JP6818501B2 - リソグラフィ装置、および物品製造方法 - Google Patents

リソグラフィ装置、および物品製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6818501B2
JP6818501B2 JP2016205470A JP2016205470A JP6818501B2 JP 6818501 B2 JP6818501 B2 JP 6818501B2 JP 2016205470 A JP2016205470 A JP 2016205470A JP 2016205470 A JP2016205470 A JP 2016205470A JP 6818501 B2 JP6818501 B2 JP 6818501B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
mark
substrate
control unit
focus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016205470A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018066865A (ja
Inventor
信一 江頭
信一 江頭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2016205470A priority Critical patent/JP6818501B2/ja
Priority to US15/783,348 priority patent/US10185225B2/en
Priority to KR1020170135020A priority patent/KR102242152B1/ko
Publication of JP2018066865A publication Critical patent/JP2018066865A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6818501B2 publication Critical patent/JP6818501B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F9/00Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically
    • G03F9/70Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically for microlithography
    • G03F9/7003Alignment type or strategy, e.g. leveling, global alignment
    • G03F9/7023Aligning or positioning in direction perpendicular to substrate surface
    • G03F9/7026Focusing
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring
    • G03F7/70605Workpiece metrology
    • G03F7/70616Monitoring the printed patterns
    • G03F7/70641Focus
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70275Multiple projection paths, e.g. array of projection systems, microlens projection systems or tandem projection systems
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
    • G03F7/70808Construction details, e.g. housing, load-lock, seals or windows for passing light in or out of apparatus
    • G03F7/70825Mounting of individual elements, e.g. mounts, holders or supports
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/027Making masks on semiconductor bodies for further photolithographic processing not provided for in group H01L21/18 or H01L21/34

Description

本発明は、リソグラフィ装置、および物品製造方法に関する。
半導体露光装置等のリソグラフィ装置において、投影光学系は、露光光による発熱や、大気圧、環境温度等の変動などで、焦点位置が変動しうる。そのため、基板を露光する前に定期的にベストフォーカス位置を較正する必要がある。通常、上記変動要因による影響を事前に予測し、ベストフォーカス位置の較正を実施するが、より高精度な較正のためには、実際に投影光学系のベストフォーカス位置を計測し、較正する必要がある。従来、TTL(Through The Lens)方式などの技術による、原版ステージ上の基準マークと基板ステージ上の基準マークの計測により、投影光学系のベストフォーカス位置を較正していた(特許文献1,2参照)。
特開2008−103432号公報 特開2011−060919号公報
しかし、従来技術では、実際に基板ステージの高さ位置(Z方向の位置)を駆動してベストフォーカス位置を計測する必要があるため、計測時間が長い、という課題がある。更に、駆動に伴う振動の影響で、駆動速度を上げると計測精度が低下しやすく、駆動高速化により計測時間を短縮することが困難である。なお、駆動を必要としない焦点位置合わせ技術として、デジタルカメラ等で一般的な位相差AF方式なども考えられるが、同方式では焦点方向の空間分解能が低く、必要とする計測精度を達成することができない。
本発明は、投影光学系のベストフォーカス位置の較正の高速化に有利な技術を提供することを例示的目的とする。
本発明の一側面によれば、原版のパターンを基板に投影する投影光学系を有するリソグラフィ装置であって、前記原版を保持する原版保持部と、前記基板を保持する基板保持部と、前記原版または前記原版保持部に配置された原版側マークの像とともに、前記投影光学系を介して前記基板または前記基板保持部に配置された基板側マークの像を検出する検出部と、制御部とを有し、前記検出部は、前記原版側マークの像と前記基板側マークの像とを含むリフォーカス可能なライトフィールド画像データを生成し、前記制御部は、前記検出部から取得した前記ライトフィールド画像データに基づいて、それぞれフォーカス方向の位置が互いに異なる複数の画像を生成するリフォーカス演算を行い、前記リフォーカス演算によって生成された前記複数の画像に基づいて、前記原版保持部および前記基板保持部の少なくともいずれかの位置を調整することを特徴とする。
