JP2009066771A - 表皮付発泡成形部材、表皮付発泡成形部材の製造方法、および表皮付発泡成形部材の製造装置 - Google Patents

表皮付発泡成形部材、表皮付発泡成形部材の製造方法、および表皮付発泡成形部材の製造装置 Download PDF

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和孝 早川
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克明 尾崎
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Abstract

【課題】外観品質を高め得る表皮付発泡成形部材を提供する。また、そのような表皮付発泡成形部材を簡易迅速に製造し得る、表皮付発泡成形部材の製造方法、および表皮付発泡成形部材の製造装置を提供する。
【解決手段】ドアトリム10(表皮付発泡成形部材)は、芯材20と、芯材の内表面20bの側に向かい合う基部33と、芯材の外表面20aの側に向かい合い基部に連続する巻込み部34とを備える表皮30と、芯材の内表面と表皮の基部との間および芯材の外表面と表皮の巻込み部との間の空間42、43に充填される発泡体40と、を有する。芯材の内表面が発泡体によって表皮の基部と一体となり、芯材の外表面が発泡体によって表皮の巻込み部と一体となっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、表皮付発泡成形部材、表皮付発泡成形部材の製造方法、および表皮付発泡成形部材の製造装置に関する。
自動車や家庭などで用いられる内装部品は、樹脂単層成形体のタイプと、表皮付成形体のタイプとがある。近年、後者のなかでも、表皮層−発泡体層−芯材層の3層構造を有する表皮付発泡成形部材を多用している(特許文献1を参照)。自動車の内装部品では、ドアトリムなどに表皮付発泡成形部材を適用している。ドアトリムのようにインナーパネル上に直接装着される内装部品については、見栄え品質向上のために、製品外周端末部やインストルメントパネルと繋がるウエストライン部に表皮の巻込み部が発生する。そのため、後工程にて表皮の巻込みを行っている。
特開2001−145926号公報
表皮を巻込むためには、予め大きめに成形しておいた表皮を巻込み形状に裁断する裁断工程や、巻込んだ表皮を接着剤によって芯材に貼り付ける接着工程が必要となる。接着工程には、表皮の巻込み面と芯材の巻込み面との間に接着剤を塗布する作業、塗布した接着剤を乾燥する作業、および表皮を巻込む作業などが含まれる。
このように表皮を巻込むためには裁断工程や接着工程を経なければならず、表皮付発泡成形部材を簡易迅速に製造することができず、コストが増加するという問題がある。また、発泡体を充填するときのシールが不十分であると、芯材と表皮との間から発泡体が漏れて表皮を巻込む面に付着してしまう。接着剤によって貼り付けた後に、表皮の表面に凹凸感が現れて外観品質が低下するという不具合がある。発泡体の漏れが大量な場合には、成形不良となる。
そこで、本発明は、外観品質を高め得る表皮付発泡成形部材を提供することを目的とする。また、本発明は、そのような表皮付発泡成形部材を簡易迅速に製造し得る、表皮付発泡成形部材の製造方法、および表皮付発泡成形部材の製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る表皮付発泡成形部材は、芯材と、前記芯材の内表面の側に向かい合う基部および前記芯材の外表面の側に向かい合い前記基部に連続する巻込み部を備える表皮と、前記芯材の前記内表面と前記表皮の前記基部との間および前記芯材の前記外表面と前記表皮の前記巻込み部との間の空間に充填される発泡体と、を有している。この表皮付発泡成形部材では、前記芯材の前記内表面が前記発泡体によって前記表皮の前記基部と一体となり、前記芯材の前記外表面が前記発泡体によって前記表皮の前記巻込み部と一体となっている。
また、本発明に係る表皮付発泡成形部材の製造方法は、第1の型に芯材を配置する工程と、前記第1の型に対して相対的に開閉自在な第2の型および前記第2の型に隣接して設けられ進退移動可能な可動式入れ子の両方に跨るように表皮を配置する工程と、前記第1の型および前記第2の型を相対的に閉じる工程と、を有している。次いで、前記可動式入れ子を前記芯材に向けて前進移動する。これにより、前記表皮のうち前記可動式入れ子に保持された巻込み部と前記第2の型に保持された基部との間に折り曲げ部を形成して、前記表皮の前記巻込み部を前記芯材に向かい合わせる。次いで、前記可動式入れ子に設けた吸引部材により、前記芯材に向かい合った前記表皮の前記巻込み部を吸引して保持する。そして、前記吸引部材によって前記表皮を吸引して保持したまま、前記芯材と前記表皮との間の空間に発泡体を充填する。
また、本発明に係る表皮付発泡成形部材の製造装置は、芯材を配置する第1の型と、前記第1の型に対して相対的に開閉自在な第2の型と、前記第2の型に隣接して設けられ進退移動可能な可動式入れ子と、前記可動式入れ子を前記芯材に向かう方向または前記芯材から離反する方向に進退移動する移動部材と、前記可動式入れ子に設けられ、前記芯材に向かい合った前記表皮の前記巻込み部を吸引して保持する吸引部材と、前記芯材と前記表皮との間の空間に発泡体を充填する充填部材と、前記移動部材、前記吸引部材および充填部材の作動を制御するコントローラと、を有している。前記コントローラは、前記第1の型および前記第2の型を相対的に閉じた後に、前記移動部材によって前記可動式入れ子を前記芯材に向けて前進移動させる。これにより、前記表皮のうち前記可動式入れ子に保持された巻込み部と前記第2の型に保持された基部との間に折り曲げ部を形成して、前記表皮の前記巻込み部を前記芯材に向かい合わせる。前記コントローラは、前記吸引部材により、前記芯材に向かい合った前記表皮の前記巻込み部を吸引して保持する。前記コントローラはさらに、前記吸引部材によって前記表皮を吸引して保持したまま、前記充填部材によって前記発泡体を充填する。
