JP2010098008A - 露光装置及びデバイスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フォーカス検出に要する時間の短縮に有利な露光装置を提供する。
【解決手段】物体面に配置されたレチクルのパターンを像面に配置された基板に投影する投影光学系を備える露光装置であって、前記基板を保持するステージに配置された位相シフト型のマークと、前記物体面又は前記物体面と光学的に共役な位置に配置され、前記投影光学系を介して前記マークの像を撮像する撮像素子と、前記撮像素子で撮像された前記マークの像のうち一対のエッジ部によって形成されるエッジ像の間隔に基づいて、前記マークの前記投影光学系の光軸方向の位置を算出する算出部と、を有することを特徴とする露光装置を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、露光装置及びデバイスの製造方法に関する。
フォトリソグラフィー(焼き付け)技術を用いて半導体メモリや論理回路などの微細な半導体デバイスを製造する際に、投影露光装置が従来から使用されている。投影露光装置は、レチクル(マスク)に形成されたパターン(回路パターン)を投影光学系によってウエハ等の基板に投影してパターンを転写する。
投影露光装置においては、半導体デバイスの微細化(高集積化)に伴い、より高い解像力でレチクルのパターンをウエハに転写することが要求されている。投影露光装置で転写できる最小の寸法(解像度)は、露光に用いる光(露光光)の波長に比例し、投影光学系の開口数(NA)に反比例する。従って、露光光の波長を短くすればするほど解像力はよくなる。このため、近年では、KrFエキシマレーザー(波長約248nm)やArFエキシマレーザー(波長約193nm)が露光光として用いられ、Fレーザー(波長約197nm)や極端紫外線(EUV)光の実用化も進んでいる。
また、投影露光装置には、露光領域の拡大も要求されている。このため、近年では、略正方形形状の露光領域をウエハに縮小して一括露光する露光装置(ステッパー)から、露光領域を矩形スリット形状としてレチクルとウエハを相対的に走査する露光装置(スキャナー)が主流となっている。
このような露光装置を用いて露光を行う際には、レチクルとウエハとを位置合わせ(アライメント)する必要があり、露光装置には複数のアライメント光学系が構成されている。アライメント光学系は、例えば、オフアクシスアライメント光学系と、TTL(Through The Lens)アライメント光学系とを含む。オフアクシスアライメント光学系は、投影光学系を介さずに、ウエハ上のアライメントマークを検出する。また、TTLアライメント光学系は、TTR(Through The Reticle)光学系とも呼ばれ、投影光学系を介して、レチクル上のアライメントマークに対するウエハ上のアライメントマークの位置を検出する。
また、露光装置には、ウエハ面位置検出手段として、斜入射方式のフォーカス−レベリング検出系が構成されている。フォーカス−レベリング検出系は、レチクルのパターンが転写されるウエハ面(又はウエハステージ上の基準プレート面)に対して斜め方向から光を照射し、ウエハ面(又は基準プレート面)から斜めに反射する反射光を検出する。フォーカス−レベリング検出系では、ウエハ面(又は基準プレート面)からの反射光を撮像する撮像素子(撮像面)が反射光の反射点と略共役になるように配置されている。従って、ウエハ(又は基準プレート)の投影光学系の光軸方向の位置ずれ(デフォーカス)は、フォーカス−レベリング検出系の撮像素子上で位置ずれとして計測される。
なお、投影光学系が露光熱を吸収したり、周囲の環境が変動したりすると、フォーカス−レベリング検出系の計測原点と投影光学系の焦点面とに誤差が発生してしまう。そこで、TTLアライメント光学系は、かかる誤差を計測する(フォーカスキャリブレーション)機能も有している。
図26及び図27を参照して、TTLアライメント光学系を用いた従来のアライメント検出及びフォーカス検出について説明する。
図26に示すように、レチクル1100は、投影光学系1200の物体面側に配置される。また、TTLアライメント光学系1300は、レチクル1100の開口1110を介して、ウエハステージ1400(即ち、ウエハステージ1400に設けられた基準プレート1500)を観察することができるように配置される。基準プレート1500には格子状パターン1510が形成され、レチクル1100の開口1110にも格子状パターン1112が形成されている。また、TTLアライメント光学系1300は、照明用ファイバー1310、視野絞り1320、ハーフミラー1330、結像レンズ1340及び撮像素子1350で構成されている。
基準プレート1500が所定の位置に位置決めされると、TTLアライメント光学系1300は、図27に示すように、基準プレート1500の格子状パターン1510と、レチクル1100の開口1110の格子状パターン1112とを並んで撮像する。そして、図27に示す格子状パターン1510と格子状パターン1112の縦方向の相対ズレ量を計測することで基準プレート1500とレチクル1100とのアライメント検出が行われる。
一方、基準プレート1500とレチクル1100とのフォーカス検出は、以下のように行われる。
まず、レチクル1100の開口1110の格子状パターン1112を撮像素子1350で撮像し、かかる撮像信号から波形のコントラストが最良となるように結像レンズ1340の光軸方向の位置を調整する。これにより、レチクル1100と撮像素子1350(の撮像面)とのフォーカス合わせが行われることになる。
次に、同様に、基準プレート1500の格子状マーク1510を撮像素子1350で撮像し、基準プレート1500を光軸方向に移動させてフォーカス合わせを行う。これにより、レチクル1100と、基準プレート1500と、撮像素子1350(の撮像面)とのフォーカス合わせが行われることになる。
このような、TTLアライメント光学系を用いたアライメント検出及びフォーカス検出に関する技術については、特許文献1乃至5に開示されている。また、TTLアライメント光学系を用いるのではなく、レチクル上の非対称格子パターンをウエハに転写し、かかるレジストパターンの位置を計測することでフォーカス検出を行う技術も特許文献6に開示されている。
特開昭62−058624号公報 特開昭63−220521号公報 特開平04−348019号公報 特開平06−324472号公報 特開2004−266273号公報 特開2002−055435号公報
近年では、露光光の短波長化や投影光学系の高NA化などによって、焦点深度が極めて小さくなり、露光すべきウエハ面を最良結像面に合わせ込む精度、所謂、フォーカス精度もますます厳しくなってきている。また、半導体デバイスの微細化によって、オーバーレイ(重ね合わせ)精度も厳しくなってきている。そこで、装置の性能を維持するために、フォーカスやアライメントのキャリブレーションの頻度を多くする必要がでてきている。なお、キャリブレーションの間は、半導体デバイスの製造を停止しなければならないため、キャリブレーションに要する時間を低減することが半導体デバイスのコストダウン(スループットの向上)につながる。
しかしながら、特許文献1、3及び4に開示された技術は、ウエハステージを投影光学系の光軸方向に走査して波形のコントラスト又は光量が最大となる位置を求めているため、ウエハステージの走査に長時間を要してしまう。また、特許文献2に開示された技術は、偏心絞りを用いることでウエハステージの走査をなくしているが、アライメント検出を同時に行うことができないため、スループットの低下を招いてしまう。また、特許文献5には、アライメント検出は開示されているが、フォーカス検出が開示されていない。
一方、特許文献6に開示された技術は、ベストフォーカス位置を高精度に検出することができるが、ウエハにレジストパターンを形成しなければならないため、TTLアライメント光学系を用いた他の技術に比べて、スループットの点で劣っている。
なお、露光光としてEUV光を用いる露光装置(EUV露光装置)におけるTTLアライメント光学系には、EUV露光装置に固有の問題も存在する。例えば、EUV露光装置では反射型レチクルを使用しているため、従来のTTLアライメント光学系を用いることができない。また、EUV露光装置では多層膜ミラーを用いているため、光の反射率が低く、投影光学系を往復する、所謂、ダブルパスの検出方式では光量が不足してしまう。
そこで、本発明は、このような従来技術の課題に鑑みて、フォーカス検出に要する時間の短縮に有利な露光装置を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の側面としての露光装置は、物体面に配置されたレチクルのパターンを像面に配置された基板に投影する投影光学系を備える露光装置であって、前記基板を保持するステージに配置された位相シフト型のマークと、前記物体面又は前記物体面と光学的に共役な位置に配置され、前記投影光学系を介して前記マークの像を撮像する撮像素子と、前記撮像素子で撮像された前記マークの像のうち一対のエッジ部によって形成されるエッジ像の間隔に基づいて、前記マークの前記投影光学系の光軸方向の位置を算出する算出部と、を有することを特徴とする。
