JPH05326370A - 投影露光装置 - Google Patents

投影露光装置

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JPH05326370A
JPH05326370A JP4186673A JP18667392A JPH05326370A JP H05326370 A JPH05326370 A JP H05326370A JP 4186673 A JP4186673 A JP 4186673A JP 18667392 A JP18667392 A JP 18667392A JP H05326370 A JPH05326370 A JP H05326370A
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Takashi Sato
隆 佐藤
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秀一 玉虫
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啓治 堀岡
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 L/Sパターンのサイズが大きい場合にあっ
ても焦点深度を十分大きくすることができ、露光精度の
向上をはかり得る投影露光装置を提供すること。 【構成】 マスクのパターンを投影光学系を介してウェ
ハ上に投影露光する投影露光装置において、マスク8を
照明する2次光源として、該光源の射出面内強度分布を
光軸に対して4回対称で且つ光軸から外れた4つの領域
にて強度大とせしめる特殊絞り9′(4つ目フィルタ2
0)を設け、マスク8として、透光性基板上に半透明膜
のパターンが形成され、該半透明膜を通過する光の透光
性基板を通過する光に対する位相差が、180×(2n
+1)±30(度):nは整数、の関係を満たし、且つ
半透明膜の振幅透過率Tが透光性基板の振幅透過率T0
に対して0.01×T0 ≦T≦0.30×T0 、の関係
を満たすハーフトーンマスクを用いたことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路の製造
に要する微細レジストパターンを形成するための投影露
光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光リソグラフィ技術の進歩は目覚
ましく、g線(436nm)やi線(365nm)の投影露
光装置では、0.5μmルールも実現できる可能性が出
てきた。これは、投影露光装置の高性能化、特にレンズ
の高NA化が進んだことによる。しかし、次世代の0.
3μmルールも今までの延長で達成できるかは疑問であ
る。レンズの高NA化や、露光光の短波長化により解像
度は向上するが、焦点深度は低下するため実用解像度は
あまり向上しない。従って、焦点深度の向上技術の開発
が望まれている。
【0003】図23に、従来一般的に用いられている投
影露光装置の概略構成を示す。この図において、1は水
銀灯からなるランプ、2は楕円反射鏡、3は楕円反射鏡
2の第2焦点、4はインプットレンズ、5はオプチカル
インテグレータ(はえの目レンズ)、6はアウトプット
レンズ、7はコリメーションレンズ、8はレチクル(マ
スク)、9は均一絞りとしての開口絞り、10は光学系
が収差補正されている波長の光だけを通すためのフィル
タ、11,12は光路を曲げて装置の高さを低くするコ
ールドミラー、13はランプハウス、14はレンズ,ミ
ラー或いはその組み合わせによりレチクル8上のパター
ンの像をウェハ上に投影する投影光学系、15はウェ
ハ、16は開口数を決定する絞りである。
【0004】従来の投影露光装置の基本構成は、図23
に示した以外にも多数あるが、模式的には図24(a)
に示すように、光源1,第1集光光学系18,均一化光
学系19,第2集光光学系20,レチクル8,投影光学
系14,ウェハ15の順に配列されている。第1集光光
学系18は、図23の例で楕円反射鏡2及びインプット
レンズ4に相当する部分であり、楕円鏡のほか球面鏡,
平面鏡,レンズ等を適当に配置し、光源から出る光束を
できるだけ効率良く均一化光学系19に入れる役目を持
つ。また、均一化光学系19は図23のオプチカルイン
テグレータ5に相当する部分であり、その他として光フ
ァイバや多面体プリズム等が使用されることもある。
【0005】第2集光光学系20は、図23のアウトプ
ットレンズ6及びコリメーションレンズ7に相当する部
分であり、均一化光学系19の出射光を重畳させ、さら
に像面テレセントリック性を確保する。この他、光束が
光軸平行に近い個所に図23のフィルタ10に相当する
フィルタが挿入され、またコールドミラー11,12に
相当する反射鏡も、場所は一義的でないが挿入される。
【0006】このように構成された装置においてレチク
ル8から光が来る側を見た場合、光の性質は、第2集光
光学系20を通して均一化光学系19から出てくる光の
性質となり、均一化光学系19の出射側が見掛け上の光
源に見える。このため、上記のような構成の場合、一般
に均一化光学系19の出射側24を2次光源と称してい
る。レチクル8がウェハ15上に投影されるとき、投影
露光パターンの形成特性、即ち解像度や焦点深度等は、
投影光学系14の開口数及びレチクル8を照射する光の
性状、即ち2次光源24の性状によって決まる。
【0007】図24(b)は同図(a)に示した投影露
光装置におけるレチクル照明光線,結像光線に関する説
明図である。図24(b)において、投影光学系14は
通常内部に開口絞り16を有しており、レチクル8を通
った光が通過し得る角度θaを規制すると共に、ウェハ
15上に落射する光線の角度θを決めている。
【0008】一般に、投影光学系の開口数NAと称して
いるのは、NA=sinθで定義される角度であり、投
影倍率を1/mとすると、sinθa=sinθ/mの
関係にある。また、この種の装置においては「像面テレ
セントリック」、即ち像面に落ちる主光線が像面に垂直
に構成されるのが普通であり、この「像面テレセントリ
ック」の条件を満たすため、図24(a)の均一化光学
系19の出射面、即ち2次光源24の光源面の実像が開
口絞り16の位置に結像される。
【0009】このような条件下でレチクル8から第2集
光光学系20を通して2次光源面を見た時の立体角をレ
チクル8に入射する光の範囲してとらえ、その半角をφ
とし照明光のコヒーレンシイσをσ=sinφ/sin
θaで定義した場合、パターン形成特性はNAとσで決
定せられるものと考えていた。
【0010】次に、NA及びσとパターン形成特性との
関連について詳細に説明する。NAが大きい程解像度は
上がるが、焦点深度が浅くなり、また投影光学系14の
収差のため広露光領域の確保が難しくなる。ある程度の
露光領域と焦点深度(例えば10mm角、±1μm)がな
いと実際のLSI製造等の用途に使えないため、従来の
装置ではNA=0.35程度が限界となっている。一
方、σ値は主としてパターン断面形状,焦点深度に関係
し、断面形状と相関を持って解像度に関与する。σ値が
小さくなるとパターンの淵が強調されるため、断面形状