本発明の表皮付発泡成形部材によれば、表皮の基部に対して折り曲げられた形態を有する表皮の巻込み部を、接着剤を使用しなくとも、充填した発泡体によって芯材と一体化することができる。接着剤の使用を廃止したことにより、巻き込んだ表皮に剥がれや浮きなどの不具合が発生することを防止して外観品質を高めることができる。
本発明の表皮付発泡成形部材の製造方法およびこれを具現化した製造装置によれば、表皮の巻込み部を保持している可動式入れ子を移動するだけで表皮の巻込み部を芯材に簡単に向かい合わせることができ、また、表皮の基部に対して折り曲げられた形態を有する表皮の巻込み部を、接着剤を使用しなくとも、充填した発泡体によって芯材と一体化することができる。接着剤の使用を廃止したことにより、巻き込んだ表皮に剥がれや浮きなどの不具合が発生することを防止して外観品質を高めることができ、さらに、接着剤の塗布作業や乾燥作業が不要となるので、表皮付発泡成形部材を簡易迅速に製造することができ、製造コストの低減を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の表皮付発泡成形部材を適用した自動車内装部品の一例としてのドアトリム10の要部を、ウインド80およびドアウエザストリップ70とともに示す断面図である。
図1を参照して、ドアトリム10(表皮付発泡成形部材に相当する)は、芯材20と、表皮30と、発泡体40と、を有している。表皮30は、芯材20の内表面20bの側に向かい合う基部33と、芯材20の外表面20aの側に向かい合い基部33に連続する巻込み部34とを備えている。発泡体40は、芯材20の内表面20bと表皮30の基部33との間の空間42、および芯材20の外表面20aと表皮30の巻込み部34との間の空間43に充填されている。芯材20の内表面20bが発泡体40によって表皮30の基部33と一体となり、芯材20の外表面20aが発泡体40によって表皮30の巻込み部34と一体となっている。表皮30は、自動車内装部品の表面を形成する。
図示するドアトリム10は、型開運動だけでは成形品を離型できない部分、すなわちアンダーカットを有する。このドアトリム10におけるアンダーカットは、表皮30の巻込み部34が芯材20の外表面20aの側に向かい合っている部分が相当する。
説明の便宜上、芯材20のうち、成形品におけるアンダーカットとなる部分をアンダーカット壁部21と言う。また、芯材20の内表面20bと表皮30の基部33との間に形成される空間を第1空間42と言い、芯材20の外表面20aと表皮30の巻込み部34との間に形成される空間を第2空間43と言う。
アンダーカット壁部21の上端は、ドアトリム10頂部の外観形状を定めるためのフランジ面24を有する。フランジ面24と表皮30との間の隙間44を介して、第1空間42と第2空間43とが連通している。アンダーカット壁部21の図中下端に連続する横壁部25と、アンダーカット壁部21とは、内表面20bの側において鋭角をなしている。アンダーカット壁部21を補強するために、横壁部25との間に補強リブ26を設けている(後述する図2をも参照)。アンダーカット壁部21は成形時に後述するコア型101に補助ないし支持されない部位である。補強リブ26の設定は、アンダーカット壁部21の剛性を向上させ、寸法精度を向上させる役目を果たす。また、発泡成形時の発泡圧による変形をも防止する。
芯材20は、表皮30の巻込み部34に向かい合う側の面つまり外表面20aから突出するリブ部28を有している。リブ部28と後述する可動式入れ子103とにより表皮30の巻込み部34を押さえることによって、発泡体40をシールするシール部60を形成する。リブ部28は、表皮30の端末部31の近傍に向かい合う位置に、表皮30の背面30bに向けて突出して設けている。発泡体40を充填する際には、リブ部28の先端を表皮30の背面30bに密着し干渉させることによってシール部60を形成し、発泡体40の漏れを防止する。
シール部60は、芯材20と表皮30との間の空間42、43に存するガスを排気自在であることが好ましい。芯材20と表皮30との間の空間42、43に存するガスは、発泡体40を充填する前から存するガスと、発泡体40の充填に伴って生じるガスとの両者を含んでいる。ガスを排気することによって、アンダーカット壁部21と表皮30の巻込み部34との間にガス溜まりが生じることがなくなり、発泡体40の未充墳が生じてしまうことを防止できるからである。ガスを排気自在とするためには、リブ部28の一部をカットし、その部位に軟質ウレタンテープなどのシールテープを予め設定しておけばよい。このようなシール部60によれば、ガス抜きが可能かつシールができ、ガス溜まりによる未充墳を防止することができる。
表皮30のうちリブ部28に接する部位の厚みは、他の部位の厚みよりも厚いことが好ましい。シール部60を形成する部位における表皮30が他の部位に比べて強く圧縮されるため、発泡体40をシールする性能が高まるからである。表皮30のうちリブ部28に接する厚肉の部位を、先端突起部35という。
芯材20の外表面20aには、部品70を取り付けるためのフランジ部29を設けている。フランジ部29は、表皮30が存在しない領域に突出して設けている。図示例のフランジ部29は、表皮30の端末部31に比較的近接して設けている。
フランジ部29に取り付けた部品70によって、表皮30の巻込み部34の端末部31を覆い隠している。図示例の部品70は、ドアウエザストリップである。ドアウエザストリップ70は、フランジ部29に取り付けられる取り付け部71と、ドアトリム10に接触するシールリップ部72と、ウインド80内面に接触するシールリップ部73と、を有する。シールリップ部72の先端が表皮30の端末部31を越えて表皮30に接触することによって、表皮30の端末部31を覆い隠している。