本発明の第2の側面としての露光装置は、EUV光を用いて物体面に配置されたレチクルのパターンを像面に配置された基板に投影する投影光学系を備える露光装置であって、前記基板を保持するステージに配置された位相シフト型のマークと、前記EUV光の波長とは異なる波長の光束で前記マークを照明する照明系と、前記物体面又は前記物体面と光学的に共役な位置に配置され、前記投影光学系を介して前記マークの像を撮像する撮像素子と、前記撮像素子で撮像された前記マークの像のうち一対のエッジ部によって形成されるエッジ像の間隔に基づいて、前記マークの前記投影光学系の光軸方向の位置を算出する算出部と、を有することを特徴とする。
本発明の第3の側面としてのデバイスの製造方法は、上述の露光装置を用いて基板を露光するステップと、露光された前記基板を現像するステップと、を有することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、フォーカス検出に要する時間の短縮に有利な露光装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の一側面としての露光装置1の構成を示す図である。露光装置1は、本実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式でレチクル20のパターンをウエハ50に転写する投影露光装置(スキャナー)である。但し、露光装置1は、ステップ・アンド・リピート方式やその他の露光方式も適用することができる。
露光装置1は、図1に示すように、照明装置10と、レチクル20及び基準プレート170を保持するレチクルステージ30と、投影光学系40と、ウエハ50及び基準プレート180を保持するウエハステージ60とを備える。また、露光装置1は、レチクル面位置検出系70と、算出部75と、ウエハ面位置検出系80と、算出部85と、オフアクシスアライメント光学系90と、算出部95とを備える。更に、露光装置1は、TTLアライメント光学系100と、算出部160と、主制御部190とを備える。
照明装置10は、転写用のパターンが形成されたレチクル20を照明し、光源12と、照明光学系14とを有する。
光源12は、例えば、波長約193nmのArFエキシマレーザー、波長約248nmのKrFエキシマレーザーなどのレーザーを使用する。
照明光学系14は、光源12からの光束を用いて被照明面を照明する光学系である。照明光学系14は、レンズ、ミラー、オプティカルインテグレーター、絞りなどを含み、本実施形態では、光束を露光に最適な形状のスリットに成形し、レチクル20を照明する。
レチクル20は、回路パターンを有し、レチクルステージ30に支持及び駆動される。レチクル20から発せされた回折光は、投影光学系40を介して、ウエハ50に投影される。レチクル20とウエハ50とは、光学的に共役の関係に配置される。露光装置1は、スキャナーであるため、レチクル20とウエハ50とを縮小倍率の速度比で走査(スキャン)することによって、レチクル20のパターンをウエハ50に転写する。なお、レチクル20は、レチクル面位置検出系70及び算出部75によって位置が検出され、所定の位置に配置される。
レチクルステージ30は、レチクル20及び基準プレート170を支持する。レチクルステージ30は、リニアモーターなどを利用して、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向及び各軸の回転方向にレチクル20及び基準プレート170を移動させる。
投影光学系40は、物体面からの光束を像面に結像する機能を有する。投影光学系40は、本実施形態では、1/4倍の縮小倍率を有し、レチクル20のパターンからの回折光をウエハ50に結像する。投影光学系40は、屈折系、反射屈折系、或いは、反射系を使用することができる。
ウエハ50は、レジスト(感光剤)が塗布され、レチクル20のパターンが投影(転写)される基板である。また、ウエハ50は、ウエハ面位置検出系80やオフアクシスアライメント光学系90が位置を検出する被検出体でもある。なお、ウエハ50は、ガラスプレートやその他の基板に置換することも可能である。
ウエハステージ60は、ウエハ50及び基準プレート180を支持する。ウエハステージ60は、レチクルステージ30と同様に、リニアモーターなどを利用して、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向及び各軸の回転方向にウエハ50及び基準プレート180を移動させる。
また、ウエハステージ60には、光源12からの光束の一部をウエハステージ60に導くための光ファイバ62が接続されている。更に、ウエハステージ60には、光ファイバ62から射出する光束を整形するためのレンズ64と、レンズ64を通過した光束を基準プレート180に入射させるための折り返しミラー66とが配置されている。
また、レチクルステージ30の位置とウエハステージ60の位置は、例えば、レーザー干渉計などにより監視され、両者は一定の速度比率で駆動される。
レチクル面位置検出系70は、光斜入射系の光学系で構成される。レチクル面位置検出系70は、レチクル20に対して斜め方向から光を照射し、レチクル20から斜めに反射する反射光を検出する。
算出部75は、レチクル面位置検出系70の検出結果に基づいて、レチクル20のZ軸方向(投影光学系40の光軸方向)の位置を算出する。
ウエハ面位置検出系80は、レチクル面位置検出系70と同様に、ウエハ50に対して斜め方向から光を照射し、ウエハ50から斜めに反射する反射光を検出する。
算出部85は、ウエハ面位置検出系80の検出結果に基づいて、ウエハ50のZ軸方向(投影光学系40の光軸方向)の位置を算出する。
オフアクシスアライメント光学系90及び算出部95は、協同して、ウエハ50のアライメント検出を行う。
TTLアライメント光学系100及び算出部160は、協同して、基準プレート170に形成された物体面側マーク172と基準プレート180に形成された像面側マーク182との相対的な位置関係を検出する。また、TTLアライメント光学系100及び算出部160は、レチクルステージ30を移動させることで、レチクル20とウエハステージ60上の基準プレート180との相対的な位置関係を検出することもできる。
主制御部190は、CPUやメモリを有し、照明装置10、レチクルステージ30、ウエハステージ60と電気的に接続されている。更に、主制御部190は、算出部75、85、95及び160とも電気的に接続されている。主制御部190は、上述した各部を介して、露光装置1の動作を制御する。主制御部190は、本実施形態では、アライメント検出(投影光学系40の光軸に直交する方向の位置検出)及びフォーカス検出(投影光学系40の光軸方向の位置検出)に関する動作(算出処理なども含む)を制御する。
以下、TTLアライメント光学系100を用いたアライメント検出及びフォーカス検出について説明する。
TTLアライメント光学系100は、図2に示すように、結像レンズ(結像光学系)101、102及び103と、開口絞り104と、反射ミラー105と、視野絞り106と、撮像素子107とを含む。本実施形態では、結像レンズ101及び102は等倍の結像倍率を有し、結像レンズ103は50倍の結像倍率を有する。図2は、TTLアライメント光学系100の構成を示す図である。
レチクルステージ30上の基準プレート170に形成されたアライメント用の物体面側マーク172は、結像レンズ101及び102を介して、視野絞り106に結像される。また、視野絞り106に結像された物体面側マーク172は、結像レンズ103を介して、撮像素子107上に結像される。そして、撮像素子107で撮像された物体面側マーク172の像は、算出部160に送られる。
一方、ウエハステージ60上の基準プレート180に形成されたアライメント用の像面側マーク182は、光ファイバ62から射出した光束(露光光の波長と同じ波長の光束)によって下方から照明される。上述したように、光ファイバ62と基準プレート180との間には、レンズ64及び折り返しミラー66が配置されており、基準プレート180は所定の照明形状及び角度分布で照明される。像面側マーク182からの散乱光(回折光)は、投影光学系40を介して、レチクルステージ30上の基準プレート170の位置に4倍の倍率で拡大されて結像する。従って、ウエハ側の基準プレート180の像面側マーク182とレチクル側の基準プレート170の物体面側マーク172とが、TTLアライメント光学系100の撮像素子107に結像されることになる。
ここで、物体面側マーク172及び像面側マーク182について詳細に説明する。
図3は、物体面側マーク172の構成の一例を示す図である。なお、図3(a)は、物体面側マーク172の上面図、図3(b)は、物体面側マーク172のA−A’面における断面図である。物体面側マーク172は、透過基板(例えば、ガラス基板や石英基板)で構成される基準プレート170に形成される。物体面側マーク172は、クロムや酸化クロムなどの遮光膜で構成され、光ファイバ62からの光束を遮光する機能を有する。換言すれば、物体面側マーク172は、光束を十分に遮光(吸収)することができる厚さ(100nm程度)のクロム又は酸化クロムで構成される。物体面側マーク172は、本実施形態では、2つの矩形形状のパターンからなるマーク172xと、マーク172xを90度回転させたマーク172yとを含む。
物体面側マーク172の外形の大きさは、投影光学系40の縮小倍率に応じて決定される。本実施形態では、投影光学系40の縮小倍率が1/4であるため、物体面側マーク172の外形を1/4に縮小し、縮小した物体面側マーク172の外形の寸法が像面側マーク182の約2倍になるようにする。
