JP2009070305A - 処方箋受付システム - Google Patents

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Abstract

【課題】処方箋受付システムを分散と集中にて具体化するに際して、処方箋の形式を仮選定して医療機関の特定を次々に自動試行することが無駄にならないようにする。
【解決手段】各地の薬局設備10には、レセプトコンピュータ12や調剤管理コンピュータ14に加えて、処方箋走査部20と通信制御装置11を設ける。本部設備40には、インターネット30を介して画像イメージAを受信しそれに文字変換処理を施して処方箋データBを得てそれをレセプトコンピュータ12に返送する手段45,46に加えて、医療機関毎に規定された処方箋の形式を保持するデータベース42と、薬局毎に幾つかの医療機関を選定候補として登録しておく手段44と、文字変換処理の実行に際しデータベースから選定候補の医療機関に係る処方箋の形式を選定して文字変換処理に供する手段45を設ける。アクセス状況での選出順序変更や、近隣医療機関の探索も行う。
【選択図】 図1

Description

この発明は、薬局や病院などで処方箋の自動受付に用いられる処方箋受付システムに関し、詳しくは、処方箋を撮像してその記載情報を電子データの処方箋データに変換する処方箋受付機能を分散と集中にて具体化した処方箋受付システムに関する。
処方箋の受付作業の自動化や省力化等のために、従来より各種の処方箋受付装置が提案されている。それらの機能を統合や向上させたものも開発されており、この処方箋受付装置は(例えば特許文献1参照)、処方箋走査部にて処方箋の撮像を行ってその画像イメージからデータ処理部にて処方箋データを得る際に、画像イメージに二次元コード等のコードが有るときにはそれを処方箋データに変換し、コードの無いときは画像イメージに文字認識を施して処方箋データへの変換を行う。しかも、この装置は、文字認識全自動化の困難性に鑑みて校正作業を容易にすべく、画像イメージに文字認識を施す際に処方箋発行医療機関を特定して対応処方箋の形式を選定するとともにその形式に基づいて画像イメージを分割することや、画像イメージの分割イメージとそれを文字データに変換して表示させた変換欄とを対比させて画面表示すること、処方箋データを項目ごとに項目名を付して校正可能に表示させた校正欄も対比させて画面表示することも、行うようになっている。
この処方箋受付装置(特許文献1参照)のうち本願発明の説明に役立つ部分を詳述する。図6は、(a)がハードウェア構成図、(b)が受付処理のフローチャートである。また、図7は、(a)が処方箋の情報欄の配置例、(b)が他の配置例、(c)が病院マスターのデータ構造例、(d)が処方箋データの構造例である。さらに、図8は、(a)が変換欄対比表示画面の一例、(b)が校正欄対比表示画面の一例である。
この処方箋受付装置は(図6(a)参照)、ケーブルで接続された処方箋走査部2とデータ処理部4とを具えている。処方箋走査部2は、差込み口に処方箋が投入されると、それをスキャナで撮像し、その画像イメージAをデータ処理部4にデータ送信するようになっている。その画像イメージAから処方箋データBを得るデータ処理部4は、所謂デスクトップパソコンやノートパソコンなどの小型コンピュータからなり、そのプログラムメモリ等には受付ルーチンがインストールされ、内蔵の又は外付けのハードディスク等には、薬品マスターや,用法マスター,注釈マスター,患者マスター,病院マスター,保険マスターなどのデータ群が、適宜なファイル形式やテーブル形式に分かれて或いは単一データベースに統合されて、記憶保持されている。
薬品マスターには、薬品名や薬品コード等のデータが含まれており、薬品名の確認や候補提示などに用いられる。用法マスターには、処方単位や服用限度などのデータが含まれており、処方内容の確認や候補提示などに用いられる。注釈マスターは、特記事項やコメント等の文字列データを追加書き込みできるようになっている。患者マスターには、患者名や患者コード等のデータが含まれており、患者名の確認や過去処方提示の手がかり等に用いられる。病院マスターには、それぞれの医療機関に対応した処方箋の形式データが含まれており、画像イメージの分割に用いられる。保険マスターには、保険の種類などのデータが含まれており、保険の種類の確認や候補提示に用いられる。
受付ルーチンは(図6(b)参照)、処方箋走査部2で処方箋の読取が行われてその画像イメージAが処方箋走査部2からデータ処理部4に送られてくると、その画像イメージを探索して二次元コードが含まれているか否かを判定し、二次元コードが見つかれば、その部分イメージを抽出し、その抽出コードを処方箋データに変換することで、処方箋データBを作成して、処方箋の受付処理を終えるようになっている。二次元コードの基本パターンや復号手法は、規格化されており、公知の手法で行われる。二次元コードが見つからないときには、医療機関特定に基づくイメージ分割処理と、処方箋の画像イメージに文字認識を施して文字データを得る文字認識処理と、その文字データを処方箋データに変換するデータ変換処理とが行われる。文字認識処理とデータ変換処理は、処方箋データが完成するまで、分割イメージを替えたり戻したりしながら、何度でも繰り返して行えるようになっている。
イメージ分割処理では、目視確認のため画像イメージをそのまま即ち処方箋全体を画面に表示したうえで(S51)、画像イメージに文字認識を施し更にその認識結果に文字列検索を行って医療機関を特定しうる文字列が含まれているか否か判定する。その判定結果が肯定的な場合、例えば「○○○病院」や「×××診療所」といった医療機関名が見つかり而もそれが病院マスターに保持されているときには、その医療機関名を自動採用するようになっている。これに対し、上記の判定結果が否定的な場合には、病院マスター中の医療機関名称を候補として画面に列挙して受付作業者に選択させたり、画面中の入力欄へ受付作業者に医療機関名の入力を求めたりして、医療機関の指定を受けるようになっている。医療機関の特定が済むと、その医療機関に対応した処方箋の形式を選定するとともに(S52)、その形式に基づいて画像イメージを分割処理するようにもなっている。