本発明によれば、投影光学系のベストフォーカス位置の較正の高速化に有利な技術が提供される。
実施形態に係る露光装置の構成を示す図。 実施形態における光検出部の構成を示す図。 実施形態におけるRFPマークとWFPマークの画像を例示する図。 ステップ駆動方式で算出される、焦点調節レンズ位置とRFPマークのコントラスト値との関係を例示する図。 ステップ駆動方式で算出される、ウエハステージのZ位置とWFPマークのコントラスト値との関係を例示する図。 実施形態における、投影光学系のベストフォーカス較正処理を示すフローチャート。 RFPマークとライトフィールドカメラの各フォーカスプレーンFPとの関係を示す図。 ライトフィールドカメラの各フォーカスプレーンFPとRFPマークのコントラスト値との関係を例示する図。 WFPマークとライトフィールドカメラの各フォーカスプレーンFPとの関係を示す図。 ライトフィールドカメラの各フォーカスプレーンFPとWFPマークのコントラスト値との関係を例示する図。 RFPマークとWFPマークと各フォーカスプレーンFPとの関係を示す図。 実施形態におけるRFPマークの像のコントラストカーブの補正テーブルを作成する手順を示すフローチャート。 実施形態におけるWFPマークの像のコントラストカーブの補正テーブルを作成する手順を示すフローチャート。 WSZ位置ごとのWFPマークの像のコントラストカーブを示す図。 WSZ位置とWFPマークの像のコントラストカーブのピーク位置との関係を示す図。 WSZ位置ごとのFP位置とWSZ位置との差分を示す図。 焦点調節レンズ位置とRFPマークの像のコントラストカーブのピーク位置との関係を示す図。 焦点調節レンズ位置ごとのFP位置と焦点調節レンズ位置との差分を示す図。 実施形態における、コントラストカーブのピーク位置の補正する工程を含む、投影光学系のベストフォーカス較正処理を示すフローチャート。 実施形態におけるRFPマークとWFPマークを例示する図。 実施形態における投影光学系のベストフォーカスとXY位置の較正処理を示すフローチャート。 実施形態におけるRFPマークの像のコントラストカーブの補正テーブルとXY位置の補正テーブルを作成する手順を示すフローチャート。 実施形態におけるWFPマークの像のコントラストカーブの補正テーブルとXY位置の補正テーブルを作成する手順を示すフローチャート。 実施形態における投影光学系のベストフォーカス較正処理およびXY位置較正処理を示すフローチャート。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、以下の実施形態は本発明の実施の具体例を示すにすぎない。また、以下の実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の課題解決のために必須のものであるとは限らない。
<第1実施形態>
以下の実施形態では、リソグラフィ装置の一例として、原版および投影光学系を介して感光性の基板を露光する露光装置について説明する。図1は、本実施形態における露光装置1の構成を示す図である。露光装置1は、照明光学系IL、原版であるレチクルRTを保持する原版保持部としてのレチクルステージRS、投影光学系PO、及び基板であるウエハWFを保持する基板保持部としてのウエハステージWSを備える。露光装置1はまた、キャリブレーション計測系AS、アライメント検出系OAS、フォーカス検出系FS及び制御部CTRを備えうる。制御部CTRは、露光装置1の各部を統括的に制御する。
制御部CTRは例えば、CPU11およびメモリ12を含みうる。メモリ12は、CPU11によって実行される制御プログラムや各種データを記憶している。制御部CTRは、例えば、マルチコアCPUやGPU、FPGAを搭載した制御ボード等でも実現されうる。ただし、その構成はこれらに限定するものではない。
露光光源LS、照明光学系IL、レチクルステージRS、投影光学系PO、ウエハステージWSは、光軸PAを中心に配置されている。光軸PAは、露光光源LSからウエハステージWSへ露光光の主光線が進む方向を示す軸である。露光光源LSには、例えば、水銀ランプや、極端紫外光であるKRFエキシマレーザー、ARFエキシマレーザーなどが使用されうる。露光光源LSから発せられた光束は、照明光学系ILを介して、レチクルRTの所定の領域を照明する。レチクルRTには、転写すべき微細回路のパターンが形成されている。レチクルRTは、レチクルステージRSに保持される。レチクルステージRSを駆動する駆動部RSDは、制御部CTRによって駆動制御される。駆動部RSDは、高さ位置(Z方向の位置)を投影光学系POに対して一定に保った状態でレチクルステージRSを駆動する。
ウエハWFは、投影光学系POを介してレチクルRTと光学的にほぼ共役な位置におかれる。ウエハWFは、ウエハステージWSに保持される。ウエハステージWSを駆動する駆動部WSDは、不図示のレ−ザ干渉計と制御部CTRとによって、投影光学系POの光軸PA方向(Z方向)及び光軸PA方向と直交する平面(XY平面)方向に駆動制御される。さらに、駆動部WSDは、光軸PA回りに回転方向(θ方向)、及び光軸PAに垂直な平面に対して傾く方向(チルト方向)に駆動制御される。すなわち、駆動部WSDは、不図示のレ−ザ干渉計と制御部CTRとによって、駆動制御される。ウエハステージWSには、レーザ干渉計からのビームを反射する移動鏡が固定されている。その移動鏡を介して、レーザ干渉計は、ウエハステージWSの位置、移動量を逐次計測する。制御部CTRは、ウエハステージWSの位置、移動量の情報をレーザ干渉計から受け取り、WS駆動部WSDを介してウエハステージWSを駆動させる。
露光時は、光軸PAに対してウエハステージWSを露光位置に駆動させる。これにより、レチクルRTに入射した光は、そのパターンで回折されて、投影光学系POを介してウエハWFの上に露光パターンとして結像される。これにより、ウエハWFに潜像パターンが形成される。
投影光学系POは、限界に近い解像力が求められている。そのため、解像力に影響する要因(例えば、大気圧、環境温度等)を測定する測定部(図示せず)と、投影光学系POのレンズの結像特性を補正する機構(オートフォーカス機構、図示せず)とが、投影光学系POに備えられている。制御部CTRは、解像力に影響する要因の測定値を測定部から受け取り、その測定値に基づいて、オートフォーカス機構を制御して投影光学系POのレンズの結像特性を補正する。
次に、フォーカス検出系FSがウエハWFのZ位置及びレベリング(傾き)を検出する際の動作を説明する。フォーカス検出系FSは、投光系と受光系とを有し、斜入射方式でウエハWFの高さ位置(Z方向の位置)を検出する。フォーカス検出系FSの投光系は、投影光学系の光軸に対して斜め方向から光(スリット像)を照射する。フォーカス検出系FSの受光系は、ウエハWSの表面(あるいはウエハ側基準プレートWFPの表面)で反射された反射光(スリット像)を検出する。フォーカス検出系FSの受光系には、反射光に対応したZ位置検出用の受光素子が備えられており、受光素子の受光面とウエハWFの表面の反射点とがほぼ共役になるように配置されている。そのため、ウエハWF(あるいはウエハ側基準プレートWFP)のZ方向の位置ずれは、受光素子におけるスリット像の結像の位置ずれとして検出される。これにより、フォーカス検出系FSは、フォーカス計測を行い、フォーカス計測値を得る。また、フォーカス検出系FSの投光系は、レベリング(傾き)を検出するため、複数の光束(スリット像)をウエハWFの表面(あるいはウエハ側基準プレートWFPの表面)に照射する。フォーカス検出系FSの受光系には、それに応じた複数個の受光素子が備えられている。各受光素子の受光面とウエハWFの表面の各反射点とがほぼ共役になるように配置されている。これにより、複数のスリット像の受光面における位置を検出して、ウエハWF(あるいはウエハ側基準プレートWFP)の傾きを検出するようにしている。
