JP2004079714A - アパーチャの最適形状決定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】真に最適な形状のアパーチャを決定することができるアパーチャの最適形状決定装置を得る。
【解決手段】光学シミュレーションにより求められた複数の格子点における光の照射強度に応じて各アパーチャの形状毎に格子点上の照射強度の平均値を計算する平均値計算手段(ST171)と、格子点上の照射強度の平均値に応じて各アパーチャの形状毎に照射強度の分散度の総和を計算する分散度計算手段(ST171)と、最も大きい照射強度の分散度の総和を有するアパーチャの形状を最適形状であると判定する最適形状判定手段(ST171)とを備えた。
【選択図】    図17

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体製造プロセスにおける転写工程で使われる露光装置の、光源下に挿入するアパーチャの最適形状を決めるアパーチャの最適形状決定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図1は半導体製造プロセスにおける転写工程で使われる露光装置を示す構成図であり、図において、1は光源、2はアパーチャ、3はマスク、4は投影レンズ、5はウエハである。
露光装置は、光源1から照射した光をマスク3に当て、マスク3に描画された図形をウエハ5に転写する。この際、光源1の直下にアパーチャ2を挿入して光の照射状況を制御することによって、精度の良い転写をすることができることは公知の事実である。挿入するアパーチャ2の形状によってマスクパターンのウエハ5上への転写結果が大きく左右されるため、アパーチャ2の最適な形状を決めることは、転写工程で非常に重要である。
アパーチャの最適な形状を決める従来の方法は、プロセスエンジニアが考案したいくつかの形状のアパーチャを実際に露光装置に装着して転写実験をした後に、最も転写結果の良くなるものを選ぶか、あるいは次に述べる光学シミュレーションによる方法のどちらか、あるいは両者の併用であった。
【0003】
まず、図2のように光の透過率が0%のアパーチャを細かくメッシュに分割する。これらのメッシュの内、図3に示したように、1箇所のメッシュのみを100%の透過率にして、光源の下に挿入して、光学シミュレーションによって、図4に示すライン&スペース(L/S)パターンのような形状の固定された図形が描画された1枚のマスクをウエハに転写させた結果を求める。光学シミュレーションは、図5の左側に示した図のように、マスクを転写するウエハ上の任意の1チップを対象に実行される。露光装置のステージが移動するので、光学シミュレーションの結果は、ウエハのどのチップにおいても同じとなる。転写結果は、ウエハ上のチップ1個に照射される光のエネルギーが図5の右側に示した図のように、チップ上の各場所における光の照射強度の数値として表示される。この数値は、予め光学シミュレータへ指定されたシミュレーションの密度を基に、光学シミュレータがチップ上に設定した格子点における光の照射エネルギーが相対値として表されたものである。この数値が0の場合には、チップ上に設定された格子点に光が照射されないことを表す。
【0004】
全てのメッシュについて、上記シミュレーションを繰り返し、得られた個々のメッシュによるシミュレーション結果(マスクに描画された図形のチップへの転写状況)を、図6に示す方法で組み合せて合成する。合成した結果の中から最も転写状況が良くなると考えられる結果を人手で選び、この結果に対する光の透過率100%のメッシュの場所を合成して得られた図形を最適な形状のアパーチャと決める。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のアパーチャの最適形状決定方法は以上のように構成されているので、シミュレーション結果を人手で解析して、最適な形状と思われるアパーチャを決めていた。しかしながら、シミュレーション結果の組み合わせ数は膨大であり、全ての組み合せを解析することはできず、決定したアパーチャの形状が真に最適な形状であるかどうかは分からないという課題があった。
また、唯一の固定形状の図形が描画されたマスクに対してだけ、最適であると考えられるアパーチャの形状を決めることはできても、これ以外の形状の図形が描画されたマスクに対して最適であるどうかを決めることはできない。実デバイスの製造で使われるマスクに描画される図形の形状は多種多様であり、従来の方法では、形状の複雑な図形が描画されたマスクに対して真に最適なアパーチャの形状を決めることは不可能であった。