は側壁が垂直に近づいて良好なパターン形状となるが、
細かいパターンでの解像性が悪くなり解像し得る焦点範
囲が狭くなる。逆に、σ値が大きいと細かいパターンで
の解像性,解像し得る焦点範囲が若干良くなるが、パタ
ーン断面の側壁傾斜がゆるく、厚いレジストの場合、断
面形状は台形ないし三角形となる。
【0011】このため、従来の投影露光装置では、比較
的バランスのとれたσ値として、σ=0.5〜0.7に
固定設定されており、実験的にσ=0.3等の条件が試
みられているにすぎない。σ値を設定するには2次光源
24の光源面の大きさを決めれば良いため、一般に2次
光源24の光源面の直後にσ値設定用の円形開口絞り9
を置いている。
【0012】このような一般的な投影露光装置の焦点深
度を向上させる1つの方法として、円形開口絞り9の代
わりに特殊な開口パターンを有する特殊絞りを用いる例
が提案されている(浮田と辻内による「顕微鏡対物レン
ズの研究(第10報)」1957年の機械試験所所報,第11
巻,第2号,p9〜,)。この中で特徴的なものは、図
25(a)に示すフィルタを用いた場合、2つの光透過
領域を結ぶ方向とは垂直方向に並べられたL/Sパター
ンに対して極めて高い解像性能を有することが記述され
ていることである。
【0013】一方、この変形例として、図25(b)に
示すように4つの開口を有するフィルタ(以下、4つ目
フィルタと称する)が提案されており(特公昭 56-9010
号公報)、この形の4つ目フィルタを用いた投影露光
は、1991年10月の第52回応用物理学会学術講演会におい
て、加門,宮本他により「変形光源を用いた縮小投影露
光法(I),(II)」(講演番号12a-ZF-3及び12a-ZF-4)と題
して発表された。これによれば、L/Sに対する高い解
像性能は一方向のみではなく、それに直角な方向も合わ
せて得られることが示されている。
【0014】図26は、この4つ目フィルタで照明した
場合と、通常照明の場合の転写特性をシミュレーション
した結果を示している。横軸はラインとスペースの比率
が1:1のL/Sパターンサイズ、縦軸は焦点深度(D
OF)を示している。露光波長は365nm(i線)、
投影光学系のNAは0.55である。また、像コントラ
スト70%以上で解像できるレジストを想定している。
このようなL/Sパターンにおいては、L/S<0.6
5μm、特にL/S=0.4μm付近では、通常照明に
比べて4つ目照明による解像度、焦点深度向上効果が著
しい。しかしながら、L/S≧0.65μmでは逆に通
常照明の場合の焦点深度の方が4つ目照明に比べて大き
くなってしまう。
【0015】特に、L/S=0.7μm付近での焦点深
度が最も悪くなっている。この特性は4つ目フィルタの
目の位置、大きさに依存する。目の間隔が離れるほど小
さなL/Sの焦点深度が向上する一方で大きなL/Sで
の焦点深度の低下が著しくなるという傾向が顕著とな
る。また、目が小さい程特定サイズのL/Sパターンの
焦点深度のみが向上するような傾向を示す。このように
4つ目フィルタの目の位置,大きさによって多少の差異
はあるが、全体的な傾向は図26に示す通りである。
【0016】また、上記の説明はL/Sパターンに関し
てであるが、孤立抜きパターン形成時(ポジレジスト使
用時)においては、4つ目フィルタはむしろ逆効果であ
り、DOFが減少することが分かった。焦点深度1.5
μmを確保できる最小抜き線幅は、通常露光では0.4
μmであるのに対して、4つ目照明による露光では0.
45μmとなってしまう。つまり、4つ目照明による露
光を行う場合には、1:1のL/Sパターンは0.29
μmで設計できるのに対し、孤立抜きパターンは0.4
5μm以上で設計する必要があることを意味している。
実際のLSIパターンにおいては、抜き線幅がデザイン
ルールに近く、両側が数μmに渡ってレジストであるよ
うな典型的な孤立抜きパターンは少ないものの、ライン
に対してスペースの比率が小さいパターンは非常に多
い。このような所謂孤立抜きパターンの場合、焦点深度
1.5μm以上を確保できる線幅が大きくなり、チップ
のシュリンクに大きな影響を与える。
【0017】また、4つ目フィルタを用いた4つ目露光
では、相互に直交する2方向以外に配置されたパターン
に対しては良好な解像性能が得られず、特に45度方向
に配置されたパターンについては解像性能の低下が著し
いことが分かった。図26に示す特性は、4つ目フィル
タとL/Sの方向とが図27に示すような関係の場合で
ある。4つ目フィルタとL/Sの方向とが図28のよう
な関係、即ちL/Sに対して45度の方向性を有する場
合は、図29に示すようにような結果が得られる。この
場合は、4つ目照明での転写は通常照明に比べて焦点深
度が悪くなってしまう。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】このように従来、通常
の円形2次光源による露光に比べて4つ目フィルタを用
いた露光では、L/S<0.65μmでは解像度,焦点
深度向上効果が著しい。しかしながら、L/S≧0.6
5μmでは逆に通常照明の場合の焦点深度の方が4つ目
照明に比べて大きくなってしまう。特に、L/S=0.
7μm付近では焦点深度が1.5μm程度となってしま
う。このため、大きな焦点深度が必要な層を転写する際
にはL/S=0.7μm付近のパターンが良好に転写さ
れない。つまり、L/S=0.4μm付近では2.5μ
m程度の焦点深度を有しているのにも拘らず、より大き
なサイズのパターンによって転写特性が律速してしまう
問題がある。
【0019】また、4つ目フィルタのように特定の4箇
所でのみ光を透過するフィルタを照明フィルタとして用
いると、パターンの方向によって解像性能に大きな差異
が生じるという問題があった。
【0020】また、上記従来例ではL/Sの焦点深度及
び解像力は向上するが、その一方で孤立抜きパターンに
おいては焦点深度及び解像力が減少する。このことは、
パターンのスペース幅に対するライン幅が広い程、太い
線幅で設計する必要があることを示している。実際のL
SIパターンでは、スペースに対するライン幅が広いパ
ターンは数多く存在するため、4つ目照明による大幅な
焦点深度増大効果をチップサイズのシュリンクに結び付
けることができない。
【0021】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするところは、L/Sパターンのサイ
ズが大きい場合にあっても焦点深度を十分大きくするこ
とができ、露光精度の向上をはかり得る投影露光装置を
提供することにある。また、本発明の他の目的は、パタ
ーンの方向によらず、焦点深度を十分大きくすることの
できる投影露光装置を提供することにある。
【0022】また、本発明の別の目的は、孤立抜きパタ
ーン又はスペース幅に対してライン幅が広い孤立抜き的
なパターンの抜き線幅をより細かく設計することがで
き、その結果、チップサイズの大幅なシュリンクを達成
する投影露光装置を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、次のような構成を採用している。
【0024】即ち本発明(請求項1〜3)は、マスクの