フォーカス検出系FSの原点と投影光学系POのベストフォーカス位置(鉛直方向の結像位置)とのずれがあると、フォーカス計測値に基づいてウエハWFの表面をベストフォーカス位置に合わせることが困難になるおそれがある。そこで、フォーカス検出系FSの原点を較正するために、TTL(Through The Lens)方式のキャリブレーション計測系ASが設けられている。キャリブレーション計測系ASは、レチクル側基準プレートRFP、ウエハ側基準プレートWFP及び光検出部DTを備える。光検出部DTは、レチクルステージRSを間にして投影光学系POと対向する位置に配置される。光検出部DTは、露光波長と同等な波長の光(観察光源)を用いたTTL観察顕微鏡と、カメラを含みうる。ウエハ側基準プレートWFPには、反射型の(例えば、凹凸の)パターンとしてウエハ側基準マーク(図示せず)が形成されている。これらにより、光検出部DTが落射照明によりレチクル側基準プレートRFP及び投影光学系POを介してウエハ側基準マークを照明し、反射光を光検出部DT内のカメラで、画像として検出する。そして、検出された画像からマークの像のコントラストを算出しながら、コントラストが最大となるベストフォーカス位置、つまり投影光学系POのベストフォーカス位置が計測される。これにより、フォーカス検出系FSの原点が投影光学系POのベストフォーカス位置に較正される。
本実施形態において、キャリブレーション計測系ASの光検出部DTは、ライトフィールド(light field)カメラを含みうる。ライトフィールドカメラは、プレノプティック(Plenoptic)カメラとも呼ばれる。ライトフィールドカメラは、図2に示されるように、撮像素子21の前方の撮影レンズL1(主レンズ)の結像面Pに配置されたマイクロレンズアレイL2を通過した光を撮像する。これによりライトフィールドカメラは、被写体の異なる焦点面での2次元画像を演算処理によって再構成すること(リフォーカス)が可能である。マイクロレンズアレイは単焦点や多焦点のものが存在し、例えば、特許第5411350号公報では、多焦点プレノプティック光学系により再構成画像の空間分解能を向上した例などが記載されている。ここでは、ライトフィールドカメラで再構成するための、フォーカス方向(光検出部DTの光軸方向、Z方向)における、ある位置にある面(焦点面)を、フォーカスプレーン(FP)と呼び、再構成された2次元画像をFP画像と呼ぶ。本実施形態において、光検出部DTの光軸方向は、投影光学系の光軸と平行な方向(すなわちZ方向(第1方向))である。また、キャリブレーション計測系ASは、Z方向(光検出部DTの光軸方向)に移動することで焦点調節を行う焦点調節レンズLAを有する。なお、焦点調節レンズLAはライトフィールドカメラにおける撮影レンズLA(図2)に含まれていてもよい。焦点調節レンズLAの駆動は、焦点調節レンズ駆動部LADを介して制御部CTRによって制御されうる。
以下では、FP画像からベストフォーカス位置を計測する方法を説明するため、まず、従来技術であるステップ駆動方式の計測方法を説明し、それと対比させるかたちで、本実施形態による計測方法を説明する。
ステップ駆動方式では、キャリブレーション計測系ASで、レチクル側基準プレートRFP上のレチクル基準マーク(原版側マーク)(以下「RFPマーク」という。)と、ウエハ側基準プレートWFP上のウエハ基準マーク(基板側マーク)(以下「WFPマーク」という。)を同一視野で撮像し、2次元画像を取得する。RFPマークとWFPマークは、投影光学系POを介してほぼ共役となるように配置されている。また、RFPマークは、一部が素ガラスになっており、投影光学系POを介して、WFPマークを素ガラス部で観察可能になっている。図3にキャリプレーション計測系ASで撮像した2次元画像の例を示す。
RFPマークのベストフォーカス位置を計測するため、キャリブレーション計測系AS内の焦点調節レンズLAの位置を変更しながら、RFPマーク画像が取得される。そして、各焦点調節レンズ位置の画像それぞれから、RFPマークの像のコントラスト値が算出される。この焦点調節レンズ位置とRFPマークの像のコントラスト値との関係が、レチクルイメージオートフォーカス(RIAF)のコントラストカーブにより表される。図4にRIAFのコントラストカーブの例を示す。このRIAFコントラストカーブのピークとなる焦点調節レンズ位置が算出される。コントラストカーブにおける各コントラスト値は、一般的な画像コントラストの定義式を使用して算出されうる。マーク画像がデフォーカスすると、コントラスト値は低下する。つまり、ベストフォーカス位置でコントラストはピークとなる。RIAFコントラストカーブより、RFPマークがベストフォーカスとなる焦点調節レンズの位置が決定される。
次に、焦点調節レンズの位置を上記位置に固定した状態で、WFPマークの像のコントラストピークが計測される。具体的には、ウエハステージWSのZ位置(以下「WSZ位置」)を変更しながら、WFPマーク画像が取得される。そして、各WSZ位置のWFPマーク画像それぞれから、WFPマークの像のコントラスト値が算出される。このWSZ位置とWFPマークの像のコントラスト値との関係が、ウエハイメージオートフォーカス(WIAF)のコントラストカーブにより表される。図5にWIAFのコントラストカーブの例を示す。RIAF計測と同様に、このWIAFコントラストカーブからピークとなるWSZ位置が算出される。
以上のステップ駆動方式により、RFPマークのベストフォーカス位置を基準とした際の、WFPマークがベストフォーカスとなるWSZ位置を求めることができる。
次に、図6のフローチャートを参照して、本実施形態における、ライトフィールドカメラを使用したベストフォーカス計測の処理シーケンスを説明する。本処理シーケンスは、制御部CTRにより行われる。具体的には、図6のフローチャートに対応するプログラムは、メモリ12に含まれ、CPU11により実行される。
S101で、ライトフィールドカメラを構成する光検出部DTは、制御部CTRの制御により、初期焦点調節レンズ位置、初期WSZ位置でRFPマークとWFPマークを撮像する。制御部CTRは、光検出部DTより、撮像により生成されたライトフィールド画像データ(以下「原画像データ」という。)を取得する。S102で、制御部CTRは、取得した原画像データを用いてリフォーカス演算を行う。すなわち制御部CTRは、取得した原画像データから、フォーカス方向(光検出部DTの光軸方向、Z方向)における互いに異なるZ位置に相当する各フォーカスプレーン位置FP1〜FP7におけるRFPマークのFP画像を、演算処理により再構成する。RFPマークとFP1〜FP7の位置関係を図7に示す。
S103で、制御部CTRは、フォーカスプレーンFP1〜FP7のFP画像それぞれから、RFPマークの像のコントラスト値とWFPマークの像のコントラスト値を算出する。これにより、図8に示されるような、ステップ駆動方式で焦点調節レンズ位置を変更したときに得られる図4に相当する、RFPマーク近傍の各FP位置に対するRIAFコントラストカーブが得られる。