処方箋の形式は(図7(a),(b)参照)、典型例としては、図示した医療機関情報欄や,患者情報欄,調剤情報欄,保険情報欄,図示しない注釈欄などに大別され、それらの処方箋における配置が医療機関ごとに規定され医療機関で異なることが多い。そして、それを反映した病院マスターには(図7(c)参照)、医療機関ごとに、それに対応した処方箋の形式データが、すなわち基礎情報と処方箋欄分割情報とが、対応づけて保持されている。そのうち基礎情報は(図7(c)参照)、医療機関情報欄(図7(a),(b)参照)の記載事項を電子データにしたものである処方箋データの医療機関情報(図7(d)参照)と同じかそれに準ずるものである(図7(c)参照)。また、処方箋欄分割情報には(図7(c)参照)、上記の各欄に関する配置情報が含められている。配置情報は、例えば、該当欄が長方形の場合、処方箋における該当欄の対角点の位置などで規定されている。配置情報を同じ欄について繰り返し規定するのも許容されていて、複数の長方形に分散した又はそれらを結合させた形状の情報欄にも適合するようになっている。
処方箋データBは(図7(d)参照)、そのような処方箋の記載事項を電子データ化して得られる標準データ構造のものであり、例えば、それを薬歴管理や自動調剤などに利用する薬局ホストコンピュータ(レセプトコンピュータや調剤管理コンピュータ)に適合させて予めデータ構造が定められている。それには、図示した医療機関情報や,患者情報,保険情報,調剤情報が含まれる他、図示しない注釈情報なども常に又は選択的に含められる。医療機関情報には医療機関名称などが含まれ、患者情報には患者名などが含まれ、保険情報には保険種別や保険番号などが含まれ、調剤情報には、処方された薬品名と用量との組データが一組または複数組・多数組含まれるようになっている。
さらに、データ処理部4は(図6(b)参照)、特定した医療機関に対応する処方箋欄分割情報が得られると、それに基づき処方箋の各欄ごとに画像イメージAを分割して分割イメージを幾つか作り、例えば医療機関情報欄の分割イメージや,患者情報欄の分割イメージ,調剤情報欄の分割イメージ,保険情報欄の分割イメージなどを作り、そのうち何れかの分割イメージを画面に対比表示させて文字認識処理及びデータ変換処理を行うようになっている。文字認識処理では、変換欄対比表示が行われ(図8(a)参照)、選択された情報欄に係る分割イメージと、それに文字認識を施して得られた文字データの変換欄とが、左右に並んだ状態で、一画面に表示される。変換欄は、マウスやキーの操作等で選択した部分を受付作業者が文字列修正を行えるようになっている。
データ変換処理では、変換欄対比表示で得られた文字データを処方箋データに反映させるとともに、校正欄対比表示が行われる(図8(b)参照)。この校正欄対比表示では、選択された情報欄に係る分割イメージ、処方箋データの各項目を列挙した校正欄とが、左右に並んだ状態で、一画面に表示される。校正欄の各項目には、項目名とデータ値とが含まれており、そのうちデータ値は、校正のため、マウスやキーの操作等で選択して修正できるようになっている。校正欄対比表示画面で(図8(b)参照)、特定ボタン例えば「処方箋完成」のクリック等がなされると、受付ルーチンは(図6(b)参照)、処方箋データBが完成したと判定して、処方箋の受付処理を終えるようになっている。
その他、処方箋に基づいて薬局等で行われる調剤の分野では、各種の錠剤や散薬を分包紙に区分収納する薬剤分包機が実用に供されている(例えば特許文献2参照)。そのような自動調剤機は、調剤ホストコンピュータ(調剤管理コンピュータ)から処方箋データ(電子データ)が送られて来ると、それに従い、自動排出可能な薬剤については全自動で、自動排出不可能な薬剤については手撒きと連動した半自動で、各種の薬剤を分包するようになっている。調剤管理コンピュータは、処方箋データをそのまま調剤指示データとして自動調剤機に引き渡すこともあるが、大抵は、複数の自動調剤機から最適なものや空いているものを選出したうえで、その自動調剤機で処理可能な部分を処方箋データから抽出し、この調剤指示データを選出調剤機に引き渡すようになっている。
また、保険調剤薬局の場合、厚生労働省告示の調剤報酬点数表に基づいて薬代が決まるが、その薬代の計算を正確に行う等のため、レセプトコンピュータやレセコンと呼ばれる薬局事務用コンピュータが設置されている。レセプトコンピュータは、処方箋データとその他のレセプト情報とが入力されると、薬代を算出して、調剤報酬明細書を発行するようになっている。レセプトコンピュータへの処方箋データの入力は、キーボードやマウス等を操作して手作業で行われる他、例えば局内LAN(Local Area Network)等の通信手段を介して上述の処方箋受付装置などからデータ送信されてきたのを自動受信することで行われる。
処方箋データ以外のレセプト情報には、処方担当医師に誤字錯誤や薬効的疑義を問い合わせた疑義照会の結果や,薬事法承認新薬など未だ薬品マスターに登録されていない薬剤の情報,処方箋に一般名で記載されているジェネリック医薬品を具体化する正規薬剤の薬品名などがあり、その入力は手作業で行われる。そして、レセプト情報が確定しないと調剤内容も調剤報酬も確定しないうえ、レセプト情報の確定がレセプトコンピュータへの入力完了時になるため、処方箋受付装置に加えて薬剤分包機などの自動調剤機や調剤管理コンピュータの設置された薬局であっても、処方箋データは、処方箋受付装置から調剤管理コンピュータへ直に送信されるのでなく、先ず処方箋受付装置からレセプトコンピュータに送られ、処方箋以外のレセプト情報も確定した後、レセプトコンピュータから調剤管理コンピュータに送られる。