パターンを投影光学系を介してウェハ上に投影露光する
投影露光装置において、マスクを照明する光源として、
該光源の射出面内強度分布を光軸に対して4回対称で且
つ光軸から外れた4つの領域にて強度大とせしめる特殊
絞りを設け、マスクとしてハーフトーンマスク,自己整
合型位相シフトマスク又はシフタ−エッジ型位相シフト
マスクを用いた特徴とする。ここで、ハーフトーンマス
クとは、透光性基板上に半透明膜のパターンが形成さ
れ、該半透明膜を通過する光の透光性基板を通過する光
に対する位相差が、 180×(2n+1)±30(度):nは整数、 の関係を満たし、且つ半透明膜の振幅透過率Tが透光性
基板の振幅透過率T0 に対して、 0.01×T0 ≦T≦0.30×T0 を満たすものである。
【0025】自己整合型位相シフトマスクとは、透光性
基板上に遮光性膜によってパターンが形成され、該遮光
膜によるパターンの周囲又は周囲を除く部分に透光性膜
を配設し、該透光性膜を通過する光の透光性基板を通過
する光に対する位相差が、 180×(2n+1)±30(度):nは整数、 の関係を満たすものである。
【0026】シフタ−エッジ型位相シフトマスクとは、
透光性基板上に透光性膜によって少なくとも一部にパタ
ーンが形成され、該透光膜によるパターンを通過する光
の透光性基板を通過する光に対する位相差が、 180×(2n+1)±30(度):nは整数、 の関係を満たすものである。
【0027】また、本発明(請求項4)は、マスクのパ
ターンを投影光学系を介してウェハ上に投影露光する投
影露光装置において、マスクを照明する光源として、該
光源の射出面内強度分布を光軸に対して4回対称で且つ
光軸から外れた4つの領域にて強度大とせしめる特殊絞
りを設け、さらに投影光学系の瞳位置に露光光に対する
透光性を有する基板を配置し、該基板の厚さ又は屈折率
に分布を持たせたことを特徴とする。
【0028】ここで、投影光学系の瞳位置に配置する基
板においては、瞳の周辺部に相当する基板の厚さ又は屈
折率を、その他の部分に対して異ならせるのが望まし
い。また、上記の構成に加え、前記ハーフトーンマス
ク,自己整合型位相シフトマスク又はシフタ−エッジ型
位相シフトマスクを用いるのがより望ましい。
【0029】また、本発明(請求項5)は、光源からの
光を集光する第1集光光学系と、この第1集光光学系で
集光された光を均一化する均一化光学系と、この均一化
光学系の出射側の光源面位置に設けられた特殊絞りと、
この特殊絞りを介して得られる光を集光してマスクに照
射する第2集光光学系と、マスクを透過した光をウェハ
上に投影する投影光学系とを具備し、マスクに形成され
たパターンをウェハ上に転写する投影露光装置におい
て、特殊絞りの構成として、光軸を中心とする同心円上
に略図形の中心があり、光源面内の強度分布を光軸に対
して4回対称で且つ光軸から外れた4つの領域にて強度
大とせしめる4箇所の比較的動径方向が広い領域と、こ
れら4つの領域を結合させる比較的動径方向が狭い領域
とを有するように構成したことを特徴とする。
【0030】また本発明(請求項6〜8)は、マスクの
パターンを投影光学系を介してウェハ上に投影露光する
投影露光装置において、マスクを照明する光源として、
該光源の射出面内強度分布を光軸に対して4回対称で光
軸から外れた4つの領域にて強度大とし、且つ光源の中
心部分の強度を大とした特殊絞りを設け、マスクとし
て、ハーフトーンマスク,自己整合型位相シフトマスク
又はシフタ−エッジ型位相シフトマスクを用いた特徴と
する。
【0031】また本発明(請求項9)は、マスクのパタ
ーンを投影光学系を介してウェハ上に投影露光する投影
露光装置において、マスクを照明する光源の強度分布を
光軸から外れた1つの領域又は光軸を挟んで対称な2つ
の領域にて強度大とし、投影光学系の瞳の透過率分布
を、該瞳上で光源の強度大となる領域を含む瞳の直径方
向に沿って透過率大とし、光源の強度分布と瞳の透過率
分布を露光中に光軸を中心として同期回転させることを
特徴とする。
【0032】また本発明(請求項10)は、マスクのパ
ターンを投影光学系を介してウェハ上に投影露光する投
影露光装置において、マスクを照明する光源の強度分布
を、光軸に対して4回対称で且つ光軸から外れた4つの
領域にて強度大とし、投影光学系の瞳の透過率分布を、
該瞳上で光源の強度大となる4つの領域からなる矩形の
辺方向又は対角線方向に透過率大とし、光源の強度分布
と瞳の透過率分布を露光中に光軸を中心として同期回転
させることを特徴とする。
【0033】
【作用】本発明(請求項1〜3)によれば、光源強度分
布として、光軸に対して点対称であり、且つ光軸から外
れた4つの領域での強度が大なる照明方法にてパターン
転写する場合、ハーフトーンマスク,自己整合型位相シ
フトマスク,シフタエッジ型位相シフトマスク等を用い
ることによって、全てのサイズのL/SパターンのDO
F向上効果をさらに大きくすることが可能である。光源
として単に4つ目フィルタを用いたのでは通常のCrマ
スクを用いた場合と同様、大きいL/Sパターンの焦点
深度が小さいL/Sに比べて相対的に小さくなってしま
う傾向があるが、上記各種位相シフトマスクを用いたこ
とによって絶対値としての焦点深度を向上させることが
できる。
【0034】また、本発明(請求項4)によれば、光源
として4つ目フィルタを用いると共に、投影光学系の瞳
位置に露光光に対して透光性を有する基板を配置し、該
瞳の周辺部に相当する基板の厚さ又は屈折率をその他の
部分に対して異ならせることによって、パターンサイズ
に依存せず大きな焦点深度,限界解像力向上効果を得る
ことができる。これに加え、マスクにハーフトーンマス
クや位相シフトマスクを用いことにより、上記効果をよ
り大きくすることが可能である。
【0035】また、本発明(請求項5)によれば、光源
としての特殊絞りが、輪帯照明フィルタと4つ目照明フ
ィルタとの2種類のフィルタの構成を兼ね備えており、
その結果、両者の欠点が打ち消し合い、パターンサイズ
と方向の依存性を実用上問題のないレベルまで低下させ
ることができ、高い解像性能と焦点深度向上効果が得ら
れる。
【0036】また、本発明(請求項6〜8)によれば、
前述した請求項1〜3のように光源強度分布として、光
軸に対して点対称且つ光軸から外れた4つの領域での強
度が大なる照明方法にて転写する場合のL/Sパターン
の焦点深度,限界解像力向上効果に加え、光源の中心付
近の光源強度を大きくすることによって、孤立抜きパタ
ーンに対する焦点深度,解像力をも向上させることがで
きる。その結果、チップサイズの大幅なシュリンクを達
成することが可能となる。
【0037】また、本発明(請求項9,10)によれ
ば、露光装置の光源位置に光軸から偏心した位置にアパ
ーチャを有するフィルタを配設して、マスクを斜めから
照明する照明光学系とせしめることによって、偏心方向
と直角な方向の長いL/Sパターンの高次回折光が投影
光学系に入り、解像力が向上する。ここで、実際のLS
Iは様々な方向性を有しているために、上記方向以外の
パターンより発生する高次回折光が瞳に入らず解像性が
向上しない。従って、該フィルタの偏心方向を長手方向
に合わせたスリットを瞳位置に配設するによって、上記
