JP2009066089A - 耐寒耐暑能力測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】体温調節機能(耐寒耐暑能力)を測定するときの被験者の負担を軽減し、簡便な測定評価を可能とする。
【解決手段】指を押し当てる指当接部と、指当接部を冷却又は加温する冷温部と、指当接部を一定温度に保つよう冷温部を制御する冷温制御部と、指の温度を測定する指温測定部と、指温測定部により測定された指の温度データを格納する指温記憶部と、指温測定部により測定された指の初期温度並びに指当接部により冷却又は加温された後における複数の時点での指の温度に関するデータを指温測定部から取り込み、これらのデータを指温記憶部へ格納する指温測定制御部とを備える耐寒耐暑能力測定装置である。初期温度並びに複数時点での指の温度に基づいて、指当接部により冷却又は加温された指の温度が初期温度に回復するまでの時間を算出する回復時間算出部を更に備えても良い。
【選択図】図2

Description

本発明は、耐寒耐暑能力測定装置に係り、特に、被験者の耐寒能力および耐暑能力(体温調節機能)を簡便に評価可能な測定装置に関する。
科学技術の発展や生活レベルの向上により、空調機器が広く普及し、屋内の生活環境は人工的に快適に制御されるようになった。このような快適空間における長時間の生活は、一方において体温調節機能の低下を促進している。特に、現代の子供は都市化や交通量の増大のため、遊び場が屋外から屋内へ移行しており、暑熱・寒冷に対する適応能力が低下し、健康に大きく影響を及ぼしていると考えられる。
そこで、このような体温調節機能を測定評価することが望まれるが、その方法として従来から、冷水による指部冷却の方法が有効とされ汎用されている。この方法は寒冷に対する適応能力(耐寒能力)を評価するもので、指や手、足などの身体局部を0℃の氷水に約30分浸漬して冷却した後、冷やした身体局部の温度をサーモグラフィ等の測定機器を使用して監視し、浸漬前の温度に戻る時間を測定する。そして、浸漬前の温度に戻る時間が短いほど体温調節機能(耐寒能力)が高いと評価するものである。
また、生体内における熱移動現象に関する文献として下記文献がある。
横山真太郎著「生体内熱移動現象」北海道大学図書刊行会出版1993年
ところで、従来から汎用されてきた上記のような冷水浸漬による方法では、0℃の氷水に指や手足を30分浸漬しなければならないことからも容易に想像できるように、被験者に相当の肉体的苦痛を与えることとなり、誰もが手軽に検査を行うことが出来ない難がある。実際、子供や高齢者を対象とした測定事例は過去においてきわめて少なく、これは被験者への肉体的負担が大きいことが一因となっているためと考えられる。
さらに上記方法では、冷却した身体局部の温度測定にサーモグラフィのような高価な測定機器が必要となるうえに測定に長時間を要し、これらの点でも簡便さに欠ける面がある。
体温調節機能の測定評価は、例えば、学校での体力測定の一環として全国の児童生徒を対象として、あるいは会社や事業所等における定期健康診断において基礎的な身体能力ないし健康度の指標としてこれを利用することが可能と考えられ、このような利用には、時間的に測定効率が良く、短時間で多数の被験者を測定できることが求められる。また広く普及を図るには、小型で可搬性を有すると共に、測定に特別な専門知識や特殊な技能を必要とせず、操作が容易であることが望ましい。
したがって、本発明の目的は、体温調節機能ないし耐寒耐暑能力を測定するときの被験者の負担を軽減すると共に、より簡便な測定評価を可能とする点にある。
前記課題を解決し目的を達成するため、本発明に係る耐寒耐暑能力測定装置は、指を押し当てることが可能な指当接部と、当該指当接部を冷却または加温する冷温部と、前記指当接部の温度を予め定められた一定の温度に保つよう前記冷温部を制御する冷温制御部と、指の温度を測定する指温測定部と、当該指温測定部により測定された指の温度のデータを格納する指温記憶部と、前記指温測定部により測定された指の初期温度ならびに前記指当接部により冷却または加温された後における複数の時点での指の温度に関するデータを前記指温測定部から取り込み、これらのデータを前記指温記憶部へ格納する指温測定制御部とを備える。
本発明の測定装置は、(1)被験者の指の温度をまず測定してこれを初期温度として記憶し、(2)この指を一定時間冷却または加温した後、(3)この冷却または加温した指の温度変化を測定して初期温度に戻るまでの時間(回復時間)を求め、当該回復時間の長短によって体温調節機能、すなわち耐寒または耐暑能力を評価するものである。なお、上記工程(2)において、耐寒能力を測定する場合には指を冷却し、耐暑能力を測定する場合には指を加温する(温める)。以下、各工程(1)から(3)につきそれぞれ詳細を述べる。
(1)初期温度の測定:
初期温度の測定は、具体的には指温測定部により行う。測定により得られた指の温度データ(本出願では、指の温度を指温、指温のデータを指温データと称する)は、上記指温測定制御部により指温測定部から取り込まれ、初期温度として上記指温記憶部に格納される。指温記憶部は、例えば半導体メモリ(RAM)やハードディスク等の情報記録手段により構成することが出来る。また、磁気ディスクや光磁気ディスク、USBメモリ、メモリカード等の記録再生が可能なリムーバブル記憶媒体に記憶させ、あるいは、USBケーブルやLANケーブルのようなデータ伝送ケーブルを通じて外付けHDDのような外部記憶装置やパーソナルコンピュータ等に伝送して記憶させるようにすることも可能である。この場合、本発明の装置にはリムーバブル記憶媒体用のドライブやスロット、あるいは伝送ケーブル接続用のポートを備える。