特開2006−120020号公報 特開2000−175990号公報
ところで、上述した処方箋受付装置の文字変換処理では、二次元コードが見つからないときには医療機関を特定してイメージ分割処理と文字認識処理とデータ変換処理とが行われるが、薬剤師等の局員の作業負担を軽減する観点から、医療機関の自動特定の成功率を向上させることが求められる。そして、その要請に応える一手法として、画像イメージに文字認識を施して医療機関特定文字列を探す自動処理を一回で終えるのでなく、医療機関に係る処方箋の形式を仮選定して医療機関特定文字列の存在するであろう部位に限定して文字認識を施すことにより文字認識率を高めて医療機関特定文字列を探す自動処理を病院マスター登録医療機関について次々に自動試行することが考えられる。
そして、このような処方箋受付装置やレセプトコンピュータ等を導入した薬局では、処方箋の電子化が迅速に行えるようになり、それによって処方箋の提出から薬剤の受取までの患者等の待ち時間が短縮される。
もっとも、レセプトコンピュータの設置は必須であるとしても、それに加えて自動調剤機や処方箋受付装置までも局毎に設置するのは、設備費が嵩む。
このため、集約化等による薬局設備のコストダウンが求められるが、薬局設備のうちでも処方箋受付装置は、調剤機に比べて仕様の変形が少ないうえ、稼働率も高くないので、集約化が期待できる。
一方、最近のインターネットの普及により、多数のクライアントコンピュータに共通する処理をサーバコンピュータで集中処理するサーバクライアントシステム等も実用化容易になっている。そこで、各地の薬局に分散設置されている処方箋受付装置についても、それらの処理を各薬局から本部に集約することでコストダウンが進むと期待される。また、各薬局の処方箋受付装置からインターネット経由で処方箋データを収集して薬歴管理・薬剤履歴管理を行うことにより、患者が薬局を替えても同一システムに加盟している薬局であれば薬歴管理が継続されることになるので、広範なデータ集積は薬局にとっても患者にとっても利益が大きい。
そこで、分散設置の必須な処方箋走査部は無理なので薬局設備に残すとしても、画像イメージに文字変換処理を施して処方箋データを得るデータ処理部は本部設備に集中させることが求められる。
このようなデータ処理部の集中により薬歴データの集中も無理なく行えるので、処方箋受付機能を分散と集中にて具体化した処方箋受付システムは有用性が高い。
しかしながら、インターネット等の通信設備の普及や通信技術の向上を利用して処方箋受付機能の分散と集中を単純に実施したのでは、病院マスターに登録される医療機関の数が激増するため、而もその大半が個々の薬局からみれば遠隔地で患者が共通しないため、処方箋の形式を仮選定して医療機関の特定を次々に自動試行するという改良案が、無駄な試行の増加によって、役に立たなくなってしまいかねない。
そこで、処方箋受付システムを分散と集中にて具体化するに際して、処方箋の形式を仮選定して医療機関の特定を次々に自動試行することが無駄にならないよう、更なる改良を加えることが技術的な課題となる。
本発明の処方箋受付システムは(解決手段1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、
処方箋の撮像を行う処方箋走査部と、その画像イメージを送信して処方箋データへの変換を依頼するデータ送信部と、調剤報酬明細書を発行するレセプトコンピュータとを含んでいる薬局設備を複数と、
前記データ送信部から送信されて来た画像イメージを受信する手段と、その画像イメージに文字変換処理を施して処方箋データを得る手段と、その処方箋データを前記レセプトコンピュータに返送する手段と、医療機関毎に規定された処方箋の形式を保持するデータベースと、薬局毎に幾つかの医療機関を選定候補として登録しておく手段と、前記文字変換処理の実行に際し前記データベースから選定候補の医療機関に係る処方箋の形式を選定して前記文字変換処理に供する手段とを含んでいる本部設備と
を備えている。
また、本発明の処方箋受付システムは(解決手段2)、上記解決手段1の処方箋受付システムであって、前記データベースには薬局毎の医療機関アクセス状況のデータも保持されており、前記データベースから処方箋の形式を選定するときの選出順序が前記アクセス状況に応じて変更されるようになっていることを特徴とする。
さらに、本発明の処方箋受付システムは(解決手段3)、上記解決手段1,2の処方箋受付システムであって、前記データベースには医療機関それぞれの所在地データも保持されており、その所在地データを参照して近隣の医療機関を探し出したうえでそれに係る処方箋の形式を選定して前記文字変換処理に供する手段が設けられていることを特徴とする。
このような本発明の処方箋受付システムにあっては(解決手段1)、各地の薬局において処方箋走査部とレセプトコンピュータとに介在していたデータ処理部が各薬局ではデータ送受信手段に替えられ、画像イメージに文字変換処理を施して処方箋データを得るというデータ処理機能が本部設備に集約されるので、システム全体のコストが削減されるとともに、処方箋データの集積度が高まる。しかも、このような処方箋受付機能の分散と集中が行われたうえで、本部設備については、医療機関毎に規定された処方箋の形式を保持するとともに、薬局毎に幾つかの医療機関を選定候補として登録しておいて、文字変換処理の実行に際して選定候補の医療機関に係る処方箋の形式を選定して文字変換処理に供することも、行われるようになっている。
そのため、処方箋の形式を仮選定して医療機関の特定を次々に自動試行するときには、登録されている選定候補の医療機関に係る処方箋の形式が先ず選定されるので、各々の薬局と患者の共通する医療機関を予め登録しておきさえすれば、早期に高率で医療機関が延いては処方箋の形式が確定する。