また、FP1〜FP7は、同時に図9に示すWFPマーク近傍の異なるZ位置にも相当している。したがって、S103で算出したWFPマークの像のコントラスト値により、図10に示されるような、ステップ駆動方式でWSZ位置を変更した時に得られる図5に相当する、WFPマーク近傍の各FP位置に対するWIAFコントラストカーブが得られる。
あらためて図11に、RFPマークとWFPマークと各FP位置との関係を示す。RFPマークとWFPマークはほぼ共役の位置関係にあるため、FP1〜FP7の範囲に、RIAFとWIAFのコントラストカーブのピークがどちらも存在している。
S104で、制御部CTRは、RIAFとWIAFのコントラストカーブのピーク位置をそれぞれ算出する。焦点調節レンズ位置とWSZ位置が、RFPマークとWFPマークのフォーカス位置が完全に共役となる位置にない場合、FP1〜FP7のFP画像から算出されたRIAFとWIAFのコントラストカーブのピーク位置は異なる。
S105で、制御部CTRは、焦点調節レンズ位置を決定するとともに、RIAFコントラストカーブのピーク位置とWIAFコントラストカーブのピーク位置との差分を算出する。この差分は、RFPマークのベストフォーカス位置を基準とした際における、投影光学系POがベストフォーカスとなるWSZ位置の調整量に相当する。これにより、制御部CTRは、この差分に基づいて、WSZ位置(すなわち、投影光学系の光軸方向における基板保持部の位置)を調整することができる。
本実施形態によれば、リフォーカス可能なライトフィールド画像データを取得し、演算処理によってフォーカス検出系FSの原点を投影光学系POのベストフォーカス位置に較正することができる。したがって、本実施形態によれば、調整量の決定のために、従来のように焦点調節レンズとウエハステージWSのステップ駆動を行う必要がなくなる。
また、本実施形態ではFP位置の数を7点としているが、FP位置の数はこの値に限定するものではなく、ライトフィールドカメラで再構成可能な数であれば、何点を使用してもよい。また、RFPマークやWFPマークの形状もコントラストが算出できるものであれば、本構成(図3の例)に限定されない。また、RFPマークは、レチクル基準側プレート上のマークに限定せず、レチクルRT上にマークが存在する場合は、そのマークを使用してもよい。また、WFPマークは、ウエハ基準側プレート上のマークに限定せず、ウエハWF上にマークが存在する場合は、そのマークを使用してもよい。
<第2実施形態>
以下では、コントラストカーブのピーク位置の補正を含む方法について説明する。本実施形態では、図12、図13に示されるフローチャートに従い、WFPマークのコントラストカーブの補正テーブルおよびRFPマークのコントラストカーブの補正テーブルが作成される。本処理は、制御部CTRにより行われる。具体的には、図12、図13のフローチャートに対応するプログラムは、メモリ12に含まれ、CPU11により実行される。
まず、WFPマークの像のコントラストカーブの補正テーブルの作成方法について説明する。まず、S201で、制御部CTRは、WSZ位置をFP1の位置へ駆動する。S203では、WFPマークをライトフィールドカメラで撮像し、原画像データを取得する。S204で、制御部CTRは、リフォーカス演算により各FP画像を再構成し、WFPマークの像のコントラスト値を算出し、WIAFコントラストカーブを求める。S205で、制御部CTRは、WIAFコントラストカーブのピーク位置を算出する。
S202〜S206の工程が、WSZ位置をZ1からZ7まで所定量駆動しながら繰り返し実施される。これにより取得される各WSZ位置での各コントラストカーブの例を図14に示す。各コントラストカーブからFP上のコントラストカーブのピーク位置を算出することで、WSZ位置(Z1〜Z7)と、WFPマークのコントラストカーブのピーク位置との関係が取得できる。その結果を図15に示す。図15は、図14のグラフから、WSZ位置(Z1〜Z7)を横軸にとり、コントラストカーブのピーク位置を横軸にとったものである。これは、WFPマークの像のコントラストカーブにおけるピーク位置の投影光学系の光軸方向における基板保持部の位置に対する依存性を表す特性を示している。図15に示されるように、この特性は基本的には線形となる。しかし、ライトフィールドカメラの各FPで再構成されるFP画像には、ライトフィールドカメラ内マイクロレンズの収差の影響で、非線形な特性が含まれうる。そのため、S207で、制御部CTRは、図15の関係より取得されるWSZ位置とWFPマークのコントラストカーブのピーク位置との差分(誤差)を計算する。その結果、図16に示されるような非線形な残差が発生する。制御部CTRは、この誤差の情報を、WFPマークのコントラストカーブの補正テーブルとしてメモリ12に保存する。補正テーブルの使用方法については図19を参照して後述する。
次に、RFPマークのコントラストカーブ補正テーブルの作成方法について説明する。まず、S301で、制御部CTRは、焦点調節レンズLAをFP1の位置へ駆動する。S303では、RFPマークをライトフィールドカメラで撮像し、原画像データを取得する。S304で、制御部CTRは、リフォーカス演算により各FP画像を再構成し、RFPマークの像のコントラスト値を算出し、RIAFコントラストカーブを求める。S305で、制御部CTRは、RIAFコントラストカーブのピーク位置を算出する。
S302〜S306の工程が、焦点調節レンズLAの位置をZ1からZ7まで所定量駆動しながら繰り返し実施される。これにより取得される各焦点調節レンズ位置での各コントラストカーブは、図14と同様である。各コントラストカーブからFP上のコントラストピーク位置を算出することで、焦点調節レンズ位置(Z1〜Z7)と、RFPマークのコントラストカーブのピーク位置との関係が取得できる。その結果を図17に示す。これは、RFPマークの像のコントラストカーブにおけるピーク位置の光検出部DTの光軸方向における焦点調節レンズLAの位置に対する依存性を表す特性を示している。次に、S307で、制御部CTRは、図17の関係より取得される焦点調節レンズ位置とRFPマークのコントラストカーブのピーク位置との差分(誤差)を算出する。その結果、図18に示されるような、図16と同様に非線形な残差が発生する。制御部CTRは、この誤差の情報を、RFPマークのコントラストカーブの補正テーブルとしてメモリ12に保存する。
S207,S307で作成されたコントラストカーブの補正テーブルは、高精度な位置決めが可能なWSZ位置や焦点調節レンズ位置基準で見た際の、各FP位置の基準位置からの誤差に相当する。つまり、WSZ位置や焦点調節レンズ位置基準との差分を事前にコントラストカーブの補正テーブルとして取得することで、非線形な特性を含む各FPの位置を高精度な基準位置に補正することが可能になる。なお、コントラストカーブの補正テーブルを作成する際には、WSや焦点調節レンズの振動や駆動誤差の影響は発生しうる。しかし、複数回撮像や複数回駆動を実施し、出力の平均値を使用することにより、上記誤差の影響を無視できるまで軽減して補正テーブルを作成することができる。