巻込んだ表皮を接着剤によって芯材に貼り付ける従来工法では、芯材の末端つまり表皮の巻込み開始部分が人目につきやすいところに位置することから、外観形状や品質に悪影響を与えることがないように発泡体をシールしなければならない。このため、発泡体のシールを十分に行うことができず、表皮の背面つまり芯材に貼り付ける側の面に発泡体が漏れて付着するおそれがある。その結果、表皮を巻込んで芯材に貼り付けたときに、人目につきやすいところで、表皮の表面に凹凸形状が現れることがある。また、発泡体が大量に漏れた場合には、成形不良品となってしまうことがある。
これに対して本実施形態では、芯材20の内表面20bが発泡体40によって表皮30の基部33と一体となり、芯材20の外表面20aが発泡体40によって表皮30の巻込み部34と一体となっているので、表皮30を芯材20に貼り付けるための接着剤を必要としない。表皮30を巻込み形状に裁断する裁断工程や、巻込んだ表皮30を接着剤によって芯材20に貼り付ける接着工程が不要となり、表皮付発泡成形部材としてのドアトリム10を簡易迅速に製造することができる。また、接着剤を使用しないので、塗布した接着剤の量が不足していたり、乾燥が不足していたりすることに起因する、巻込んだ表皮30の剥がれや浮きなどの不具合の発生を根本的に解消することができる。
また、リブ部28と表皮30とを密着させ干渉させてシール部60を構成したので、発泡体40のシールが十分なものとなり、表皮30の端末部31からの発泡体40の漏れを防止することができる。しかも、表皮30の端末部31は芯材20のフランジ面24よりも下方に伸びていることから、表皮30の端末部31およびシール部60は、人目につきにくい位置に設定されることになる。人目につきにくい位置は、換言すれば、製品の外観品質を重視しなければならない位置以外の位置である。このため、仮に、表皮30の端末部31から発泡体40の漏れが生じたとしても、発泡体40の漏れは人目につきにくいので、製品の外観品質を低下させることがない。また、シール性能を高めるためにリブ部28と表皮30との接触を強くすると、そのことに起因して、表皮30の表面30aに凹凸形状が現れることがある。このような場合であっても、現れた凹凸形状は人目につきにくいので、製品の外観品質を低下させることがない。さらに、ドアウエザストリップ70のシールリップ部72と表皮30の端末部31とをオーバーラップさせて、ドアウエザストリップ70によって端末部31を覆い隠しているので、発泡体40の漏れや表皮30の凹凸形状を隠蔽でき、製品の外観品質を低下させることがない。
リブ部28の一部をカットした部位にシールテープを設定する構成を前述したが、このような構成を採用することにより表皮30の表面30aに凹凸形状が現れる場合であっても、ドアウエザストリップ70のシールリップ部72によって隠蔽できる。
表皮30、芯材20、および発泡体40のそれぞれには、公知の材質を適宜選択することができる。例えば、表皮30の材質としては、塩化ビニール樹脂(PVC)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)などを用いることができる。表皮30は、真空成形などにより定められた形状に成形されている。芯材20の材質としては、ポリプロピレン樹脂(PP)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)などを用いることができる。発泡体40は、例えば、発泡ウレタンを用いることができる。
次に、ドアトリム10の製造方法および製造装置について説明する。
図2は、開閉自在な第1と第2の型101、102と、第2の型102に隣接して設けられ進退移動可能な可動式入れ子103とを備える成形型100に、芯材20と、表皮30とを、表皮30が第2の型102および可動式入れ子103の両方に跨るように配置する工程(配置工程)を示す断面図、図3は、第1の型101および第2の型102を相対的に閉じる工程(型閉じ工程)を示す断面図、図4は、可動式入れ子103を芯材20に向けて前進移動することによって、表皮30のうち可動式入れ子103に保持された巻込み部34と第2の型102に保持された基部33との間に折り曲げ部36を形成して、表皮30の巻込み部34を芯材20に向かい合わせる工程(巻込み工程)、および可動式入れ子103に設けた吸引部材111により、芯材20に向かい合った表皮30の巻込み部34を吸引して保持する工程(吸引保持工程)を示す断面図、図5は、吸引部材111によって表皮30を吸引して保持したまま、芯材20と表皮30との間の空間42、43に発泡体40を充填する工程(充填工程)を示す断面図、図6は、発泡体40を充填した後、巻込み部34に対する吸引を停止し、可動式入れ子103に設けた吹き付け部材112によって表皮30の巻込み部34にガスを吹き付けながら、可動式入れ子103を芯材20から離反する方向に後退移動させる工程(吹き付け工程)を示す断面図、図7は、吹き付け工程が終了し、第1の型101および第2の型102を相対的に開く工程(型開き工程)の直前の状態を示す断面図である。
図2を参照して、ドアトリム10の製造装置は、概説すれば、芯材20を配置するコア型101(第1の型に相当する)と、コア型101に対して相対的に開閉自在なキャビティ型102(第2の型に相当する)と、キャビティ型102に隣接して設けられ進退移動可能な可動式入れ子103と、可動式入れ子103を芯材20に向かう方向または芯材20から離反する方向に進退移動する移動駆動装置161(移動部材に相当する)と、可動式入れ子103に設けられ、芯材20に向かい合った表皮30の巻込み部34を吸引して保持する吸引装置111(吸引部材に相当する)と、芯材20と表皮30との間の空間に発泡体40を充填する充填装置131(充填部材に相当する)と、移動駆動装置161、吸引装置111、および充填装置131の作動を制御するコントローラ141と、を有している。そして、コントローラ141は、コア型101およびキャビティ型102を相対的に閉じた後に、移動駆動装置161によって可動式入れ子103を芯材20に向けて前進移動させる。これにより、表皮30のうち可動式入れ子103に保持された巻込み部34とキャビティ型102に保持された基部33との間に折り曲げ部36を形成して、表皮30の巻込み部34を芯材20に向かい合わせる。コントローラ141は、吸引装置111により、芯材20に向かい合った表皮30の巻込み部34を吸引して保持する。コントローラ141はさらに、吸引装置111によって表皮30を吸引して保持したまま、充填装置131によって発泡体40を充填する。