これにより、処方箋の形式を仮選定して医療機関の特定を次々に自動試行するという改良が、分散と集中にて具体化した処方箋受付システムでも有効に機能することとなる。
したがって、この発明によれば、各地の薬局をカバーしてデータ集積度が高いうえ受付処理も迅速な処方箋受付システムを安価に実現することができる。
また、本発明の処方箋受付システムにあっては(解決手段2)、薬局毎の医療機関アクセス状況データも保持して、処方箋の形式を仮選定するときの医療機関選出順序がアクセス状況に応じて変更されるようにしたことにより、アクセス数の多いものや近時アクセス頻度の高いものといったアクセス実績に基づき高い率でアクセスの予測される医療機関が優先的に選定されるので、医療機関等の早期確定の率が高まる。
したがって、この発明によれば、各地の薬局をカバーしてデータ集積度が高いうえ受付処理がより迅速な処方箋受付システムを安価に実現することができる。
さらに、本発明の処方箋受付システムにあっては(解決手段3)、医療機関それぞれの所在地データも保持され、それを参照して近隣の医療機関が探し出され、それが処方箋の形式の仮選定に供されるようにしたことにより、患者が薬局と共通する割合が地理面から見て高いと期待される医療機関が優先的に選定されるので、医療機関等の早期確定の率が高まる。
したがって、この発明によれば、各地の薬局をカバーしてデータ集積度が高いうえ受付処理がより迅速な処方箋受付システムを安価に実現することができる。
このような本発明の処方箋受付システムについて、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1〜2により説明する。
図1〜4に示した実施例1は、上述した解決手段1〜3(出願当初の請求項1〜3)を具現化したものであり、図5に示した実施例2は、その変形例である。
なお、それらについて背景技術の欄で述べたことのうち、以下の各実施例にも共通することについては、重複する再度の説明を割愛し、従来との相違点を中心に説明する。
本発明の処方箋受付システムの実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、処方箋受付システムの全体構成図であり、図2は、(a)が病院マスターのデータ構造例、(b)が薬局マスターのデータ構造例、(c)がアクセス状況のデータ構造例である。また、図3は、処方箋形式選定のため医療機関を選定する手順のフローチャートである。
この処方箋受付システムは(図1参照)、各地の薬局に分散して設置された多数の薬局設備10と、本部に設置された本部設備40とを具えたものである。本部設備40と各薬局設備10とはインターネット30を介して交信しうるようになっている。本部は、薬局と別の場所に置かれても良く、何れかの薬局に置かれても良い。本部設備40は、一台で足りるが、待機系やミラーサーバ等を設けて複数化してもよい。薬局設備10も、システムに加盟している各薬局に一台ずつ有れば足りるが、同じ薬局に複数台を設けても良い。インターネット30は、広域でのデータ送受信をサポートできれば、適宜な他の通信手段でも良く、例えば幾つかの地域LANを結んだWAN(Wide Area Nnetwork)でも良い。
薬局設備10には、通信制御装置11とレセプトコンピュータ12とプリンタ13と調剤管理コンピュータ14と薬剤分包機15と処方箋走査部20とが含まれている。
処方箋走査部20は、院外や院内の薬局で処方箋の撮像を行ってその画像イメージを得るものであり、患者や代行者といった外来者から処方箋を受け付けるために、薬局の受付カウンタ等に載置されるが、外来者の使用に加えて、薬剤師や他の局員といった薬局内部者も操作・使用できるようになっている。他の装置11〜15は、薬局内部者が操作・使用するもので、外来者が直接使用することはないので、薬局の内部に置かれる。
処方箋走査部20は、差込み口に処方箋が投入されるとそれを移送路24へ送り込みながら処方箋の撮像を行うスキャナ22と、移送路24に臨んで設けられ処方箋に受付番号を印刷するプリントヘッド25と、処方箋を受け付けた代わりに引換券を発行する引換券発行ユニット21と、操作スイッチや状態表示部材を配設した操作パネル26と、それらの動作制御を行うローカルコントローラ23とを具えていて、スキャナ22で撮った処方箋の画像イメージAを受付番号と共に通信制御装置11へデータ送信するようになっている。
通信制御装置11は、局内LAN用のスイッチングハブを内蔵しており、処方箋走査部20とレセプトコンピュータ12とプリンタ13と調剤管理コンピュータ14と有線で又は無線で接続されていて、それらの相互通信をサポートする他、それらと本部設備40とのインターネット30経由での通信もサポートするようになっている。具体的には、処方箋走査部20から画像イメージAや受付番号を受信すると、それをインターネット30経由で本部設備40のホストコンピュータ43に送信するようになっている。また、インターネット30を介して処方箋データBが返送されて来ると、それをレセプトコンピュータ12へ転送するようになっている。
通信制御装置11から本部設備40へ送信される画像イメージAには、画像イメージAから処方箋データBへの変換を依頼する情報も付加されるが、その付加は通信制御装置11が行うように構成しても良く、処方箋走査部20のローカルコントローラ23が行って通信制御装置11は転送するだけにしても良い。前者の場合は、画像イメージを送信して処方箋データへの変換を依頼するデータ送信部に、通信制御装置11が該当する。これに対し、後者の場合は、通信制御装置11だけでなく、通信制御装置11にローカルコントローラ23を加えたものが、データ送信部に該当する。
