JP5153492B2 - 露光条件決定方法およびコンピュータプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、露光装置において使用される露光条件を決定する露光条件決定方法およびコンピュータプログラムに関する。
半導体デバイスの製造工程において、半導体デバイスの回路パターンの線幅を決定づける最も重要な処理が露光装置による露光処理である。露光処理では、光源の光で照明光学系により原版を照明し、投影光学系を介して該原版のパターンを基板上の感光剤に投影して、該感光剤の露光処理が行われる。
近年では、要求される回路線幅の微細化が進み、高解像度を実現する技術を採用した露光装置が開発されている。解像度を決定するパラメータとしては、光源の波長、投影光学系の開口数(NA)、プロセス起因の数値(いわゆるK1)がある。高解像度を実現する技術として、NAを大きくする技術、K1を小さくする技術がある。K1を小さくする技術としては、例えば、変形照明、偏光照明、投影光学系の収差調整などが挙げられる。
近年では、高解像度を実現する技術が多様化し、複雑になっている。したがって、パターンを基板上に高精度に転写するためには、これらの技術に関連する様々なパラメータを決定する必要がある。パラメータとしては、例えば、照明光学系の瞳面における光強度分布(以下、有効光源分布)、NA、収差、照明光の偏光状態等を上げることができる。
半導体デバイスの製造工程において、そのデバイスの歩留りを決める最も厳しい要素の一つとして寸法精度が上げられる。寸法精度は、パターン線幅の微細化に応じて、一層厳しくなってきており、寸法精度が所望に値に収まるように様々な露光条件を最適化するニーズが高まってきた。
特許文献1は、有効光源形状の最適化手法に関するものであり、同文献には、有効光源を格子に従った点光源に分割して評価することによって有効光源を最適化することが記載されている。特許文献1には、限界寸法(CD)、焦点深度(DOF)、露光許容範囲(EL)、露光許容範囲8%時の焦点深度(DOF@8%EL)、照射量対サイズ(E1:1)、密集/孤立形状バイアス、形状のサイズによる任意バイアスを評価することが記載されている。特許文献1にはまた、サイドローブ転写、フィルム損失、側壁角度、マスク欠陥増加要因(MEEF)、線形解像力、絶対解像力を評価することが記載されている。
特開2004−247737公報
様々なパラメータの最適化において、個々のパラメータの値をそれが取りうる範囲の全体にわたって変更しながら露光条件を決定するためには膨大な時間を要する。
本発明は、例えば、露光条件をより短時間で決定するための技術を提供することを目的とする。
本発明の第1の側面は、原版を照明光学系によって照明して投影光学系を介して基板を露光する露光装置において使用される露光条件を決定する露光条件決定方法に係り、前記露光条件決定方法は、前記露光条件の仮の値を設定するステップと、前記投影光学系の像面における光強度分布について光の強弱を評価するための簡易評価条件、および、前記像面に形成される像の線幅を評価するための線幅評価条件を設定するステップと、該設定された前記露光条件の仮の値を用いて前記投影光学系の像面における光強度分布を計算し、該計算された光強度分布を前記簡易評価条件で評価して簡易評価値を計算する第1評価ステップと、前記簡易評価値が許容値を満たす場合に、前記像面に形成される像の線幅を計算し、該計算された線幅を前記線幅評価条件で評価して線幅に関する評価値を計算する第2評価ステップと、前記第2評価ステップで計算された前記線幅に関する評価値が許容範囲内の値を示す前記露光条件の値を決定するステップとを有し、前記第1評価ステップで計算された前記簡易評価値が許容値を満たさない場合に、前記第2評価ステップを行うことなく該設定された露光条件の仮の値を変更して前記第1評価ステップを繰り返すことを特徴とする。
本発明の第2の側面は、原版を照明光学系によって照明して投影光学系を介して基板を露光する露光装置において使用される露光条件を決定する露光条件決定方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムに係り、前記露光条件決定方法は、前記露光条件の仮の値を設定するステップと、前記投影光学系の像面における光強度分布について光の強弱を評価するための簡易評価条件、および、前記像面に形成される像の線幅を評価するための線幅評価条件を設定するステップと、該設定された前記露光条件の仮の値を用いて前記投影光学系の像面における光強度分布を計算し、該計算された光強度分布を前記簡易評価条件で評価して簡易評価値を計算する第1評価ステップと、前記簡易評価値が許容値を満たす場合に、前記像面に形成される像の線幅を計算し、該計算された線幅を前記線幅評価条件で評価して線幅に関する評価値を計算する第2評価ステップと、前記第2評価ステップで計算された前記線幅に関する評価値が許容範囲内の値を示す前記露光条件の値を決定するステップとを有し、
前記第1評価ステップで計算された前記簡易評価値が許容値を満たさない場合に、前記第2評価ステップを行うことなく該設定された露光条件の仮の値を変更して前記第1評価ステップを繰り返すことを特徴とする。
