JPH0521312A - 露光方法及び露光装置 - Google Patents

露光方法及び露光装置

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JPH0521312A
JPH0521312A JP3176306A JP17630691A JPH0521312A JP H0521312 A JPH0521312 A JP H0521312A JP 3176306 A JP3176306 A JP 3176306A JP 17630691 A JP17630691 A JP 17630691A JP H0521312 A JPH0521312 A JP H0521312A
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JP
Japan
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pattern
optical system
light
projection optical
illumination
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JP3176306A
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English (en)
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Naomasa Shiraishi
直正 白石
Shigeru Hirukawa
茂 蛭川
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来と同様の構成のレチクル、及び露光装置
を使用して、特にホールパターンについて従来より高解
像度で焦点深度の大きな露光方法、及び装置を提供す
る。 【構成】 レチクル11にはホールパターン12a、及
びホールパターン12aをほぼ包囲するような環状の補
助パターン12bが設けられている。これらのパターン
12を含むレチクル11を、レチクル11のパターン面
のフーリエ変換面となる照明光学系の面、若しくはその
近傍の面内に設けられた遮光板6で輪帯状に制限された
照明光束で照明する。 【効果】 投影光学系中にフィルター等を設けることな
く、投影光学系の瞳面に輪帯状の光量分布を与えること
ができ、フィルター等の加熱による結像特性の劣化を防
ぐことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路、液晶
表示素子等の回路パターンの露光転写技術に関し、特に
ホールパターンの形成技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子等の回路パターンの形成に
は、一般的にマスクやレチクルのパターンを試料基板上
に露光転写する、いわゆるフォトリソグラフィ技術が使
用される。ここでは感光性膜(レジスト層)が形成され
た試料基板上に、紫外線等の露光光をレチクルパターン
を介して照射することによって、試料基板上にはレチク
ルパターンが写真的に転写されることになる。
【0003】近年、回路パターンの微細化と高集積化と
が進み、最近ではウェハ上での解像線幅が0.4〜0.5μ
m程度に達している。このため、フォトリソグラフィ工
程ではレチクルパターンを高分解能でウェハ上に転写す
る装置として、現在ではレチクルパターンを投影光学系
を介してウェハ上に縮小投影する露光装置、特にステッ
プ・アンド・リピート方式の縮小投影型投影露光装置
(ステッパー)が主流となっている。この種のステッパ
ーにおいてウェハ表面に形成可能なパターンのサイズ
は、露光光の波長をλ、投影光学系の開口数をNAとし
て、k・λ/NAで決定される。ここで、kはレジスト
の感光特性等により定まる定数であり、一般に0.7程度
である。
【0004】現在、フォトリソグラフィ工程で使用され
ているステッパーにおける露光光の波長は0.365μm
であり、投影光学系の開口数(NA)は0.5程度であ
る。従って、ウェハ上に転写可能な最小パターンサイズ