【0006】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、真に最適な形状のアパーチャを決定することができるアパーチャの最適形状決定装置を得ることを目的とする。
また、マスク上に描かれる図形の形状またはパターンを変更した場合も含めて、真に最適な形状のアパーチャを決定することができるアパーチャの最適形状決定装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るアパーチャの最適形状決定装置は、光学シミュレーションにより求められた複数の格子点における光の照射強度に応じて各アパーチャの形状毎に格子点上の照射強度の平均値を計算する平均値計算手段と、格子点上の照射強度の平均値に応じて各アパーチャの形状毎に照射強度の分散度の総和を計算する分散度計算手段と、最も大きい照射強度の分散度の総和を有するアパーチャの形状を最適形状であると判定する最適形状判定手段とを備えたものである。
【0008】
この発明に係るアパーチャの最適形状決定装置は、光学シミュレーション時に、マスク上に描かれる図形の形状を変更するマスク形状変更手段を備えたものである。
【0009】
この発明に係るアパーチャの最適形状決定装置は、マスク形状変更手段において、光学シミュレーション時にマスク上に描かれる図形に対して座標、サイズ、繰り返し等の複数のパラメータを設定し、それらパラメータを変更することで図形の形状を連続的に変更可能にし、平均値計算手段において、形状が変更された各図形毎の各アパーチャの形状毎に格子点上の照射強度の平均値を計算し、分散度計算手段および最適形状判定手段において、平均値に応じて、各図形毎の各アパーチャの形状毎に照射強度の分散度の総和を計算し、最も大きい分散度の総和を有するマスク上に描かれる図形およびアパーチャの形状の組み合せを最適形状であると判定するようにしたものである。
【0010】
この発明に係るアパーチャの最適形状決定装置は、光学シミュレーション時に、マスク上に描かれる図形のパターンを変更するマスクパターン変更手段を備えたものである。
【0011】
この発明に係るアパーチャの最適形状決定装置は、マスクパターン変更手段において、光学シミュレーション時にマスク上に描かれる図形に対して、ライン&スペース、ハンマーヘッド、ホールアレイ、メモリセル等の様々なパターンに変更可能にすると共に、決定されたパターンの図形に対して単一または複数のパラメータを設定し、パラメータを変更することで決定されたパターンの図形の形状を連続的に変更可能にし、平均値計算手段において、それらパターンおよび形状が変更された各図形毎の各アパーチャの形状毎に格子点上の照射強度の平均値を計算し、分散度計算手段および最適形状判定手段において、各パターンの平均値に応じて、各パターンの各図形毎の各アパーチャの形状毎に照射強度の分散度の総和を計算し、最も大きい照射強度の分散度の総和を有するマスク上に描かれるパターンおよび図形およびアパーチャの形状の組み合せを最適形状であると判定するようにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
この実施の形態1は、得られた光学シミュレーション結果の全ての組み合せの中から最も良い結果を選び出して、アパーチャの最適な形状を自動判定するアパーチャの最適形状決定装置を示すものである。
【0013】
光の透過率が0%のアパーチャを図2のように細かくメッシュに分割する。これらのメッシュの内、図3のように1箇所のメッシュのみを透過率100%にして光源の下に挿入し、光学シミュレーションによってマスクに描画された図形をウエハ上に転写した際の結果を求める。転写結果は、図5の右側の図のように、チップ上に設定された格子点上の数値として表される。この数値は、チップに照射される光のエネルギーをチップ上のピンポイント(格子点)について相対的に数値化したものである。このシミュレーションを、分割したアパーチャの全てのメッシュに対して実行する。
得られたアパーチャの個々のメッシュによるシミュレーション結果(マスクのウエハ上への転写状況)を、いくつかの組み合せについて図6のように合成して人手で解析し、最も転写状況が良くなると考えられるシミュレーション結果を選んで、このシミュレーション結果の組み合せに対応するメッシュの組み合せを合成して得られた図形を最適形状のアパーチャとする。ここまでが従来の技術である。
【0014】
この実施の形態1では、得られた個々のメッシュによるシミュレーション結果を以下に説明する手法で解析し、アパーチャの最適な形状を自動で決定できるようにするものである。また、最適な形状を決定するだけでなく、最適な形状から順に1から昇順に順位をつけることができるようにする。