方向以外のパターンより発生する回折光を積極的にカッ
トする。さらに、該スリットと該フィルタを光軸を回転
軸として360度同期回転しながら露光することによっ
て、解像力のパターン方向性依存性を解消することがで
きる。
【0038】また、光源位置に配設するフィルタとし
て、光軸から偏心し且つ光軸に対して互いに対称なる位
置に1つずつ計2個のアパーチャを有するフィルタを用
いることによって、上記露光方法と同じ解像力を有し且
つ露光時間を半分にすることが可能である。さらに、光
源位置に配設するフィルタとして、光軸に対して4回対
称で且つ光軸から外れた4つの領域にて強度大とせしめ
るフィルタを用い、投影光学系の瞳位置に、例えば井桁
状に透過率大とせしめるスリットフィルタを用いること
によって、上記露光方法とほぼ同じ解像力を有し、且つ
露光時間をさらに短縮することが可能である。
【0039】
【実施例】以下、本発明の詳細を図示の実施例によって
説明する。
【0040】図1は本発明の第1の実施例に係わる投影
露光装置を示す概略構成図である。図1において、1は
ランプ(光源)、2は楕円反射鏡、3は楕円反射鏡2の
第2焦点、4はインプットレンズ、5はオプチカルイン
テグレータ、6はアウトプットレンズ、7はコリメーシ
ョンレンズ、8はレチクル、9′は透過率に分布を有す
る特殊絞り、10はフィルタ、11,12はコールドミ
ラー、13はランプハウス、14はレンズ,ミラー或い
はその組み合わせによりレチクル8上のパターンの像を
ウエハ上に投影する投影光学系、15はウエハ、16は
開口数を決定する絞りであり瞳と呼ばれている。光路長
に分布を有するフィルタである。
【0041】光源のランプ1として水銀灯を使用し、g
線436nm,h線405nm,i線365nm等の輝線、又
はこれらの波長近辺の連続スペクトルを取り出して用い
ている。このため、光源のランプ1は高い輝度が必要で
あるとともに集光効率や照射均一性を考えると点光源に
近い方がよい。しかし、実際にはそのような理想的な光
源は存在しないため、有限の大きさでしかも強度に分布
を持つランプ1を使用せざるを得ず、そのようなランプ
1から発せられる光をいかに高効率で、且つ照射均一性
の良い光に変換するかが課題となる。
【0042】図1に示した装置では、楕円反射鏡2の第
1焦点にランプ1を置き、楕円反射鏡2の第2焦点3付
近に一旦光束を集める。そして、第2焦点3とほぼ焦点
位置を共有するインプットレンズ4により光束をほぼ平
行光束に直し、オプチカルインテグレータ5に入れる。
オプチカルインテグレータ5は多数の棒状レンズを束ね
たもので、はえの目レンズとも称される。このオプチカ
ルインテグレータ5を通すことが照射均一性を高める主
因となっており、インプットレンズ4はオプチカルイン
テグレータ5を通る光線のケラれを少なくして集光効率
を高める役目をなす。
【0043】オプチカルインテグレータ5を出た光は、
アウトプットレンズ6及びコリメーションレンズ7によ
って、オプチカルインテグレータ5の各小レンズから出
た光束がレチクル8上に重畳して当たるよう集光され
る。オプチカルインテグレータ5に入射された光線は場
所による強度分布を有するが、オプチカルインテグレー
タ5の各小レンズから出る光がほぼ等しく重畳される結
果、レチクル8上では照射強度がほぼ均一となる。当然
のことながらオプチカルインテグレータ5に入射する光
の強度分布が均一に近ければ、出射光を重畳させたレチ
クル8の照度分布はより均一になる。オプチカルインテ
グレータ5の出射側には、後述する特殊絞り9′が配置
され、オプチカルインテグレータ5の出射側寸法を決め
ている。
【0044】ランプ1として水銀灯を用いて楕円反射鏡
2で集光する場合、水銀灯の構造が図1に示すように縦
長であり両端が電極となっているため、ランプ1の軸方
向の光線を取り出すことができない。そのため、図1に
示すように、インプットレンズ4として凸レンズを使用
したのみではオプチカルインテグレータ5の中心部に入
る光の強度分布が落ちる場合がある。そこで、インプッ
トレンズ4とオプチカルインテグレータ5との間に両凸
又は片凸片凹の円錐レンズを挿入し、オプチカルインテ
グレータ5に入る光の強度分布をより一様にする場合も
ある。
【0045】フィルタ10は光学系が収差補正されてい
る波長の光だけを通すためのものであり、コールドミラ
ー11,12は光路を曲げて装置の高さを低くすると共
に、長波長光熱線を透過させてランプハウス13の冷却
可能部分に吸収させる役目を担う。レチクル8を照射し
た光は投影光学系14を通り、レチクル8上の微細パタ
ーンの像がウエハ15上のレジストに投影露光転写され
る。
【0046】図2は、本実施例装置で用いる特殊絞り
9′としての4つ目フィルタ20の開口パターンを示す
平面図である。この図において斜線部が遮光部23を示
し、4つの円形開口部(光透過部)22が光軸21に対
して4回対称であり、且つ光軸からずれた位置にそれぞ
れ配置されている。また、マスク8としては、後述する
ハーフトーンマスクを用いた。
【0047】図3には、本実施例における4つ目フィル
タでの露光におけるパターンサイズに対するフォーカス
マージンを計算した結果を示す。点線が通常照明(σ値
0.6)によって通常のCrマスクを転写した場合、実
線が4つ目照明にて通常のCrマスクを用いた場合の露
光、一点鎖線が4つ目照明を行って更にハーフトーンマ
スクを用いた場合(本実施例)の露光である。なお、露
光装置のNAは0.55、露光波λは365nmであ
る。
【0048】4つ目照明を行い、更にハーフトーンマス
クを用いることによって、全ての線幅での焦点深度が一
様に向上していることが分かる。L/S=0.4μm付
近での最大の焦点深度を有すること、L/S=0.7μ
m付近で焦点深度が極小となることについては、通常の
Crマスクを用いた場合と同じであるが、絶対値として
の焦点深度が向上しているために、L/Sサイズの大き
なパターンにおいても実用上十分な焦点深度が得られて
いる。
【0049】図4〜図6は、本実施例装置で用いるマス
ク8を説明するための図である。図4(a)にはハーフ
トーンマスクの典型的な断面構造を示し、図4(b)に
は光振幅分布を示し、図4(c)には光強度分布を示し
た。ハーフトーンマスクは透光性基板30(通常はSi
2 )上に、露光光に対して半透明(1%≦振幅透過率
≦30%)の膜31によってLSIパターンが形成され
ている。半透明膜31の膜厚は該膜の透過光32の位相
が基板透過光33の位相に対して、 180×(2n+1)度±30(%):nは整数、
【0050】の関係を満たすように制御されている。基
板透過光33はウェハ上では回折して広がり図4(b)
に示すBようなプロファイルとなるが、半透明膜31を
透過する光32はウェハ上では逆位相となるため(プロ
ファイルA)、干渉して弱め合い像コントラストを向上
させる(プロファイルC)。
【0051】また、上記実施例では、4つ目照明フィル
タによってハーフトーンマスクを露光すると効果が大き
いことを示したが、他の位相シフトマスク、例えばシフ
タ−エッジ型位相シフトマスクや自己整合型位相シフト
マスクを用いても、同様に大きな効果が生じる。図5に
は、シフタ−エッジ型位相シフトマスクの典型的な断面