(解像度)は0.5μm程度である。この解像度をさらに
向上するには露光光の波長を短波長化するか、開口数を
より大きくすればよいことになる。
【0005】また、従来の投影型露光装置においてレチ
クルパターンを照明する光束は、光量重心が投影光学系
の光軸とほぼ一致するような光束で、所謂σ値(開口
比)が0.3から0.6程度(即ち、投影光学系の瞳面で光
軸近傍の領域に光量分布が存在する)であるものが一般
的であった。これら従来の露光装置(開口数がさほど大
きくない投影光学系を備えている)を使用してより細か
いパターンを解像するために、所謂「位相シフト法」も
提案されている。この位相シフト法をホールパターンの
転写露光に対して適用する場合、そのホールパターンは
ほぼ円形(四角形を含む)の透過パターンと、それを包
囲するほぼ環状の位相シフターとから成るパターンを使
用することとなる。
【0006】さらに、この位相シフト法以外にもホール
パターンの外周に補助パターンを設ける方法が提案され
ている。しかしながらこの補助パターンは、四角形のホ
ールパターンの転写像(ウェハ上の像)をより四角形に
近づけるための整形手段であって、解像度向上の効果は
ない。つまり、四角形のホールパターンの頂点の近傍に
補助パターンを設けることで、その転写像をより四角形
に近づけるという効果を奏するものである。
【0007】一方、従来のレチクルパターンを使用して
解像度、及び焦点深度を改善する方法も提案されてい
る。これは、特開平2−166717号公報に示されて
いるように、投影光学系の瞳面近傍に投影光学系の光軸
近傍を通る光束を減光、又は遮光するためのフィルター
を設けるというものである。このことにより、デフォー
カスした際の波面収差を低減させることができ、投影光
学系の焦点深度が大きくなる。
【0008】その他、集積回路の微細化に伴なって回路
表面の段差は次第に大きくなりつつある。この為、回路
パターンの転写に際して焦点深度を増大させることは重
要な要因となりつつある。そのため、例えば露光中にウ
ェハ等を投影光学系の光軸方向に移動、又は振動せしめ
る方法(以下、累進焦点露光法と呼ぶ)が知られてい
る。この方法により、特にホールパターンについて見か
けの焦点深度を増大することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の如
き従来技術においては、以下のような問題点がある。つ
まり、露光光を短波長化すれば、これを透過する硝材の
種類がきわめて少なくなるほか、安定した光源が得られ
ない。また、投影光学系の開口数を大きくすると、焦点
深度が著しく減少し、実用的でない。さらに現在、開口
数は既に理論的な限界に近くこれ以上の向上は難しい。
【0010】位相シフト法については、製造の困難な位
相シフトレチクルが必須であり、位相シフトレチクルに
ついては未だ検査、修正の方法が確立されていない。仮
に実用化されたとしてもその製造コストは通常レチクル
の5倍程度となることが予想される。またその管理、特
に異物等の付着の防止についての厳重な対策が必要とな
る。
【0011】一方、投影光学系の瞳面にフィルターを設
ける方法では、投影光学系の光軸近傍を通る光束を遮光
するため、露光エネルギーの大部分はこの遮光板によっ
て吸収され、ウェハに到達する光量はきわめてわずかと
なる。即ち、露光エネルギーの損失が多いので、ウェハ
の露光に長時間を要することになり、スループットが低
下する。また、この遮光板が光を吸収して発する熱は、
投影光学系中の他の光学部材を変形・変質させ、従って
その結像性能を悪化させるという問題もある。また現在
主流であるスルー・ザ・レンズ・アライメント方式(投
影光学系を介してウェハ上の位置合わせマークを検出し
て、位置合わせする方式)に対する制限が発生し、現実
的な方法とは言えない。
【0012】その他、前述の累進焦点露光法には焦点深
度の増大効果はあっても、それ自体では解像度向上の効
果は原理的に望めない。本発明は上記のような問題点に
鑑みてなされたものであり、製造及び保守の容易なレチ
クル、及び露光装置を使用し、従来より高解像度で焦点
深度の大きな回路パターン露光方法を提供することを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記問題点解決のため本