図2と図3で、光の透過率が0%のアパーチャをメッシュに分割して1箇所のみを透過率100%にする方法を説明した。この分割の数をNとする。図2と図3の例では、N=100となる。
図3に示したように、分割したメッシュの1箇所のみを透過率100%にして光学シミュレーションをN回実行する。この結果、シミュレーション結果がN個得られる。
得られたN個のシミュレーション結果を基に、図6に示した方法で、全てのシミュレーション結果の組み合せを作ってシミュレーション結果を合成する。組み合せの生成は、メッシュを1箇所だけ透過率100%にした場合から、全箇所(N箇所)を100%にした全ての場合について実行する。従って、生成する組み合せの数の総和をSとすると、
S=+・・・+             (1)
となる。
【0015】
合成して得られたS個のシミュレーション結果の中から最も転写結果の良いものを選ぶ方法は、次の通りとする。
合成して得られた個々のシミュレーション結果について、チップの格子点上の数値の平均値を計算し、これをAとする。
A=格子点上の数値の総和/格子点の数             (2)
図6の合成後のシミュレーション結果を例にとると、格子点の数は全部で5×13=65個あり、これら65個の格子点上の総和は154となる。従って、平均値Aは、
A=154/65=2.3692                (3)
となる(平均値計算手段)。
平均値Aの値が大きいほど、チップ表面に照射される光のエネルギーの総和は大きくなるが、単に総量が大きくなるだけでは良い転写結果を得ることはできない。良い転写結果を得るには、チップ上に照射される光のコントラストが大きくなければならない。そこで、このコントラストの良し悪しを判定するため、チップ上に照射される光の分散度という概念を導入する。この概念について次に述べる。
格子点上のそれぞれの数値について、平均値Aからの分散度を求めて、全格子点における総和を計算する。それぞれの格子点上の数値をE(但し、n=1,2,3,・・・,格子点の総数)とし、分散度の総和をσとすると、
Figure 2004079714
となる(分散度計算手段)。
以上の方法で求めた分散度の総和σの値の大きい順に全ての組み合せに対して、それぞれ順位を付け、1位の組み合せに対応するアパーチャの形状を最適と判定する。σの値が同じである場合には、平均値Aの高いものを上位とする(最適形状判定手段)。
【0016】
この方法を発明した理論的な根拠は以下の通りである。
図7に示したような、固定形状のL/Sパターンが描画されたマスクを使って光学シミュレーションをしたとする。光の透過率を100%にした個々のメッシュによるシミュレーション結果を、図6のようにして組み合せて得られるシミュレーション結果の中から4つの組み合せを選び、1つのチップ上にこのマスクが転写されたときの光の照射状況を図7の「転写結果の測定線」と記した破線に沿ってグラフに表した所、図8から図11のようになったとする。それぞれの図には、チップ上に照射される光の強さの平均値Aを計算して破線で記入してある。これら4つのグラフの内、転写結果が最も良くなるのは、図8に示したように、マスクに描画された図形の内、チップ上に転写したい図形の部分の光の照射強度が強いと共に、それ以外の部分の光の照射強度が弱いことである。即ち、チップ上に照射される光のエネルギーの平均値が高いだけでなく、明暗がはっきりしていることが必要である。例えば、図9のような転写結果となると、照射される光のエネルギーの平均値は高いが、暗い部分が全くないためマスクの図形をチップ上に転写することはできない。また、図10のように照射される光のエネルギーの平均値が低くなった場合も、レジストが感光しないため、マスクの図形をチップ上に転写することはできない。また、図11のようになった場合も、ある特定の部分だけ転写状況が良いが、全体として良い転写結果が得られない。従って、平均値と、平均値からの分散度が大きなシミュレーション結果となったときに最も良好な転写結果が得られると判断することができる。
以上の考え方に基づき、分散度の総和σを計算することにより、合成したS個のシミュレーション結果に順位を付けることができる。この結果として、最も順位の高いシミュレーションの合成結果に対応する透過率100%のメッシュの組み合せによって得られる図形を最適なアパーチャの形状と判定することができる。
【0017】
以上のように、この実施の形態1によれば、平均値計算手段、分散度計算手段、および最適形状判定手段を、ソフトウェア化し、コンピュータ等によって自動化することにより、真に最適な形状のアパーチャを決定することができる。
【0018】
実施の形態2.
