JPH05234846A - 投影光学系を用いた露光方法 - Google Patents

投影光学系を用いた露光方法

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JPH05234846A
JPH05234846A JP4036347A JP3634792A JPH05234846A JP H05234846 A JPH05234846 A JP H05234846A JP 4036347 A JP4036347 A JP 4036347A JP 3634792 A JP3634792 A JP 3634792A JP H05234846 A JPH05234846 A JP H05234846A
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light
optical system
pattern
projection optical
reticle
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JP4036347A
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Naomasa Shiraishi
直正 白石
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70308Optical correction elements, filters or phase plates for manipulating imaging light, e.g. intensity, wavelength, polarisation, phase or image shift
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 位相シフトレチクルを用いてホールパターン
を形成するとき、ポジ型レジストの使用を可能とする。 【構成】 投影光学系PLの瞳面EP近傍に遮光板FL
を設けた投影露光装置を用いて、位相シフトレチクルの
パターンを投影する露光方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体集積回路、液晶デ
ィスプレイ等の製造に必要な、微細パターンの露光転写
技術に関するものであり、特に投影光学系を用いた露光
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体回路パターン等の微細パターンは
フォトリソグラフィーと呼ばれる方法で形成される。特
に、縮小投影法が現在の主流であり、これは、回路パタ
ーンの拡大原版(レチクル)を、投影光学系によって縮
小して被露光物(ウェハ等)に転写するものである。こ
のときウェハ表面には1μm程度の厚みで感光膜(フォ
トレジスト)が塗布されており、前述のレチクルパター
ンの投影像の明暗(コントラスト)に応じてフォトレジ
ストが感光される。これを現像すると、ポジ型フォトレ
ジストでは光の照射された部分(明部)のレジストが溶
解して除去され、光の照射されなかった部分(暗部)の
レジストは溶解せずに残膜する。ネガ型フォトレジスト
では逆に、明部が残膜し、暗部は溶解する。なお、現在
の技術では、ポジ型フォトレジストの方が、ネガ型フォ
トレジストに比べて解像度や安定性等がすぐれており、
一般的なウェハリソグラフィではほとんどポジ型フォト
レジストが使用されている。
【0003】従来の投影露光法における解像度(転写可
能な最小パターンサイズ)は、k・λ/NAで表され、
λ(露光波長)を短かくすることと、NA(投影光学系
の開口数)を拡大することで解像度を向上してきた。最
近になって位相シフト法(特公昭62−50811号公
報等)や多重結像振幅幅合成法(1991年春期応用物
理学会の講演29azc−8、9で発表されたSupperF
LEX) が提案され、開口数NA、波長λを変えること
なく、従来よりも解像度を向上させる方法が検討されて
いる。
【0004】位相シフト法とは、光をほぼ全部透過させ
る光透過部と、この透過部を通った光に対して透過光の
位相をほぼπ〔rad〕、又はその奇数倍だけずらす位
相シフター部とで所望のパターンを形成した、いわゆる
位相シフトレチクルを使用する露光方法のことである。
このとき、通常の透過部(位相=0、振幅=exp(i×
0)=+1)を通った光と、位相シフター部(位相=