本発明によれば、例えば、露光条件をより短時間で決定するための技術が提供される。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。
まず、デバイスの製造工程を図2及び図3を参照して説明する。図2は、デバイスの製造工程を説明するためのフローチャートである。デバイスとしては、例えば、LSI、IC、メモリなどの半導体チップ、液晶パネルなどの表示デバイス、CCD、CMOSセンサなどの撮像センサを挙げることができる。ここでは、一例として半導体チップの製造について説明する。
ステップ1(回路設計)では、半導体チップの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したマスク(原版)を製作する。ステップ3(ウエハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は、前工程と呼ばれ、ステップ4では、マスクとウエハを用いてリソグラフィー技術によってウエハ上に回路を形成する。ステップ5(組立)は、後工程と呼ばれ、ステップ5は、ステップ4によって形成されたウエハをチップ化して半導体チップを形成する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で形成された半導体チップの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。ステップ7(出荷)では、以上の工程を経て完成した半導体デバイスを出荷する。
ここで、ステップ1(回路設計)について説明する。ここでは、LSIの設計を例として説明する。LSIの設計では、まず、システム設計を行う。システム設計では、LSIの仕様を決定し、システムをハードウェアとソフトウェアとに切り分けたり、ハードウェアをブロックに切り分けたりする。一般的に、LSIは、複数のブロックを含みうる。ブロックは、フリップフロップなどの論理ゲートの小さな回路から、CPUやDSPといった大規模なものまでありうる。例えば、図4のように、1つのLSIは、CPU(41)、DSP(42)、ROM(43)、RAM(44)、Logic(45)、ADC(47)、DAC(48)、PLL(49)といったブロック(マクロセルともいう)を含みうる。
次に、LSIの論理設計を行う。論理設計では、システム設計で設計されたシステムをハードウェアで実現する具体的な論理回路を自動生成する。最終的には、半導体デバイスの回路素子であるトランジスタのゲートレベルの論理回路を生成する。
次に、LSIのレイアウト設計を行う。レイアウト設計では、ゲートレベルの論理回路で構成される各ブロックを、LSIのチップ内にどのように配置するかを決め、それらの間を結ぶ配線を設計する。
このようにしてレイアウト設計まで行われたLSIの回路パターン(以下、マスクパターン)のデータ(以下、レイアウトデータ)が、後述する実施例において用いられる。なお、光近接補正を考慮した補助パターンをマスクパターンに付加したデータを用いてもよい。
図3は、ステップ4のウエハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウエハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウエハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、後述の露光装置によってマスク(原版)の回路パターンを感光剤が塗布されたウエハに投影し該感光剤を露光する。ステップ17(現像)では、露光された感光剤を現像してマスクパターンを形成する。ステップ18(エッチング)では、マスクパターンの開口を通して露出している部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったマスクパターンを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウエハ上に回路パターンが形成される。
次に、ステップ16の露光処理で用いられる露光装置について図5を参照して説明する。光源1とマスク(原版)13との間に存在する光学部品によって構成される光学系を照明光学系と呼ぶ。光源1は、例えば、紫外域や遠紫外域の光を発生するする超高圧水銀ランプやエキシマレーザでありうる。光源1が発生した光は、光束整形光学系2により目標とする光束形状に変換され、回折光学素子3に入射する。
回折光学素子3は、入射した光を回折させて、フーリエ変換レンズ4を介して、フーリエ変換面に目標とする第1光分布を形成する。回折光学素子3は、形成するべき有効光源分布に応じて切り替えが可能である。
ズーム光学系5は、第1光分布面から出てズーム光学系5に入射する光束をハエの目レンズ6の入射面6aに所定の倍率で結像させ。また、ズーム光学系5、ハエの目レンズ6へ光束が入射する領域を調整する機能を有し、有効光源分布などの照明条件を変更することができる。