構造を示した。シフタ−エッジ型位相シフトマスクは透
光性基板30(通常はSiO2 )上に、露光光に対して
透明な物質34(SiO2 )によってLSIパターンが
形成されている。この透明膜34の膜厚は、透過光35
の位相が基板透過光33の位相に対して、 180×(2n+1)度±30(%):nは整数、
【0052】の関係を満たすように制御されている。基
板透過光33と、透明膜34を透過する光35はウェハ
上では逆位相となるため、透明膜34のエッジ部に相当
する部分が干渉して弱め合い暗部を形成する。透明膜3
4の線幅が小さいので2つのエッジ部での暗部が重なり
合って1つの暗部を形成する。
【0053】また、図6には、自己整合型位相シフトマ
スクの典型的な断面構造を示した。自己整合型位相シフ
トマスクは透光性基板30(通常SiO2 )上に、露光
光に対して不透明な物質36(Cr等)によってLSI
パターンが形成されている。この不透明膜36の周囲に
露光光に対して透明な物質(SiO2 等)によって位相
シフタ37を設ける。この位相シフタ37の膜厚は透過
光38の位相が基板透過光33の位相に対して、 180×(2n+1)度±30(%):nは整数、
【0054】の関係を満たすように制御されている。本
実施例では上記のような構造によって上記光学的原理を
達成するようにしたが、この構造は本発明を限定するも
のではなく、上記光学的原理を達成する他のマスク構造
でも構わない。
【0055】このように本実施例によれば、光源形状を
決定するために図2に示すような4つ目フィルタ20を
用い、マスク8として図4〜6に示すような各種位相シ
フトマスクを用いることにより、全てのサイズのL/S
パターンのDOF向上効果を大きくすることができる。
このため、L/Sパターンのサイズが大きい場合であっ
ても焦点深度を十分大きくすることができ、パターン露
光精度の向上をはかることが可能となる。
【0056】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。この実施例は、4つ目+瞳フィルタを利用したも
のである。光源形状を決定するための4つ目フィルタは
前記図2に示すものと同様であり、これに加えて本実施
例では、図1に示す投影光学系14の瞳位置16に図7
に示すような位相フィルタ40を配置している。
【0057】図7(a)の位相フィルタは、光軸41に
対して回転対称な円盤形であり、直径が瞳直径に相当し
ている。材質は露光光に対して透光性を有するものであ
り、例えばSiO2 を用いる。内径r,幅dの輪帯領域
42ではそれ以外の領域43よりもtだけ板厚が厚くな
っている。即ち、領域42を通過する光の光路長が領域
43のそれよりも長くなることを意味している。この光
路長の差は光の位相差を生じせしめる。r,d及びtは
焦点深度を向上したい線幅、4つ目フィルタの位置等に
依存して決定される。また、この実施例では図7(a)
で示した厚さ分布を有する位相フィルタを用いたが、本
発明を限定するものでなく、焦点深度を向上させたい線
幅,線種によって、位相フィルタの形状は変わり得る。
【0058】また、図7(b)に示す位相フィルタも前
記位相フィルタと同様の効果を生じせしめる。図7
(a)との違いは、内径r,幅dの輪帯領域42ではそ
れ以外の領域43よりもtだけ板厚が薄くなっているこ
とである。即ち、領域42を通過する光の光路長が領域
43のそれよりも短くなっていることを意味している。
光路長の差によって生じる光の位相差は2πを1周期と
しているため、図7(a)(b)いずれの構造において
も、所望の位相差を得ることが可能である。
【0059】図8には、4つの開口部を有する4つ目フ
ィルタ20及び位相フィルタ40を用いた露光における
パターンサイズに対するフォーカスマージンを計算した
結果を示す。点線が通常露光(4つ目フィルタのみによ
る露光)、実線が通常のCrマスクを用いた場合の本実
施例による露光(4つ目フィルタ+瞳フィルタ)で、一
点鎖線がハーフトーンマスクを用いた場合の本実施例に
よる露光(4つ目フィルタ+瞳フィルタ+ハーフトーン
マスク)である。なお、露光装置のNAは0.55、コ
ヒーレンスファクタσは0.6、露光波長λは365n
mである。
【0060】位相フィルタ40を瞳位置に挿入した場
合、L/S≧0.65μmで焦点深度向上効果が大きく
なり、4つ目照明のみで露光した場合の問題点を解決し
ていることが分かる。さらに、図4で示したハーフトー
ンマスクを用いると、更に効果が大きいことが分かる。
また、図5,図6で示した自己整合型マスク、シフタエ
ッジを用いても同様に効果が大きい。また、瞳関数の振
幅透過率が100%であるため、スーパーフレックス法
の問題の一つ、即ちフィルタが露光光を吸収して熱とな
り、光学系が熱膨張を起こし、転写精度を劣化させると
言う問題は生じない。次に、本発明の第3の実施例につ
いて説明する。この実施例は、4つ目+輪帯フィルタを
利用したものである。
【0061】本実施例における図1に示す2次光源面の
特殊絞り9′の形状は、図9に示すようになっており、
51は光軸、52は光透過部、53は遮光部である。こ
れは、光軸を中心とした動径方向に対して広い領域を持
った円形光透過部A,B,C,Dが動径方向に対して狭
い領域を持ったリング状の光透過部Eによって結ばれて
いる。
【0062】また、図9では全て曲線からなる境界によ
って構成したが、必ずしも曲線である必要はなく、図1
0に示す第2の形状を特殊絞り9′としてもよい。さら
に、特殊絞り9′の第3の形状は図11に示す形状とし
ても本発明の範囲を逸脱するものではない。図11の形
状の特徴は、動径方向に対して広い領域の部分が均一な
幅になっておらず、さらにその接続が断続的になってい
る点にある。図11ではア〜タまでが光透過部である。
【0063】また更に、上記の図9〜図11に示した実
施例の形状において、光透過部52の光透過率は必ずし
も100%でなくてもよく、場合によっては、全領域に
おいて同一の透過率である必要もない。また、点対称で
ある必然性もない。この実施例において、光透過部52
の配置及び占有面積は所望のパターンの解像性能と寸法
精度によって適宜変更することが可能である。
【0064】図12,13は、図9に示した特殊フィル
タを用いて露光した場合の露光特性を示している。図1
2は縦横のL/Sパターンに対する特性、図13は斜め
L/Sパターンに対する特性を示している。縦軸は、レ
ジストコントラストを70%とした場合の焦点深度、横
軸はL/Sのパターンサイズを示している。
【0065】実デバイスパターン転写に必要な焦点深度
を1.5μmとすると、この必要焦点深度を確保できる
L/Sパターンサイズは図12より、従来例で示した4
つの開口を有する特殊フィルタを用いた場合に比べて殆
ど劣化しない。即ち、従来例の場合はL/S≧0.3μ
mであるのに対して、本実施例ではL/S=0.32μ
mとなる。
【0066】一方、図13に示す斜めのL/Sパターン
では、従来例による露光によると、必要焦点深度を確保
できるパターンサイズはL/S≧0.7μmであり、斜
めL/Sは非常に太く設計する必要があるのが分かる。
これに対して、本実施例による露光では、L/S≧0.