π、振幅=exp(iπ)=−1)を通った光の間での光の
振幅の相殺効果((+1)+(−1)=0)を利用して
解像度を高める方法である。
【0005】一方の多重結像振幅合成法とは、投影光学
系内のレチクルパターンに対するフーリエ変換相当面
(以後、瞳面と略す)に、光軸付近の透過率が低く、周
辺部の透過率が高い光吸収部材を設けてレチクルパター
ンを露光する方法である。この多重結像振幅合成法は、
特にホールパターン(微小穴パターン)、あるいは島パ
ターン(微小残しパターン)の形成に有利である。
【0006】また、ウェハ上の1つの領域に対する露光
を複数回に分割し、分割された各露光毎にウェハを投影
光学系の光軸方向に微小量ずつずらして、デフォーカス
したパターン像も多重露光していく多重結像法も提案さ
れている。この方法では特にポジ型フォトレジストにホ
ールパターンを形成する場合に焦点裕度(焦点深度)を
拡大することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の完全遮光部(ク
ロム層)と完全透過部とで形成された通常のレチクルパ
ターンを、瞳面に吸収または遮光部材のない投影光学系
を使用して露光する場合、その投影像の焦点裕度(焦点
深度)は、ほぼ±λ/2NA2 で決まってしまう。従っ
て解像度向上のために露光波長λを小さくして開口数N
Aを大きくしていくと、焦点深度は必然的にきわめて小
さくなってしまう。ところが、実際の半導体集積回路表
面(ウェハ上の1つの被露光領域の表面)には1μm程
度の凹凸があり、さらに、パターン転写用の感光材料
(フォトレジスト)の光学的厚さ(実際の厚み/屈折率
≒0.5μm)を考慮すると、正確なパターンの転写に
はほぼ1.5μm以上の焦点深度が必要である。現在主
流となっている投影露光装置では、露光波長λが0.3
65μm、開口数NAが0.5程度であるので、焦点深
度は±0.365/2×0.52 =±0.73μmにな
る。この値は幅で、1.46μmであり、現状でもすで
に焦点深度が不足ぎみであることがわかる。従ってこれ
以上、露光波長λを短くして開口数NAを大きくするこ
とで解像度を向上する方法は、焦点深度を犠牲にする点
から現実的ではない。
【0008】位相シフト法では解像度の向上のみでなく
焦点深度の拡大効果もあるが、特にホールパターン(フ
ォトレジストに、部分的に微細な穴を形成するためのパ
ターン)に対してはその適用が難しい。これは、前述の
如く性能の良いポジ型レジストの使用を前提とすると、
レチクルの構成として遮光部となるクロム層の下地に透
過部(ホールパターン)を形成し、かつその周囲を囲む
透明部に位相シフト部を形成しなければならないためで
あり、レチクルのパターン製造がきわめて難しい。これ
は、遮光・透過部の形成用のパターニング(クロム層エ
ッチングによるパターンニング)と、透過部・位相シフ
ト透過部の形成用のパターニング(シフター層エッチン
グによるパターニング)の計2回のパターニングが必要
であることと、両パターニングの間で位置合わせが必要
となるためである。
【0009】さらにこれらのパターニングは通常電子線
露光装置(EB露光装置)で行われるが、EB露光装置
で扱うパターンデーターも、透過部・遮光部パターニン
グ用の描画データと、透過部・位相シフト透過部パター
ニング用の描画データの両方のデータが必要となり、極
めて膨大なデータを扱うことになってしまう。一方、ホ
ールパターンに対してネガ型レジストの使用を前提とす
れば位相シフトレチクルの製造は容易となる。その構成
は、透過層となるガラス下地に位相シフト透過部のホー
ルパターンを形成すればよく、1回のパターニングで済
む。しかしながら前述の通り、ネガ型フォトレジストは
ポジ型に比べ性能が劣り、しかも先に述べた多重結像法
が併用できないため、露光時の効果は不十分である。
【0010】また、投影光学系の瞳面に吸収部材を設け
る多重結像振幅合成法では、特にホールパターンに対し
て解像度、焦点焦度共に改善効果があり、またポジ型フ
ォトレジストが使用可能である。しかしながら瞳面の吸
収部材の透過率は光軸から同心円状に連続的に変化させ
る必要があり、この吸収部材を実際に製造するのは難し
い。さらにこの吸収部材は光吸収によって発熱、又は蓄
熱し、それが投影光学系の他の部材に伝達して熱変形や
屈折率変化を誘発することになり、結像性能そのものの
劣化を招くことにもなる。ちなみに所期の効果を得よう
とすると、瞳面に設けた吸収部材での光吸収量は投影光