回折光学素子3とフーリエ変換レンズ4とを第1光学ユニット100、照明形状変換器201と202とを第2光学ユニット200、ズーム光学系5を第3光学ユニット300とする。また、第1光学ユニット100によって形成される光強度分布を第1光分布A、第2光学ユニット200によって形成される光強度分布を第2光分布B、第3光学ユニット300によって形成される光強度分布を瞳面分布とする。瞳面分布は、有効光源分布と同義で、照射面(マスク13)に入射する光の角度分布とも同義である。
また、有効光源分布は、光学ユニットの組み合わせに依存する。有効光源分布の形成に直接に関与するユニットを有効光源分布形成ユニットと呼ぶ。有効光源分布形成ユニットは、図5に示す回折光学素子3から絞り部材7までの光路に存在する光学部品を指す。
第1〜第3光学ユニットは、光源1からの光束を目標とする形状に変換し、ハエの目レンズ6の入射面6aにおける光強度分布と入射する光束の角度分布とを目標とする分布に調整する。これによって、照明光学系の瞳面における光強度分布(有効光源分布)が調整される。
第2光学ユニット200について詳述する。従来から良く知られている輪帯状の有効光源分布(図8(a))を形成する場合、照明形状変換器は、図8(b)のように、光の入射側に凹の円錐面(又は平面)を有し、射出側に凸の円錐面を有するプリズムでありうる。
また、4重極の有効光源分布(図9(a))を形成する場合、照明形状変換器は、図9(b)に示すように、入射側に凹四角錐面(又は平面)を有し、射出側に凸四角錐面を有するプリズムでありうる。ここで、入射面と射出面における四角錐の稜線と光軸とが成す角度は等しくても良いし、照明効率を向上させるために、入射側と射出側での角度を異ならせても良い(円錐状のプリズムでも同様)。もしくは、回折光学素子3で形成する第1光分布を4重極にし、入射側に凹の円錐面(又は平面)を設け、射出側に凸の円錐面を設けたプリズムとしても、4重極照明を形成できる。
更に、照明形状変換器を図10(a)、図11(a)に示すように一対のプリズムで構成し、光軸方向に相対移動可能とすれば、より多様な有効光源分布を形成することが可能となる。図10(a)、図11(a)に示す一対のプリズムは、入射面が凹の円錐面で射出面が平面のプリズムと、入射面が平面で射出面が凸の円錐面のプリズムとで構成される。それらのプリズムの間隔が小さいときは、図10(b)に示すように、発光部の幅が大きい(輪帯率が小さい)輪帯形状の有効光源分布が形成される。一方、プリズムの間隔を大きくすれば、図11(b)に示すように、発光部の幅が小さい(輪帯率が大きい)輪帯形状の有効光源分布が形成される。
第3光学ユニット300について詳述する。図12(a)に有効光源分布の断面光強度の一例を示す。第3光学ユニット300を構成するズーム光学系5を調整して有効光源分布の大きさを変化させると、断面光強度は図12(a)から図12(b)のように変化しうる。このときの有効光源分布は、図12(c)から図12(d)のように変化しうる。ズーム光学系5は、輪帯率を維持したまま、有効光源分布の大きさ(σ値)を調整するように構成されうる。
以上の構成から、例えば、輪帯状の有効光源分布(図8(a))を形成する場合、第1光学ユニット100で第1光分布(A)を円形形状とする。そして、第2光学ユニット200で第2光分布(B)の分布を輪帯形状とし、第2光学ユニット200内の光学素子(プリズム)を駆動することで、輪帯率(輪帯形状の内径(内σ)を外径(外σ)で割った値)の調整が可能となる。更に、第3光学ユニットにより、第2光分布の形状を維持したまま、有効光源分布の大きさを調整することができる。
ハエの目レンズ6は、複数の微小レンズを2次元的に配置して構成され、その射出面が照明光学系の瞳面に相当し、瞳面分布(有効光源分布)を形成している。照明光学系の瞳面には、不要光を遮光して目標とする分布を形成するための絞り部材7が配置される。絞り部材7は、絞り駆動機構(不図示)により、開口の大きさ及び形状が調整される。
照射レンズ8は、ハエの目レンズ6の入射面6aにおける光強度分布によって視野絞り9を照明する。視野絞り9は、複数の可動な遮光板から成り、任意の開口形状が形成されるようにして、被照射面であるマスク13面(結果としてウエハ15面)の露光範囲を制限する。結像レンズ10、11は、視野絞り9の開口形状をマスク13に投影する。偏向ミラー12は、結像レンズ10、11の間で光路を折り曲げる。
マスク(原版)13はマスクステージ17によって保持され、マスクステージ17は不図示のマスクステージ駆動装置によって駆動される。
投影光学系14は、照明光学系で照明されたマスク13のパターンの像をウエハ(基板)15上に形成し、これよってウエハ15を露光する。マスク13及びマスクステージ17を光路外へ移動したときに、投影光学系14の瞳面では、有効光源分布と相似な光量分布(光強度分布)が形成される。ここで、有効光源分布は、マスク13面に入射する露光光の角度分布に対応し、マスク13が物体面にない場合の投影光学系14の瞳面14eに形成される光の光量分布(光強度分布)に関連する。ここで、投影光学系14の瞳面14eは、照明光学系の瞳面と光学的に共役な面である。