レセプトコンピュータ12は、処方箋データBやレセプト情報の入力に応じて薬代の算出や調剤報酬明細書の発行を行うものであるが、ここでは、処方箋データBを通信制御装置11経由で本部設備40のホストコンピュータ43から受信するようになっている。また、処方箋データB以外のレセプト情報がキーボードやマウス操作等にて入力され、処方箋データBに加えてそれも確定すると、処方箋データBに必要な情報を付加してから例えば一包化の指示が追加されれば一包化指示「有」の情報を付加してから、処方箋データBを調剤管理コンピュータ14に送信するようになっている。
プリンタ13は、レセプトコンピュータ12による調剤報酬明細書や薬袋の印刷に用いられる他、必要に応じて例えば処方箋の控えとして画像イメージAや処方箋データBを印刷するのにも用いられる。一台だけ図示したが複数台であっても良い。
調剤管理コンピュータ14は、レセプトコンピュータ12から処方箋データBを受信すると、処方箋データBから自動処理可能部分の抽出等によって調剤指示データを生成して適宜な薬剤分包機15に送出するようになっている。なお、薬剤分包機15は、自動調剤機の典型例として挙げたものであり、注射薬払出装置など他の調剤機でも良い。
本部設備40には、一台でも良いが通常は複数台設けられる端末41と、大容量の記憶装置であるハードディスク42と、高性能なデータ処理装置であるホストコンピュータ43とが含まれている。ホストコンピュータ43は、各地の薬局設備10と交信するために、内蔵の又は外付けの図示しない通信装置にてインターネット30に接続されている。
端末41は、処方箋データの校正作業に用いる画面表示部と操作入力部とを具備していれば足り、図示のような所謂デスクトップパソコンや図示しないノートパソコンなどの小型コンピュータで良く、ホストコンピュータ43に接続されている。
ハードディスク42もホストコンピュータ43に接続されており、ハードディスク42には、薬品マスターや,用法マスター,注釈マスター,患者マスター,病院マスター,薬局マスター,保険マスターなどのデータ群が、適宜なファイル形式やテーブル形式に分かれて或いは単一データベースに統合されて、記憶保持されている。
このデータベースが既述したもの(特許文献1や図7)と相違するのは(図2参照)、薬局設備10が広域に設置されていることに対応して従来より多くの病院と患者とについて処方箋データBを取り扱うので病院マスターや患者マスターがデータ量の多いものとなっている点と、新しい薬局マスターが追加されている点と、既に在った病院マスターについてデータ項目が増えている点である。
病院マスターは(図2(a)参照)、各医療機関のレコード毎に、該当する医療機関のコードや,医療機関住所,処方箋欄分割情報など(医療機関毎に規定された処方箋の形式)に加えて、該当医療機関の所在地データも保持するようになっている。従来より在ったデータ項目である医療機関住所は、遠近判別不能な市町村名等を文字列形式で表しているので、近隣探索に適さない。これに対し、医療機関の所在地データは、緯度経度といった遠近判別可能な数値情報で表され、各医療機関のレコード毎に新規なデータ項目を設けて(図では医療機関住所と医療機関名称との間)そこに記憶保持されるようになっている。なお、緯度経度に代わる又は併用しうる遠近判別可能な数値情報としては、適宜な複数基点から道路に沿って計測した最短経路距離が挙げられる。
薬局マスターは(図2(b)参照)、薬局毎に幾つかの医療機関を選定候補として登録しておくデータ箇所であり、各薬局のレコード毎に、薬局コードや,薬局住所,薬局の所在地データ,薬局名などからなる基礎情報と、医療機関コードとアクセス状況との組データを登録された組数だけ例えば五組を含んだ医療機関選定情報とを記憶保持している。薬局の所在地データは、医療機関との遠近判別に用いられるので、医療機関の所在地データと同じく、緯度経度といった遠近判別可能な数値情報で表されるようになっている。
薬局マスターの医療機関選定情報におけるアクセス状況には(図2(c)参照)、近時アクセス頻度の高い医療機関が優先的に選定されるよう、例えば月単位の5期間に及ぶアクセス数が保持されるとともに、アクセス数の比較処理等の迅速化のため、5期間に亘るアクセス数の総和である総アクセス数も保持されるようになっている。この総アクセス数の多い順に医療機関コードとアクセス状況との組データを並べておけば、アクセス数の比較処理はその並べ替えのときだけ行って選定の度には行わないで済むので、選定処理がより迅速になる。この場合、アクセス状況等の組データの並べ替えは、夜間など、ホストコンピュータ43の処理負担の軽い時間帯に、バッチ処理で行うようにしても良い。
ホストコンピュータ43は(図1参照)、候補登録ルーチン44と受付ルーチン45と通信ルーチン46がインストールされている他、それらの処理する画像イメージAや処方箋データBを一時記憶するようになっている。
通信ルーチン46は、通信制御装置11からインターネット30を介して画像イメージAが送信されて来ると、その画像イメージAを受信して受付ルーチン45に引き渡す。また、その画像イメージAから処方箋データBが得られると、その処方箋データBを画像イメージ送信元へインターネット30経由で返送するようになっている。
候補登録ルーチン44は、システム管理者がデータベースを初期化したり一部更新したりするときに使用するデータ初期化更新ルーチンのうち一つを明示したものであり、例えば特権モードで起動され適宜な端末41のキーボード操作やマウス操作などで、薬局マスターを上述の状態にセットアップすることで、薬局毎に幾つかの医療機関を選定候補として登録するようになっている。図示は割愛したが、薬品マスターや,用法マスター,病院マスター,保険マスター,注釈マスター,患者マスターも、データ初期化更新ルーチンによって初期化や更新されるようになっている。