発明では、マスク(11)に形成された微細パターン群
を感光基板(15)に結像投影するための投影光学系
(13)と、光源(1)からの照明光をマスク(11)
にほぼ一様に照射するための照明光学系(1〜10)と
を備えた露光装置を用いて微細パターン群を露光する方
法において、微細パターン群中の少なくとも1つの微細
パターン(12)は、円形状の第1のパターン(12
a)と、第1のパターン(12a)をほぼ囲み、且つ第
1のパターン(12a)とほぼ同心円となる環状の第2
のパターン(12b)とで構成されるとともに、第2の
パターン(12b)の径方向の幅が投影光学系(13)
の解像限界程度、若しくはそれ以下に定められ、マスク
(11)のパターン面とほぼフーリエ変換の関係となる
照明光学系内の面、若しくはその近傍の面を通過する光
源からの照明光を、照明光学系(1〜10)の光軸(A
X)をほぼ中心とする輪帯状の部分領域に制限すること
によって、マスクを照射する照明光を投影光学系のマス
ク側の開口数に応じた角度で傾けたこととする。
【0014】また、マスク(11)に形成された微細パ
ターン群を感光基板(15)に結像投影するための投影
光学系(13)と、光源(1)からの照明光をマスク
(11)にほぼ一様に照射するための照明光学系(1〜
10)とを備えた露光装置において、微細パターン群中
の少なくとも1つの微細パターン(12)が、円形状の
第1のパターン(12a)と、第1のパターン(12
a)をほぼ囲み、且つ第1のパターン(12a)とほぼ
同心円となる環状の第2のパターン(12b)とで構成
され、第2のパターン(12b)の径方向の幅が投影光
学系(13)の解像限界程度以下に定められたマスクを
保持するマスク保持手段()と、マスク(11)のパタ
ーン面とほぼフーリエ変換の関係となる照明光学系内の
面、若しくはその近傍の面において、光源からの照明光
を照明光学系(1〜10)の光軸(AX)をほぼ中心と
する輪帯状の部分領域(7)に制限する制限部材(6)
とを備え、照明光の波長をλ、第1のパターン(12
a)の中心から第2のパターン(12b)の径方向の幅
の中心までの距離をRaとしたとき、照明光学系の光軸
(AX)から輪帯状の部分領域(7)の径方向の中心ま
での距離NAi をほぼ2λ/3Raに設定したこととす
る。
【0015】
【作用】本発明では、ほぼ円形のパターンと、これを包
囲するような環状のパターンとを設けた複合パターンに
対して、レチクルのパターン面のフーリエ面となる照明
光学系の面(以下、照明光学系の瞳面と呼ぶ)において
輪帯状に制限された光束で照明を行なうので、そのパタ
ーンからの回折光は投影光学系の瞳面でほぼ輪帯状の光
量分布を有することとなる。これは投影光学系の瞳面で
光軸近傍を透過する光の透過率を低下させるフィルター
を設ける場合と結果的に等しい。しかしながら、投影光
学系の瞳面近傍にフィルターを設けてはいないので、従
来のようなフィルターの吸熱による結像特性の劣化が生
じることはない。従ってウェハ上のパターン像の解像度
は向上し、且つ焦点深度は増大することになる。
【0016】また、露光中にウェハを光軸方向に移動又
は振動することにより、焦点深度はさらに増大する。
【0017】
【実施例】図1は本発明の実施例による投影型露光装置
の概略的な構成を表す図である。水銀ランプ等の光源1
から発生した照明光束は、楕円鏡2、反射鏡3で反射さ
れ、レンズ系4を介してフライアイレンズ等のオプチカ
ルインテグレータ5に入射する。オプチカルインテグレ
ータ5を射出した光束は、レチクル11上のパターン1
2のフーリエ変換面近傍に配置された遮光板6の位置に
実質的な光源(2次光源)を形成する。遮光板6には輪
帯状の透光部7が設けられており、光束を輪帯状に制限
する。この透光部7は照明光学系の光軸AXを中心とす
るほぼ円形のものであってもよいし、例えば正多角形
等、円形に近い他の形状のものであってもよい。また、
遮光板6は透明基板にクロム等の金属を蒸着し、この金
属を環状に除去した部分を透光部7とすればよい。或い
は遮光性の金属板を透光部7の形状にくり抜いたものと