学系に入射する光量の80%程度にも及ぶ。
【0011】尚、以上においては特にホールパターン形
成について述べたが、これはウェハリソグラフィのプロ
セスで扱う各種パターンの中で、ホールパターンが最も
形成困難なパターンだからである。従ってホールパター
ンが微細化できればそれに伴って集積回路全体も容易に
微細化できることになる。従って本発明は、位相シフト
レチクル(オールシフターレチクル)を用いてホールパ
ターンを形成するとき、被露光体としてポジ型レジスト
の使用を可能とする露光方法を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、微細なパターン構造を含むマスク(R)
を照明し、マスクのパターンを投影光学系(PL)を介
して被露光物(W)上に結像投影する露光方法におい
て、マスクを照明する光に対してほぼ透明な透過部と、
透過部を通った光に対してほぼπの奇数倍だけ位相を異
ならせた光を生成する透明な位相シフト部とによって微
細なパターンを生成したマスクを、投影光学系の物体面
側に配置し、さらに、投影光学系内のマスクのパターン
面に対して光学的にフーリエ変換の関係になっているフ
ーリエ面、又はその近傍に、このフーリエ面を通る光の
うち光軸付近を通る光を制限する制限部材(遮光板F
L)を配置した状態で、投影光学系の像面側に設置され
た被露光物を露光することとした。
【0013】
【作用】本発明では、下地となるガラス(石英板)の透
過部に透明な位相シフト透過部をパターニングして形成
した位相シフトレチクル(オールシフターレチクル)を
用いることを前提としている。このようなシフターのみ
でパターニングされたレチクルを、通常の投影露光装置
に装着してウェハの露光を行うと、位相シフト透過部と
下地透過部との境界部、あるいは位相シフト透過部の平
面的なサイズがある寸法よりも微細なときは、その位相
シフト透過部自体がウェハ上では暗像として転写されて
いた。この現象については後で詳しく述べるが、下地透
過部を通った光とシフター透過部を通った光との位相差
が零からπに変化している点に対応しているからであ
る。
【0014】ところが、投影光学系内のレチクルパター
ンに対するフーリエ変換面(瞳面)を通る光束のうち、
光軸付近を通る光束を遮光(又は吸収)すると、それま
で暗部として転写されていた境界部や微細なシフター透
過部の像が逆に明像となり、他の部分(それまで明像だ
った部分)は暗像となる。これは、透過部と位相シフト
透過部との境界部では、パターンの空間周波数が高く、
従ってレチクルパターンから発生する回折光が瞳面では
光軸より離れた位置を遮光板で遮光されることなく通過
してウェハに達し明像を生じるからである。一方下地と
なる透過部自体は空間周波数が低く、従って回折光は投
影光学系の瞳面で光軸近傍を通ることになり、遮光板で
遮光されウェハに達することができないためである。
【0015】
【実施例】本発明の実施例で使用するレチクルRのパタ
ーンの一例を図2(A)に示す。これは前述のネガ型レ
ジストを前提としたホールパターン形成に用いる位相シ
フトレチクルと同様の構成である。すなわち石英等の透
明板の下地透過部aの中にホールパターンとなる誘電体
薄膜等の位相シフト透過部bがπだけ位相差を与える厚
みで形成されている。ここでは位相シフト透過部bが極
めて微細なサイズであるものとする。
【0016】図2(B)は、図2(A)に示すレチクル
パターンの断面である。下地透過部aを透過した光L0
の振幅を+1とすれば、位相シフト透過部bを透過した
光L 1 の振幅の符号は負となる。尚、シフター透過部b
での透過率と下地透過部aでの透過率ほぼ揃っているも
のとする。さて投影光学系が通常の構成(遮光部材等を
含まない)であれば、下地透過部aの投影像はウェハ上
において図2(C)に示す振幅分布Aaとなる(光学系
によって多少なまる)。一方シフター透過部bの投影像
のウェハ上での振幅分布Abは図2(D)のようにな
る。
【0017】実際の像はこの振幅分布Aa、Abの和で
あるので、合成された振幅分布は図2(E)のAabの
ようになる。像光線の強度はこの振幅分布Aabの絶対
値の2乗であるので、図2(F)のような強度分布Ia
bになる。このとき明部下地に暗部の点が形成されるこ
とになり、ホールパターン形成のためにはネガ型レジス
トが必要となる。尚、図2(F)の破線Sはレジスト感
度のスレッショルドレベルを表し、これよりも小さいエ