この実施の形態2は、ある特定パターンの図形の形状を連続的に変化させて、アパーチャの最適な形状を自動判定するアパーチャの最適形状決定装置を示すものである。
【0019】
この実施の形態2は、唯一の固定形状の図形が描画されたマスクを1枚だけ使って光学シミュレーションするのみに留まっていた従来の方法を改善するものである。例えば、従来は図4に示すように、形状の固定された唯一の図形が描画されたマスクでしかシミュレーションすることができなかった。
これを、図12に示すように、複数(または単一)のパラメータを導入してマスクに描画する特定パターンの図形の形状(座標、サイズ、繰り返し等)を連続的に変えることができるようにする。図4のライン&スペース(L/S)のマスクパターンを例にとると、従来のアパーチャの最適形状決定では、ライン幅=0.15[μm]・スペース幅=0.18[μm]・長辺の長さ=1.60[μm]等と固定された1つのマスクパターンだけを使ってアパーチャの形状を決めていた。これを、図12のようにライン幅とスペース幅とにそれぞれLとSと、長辺の長さをHというようにパラメータを設定する。これらのパラメータに、例えば、長辺の長さをH=1.60[μm]に固定し、ライン幅=0.12〜0.18[μm]・スペース幅=0.15〜0.21[μm]の幅で、それぞれ0.005[μm]刻みで連続的に変化させるように値を設定する(マスク形状変更手段)。
この設定を基にパラメータL,Sで割り付けられた全ての値の組み合せを作ってマスクに描画する図形を生成し、それぞれのマスクに対して、実施の形態1で説明した方法によってアパーチャの形状に順を付ける。
パラメータL,Sに割り付けられた全ての値の組み合せそれぞれのシミュレーション結果に対して、アパーチャの形状に順位が付いているので、これらの順位を集計して最も順位の数値の小さいものを最適な形状のアパーチャと判定する。
【0020】
以上のように、この実施の形態2によれば、光学シミュレーション時に、マスク上に描かれる図形の形状を変更するマスク形状変更手段を、ソフトウェア化し、コンピュータ等によって自動化することにより、マスク上に描かれる図形の形状を変更した場合も含めて、真に最適な形状のアパーチャを決定することができる。
【0021】
実施の形態3.
この実施の形態3は、様々なパターンの図形を使ってアパーチャの最適形状を自動判定するアパーチャの最適形状決定装置を示すものである。
【0022】
マスク上に描く図形をL/Sだけというように固定されたパターンに限定するのではなく、図13に示すように、ハンマーヘッド、ホールアレイ、またはメモリセル等の様々なパターンの図形を描画することができるようにする。また、これらそれぞれのパターンの図形に対しても、任意に複数(または単一)のパラメータを設定して、形状を連続的に変化させることができるようにする(マスクパターン変更手段)。例えば、図14に示すように、ハンマーヘッドのパターンの図形に対してパラメータを設定する。Sh、h、wの値を固定にして、L=0.12〜0.18[μm]・S=0.15〜0.21[μm]の幅でそれぞれ0.005[μm]刻みで連続的に変化させるように値を設定して、パラメータL,Sに設定された全ての値の組み合せから生成した図形のマスクに対して実施の形態2で示した方法によって、アパーチャの最適形状を決めるようにする。
【0023】
以上のように、この実施の形態3によれば、光学シミュレーション時に、マスク上に描かれる図形のパターンを変更するマスクパターン変更手段を、ソフトウェア化し、コンピュータ等によって自動化することにより、マスク上に描かれる図形のパターンを変更した場合も含めて、真に最適な形状のアパーチャを決定することができる。
【0024】
実施の形態4.