してもよく、この場合、透光部7は完全な輪帯ではな
く、中央の円形状の遮光部を支持するための支持部(遮
光部)を部分的に有することとなる。尚、この支持部を
微小なものとすれば、本発明の効果を損なうことではな
い。
【0018】遮光板6で輪帯状に制限された光束、即ち
2次光源からの光束は、レンズ系8,10及び反射鏡9
を介してレチクル11をほぼ均一に照明する。レチクル
11上には、後述の複合パターン12が周期的に描画さ
れていてもよいし、複合パターン12とともに、他のラ
インアンドスペースパターン等が混在しているものであ
っても構わない。この複合パターンはほぼ円形の第1パ
ターンと、この第1パターンをほぼ包囲するほぼ環状の
第2パターンとから成る。また第2パターンの径方向の
幅は投影光学系13の理論的な解像限界程度、若しくは
それ以下とする。この複合パターン12より発生する回
折光は投影光学系13で集光され、ウェハ15上に複合
パターン12の像を結像する。尚、ウェハ15は光軸A
X方向に駆動可能なステージ16上に保持されており、
ウェハ15の露光中にこのステージ16を光軸AX方向
に駆動することによって、ウェハ15を光軸AX方向に
移動、又は振動させることが可能である。
【0019】上記の構成において、光源1と遮光板6と
は互いに共役であり、またレチクル11のパターン面と
ウェハ15の転写面とは互いに共役である。図2は、本
発明の実施例による投影露光装置に使用されるレチクル
上の複合パターンの例を示す図である。斜線で表した部
分はクロム等で形成された遮光部12dであり、直径R
1 の円内は透過部(第1パターン)12aとなってい
る。この透過部12aの周囲には、ほぼ同心円の環状透
過部(第2パターン)12bが形成されている。環状透
過部12bの内径はR2 であり、外径はR3 であるとす
る。ここで、環状透過部12bの幅、即ち(R3
2 )/2は、投影光学系の解像限界程度以下とする。
【0020】上記のような複合パターン12a、12b
に対して主光線が垂直な光束(即ち、従来の照明方法に
よる光束)が入射した場合、パターンから発生する回折
光は、投影光学系の瞳面において図3にA1 で示すよう
な振幅−角度分布を示す。図3の横軸は回折光の回折角
θの正弦であり、縦軸は回折光の振幅を表す。この振幅
分布A1 は、図2に示すようなレチクル上のパターンに
おいてR1 =0.35μm、R2 =0.80μm、R3 =1.
00μmで、且つこのパターンを照明する光の波長はi
線(0.365μm)とし、さらに投影倍率が等倍の場合
を表す。またこの振幅分布A1 は、複合パターンが円形
(回転対称)であるため、照明光の方向(回折角θが0
の方向)に対して回転対称な分布を持つ。さらに振幅分
布は、中心(0次回折光の発生する方向であり、回折角
の正弦、即ちsinθが0近傍の領域D0 )と、周辺
(1次回折光の発生する方向であり、sinθが0.9近
傍の領域D1 )とに2つの極大を持つ。この2つの極大
は、図2に示す複合パターンのうち特に環状透過部12
bによって生じるものである。
【0021】尚、比較のため、従来使用されていたホー
ルパターン(図2に示すパターンの環状透過部12bが
設けられていない、即ち円形の透過部12aのみから成
るホールパターン)の例を図7に、またこのホールパタ
ーンに対して垂直な主光線を持つ光束が入射した場合の
回折光の投影光学系の瞳面における振幅−角度分布を図
8に示す。この振幅分布A2 は、図3に示した振幅分布
1 と同様、図7に示すホールパターン12cの直径R
1 を0.35μmとし、照明光の波長をi線(0.365μ
m)とした。
【0022】図3と図8とを比較すると、本発明の実施
例に用いられるパターン(複合パターン)の方は、発生
する回折光が特定の方向(即ち、グラフ上では特に回折
角θの正弦が0〜0.2の範囲、及び0.8から1.0の範
囲)に集中していることがわかる。次に、図2に示すよ
うな本発明の実施例に用いられる複合パターンに対し
て、輪帯状に制限された2次光源からの照明光を照射し
た場合の投影光学系の瞳面における回折光の強度分布の
存在する領域について図4を参照して説明する。
【0023】図4(I)は、遮光板6の位置で輪帯状に