図19に、上記処理により作成された補正テーブルを使用した、投影光学系のベストフォーカス較正処理のフローチャートを示す。図6のフローチャートに対して同じ処理ステップには同じ参照符号を付してその説明は省略する。図6との違いは、S104とS105の間に、S405が追加されている点である。S405では、制御部CTRは、S104で算出されたWIAFのコントラストカーブのピーク位置を、S207で作成されたコントラストカーブの補正テーブルを用いて補正する。これにより、S105で求められるWSZ位置の調整量が補正される(第1補正処理)。また、制御部CTRは、S104で算出されたRIAFのコントラストカーブのピーク位置を、S307で作成されたコントラストカーブの補正テーブルを用いて補正する。これにより、S105で決定される焦点調節レンズ位置が補正される(第2補正処理)。
以上の補正を追加することで、リフォーカス演算によって再構成される複数の画像の精度を、フォーカス検出系FSの精度に合わせ込むことができ、ベストフォーカス位置の較正精度の低下を防止できる。
<第3実施形態>
ライトフィールドカメラでリフォーカス可能な範囲をリフォーカスレンジ(以下「FPレンジ」)という。通常、ライトフィールドカメラFPレンジは、撮影レンズL1とマイクロレンズアレイL2の仕様に依存した幅に限定される。そのため、投影光学系POのベストフォーカス位置の変化量が、そのFPレンジを超えてしまうと、ライトフィールドカメラの各FP画像内にコントラストピークが存在せず、コントラストカーブのピーク位置を算出できなくなる。
そこで第3実施形態では、各マークのコントラストカーブのピーク位置がFPレンジ内に位置することを保証する処理が追加される。まず、最初の計測時は、上記した第1実施形態に沿って、ライトフィールドカメラからコントラストカーブのピーク位置を算出する。最初にコントラストカーブのピーク位置がFPレンジ内にない場合は、WSZ位置と焦点調節レンズ位置を走査して、コントラストカーブのピーク位置がFPレンジ内となる初期位置を探索する。次に、この探索により、初期位置として決定されたコントラストカーブのピーク位置とFPレンジの中央の位置との差分を算出し、これを次回計測時のWSZ位置と焦点調節レンズ位置に反映させる。
これにより、次回計測時のコントラストピーク位置をFPレンジの中央のフォーカスプレーン位置にすることができる。本実施形態によれば、例えば、投影光学系POのベストフォーカス位置が緩やかにドリフトしているような場合に、ベストフォーカス位置がFPレンジ外となることを防止することができる。
<第4実施形態>
第4実施形態では、投影光学系POのベストフォーカス位置の較正に加え、XY位置を較正する方法について説明する。本実施形態の露光装置の構成は、概ね図1と同じであるが、RFPマークとWFPマークは、例えば図20に示されるような形状のものを使用する。RFPマークは、X位置計測用およびフォーカス計測用のマークRFPX1〜RFPX4と、Y位置計測用およびフォーカス計測用のマークRFPY1〜RFPY6とを含む。WFPマークは、X位置計測用およびフォーカス計測用のマークWFPX1〜WFPX4と、Y位置計測用およびフォーカス計測用のマークWFPY1〜WFPY3を含む。これにより、FP画像から、各マークのコントラストに加えて、各マークのXY位置を算出することが可能である。具体的には、マークRFPX1〜RFPX4の画像上の位置の平均値をRFPマークX位置201,202として算出し、RFPY1〜RFPY6の画像上の位置の平均値をRFPマークY位置203,204として算出する。また、WFPX1〜WFPX4の画像上の位置の平均値をWFPマークX位置205として算出し、WFPY1〜WFPY3の画像上の位置の平均値をWFPマークY位置206として算出する。マークのXY位置の算出には、マークパターンの相関演算等、一般的なパターンマッチング手法を使用可能であるが、目的を達するのであれば特定の手法に限定されない。また、マーク形状も特定の形状に限定されない。
以下、図21のフローチャートを参照して、投影光学系POのベストフォーカス位置とXY位置の較正方法について説明する。まず、図6と同様の、S101〜S105の各ステップが実施される。次に、S506で、制御部CTRは、RFPマークの像のコントラストカーブのピーク位置に対応するFP画像(例えばピーク位置近傍のFP画像)からRFPマークのXY位置(第1位置)を検出する。S507で、制御部CTRは、WFPマークの像のコントラストカーブのピーク位置に対応するFP画像(例えばピーク位置近傍のFP画像)からWFPマークのXY位置(第2位置)を検出する。S508で、制御部CTRは、RFPマークのXY位置とWFPマークのXY位置との差を算出する。このXY位置差が、RFPマークを基準とした際のWFPマークのXY位置となり、これは、RFPマークを基準とした際の投影光学系POのXY位置に相当する。したがって、XY位置差に基づいて、原版保持部および基板保持部の少なくともいずれかのXY平面における位置の調整量を決定することができる。これにより、このXY位置差が一定となるように較正することで、投影光学系POのXY位置の較正が、ベストフォーカス位置の較正と同時に行うことが可能となる。
<第5実施形態>
以下では、上記した第1補正処理および第2補正処理を光軸PA方向と直交する平面(XY平面)の各位置に関して行う実施形態を説明する。以下では、図22および図23のフローチャートを参照して、第4実施形態との差分箇所について説明する。
本実施形態では、図22、図23のフローチャートに示される手順で、WFPマークの像のコントラストカーブおよびXY位置補正テーブル、RFPマークの像のコントラストカーブおよびXY位置補正テーブルが作成される。
まず、S601で、制御部CTRは、初期位置として、WSZ位置をFP1の位置へ駆動し、ウエハステージWSのXY位置(以下「WSXY位置」)をライトフィールドカメラ視野中心へ駆動する。S604で、制御部CTRは、WFPマークをライトフィールドカメラに撮像させ、原画像データを取得する。S605で、制御部CTRは、各FP画像を再構成してWFPマークの像のコントラスト値を算出し、WIAFコントラストカーブを求める。S606で、制御部CTRは、WIAFコントラストカーブのピーク位置を算出する。S607で、制御部CTRは、WFPマークのコントラストカーブのピーク近傍のFP画像から、WFPマークのXY位置を算出する。S602〜S609のステップが、WSZ位置(S602)およびWSXY位置(S603)を振りながら実施される。
次に、S610で、制御部CTRは、各FP位置で算出したコントラストカーブのピーク位置とWSZ位置の関係との差分、各コントラストカーブのピーク位置でのWFPマークのXY位置とWSXY位置の関係との差分を算出する。これらはメモリ12に補正テーブルとして保存される。補正テーブルの使用方法については図24を参照して後述する。
次に、RFPマークの補正テーブルの作成方法について説明する。まず、S701で、制御部CTRは、初期位置として、焦点調節レンズLAをFP1の位置へ駆動する。S703で、制御部CTRは、RFPマークをライトフィールドカメラに撮像させ、原画像データを取得する。S704で、制御部CTRは、各FP画像を再構成してRFPマークの像のコントラスト値を算出し、RIAFコントラストカーブを求める。S705で、制御部CTRは、RIAFコントラストカーブのピーク位置を算出する。S706で、制御部CTRは、RFPマークのコントラストカーブのピーク近傍のFP画像からRFPマークのXY位置を算出する。S702〜S707のステップが、焦点調節レンズ位置を振りながら(S702)実施される。