ウエハ15は、ウエハステージ18によって保持され、ウエハステージ18は、投影光学系14の光軸方向及び光軸と直交する平面に沿って移動する。ウエハステージ18は、不図示のウエハステージ駆動装置によって駆動される。
検出器16は、ウエハ15が配置される面に入射する露光光の光量を検出するようにウエハステージ18に搭載されている。ウエハステージ18は、ウエハ15が配置される面に沿って検出器16が移動するように駆動され、この際に検出器16によって検出される信号が主制御装置20に送られる。
主制御装置20は、アクチュエータ22を制御することにより有効光源分布を調整する。
制御装置21は、主制御装置20からの指令により、投影光学系14内の光学素子14a〜14dの駆動を制御し、収差を制御する。また、制御装置21は、主制御装置20からの指令により投影光学系14内のNA絞り14eを制御し、投影光学系のNAを調整する。主制御装置20には、コンピュータ30が接続されている。
図6は、コンピュータ30の構成例を示す図である。コンピュータ30は、露光条件を決定する露光条件決定プログラムを実行する。コンピュータ30は、制御部31、記憶部32、ブリッジ33、出力インターフェイス34、ネットワークインターフェイス35、入力インターフェイス36を有し、それぞれがバスを介してブリッジ33と接続されている。出力インターフェイス34にはディスプレイ37が接続され、入力インターフェイス36には入力装置38が接続されている。ネットワークインターフェイス35は、LAN等のネットワークに接続され、他のコンピュータとデータの通信が可能である。また、ネットワークインターフェイス35には、露光装置の主制御装置20が接続されている。
制御部31は、CPU(Central Processing Unit。)、DSP(Digital Signal Processor。)、FPGA(Field Programmable Gate Array。)、マイクロコンピュータ等を含みうる。記憶部32は、ROM、RAM等のメモリを含みうる。入力装置38は、マウスやキーボードを含みうる。制御部31は、記憶部32に記憶されたコンピュータプログラム(ソフトウェアコード)を実行することによって、コンピュータ30をそのコンピュータプログラムに従った処理又は方法を実行する装置として機能させる。コンピュータプログラムに従った処理の結果は、出力インターフェイス34を介してディスプレイ37、他の出力デバイスおよび/または主制御装置20に出力されうる。記憶部32には、コンピュータプログラムのほか、NA、製造するべきデバイスのレイアウトデータ、有効光源分布、照明光学系の構成要素の種類と組み合せとパラメータと制約情報、投影光学系の収差情報が記憶されうる。投影光学系の収差情報、レイアウトデータは、ネットワークインターフェイス35を介してコンピュータ30に提供され記憶部32に記憶されうる。コンピュータプログラムは、メモリ媒体またはネットワークを介してコンピュータ30にインストールされうる。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の露光条件決定方法の流れを示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、より詳しくは記憶部32に記憶されたコンピュータプログラム(ソフトウェアコード)に従って制御部31が動作することによって実行される。以下、図1、図7、図13を参照しながら露光条件決定方法を説明する。
まず、S101では、マスクパターン(原版パターン)が設定される。具体的には、S101では、露光条件の決定のために使用するマスクパターンが設定される。このマスクパターンは、典型的には、評価のためにのみ使用されるマスクパターンであるが、実際のデバイスを製造するためのマスクパターンが使用されてもよい。この実施形態は、一例として、図13に示す80nm幅のL/S(ラインアンドスペース)を有するマスクパターンを使用するものとして説明する。図7(c)は、図13に示すマスクパターンを図7(a)に示す有効光源分布で照明したときに投影光学系14の像面に形成される像を例示的に示している。図7(d)は、図13に示すマスクパターンを図7(b)に示す有効光源分布で照明したときに投影光学系14の像面に形成される像を例示的に示している。
S102では、投影光学系14の像面(ウエハ15が配置される面)に形成される像を計算するために必要な計算条件のうち最適化において固定値とするものが設定される。例えば、投影光学系14のNAと、露光光の波長と、投影光学系14の収差が設定されうる。また、像を計算するために必要な固有のパラメータも設定されうる。当該固有のパラメータには、例えば、像を計算するためのフーリエ変換に用いられる分割数や、レジスト像を求める場合には、レジスト固有のパラメータが含まれうる。
ここでは、一例として、露光光の波長が193nm、投影光学系14のNA(開口数)が0.85、輪帯率が1/2の輪帯照明を用いるものとする。また、レジスト(感光剤)の屈折率を1.7とする。
S103では、最適化しようとしている露光条件としてのパラメータに初期値が与えられる。例えば、輪帯照明の外σの初期値として0.8が与えられうる。