制限された2次光源の投影光学系の瞳面14における像
を表す図である。この像IE(2重斜線部)は、レチク
ル上のパターンが無地(全面が透過部)である場合に瞳
面14上で強度分布が存在する領域でもある。この輪帯
状の2次光源からの照明光で図2に示すような複合パタ
ーンを照明した場合に発生する回折光の投影光学系の瞳
面14上での強度分布の領域を図4(A)〜(D)に示
す。
【0024】図4(A)は、2次光源のうち図4(I)
中の破線部aに対応する位置からの光束を図2に示すよ
うなパターンに照射した場合に生じる回折光の投影光学
系の瞳面での強度分布の存在する領域を表す図である。
このうち領域a0 は0次回折光の強度分布であり、図3
に示す振幅−角度分布A1における領域D0 に相当して
いる。また領域a1 は1次回折光の強度分布であり、同
じく領域D1 に相当する。前述のとおり、複合パターン
からの回折光は、照明光の入射方向(0次回折光の発生
する方向)について回転対称な方向に発生する。従っ
て、図4(A)に示すとおり破線部aに対応する位置か
らの光束による回折光の強度分布の存在する領域も、領
域a0 を中心に回転対称に領域a1 が分布する。尚、投
影光学系の瞳面14より外側は投影光学系を透過しない
ので図4(A)中では破線で示した。同様に、図4
(B),(C),(D)は図4(I)に示す破線部b,
c,dに対応する位置からの光についての回折光の強度
分布の存在する領域を表す。各図において領域b0 ,c
0 ,d0 は領域a0 と同様、図3中の領域D0 に、また
領域b1 ,c1 ,d1 は領域a1 と同様、領域D1に相
当する。さらに、領域b1 ,c1 ,d1 は夫々領域
0 ,c0 ,d0 を中心として回転対称である。
【0025】以上のことから、図4(A),(B),
(C),(D)のいずれにおいても、投影光学系の瞳面
では、光軸AX近傍に回折光の強度分布が存在しないこ
とがわかる。これは、照明光学系の瞳面、即ちレチクル
に対してフーリエ変換の関係になる面で強度分布を輪帯
状に制限された照明光束によって図2に示すような環状
の補助パターン12bを照明することによる効果であ
る。
【0026】図4においては、輪帯状の2次光源のうち
図4(I)に示す4つの領域a,b,c,dに相当する
位置からの光束のみに着目したが、実際にはこの4領域
以外からの照明光も複合パターンを照明する。これらの
照明光全体が複合パターンに照明された場合の投影光学
系の瞳面14における回折光の強度分布の存在する領域
を図5に示す。領域DE(2重斜線部)は光軸AXにつ
いて回転対称であり、且つ、光軸AX近傍には回折光の
強度分布は殆ど存在しない。つまり、上記の構成によっ
て、従来の技術のように投影光学系の瞳面に光軸近傍の
光の透過率を下げる目的の遮光フィルターを設けること
と実質的に同等の効果が得られる。また、このときの複
合パターン12のウェハ15上での像の強度分布は、図
6に示す実線I1 のようになる。尚、本発明の実施例に
よる投影型露光装置で使用する投影光学系と同一の投影
光学系を使用し、σ値が0.5程度の従来の技術による照
明光(レチクルに対して垂直な主光線を持った光束)で
図7に示すような従来のレチクルパターンを照明した場
合、その投影像の強度分布は図6に破線I2 で示すよう
なものとなる。以上のことから、本発明によって解像度
(パターン像の径)が微細化することは明らかである。
【0027】ここで、本発明の実施例によって焦点深度
が増大する理由について説明する。一般に、無収差結像
光学系においては、物体上(レチクルパターン上)の1
点と、その最良結像面の像点との光路長はどのような光
路を通っても等しくなる。しかし像点が最良結像面から
光軸方向に位置ずれした場合(デフォーカスした場
合)、前述の光路長はその光路により異なってくる。投
影光学系の瞳面において、光軸と一致した位置を通過す
る光路を基準(=0)とすると、光軸から距離rの位置
を通過する光路の光路長は、ΔFr2 に比例する(Δ
F:デフォーカス量)。従って、例えば光路が瞳面全面
に分布する場合(即ち、回折光が瞳面全面に分布する場
合)の光路長は、 最大:kΔFrmax 2 (kは比例定数、rmax は瞳