次に、S708で、制御部CTRは、各FP位置で算出したコントラストカーブのピーク位置と焦点調節レンズ位置の関係との差分、各コントラストカーブのピーク位置でのRFPマークのXY位置とFP0位置との差分を算出する。これらはメモリ12に補正テーブルとして保存される。
なお、S607とS706で使用するFP画像は、コントラストカーブのピーク近傍の画像に限定するものではなく、FP位置間のコントラストカーブのピーク位置のFP画像を、近傍画像の線形補間や多項式近似等で推定し使用してもよい。S610とS707で作成された補正テーブルは、高精度な位置決めが可能なWSZ位置や焦点調節レンズ位置基準で見た際の、各FP位置の理想位置からの誤差と、WSXY位置基準で作る理想格子に対する、各FP位置のディストーション誤差に相当する。なお、補正テーブルは、XYZの離散3次元データのため、近傍値の線形補間や多項式近似等で任意の値を算出し使用する。なお、補正テーブルを作成する際には、WSや焦点調節レンズの振動や駆動誤差の影響は発生しうる。しかし、複数回撮像や複数回駆動を実施し、出力の平均値を使用することにより、上記誤差の影響を影響が無視できるまで軽減して補正テーブルを作成することができる。
図24に、上記処理により作成された補正テーブルを使用した、投影光学系のベストフォーカス較正処理のフローチャートを示す。まず、図6と同様のS101〜S105の処理が行われる。その後、S806で、制御部CTRは、RFPマークの像のコントラストカーブのピーク近傍のFP画像からRFPマークのXY位置を算出する。S807で、制御部CTRは、WFPマークの像のコントラストカーブのピーク近傍のFP画像からWFPマークのXY位置を算出する。S809で、制御部CTRは、S610とS708で作成された補正テーブルにより、RFPマークのXY位置とWFPマークのXY位置を、WSXY位置基準に補正する。そして、S810で、制御部CTRは、RFPマークのXY位置とWFPマークのXY位置の差を算出し、計測を終了する。
<第6実施形態>
第6実施形態では、各マークのコントラストカーブがFPレンジ内に位置することを保証し、かつ、各マークがライトフォールドカメラの視野内に位置することを保証する方法について説明する。フォーカス位置の保証方法は第3実施形態と同様であるため、ここではXY位置の保証方法について説明する。
ライトフィールドカメラで計測可能な各マークのXY計測レンジは、ライトフィールドカメラの観察視野内に限定される。そのため、投影光学系POのXY位置の変化量が、上記視野範囲を超えてしまうと、ライトフィールドカメラの各FP画像からマークのXY位置の計測ができなくなる。
そこで本実施形態では、次の処理を追加することによりこの問題を回避する。まず、最初の計測時は、上述した第4実施形態に沿って、ライトフィールドカメラからマークXY位置を算出する。最初にマークが観察視野内にない場合は、WSXY位置を走査して、マークのXY位置が観察視野内となる初期位置を探索し決定する。そこで、ライトフィールドカメラで算出したマークXY位置と観察視野中心位置との差分を算出し、次回計測時のWSXY位置に反映させる。
これにより、次回のライトフィールドカメラで計測するマークXY位置を観察視野中心にすることができる。本実施形態によれば、例えば、投影光学系POのXY位置が緩やかにドリフトしているような場合に、マークのXY位置が観察視野外となることを防止することができる。
上述の実施形態ではリソグラフィ装置の一例である露光装置について説明した。しかし本発明は、露光装置のみならず、他のリソグラフィ装置(インプリント装置、荷電粒子線描画装置等)にも適用することができる。なおインプリント装置は、基板の上に供給されたインプリント材に型(原版、モールド)を接触させた状態で該インプリント材を硬化させることによって基板の上にパターンを形成する装置である。荷電粒子線描画装置は、基板の上に供給されたフォトレジストに荷電粒子線によってパターンを描画することによって該フォトレジストに潜像を形成する装置である。
<物品製造方法の実施形態>
本発明の実施形態における物品製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。本実施形態の物品製造方法は、上記のリソグラフィ装置(露光装置やインプリント装置、描画装置など)を用いて基板に原版のパターンを転写する工程と、かかる工程でパターンが転写された基板を加工する工程とを含む。更に、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。本実施形態の物品製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
1:露光装置、AS:キャリブレーション計測系、FS:フォーカス検出系、IL:照明光学系、LS:露光光源、OAS:アライメント検出系、PO:投影光学系、WS:ウエハステージ

Claims (14)

  1. 原版のパターンを基板に投影する投影光学系を有するリソグラフィ装置であって、
    前記原版を保持する原版保持部と、
    前記基板を保持する基板保持部と、
    前記原版または前記原版保持部に配置された原版側マークの像とともに、前記投影光学系を介して前記基板または前記基板保持部に配置された基板側マークの像を検出する検出部と、
    制御部と、
    を有し、
    前記検出部は、前記原版側マークの像と前記基板側マークの像とを含むリフォーカス可能なライトフィールド画像データを生成し、
    前記制御部は、
    前記検出部から取得した前記ライトフィールド画像データに基づいて、それぞれフォーカス方向の位置が互いに異なる複数の画像を再構成するリフォーカス演算を行い、
    前記リフォーカス演算によって再構成された前記複数の画像に基づいて、前記原版保持部および前記基板保持部の少なくともいずれかの位置を調整する
    ことを特徴とするリソグラフィ装置。
  2. 前記制御部は、前記複数の画像それぞれにおける前記原版側マークの像のコントラスト値から得られるコントラストカーブにおけるピーク位置と、前記複数の画像それぞれにおける前記基板側マークの像のコントラスト値から得られるコントラストカーブにおけるピーク位置との差分に基づいて、前記投影光学系の光軸と平行な第1方向における前記基板保持部の位置を調整することを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
  3. 前記検出部は、焦点調節レンズを含み、
    前記制御部は、
    前記原版側マークの像の前記コントラストカーブにおけるピーク位置に応じて、前記第1方向における前記焦点調節レンズの位置を決定し、
    前記差分に基づいて、前記焦点調節レンズの前記決定された位置を基準とする前記第1方向における前記基板保持部の位置の調整量を決定する
    ことを特徴とする請求項2に記載のリソグラフィ装置。
  4. 前記投影光学系の光軸に対して斜め方向から前記基板の表面に光を照射し、前記基板の表面で反射された光を検出することで前記第1方向における前記基板の位置を検出するフォーカス検出系を更に有することを特徴とする請求項3に記載のリソグラフィ装置。