図4は、像面側マーク182の構成の一例を示す図である。なお、図4(a)は、像面側マーク182の上面図、図4(b)は、像面側マーク182のB−B’面における断面図である。像面側マーク182は、透過基板(例えば、ガラス基板や石英基板)で構成される基準プレート180に形成される。像面側マーク182は、基準プレート180にエッチング処理を施すことで形成され、本実施形態では、四角形形状の段差構造で構成される。このように、像面側マーク182は、遮光膜ではなく、段差構造、所謂、位相シフト型のマークで構成される。
像面側マーク182としての段差構造の段差dは、光ファイバ62からの光束(像面側マーク182を照明する光束)の波長をλ、基準プレート180(透過基板)の屈折率をn、自然数をmとすると、以下の式1を満たす。
d=(2m−1)・λ/{4(n−1)} ・・・(式1)
これにより、像面側マーク182を通過する光束の段差構造(エッジ部)での位相シフト量(段差構造において低い領域(第1の領域)と高い領域(第2の領域)を通過する光束の位相差)が90度の奇数倍となる。なお、式1は最も好ましい段差構造の段差dを示している。従って、位相シフト量は厳密に90度の奇数倍にする必要はなく、90度の奇数倍に対して約±20度の範囲であればよい。
図5を参照して、位相シフト型の像面側マーク182を通過する光束の配光特性について説明する。図5(a)は、像面側マーク182の拡大断面図であって、182L及び182Rのそれぞれは、段差構造の左側及び右側のエッジ部(一対のエッジ部)を示す。また、図5(b)乃至図5(d)は、像面側マーク182を構成する段差構造の段差d(即ち、位相シフト量)を変更して配光特性をシミュレーションした結果を示す図である。詳細には、図5(b)は、位相シフト量(位相差)が90度である場合、図5(c)は、位相シフト量が180度である場合、図5(d)は位相シフト量が270度である場合を示している。
図5(b)及び図5(d)に示すように、位相シフト量が90度の奇数倍となる90度や270度の像面側マーク182では、段差構造のエッジ部近傍の散乱特性がZ軸方向に関して非対称な配光分布となる。Z軸方向に関して非対称な配光分布を発生させる像面側マーク182を結像光学系によって結像させた場合、かかる像面側マーク182がZ軸方向に移動するとXY面内の光強度の重心が移動することになる。これは、像面と光学的に共役な位置の光強度の重心が移動するためである。
一方、図5(c)に示すように、位相シフト量が90度の奇数倍から著しく離れた180度の像面側マーク182では、段差構造のエッジ部近傍の散乱特性がZ軸方向に関してほぼ対称な配光分布となる。このような像面側マーク182を結像光学系によって結像させた場合、かかる像面側マーク182がZ軸方向に移動してもXY面内の光強度の重心移動は少なく、Z軸方向の移動に対して感度が低い。
図3に示す物体面側マーク172及び図4に示す像面側マーク182をTTLアライメント光学系100の撮像素子107で撮像した際の物体面側マーク像172’及び像面側マーク像182’を図6に示す。図6(a)は、撮像素子107によって撮像された物体面側マーク像172’及び像面側マーク像182’の上面図、図6(b)は、物体面側マーク像172’及び像面側マーク像182’のC−C’面における光強度分布を示す図である。
TTLアライメント光学系100(撮像素子107)は、物体面側マーク像172’と像面側マーク像182’とを同時に撮像する。なお、像面側マーク像182’は、物体面側マーク像172’の内側に位置する。また、図6(b)に示すように、物体面側マーク像172’は、遮光膜で構成された物体面側マーク172によって光束が遮光されているため、光強度が低下する。像面側マーク像182’(エッジ像182L’及び182R’)は、像面側マーク182を構成する段差構造のエッジ部182L及び182Rで光強度が低下する。なお、段差構造のエッジ部182L及び182Rでの光強度の低下は、光の散乱現象及びエッジ部の上面/下面の干渉の影響である。
図7を参照して、位相シフト型の像面側マーク182の結像状態を説明する。図7に示すように、光ファイバ62からの光束で照明された基準プレート180の像面側マーク182からの光束(散乱光)は、投影光学系40に入射して、基準プレート170に結像される。更に、像面側マーク182からの光束は、結像レンズ101乃至103で構成される結像光学系を介して、撮像素子107に結像される。
なお、図7(c)に示すように、像面側マーク182を構成する段差構造のエッジ部182L及び182Rのそれぞれにおける散乱光の分布は、等方的ではなく、非対称な分布となる。具体的には、エッジ部182L及び182Rのそれぞれにおける散乱光の分布は、像面側マーク182(段差構造)の中心部から遠ざかる方向の光強度が強く、他の方向の光強度が弱くなっている。また、エッジ部182Lとエッジ部182Rとは光軸に対して対称な構造を有するため、エッジ部182L及び182Rにおける散乱光の分布は、像面側マーク182の中心部に対して折り返し対称となる。このように、本実施形態では、非対称な配光分布の散乱光を発生するために、位相シフト型の像面側マーク182を用いる。特に、位相シフト量(位相差)は、上述したように、90度の奇数倍であると撮像素子107における像面側マーク像182’の変位が大きい。
図7(a)を参照するに、エッジ部182L及び182Rのそれぞれで散乱した光は、光路OPLa及びOPRaを通って撮像素子107に到達し、エッジ像182La’及び182Ra’を形成する。
ここで、図7(b)に示すように、基準プレート180がデフォーカスした場合を考える。この場合、エッジ部182L及び182Rのそれぞれで散乱した光は、光路OPLb及びOPRbを通って撮像素子107に到達し、エッジ像182Lb’及び182Rb’を形成する。
基準プレート180のデフォーカスによって、フォーカス(ピント)が合った状態のエッジ像182La’及び182Ra’に対して、エッジ像182Lb’及び182Rb’が光軸方向に変位する。従って、エッジ像182La’又は182Lb’とエッジ像182Ra’又はエッジ像182Rb’との間隔を計測することで、像面側マーク182(即ち、基準プレート180)のデフォーカス状態を検出することができる。換言すれば、フォーカス検出を行うことができる。
一方、エッジ像182La’又は182Lb’とエッジ像182Ra’又はエッジ像182Rb’との中心位置を計測することで、フォーカスに依存するこなく、像面側マーク182のXY平面内での位置を検出することができる。換言すれば、アライメント検出を行うことができる。
図8を参照して、本実施形態におけるフォーカス検出及びアライメント検出について詳細に説明する。図8(a)及び図8(b)は、TTLアライメント光学系100の撮像素子107で撮像された物体面側マーク像172’及び像面側マーク像182’の光強度分布(図6(b)に相当)を示す図である。
まず、アライメント検出について説明する。図8(a)において、物体面側マーク像172’の撮像素子107上の位置Xrは、物体面側マーク172を構成する2つの矩形形状のマークの像の中心位置(又は重心位置)として検出される。一方、像面側マーク像182’の撮像素子107上の位置Xwは、エッジ像182L’とエッジ像182R’との中心位置として検出される。
従って、物体面側マーク172に対する像面側マーク182の相対的な位置ズレ量ΔXは、以下の式2で表すことができる。
ΔX=(Xr−Xw)/(m1・m2) ・・・(式2)
ここで、m1は、投影光学系40の像面側からの結像倍率(即ち、縮小倍率の逆数、本実施形態では、4倍)、m2は、TTLアライメント光学系100の結像倍率である。
次に、フォーカス検出について説明する。フォーカス検出は、図8(b)に示すように、エッジ像182L’とエッジ像182R’との間の距離(間隔D)を計測することで行われる。
なお、アライメント検出におけるマーク像の位置の計測やフォーカス検出におけるマーク像の間隔の計測には、当業界で周知の信号処理方法を用いることができる。かかる信号処理方法は、例えば、重心処理法、テンプレートマッチング法、折り返し対称処理法、信号ピーク(又はボトム位置)の高次の関数で近似する方法、信号を微分して最大傾斜位置から求める方法などを含む。
本実施形態におけるフォーカス検出の分解能について説明する。具体的な数値例として、光ファイバ62からの光束の波長を248nm、基準プレート180の屈折率を1.5、像面側マーク182を構成する段差構造の段差を124nm(位相差90度相当)とする。また、投影光学系40の像面側からの結像倍率を4倍、TTLアライメント光学系100の結像倍率を100倍とする。TTLアライメント光学系100の撮像素子107としてはCCDを使用し、その画素ピッチを5μmとする。なお、投影光学系40の像面側の開口数(NA)を0.7とし、TTLアライメント光学系100は、投影光学系40からの光束の全てを取り込める開口数(NA)を有する。光ファイバ62からの光束は、レンズ64を介して、0.5のコヒーレンスファクターσを有する。レンズ64は、物体面側マーク172を基準プレート180に逆投影した大きさよりも広い範囲を照明することができるように構成する。また、物体面側マーク172を構成する矩形形状のマークの線幅を1.2μmとする。
上述した数値例における撮像素子107からの信号波形を図9(a)、デフォーカスによる信号波形の変化を図9(b)、エッジ像182L’とエッジ像182R’との間隔のフォーカス依存性を図9(c)に示す。図9(a)は、物体面側マーク像172’及び像面側マーク像182’の光強度分布に相当し、物体面側マーク像172’の内側に像面側マーク像182’が形成されていることがわかる。