面の半径) 最小:kΔFrmin 2 =0 (∵rmin =0) となり、従ってその差(波面収差)はkΔFrmax 2
なる。つまり従来の技術においては、回折光は瞳面14
のほぼ全面にほぼ一様に広がるため、その波面収差量は
kΔFrmax 2 となる。
【0028】一方、本発明の実施例による露光装置を使
用した場合、その光路長は、 最大:kΔFrmax 2 最小:kΔFri 2 (ri は瞳面上での輪帯状光源像
の内半径) となる。よってその差(波面収差)は、kΔF(rmax
2 −ri 2 )となり、従来の波面収差kΔFrmax 2
りも小さくなる。即ち、同じデフォーカス量ΔFにおい
ても、従来より少ない波面収差となり、像のボケは少な
くなる。逆に従来と同じ波面収差(像劣化の程度)を許
容するならデフォーカス量ΔFは大きくなってもよいこ
とになり、この結果、焦点深度が増大する。
【0029】次に本発明の実施例による露光装置に使用
する遮光板、及び複合パターンの大きさの決定方法につ
いて説明する。先ず複合パターンの大きさについてであ
るが、これは、使用する投影光学系の開口数に応じて決
定する。いま、図2における円形透過部12aの中心か
ら環状透過部12bの径方向の幅の中心までの距離をR
aとし、露光光の波長をλとすると、投影光学系の瞳面
において、0次回折光が通過する位置から1次回折光が
通過する位置までの距離β(回折角をθとするとβ=s
inθ)は、 β≒1.1×λ/Ra で表せる。
【0030】本発明の場合、この距離βは投影光学系の
レチクル側開口数NAR の2倍に等しければよいことに
なるが、実際には回折光は若干の広がりを持っており、
この回折光を損失無く透過させるには、2×NAR がβ
より3〜4割程度大きいことが望ましい。即ち、 となる。
【0031】よって、前述の距離Raは、 Ra≒3λ/4NAR に設定すればよい。さらに、環状透過部12bの幅は投
影光学系の解像限界程度以下となるように定める。
【0032】この環状透過部12bは1つだけ設けるこ
とに限定されず、その外周にこれをほぼ包囲するような
第3,第4、若しくはそれ以上のパターンを設けてもよ
い。このとき、それら各パターンは夫々ほぼ環状とし、
且つその径方向の幅は、投影光学系の解像限界程度以下
とする。また、これら隣合うパターン同志の間隔は、先
のRa程度に設定すればよい。因みにこれらの第nパタ
ーンを設けると、これらのパターンから発生する回折光
の振幅−角度分布は図3に示す分布A1 に比べて領域D
0 及びD1 への集中度が向上し、従って焦点深度の向上
効果がより大きくなる。
【0033】以上、複合パターンの大きさの決定法につ
いて説明したが、上記のパターンは第1のパターン、及
び第2のパターンのいずれも透過部であるとした。この
ような複合パターンを使用し、且つウェハ上のフォトレ
ジストがポジ型である場合、フォトレジストには所謂ホ
ールパターン(フォトレジストが微小円形に除去された
もの)が形成される。しかし複合パターンはこれに限定
されるものでなく、第1、及び第2のパターンがいずれ
も遮光部で形成されたものであっても構わない。
【0034】また、複合パターンを構成する各パターン
は必ずしも円形である必要はなく、例えば正八角形等、
円形に近い形状の多角形であっても本発明の効果は同様
に得られる。さらに、各パターンが四角形であってもほ
ぼ同様の効果が得られる。次に、照明光を輪帯状に制限
する遮光板の透過部の決定方法について説明する。これ
は、図4で説明した通り、輪帯状の2次光源の任意の1
点から生じた光束がパターンを照明することによって生
じた0次回折光D0 と1次回折光D1 とが投影光学系の
瞳面14において、光軸AXからほぼ等距離の位置を通
るように決定すればよい。前述の複合パターンに対して
この条件を満たすには、照明光束の開口数をNAi とし
て、この開口数NAi が前述の距離βのほぼ1/2とな
るように、遮光板の輪帯状の透過部の中心から径方向の
幅の中心までの距離を決めればよい。しかしながら、投
影像の焦点深度を向上する等の目的から、実際には距離
βに対して2割程度大きく設定した方が望ましい。即
ち、 となるように、遮光板の輪帯状の透過部の中心から径方