ドアトリム10の製造装置は、さらに、可動式入れ子103に設けられ、表皮30の巻込み部34にエアーなどのガスを吹き付ける吹き付け装置112(吹き付け部材に相当する)を有している。そして、コントローラ141は、発泡体40を充填した後、吸引装置111による巻込み部34に対する吸引を停止し、吹き付け装置112によって表皮30の巻込み部34にガスを吹き付けながら、可動式入れ子103を芯材20から離反する方向に後退移動させ、その後、コア型101およびキャビティ型102を相対的に開く。以下、詳述する。
成形型100は、コア型101、キャビティ型102、および可動式入れ子103を備え、コア型101とキャビティ型102とは、相対的に接近離反移動自在する。図示例では、コア型101が、キャビティ型102に対して接近離反移動する。
コア型101には、芯材20のうちアンダーカット壁部21以外の外形形状に合致した内形形状のキャビティを形成している。
キャビティ型102には、表皮30の基部33の外形形状に合致した内形形状のキャビティを形成している。キャビティ型102には、コア型101に配置される芯材20のアンダーカット壁部21に対してほぼ平行をなす傾斜面104を形成している。
可動式入れ子103は、キャビティ型102の傾斜面104に沿って移動自在に設けている。可動式入れ子103は、キャビティ型102とコア型101との間の凹所105内において進退移動する。
移動駆動装置161は、キャビティ型102に設けている。移動駆動装置161は、例えば、エアーによってロッド162を進退駆動するエアーシリンダ163から構成する。エアーシリンダ163は、支持フレーム164を介して傾斜面104上に取り付ける。可動式入れ子103の後進限位置である初期位置を図2、図3に示し、可動式入れ子103の前進限位置を図4、図5に示す。
表皮30は、キャビティ型102および可動式入れ子103の両方に跨るように配置される。キャビティ型102は、表皮30の基部33を保持する保持面106を有している。可動式入れ子103は、傾斜面104上を摺動するスライド面108と、初期位置において表皮30の巻込み部34を保持する保持面107とを有する。
前述したように、表皮30は、巻込み部34に設けられた先端突起部35(突起部に相当する)を有している。先端突起部35は、可動式入れ子103の側に向けて膨出している。可動式入れ子103には、表皮30の先端突起部35を嵌め込む窪み部107aを設ける。表皮30の先端突起部35を窪み部107aに嵌め込むことによって、キャビティ型102および可動式入れ子103の両方に跨って配置する表皮30の位置を規制する。
可動式入れ子103を初期位置から前進限位置に向けて移動すると、スライド面108と保持面107との間のエッジ部103aが、表皮30の巻込み部34をアンダーカット壁部21の外表面20aに向けて押し出す。エッジ部103aは、表皮30を傷つけることがないようにアール形状を有する。可動式入れ子103のスライド面108および保持面107の表面には、表皮30との抵抗が少なく摩擦傷などを発生させ難いフッ素系樹脂コーティングなどを施す。
可動式入れ子103を前進限位置まで移動しても、可動式入れ子103はコア型101に接触しない。前述したように、シール部60は、芯材20と表皮30との間の空間に存するガスを排気自在に構成されている。そして、表皮付発泡成形部材の製造装置は、閉じたコア型101、キャビティ型102、および前進移動した可動式入れ子103の間に空間109を形成する(図4参照)。この空間109を通して、凹所105と成形型100の外部とを連通し、シール部60から排気されたガスを、コア型101、キャビティ型102および可動式入れ子103の外部つまり成形型100の外部に放出する。
可動式入れ子103の大きさは、可動式入れ子103が前進限位置まで移動しても可動式入れ子103の後端部がキャビティ型102の傾斜面104上に残るように、設定する。発泡体40充填時に、表皮30の巻込み部34の全域を押さえて、表皮30の表面に凹凸形状を生じさせないためである。可動式入れ子103の後端部をキャビティ型102内に残し、キャビティ型102によって可動式入れ子103の外周を包囲することにより(空間109側を除く)、位置決めの向上を図っている。なお、駆動部材110にガイドロットシリンダを使用することにより、可動式入れ子103の位置決めを行う手段とすることもできる。
ドアトリム10の製造装置は、上述したように、吸引装置111(図4を参照)と、吹き付け装置112(図6を参照)とを有している。可動式入れ子103のスライド面108は、多数の通気孔117を有する。それぞれの通気孔117は、可動式入れ子103内のガス室118に連通する。ガス室118には、配管113を介して、吸引機構115と吹き付け機構116とを接続する。吸引機構115は、吸引ポンプや真空ポンプなどの公知の部材を適用できる。吹き付け機構116は、ブロワなどの公知の部材を適用できる。配管113の途上には、ガス室118と吸引機構115との接続、または、ガス室118と吹き付け機構116との接続を選択的に切り替える切り替えバルブ114を設ける。切り替えバルブ114は電磁弁などからなる。切り替えバルブ114の切り替え操作によって、ガス室118と吸引機構115とを接続すると、通気孔117、ガス室118、配管113、切り替えバルブ114、および吸引機構115などが吸引装置111して機能する。切り替えバルブ114の切り替え操作によって、ガス室118と吹き付け機構116とを接続すると、通気孔117、ガス室118、配管113、切り替えバルブ114、および吹き付け機構116などが吹き付け装置112として機能する。