S104では、評価条件が設定される。具体的には、マスクパターンにおける評価ポイント、および、露光条件の決定に用いる評価値を計算するための評価式、評価における許容値が設定されうる。評価ポイントは、図13に例示されているように、中心線幅CDc、および、両端線幅CDl、CDrとされうる。中心線幅は、L/Sパターンにおける中心のラインの線幅、両端線幅は、L/Sパターンにおける端部のラインの線幅である。線幅CDc、CDl、CDrと目標線幅との差をそれぞれΔCDc、ΔCDl、ΔCDrする。
評価値としては、この実施形態では、(1)式で示される評価式で計算される評価値ΔCD_RMSが用いられる。
ΔCD_RMS={(ΔCDc+ΔCDl+ΔCDr)/3}1/2
・・・(1)
評価における許容値としては、例えば、目標線幅に対する差分が10nm以下、というように設定されうる。
S105では、有効光源分布が設定される。ここで、S103の後に最初にS105が実行されるときには、S103で与えられた初期値に対応する有効光源分布が設定される。S112の後に実行されるS105では、S112で変更された後の有効光源分布(露光条件)の選択肢に対応する有効光源分布が設定される。この実施形態では、S112で外σを変更しながら最適化がなされる。
有効光源分布の最適化は、例えば、照明光学系によって与えられる制約条件に従ってなされうる。より具体的には、図8、図9で例示されている光学ユニットの選択、図10、図11で例示されている2つのプリズムの間隔の調整とズーム光学系5の調整とによって形成が可能な有効光源分布の範囲内で最適化がなされうる。即ち、照明光学系によって与えられる制約条件は、現状の露光装置に備わった機能によって実現可能な範囲を意味する。しかし、照明光学系に対して新規の機能を組み込むことが可能であれば、それも最適化の対象とすることができる。例えば、プリズムの稜線のなす角度などのプリズムの形状等も最適化の対象となりうる。
また、最適化する有効光源分布として、理想的な分布を対象にしても良い。理想的な分布の代表的な例として、光強度を一様とし、外シグマ、輪帯率、開口角やアパーチャの寸法などをパラメータとして表現する方法や、光強度分布の一部を数式(例えば、多項式、指数関数、GAUSSIAN、他の分布関数など。)で表し、数式の係数をパラメータとして表現する方法などがある。
また、最適化する露光条件としては、有効光源分布だけではなく、露光時に調整、変更し得るあらゆるパラメータを挙げることができる。例えば、照明光の偏光分布、照明光の中心波長、照明光の分光スペクトル形状(複数の異なる波長の重ね合わせも含む)、投影光学系のNA、投影光学系の収差、投影光学系の瞳透過率分布、レジスト表面反射率の角度特性などを最適化の対象とすることができる。
S106(像計算ステップ)では、設定された条件(現在の有効光源分布を含む)の下で投影光学系14の像面に形成されるパターンの像が光学シミュレーションにより計算される。具体的には、投影光学系14の物体面に配置されたマスクパターンが照明光学系により照明されて投影光学系14によって像面(ウエハ面)に形成される像(光強度分布)が計算される。この像は、一般に、空中像又は光学像などと呼ばれる。
S107では、空中像(光強度分布)の簡易評価値が閾値を満足するかどうかが判定され、満足すればS108に処理が進められ、満足しなければS112に処理が進められる。例えば、S104で設定した評価ポイント(CDc、CDl、CDr)の評価方向に沿った空中像(光強度分布)の断面が簡易評価の対象となる。例えば、3点の評価ポイント(CDc、CDl、CDr)のそれぞれのNILS(Normalized Image Log Slope)値のうち最小のNILS値が簡易評価値とされうる。NILS値は、よく知られているように、(2)式に従って計算することができる。なお、Iは光強度、lnIは、光強度Iの自然対数を意味する。S107で簡易評価値として計算されるNILS値は、図16中にN1として例示されている。また、閾値は、図16中にN2として例示されている。
NILS値=CD×∂lnI/∂x ・・・(2)
閾値N2が0.8であるとすると、図16に示す例では、外σ(”Sigma_0ut”と表記)が0.60以下の有効光源分布の場合、簡易評価値としてのNILS値が閾値N2を満足しないので、S107における判断がNoとなる。この場合、S112において別の有効光源分布の選択肢が設定され、S105およびそれに続くステップ(即ち、最適化のための一連の処理)が再び実行される。一方、外σが0.65以上の有効光源分布の場合には、簡易評価値としてのNILS値が閾値N2を満足するので、S107における判断がYesとなり、処理がS108に進められる。
このように、この実施形態では、簡易評価値が閾値を満足しない露光条件については後述の評価値を計算することなく、他の露光条件に変更して最適化のための計算が進められる。これにより、簡易評価値が閾値を満足しない露光条件(当該露光条件では、評価値も評価基準を満たさない)については、評価値を計算しないことにより、最適化のための計算に要する全体的な時間が短縮される。以上の趣旨から明らかなように、簡易評価値は、後述の評価値よりも短時間で計算が可能な評価指標である。
