることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記算出工程における算出結果を評価する評価工程を有し、
    前記評価工程における該評価用の指標は、焦点深度、露光寛容度または前記像の強度分布におけるサイドローブ、前記像の寸法であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の方法。
  6. 前記決定工程において、前記焦点深度、前記露光寛容度または前記像の強度分布における傾きのうち少なくとも1つが最大となるように、前記露光条件を決定することを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記露光条件に、前記投影光学系の瞳面における光の偏光状態が含まれることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の方法。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の方法をコンピュータによって実行させることを特徴とするプログラム。
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