ネルギー強度が与えられた部分が現像時に溶解して除去
される。
【0018】図3は再回折光学系という概念に基づいて
上記の現象を模式的に説明した図である。図3(A)に
おいてレチクルRに垂直に照明光ILが入射するものと
する。レチクルRを透過した光はテレセントリックな投
影光学系PLによりウェハWに集光され、ここにレチク
ルパターンの像がを形成される。ここでEPは投影光学
系PL中のレチクルパターンに対するフーリエ変換相当
面(以後瞳面)である。レチクルパターン透過後、すな
わち投影光学系PLの物体面側での光の振幅分布は図3
(B)のように表され、この分布は瞳面EP上でフーリ
エ変換されて図3(C)のような振幅分布になる。瞳面
EPには大きさ(半径)の制限、すなわち開口数NAに
制限があるので、瞳面EP上で、NA相当以上に光軸A
Xから離れた位置の振幅分布はウェハWには伝達されな
い。すなわちフーリエスペクトル中の高周波成分は投影
光学系PLでカットされ、低周波成分のみがウェハWに
伝達する(光軸AX上がゼロ周波数に相当する)。この
ためウェハW上に形成される投影像はレチクルパターン
(シフター透過部b)に対して多少なまることになる。
【0019】この瞳面EPでの振幅分布(C)をもう1
度逆フーリエ変換したものがウェハ面(正確には、ベス
トフォーカス面)での像の振幅分布となる。これを図3
(D)に示す。この図3(D)の振幅分布の絶対値の2
乗が図3(E)に示したベストフォーカス面での投影像
の強度分布になる。なお以上の内容は、以下に述べる本
発明の原理を説明するためのものであり、特に本発明に
よる作用ではなく、一般的に成り立つ物理現象である。
【0020】次に本発明による露光方法を図1を用いて
説明する。図1(A)の基本的な構成は図3(A)と同
様だが、本発明においては投影光学系PL内の瞳面EP
近傍に遮光板FLを設ける。この遮光板FLは光軸近傍
に分布する光をカットするものである。レチクルRは図
3(A)に示したものと同じものとする。従ってレチク
ルパターン透過後、すなわち投影光学系PLの物体面側
での光の振幅分布は図1(B)のようになり、これは図
3(B)と同じである。ところが、瞳面EPにおける振
幅分布は図1(C)に示すように、遮光板FLのために
先の図3(C)とは大きく異なったものとなる。すなわ
ち、光軸AXの近傍での振幅が完全に除去(=0)され
たものとなる。
【0021】ウェハW面上(正確にはベストフォーカス
面)における投影像の振幅分布は、ここでも瞳面EP上
の振幅分布図(C)の逆フーリエ変換である。ただし瞳
面EPの振幅分布から低周波成分、すなわち光軸近傍部
分が除かれているために大面積明部(すなわちゼロ周波
〜低周波)となるべき光束は、ウェハWには伝達されな
い。このため瞳面EPの外周部に存在する高周波成分の
負の分布のみがウェハWに伝達され、ウェハW上に微小
幅の負の振幅分布が図1(D)のように生じる。投影像
の強度は図1(D)の振幅分布の絶対値の2乗であるか
ら、図1(E)に示すように微小な明パターンとなり、
ポジ型レジストの微小領域を感光、溶解せしめてホール
パターンの形成が可能となる。また、ウェハWに伝達さ
れる周波数成分は、高周波成分が相対的に強調されたも
のとなっている為に、より微細なパターンの転写が可能
となる。
【0022】さらに、低周波成分は遮光されるため、大
面積の下地透過部aからの光束は遮光板FLでカットさ
れるのでウェハWには達することがなく、ウェハW上で
は完全な暗部となる。尚、この際、ホールパターンの原
画となる位相シフト透過部bの大きさは、一辺または直
径が投影光学系PLの解像度程度であるものとする。ま
た、実際にはレチクルRを照明する光束ILの入射角度
は垂直のみでなくある範囲(開口数)を持つが、この値
は、投影光学系PLのレチクル側開口数に対して、0.
1倍から0.3倍(0.1≦σ≦0.3)であるとよ
い。すなわち投影光学系PLの入射瞳(実効的には瞳E
Pと同じ)に形成される照明光学系の光源像の面積の比
であるσ値が0.3より大きいと、位相シフト透過部b
と下地透過部aとの各透過光同志の干渉効果がうすら
ぎ、本発明の効果が低減する。
【0023】また、投影光学系PLの瞳面EPの遮光板
FLの半径は、上記の照明光学系からの直接光(0次光
成分)を、すべて遮光するために、投影光学系PLの瞳
EPの半径(すなわち開口数)に対して、0.4倍程度
あるとよい。ただし照明光学系の光源像の大きさによっ
て決まるσ値が比較的小さい場合、例えば、σ値が0.