この実施形態では、3つの評価ポイントについてのNILS値のうち最小のNILS値を簡易評価値として選択しているが、例えば、同一マスクに存在するパターンのうちハーフピッチが最小のパターンのNILS値を簡易評価値としてもよい。
簡易評価値は、光強度分布の強弱を評価することができる評価値であればよく、簡易評価値としては、NILS値以外にも種々の評価値を選択することができる。簡易評価値として、例えば、(3)式に示す結像コントラスト値Cnt、(4)式に示されるILS(Image Log Slope)値を使用することもできる。
Cnt=(Imax−Imin)/(Imax+Imin) ・・・(3)
ILS値=∂lnI/∂x ・・・(4)
簡易評価値としてNILS値を使う場合には、閾値N2は、0.5≦N2≦20の範囲において製造プロセスに応じて設定されうる。簡易評価値としてコントラスト値Cntを使う場合には、閾値Cnt2は、0.25≦Cnt2≦0.6の範囲において製造プロセスに応じて設定されうる。簡易評価値としてILS値を使う場合には、閾値I2は、1≦I2≦50[1/um]の範囲において製造プロセスに応じて設定されうる。
S108では、評価ポイント毎に、S106で計算した空中像に基づいてパターン線幅(CDc、CDl、CDr)が計算される。この計算では、例えば、最も単純なモデルである固定スライスモデルを用いることができる。固定スライスモデルとは、空中像をある光強度をスライスレベルとしてスライスした時の当該スライスレベルと空中像との交点を線幅の両端のエッジと定義するものである。スライスレベルは、中央のパターンの線幅が目標値になるように選択されうる。
S109(評価ステップ)では、S108で計算した線幅(CDc、CDl、CDr)と目標寸法(80nm)とに基づいて、(5)式に従って評価値ΔCD_RMSが計算される。
ΔCDc=CDc−80
ΔCDl=CDl−80
ΔCDr=CDr−80
ΔCD_RMS={(ΔCDc+ΔCDl+ΔCDr)/3}1/2
・・・(5)
各有効光源分布における評価値は、図16中にC1で示されている。なお、図16では、説明の便宜のために、NILS値が閾値N2を示す有効光源分布における評価値ΔCD_RMSについても示されている。
S110では、S109で計算した評価値が許容範囲であり、かつ、複数の露光条件(有効光源)について計算された評価値のうち最良値であるかどうかが判断される。評価値が小さい方が優れている場合には、最良値とは最小値であり、評価値が大きい方が優れている場合には、最良値とは最大値である。或いは、最良値は特定値である場合もありうる。評価値としてΔCD_RMSを採用する場合、これは、目標線幅との残渣なので、最良値は最小値である。
有効光源分布の選択肢が図16に例示された6種類とすると、NILS値N1が閾値N2より大きい有効光源分布(即ち、S107でYesと判断された有効光源分布。)、かつ、最小の評価値を示す外σ0.65/内σ0.325の有効光源分布が特定された段階でS110においてYesと判断され、当該有効光源分布はS111で露光条件として決定される。
なお、NILS値に対して閾値N2を設けない場合には、外σ0.55/内σ0.275における評価値が最小となるが、実際にこれを選ぶとデバイスの歩留りが悪くなる事が予想される。
S108では、ウエハ上のレジストプロセスの影響をモデル化したVTR方式やVBR、又は光学像をシフトしながら畳み込み積分したレジストモデルなどを用いて線幅が計算されてもよい。ここで、VTRは、”Variable Threshold Resist Model”の略である。VBRは、”Variable Bias Resist Model”の略である。
また、S110における判定の実行回数が規定回数になったら許容値を満たさない場合でも処理を終了する設定にし、計算が無限に繰り返されることを防止してもよい。その場合は、S104、S103、S102、S101の設定の少なくとも1つを変更して再び最適化計算を行うべきである。
このように光強度分布の強弱を簡易評価値として用いることにより、最適化のために要する全体的な時間を短縮するほかに、露光マージンも確保された有効光源分布を決定することができる。
コンピュータ30を用いて最適化された露光条件は、主制御装置20に供給され、主制御装置20は、アクチュエータ22を制御して露光条件を設定する。これにより、ウエハに目標とする結像パターンを形成することができ、また、露光マージンも確保される。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態を説明する。ここで特に言及しない事項については、第1実施形態に従いうる。以下では、第1実施形態と異なる部分を説明する。
図14は、第2実施形態の露光条件決定方法の流れを示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、より詳しくは記憶部32に記憶されたコンピュータプログラム(ソフトウェアコード)に従って制御部31が動作することによって実行される。この実施形態は、主にCD−DOFを最大化することができるような有効光源分布を決定することを目的とする。