図9(b)は、図9(a)に示す像面側マーク像182’の左側のエッジ像182L’(四角形で囲った領域)のデフォーカスによる変化を示している。図9(b)を参照するに、像面側マーク182’の光強度のボトム位置がデフォーカスによって変化している。
また、像面側マーク像182’における2つのエッジ像182L’及び182R’で発生するボトム間の距離(ボトム位置)を算出した。かかるボトム位置の算出には、以下のように、高次関数近似の手法を用いた。まず、光強度が極小となるCCDの画素を求め、その画素と、その画素の近傍の±4画素との合計9画素の光強度データに基づいて、二次関数近似を行う。そして、かかる近似曲線の極小位置を算出して、ボトム位置とする。エッジ像ごとにボトム位置を求め、その距離を間隔Dとした。
図9(c)は、エッジ像182L’とエッジ像182R’との間隔Dのフォーカス依存性を示している。図9(c)に示すように、間隔Dのフォーカス依存性は線形性に優れ、デフォーカス1μm当たりの間隔Dの変化は3.94画素であった。高次関数近似の手法による画素分解能は、1/20画素程度あるため、フォーカス検出において、1000/3.94/20=12.7nm程度の分解能が得られる。なお、デフォーカス量Fzは、エッジ像182L’とエッジ像182R’との間隔Dを用いて、以下の式3で算出することができる。
Fz=(D−D0)/m3 ・・・(式3)
式3において、D0は、オフセットであり、図9(c)における間隔Dのフォーカス依存性を示す式の切片(本実施形態では、261.73)に相当する。また、m3は、図9(c)における間隔Dのフォーカス依存性を示す式の傾き(本実施形態では、3.9397)に相当する。m3は、露光装置1の組み立て時において取得して(即ち、図9(c)に示すようなフォーカス依存性を取得して)システムパラメータとして露光装置1に保存しておく。D0についても、図9(c)に示すようなフォーカス依存性を取得し、特許文献6における露光評価との付き合わせによって求めてシステムパラメータとして露光装置1に保存しておく。また、特許文献2のように、基準プレート180の像面側マーク182の近傍に格子状のマークを配置し、かかるマークのコントラストが最大となる位置を求め、その時の間隔をD0としてもよい。
このように、システムパラメータとして露光装置1に保存されたm3及びD0、及び、エッジ像182L’とエッジ像182R’との間隔Dを式3に代入することで、デフォーカス量Fzを短時間で算出することができる。
これまでは、X軸方向のアライメント検出及びフォーカス検出について説明したが、Y軸方向のアライメント検出及びフォーカス検出も同様に行うことができる。
また、本実施形態では、TTLアライメント光学系100の撮像素子107としてCCD(2次元センサ)を用いている。但し、TTLアライメント光学系100の撮像素子107としてラインセンサを用いてもよい。この場合、ビームスプリッタを配置して光路を2つに分割し、それぞれの計測方向に画素が配列されたラインセンサを用いる。
また、本実施形態では、基準プレート170に物体面側マーク172を形成し、アライメント光学系100を用いた基準プレート170と基準プレート180とのアライメント検出及びフォーカス検出について説明した。但し、像面側マーク172は基準プレート170に形成する必要はなく、レチクル20に形成してもよい。
露光装置1において、TTLアライメント光学系100を用いたアライメント検出及びフォーカス検出が終了すると、露光処理が行われる。具体的には、図10に示すように、TTLアライメント光学系100がレチクル20を照明する光束(露光光)を遮らない位置まで退避し、光ファイバ62による基準プレート180の照明を停止する。そして、ウエハ50がウエハステージ60によって投影光学系40の結像位置に位置決めされると共に、レチクル20がレチクルステージ30によって位置決めされ、露光処理が行われる。ここで、図10は、露光処理を行う際の露光装置1の構成を示す図である。
なお、本実施形態では、TTLアライメント光学系100を移動させているが、光学系の一部を移動させる、或いは、ミラーの挿脱によって、TTLアライメント光学系100が露光光を遮らないようにすることも可能である。
このように、本実施形態の露光装置1では、位相シフト型の像面側マーク182の位置情報に基づいて、フォーカス検出を行う。従って、露光装置1では、ウエハステージ60を投影光学系40の光軸方向(Z軸方向)に走査する必要がなく、フォーカス検出及びアライメント検出を同時に短時間で行うことができる。
<第2の実施形態>
図3に示す物体面側マーク172は、図11に示す物体面側マーク172Aに置換することもできる。図11は、物体面側マーク172Aの構成を示す図である。なお、図11(a)は、物体面側マーク172Aの上面図、図11(b)は、物体面側マーク172AのA−A’面における断面図である。
物体面側マーク172Aは、透過基板(例えば、ガラス基板や石英基板)で構成される基準プレート170に形成される。物体面側マーク172Aは、基準プレート170にエッチング処理を施すことで形成され、本実施形態では、四角形形状の段差構造で構成される。このように、物体面側マーク172Aは、遮光膜ではなく、段差構造、所謂、位相シフト型のマークで構成される。なお、物体面側マーク172Aの段差構造の左側及び右側のエッジ部のそれぞれを172LA及び172RBとする。
物体面側マーク172Aの外形の大きさは、投影光学系40の縮小倍率に応じて決定される。本実施形態では、投影光学系40の縮小倍率が1/4であるため、物体面側マーク172Aの外形を1/4に縮小し、縮小した物体面側マーク172Aの外形の寸法が像面側マーク182の約2倍になるようにする。
物体面側マーク172Aとしての段差構造の段差dは、光ファイバ62からの光束(物体面側マーク172Aを照明する光束)の波長をλ、基準プレート170(透過基板)の屈折率をn、自然数をmとすると、式1を満たす。
図11に示す物体面側マーク172A及び図4に示す像面側マーク182をTTLアライメント光学系100の撮像素子107で撮像した際の物体面側マーク像172A’及び像面側マーク像182’を図12に示す。図12(a)は、撮像素子107によって撮像された物体面側マーク像172A’及び像面側マーク像182’の上面図である。また、図12(b)は、物体面側マーク像172A’及び像面側マーク像182’のC−C’面における光強度分布を示す図である。
TTLアライメント光学系100(撮像素子107)は、物体面側マーク像172A’と像面側マーク像182’とを同時に撮像する。なお、像面側マーク像182’は、物体面側マーク像172A’の内側に位置する。物体面側マーク像172A’(エッジ像172LA’及び172RA’)は、像面側マーク像182’と同様に、物体面側マーク172Aを構成する段差構造のエッジ部172L及び172Rで光強度が低下する。なお、段差構造のエッジ部172LA及び172RAでの光強度の低下は、上述したように、光の散乱現象及びエッジ部の上面/下面の干渉の影響である。
図13を参照して、本実施形態におけるフォーカス検出及びアライメント検出について詳細に説明する。図13(a)及び図13(b)は、TTLアライメント光学系100の撮像素子107で撮像された物体面側マーク像172A’及び像面側マーク像182’の光強度分布(図12(b)に相当)を示す図である。
まず、アライメント検出について説明する。図12(a)において、物体面側マーク像172A’の撮像素子107上の位置Xrは、エッジ像172LA’とエッジ像172RA’との中心位置として検出される。また、上述したように、像面側マーク像182’の撮像素子107上の位置Xwは、エッジ像182L’とエッジ像182R’との中心位置として検出される。
従って、物体面側マーク172Aに対する像面側マーク182の相対的な位置ズレ量ΔXは、式2で表すことができる。
次に、フォーカス検出について説明する。図13(b)に示すように、エッジ像172LA’とエッジ像172RA’との間の距離(間隔)DRに基づいて、物体面側マーク172Aのデフォーカス量を求めることができる。一方、像面側マーク182のデフォーカス量は、エッジ像182L’とエッジ像182R’との間の距離(間隔)Dから求めることができる。
具体的には、像面側マーク182のデフォーカス量Fzは、上述した式3から算出することができる。システムパラメータとして露光装置1に保存されたm3及びD0、及び、エッジ像182L’とエッジ像182R’との間隔Dを式3に代入することで、デフォーカス量Fzを短時間で算出することができる。
また、物体面側マーク172A’のデフォーカス量Frzは、以下の式4から算出することができる。
Frz=(DR−DR0)/m4 ・・・式4
式4において、DR0は、オフセットである。また、m4は、倍率である。m4は、露光装置1の組み立て時において、レチクルステージ30を投影光学系40の光軸方向(Z軸方向)に駆動させながら求めてシステムパラメータとして露光装置1に保存しておく。また、DR0についても同様に、システムパラメータとして露光装置1に保存しておく。
このように、システムパラメータとして露光装置1に保存されたm4及びDR0、及び、エッジ像172LA’とエッジ像172RA’との間隔DRを式4に代入することで、デフォーカス量Frzを短時間で算出することができる。
<第3の実施形態>
