JP2009067308A - テールゲート付き荷台 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】起立位置にあるテールゲート8が後方へ倒れ始めると、アーム10の係合ピン11を上向きに移動させるように誘導部材12はアーム10を誘導する。係合ピン11の上向きの移動を規制するロック位置とこの移動を許容する非ロック位置との間を位置変化可能であるフック13を有しており、このフック13は、ロック位置から非ロック位置側へ位置変化し始める方向が上向きとして設けられている。ストッパ14を有しており、このストッパ14は、ロック位置にあるフック13の位置変化を規制する規制状態とこの規制を解除する解除状態とに切り替わる。
【選択図】 図6
Description
前記荷台は、自動車を載せる荷台本体と、この荷台本体の後部にヒンジによって取り付けられたテールゲートとを有している。テールゲートは荷台本体の後部から起立した位置と、後方へ倒れた位置との間を回動することができる。車両走行時及び荷台積み降ろし時、テールゲートは起立位置にあり、地上において自動車を搬入又は搬出する際、後方へ倒れた状態となる。
このように、車両前後方向にスライド移動するスライダ41を有した図13に示すロック装置によれば、テールゲートが後方へ倒れた状態で、アーム40及びロック装置が荷台上方へ突出するのを抑えることができ、また、テールゲートの起立によってロック装置が自動でロック状態となる。そして、スライダ41は車両前後方向にのみ移動でき、テールゲートが起立位置にあるとスライダ41は前側に存在し、テールゲートが後方へ倒れるとスライダ41は後方へ移動する。そこで、従来のロック装置は、スライダ41が後方へ移動することを規制することにより、テールゲートを起立位置に維持している。
このように、従来のテールゲート付き荷台では、テールゲートを起立位置に維持するためのロック装置において、必要な部品が多くなり、構成が複雑化している。
なお、前記「上向き」は、鉛直方向の上向きのみならず、上向き成分を有する斜め上向きも含む。
これによれば、テールゲート付き荷台の左側と右側とのうちの一方において、ストッパの状態を切り替えれば、連動部材によって他方の状態も切り替えることができる。
図1はこの発明のテールゲート付き荷台が搭載された貨物車両の側面図である。なお、以下において、「前後」の関係は、特に説明が無いかぎり車両の前後を基準とする。即ち運転席側が前側であり、その逆が後ろ側である。
積み降ろし装置2は、荷台(スライドボディ)6、チルトフレーム3及び駆動機構部5を有している。
荷台6は、荷物を載せる荷台本体9と、この荷台本体9の後端部に設けられたテールゲート(踏板)8とを有している。荷台本体9は、例えば乗用車や土木機械等を載せることができる。図6と図7は荷台本体9の後部を示している側面図である。テールゲート8は、ヒンジ8aを介して荷台本体9の後端部9aに取り付けられており、荷台本体9に対して回動可能となっている。
この状態から荷台6を地面に降ろす場合、図2のように荷台6を車両後方側の所定位置まで先ず移動させ、その後、図3のようにチルトフレーム3を傾斜させながら後方へ移動させる。そして、図4のように荷台6をチルトフレーム3に沿って車両後方側へ移動させ、図5のようにチルトフレーム3の傾斜角度を大きくさせ、荷台6を地面に着地させる。荷台6を着地させると、起立位置にあったテールゲート8を後方へ倒した位置とし(図7参照)、この荷台6に対して車両等を搬入又は搬出する。
前記のとおりテールゲート8は、ヒンジ8aによって、図6のように荷台本体9の後端部9aから起立した起立位置と、図7のように後方に倒れた倒伏位置との間を移動可能として荷台本体9に取り付けられている。
荷台6はテールゲート8を回動させるアクチュエータ(例えば油圧シリンダ)16を有している。アクチュエータ16の本体部(基部)は荷台本体9の後部に取り付けられており、アクチュエータ16の先部がテールゲート8に取り付けられている。アクチュエータ16が伸長動作することにより、倒れた状態のテールゲート8を起立させることができ、また、アクチュエータ16が短縮動作することにより、起立位置にあるテールゲート8を後方へ倒すことができる。