  5. 前記制御部は、前記基板側マークの像の前記コントラストカーブにおけるピーク位置の前記第1方向における前記基板保持部の位置に対する依存性を表す特性における、前記フォーカス検出系により検出される前記第1方向における前記基板保持部の位置に対する前記ピーク位置の誤差の情報に基づいて、前記基板保持部の前記決定された調整量を補正する第1補正処理を行うことを特徴とする請求項4に記載のリソグラフィ装置。
  6. 前記制御部は、前記基板保持部を前記第1方向における各位置に駆動し、それぞれの位置で、前記検出部に前記ライトフィールド画像データを再構成させて、前記特性を得ることを特徴とする請求項5に記載のリソグラフィ装置。
  7. 前記制御部は、更に、前記原版側マークの像の前記コントラストカーブにおけるピーク位置の前記第1方向における前記焦点調節レンズの位置に対する依存性を表す特性における、記第1方向における前記焦点調節レンズの位置に対する前記ピーク位置の誤差の情報に基づいて、前記焦点調節レンズの前記決定された位置を補正する第2補正処理を行うことを特徴とする請求項5又は6に記載のリソグラフィ装置。
  8. 前記制御部は、前記焦点調節レンズを前記第1方向における各位置に駆動し、それぞれの位置で、前記検出部に前記ライトフィールド画像データを再構成させて、前記特性を得ることを特徴とする請求項7に記載のリソグラフィ装置。
  9. 前記制御部は、前記原版側マークの像の前記コントラストカーブにおけるピーク位置が前記ライトフィールド画像データによりリフォーカス可能な範囲を示すリフォーカスレンジの中央のフォーカスプレーン位置になるように、前記第1方向における前記焦点調節レンズの位置を決定することを特徴とする請求項3乃至8のいずれか1項に記載のリソグラフィ装置。
  10. 前記制御部は、前記基板側マークの像の前記コントラストカーブにおけるピーク位置が前記ライトフィールド画像データによりリフォーカス可能な範囲を示すリフォーカスレンジの中央のフォーカスプレーン位置になるように、前記第1方向における前記基板保持部の位置の調整量を決定することを特徴とする請求項3乃至9のいずれか1項に記載のリソグラフィ装置。
  11. 前記制御部は、更に、
    前記複数の画像のうち前記原版側マークの像の前記コントラストカーブにおけるピーク位置に対応する画像から、前記原版側マークの像の前記第1方向と直交する平面における位置を示す第1位置を検出し、
    前記複数の画像のうち前記基板側マークの像の前記コントラストカーブにおけるピーク位置に対応する画像から、前記基板側マークの像の前記平面における位置を示す第2位置を検出し、
    前記第1位置と前記第2位置との差に基づいて、前記原版保持部および前記基板保持部の少なくともいずれかの前記平面における位置の調整量を決定する
    ことを特徴とする請求項4に記載のリソグラフィ装置。
  12. 前記制御部は、前記基板側マークの像の前記コントラストカーブにおけるピーク位置の前記第1方向における前記基板保持部の位置に対する依存性を表す特性における、前記フォーカス検出系により検出される前記第1方向における前記基板保持部の位置に対する前記ピーク位置の誤差の情報に基づいて、前記基板保持部の前記決定された調整量を補正する第1補正処理を、前記第1方向と直交する平面の各位置に関して行うことを特徴とする請求項11に記載のリソグラフィ装置。
  13. 前記制御部は、更に、前記原版側マークの像の前記コントラストカーブにおけるピーク位置の前記第1方向における前記焦点調節レンズの位置に対する依存性を表す特性における、記第1方向における前記焦点調節レンズの位置に対する前記ピーク位置の誤差の情報に基づいて、前記焦点調節レンズの前記決定された位置を補正する第2補正処理を、前記第1方向と直交する平面の各位置に関して行うことを特徴とする請求項11又は12に記載のリソグラフィ装置。
  14. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載のリソグラフィ装置を用いてパターンを基板に形成する工程と、
    前記工程で前記パターンが形成された基板を加工する工程と、
    を含むことを特徴とする物品製造方法。
JP2016205470A 2016-10-19 2016-10-19 リソグラフィ装置、および物品製造方法 Active JP6818501B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016205470A JP6818501B2 (ja) 2016-10-19 2016-10-19 リソグラフィ装置、および物品製造方法
US15/783,348 US10185225B2 (en) 2016-10-19 2017-10-13 Lithography apparatus and article manufacturing method
KR1020170135020A KR102242152B1 (ko) 2016-10-19 2017-10-18 리소그래피 장치 및 물품 제조 방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016205470A JP6818501B2 (ja) 2016-10-19 2016-10-19 リソグラフィ装置、および物品製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018066865A JP2018066865A (ja) 2018-04-26
JP6818501B2 true JP6818501B2 (ja) 2021-01-20

Family

ID=61903977

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016205470A Active JP6818501B2 (ja) 2016-10-19 2016-10-19 リソグラフィ装置、および物品製造方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US10185225B2 (ja)
JP (1) JP6818501B2 (ja)
KR (1) KR102242152B1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7353846B2 (ja) * 2018-11-30 2023-10-02 キヤノン株式会社 リソグラフィ装置、判定方法、および物品の製造方法
EP3667423B1 (en) * 2018-11-30 2024-04-03 Canon Kabushiki Kaisha Lithography apparatus, determination method, and method of manufacturing an article
JP7325354B2 (ja) 2020-02-12 2023-08-14 東京エレクトロン株式会社 測定システム及び測定方法

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002296755A (ja) * 2001-03-29 2002-10-09 Nikon Corp マスク、位置制御精度計測方法、及び露光方法、並びにデバイス製造方法