55μmで必要焦点深度を確保することができ、通常露
光の場合(L/S≧0.5μm)に比べても遜色がな
い。つまり、本実施例によると、縦横方向の露光特性
は、従来の4つのアパーチャマスクを有する特殊フィル
タを用いた場合の優れた解像特性を保ちつつ、斜めL/
Sにおいてもそれほど解像特性を劣化させず、斜めL/
Sパターンの大幅な設計ルール縮小を可能とした。
【0067】図9の特殊フィルタの円形開口部ABCD
の半径,中心位置,リング状領域Eの幅,内径,外径に
よって図12,13に示す特性が変化する。必要に応じ
て最適化する必要がある。
【0068】このように本実施例によれば、4つ目+輪
帯を有する特殊フィルタの使用により高い解像性能と焦
点深度向上効果があり、しかも従来得られなかったパタ
ーンサイズと方向に対する効果の依存性を実用上問題の
ないレベルに低下させる効果がある。また、マスクとし
て図4〜6に示したハーフトーンマスク,自己整合型マ
スク,シフタエッジ型マスクを用いると、更に焦点深度
増大効果が大きい。
【0069】次に、本発明の第4の実施例について説明
する。この実施例は、5つ目フィルタ及び5つ目フィル
タにハーフトーンマスクを併用したものである。基本的
には第1の実施例と類似しており、2次光源としての5
つ目フィルタ60は、図14に示すようになっており、
61は光軸、62は光透過部、63は遮光部である。光
軸61に対して4回対称であり且つ光軸から外れた4つ
の開口部A,B,C,Dに加え、光軸51付近に開口E
を有する。
【0070】このようなフィルタ60を用いて、通常の
Crマスク、及びハーフトーンマスクを露光した結果
を、図15,16に示す。図15は、ラインとスペース
の比率が1:1のL/Sパターンに対する解像度及び焦
点深度向上効果を示している。横軸はパターンサイズ、
縦軸は焦点深度(DOF)を示している。なお、露光波
長は365nm(i−line)、投影光学系のNAは
0.55である。
【0071】このようにL/Sパターンにおいては、5
つ目照明露光による焦点深度向上効果は、4つ目照明露
光に比べて低下する。しかし、焦点深度1.5μmを確
保できる最小線幅は、4つ目照明露光の場合と殆ど同じ
であり、チップサイズのシュリンクには何等悪影響を及
ぼさない。また、ハーフトーンマスクを用いることによ
って、焦点深度増大効果を更に大きくすることができ
る。
【0072】図16は、孤立抜きパターンのパターンサ
イズに対する焦点深度を計算した結果を示している。4
つ目照明によって露光した場合に比べて、5つ目照明露
光とすることによって焦点深度が向上していることが分
かる。さらにに、ハーフトーンマスクを用いることによ
って、更に焦点深度が向上していることが分かる。焦点
深度1.5μmを確保できる抜き線幅は、4つ目照明に
よる通常Crマスク露光の場合が0.45μmであるの
に対し、5つ目照明によるハーフトーンマスク露光では
0.41μmまで細くすることが可能であることが分か
る。また、開口の大きさを最適化することによって、更
に焦点深度を向上させることが可能である。
【0073】つまり、5つ目照明露光とすることによっ
て、1:1のL/Sの最小線幅を細く(0.3μm程
度)設計できるという4つ目照明露光の長所を有したま
ま、孤立抜きパターンの抜き線幅をより細く設計するこ
とが可能となった。この結果、LSIパターン内に数多
く存在するスペース幅に対してライン幅が太い所謂孤立
抜き的パターンの抜き線幅をより細く設計することが可
能となり、チップサイズの大幅なシュリンクを達成する
ことが可能となった。
【0074】なお、本発明は上述した各実施例に限定さ
れるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々
変形して実施することができる。実施例においては、4
つ目照明及び5つ目照明を達成する手段として、図2,
図4に示した特殊絞りを用いたが、本発明を限定するも
のではなく、他にファイバ等を用いて4つ目照明及び5
つ目照明を達成することが可能である。
【0075】次に、本発明の第5の実施例について説明
する。図17は本発明の第5の実施例に係わる投影露光
装置を示す概略構成図である。光源71から発生した光
は、第1集光光学系72によって集光され、均一化光学
系73へと導かれる。均一化光学系73は光ファイバや
多面体プリズム等が使用されることもある。均一化光学
系73を出た光は結像し2次光源を形成する。この2次
光源位置に、光軸から偏心した位置にアパーチャ81を
有するフィルタ4(以下、偏心1つ目フィルタと称す)
を設置する。露光光はこのアパーチャ81の部分のみを
通過し、第2集光光学系75を通してレチクル76を照
明する。
【0076】レチクル76を通過した露光光は、投影光
学系77によってウェハ79上に達する。投影光学系7
7内に存在する瞳78は通常は円形開口であるが、本実
施例では図示の通り瞳位置にスリット状のフィルタ(以
下、瞳スリットフィルタと称す)が設置されている。こ
のスリットの長手方向は、偏心1つ目フィルタ74の偏
心方向と同じである。この偏心1つ目フィルタ74と瞳
スリットフィルタ78は、前記記載の位置関係を維持し
たまま、同期回転制御回路80及び図示しないモータ等
により同期回転可能である。1回の露光は同期回転制御
回路80にて偏心1つ目フィルタ74と瞳スリットフィ
ルタ78を360度回転することによって終了する。
【0077】図18には、本実施例の投影露光装置での
露光におけるパターンサイズに対するフォーカスマージ
ンを計算した結果を示す。点線が通常露光(σ=0.
6)、実線が通常のCrマスクを用いた場合の実施例に
よる露光である。なお、露光装置のNA,コヒーレンス
ファクタσ,露光波長λはそれぞれ0.55,0.6,
365nmである。図18の結果はL/Sの方向には依
存しない。従って本実施例は前述した問題点を解決し、
L/Sの方向依存性をなくし、しかも通常露光に比べて
飛躍的な焦点深度増大を達成していることが分かる。ま
た、アパーチャ81の中心の光軸からの偏心距離を大き
くするほど細かいL/Sの焦点深度が向上する。
【0078】このように本実施例によれば、露光装置の
2次光源位置に光軸から偏心した位置にアパーチャ81
を有するフィルタを配設して、マスク76を斜めから照
明する照明光学系とことによって、偏心方向と垂直な方
向に長いL/Sパターンの高次回折光が投影光学系77
に入り、解像力が向上する。しかも、フィルタの偏心方
向を長手方向に合わせたスリットを瞳位置に配設するこ
とによって、上記方向以外のパターンより発生する回折
光を積極的にカットし、さらにスリットとフィルタを光
軸を回転軸として360度同期回転しながら露光するこ
とによって、解像力のパターン方向依存性を解消するこ
とができる。
【0079】また、本実施例によれば、瞳スリットフィ
ルタ78として、図19に示すように0次回折光を減衰
させるための半透明部を設けることによって、さらに解
像度向上がはかれる。図19のように偏心1つ目フィル
タ74から出た光は、マスク76を斜めから照明する。
1:1のL/Sパターンの場合、マスク76の透過光は
回折して主に±1次回折光,0次回折光に分かれる。0
次光は直進して瞳スリットフィルタ78のa点に到達す
る。また、+1次回折光はb点に達する。−1次回折光
は瞳に入らず、結像に関与しない。0次光は+1次回折
光に平べて大きいので、半透明膜85によって減衰させ
ることによって、より解像度を上げることが可能であ
る。本実施例では半透明膜85を用いたが、0次光のみ
を減衰させる手段であればよい。
【0080】図20は本発明の第6の実施例を示す概略
構成図である。なお、図17と同一部分には同一符号を
付して、その詳しい説明は省略する。本実施例と第5の
実施例とが異なる点は、2次光源に装着する光源フィル
タの形状である。
【0081】即ち、本実施例での光源フィルタは光軸を
挟んで対象なる位置に2つのアパーチャ81,82を設