図8は荷台6の後部の底面図である。この図に示しているように、アーム10はテールゲート8の左右方向の両側部に取り付けられている。なお、図8では、荷台本体9及びテールゲート8を二点鎖線で示している。
また、このアーム10の前寄りの途中部に誘導部材12が取り付けられている。誘導部材12の一端部12aが軸18aにより荷台本体9に回動自在として取り付けられており、他端部12bが軸18bによりアーム10に回動自在として取り付けられている。
テールゲート8が起立位置にある状態で、誘導部材12の他端部12bは一端部12aよりも前方にある。テールゲート8が倒伏位置にある状態で、誘導部材12の他端部12bは一端部12aよりも後方にある。
また、誘導部材12は湾曲している棒状の部材であり、テールゲート8が倒伏位置にある状態で、誘導部材12は、凹状に湾曲している部分12cにより、係合ピン11との干渉を防止している。
以上のように、前記アーム10及び前記誘導部材12により、起立位置のテールゲート8が後方へ倒れ始めると係合ピン11を上向きに移動させる動作機構が構成されている。
フック13は、軸21により回動自在として荷台本体9に取り付けられている。フック13は、アーム10の前部10bにある係合ピン11と係合するフック本体部22と、ストッパ14と当接する当接部23とを有している。
また、フック13は、凹部22bを挟んで突出部22aの反対側(下方側)に、受け部22cを有している。受け部22cは突出部22aよりも大きく後方へ突出している。つまり、突出部22aと受け部22cとの間に凹部22bが形成されている。
以上のように、フック13は、ロック位置と非ロック位置との間を回動可能であるとともに、ロック位置から非ロック位置側へ回動し始める方向が上向きとなって設けられている。
第2被当接部27bは直線的な面を有しており、第3被当接部27cは直線的な面を有している。第2被当接部27bと第3被当接部27cとの両直線的な面は直交(略直交)する配置となり、L字型の面を形成している。
また、図8及び図9に示しているように、連動軸15には、弾性部材29が取り付けられており、ストッパ14を、規制状態(図9の状態)とする方向に付勢している。弾性部材29は例えば引張コイルばねとすることができ、一端部が連動軸15に取り付けられており、他端部が荷台本体9に取り付けられている。
図9のように、フック13がロック位置にあり、フック13の第1当接部23aとストッパ14の第1被当接部27aとが当接している状態では、フック13は非ロック位置となる方向へ回動することができない。つまり、ストッパ14は、ロック位置にあるフック13が非ロック位置側へ回動してしまうことを規制している。この状態において、ストッパ14の第1被当接面27aの凸曲面と、フック13の第1当接面23aの凹曲面とが係合した状態(噛み合った状態)となっているため、フック13は振動等が生じても勝手に回動することはない。
この際、第2被当接部27bは直線的な面であり、フック13の第2当接部23bは凸曲面であり、両者は線接触となり、第2当接部23bが第2被当接部27bに対して容易に(つまり摩擦が過度に大きくならずに)摺動することができ、フック13は非ロック位置側へ回動する。
また、弾性部材29が、ストッパ14を規制状態とする方向へ付勢しているため、ストッパ14の第2被当接部27bは、フック13の第2当接部23bに対して接触力を加えている。そして、この第2当接部23bは軸21の軸線を中心とする円弧形状であるため、第2被当接部27bと第2当接部23bとの間の前記接触力の方向は、軸21の軸線に向かう方向となる。これにより、当該接触力によりフック13を回動させる力(トルク)は発生していない。
前記のとおり誘導部材12によってアーム10は誘導されており、倒伏位置にあったテールゲート8が起立位置となる際、アーム10の係合ピン11の移動方向は、下向き(斜め下向き)となる。この下向きに移動してくる係合ピン11はフック13の受け部22に上から当接する(図12の状態)。