図3に示す物体面側マーク172は図14に示す物体面側マーク172Bに、図4に示す像面側マーク182は図15に示す像面側マーク182Bに置換することもできる。図14は、物体面側マーク172Bの構成を示す図である。なお、図14(a)は、物体面側マーク172Bの上面図、図14(b)は、物体面側マーク172BのA−A’面における断面図である。また、図14(c)は、物体面側マーク172Bを構成するマーク172Bxのマーク像172Bx’のA−A’面における光強度分布を示す図である。図15は、像面側マーク182Bの構成を示す図である。なお、図15(a)は、像面側マーク182Bの上面図、図15(b)は、像面側マーク182BのB−B’面における断面図である。また、図15(c)は、像面側マーク182Bを構成するマーク182Bxのマーク像182Bx’のB−B’面における光強度分布を示す図である。
物体面側マーク172Bは、図14(a)に示すように、透過基板(例えば、ガラス基板や石英基板)で構成される基準プレート170に形成される。物体面側マーク172Bは、クロムや酸化クロムなどの遮光膜で構成され、光ファイバ62からの光束を遮光する機能を有する。換言すれば、物体面側マーク172Bは、光束を十分に遮光(吸収)することができる厚さ(100nm程度)のクロム又は酸化クロムで構成される。物体面側マーク172Bは、矩形形状のパターンをX軸方向に配列したマーク172Bxと、矩形形状のパターンをY軸方向に配列したマーク172Byとを含む。
像面側マーク182Bは、図15(a)に示すように、透過基板(例えば、ガラス基板や石英基板)で構成される基準プレート180に形成される。像面側マーク182Bは、基準プレート180にエッチング処理を施すことで形成され、矩形形状の段差構造をX軸方向に配列したマーク182Bxと、矩形形状の段差構造をY軸方向に配列したマーク182Byとを含む。なお、マーク182Bx及び182Byを構成する段差構造の段差dは、式1を満たす。このように、像面側マーク182Bは、遮光膜ではなく、段差構造、所謂、位相シフト型のマークで構成される。
本実施形態におけるフォーカス検出及びアライメント検出について詳細に説明する。X軸方向の位置を検出するためのマーク172Bx及び182BxとY軸方向の位置を検出するためのマーク172By及び182Byとは互いに90度回転させたものである。そこで、以下では、マーク172Bx及び182Bxを用いたフォーカス検出及びアライメント検出についてのみ説明する。
図14(b)及び図14(c)に示すように、TTLアライメント光学系100の撮像素子107で撮像されたマーク像172Bx’は、遮光膜で構成されたマーク172Bxに対応して光強度が低下する。また、図15(b)及び図15(c)に示すように、TTLアライメント光学系100の撮像素子107で撮像されたマーク像182Bx’は、マーク182xを構成する段差構造のエッジ部に対応して光強度が低下する。
マーク172BxのX軸方向の位置に関しては、撮像素子107上の矩形形状のパターンの位置に相当する複数のボトム位置を算出し、それらを平均することでマーク172BxのX軸方向の位置を求めることができる。マーク182BxのX軸方向の位置も同様に、段差構造の位置に相当する複数のボトム位置を算出し、それらを平均することでマーク182BxのX軸方向の位置を求めることができる。そして、式2を用いて、物体面側マーク172Bに対する像面側マーク182Bの相対な位置ズレ量を算出し、アライメント検出を行う。
マーク182Bxのデフォーカス量に関しては、図15(c)に示すように、対となる段差構造に相当するボトム位置の間隔D1、D2及びD3の平均値を求め、かかる平均値を式3のDに代入することで求めることができる。このように、TTLアライメント光学系100を用いてフォーカス検出を行うことができる。
図14に示す物体面側マーク172B及び図15に示す像面側マーク182Bを用いた場合には、平均化効果によって、アライメント検出及びフォーカス検出の精度向上を図ることができる。
<第4の実施形態>
図3に示す物体面側マーク172は図16に示す物体面側マーク172Cに、図4に示す像面側マーク182は図17に示す像面側マーク182Cに置換することもできる。図16は、物体面側マーク172Cの構成を示す図である。なお、図16(a)は、物体面側マーク172Cの上面図、図16(b)は、物体面側マーク172CのA−A’面における断面図である。また、図16(c)は、物体面側マーク172Cを構成するマーク172Cxのマーク像172Cx’のA−A’面における光強度分布を示す図である。図17は、像面側マーク182Cの構成を示す図である。なお、図17(a)は、像面側マーク182Cの上面図、図17(b)は、像面側マーク182CのB−B’面における断面図である。また、図17(c)は、像面側マーク182Cを構成するマーク182Cxのマーク像182Cx’のB−B’面における光強度分布を示す図である。
物体面側マーク172Cは、図16(a)に示すように、マーク172Cxと、マーク172Cyとを含む。マーク172Cxは、遮光部と、光束を透過する矩形形状のパターンをX軸方向に配列した透過部とで構成される。また、マーク172Cyは、遮光部と、光束を透過する矩形形状のパターンをY軸方向に配列した透過部とで構成される。なお、マーク172Cを構成する遮光部は、100nm程度の厚さのクロム膜や酸化クロム膜で形成される。
像面側マーク182Cは、図17(a)に示すように、マーク182Cxと、マーク182Cyとを含む。マーク182Cxは、遮光部と、光束を透過する矩形形状のパターンをX軸方向に配列した透過部とで構成される。マーク182Cxの透過部は、基準プレート180を掘り込んで形成された式1を満たす段差dの段差構造と、基準プレート180を掘り込んでいない非掘り込み部とを含む。なお、段差構造及び非掘り込み部は、段差構造の幅をW1、非掘り込み部の幅をW2、遮光部の幅をW3とすると、W1:W2:W3=1:1:2の関係を満たす。また、マーク182Cxは、マーク182CxLと、マーク182CxRとからなり、マーク182CxLとマーク182CxRとは、Y軸に対して折り返し対称な構造を有する。マーク182Cyは、遮光部と、光束を透過する矩形形状のパターンをY軸方向に配列した透過部とで構成される。マーク182Cyは、マーク182Cxと同様な構成を有するため、ここでの詳細な説明は省略する。
本実施形態におけるフォーカス検出及びアライメント検出について詳細に説明する。X軸方向の位置を検出するためのマーク172Cx及び182CxとY軸方向の位置を検出するためのマーク172Cy及び182Cyとは互いに90度回転させたものである。そこで、以下では、マーク172Cx及び182Cxを用いたフォーカス検出及びアライメント検出についてのみ説明する。
図16(b)及び図16(c)に示すように、TTLアライメント光学系100の撮像素子107で撮像されたマーク像172Cx’は、マーク172Cxの透過部に対応して光強度が強くなる。また、図17(b)及び図17(c)に示すように、TTLアライメント光学系100の撮像素子107で撮像されたマーク像182Cx’は、マーク182Cxを構成する遮光部のない領域に対応して光強度が強くなる。
なお、本実施形態では、特許文献6で詳細に説明されているように、マーク172Cx及び182Cxからの±1次回折光の強度が非対称となる。従って、マーク172Cxとマーク182Cxとでは、回折光の配光分布が非対称となるため、デフォーカスによって反対方向に位置シフトが発生する。
マーク172CxのX軸方向の位置に関しては、撮像素子107上の透過部の位置に相当する複数のピーク位置を算出し、それらを平均することでマーク172CxのX軸方向の位置を求めることができる。マーク182CxのX軸方向の位置も同様に、透過部の位置に相当する複数のピーク位置を算出し、それらを平均することでマーク182CxのX軸方向の位置を求めることができる。そして、式2を用いて、物体面側マーク172Cに対する像面側マーク182Cの相対な位置ズレ量を算出し、アライメント検出を行う。
マーク182Cxのデフォーカス量に関しては、まず、図17(c)に示すように、マーク152CLxのピーク位置L1、L2及びL3を求め、その平均値を算出する。同様に、マーク152CRxのピーク位置R1、R2及びR3を求め、その平均値を算出する。そして、マーク152CLxの平均ピーク位置とマーク152CRxの平均ピーク位置との間隔を求め、かかる間隔を式3に代入することで、マーク182Cxのデフォーカス量を求めることができる。このように、TTLアライメント光学系100を用いてフォーカス検出を行うことができる。
<第5の実施形態>
図18は、本発明の一側面としての露光装置1Aの構成を示す図である。露光装置1Aは、露光装置1と同様な構成を有するが、TTLアライメント光学系100Aの構成が異なる。露光装置1Aにおいて、TTLアライメント光学系100Aは、物体面側から光束を入射させて、投影光学系40を介して、ウエハ50又は基準プレート180で反射した光束を受光する(所謂、ダブルパス)光学系である。なお、TTLアライメント光学系100Aには、光源部12からの光束の一部が光ファイバ62を介して供給される。
TTLアライメント光学系100Aは、図19に示すように、結像レンズ101、102及び103と、開口絞り104と、反射ミラー105と、視野絞り106と、撮像素子107とを含む。更に、TTLアライメント光学系100Aは、コリメータレンズ108と、ビームスプリッタ109とを含む。本実施形態では、結像レンズ101及び102は等倍の結像倍率を有し、結像レンズ103は50倍の結像倍率を有する。図19は、TTLアライメント光学系100Aの構成を示す図である。