向の幅の中心までの距離を設定すればよい。
【0035】また、この輪帯状の透光部7の幅は適当な
値に設定すればよいが、幅が狭すぎると露光パワーが低
下し、また照明ムラを均一化することが困難となる。反
対に幅が広すぎると本発明の効果が低減する。以上に述
べた実施例に加えて前述の累進焦点露光法を併用すれ
ば、投影像の焦点深度をさらに増大させることも可能で
ある。また、ウェハステージ16の位置を光軸AX方向
に異ならせた数点でレチクルパターンの像を多重露光し
ても同様の効果が得られる。
【0036】上記の実施例では、照明光学系中のフーリ
エ変換面、若しくはその近傍に配置された制限部材とし
て輪帯状の透過部を有する遮光板を用いたが、輪帯状の
2次光源部のみに照明光を集中する光学部材、例えばド
ーナツ状の非球面レンズを設ければ、照明光学系内での
光量損失を低減できる。また、照明光学系中のフーリエ
変換面に輪帯状の射出断面形状で束ねたオプチカルファ
イバーを設け、その入射断面側にフライアイレンズ等で
一様化された光束を入射させるようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上のように請求項1、及び請求項2に
記載の発明によれば、従来の技術のように投影光学系の
瞳面にその中心部の透過率を下げる遮光フィルターを設
けるのと全く同様の効果、即ち、解像度向上及び焦点深
度の増大の効果がある。しかも本発明においては、投影
光学系の瞳面における光量分布は、輪帯状の2次光源と
マスク上の複合パターンとによって形成され、投影光学
系の瞳面への遮光板の追加は不要である。このため照明
光量の大幅な損失や、照明光を遮光板が吸収することに
よる発熱で投影光学系の結像特性が劣化することが全く
ない。
【0038】即ち、通常の透過部と遮光部とから成るマ
スクを使用し、通常の投影光学系を有する投影型露光装
置を使用しても、従来より高解像度で焦点深度の大きな
回路パターン露光方法が実現できる。また、本発明によ
る構成の装置を用いて感光基板の位置合わせのために投
影光学系を介して感光基板上のアライメントマークを検
出する際にも、投影光学系内に光路を遮るものが無いた
め、マーク検出時の照明光やマークからの戻り光が制限
されないという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による投影型露光装置の概略的
な構成を表す図
【図2】本発明の実施例による投影型露光装置に使用す
るレチクル上のパターンの例を示す図
【図3】図2に示すようなパターンに従来の照明方法に
よる光束を照射した場合にパターンから生じる回折光の
振幅分布を表す図
【図4】図2に示すようなパターンに輪帯状の光源から
の光束を照射した場合にパターンから生じる回折光の投
影光学系の瞳面での強度分布の存在する領域を説明する
【図5】図2に示すようなパターンに輪帯状の光源から
の光束を照射した場合にパターンから生じる回折光の投
影光学系の瞳面での強度分布の存在する領域を表す図
【図6】図2に示すようなパターンを本発明の実施例に
よる露光方法で照明した場合にウェハ上に生じる像の強
度分布を表す図
【図7】従来のレチクルのパターンの例を表す図
【図8】従来のレチクルのパターンに従来の照明方法に
よる光束を照射した場合にパターンから生じる回折光の
振幅分布を表す図
【符号の説明】
6 遮光板 7 透光部 11 レチクル 12 パターン A1 振幅−角度分布 A2 振幅−角度分布 I1 投影像の強度分布 I2 投影像の強度分布

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクに形成された微細パターン群を感
    光基板に結像投影するための投影光学系と、光源からの
    照明光を前記マスクにほぼ一様に照射するための照明光
    学系とを備えた露光装置を用いて前記微細パターン群を
    露光する方法において、 前記微細パターン群中の少なくとも1つの微細パターン
    は、円形状の第1のパターンと、該第1のパターンをほ
    ぼ囲み、且つ該第1のパターンとほぼ同心円となる環状
    の第2のパターンとで構成されるとともに、該第2のパ