充填装置131は、この発明では特に限定されるものではなく、公知の部材を適用できる。供給源132から供給されてきた発泡体40は、ゲート133から第1空間42に供給される。第1空間42に供給した発泡体40は、隙間44を通って、第2空間43に流入する。
製造手順を説明する。
まず、図2に示すように、コア型101、キャビティ型102を開く。可動式入れ子103を、移動駆動装置161によって前進移動し、初期位置に待機する。コア型101に、芯材20を配置する。表皮30を、キャビティ型102および可動式入れ子103の両方に跨るように配置する(配置工程)。このとき表皮30の巻込み部34に設けた先端突起部35を、可動式入れ子103に設けた窪み部107aに嵌め込む。これによって、キャビティ型102および可動式入れ子103の両方に跨って配置する表皮30の位置を規制する。柔らかい表皮30であっても、表皮セット時の位置決めができることから、ショット毎の表皮セットにばらつきがなくなり、成形後の表皮30のシワやだぶつきの発生を防止できる。
次に、図3に示すように、型閉じ動作によりコア型101およびキャビティ型102を閉じる(型閉じ工程)。表皮30の基部33が芯材20の内表面20bの側に向かい合う。
次に、図4に示すように、移動駆動装置161によって、可動式入れ子103を芯材20に向けて、初期位置から前進限位置まで前進移動する。可動式入れ子103の前進移動によって、表皮30の巻込み部34と基部33との間に折り曲げ部36を形成し、表皮30の巻込み部34を芯材20のアンダーカット壁部21の外表面20aに向かい合わせる(巻込み工程)。このとき、可動式入れ子103の前進移動に伴って、エッジ部103aが、表皮30の巻込み部34をアンダーカット壁部21の外表面20aに向けて押し出すことによって、巻込み部34を巻込んでいる。芯材20のフランジ面24と表皮30との間に隙間44を形成する。この隙間44を介して、第1空間42と第2空間43とが連通している。
さらに、可動式入れ子103を前進限位置まで移動した後に、つまり表皮30の巻込み部34を芯材20の外表面20aの側に向かい合わせた後に、可動式入れ子103に設けた吸引装置111によって、芯材20に向かい合った表皮30の巻込み部34を吸引して保持する(吸引保持工程)。このとき、切り替えバルブ114を操作し、ガス室118と吸引機構115とを接続する。通気孔117、ガス室118、配管113、切り替えバルブ114、および吸引機構115などは、吸引装置111として機能する。
吸引装置111によって表皮30の巻込み部34を吸引保持することにより、表皮巻込み時に生じ得るシワやだぶつきを矯正ないし解消して、表皮30を定められた位置に保持することができる。表皮30のシワやだぶつきを防止することにより、成形品の不良率を低減できる。可動式入れ子103を前進限位置に向けて移動しながら巻込み部34を吸引するよりも、可動式入れ子103を前進限位置まで移動した後に巻込み部34を吸引する方が好ましい。表皮30を巻込みながら吸引すると、表皮30を規定位置に保持できず、シワなどが発生する虞があるからである。なお、吸引装置111による表皮30の吸引に加えて、可動式入れ子103の移動によって巻込み易い形状を表皮30に予め付与しておき、シワなどの矯正を行ない易くしてもよい。
次に、図5に示すように、吸引装置によって表皮30を吸引して保持したまま、第1空間42および第2空間43に規定量の発泡体40を充填する(充填工程)。第1空間42に供給した発泡体40は、隙間44を通って、第2空間43に流入する。第1空間42および第2空間43の両方に、発泡層を形成する。表皮30の吸引保持は、発泡成形の反応時間が終了するまで継続する。
充填工程においては、リブ部28と可動式入れ子103とにより表皮30の巻込み部34を押さえることによって、発泡体40をシールするシール部60を形成する。表皮30の先端突起部35は表面側に向けて膨出している。可動式入れ子103のスライド面108は、先端突起部35の表面と干渉し、先端突起部35を裏面側つまりリブ部28の側に向けて押さえる。これにより、先端突起部35の裏面をリブ部28と干渉させて、シール部60を形成する。芯材20に比べてはるかに柔らかい表皮30を厚肉にした先端突起部35をリブ部28と干渉させてシール部60を形成することから、発泡体40の漏れを確実にシールすることができる。後に取り付けられるドアウエザストリップ70によってシール部60を隠蔽できることから、シール部60近傍の表皮表面30aに凹凸形状が生じても、製品の外観品質を低下させることがない。したがって、発泡体40のシール性および表皮セット時の位置決め性を考慮して、先端突起部35やリブ部28の形状を決定することができる。
また、充填工程においては、シール部60は、芯材20と表皮30との間の空間42、43に存するガスを排気している。閉じたコア型101、キャビティ型102および前進移動した可動式入れ子103の間に形成される空間109を通して、シール部60から排気されたガスを、コア型101、キャビティ型102および可動式入れ子103の外部、つまり成形型100の外部に放出している。ガスが表皮30と芯材20との間に閉じ込められて圧力が増大すると、表皮30と芯材20との間に発泡体40を十分に充填できないなどの問題がある。本実施形態では、空間109を確保することにより、成形時に発生する発泡ガスや型内空気を、成形型100の外部に常時開放している。このように、発泡ガスや型内空気を開放ないし逃がすための経路を設けているので、発泡体40の充填性が向上する。