受付ルーチン45は、既述したデータ処理部4の受付ルーチンと同様(図6(b)参照)、通信ルーチン46から処方箋の画像イメージAを受け取ると、その画像イメージAに文字変換処理を施して処方箋データBを得るようになっている。すなわち、画像イメージAに二次元コードが見つかればそれをデコードして処方箋データBを作成する一方、二次元コードが見つからないときには、医療機関特定に基づくイメージ分割処理と、処方箋の画像イメージに文字認識を施して文字データを得る文字認識処理と、その文字データを処方箋データに変換するデータ変換処理とを行うようになっている。その際、処方箋の画像イメージAをそのまま画面に表示したうえで(S51)、医療機関を特定して、その医療機関に対応した処方箋の形式を選定するのも(S52)、引き継がれている。
しかも、この受付ルーチン45は(図3参照)、そのような受付処理の基本構成を引き継いだうえで、文字変換処理の実行に際し(S51〜S52)、処方箋の形式を仮選定して医療機関の特定を次々に自動試行するように改良されている(S61〜S83)。
すなわち、端末41のうち空いているものに処方箋全体を画面表示するとともに(S51)、登録されている選定候補の医療機関に係る処方箋の形式を仮選定して医療機関特定限定の文字変換処理に供するが(S61〜S64)、それで医療機関を特定できなかったときには、医療機関の指定を受けることと(S71〜S73)、自動で医療機関の所在地データを参照しながら近隣の医療機関を探し出したうえでその医療機関に係る処方箋の形式を仮選定して医療機関特定限定の文字変換処理に供することを(S81〜S83)、並行して行うようになっている。
この並行処理は、操作入力による指定を受領するか(S73)、医療機関の自動探索が成功するか(S83)、何れかが成立するまで続けられる。そして、何れかで特定した医療機関に係る処方箋の形式を確定形式として選定し、この確定した処方箋の形式を処方箋全体の文字変換処理に供するとともに(S52)、特定した医療機関については薬局マスターの該当レコードにおけるアクセス状況を更新するようになっている(S91)。アクセス状況の更新は、例えば、比較や並べ替えをバッチ処理に回せば、ここで行うのが総アクセス数と今期アクセス数とを一つカウントアップさせるといった軽処理で足りることとなるのでほとんどの場合に短時間で済ませることができ、これによって、処方箋の形式を仮選定するときの選出順序がアクセス状況に応じて変更されることにもなる。
受付ルーチン45の各処理を詳述すると、選定候補の医療機関に係る処方箋の形式を仮選定して文字変換処理に供する処理は(S61〜S64)、薬局マスターのうち画像イメージA送信元の薬局に該当するレコードの医療機関選定情報に選定候補として予め登録されている幾つかの医療機関から順番に例えば総アクセス数の多い順に一つずつ仮に選出し(S61)、その候補の医療機関に係る処方箋の形式を病院マスターの該当レコードから仮に選出し(S62)、更にその処方箋の形式のうち医療機関名やその配置情報といった医療機関特定限定の文字変換処理に要する部分を抽出してそれを医療機関特定限定の文字変換処理に供したうえで候補の医療機関の名称が画像イメージAにおいて在るべきところ在ったか否かを判別し(S63)、無かった場合は次の候補が有る限り選定候補を替えて上述の処理を繰り返すようになっている(S64)。
そして、医療機関が有った場合はそのときの処方箋の形式を確定形式として選定するようになっている(S63→S52)。なお、医療機関特定限定の文字変換処理は、処方箋の画像イメージAにおける医療機関名の配置部分イメージに基づいて0.1秒や0.2秒程度の短時間で自動処理できれば良く、例えば、医療機関の名称に含まれている文字に変換候補を絞り込んだ変換辞書を用いて画像イメージAにおける医療機関名の配置部分だけに文字認識処理を施してから文字列検索を行うようにしても良く、予め医療機関の名称を印刷した部分を読み取っておいた参照イメージと画像イメージAにおける医療機関名の配置部分とのマッチング度を求めてその高低で判別するようにしても良い。
また、医療機関の指定を受ける処理は(S71〜S73)、処方箋全体を画面表示させた端末41に対して更に医療機関の入力を促すメッセージも表示させるといったことで処方箋データ作成作業者等に対して人手による医療機関の指定を要求しておき(S71)、該当端末41のキーボード操作やマウス操作等にて医療機関の指定が入力されたか否かを監視して(S72)、医療機関の指定が無ければ監視の合間に近隣の医療機関の探出等を実行しながら監視を継続し、医療機関の指定が有ればそれを受領して(S73)、その指定された医療機関に係る処方箋の形式を確定形式として選定するようになっている(S52)。
さらに、近隣の医療機関を探し出してその処方箋の形式を仮選定して文字変換処理に供する処理は(S81〜S83)、薬局マスターのうち画像イメージA送信元の薬局に該当するレコードの基礎情報欄における所在地データの緯度経度と、病院マスターの各レコードの基礎情報欄における所在地データの緯度経度とを比較して、病院マスターに登録されている総ての医療機関から近い順に一つずつ探し出し(S81)、これで探し出した近隣の医療機関に係る処方箋の形式を病院マスターの該当レコードから仮に選出し(S82)、更にその処方箋の形式のうち医療機関名やその配置情報といった医療機関特定限定の文字変換処理に要する部分を抽出してそれを医療機関特定限定の文字変換処理に供したうえで近隣の医療機関の名称が画像イメージAにおいて在るべきところ在ったか否かを判別し(S83)、無かった場合は次に近い医療機関の探出から上述の処理を繰り返すようになっている(S83→S72→S81)。