この実施の形態4は、ソフトウェア化して、コンピュータ等によって自動実行するアパーチャの最適形状決定装置を示すものである。
【0025】
光学シミュレーションの実行、図形の形状を変えるためのパラメータ割り付け、シミュレーション結果の集計、最適形状のアパーチャの決定をソフトウェアで自動実行する。本来人手であっても理論上は実現可能であるが、上記実施の形態1から上記実施の形態3を人手で実行するには作業負荷が膨大となるため事実上不可能であった。
図15から図17は光学シミュレーション部分のフローチャートである。まず、図15から説明する。ステッパ情報(ST153)は、転写工程で使用する露光装置の仕様(光源に使用する光の波長、レンズの使用等)が記述されたファイルであり、図15で実行される全ての光学シミュレーションに共通の内容である。マスク(ST154)は、ウエハ上に転写するマスクの図形が、光学シミュレータに読み込ませることができる形式で記述されたファイルである。このマスクのファイルには、従来は固定されていた1つのパターンしか記述することができなかった。アパーチャの形状情報(ST155)は、光源の下に挿入するアパーチャの形状が記述されたファイルである。メッシュに分割したアパーチャの1つのメッシュだけを透過率100%にした情報が記述されている。このファイルの内容は、光学シミュレータ1回の実行毎に変る。光学シミュレーションは、アパーチャのメッシュの数だけ実行し、1回のシミュレーション実行毎にシミュレーション結果を1個ずつ得る(ST156)。従って、シミュレーション結果は、全部でアパーチャのメッシュの数だけ得られる。
図16は、図15のフローチャートによって得られたシミュレーション結果の全ての組み合せについてシミュレーション結果を合成するフローチャートである。ここで言う組み合せとは、透過率が100%のメッシュの数が1個の場合から、全てのメッシュが透過率100%になった場合までの全ての組み合せを意味する。但し、透過率100%のメッシュを重複して選ぶ組み合せを生成してはならない。図15のフローチャートによって得られたシミュレーション結果から必要な結果を1つないし複数個選んで入力し(ST163)、シミュレーション結果合成処理(ST162)1回につき1個の合成結果(ST164)を出力する。この処理を、図15のフローチャートによって得られた全てのシミュレーション結果の組み合せ(ST161)の数だけ繰り返す。
図16のフローチャートによって合成した結果は、図17のフローチャートに示すようにアパーチャの最適形状決定処理によって、最も転写状況の良い合成結果が得られる組み合せを抽出し、最適形状のアパーチャとして出力する。
この発明では、アパーチャの最適形状決定処理(ST171)を、実施の形態1で説明した方法を用いて自動で実行する。このとき、アパーチャの最適形状を判定するだけでなく、転写状況の良い順に1から昇順に順位を付ける(ST173)。
【0026】
図18は実施の形態2で示した処理を自動化するためのフローチャートである。マスク生成用テンプレート(ST183)には、図12と図14に示したように、形状とサイズとがパラメータによって定義されたテンプレートの情報が書き込まれている。このテンプレートは、マスク生成用パラメータ設定情報(ST184)に記述されたパラメータの設定値を見て、マスク生成用テンプレートに値を代入し、シミュレーション用のマスク(ST185)を生成する。
図19は図18のフローチャートで生成した全てのマスクに対する光学シミュレーションのフローチャートである。図15の光学シミュレーションのフローチャートを、全てのマスクに対して実行する。得られるシミュレーション結果は、全てのマスクに対してそれぞれアパーチャのメッシュの数の回数だけシミュレーションした結果となる。
図20は、同一マスク毎のシミュレーション結果の全ての組み合せを合成したものである。この際、異なるマスクを使って実行した光学シミュレーションの結果を組み合わせることはせず、組み合せの生成は、同一マスクによるシミュレーション結果だけで閉じるものとする。このようにして、生成した全ての合成結果の中から最適な形状のアパーチャを決定する処理は、図21のようにする。
図21はそれぞれのマスク毎に最適なアパーチャから順番に1から昇順の順位を付けるフローチャートである。このようにマスク単位で付けられた順位を全マスクを対象に集計して、図22のフローチャートによって全マスクを対象にした時に最も順位の高くなるアパーチャの形状を最適と判定する。
例えば、シミュレーション対象となるマスクが4枚あったとして、あるアパーチャの形状に対応する順位が各マスク毎にそれぞれ1、4、2、1であったとする。この順位を合計した数(この例では、1+4+2+1=8)を求め、最も数値が小さいものを最適と判断する。
【0027】