コントローラ141は、発泡体40を充填した後、巻込み部34に対する吸引を停止し、吹き付け装置112によって表皮30の巻込み部34にガスを吹き付けながら、可動式入れ子103を芯材から離反する方向に後退移動させ、その後、コア型101およびキャビティ型102を相対的に開く。
まず、発泡体40の充填が終了すると、図6に示すように、巻込み部34に対する吸引を停止し、吹き付け装置112によって表皮30の巻込み部34にガスを吹き付けながら、移動駆動装置161によって可動式入れ子103を芯材20から離反する方向に、前進限位置から初期位置まで後退移動する(吹き付け工程)。このとき、切り替えバルブ114を操作し、ガス室118と吹き付け機構116とを接続する。通気孔117、ガス室118、配管113、切り替えバルブ114、および吹き付け機構116などは、吹き付け装置112として機能する。
可動式入れ子103の表面にフッ素系樹脂コーティングを施してあるので、可動式入れ子103は滑らかに移動する。これに加えて、吹き付け部材112によってガスを吹き付けることにより、可動式入れ子103は一層滑らかに移動する。表皮30へのタメージを一層防止することにより、成形品の不良率を低減できる。成形直後の成形体はまだ変形し易い。このため、吹き付けるガスの圧力は、成形体が変形しない程度の圧力にセットする。吹き付けるガスの温度は、発泡体40の凝固を促進して成形体の変形を抑える観点より、成形直後の成形体の温度よりも低い温度であることが好ましい。型開き前に可動式入れ子103を後退移動することにより、アンダーカットを解消する。
その後、図7に示すように、巻込み部34に対する吹き付けを停止した後、コア型101およびキャビティ型102を相対的に開く(型開き工程)。
表皮30および発泡体40と一体となった芯材20を成形型100から取り出す。表皮30の巻込み部34は、アンダーカット壁部21の外表面20aに一体となる。上記の型構造により、ウエストライン部において表皮巻込み作業を行うことなく、アンダーカットを有する表皮付一体発泡成形体の成形体を作製することができる。表皮付一体発泡成形体であるため、巻込んだ表皮を接着剤によって芯材に貼り付ける際に発生していた表皮の剥がれや浮きという問題を解消することができる。
そして、図1に示したように、芯材20のフランジ部29にドアウエザストリップ70を取り付ける。ドアウエザストリップ70のシールリップ部72と表皮30の端末部31とをオーバーラップさせて、ドアウエザストリップ70によって端末部31やシール部60を覆い隠す。端末部31に発泡体40の漏れや、膨出した先端突起部35の凸感や、シール部60の形成に伴って現れる表皮表面の凹凸形状が生じている場合であっても、これらを隠蔽でき、製品の外観品質を低下させることがない。
以上説明したように、本発明の実施形態は、コア型101に芯材20を配置する工程と、コア型101に対して相対的に開閉自在なキャビティ型102およびキャビティ型102に隣接して設けられ進退移動可能な可動式入れ子103の両方に跨るように表皮30を配置する工程と、コア型101およびキャビティ型102を相対的に閉じる工程と、可動式入れ子103を芯材20に向けて前進移動することによって、表皮30のうち可動式入れ子103に保持された巻込み部34とキャビティ型102に保持された基部33との間に折り曲げ部36を形成して、表皮30の巻込み部34を芯材20に向かい合わせる工程と、可動式入れ子103に設けた吸引装置111により、芯材20に向かい合った表皮30の巻込み部34を吸引して保持する工程と、吸引装置111によって表皮30を吸引して保持したまま、芯材20と表皮30との間の空間に発泡体40を充填する充填工程と、を有する表皮付発泡成形部材の製造方法、およびこれを具現化した製造装置であるので、表皮30を巻込み形状に裁断する裁断工程や、巻込んだ表皮30を接着剤によって芯材20に貼り付ける接着工程が不要であり、表皮付発泡成形部材としてのドアトリム10を簡易迅速に製造することができる。製造された表皮付発泡成形部材としてのドアトリム10は、接着剤を使用せずに、発泡体40によって表皮30の巻込み部34を芯材20の外表面20aの側に一体としてあるので、表皮30の表面に凹凸感が現れることが減り、外観品質を高めることができる。さらに、接着剤を使用しないので、塗布した接着剤の量が不足していたり、乾燥が不足していたりすることに起因する、巻込んだ表皮30の剥がれや浮きなどの不具合の発生を根本的に解消することができる。
また、表皮裁断工数、表皮巻込工数(接着剤の塗布や乾燥、表皮30の巻込作業)が低減することによって、製造コストの低減を図ることができる。巻込んだ表皮を接着剤によって芯材に貼り付ける製造方法にあっては、芯材がポリプロピレン樹脂(PP)製の場合には、ポリプロピレン樹脂(PP)は極性が無いので接着に適しておらず、そのために、芯材の表面を改質する必要がある。芯材表面を改質するためにはプライマー処埋やフレーム処理などを行うが、本実施形態では、芯材20がポリプロピレン樹脂(PP)製の場合であっても、これら芯材表面改質工数が低減し、この点からも、製造コストの低減を図ることができる。
また、発泡体40を充填した後、表皮30の少なくとも巻込み部34に対する吸引を停止して、可動式入れ子103を芯材20から離反する方向に後退移動させる工程と、その後、コア型101およびキャビティ型102を相対的に開く工程と、をさらに有する製造方法、およびこれを具現化した製造装置であるので、可動式入れ子103の円滑な移動を確保し、さらに、成形直後の成形体はまだ変形し易いので移動にともなう表皮30へのダメージを防止することができ、成形品の不良率を低減できる。また、型開き前に可動式入れ子103を後退移動することにより、アンダーカットを解消できる。