レチクルステージ30上の基準プレート170に形成された物体面側マーク172は、結像レンズ101及び102を介して、視野絞り106に結像される。また、視野絞り106に結像された物体面側マーク172は、結像レンズ103を介して、撮像素子107上に結像される。そして、撮像素子107で撮像された物体面側マーク172の像は、算出部160に送られる。
一方、ウエハステージ60上の基準プレート180に形成された像面側マーク182は、投影光学系40を介して、レチクルステージ30上の基準プレート170を透過した光束で照明される。基準プレート180で反射した光束は、投影光学系40に入射し、レチクルステージ30上の基準プレート170、レンズ101乃至103を介して、撮像素子107に結像する。従って、ウエハ側の基準プレート180の像面側マーク182とレチクル側の基準プレート170の物体面側マーク172とが、TTLアライメント光学系100Aの撮像素子107に結像されることになる。
なお、像面側マーク182は、基準プレート180にエッチング処理を施して段差構造を形成した後、クロムや酸化クロムなどの遮光膜を形成して構成される。但し、像面側マーク182は、反射基板で構成される基準プレート180に形成してもよい。換言すれば、像面側マーク182は、位相シフト型の反射マークとして構成される。
像面側マーク182としての段差構造の段差dは、光ファイバ62からの光束(像面側マーク182を照明する光束)の波長をλ、自然数をmとすると、以下の式5を満たす。
d=(2m−1)・λ/4 ・・・(式5)
これにより、像面側マーク182で反射される光束の段差構造(エッジ部)での位相シフト量(段差構造において低い領域と高い領域を通過する光束の位相差)が90度の奇数倍となる。なお、式5は最も好ましい段差構造の段差dを示している。従って、位相シフト量は厳密に90度の奇数倍にする必要はなく、90度の奇数倍に対して約±20度の範囲であればよい。
TTLアライメント光学系100Aの撮像素子107によって撮像される物体面側マーク172の物体面側マーク像及び像面側マーク182の像面側マーク像は、第1の実施形態と同様(図6参照)である。従って、第1の実施形態と同様な処理によって、TTLアライメント光学系100Aを用いたアライメント検出及びフォーカス検出が可能となる。
また、本実施形態では、基準プレート170に像面側マーク172を形成し、アライメント光学系100を用いた基準プレート170と基準プレート180とのアライメント検出及びフォーカス検出を行っている。但し、同様にして、基準プレート170(又は物体面側マーク172を形成したレチクル20)と像面側マーク182が形成されたウエハ50とのアライメント検出及びフォーカス検出を行うことも可能である。この場合、ウエハ50は、シリコン(Si)をエッチングして作製され、レジストが塗布されていない基準ウエハを使用する。
<第6の実施形態>
図20は、本発明の一側面としての露光装置1Cの構成を示す図である。露光装置1Cは、露光光としてEUV光(例えば、波長13.4nm)を用いて、ステップ・アンド・スキャン方式でレチクル320のパターンをウエハ50に転写する投影露光装置(スキャナー)である。但し、露光装置1Cは、ステップ・アンド・リピート方式やその他の露光方式も適用することができる。
露光装置1Cは、2つの真空チャンバーVC1及びVC2と、真空チャンバーVC1と真空チャンバーVC2とを接続する接続部CNとを備える。また、露光装置1Cは、EUV光源312と、照明光学系314と、レチクル320及び基準プレート370を保持するレチクルステージ30と、投影光学系340と、ウエハ50及び基準プレート380を保持するウエハステージ60とを備える。更に、露光装置1Cは、アライメント用光源360と、TTLアライメント光学系100Cと、算出部160と、主制御部190とを備える。
真空チャンバーVC1、VC2及び接続部CNは、EUV光源312からのEUV光の減衰を防止するために内部を真空に維持する。真空チャンバーVC1は、EUV光源部312を収納する。真空チャンバーVC2は、照明光学系314、レチクルステージ30、投影光学系40、ウエハステージ60及びTTLアライメント光学系100Cを収納する。また、真空チャンバーVC1は、照明光学系314、投影光学系340、レチクルステージ30及びウエハステージ60のそれぞれを区画して、それらを別々に収納してもよい。真空チャンバーVC2は、多層膜ミラーの表面が不純物により汚染されて反射率が低下することを防止するために、1×10−4Pa程度の非常に高い真空度に維持する。なお、真空チャンバーVC1及びVC2には、図示しない排気装置が接続されている。
EUV光源312は、本実施形態では、レーザープラズマ光源を使用する。但し、EUV光源312は、レーザープラズマ光源に限定されるものではなく、当業界で周知のいかなる技術も適用することができる。例えば、EUV光源312は、Zピンチ方式、プラズマ・フォーカス、キャピラリー・ディスチャージなどのディスチャージ方式によるプラズマ光源を使用してもよい。
照明光学系314は、EUV光源312からのEUV光をレチクル320に導く光学系であって、複数の多層膜ミラー、斜入射ミラー(集光ミラー)、オプティカルインテグレーターなどを含む。集光ミラーは、EUV光源312からほぼ等方的に放射されるEUV光を集める機能を有する。オプティカルインテグレーターは、レチクル320を均一に所定の開口数で照明する機能を有する。また、照明光学系314には、レチクル320と共役な位置に、レチクル320の照明領域を円弧状に限定するためのアパーチャ(画角制限アパーチャ)が配置されている。
レチクル320は、反射型のレチクルであって、回路パターンを有し、レチクルステージ30に支持及び駆動される。レチクル320から発せられた回折光は、投影光学系340で反射されてウエハ50に投影される。
投影光学系340は、複数の多層膜ミラーを含み、レチクル320のパターンをウエハ50に縮小投影する。投影光学系340を構成する複数の多層膜ミラーの枚数は少ない方がEUV光の利用効率を高めることができるが、収差補正が難しくなるため、投影光学系340は、4枚乃至6枚程度の多層膜ミラーで構成される。少ない枚数のミラーで広い露光領域を実現するには、光軸から一定の距離だけ離れた細い円弧状の領域(リングフィールド)だけを用いて、レチクル320とウエハ50を同時に走査して広い面積を転写する。投影光学系340のウエハ50側の開口数(NA)は、0.2乃至0.5程度である。
アライメント光源360は、真空チャンバーVC1及びVC2の外部に配置され、基準プレート380の像面側マーク382を照明する照明系を構成する。アライメント光源360は、光ファイバ62を介して、EUV光とは異なる波長の光束(例えば、150nm以上370nm以下の波長を有する光束)をウエハステージ60に導光する。具体的には、アライメント光源360は、Arレーザーの2倍高調波(波長248nm)、Nd:YAGレーザーの4倍高調波(波長266nm)、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザーなどを使用する。アライメント光源360からの光束は、光ファイバ62、レンズ64及び折り返しミラー66を介して、基準プレート380の像面側マーク382を照明する。
TTLアライメント光学系100C及び算出部160は、協同して、基準プレート370に形成された物体面側マーク372と基準プレート380に形成された像面側マーク382との相対的な位置関係を検出する。TTLアライメント光学系100Cは、EUV光源312からのEUV光ではなく、投影光学系340の少なくとも1つの像高においてEUV光と同一の光路となるように導光されたアライメント用光源360からの光束を用いる。
TTLアライメント光学系100Cは、図21に示すように、結像レンズ101、102及び103と、開口絞り104と、反射ミラー105と、視野絞り106と、撮像素子107とを含む。本実施形態では、結像レンズ101及び102は等倍の結像倍率を有し、結像レンズ103は50倍の結像倍率を有する。図21は、TTLアライメント光学系100の構成を示す図である。
レチクルステージ30上の基準プレート370に形成されたアライメント用の物体面側マーク372は、結像レンズ101及び102を介して、視野絞り106に結像される。また、視野絞り106に結像された物体面側マーク372は、結像レンズ103を介して、撮像素子107上に結像される。そして、撮像素子107で撮像された物体面側マーク372の像は、算出部160に送られる。
一方、ウエハステージ60上の基準プレート380に形成されたアライメント用の像面側マーク382は、光ファイバ62から射出した光束によって下方から照明される。光ファイバ62と基準プレート380との間には、レンズ64及び折り返しミラー66が配置されており、基準プレート380は所定の照明形状及び角度分布で照明される。像面側マーク382からの散乱光(回折光)は、投影光学系340を介して、レチクルステージ30上の基準プレート370の位置に4倍の倍率で拡大されて結像する。従って、ウエハ側の基準プレート380の像面側マーク382とレチクル側の基準プレート370の物体面側マーク372とが、TTLアライメント光学系100Cの撮像素子107に結像されることになる。
物体面側マーク372及び像面側マーク382について詳細に説明する。