    ターンの径方向の幅が前記投影光学系の解像限界程度、
    若しくはそれ以下に定められ、 前記マスクのパターン面とほぼフーリエ変換の関係とな
    る前記照明光学系内の面、若しくはその近傍の面を通過
    する前記光源からの照明光を、前記照明光学系の光軸を
    ほぼ中心とする輪帯状の部分領域に制限することによっ
    て、前記マスクを照射する照明光を前記投影光学系のマ
    スク側の開口数に応じた角度で傾けたことを特徴とする
    露光方法。
  2. 【請求項2】 前記微細パターン群中の少なくとも1つ
    の微細パターンは、前記照明光の波長をλ、前記投影光
    学系のマスク側の開口数をNAR としたとき、前記第1
    のパターンの中心から前記第2のパターンの径方向の幅
    の中心までの距離をRaとすれば、該距離Raがほぼ3
    λ/4NAR で与えられるものであることを特徴とする
    請求項1に記載の露光方法。
  3. 【請求項3】 前記微細パターン群中の少なくとも1つ
    の微細パターンは、前記第2のパターンをほぼ囲み、且
    つ前記第2のパターンとほぼ同心円となる環状のパター
    ンを少なくとも1つ含むとともに、該少なくとも1つの
    環状のパターンの径方向の各幅は前記投影光学系の解像
    限界程度以下に定められることを特徴とする請求項1、
    または2に記載の露光方法。
  4. 【請求項4】 前記微細パターン群を前記感光基板に露
    光する際に、前記投影光学系の結像面と前記感光基板と
    を光軸方向に相対的に移動、若しくは振動させることを
    特徴する請求項1,2、または3に記載の露光方法。
  5. 【請求項5】 マスクに形成された微細パターン群を感
    光基板に結像投影するための投影光学系と、光源からの
    照明光を前記マスクにほぼ一様に照射するための照明光
    学系とを備えた露光装置において、 前記微細パターン群中の少なくとも1つの微細パターン
    が、円形状の第1のパターンと、該第1のパターンをほ
    ぼ囲み、且つ該第1のパターンとほぼ同心円となる環状
    の第2のパターンとで構成され、該第2のパターンの径
    方向の幅が前記投影光学系の解像限界程度以下に定めら
    れたマスクを保持するマスク保持手段と、 前記マスクのパターン面とほぼフーリエ変換の関係とな
    る前記照明光学系内の面、若しくはその近傍の面におい
    て、前記光源からの照明光を前記照明光学系の光軸をほ
    ぼ中心とする輪帯状の部分領域に制限する制限部材とを
    備え、 前記照明光の波長をλ、前記第1のパターンの中心から
    前記第2のパターンの径方向の幅の中心までの距離をR
    aとしたとき、前記照明光学系の光軸から前記輪帯状の
    部分領域の径方向の中心までの距離によって決まる照明
    光束の開口数NAi をほぼ2λ/3Raに設定したこと
    を特徴とする露光装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6142522A (en) * 1997-08-12 2000-11-07 Daimlerchrysler Ag Knee protection device in a motor vehicle
JP2001284240A (ja) * 2000-04-03 2001-10-12 Canon Inc 照明光学系、および該照明光学系を備えた投影露光装置と該投影露光装置によるデバイスの製造方法
US6842224B2 (en) 2002-08-01 2005-01-11 Canon Kabushiki Kaisha Exposure method and apparatus
US7773197B2 (en) 2007-11-22 2010-08-10 Canon Kabushiki Kaisha Illumination optical apparatus, exposure apparatus, and device manufacturing method

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