図23は実施の形態3で示した処理を自動化するためのフローチャートである。図18のフローチャートに加え、マスク生成用テンプレートを固定ではなく、差し替えでマスクを生成できるようにしている。この時、マスク生成用パラメータ設定情報(ST235)も、使用するマスク生成用テンプレート毎に用意する。これらマスク生成に必要な情報を読み込んで、マスク生成処理(ST233)を実行する。1回の処理毎にマスクが1個生成される。
図24は図23のフローチャートで生成した全てのマスクそれぞれに対して、アパーチャのメッシュの数の数回だけ光学シミュレーションをするフローチャートである。
同じマスクをアパーチャの個々のメッシュについて光学シミュレーションした結果の全ての組み合せを合成するフローチャートは、図20と同じである。また、全ての合成結果の中から最適な形状のアパーチャを決定する処理は、図21と図22のフローチャートと同じである。
【0028】
以上のように、この実施の形態4によれば、光学シミュレーション時も含めてソフトウェア化し、コンピュータ等によって自動化することにより、マスク上に描かれる図形の形状およびパターンを変更した場合も含めて、真に最適な形状のアパーチャを決定することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、光学シミュレーションにより求められた複数の格子点における光の照射強度に応じて各アパーチャの形状毎に格子点上の照射強度の平均値を計算する平均値計算手段と、格子点上の照射強度の平均値に応じて各アパーチャの形状毎に照射強度の分散度の総和を計算する分散度計算手段と、最も大きい照射強度の分散度の総和を有するアパーチャの形状を最適形状であると判定する最適形状判定手段とを備えるように構成したので、平均値計算手段、分散度計算手段、および最適形状判定手段を自動化することにより、真に最適な形状のアパーチャを決定することができる効果がある。
【0030】
この発明によれば、光学シミュレーション時に、マスク上に描かれる図形の形状を変更するマスク形状変更手段を備えるように構成したので、マスク上に描かれる図形の形状を変更した場合も含めて、真に最適な形状のアパーチャを決定することができる効果がある。
【0031】
この発明によれば、マスク形状変更手段において、光学シミュレーション時にマスク上に描かれる図形に対して座標、サイズ、繰り返し等の複数のパラメータを設定し、それらパラメータを変更することで図形の形状を連続的に変更可能にし、平均値計算手段において、形状が変更された各図形毎の各アパーチャの形状毎に格子点上の照射強度の平均値を計算し、分散度計算手段および最適形状判定手段において、平均値に応じて、各図形毎の各アパーチャの形状毎に照射強度の分散度の総和を計算し、最も大きい分散度の総和を有するマスク上に描かれる図形およびアパーチャの形状の組み合せを最適形状であると判定するように構成したので、マスク上に描かれる図形の形状を変更した場合も含めて、真に最適な形状のアパーチャを決定することができる効果がある。
【0032】
この発明によれば、光学シミュレーション時に、マスク上に描かれる図形のパターンを変更するマスクパターン変更手段を備えるように構成したので、マスク上に描かれる図形のパターンを変更した場合も含めて、真に最適な形状のアパーチャを決定することができる効果がある。
【0033】
この発明によれば、マスクパターン変更手段において、光学シミュレーション時にマスク上に描かれる図形に対して、ライン&スペース、ハンマーヘッド、ホールアレイ、メモリセル等の様々なパターンに変更可能にすると共に、決定されたパターンの図形に対して単一または複数のパラメータを設定し、パラメータを変更することで決定されたパターンの図形の形状を連続的に変更可能にし、平均値計算手段において、それらパターンおよび形状が変更された各図形毎の各アパーチャの形状毎に格子点上の照射強度の平均値を計算し、分散度計算手段および最適形状判定手段において、各パターンの平均値に応じて、各パターンの各図形毎の各アパーチャの形状毎に照射強度の分散度の総和を計算し、最も大きい照射強度の分散度の総和を有するマスク上に描かれるパターンおよび図形およびアパーチャの形状の組み合せを最適形状であると判定するように構成したので、マスク上に描かれる図形のパターンを変更した場合も含めて、真に最適な形状のアパーチャを決定することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体製造プロセスにおける転写工程で使われる露光装置を示す構成図である。
【図2】光の透過率0%のアパーチャのメッシュ分割を示す説明図である。
【図3】光の透過率0%のアパーチャをメッシュに分割して1個所だけを透過率100%にした場合を示す説明図である。
【図4】形状の固定されたL/Sパターンのマスクを示す説明図である。
【図5】ウエハ上のチップ1個を対象にして透過率100%にしたアパーチャの1箇所のメッシュだけによる転写状況を光学シミュレーションによって求めた場合を示す説明図である。
【図6】光学シミュレーション結果の組み合せから1つを取り出して転写結果を合成した場合を示す説明図である。