図22は、物体面側マーク372の構成の一例を示す図である。なお、図22(a)は、物体面側マーク372の上面図、図22(b)は、物体面側マーク372のA−A’面における断面図である。物体面側マーク372は、透過基板(例えば、ガラス基板や石英基板)で構成される基準プレート370に形成される。物体面側マーク372は、格子状パターン(回折格子)GLと、2つの矩形形状のパターンからなるマーク372xと、マーク372xを90度回転させたマーク372yとを含む。格子状パターンGLは、クロムや酸化クロムで構成され、光ファイバ62からの光束を偏向する機能を有する。なお、マーク372x及びマーク372yには、格子状パターンGLはなく、回折光は発生しない。
物体面側マーク372の外形の大きさは、投影光学系340の縮小倍率に応じて決定される。本実施形態では、投影光学系340の縮小倍率が1/4であるため、物体面側マーク372の外形を1/4に縮小し、縮小した物体面側マーク372の外形の寸法が像面側マーク382の約2倍になるようにする。
図23は、像面側マーク382の構成の一例を示す図である。なお、図23(a)は、像面側マーク382の上面図、図23(b)は、像面側マーク382のB−B’面における断面図である。像面側マーク382は、透過基板(例えば、ガラス基板や石英基板)で構成される基準プレート380に形成される。像面側マーク382は、基準プレート380にエッチング処理を施すことで形成され、本実施形態では、四角形形状の段差構造で構成される。このように、像面側マーク382は、遮光膜ではなく、段差構造、所謂、位相シフト型のマークで構成される。なお、像面側マーク382としての段差構造の段差dは、式1を満たす。また、382L及び382Rのそれぞれは、段差構造の左側及び右側(一対)のエッジ部を示す。
ここで、物体面側マーク372における格子状パターンGLについて説明する。格子状パターンGLは、光ファイバ62からの光束を、露光光であるEUV光とは異なる方向に偏向して、照明光学系314の光路と干渉しない位置に導光する機能を有する。このように、光ファイバ62からの光束が照明光学系314の光路と干渉しないため、露光処理時にTTLアライメント光学系100Cを駆動させる必要がない。
図24を参照して、格子状パターンGLにおける光束の入射角と回折角との関係を説明する。格子状パターンGLは、X軸方向に、ピッチPで配列された1次元の回折格子である。図24において、格子状パターンGLに入射する光束B0の入射角をθin、1次回折光B1の回折角をθ1、2次回折光B2の回折角をθ2とする。また、投影光学系340の光軸とZ軸とのなす角をθpとする。なお、θpは、露光光であるEUV光がレチクル320に入射する際の入射角に等しい。
格子状パターンGLに入射する光束B0の入射角θinとm次回折光の回折角θmとの間には、以下の式6が成り立つ。
P(sinθm−sinθin)=mλ ・・・(式6)
式6において、mは、回折次数である。また、λは、アライメント用光源360からの光束の波長である。
例えば、EUV光のレチクル320への入射角θpを7度とすると、アライメント用光源360からの光束の格子状パターンGL(基準プレート370)への入射角も7度となる。また、アライメント用光源360からの光束の波長を266nmとし、1次回折光B1をTTLアライメント光学系100Cに導光するものとし、その回折角を20度とする。この場合、格子状パターンGLのピッチPは、1.208μmとなる。また、2次回折光B2の回折角は、34.2度となる。
なお、格子状パターンGLからの不要な回折光(例えば、0次回折光)は、1次回折光の回折角と大きく異なるため、TTLアライメント光学系100Cの開口絞り104を通過しない。従って、格子状パターンGLは、撮像素子107上で結像しないことになる。
このように、格子状パターンGLは、投影光学系340の光軸を避けながらアライメント用光源360からの光束をTTLアライメント光学系100Cに導くと共に、撮像素子107では解像しないピッチとすることが重要である。格子状パターンGLが解像したり、撮像素子107上に若干の光強度分布が発生したりすると、それがノイズとなり、アライメント検出及びフォーカス検出の精度を低下させてしまうからである。
本実施形態では、格子状パターンGLによって、物体面側パターン372からの光束を投影光学系340の光軸とは異なる方向に導光している。但し、図25(a)に示すように、投影光学系340の光路に挿脱可能なミラー390を配置してもよい。これにより、ミラー390を投影光学系340の光路に挿入することで、物体面側パターン372からの光束をTTLアライメント光学系100Cに導光することができる。なお、ミラー390は、露光処理時には、EUV光を遮らない位置に退避する。また、ミラー392は、図25(b)に示すように、基準プレート370の上に配置してもよい。ここで、図25は、物体面側パターン372からの光束のTTLアライメント光学系100Cへの導光を説明するための図である。
投影光学系340は、多層膜ミラーで構成されているため色収差が存在せず、投影光学系340に露光光(EUV光)の波長以外の波長の光束を入射させても、レチクル320とウエハ50とは結像関係となる。従って、アライメント用光源360からの光束で照明された像面側マーク382は、投影光学系340を介して、レチクルステージ30上の基準プレート370に結像する。更に、基準プレート370に結像された像面側マーク382は、基準プレート370で反射され、TTLアライメント光学系100Cの撮像素子107に結像する。
TTLアライメント光学系100Cの撮像素子107によって撮像される物体面側マーク372の物体面側マーク像及び像面側マーク382の像面側マーク像は、第1の実施形態と同様(図6参照)である。従って、第1の実施形態と同様な処理によって、TTLアライメント光学系100Cを用いたアライメント検出及びフォーカス検出が可能となる。
本実施形態では、基準プレート370に格子状パターンGLを含む物体面側マーク372を形成し、アライメント光学系100Cを用いた基準プレート370と基準プレート380とのアライメント検出及びフォーカス検出について説明した。但し、格子状パターンGLを含む物体面側マーク372は、レチクル320に形成してもよい。この場合、格子状パターンGLは、EUV光を吸収する吸収体で構成することが好ましい。
露光装置1Cは、EUV光とは異なる波長の光束を発するアライメント用光源360を有することで、EUV光を露光光としながらも、レンズなどを用いてTTLアライメント光学系100Cを構成することができる。なお、EUV光をアライメント光として用いると、TTLアライメント光学系100Cをミラーで構成しなければならず、TTLアライメント光学系100Cにおける光量の減衰が大きくなってしまう。一方、本実施形態では、アライメント用光源360からの光束をアライメント光として用いることで、TTLアライメント光学系100Cをレンズなどで構成している。従って、TTLアライメント光学系100Cにおける光量の減衰の問題を回避することができる。また、TTLアライメント光学系100Cは、ランニングコストの高いEUV光を用いていないため、従来と同様のコストでアライメント検出を行うことができる。
TTLアライメント光学系100Cは、50倍程度の光学倍率でCCDなどの撮像素子107に物体面側マーク372及び像面側マーク382を結像させることが可能である。従って、アライメント検出及びフォーカス検出を高精度に行うことができる。
また、本実施形態では、投影光学系340は反射型光学系であるため、投影光学系340において色収差が発生しない。従って、非露光光を用いるTTLアライメント光学系を屈折型の投影光学系に適用する場合に必要となる色収差補正光学系が必要ない。
なお、13nm付近の波長の光束を使用した場合、フォーカス検出及びアライメント検出を高精度に行うことができない。以下、その理由を説明する。13nm付近の波長の光束に対する位相シフト型のマークの材質の屈折率は1に近い。例えば、屈折率(n、k)については、SiOが(0.997、3.15e−5)、Moが(0.999、2.6e−4)、Siが(0.997、1.6e−5)である。13nmの波長の光束に対して、90度の位相差を付加するためには、式1から、例えば、SiO及びSiでは約11.2μm、Moでは3.4μmの段差を形成する必要がある。この際、消光係数kから位相シフト型のマークでの吸収量を計算すると、SiOが93%、Siが15%、Moが56%となる。このように、段差が大きくなると、位相シフト型のマークでの吸収が大きくなり、吸収により発生した熱によって形状が変化し、その結果フォーカス検出及びアライメント検出に誤差を生じさせる。従って、EUV光を露光光とする露光装置においては、露光光を使用せず、波長150nm以上の光束を使用する必要がある。150nm以上の波長の光束を使用することで、吸収のない材料、例えば、石英、フッ素ドープ石英を選択することが可能となり、位相シフト型のマークでの吸収をなくして、形状の変化を防止することができる。
アライメント用光源360が発する光束の波長は、150nm以上370nm以下が好ましく、240nm以上280nm以下が更に好ましい。これは、370nm以下の波長の光束は多層膜ミラーでの反射率が50%を超え、150nmよりも短い波長の光束を透過できる硝材が存在しないからである。なお、240nm以上280nm以下の波長の光束では、多層膜ミラーでの反射率が65〜70%以上と、投影光学系の効率(反射率)が最も高くなる。