CD−DOFとは、プロセスエラーを代表するパラメータであり、露光装置における焦点ずれ(デフォーカス)がどの程度だけ許容されるかを示す指標である。ここでは、一例として、CDが許容値10%に入る焦点深度(DOF)の値である。
図15は、露光光の波長が193nm、投影光学系の開口数(NA)が0.85、外σが0.7、内σが0.467の輪帯照明を用いた際における孤立パターンのCD−DOFを例示する図である。デフォーカス(defocus)量を横軸、線幅を縦軸にとり、多項式などでフィッティングを行う。フッティングの曲線が、目標線幅(ここでは85nm)の±10%に入っている範囲をDOFと定義している。
S105で有効光源分布が計算された後に、S120では、ベストフォーカス位置におけるパターンの像が計算される。なお、S120における処置は、第1実施形態のS106における処理と同じである。
S121では、S120で計算された空中像(光強度分布)の簡易評価値が閾値を満足するかどうかが判定され、満足すればS122に処理が進められ、満足しなければS112に処理が進められる。例えば、3点の評価ポイント(CDc、CDl、CDr)のそれぞれのNILS値のうちの最小のNILS値が簡易評価値とされうる。簡易評価値としてのNILS値が閾値N2を満足しない場合にはS121における判断がNoとなる。この場合、S112において、別の有効光源分布の選択肢が設定される。一方、簡易評価値としてのNILS値が閾値N2を満足する場合にはS121における判断がYesとなり、処理がS122に進められる。
このように本実施形態では、簡易評価値が閾値を満足しない露光条件については、ベストフォーカス時の線幅の計算(S122)およびデフォーカス時の評価(S123−125)を行うことなく、他の露光条件に変更して最適化のための計算が進められる。これにより、最適化のための計算に要する全体的な時間が短縮される。
ここで、最もコントラストが高い像が形成されるはずのベストフォーカス時における像のNILS値が、閾値よりも小さい場合には、デフォーカス時における像もNILS値も当然に閾値より小さいことが予測できる。そこで、上記のように、簡易評価値が閾値を満足しない露光条件については、ベストフォーカス時の線幅の計算(S122)およびデフォーカス時の評価(S123−125)を行うことなく、他の露光条件に変更して最適化のための計算を進めることが好ましい。
S123(第2像計算ステップ)では、設定された条件(現在の有効光源分布を含む)の下で、投影光学系14の像面からずれた面(デフォーカスした面)に形成されるパターンの像が光学シミュレーションにより計算される。
S124では、デフォーカス時におけるパターンの像の線幅が計算される。S125では、予め決められた量のデフォーカス量に到達しているかどうかが判断される。予め決められた量のデフォーカス量に到達していれば、S109に処理が進められ、到達していなければ、S126で別のデフォーカス量が設定され、S123でパターン像が再び計算される。
S109では、S122、S124で計算された線幅に基づいて評価値(例えば、DOF)が計算される。
S110では、S109で計算した評価値が許容範囲であり、かつ、複数の露光条件(有効光源)について計算された評価値のうち最良値であるかどうかが判断される。評価値が許容範囲であり、かつ、最良値となる有効光源分布が特定された段階でS110においてYesと判断され、当該有効光源分布はS111で露光条件として決定される。以上の処理により、最大のDOFが得られる有効光源分布が決定されうる。
このように、デフォーカス時における線幅までも考慮して最適化を行う場合には計算量が膨大になり、最適化に要する時間が長くなる。よって、簡易評価値が閾値を満足しない露光条件については、すぐさま他の露光条件に変更して最適化のための計算を進めることが好ましい。
更に、ED−Window(Exposure−Dose−Window)の評価では、各デフォーカス量の設定ごとに露光量をスライスレベルよりも10%増加させたとき、および、10%減少させたときのパターンの線幅が計算されうる。
ED−Windowは、露光量が10%変わっても線幅が許容値に入るようなDOFと定義され、露光工程における変動要因をより厳しく見積もった評価値となっている。このようなED−Windowを評価量として扱う際にも、同じようにベストフォーカスのベスト露光量での光強度分布の強弱を評価するための閾値に設定することにより、大幅に露光条件の決定の効率が向上する。
以上のように、この実施形態によれば、DOFを含めた評価値に基づいて露光条件を決定する際における最適化に要する全体的な時間を短縮することができる。