【図7】チップへの転写結果を破線に沿って確認する場合を示す説明図である。
【図8】チップへの転写結果の一例(その1)を示す特性図である。
【図9】チップへの転写結果の一例(その2)を示す特性図である。
【図10】チップへの転写結果の一例(その3)を示す特性図である。
【図11】チップへの転写結果の一例(その4)を示す特性図である。
【図12】図形の形状を決めるためのパラメータを示す説明図である。
【図13】任意の形状の図形が描画されたマスク(ハンマーヘッドの突き合わせの例)を示す説明図である。
【図14】任意の形状の図形が描画されたマスクの形状(ハンマーヘッドの突き合わせの例)をパラメータを導入して連続的に変化される場合の説明図である。
【図15】光学シミュレーション部分を示すフローチャートである。
【図16】図15のフローチャートによって得られたシミュレーション結果の全ての組み合せについてシミュレーション結果を合成する処理を示すフローチャートである。
【図17】最も転写状況の良い合成結果が得られる組み合せを抽出し最適形状のアパーチャを出力する処理を示すフローチャートである。
【図18】実施の形態2で示した処理を示すフローチャートである。
【図19】図18のフローチャートで生成した全てのマスクに対する光学シミュレーションを示すフローチャートである。
【図20】同一マスク毎のシミュレーション結果の全ての組み合せを合成する処理を示すフローチャートである。
【図21】それぞれのマスク毎に最適なアパーチャから順番に1から昇順の順位を付ける処理を示すフローチャートである。
【図22】全マスクを対象にした時に最も順位の高くなるアパーチャの形状を最適と判定する処理を示すフローチャートである。
【図23】実施の形態3で示した処理を示すフローチャートである。
【図24】アパーチャのメッシュの数の数回だけ光学シミュレーションをする処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 光源、2 アパーチャ、3 マスク、4 投影レンズ、5 ウエハ。

Claims (5)

  1. 複数のアパーチャの形状のそれぞれについて光学シミュレーションにより求められ、チップ上に設定された複数の格子点における光の照射強度に応じて、各アパーチャの形状毎に格子点上の照射強度の平均値を計算する平均値計算手段と、
    上記照射強度および上記平均値に応じて、各アパーチャの形状毎に照射強度の分散度の総和を計算する分散度計算手段と、
    上記分散度計算手段により求められた上記分散度の総和のうちで最も大きい分散度の総和を有するアパーチャの形状を最適形状であると判定する最適形状判定手段とを備えたアパーチャの最適形状決定装置。
  2. 光学シミュレーション時に、マスク上に描かれる図形の形状を変更するマスク形状変更手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のアパーチャの最適形状決定装置。
  3. マスク形状変更手段は、光学シミュレーション時にマスク上に描かれる図形に対して座標、サイズ、繰り返し等の複数のパラメータを設定し、それらパラメータを変更することで図形の形状を連続的に変更可能にし、
    平均値計算手段は、形状が変更された各図形毎の各アパーチャの形状毎に格子点上の照射強度の平均値を計算し、
    分散度計算手段および最適形状判定手段は、上記平均値に応じて、各図形毎の各アパーチャの形状毎に照射強度の分散度の総和を計算し、最も大きい分散度の総和を有するマスク上に描かれる図形およびアパーチャの形状の組み合せを最適形状であると判定することを特徴とする請求項2記載のアパーチャの最適形状決定装置。
  4. 光学シミュレーション時に、マスク上に描かれる図形のパターンを変更するマスクパターン変更手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のアパーチャの最適形状決定装置。
  5. マスクパターン変更手段は、光学シミュレーション時にマスク上に描かれる図形に対して、ライン&スペース、ハンマーヘッド、ホールアレイ、メモリセル等の様々なパターンに変更可能にすると共に、決定されたパターンの図形に対して単一または複数のパラメータを設定し、パラメータを変更することで決定されたパターンの図形の形状を連続的に変更可能にし、
    平均値計算手段は、上記パターンおよび形状が変更された各図形毎の各アパーチャの形状毎に格子点上の照射強度の平均値を計算し、
    分散度計算手段および最適形状判定手段は、各パターンの上記平均値に応じて、各パターンの各図形毎の各アパーチャの形状毎に照射強度の分散度の総和を計算し、最も大きい分散度の総和を有するマスク上に描かれるパターンおよび図形およびアパーチャの形状の組み合せを最適形状であると判定することを特徴とする請求項4記載のアパーチャの最適形状決定装置。
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