また、本実施形態では、投影光学系340が縮小系であるので、位相シフト型のマークを像面側に配置して像面側から光束を投影光学系340に入射させる方が、TTLアライメント光学系100Cの倍率を考えると有利である。例えば、総合倍率を200倍とし、投影光学系340の倍率を1/4とした場合を考える。この場合、TTLアライメント光学系100Cに必要な倍率は、像面側から光束を入射する場合が50倍であるのに対して、物体面側から光束を入射する場合は800倍となる。
<第7の実施形態>
上述したように、露光装置1、1A及び1Cは、フォーカス検出及びアライメント検出を同時に短時間で行うことができる。従って、露光装置1、1A及び1Cは、高いスループットで経済性よく高品位なデバイス(半導体素子、LCD素子、撮像素子(CCDなど)、薄膜磁気ヘッドなど)を提供することができる。かかるデバイスは、露光装置1、1A及び1Cを用いてフォトレジスト(感光剤)が塗布された基板(ウエハ、ガラスプレート等)を露光する工程と、露光された基板を現像する工程と、その他の周知の工程と、を経ることによって製造される。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
本発明の一側面としての露光装置の構成を示す図である。 図1に示す露光装置のTTLアライメント光学系の構成を示す図である。 図1に示す露光装置における物体面側マークの構成の一例を示す図である。 図1に示す露光装置における像面側マークの構成の一例を示す図である。 図1に示す露光装置における像面側マークを構成する段差構造の段差(即ち、位相シフト量)を変更して配光特性をシミュレーションした結果を示す図である。 図3に示す物体面側マーク及び図4に示す像面側マークをTTLアライメント光学系の撮像素子で撮像した際の物体面側マーク像及び像面側マーク像を示す図である。 位相シフト型の像面側マークの結像状態を説明するための図である。 フォーカス検出及びアライメント検出を詳細に説明するための図である。 フォーカス検出の分解能を説明するための図である。 本発明の一側面としての露光装置の構成を示す図である。 図1に示す露光装置における物体面側マークの構成の別の例を示す図である。 図11に示す物体面側マーク及び図4に示す像面側マークをTTLアライメント光学系の撮像素子で撮像した際の物体面側マーク像及び像面側マーク像を示す図である。 フォーカス検出及びアライメント検出を詳細に説明するための図である。 図1に示す露光装置における物体面側マークの構成の別の例を示す図である。 図1に示す露光装置における像面側マークの構成の別の例を示す図である。 図1に示す露光装置における物体面側マークの構成の別の例を示す図である。 図1に示す露光装置における像面側マークの構成の別の例を示す図である。 本発明の一側面としての露光装置の構成を示す図である。 図18に示す露光装置のTTLアライメント光学系の構成を示す図である。 本発明の一側面としての露光装置の構成を示す図である。 図20に示す露光装置のTTLアライメント光学系の構成を示す図である。 図20に示す露光装置における物体面側マークの構成の一例を示す図である。 図20に示す露光装置における像面側マークの構成の一例を示す図である。 図22に示す物体面側マークを構成する格子状パターンにおける光束の入射角と回折角との関係を説明するための図である。 物体面側パターンからの光束のTTLアライメント光学系への導光を説明するための図である。 従来のアライメント検出及びフォーカス検出を説明するための図である。 従来のアライメント検出及びフォーカス検出を説明するための図である。
符号の説明
1 露光装置
10 照明装置
20 レチクル
30 レチクルステージ
40 投影光学系
50 ウエハ
60 ウエハステージ
62 光ファイバ
64 レンズ
66 折り返しミラー
70 レチクル面位置検出系
75 算出部
80 ウエハ面位置検出系
85 算出部
90 オフアクシスアライメント光学系
95 算出部
100 TTLアライメント光学系
101、102及び103 結像レンズ
104 開口絞り
105 反射ミラー
106 視野絞り
107 撮像素子
160 算出部
170 基準プレート
172 物体面側マーク
180 基準プレート
182 像面側マーク
190 主制御部
1A 露光装置
100A TTLアライメント光学系
108 コリメータレンズ
109 ビームスプリッタ
1C 露光装置
312 EUV光源
314 照明光学系
320 レチクル
340 投影光学系
360 アライメント用光源
370 基準プレート
372 物体面側マーク
380 基準プレート
382 像面側マーク
100C TTLアライメント光学系
GL 格子状パターン
392 ミラー

Claims (13)

  1. 物体面に配置されたレチクルのパターンを像面に配置された基板に投影する投影光学系を備える露光装置であって、
    前記基板を保持するステージに配置された位相シフト型のマークと、
    前記物体面又は前記物体面と光学的に共役な位置に配置され、前記投影光学系を介して前記マークの像を撮像する撮像素子と、
    前記撮像素子で撮像された前記マークの像のうち一対のエッジ部によって形成されるエッジ像の間隔に基づいて、前記マークの前記投影光学系の光軸方向の位置を算出する算出部と、
    を有することを特徴とする露光装置。
  2. 前記算出部は、前記撮像素子で撮像された前記マークの像の光強度の極小の位置を前記エッジ像の位置とすることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記レチクルを保持するステージに配置された物体面側マークを更に有し、
    前記算出部は、前記撮像素子で撮像された前記マークの像と前記物体面側マークの像との相対的な位置情報に基づいて、前記マーク及び前記物体面側マークの前記投影光学系の光軸に直交する方向の位置を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の露光装置。
  4. 前記投影光学系と前記撮像素子との間に配置され、前記マークの像を前記撮像素子に結像する結像光学系を更に有し、
    前記物体面側マークは、位相シフト型のマークであり、
    前記算出部は、前記撮像素子で撮像された前記物体面側マークの像のうち一対のエッジ部によって形成されるエッジ像の間隔に基づいて、前記物体面側マークの前記結像光学系の光軸方向の位置を算出することを特徴とする請求項3に記載の露光装置。
  5. 前記マークは、第1の領域と、第2の領域とを含み、前記第1の領域を通過する光束と前記第2の領域を通過する光束との間に90度の奇数倍の位相差を発生させることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  6. 前記マークは、透過基板に形成された段差構造で構成され、
    前記マークを照明する光束の波長をλ、前記透過基板の屈折率をn、自然数をmとすると、
    前記段差構造の段差dは、
    d=(2m−1)・λ/{4(n−1)}
    を満たすことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  7. 前記マークは、反射基板に形成された段差構造で構成され、
    前記マークを照明する光束の波長をλ、自然数をmとすると、
    前記段差構造の段差dは、
    d=(2m−1)・λ/4
    を満たすことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  8. EUV光を用いて物体面に配置されたレチクルのパターンを像面に配置された基板に投影する投影光学系を備える露光装置であって、
    前記基板を保持するステージに配置された位相シフト型のマークと、
    前記EUV光の波長とは異なる波長の光束で前記マークを照明する照明系と、
    前記物体面又は前記物体面と光学的に共役な位置に配置され、前記投影光学系を介して前記マークの像を撮像する撮像素子と、
    前記撮像素子で撮像された前記マークの像のうち一対のエッジ部によって形成されるエッジ像の間隔に基づいて、前記マークの前記投影光学系の光軸方向の位置を算出する算出部と、
    を有することを特徴とする露光装置。
  9. 前記照明系は、150nm以上370nm以下の波長を有する光束で前記マークを照明することを特徴とする請求項8に記載の露光装置。
  10. 前記ステージに配置された回折格子を更に有し、
    前記撮像素子には、前記回折格子によって前記投影光学系の光軸とは異なる方向に回折した光束が入射することを特徴とする請求項8に記載の露光装置。
  11. 前記投影光学系の光路に挿脱可能なミラーを更に有し、
    前記撮像素子には、前記ミラーが前記投影光学系の光路に挿入された際に、前記ミラーによって反射された光束が入射することを特徴とする請求項8に記載の露光装置。
  12. 前記マークは、透過基板に形成された段差構造で構成され、
    前記マークを照明する光束の波長をλ、前記透過基板の屈折率をn、自然数をmとすると、
    前記段差構造の段差dは、
    d=(2m−1)・λ/{4(n−1)}
    を満たすことを特徴とする請求項8に記載の露光装置。
  13. 請求項1乃至12のうちいずれか1項に記載の露光装置を用いて基板を露光するステップと、
    露光された前記基板を現像するステップと、
    を有することを特徴とするデバイスの製造方法。
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