このようにテールゲート8が起立位置となると、ロック装置20は自動的にロック状態となる。これにより、係合ピン11は上方へ移動することができず、テールゲート8は起立位置に維持される。
そこで、前記実施形態によれば、フック13がロック位置にあって係合ピン11の上向きの移動を規制している状態において、車両1の急発進時又は荷台6の車両1への積み降ろしにおいて荷台6が傾斜した時等に、テールゲート8が後方へ倒れようとすると、前記誘導部材12により、係合ピン11は上向きに移動しようとする。つまり、フック13が係合ピン11によって押される方向は上向きである。また、この方向は、車両走行中の上下振動により、ロック位置にあるフック13が非ロック位置側へ位置変化し始める方向と、同じ上向きである。
これにより、ロック位置にあるフック13の位置変化をストッパ14が規制することで、二つの機能を有することができる。すなわち、急発進時等におけるテールゲート8の倒れを防止する機能と、走行振動によりフック13が非ロック位置側へ位置変化しテールゲート8が倒れることを防止する機能とを、一つのストッパ14が有している。
また、ストッパ14を回動操作することにより、フック13がロック位置から非ロック位置へと変化することを規制する規制状態と、この規制を解除する解除状態とに切り替えることができる。
このように、一つのストッパ14は複数の機能を有していることから、部品点数を少なくすることができ、ロック装置20の構成を簡素化することができる。
そして、車両走行時においても、ロック装置20のロック状態が解除されない。
さらに、テールゲート8が後方へ倒れた状態(図7参照)で、アーム10は略水平状となってアーム10が荷台上方へ大きく突出するのを抑え、また、ロック装置20(フック13及びストッパ14)が荷台上方へ大きく突出するのを抑えた配置となっており、これにより、積荷としての車両を荷台6に積み降ろしする際、邪魔にならない。
また、プッシュプルワイヤによりストッパ14を動作させる場合、前記連動軸15を省略し、このプッシュプルワイヤを、ストッパ14における規制状態と解除状態との切り替えを左右で連動させる連動部材としてもよい。この場合、図示しないが、プッシュプルワイヤは、作業者が操作する単一の操作部と、この操作部によりそれぞれが動作する二つの作用部とを有する二股の構成とし、二つの作用部のそれぞれが左右のストッパ14を回動させればよい。
さらに、テールゲート8の回動(開閉操作)はアクチュエータ16が行なう構成としたが、アクチュエータ16を省略して、作業者が手動によりテールゲート8を操作する構成としてもよい。
8 テールゲート
9 荷台本体
9a 後端部
10 アーム
10a 後部
10b 前部
11 係合ピン(係合部)
12 誘導部材
13 フック
14 ストッパ
15 連動軸(連動部材)
Claims (2)
- 荷物を載せる荷台本体と、
この荷台本体の後端部から起立した位置と後方に倒れた位置との間を移動可能として当該荷台本体に取り付けられているテールゲートと、
このテールゲートに一部が取り付けられ他部に係合部を有しているとともに、起立位置の前記テールゲートが後方へ倒れ始めると前記係合部を上向きに移動させる動作機構と、
前記係合部の上向きの移動を規制するロック位置とこの移動を許容する非ロック位置との間を位置変化可能であるとともに、ロック位置から非ロック位置側へ位置変化し始める方向を上向きとして設けられているフックと、
ロック位置にある前記フックの位置変化を規制する規制状態とこの規制を解除する解除状態とに切り替わるストッパと、を備えていることを特徴とするテールゲート付き荷台。 - 前記動作機構、前記フック及び前記ストッパは左右両側にそれぞれ設けられており、
前記ストッパにおける前記規制状態と前記解除状態との切り替えを左右で連動させる連動部材を備えている請求項1に記載のテールゲート付き荷台。
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