そして、医療機関が有った場合はそのときの処方箋の形式を確定形式として選定するようになっている(S83→S52)。なお、所在地データを参照して行う近隣の医療機関の探出は、緯度方向距離の差の自乗と経度方向距離の差の自乗との和の平方根を算出すれば厳密に近い順に探し出すことができるが、その演算を多数の医療機関について演算するのは処理負担が重いので簡便な近似処理で迅速に済ましても良い。例えば、緯度の差の絶対値と経度の差の絶対値との和を距離の近似値に採用しても良い。また、病院マスターと薬局マスターの各レコードについて緯度順の並びを規定した検索用サブファイルと経度順の並びを規定した検索用サブファイルとを予め作成しておいて、探索時には検索用サブファイルにおける並び位置の差を距離の近似値に採用するようにしても良い。
この実施例1の処方箋受付システムについて、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図4は、(a)が薬局設備10と本部設備40との交信ダイアグラム、(b)〜(d)が何れも医療機関選定手順のフローチャートである。
処方箋走査部20を含む薬局設備10の設置されている薬局を訪れた患者が処方箋をスキャナ22にセットすると(図4(a)参照)、処方箋走査部20によって、その処方箋が受付カウンタの外側から内側へ取り込まれ、その代わりに引換券が発行される。その際、処方箋に受付番号が印刷されるとともに、処方箋の撮像が行われて画像イメージAが得られる。この画像イメージAは、処方箋走査部20の動作モードが確認モードであれば局員による操作パネル26の操作等によって確定され、処方箋走査部20の動作モードがスルーモードであれば局員の操作を待つことなく直ちに確定されて、受付番号と共に、処方箋走査部20から通信制御装置11とインターネット30を介して本部設備40のホストコンピュータ43に送信される。
ホストコンピュータ43では、画像イメージAが、通信ルーチン46から受付ルーチン45に引き渡されて、文字変換処理による処方箋データ作成に供される。そして、画像イメージAに二次元コード等のコードが有れば、それが処方箋データBに変換されて、処方箋データBが直ちに確定する。一方、そのようなコードの無いときは、画像イメージAに文字変換処理が施されるが、その際には、医療機関を特定しての処方箋の形式の選定が自動で速やかに而も高い成功確率でなされるよう、処方箋の形式を仮選定して医療機関の特定を次々に自動試行したうえで処方箋の形式を確定することが行われる(図4(b)〜(d)参照)。
具体的には(図4(b)参照)、空いている端末41に処方箋全体が画面表示された後、病院マスターの医療機関選定情報欄に登録されている医療機関から一つずつ候補の医療機関が仮選定され、更にその医療機関に係る処方箋の形式が仮選定される。そして、医療機関特定限定の文字変換処理が行われて医療機関が見つかると、そのときの処方箋の形式が確定形式として選定され、特定した医療機関のアクセス状況の更新も行われる。
これに対し(図4(c)参照)、選定候補の医療機関から特定することができなかった場合には、医療機関の指定を要求して、医療機関の指定を待ち、医療機関の指定を受領できたときには、指定された医療機関に係る処方箋の形式が確定形式として選定される。
また(図4(d)参照)、医療機関の指定を待っている間、自動で医療機関の所在地データが参照され送信元薬局の所在地データと比較されて近隣の医療機関が一つずつ探し出され、更にその医療機関に係る処方箋の形式が仮選定される。そして、医療機関特定限定の文字変換処理が行われて医療機関が見つかると、そのときの処方箋の形式が確定形式として選定される。
こうして、自動であれ手動であれ医療機関が特定されて、処方箋の形式が確定すると、その処方箋欄分割情報に基づいて画像イメージが幾つかの分割イメージに分割され、その分割イメージ単位で、文字認識および変換欄対比表示や、校正欄対比表示が行われる。
それから端末41を用いた手作業での校正作業も行なわれて、処方箋データBが確定する。端末41が複数台あれば、空いている端末41を割り当てることで、並列処理・並行処理が行えるので、例え同一の処方箋走査部20で次々に処方箋を受け付けた場合でも、本部設備40では、それらの処方箋を手分けして短時間に処理することができる。また、処方箋走査部20の稼働率の低さを考慮して端末41の総数を処方箋走査部20の総数より少なくすることで、端末41の稼働率を高めることができ、ひいては校正作業者の専任化なども可能となる。
本部設備40のホストコンピュータ43で処方箋データBが確定すると、処方箋データBが薬歴管理等に供されるとともに、通信ルーチン46によって処方箋データBがインターネット30を介して画像イメージ送信元の薬局設備10の通信制御装置11に返送される(図4(a)参照)。そして、それを受信した薬局設備10では、処方箋データBが通信制御装置11からレセプトコンピュータ12に渡される。それから薬局内で局員がキー操作や画面選択等にてレセプトコンピュータ12にレセプト情報Cを入力すると、処方箋データBがレセプトコンピュータ12から調剤管理コンピュータ14に送信されて、薬剤分包機15による適切な自動調剤が行われる。
こうして、この処方箋受付システムにあっては、薬局マスターに各地の薬局を登録しておくとともに各々の薬局と患者の共通する医療機関を予め選定候補として登録しておきさえすれば、自動試行に手動入力も絡めて早期に高率で医療機関を特定することができ、ひいては処方箋の形式が速やかに確定する。また、薬局マスターと病院マスターとに所在地データも登録しておけば、手動入力の待ち時間を無為に過ごすことなく、手動入力を待っている間に自動試行が並行して行われるので、医療機関の特定による処方箋の形式の選定が一層迅速に行われることとなる。
なお、候補登録ルーチン44による薬局マスターへの選定候補の医療機関の登録はデータベースの初期化時に一括して行われるが、その後も必要に応じて随時あるいは夜間のバッチ処理にて行われる。また、アクセス状況を調べてアクセス実績の全く無いものや僅かしかないものは登録を消滅させると更なる迅速化が期待できるので、候補登録ルーチン44は登録処理に加えて登録抹消処理も行えるよう拡張すると良い。