JP2006313866A (ja) * 2005-05-09 2006-11-16 Canon Inc 露光装置及び方法
US7969577B2 (en) * 2006-09-14 2011-06-28 Asml Netherlands B.V. Inspection apparatus, an apparatus for projecting an image and a method of measuring a property of a substrate
JP2008103432A (ja) 2006-10-17 2008-05-01 Canon Inc 露光装置及びデバイスの製造方法
US20080292177A1 (en) * 2007-05-23 2008-11-27 Sheets Ronald E System and Method for Providing Backside Alignment in a Lithographic Projection System
JP2009099873A (ja) * 2007-10-18 2009-05-07 Canon Inc 露光装置およびデバイス製造方法
JP2009192271A (ja) * 2008-02-12 2009-08-27 Canon Inc 位置検出方法、露光装置、及びデバイス製造方法
JP5361322B2 (ja) * 2008-10-14 2013-12-04 キヤノン株式会社 露光装置及びデバイスの製造方法
EP2244484B1 (en) 2009-04-22 2012-03-28 Raytrix GmbH Digital imaging method for synthesizing an image using data recorded with a plenoptic camera
JP5457767B2 (ja) 2009-09-08 2014-04-02 キヤノン株式会社 露光装置およびデバイス製造方法
DE102010062720B4 (de) * 2010-12-09 2012-07-12 Carl Zeiss Smt Gmbh EUV-Lithographiesystem
US20140176592A1 (en) * 2011-02-15 2014-06-26 Lytro, Inc. Configuring two-dimensional image processing based on light-field parameters
JP6271896B2 (ja) * 2013-07-22 2018-01-31 キヤノン株式会社 干渉計測装置、リソグラフィ装置および物品の製造方法
JP6341736B2 (ja) * 2014-04-16 2018-06-13 キヤノン株式会社 撮像装置、制御方法、プログラム、記憶媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018066865A (ja) 2018-04-26
US10185225B2 (en) 2019-01-22
US20180107125A1 (en) 2018-04-19
KR102242152B1 (ko) 2021-04-20
KR20180043176A (ko) 2018-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10241425B2 (en) Level sensor, lithographic apparatus and device manufacturing method
JP4724470B2 (ja) 露光方法
JP2007281003A (ja) 測定方法及び装置、並びに、露光装置
JP6463935B2 (ja) 露光装置、露光方法、およびデバイス製造方法
US9268240B2 (en) Exposure apparatus, exposure method, and device fabrication method
US10036968B2 (en) Control method of movable body, exposure method, device manufacturing method, movable body apparatus, and exposure apparatus
JP6818501B2 (ja) リソグラフィ装置、および物品製造方法
JP2006279029A (ja) 露光方法及び装置
KR20090028410A (ko) 노광 시스템 및 반도체 장치의 제조 방법
US10488764B2 (en) Lithography apparatus, lithography method, and method of manufacturing article
JP5489849B2 (ja) 位置計測装置及び方法、露光装置並びにデバイス製造方法
JP6688330B2 (ja) 露光方法、露光装置、決定方法および物品製造方法
TW202041982A (zh) 成像裝置的自動聚焦方法
JP2010034319A (ja) 波面収差の測定方法
CN111413850B (zh) 曝光装置、用于控制曝光装置的方法、以及物品制造方法
JP2004281904A (ja) 位置計測装置、露光装置、及びデバイス製造方法
US10871718B2 (en) Exposure apparatus, method for controlling the same and article manufacturing method
US11586116B2 (en) Measurement apparatus, exposure apparatus, and article manufacturing method
JP6226525B2 (ja) 露光装置、露光方法、それらを用いたデバイスの製造方法
JP2003338448A (ja) 位置計測方法と位置計測装置、及び露光方法と露光装置並びにマーク計測方法
CN117170192A (zh) 扫描曝光装置、扫描曝光方法、物品的制造方法、信息处理装置、信息处理方法、存储介质
TW202349137A (zh) 掃描曝光裝置、掃描曝光方法、物品之製造方法、資訊處理裝置、資訊處理方法及記憶媒體
JP2023072533A (ja) 露光装置、露光方法及び物品の製造方法
JP2022125866A (ja) 露光装置、および物品の製造方法
JP2019215399A (ja) 露光方法、露光装置、物品の製造方法及び計測方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200727

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200722

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200923

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201228

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6818501

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151