1であるようなときは、遮光板FLの遮光部の半径は瞳
EPの半径の0.2倍程度でもよい。
【0024】また、遮光板FLの遮光部の径が大きいほ
どパターン像の焦点深度は増大するが、その分光量(ウ
ェハ上での照度)は減少することになるので、光量と焦
点深度とのバランスを考えると、瞳半径の6〜7割を遮
光するのが最も効果的である。ところで、本発明によっ
て得られるホールパターン像に対する強度分布は、図1
(E)に示したように、従来の多重結像振幅合成法で得
られる強度分布とほぼ同等の微細度となる。ただし、多
重結像振幅合成法で用いる投影光学系内の吸光フィルタ
ーは、光軸からの距離に応じて連続的に透過率を可変に
するとともに、位相反転特性を持たせる必要があり、製
造が困難であったが本発明における遮光板FLは完全遮
光体でよく、従って金属薄板等によりきわめて容易に製
造できる。また、吸光による発熱又は蓄熱の対策とし
て、遮光板FLに冷却部材または温調部材を設けてもよ
い。例えば、冷却液体を通した細いパイプを遮光板FL
の遮光部に沿って取り付けて冷却する。このパイプの影
響は、遮光板FLの遮光部によりかくされるため、結像
特性には全く影響しない。従来の多重結像振幅合成法で
用いる吸光フィルターは光束を透過させる必要があるた
め、このような冷却機構は使えない。
【0025】そこで図4、図5に、本発明で使用する遮
光板FLに対する好適な冷却機構の一例を示す。図4は
遮光板FLを設けた投影光学系PLの内部の部分断面で
あり、遮光板FLは鏡筒LB内の瞳面EP近傍に取り付
けられる。図4の投影光学系PLでは、瞳面EPはレン
ズ素子G1 とG2 の間の空間中(空気間隔)に存在する
ものとする。そして遮光板FLは石英等の透明硝材の上
面(レチクル側)に金属物質による中心遮光部FLcを
有し、瞳面EPの周囲にも環状の遮光部FLrを有す
る。図5に示すように中心遮光部FLcは円形であり、
環状遮光部FLrは有効瞳径よりも大きく形成され、高
周波成分の光束がけられないようになっている。さらに
遮光板FLは遮光部を形成した石英の上板と下板との2
層構造になっており、その貼り合わせ面には冷却用の流
体(気体、又は液体)を流すための細い溝(深さ、幅と
もに2mm程度)Gbが形成されている。溝Gbの引き
回しは、図5に示すように流体供給孔Kiからの流体が
環状遮光部FLrに沿って一順して排気孔K0 から出て
いくように作られ、さらに中心遮光部FLcと環状遮光
部FLrとをつなぐ4本の接続遮光部FLeの下を通し
て中心遮光部FLcの直下も冷却されるように作られて
いる。
【0026】尚、ここでは石英板上に遮光部FLc、F
Lr、FLeを形成したが、金属性の薄板を図5に示し
た遮光部の形に切り出し、これを瞳面EPに挿脱可能に
設けてもよい。この場合、金属薄板による遮光板を投影
光学系PL内に出し入れしても、透過部には図4のよう
な石英透明部がないので、光学特性上の影響が少ない。
【0027】ところで、本発明における位相シフトレチ
クルは、従来レチクルに比べパターンからの回折光量を
増大するため、多重結像振幅合成法よりも、ウェハWに
到達する光量を増大させることができる。また、本発明
で用いる位相シフトレチクルは、石英板等の下地透過部
aに微小な位相シフター透過部bを設けるだけでよく、
完全遮光部(Crなど)を必要としない。このため、レ
チクルのパターニングは1度でよく層間の重ね合わせも
必要とせず、きわめて容易に製造することができる。ま
たレチクル製造用のパターンデーターも従来の完全透過
/完全遮光レチクルと同じ規模で済むといった利点もあ
る。本発明で適用可能な位相シフトレチクルの他の実施
例としては、ガラス裸面の下地透過部aと位相シフト透
過部bとを逆に構成してもよい。
【0028】一方、本発明で使用する投影光学系は、屈
折系の他に反射系であってもよく、また光源は水銀ラン
プなどの輝線ランプやレーザーでよい。さらに投影光学
系が反射系である等の理由により、ブロードバンドの露
光光が使える場合には、ブロードバンドな露光光でもよ