また、表皮30の巻込み部34に設けた先端突起部35を、可動式入れ子103に設けた窪み部107aに嵌め込むことによって、キャビティ型102および可動式入れ子103の両方に跨って配置する表皮30の位置を規制する製造方法、およびこれを具現化した製造装置であるので、キャビティ型102および可動式入れ子103の両方に跨って配置する表皮30の位置を規制することができる。柔らかい表皮30であっても、表皮セット時の位置決めができることから、ショット毎の表皮セットにばらつきがなくなり、成形後の表皮30のシワやだぶつきの発生を防止できる。
また、充填工程において、芯材20に設けたリブ部28と可動式入れ子103とにより表皮30の巻込み部34を押さえることによって、発泡体40をシールするシール部60を形成する製造方法、およびこれを具現化した製造装置であるので、芯材20に比べて柔らかい表皮30をリブ部28と干渉させてシール部60を形成することから、発泡体40の漏れを確実にシールすることができる。
また、シール部60は、芯材20と表皮30との間の空間に存するガスを排気自在に構成され、充填工程において、閉じたコア型101、キャビティ型102および前進移動した可動式入れ子103の間に形成される空間109を通して、シール部60から排気されたガスを、コア型101、キャビティ型102および可動式入れ子103の外部に放出する製造方法、およびこれを具現化した製造装置であるので、ガスが表皮30と芯材20との間に閉じ込められることがなく、発泡体40の充填性が向上する。
また、芯材20にドアウエザストリップ70を取り付けるためのフランジ部29を設けてあるので、ドアウエザストリップ70を取り付けるためだけに使用する別個独立の取付専用部品を不要として、部品コストの低減を図ることができる。取付専用部品は、例えば、射出成形による成形品である。
本発明を自動車内装部品に適用した実施形態について説明したが、本発明は、この場合に限られず、表皮付発泡成形部材に広く適用できることは言うまでもない。また、可動式入れ子103は、1個の型でもよいし、複数個に分割した分割型であってもよい。
本発明の表皮付発泡成形部材を適用した自動車内装部品の一例としてのドアトリムの要部を、ウインドおよびドアウエザストリップとともに示す断面図である。 開閉自在な第1と第2の型と、第2の型に隣接して設けられ進退移動可能な可動式入れ子とを備える成形型に、芯材と、表皮とを、表皮が第2の型および可動式入れ子の両方に跨るように配置する工程(配置工程)を示す断面図である。 第1の型および第2の型を相対的に閉じる工程(型閉じ工程)を示す断面図である。 可動式入れ子を芯材に向けて前進移動することによって、表皮のうち可動式入れ子に保持された巻込み部と第2の型に保持された基部との間に折り曲げ部を形成して、表皮の巻込み部を芯材に向かい合わせる工程(巻込み工程)、および可動式入れ子に設けた吸引部材により、芯材に向かい合った表皮の巻込み部を吸引して保持する工程(吸引保持工程)を示す断面図である。 吸引部材によって表皮を吸引して保持したまま、芯材と表皮との間の空間、に発泡体を充填する工程(充填工程)を示す断面図である。 発泡体を充填した後、巻込み部に対する吸引を停止し、可動式入れ子に設けた吹き付け部材によって表皮の巻込み部にガスを吹き付けながら、可動式入れ子を芯材から離反する方向に後退移動させる工程(吹き付け工程)を示す断面図である。 吹き付け工程が終了し、第1の型および第2の型を相対的に開く工程(型開き工程)の直前の状態を示す断面図である。
符号の説明
10 ドアトリム(表皮付発泡成形部材)、
20 芯材、
20a 芯材の外表面、
20b 芯材の内表面、
21 アンダーカット壁部、
24 フランジ面、
26 補強リブ、
28 リブ部、
29 フランジ部、
30 表皮、
30a 表皮の表面、
30b 表皮の背面、
31 表皮の端末部、
33 基部、
34 巻込み部、
35 先端突起部(突起部)、
36 折り曲げ部、
40 発泡体、
42 第1空間(空間)、
43 第2空間(空間)、
44 隙間、
60 シール部、
70 ドアウエザストリップ(部品)、
71 取り付け部、
72 シールリップ部、
73 シールリップ部、
80 ウインド、
100 成形型、
101 コア型(第1の型)、
102 キャビティ型(第2の型)、
103 可動式入れ子、
104 傾斜面、
105 凹所、
106 キャビティ型の保持面、
107 可動式入れ子の保持面、
107a 窪み部、
108 スライド面、
109 閉じた第1と第2の型と前進移動した可動式入れ子との間に形成される空間、
111 吸引装置(吸引部材)、
112 吹き付け装置(吹き付け部材)、
113 配管、
114 切り替えバルブ、
117 通気孔、
118 ガス室、
131 充填装置(充填部材)、
141 コントローラ、
161 移動駆動装置(移動部材)。

Claims (18)

  1. 芯材と、
    前記芯材の内表面の側に向かい合う基部と、前記芯材の外表面の側に向かい合い前記基部に連続する巻込み部とを備える表皮と、
    前記芯材の前記内表面と前記表皮の前記基部との間および前記芯材の前記外表面と前記表皮の前記巻込み部との間の空間に充填される発泡体と、を有し、
    前記芯材の前記内表面が前記発泡体によって前記表皮の前記基部と一体となり、前記芯材の前記外表面が前記発泡体によって前記表皮の前記巻込み部と一体となっている表皮付発泡成形部材。
  2. 前記芯材の前記外表面に設けられ、前記発泡体をシールするシール部を前記表皮の前記巻込み部との間で形成するリブ部をさらに有する請求項1に記載の表皮付発泡成形部材。
  3. 前記シール部が、前記芯材と前記表皮との間の空間に存するガスを排気自在である請求項2に記載の表皮付発泡成形部材。
  4. 前記表皮のうち前記リブ部に接する部位の厚みは、他の部位の厚みよりも厚い請求項2に記載の表皮付発泡成形部材の製造方法。