本発明の処方箋受付システムの実施例2について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図5は、薬局マスターのデータ構造例である。
この処方箋受付システムが上述した実施例1のものと相違するのは、薬局マスターの医療機関選定情報において医療機関コードとアクセス状況との組データがリンク構造にて具体化されている点と、薬局マスターの医療機関選定情報の欄が上述の手動登録医療機関のリンクに加えて自動登録の近隣の医療機関のリンクも保持するよう拡張された点と、受付ルーチン45が近隣の医療機関の探出に成功したときにはその医療機関を自動登録するか自動登録済みであれば該当ノードのアクセス状況を更新するように機能拡張されている点である。
この場合、登録した医療機関についてアクセス状況に応じて組データを並べ替えるといった処理がリンクの該当ポインタを付け替えることで簡単かつ迅速に行えるうえ、医療機関の登録数の増減もリンクの継ぎ足し等で容易に行うことができる。
また、薬局の近隣の医療機関を探し出す際には、直ちに所在地データを参照するのでなく、先ず自動登録の近隣の医療機関のリンクを辿って過去の探索成功の医療機関を仮選定し、それでも医療機関を特定できなかったときに所在地データを参照して近隣の医療機関を探し出すことにより、探索処理の負担軽減と時間短縮を図ることができる。
[その他]
上記実施例では、インターネット通信のセキュリティに言及しなかったが、SSL(Secure Socket Layer)といった暗号化通信や、VPN(Virtual Private Network)といった仮想専用回線などを適宜組み合わせても良い。
また、インターネット通信に係る画像イメージ送信元の特定は、インターネット30に係る通信制御装置11のIPアドレスを援用することで行っても良く、薬局設備10を特定するシステム独自の情報を画像イメージAに付加して送信することで行っても良い。
さらに、本部設備40から薬局設備10への処方箋データBの送信は、レセプトコンピュータ12への送信に限定される訳でなく、一包化の指示の有ることが初期段階で判明しているような場合にはレセプトコンピュータ12に加えてプリンタ13や調剤管理コンピュータ14にも本部設備40から処方箋データBが送信されるようにしても良い。
また、文字認識は、活字認識でも良く、手書文字認識でも良く、それを併用するのでも良い。文字認識のプログラムは市販品でも良く、特注品でも良く、各種のプログラムを切り替えて動作させるようにしても良い。
本発明の実施例1について、処方箋受付システムの構成図である。 (a)が病院マスターのデータ構造例、(b)が薬局マスターのデータ構造例、(c)がアクセス状況のデータ構造例である。 処方箋形式選定のため医療機関を選定する手順のフローチャートである。 (a)が処方箋受付時の交信ダイアグラム、(b)〜(d)が医療機関選定手順のフローチャートである。 本発明の実施例2について、薬局マスターのデータ構造例である。 従来の処方箋受付装置について、(a)がハードウェア構成図、(b)が受付処理のフローチャートである。 (a)が処方箋の情報欄の配置例、(b)が他の配置例、(c)が病院マスターのデータ構造例、(d)が処方箋データの構造例である。 (a)が変換欄対比表示画面の一例、(b)が校正欄対比表示画面の一例である。
符号の説明
10…薬局設備、11…通信制御装置(データ送信部)、
12…レセプトコンピュータ、13…プリンタ、
14…調剤管理コンピュータ、15…薬剤分包機、
20…処方箋走査部、21…引換券発行ユニット、
22…スキャナ(撮像手段)、23…ローカルコントローラ、
24…移送路、25…プリントヘッド、
26…操作パネル、30…インターネット、
40…本部設備、41…端末(文字変換処理)、
42…ハードディスク(データベース)、
43…ホストコンピュータ、44…候補登録ルーチン、
45…受付ルーチン(文字変換処理)、
46…通信ルーチン(受信手段,返送手段)、
A…画像イメージ、B…処方箋データ、C…レセプト情報

Claims (3)

  1. 処方箋の撮像を行う処方箋走査部と、その画像イメージを送信して処方箋データへの変換を依頼するデータ送信部と、調剤報酬明細書を発行するレセプトコンピュータとを含んでいる薬局設備を複数と、
    前記データ送信部から送信されて来た画像イメージを受信する手段と、その画像イメージに文字変換処理を施して処方箋データを得る手段と、その処方箋データを前記レセプトコンピュータに返送する手段と、医療機関毎に規定された処方箋の形式を保持するデータベースと、薬局毎に幾つかの医療機関を選定候補として登録しておく手段と、前記文字変換処理の実行に際し前記データベースから選定候補の医療機関に係る処方箋の形式を選定して前記文字変換処理に供する手段とを含んでいる本部設備と
    を備えている処方箋受付システム。
  2. 前記データベースには薬局毎の医療機関アクセス状況のデータも保持されており、前記データベースから処方箋の形式を選定するときの選出順序が前記アクセス状況に応じて変更されるようになっていることを特徴とする請求項1記載の処方箋受付システム。
  3. 前記データベースには医療機関それぞれの所在地データも保持されており、その所在地データを参照して近隣の医療機関を探し出したうえでそれに係る処方箋の形式を選定して前記文字変換処理に供する手段が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の処方箋受付システム。
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