けている(以下、2つ目フィルタと称す)。本実施例に
よると、解像特性は第5の実施例と同じであるが、1回
の露光が同期回転制御回路80にて2つ目フィルタ74
と瞳スリットフィルタ78を180度回転することによ
って終了することが異なる。第5の実施例のアパーチャ
81からの光量と、本実施例での1つのアパーチャから
の光量が等しければ、アパーチャが2つになり回転角度
が半分になるため、露光時間を半分にすることができ
る。
【0082】図21は本発明の第7の実施例を示す概略
構成図である。なお、図17と同一部分には同一符号を
付して、その詳しい説明は省略する。本実施例と第6の
実施例とが異なる点は、2次光源に装着する光源フィル
タの形状と瞳位置に装着するフィルタの形状である。
【0083】即ち、本実施例での光源フィルタは光軸に
対して4回対称の位置に4つのアパーチャ81,82,
83,84を設けている(以下、4つ目フィルタと称
す)。また、瞳位置のフィルタは井桁状の開口を有して
いる(以下、瞳井桁フィルタと称す)。なお、瞳位置の
フィルタの形状としては、瞳位置における4つ目を接続
する開口であればよく、上記の井桁のように4つ目から
なる矩形の辺方向に沿って開口を設けたもの、或いは4
つ目の対角線方向に開口を設けたもの(この場合は十字
型開口となる)であってもよい。
【0084】本実施例によると解像特性は第5の実施例
とほぼ同じであるが、1回の露光が同期回転制御回路8
0にて4つ目フィルタと瞳井桁フィルタを90度回転す
ることによって終了することが異なる。第5の実施例の
アパーチャからの光量と、本実施例での1つのアパーチ
ャからの光量が等しければ、アパーチャが4つになり回
転角度画1/4になるため、露光時間を1/4にするこ
とができる。
【0085】上記第5〜第7の実施例においては、投影
光学系の瞳位置にスリット状の或いは井桁状のフィルタ
を設置するが、このフィルタの遮光部分では露光光が吸
収され熱に変わり、光学系を劣化させ、転写精度に大き
く影響を及ぼすという問題が生じる。図22は、特に第
5と第6の実施例での上記問題を解決するための瞳フィ
ルタの具体的構成を示している。図は瞳スリットフィル
タについての構成図である。91はスリット、92は傾
斜を有したミラーである。露光光が上から該瞳スリット
フィルタに入射すると、傾斜したミラー92に入射した
露光光は吸収されることなく反射される。反射された露
光光は光学系の外へ導かれ、光学系の外に配設された吸
収体によって吸収される。従って、露光光は光学系の中
で熱に変わることがないので転写精度を劣化させること
もない。
【0086】また、第5〜第7の実施例において、マス
クとしてハーフトーン位相シフトマスクを適用すること
によって、さらに焦点深度及び解像力を向上させること
が可能となる。図18の1点鎖線が上記3つの実施例に
加えハーフトーンマスクを用いて転写した場合の転写特
性を示している。通常のCrマスクを用いた場合に比べ
て焦点深度が向上していることが分かる。
【0087】また、上記の例では、4つ目照明フィルタ
と位相フィルタによってハーフトーンマスクを露光する
と効果が大きいことを示したが、他の位相シフトマス
ク、例えばシフタエッジ型位相シフトマスク、自己整合
型位相シフトマスクを用いても同様に大きな効果が得ら
れる。さらに、上記光学的原理を達成する他のマスク構
造でも構わない。
【0088】また、第5〜第7の実施例では、2次光源
の形状を決定するために光軸から偏心した少なくとも1
つのアパーチャを有するフィルタを用いたが、本発明を
限定するものではなく、ファイバ等の他の方法を用いて
もよい。
【0089】
【発明の効果】以上詳述したように本発明(請求項1〜
3)によれば、2次光源として4つ目フィルタを用い、
且つマスクとしてハーフトーンマスク,自己整合型位相
シフトマスク,シフタエッジ型位相シフトマスク等を用
いることによって、L/Sパターンのサイズが大きい場
合にあっても焦点深度を十分大きくすることができ、露
光精度の向上をはかることができる。
【0090】また、本発明(請求項4)によれば、2次
光源として4つ目フィルタを用いると共に、投影光学系
の瞳位置に位相フィルタを配置することによって、パタ
ーンサイズに依存せず大きな焦点深度,限界解像力向上
効果を得ることができる。これに加え、マスクにハーフ
トーンマスクや位相シフトマスクを用いことにより、上
記効果をより大きくすることが可能である。
【0091】また、本発明(請求項5)によれば、2次
光源として、輪帯照明フィルタと4つ目照明フィルタと
の2種類のフィルタの構成を兼ね備えた特殊絞りを用い
ることにより、パターンサイズと方向の依存性を実用上
問題のないレベルまで低下させることができ、高い解像
性能と焦点深度向上効果が得られる。
【0092】また、本発明(請求項6〜8)によれば、
前述した請求項1〜3のように2次光源として4つ目フ
ィルタを用いて露光する場合のL/Sパターンの焦点深
度,限界解像力向上効果に加え、2次光源の中心付近の
光源強度を大きくすることによって、孤立抜きパターン
に対する焦点深度,解像力をも向上させることができ
る。その結果、チップサイズの大幅なシュリンクを達成
することが可能となる。また、本発明(請求項9,1
0)によれば、偏心したアパーチャを有する2次光源と
瞳フィルタを同期回転することにより、パターンの方向
によらず、焦点深度を十分大きくすることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係わる投影露光装置を
示す概略構成図、
【図2】第1の実施例における4つ目フィルタの構成を
示す平面図、
【図3】第1の実施例におけるL/SサイズとDOFと
の関係を示す特性図、
【図4】ハーフトーンマスクの典型的な断面構造を示す
図、
【図5】シフタ−エッジ型位相シフトマスクの典型的な
断面構造を示す図、、
【図6】自己整合型位相シフトマスクの典型的な断面構
造を示す図、
【図7】第2の実施例に用いた位相フィルタの概略構成
を示す斜視図、
【図8】第2の実施例におけるL/SサイズとDOFと
の関係を示す特性図、
【図9】第3の実施例に用いた輪帯を有する4つ目フィ
ルタの構成を示す図、
【図10】輪帯を有する4つ目フィルタの別の例を示す
図、
【図11】仮想的な輪帯を有する4つ目フィルタの構成
を示す図、
【図12】第3の実施例における縦横L/SサイズとD
OFとの関係を示す特性図、
【図13】第3の実施例における斜めL/SサイズとD
OFとの関係を示す特性図、
【図14】第4の実施例に用いた5つ目フィルタの構成
を示す図、
【図15】第4の実施例におけるL/SサイズとDOF
との関係を示す特性図、
【図16】第4の実施例における抜きパターンサイズと
DOFとの関係を示す特性図、
【図17】第5の実施例に係わる投影露光装置を示す概
略構成図、
【図18】第5の本実施例におけるL/SサイズとDO
Fとの関係を示す特性図、
【図19】第5の実施例の作用を説明するための模式
図、
【図20】第6の実施例に係わる投影露光装置を示す概
略構成図、
【図21】第7の実施例に係わる投影露光装置を示す概
略構成図、
【図22】発熱を抑えた瞳フィルタの具体的構成例を示
す斜視図、
【図23】従来の投影露光装置を示す概略構成図、
【図24】従来装置の問題点を説明するための図、
【図25】開口絞りの代わりに用いるフィルタの例を示
す図、
【図26】従来装置におけるパターンサイズと焦点深度
との関係を示す特性図、
【図27】4つ目フィルタとL/Sの方向との関係を示
す図、
【図28】4つ目フィルタとL/Sの方向との関係を示
す図、
【図29】L/Sに対して45度の方向性を有する場合
のパターンサイズと焦点深度との関係を示す特性図。
【符号の説明】
1…ランプ、 2…楕円反射
鏡、3…楕円反射鏡2の第2焦点、 4…インプ
ットレンズ、5…オプチカルインテグレータ、 6