  5. 前記芯材の前記外表面に設けられ、部品を取り付けるためのフランジ部をさらに有する請求項1に記載の表皮付発泡成形部材。
  6. 前記フランジ部に取り付けた前記部品によって、前記表皮の前記巻込み部の端末部を覆い隠している請求項5に記載の表皮付発泡成形部材。
  7. 前記表皮が、自動車内装部品の表面を形成している請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載の表皮付発泡成形部材。
  8. 前記表皮が、自動車内装部品の表面を形成し、
    前記部品が、ドアウエザストリップである請求項5または請求項6に記載の表皮付発泡成形部材。
  9. 第1の型に芯材を配置する工程と、
    前記第1の型に対して相対的に開閉自在な第2の型および前記第2の型に隣接して設けられ進退移動可能な可動式入れ子の両方に跨るように表皮を配置する工程と、
    前記第1の型および前記第2の型を相対的に閉じる工程と、
    前記可動式入れ子を前記芯材に向けて前進移動することによって、前記表皮のうち前記可動式入れ子に保持された巻込み部と前記第2の型に保持された基部との間に折り曲げ部を形成して、前記表皮の前記巻込み部を前記芯材に向かい合わせる工程と、
    前記可動式入れ子に設けた吸引部材により、前記芯材に向かい合った前記表皮の前記巻込み部を吸引して保持する工程と、
    前記吸引部材によって前記表皮を吸引して保持したまま、前記芯材と前記表皮との間の空間に発泡体を充填する充填工程と、を有する表皮付発泡成形部材の製造方法。
  10. 前記発泡体を充填した後、前記巻込み部に対する吸引を停止し、前記可動式入れ子に設けた吹き付け部材によって前記表皮の前記巻込み部にガスを吹き付けながら、前記可動式入れ子を前記芯材から離反する方向に後退移動させる工程と、
    その後、前記第1の型および前記第2の型を相対的に開く工程と、をさらに有する請求項9に記載の表皮付発泡成形部材の製造方法。
  11. 前記表皮の前記巻込み部に設けた突起部を、前記可動式入れ子に設けた窪み部に嵌め込むことによって、前記第2の型および前記可動式入れ子の両方に跨って配置する表皮の位置を規制する請求項9または請求項10に記載の表皮付発泡成形部材の製造方法。
  12. 前記充填工程において、前記芯材に設けたリブ部と前記可動式入れ子とにより前記表皮の前記巻込み部を押さえることによって、前記発泡体をシールするシール部を形成する請求項9〜11のいずれか1つに記載の表皮付発泡成形部材の製造方法。
  13. 前記シール部は、前記芯材と前記表皮との間の空間に存するガスを排気自在に構成され、
    前記充填工程において、閉じた前記第1と第2の型および前進移動した前記可動式入れ子の間に形成される空間を通して、前記シール部から排気された前記ガスを、前記第1と第2の型および前記可動式入れ子の外部に放出する請求項12に記載の表皮付発泡成形部材の製造方法。
  14. 芯材を配置する第1の型と、
    前記第1の型に対して相対的に開閉自在な第2の型と、
    前記第2の型に隣接して設けられ進退移動可能な可動式入れ子と、
    前記可動式入れ子を前記芯材に向かう方向または前記芯材から離反する方向に進退移動する移動部材と、
    前記可動式入れ子に設けられ、前記芯材に向かい合った前記表皮の前記巻込み部を吸引して保持する吸引部材と、
    前記芯材と前記表皮との間の空間に発泡体を充填する充填部材と、
    前記移動部材、前記吸引部材および充填部材の作動を制御するコントローラと、を有し、
    前記コントローラは、前記第1の型および前記第2の型を相対的に閉じた後に、前記移動部材によって前記可動式入れ子を前記芯材に向けて前進移動させ、前記表皮のうち前記可動式入れ子に保持された巻込み部と前記第2の型に保持された基部との間に折り曲げ部を形成して、前記表皮の前記巻込み部を前記芯材に向かい合わせ、
    前記コントローラは、前記吸引部材により、前記芯材に向かい合った前記表皮の前記巻込み部を吸引して保持し、
    前記コントローラはさらに、前記吸引部材によって前記表皮を吸引して保持したまま、前記充填部材によって前記発泡体を充填する、表皮付発泡成形部材の製造装置。
  15. 前記可動式入れ子に設けられ、前記表皮の前記巻込み部にガスを吹き付ける吹き付け部材をさらに有し、
    前記コントローラは、前記発泡体を充填した後、前記吸引部材による前記巻込み部に対する吸引を停止し、前記吹き付け部材によって前記表皮の前記巻込み部にガスを吹き付けながら、前記可動式入れ子を前記芯材から離反する方向に後退移動させ、その後、前記第1の型および前記第2の型を相対的に開く請求項14に記載の表皮付発泡成形部材の製造装置。
  16. 前記表皮は、前記巻込み部に設けられた突起部を有し、
    前記可動式入れ子は、前記表皮の前記突起部を嵌め込むことによって、前記第2の型および前記可動式入れ子の両方に跨って配置する表皮の位置を規制するための窪み部を有している請求項14または請求項15に記載の表皮付発泡成形部材の製造装置。
  17. 前記芯材は、前記表皮の前記巻込み部に向かい合う側の面から突出するリブ部を有し、前記リブ部と前記可動式入れ子とにより前記表皮の前記巻込み部を押さえることによって、前記発泡体をシールするシール部を形成する請求項14〜16のいずれか1つに記載の表皮付発泡成形部材の製造装置。
  18. 前記シール部は、前記芯材と前記表皮との間の空間に存するガスを排気自在に構成され、
    閉じた前記第1と第2の型および前進移動した前記可動式入れ子の間に形成され、前記シール部から排気された前記ガスを、前記第1と第2の型および前記可動式入れ子の外部に放出するための空間を有している請求項17に記載の表皮付発泡成形部材の製造装置。
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