第1実施形態の露光条件決定方法の流れを示すフローチャートである。 デバイスの製造方法を例示的に示す図である。 デバイスの製造方法を例示的に示す図である。 LSIのブロックのレイアウトを例示的に示す図である。 本発明の好適な実施形態の露光装置の概略更生を例示的に示す図である。 露光条件決定プログラムを実行するコンピュータの構成例を示す図である。 有効光源分布と投影光学系の像面に形成される像との関係を例示的に説明する図である。 輪帯照明における有効光源分布(a)とそれを形成するための円錐プリズム(b)を例示的に示す図である。 重極照明における有効光源分布(a)とそれを形成するための角錐プリズムを例示的に示す図である。 円錐プリズムの配置(a)とそれに対応する有効光源分布(b)を例示的に示す図である。 円錐プリズムの配置(a)とそれに対応する有効光源分布(b)を例示的に示す図である。 有効光源分布を例示的に示す図である。 マスクパターンを例示的に示す図である。 第2実施形態の露光条件決定方法の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態におけるCD−DOFを例示的に示す図である。 第1実施形態における有効光源の変化に応じた簡易評価値および評価値を例示的に示す図である。
符号の説明
1 光源
2 光束整形光学系
3 回折光学素子
4 フーリエ変換レンズ
5 ズーム光学系
6a ハエの目レンズ入射面
6b ハエの目レンズ射出面
7 絞り部材
8 照射レンズ
9 視野絞り
13 マスク
14 投影光学系
15 ウエハ
16 検出器
30 コンピュータ
32 記憶部
100 第1光学ユニット
200 第2光学ユニット
201 照明形状変換器
202 照明形状変換器
300 第3光学ユニット

Claims (6)

  1. 原版を照明光学系によって照明して投影光学系を介して基板を露光する露光装置において使用される露光条件を決定する露光条件決定方法であって、
    前記露光条件の仮の値を設定するステップと、
    前記投影光学系の像面における光強度分布について光の強弱を評価するための簡易評価条件、および、前記像面に形成される像の線幅を評価するための線幅評価条件を設定するステップと、
    該設定された前記露光条件の仮の値を用いて前記投影光学系の像面における光強度分布を計算し、該計算された光強度分布を前記簡易評価条件で評価して簡易評価値を計算する第1評価ステップと、
    前記簡易評価値が許容値を満たす場合に、前記像面に形成される像の線幅を計算し、該計算された線幅を前記線幅評価条件で評価して線幅に関する評価値を計算する第2評価ステップと、
    前記第2評価ステップで計算された前記線幅に関する評価値が許容範囲内の値を示す前記露光条件の値を決定するステップとを有し、
    前記第1評価ステップで計算された前記簡易評価値が許容値を満たさない場合に、前記第2評価ステップを行うことなく該設定された露光条件の仮の値を変更して前記第1評価ステップを繰り返す
    ことを特徴とする露光条件決定方法。
  2. 前記簡易評価値は、前記投影光学系の像面における光強度分布のNILS値、ILS値およびコントラスト値のいずれかである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の露光条件決定方法。
  3. 前記簡易評価値が許容値を満たす場合に、前記第2評価ステップにおいて、前記像面からずれた位置に形成される像の線幅を更に計算し、前記像面に形成される像および前記像面からずれた位置に形成される像を前記線幅評価条件で評価して線幅に関する評価値を計算することを特徴とする請求項1に記載の露光条件決定方法。
  4. 前記露光条件は、照明条件を含む、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の露光条件決定方法。
  5. 前記露光条件は、有効光源分布を含む、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の露光条件決定方法。
  6. 原版を照明光学系によって照明して投影光学系を介して基板を露光する露光装置において使用される露光条件を決定する露光条件決定方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、前記露光条件決定方法は、
    前記露光条件の仮の値を設定するステップと、
    前記投影光学系の像面における光強度分布について光の強弱を評価するための簡易評価条件、および、前記像面に形成される像の線幅を評価するための線幅評価条件を設定するステップと、
    該設定された前記露光条件の仮の値を用いて前記投影光学系の像面における光強度分布を計算し、該計算された光強度分布を前記簡易評価条件で評価して簡易評価値を計算する第1評価ステップと、
    前記簡易評価値が許容値を満たす場合に、前記像面に形成される像の線幅を計算し、該計算された線幅を前記線幅評価条件で評価して線幅に関する評価値を計算する第2評価ステップと、
    前記第2評価ステップで計算された前記線幅に関する評価値が許容範囲内の値を示す前記露光条件の値を決定するステップとを有し、
    前記第1評価ステップで計算された前記簡易評価値が許容値を満たさない場合に、前記第2評価ステップを行うことなく該設定された露光条件の仮の値を変更して前記第1評価ステップを繰り返す
    ことを特徴とするコンピュータプログラム。
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