…アウトプットレンズ、7…コリメーションレンズ、
8…レチクル(マスク)、9′…特殊絞り、
10…フィルタ、11,12…コー
ルドミラー、 13…ランプハウス、14…投影
光学系、 15…ウエハ、16′…フ
ィルタ、。 20…4つ目フィルタ、2
1,51,61…光軸、 22,52,62
…光透過部、23,53,63…遮光部、 3
0…透光性基板、31…半透明膜、
34…透明膜、36…不透明膜、
37…位相シフタ、40…位相フィルタ(瞳フィル
タ)、 50…輪帯を有する4つ目フィルタ、60…5
つ目フィルタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玉虫 秀一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 堀岡 啓治 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マスクのパターンを投影光学系を介してウ
    ェハ上に投影露光する投影露光装置において、 前記マスクを照明する光源として、該光源の射出面内強
    度分布を光軸に対して4回対称で且つ光軸から外れた4
    つの領域にて強度大とせしめ、 前記マスクとして、透光性基板上に半透明膜のパターン
    が形成され、該半透明膜を通過する光の透光性基板を通
    過する光に対する位相差が、 180×(2n+1)±30(度):nは整数、 の関係を満たし、且つ半透明膜の振幅透過率Tが透光性
    基板の振幅透過率T0 に対して 0.01×T0 ≦T≦0.30×T0 を満たすものを用いたことを特徴とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】マスクのパターンを投影光学系を介してウ
    ェハ上に投影露光する投影露光装置において、 前記マスクを照明する光源として、該光源の射出面内強
    度分布を光軸に対して4回対称で且つ光軸から外れた4
    つの領域にて強度大とせしめ、 前記マスクとして、透光性基板上に遮光性膜によってパ
    ターンが形成され、該遮光膜によるパターンの周囲又は
    周囲を除く部分に透光性膜を配設し、該透光性膜を通過
    する光の透光性基板を通過する光に対する位相差が、 180×(2n+1)±30(度):nは整数、 の関係を満たすものを用いたことを特徴とする投影露光
    装置。
  3. 【請求項3】マスクのパターンを投影光学系を介してウ
    ェハ上に投影露光する投影露光装置において、 前記マスクを照明する光源として、該光源の射出面内強
    度分布を光軸に対して4回対称で且つ光軸から外れた4
    つの領域にて強度大とせしめ、 前記マスクとして、透光性基板上に透光性膜によって少
    なくとも一部にパターンが形成され、該透光膜によるパ
    ターンを通過する光の透光性基板を通過する光に対する
    位相差が、 180×(2n+1)±30(度):nは整数、 の関係を満たすものを用いたことを特徴とする投影露光
    装置。
  4. 【請求項4】マスクのパターンを投影光学系を介してウ
    ェハ上に投影露光する投影露光装置において、 前記マスクを照明する光源として、該光源の射出面内強
    度分布を光軸に対して4回対称で且つ光軸から外れた4
    つの領域にて強度大とせしめ、 前記投影光学系の瞳位置に、露光光に対する透光性を有
    する基板を配置し、該基板の厚さ又は屈折率に分布を持
    たせたことを特徴とする投影露光装置。
  5. 【請求項5】光源からの光を集光する第1集光光学系
    と、この第1集光光学系で集光された光を均一化する均
    一化光学系と、この均一化光学系の出射側の光源面位置
    に設けられた特殊絞りと、この特殊絞りを介して得られ
    る光を集光してマスクに照射する第2集光光学系と、マ
    スクを透過した光をウェハ上に投影する投影光学系とを
    具備し、マスクに形成されたパターンをウェハ上に転写
    する投影露光装置において、 前記特殊絞りは、光軸を中心とする同心円上に略図形の
    中心があり、光源面内の強度分布を光軸に対して4回対
    称で且つ光軸から外れた4つの領域にて強度大とせしめ
    る4箇所の比較的動径方向が広い領域と、これら4つの
    領域を結合させる比較的動径方向が狭い領域からなるも
    のであることを特徴とする投影露光装置。
  6. 【請求項6】マスクのパターンを投影光学系を介してウ
    ェハ上に投影露光する投影露光装置において、 前記マスクを照明する光源として、該光源の射出面内強
    度分布を光軸に対して4回対称で光軸から外れた4つの
    領域にて強度大とし、且つ光源の中心部分の強度を大と
    し、 前記マスクとして、透光性基板上に半透明膜のパターン
    が形成され、該半透明膜を通過する光の透光性基板を通
    過する光に対する位相差が、 180×(2n+1)±30(度):nは整数、 の関係を満たし、且つ半透明膜の振幅透過率Tが透光性
    基板の振幅透過率T0 に対して 0.01×T0 ≦T≦0.30×T0 を満たすものを用いたことを特徴とする投影露光装置。
  7. 【請求項7】マスクのパターンを投影光学系を介してウ
    ェハ上に投影露光する投影露光装置において、 前記マスクを照明する光源として、該光源の射出面内強
    度分布を光軸に対して4回対称で光軸から外れた4つの
    領域にて強度大とし、且つ光源の中心部分の強度を大と
    し、 前記マスクとして、透光性基板上に遮光性膜によってパ
    ターンが形成され、該遮光膜によるパターンの周囲又は
    周囲を除く部分に透光性膜を配設し、該透光性膜を通過
    する光の透光性基板を通過する光に対する位相差が、 180×(2n+1)±30(度):nは整数、 の関係を満たすものを用いたことを特徴とする投影露光
    装置。
  8. 【請求項8】マスクのパターンを投影光学系を介してウ
    ェハ上に投影露光する投影露光装置において、 前記マスクを照明する光源として、該光源の射出面内強
    度分布を光軸に対して4回対称で且つ光軸から外れた4
    つの領域にて強度大とし、且つ2次光源の中心部分の強
    度を大とし、 前記マスクとして、透光性基板上に透光性膜によって少
    なくとも一部にパターンが形成され、該透光膜によるパ
    ターンを通過する光の透光性基板を通過する光に対する
    位相差が、 180×(2n+1)±30(度):nは整数、 の関係を満たすものを用いたことを特徴とする投影露光
    装置。
  9. 【請求項9】マスクのパターンを投影光学系を介してウ
    ェハ上に投影露光する投影露光装置において、 前記マスクを照明する光源の強度分布を、光軸から外れ
    た1つの領域又は光軸を挟んで対称な2つの領域にて強
    度大とし、 前記投影光学系の瞳の透過率分布を、該瞳上で前記光源
    の強度大となる領域を含む瞳の直径方向に沿って透過率
    大とし、 前記光源の強度分布と前記瞳の透過率分布を露光中に光
    軸を中心として同期回転させることを特徴とする投影露
    光装置。
  10. 【請求項10】マスクのパターンを投影光学系を介して
    ウェハ上に投影露光する投影露光装置において、 前記マスクを照明する光源の強度分布を、光軸に対して
    4回対称で且つ光軸から外れた4つの領域にて強度大と
    し、 前記投影光学系の瞳の透過率分布を、該瞳上で前記光源
    の強度大となる4つの領域からなる矩形の辺方向又は対
    角線方向に透過率大とし、 前記光源の強度分布と前記瞳の透過率分布を露光中に光
    軸を中心として同期回転させることを特徴とする投影露
    光装置。
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