い。この場合、位相シフト透過部aでの位相差は、特定
の波長以外の波長成分に対してはπ〔rad〕からずれ
ることになるが、それでも従来法に比べて本発明が効果
を有することに変わりはない。また、前述の如く、露光
を複数回に分割し、かつそれぞれで被露光物(ウェハ)
を、投影光学系の光軸方向に微小にずらして露光する多
重結像法をあわせて用いてもよい。これにより、焦点深
度の拡大効果をより増加することができる。
【0029】この様子を図6に示す。図6(A)、
(B)、(C)は、本発明によって得られるホールパタ
ーン投影像である。図6(A)はベストフォーカス状態
でのホールパターン像の強度分布であり、図6(B)、
(C)はそれぞれ所定量のデフォーカス状態での強度分
布である。このとき、図6(A)、(B)、(C)の各
強度分布を多重結像(光量合成)すると図6(D)のよ
うになり、ポジレジストにホールパターンが形成され、
かつ、他の部分では膜ベリ(感光)の発生がほとんどな
いことがわかる。
【0030】なお、図6(A)〜(D)ではフォーカス
位置を離散的に変化させたが、露光を複数回に分割せず
に、1回の露光動作(1つの被露光領域に適正露光量を
与える動作)中に、ウェハを光軸方向に連続移動させて
も同等の焦点深度増大効果が得られ、かつ処理時間(ス
ループット)的に有利となる。露光中の移動はウェハの
みでなく、レチクルを移動しても、あるいは投影光学系
を移動してもよい。
【0031】
【発明の効果】以上の様に本発明によれば、製造の容易
な位相シフトレチクルと、投影光学系の組み合わせによ
り、ポジ型レジストの使用が可能な微細ホールパターン
形成用の露光方法を実現できる。あるいはさらに、露光
中に被露光体を投影光学系の光軸方向に移動することに
より、より大きな焦点深度を得ることができる。
【0032】また、投影光学系中に設ける遮光部材を冷
却する手段を設ければ、投影光学系の吸光による発熱の
心配もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による露光方法を実施するための装置構
成と投影像の振幅、強度分布とを示す図、
【図2】位相シフトレチクルの構造とそれを使った従来
の投影露光時における投影像の振幅、又は強度特性とを
示す図、
【図3】位相シフトレチクルのみによる投影像の振幅、
又は強度特性とを示す図、
【図4】投影光学系の一部分の断面を示す図、
【図5】遮光板の構造を示す図、
【図6】多重結像露光方法を適用した時のホールパター
ン像の強度分布を示す図である。
【符号の説明】
R…位相シフトレチクル PL…投影光学系 W…ウェハ EP…瞳面(フーリエ変換面) a…下地透過部 b…位相シフター透過部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微細なパターン構造を含むマスクを照明
    し、該マスクのパターンを投影光学系を介して被露光物
    上に結像投影する露光方法において、 前記マスクを照明する光に対してほぼ透明な透過部と、
    該透過部を通った光に対してほぼπの奇数倍だけ位相を
    異ならせた光を生成する透明な位相シフト部とによって
    前記微細なパターンが形成されたマスクを前記投影光学
    系の物体面側に配置し;さらに、 前記投影光学系内の前記マスクのパターン面に対して光
    学的なフーリエ変換の関係になっているフーリエ変換
    面、又はその近傍に、該フーリエ変換面を通る光のうち
    光軸付近を通る光を制限する制限部材を配置した状態
    で、前記被露光物を露光することを特徴とする投影光学
    系を用いた露光方法。
  2. 【請求項2】前記投影光学系の前記マスクのパターンに
    関する最良結像面と前記被露光物との光軸方向の間隔
    を、前記被露光物上の1つの領域に対する露光作業の間
    に変化させることを特徴とする請求項第1項に記載の方
    法。
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