指温測定部は、非接触型の温度センサ(例えば赤外線温度センサ)により構成することが望ましい。接触型の温度センサでは、センサの感温部に指を触れたときに測定対象である指自身が温度センサ(感温部)の温度の影響を受け、特に当該測定時以降の測定時点において正確な指温(本来の回復指温)を得ることが出来なくなるおそれがあるからである。
また、本発明の装置では、指温測定部による指温の測定可能位置に指が存在することを検出する指検出部をさらに備え、当該指検出部により指の存在が検出された場合に指温測定部が指温を測定するようにしても良い。本発明では、例えば押しボタン等の入力手段によって手動で(測定スタッフまたは被験者自身などが)指温の測定を開始するように指示するような装置構成を採ることも可能でありこのようなものも本発明の範囲に含まれるが、上記のような指検出部を備えれば、非接触型温度センサの感温部に指をかざすだけで(自動的に)指温の測定を行うことが出来る。具体的には、例えば、指当接検出部により指当接部への指の接触が未だ検出されておらず(指当接検出部からの検出信号が指温測定制御部へ入力されておらず)かつ指温測定部から指温測定制御部へ測定データが入力された場合に、指温測定制御部が当該温度を初期温度として指温記憶部に格納するようにすることが出来る。
(2)指の冷却または加温:
指の冷却または加温は、指当接部に指を押し付けることにより行う。指が押し付けられる当該指当接部は、上記冷温部によって冷却または加温し、かつ上記冷温制御部によって一定の温度となるように制御する。
本発明では、指当接部の温度を検出する指当接部温度検出部をさらに備えることが好ましく、この場合、冷温制御部は、当該指当接部温度検出部による検出結果に基づいて指当接部の温度を予め定められた一定の温度に保つよう冷温部を制御する。
冷温部にはペルチェ素子を備え、これにより指当接部を冷却または加温することが望ましい。かかる素子は、高精度で応答の速い温度制御が可能であり、正確な測定評価を行うことが出来るからである。また当該素子は小型であるから、装置全体を小型化できる点でも有利である。
一方、指当接部は、かかる冷温部によって効率よく冷却または加温されるように熱伝導率が高い材料、例えば銅やステンレス、アルミニウムなどのような金属材料(金属板)により構成すると共に、指を触れたときの温度変動を抑えるために熱容量を大きくする(例えば当該指当接部の質量を大きく(例えば板厚を厚く)する)ことが好ましい。
また本発明では、指当接部への指の接触の有無を検出する指当接検出部を備えても良く、この場合、導電性を有する材料(例えば銅板)により指当接部を形成すれば、指当接検出部としてタッチスイッチを使用することで指の接触を容易に検出することが可能となる。さらにこのような装置構造では、指当接検出部により指当接部への指の当接が検出された場合に時間計測を開始する冷温時間計測部と、当該冷温時間計測部により計測された時間経過を表示する冷温時間表示部とを備えても良い。冷温時間を被験者に知らせるためである。また、必要な冷温時間(予め定められた冷却または加温のための時間)が経過したときにこれを音声あるいは光により通知するブザーやアラーム、LED等をさらに設けることも可能である。
(3)指の温度変化の測定:
指の温度変化、すなわち、冷却または加温後の指の温度(この温度を回復途上温と称する)を測定するには、前記初期温度と同様に、例えば押しボタン等の入力手段を使用して手動で(測定スタッフまたは被験者自身等が)指温測定を指示するような装置構成とすることも可能であるが、例えば次のような装置構成とすることにより、非接触型温度センサの感温部に指をかざすだけで(自動的に)正確に指温の測定を行うことが出来る。
すなわち、上記指温測定制御部は、指当接検出部により指当接部への指の接触が既に検出されておりかつ指検出部により指の存在が検出された時から一定時間経過する毎に、指温測定部により測定された指温データ(回復途上温データ)を指温測定部から取り込み、これらのデータを前記複数時点での指の温度として指温記憶部に格納する。なお、これら回復途上温データは、経過時間と関連付けて指温記憶部に格納しておくことは勿論である。
一方、回復時間(指温が初期温度に戻るまでの時間)は、単純に初期温度に戻るまでの時間を計測すること、例えば、上記指温データと指温記憶部に格納された初期温度とを比較して指温測定部から取り込まれる指温データと初期温度との差が零、または近似的に零(予め設定しておいた零に近い値)となるまでの時間を計測することによっても得ることは可能であるが、このような単純な時間計測によると、体温調節機能が良好な者であっても比較的測定に時間を要し、また体温調節機能が低下している者では測定(回復)に長時間を要するおそれがある。
そこで本発明では、冷却または加温後の複数時点における回復途上温から計算で回復時間を得る。このため、本発明の測定装置は回復時間算出部を備えることができ、この回復時間算出部は、初期温度ならびに上記のように一定の時間間隔で(例えば2秒毎に)指温測定部から取り込んだ指温データ(複数の時点での指の温度)に基づいて、指当接部により冷却または加温された指の温度が初期温度に回復するまでの時間を算出する。なお、上記複数の回復途上温データから回復時間を求める方法としては、例えば最小二乗法によることができ、当該回復途上温データに多項式(例えば二次曲線)を当てはめ、この多項式から初期温度への回復時間を求めるようにすれば良い。
また、上記測定の時間間隔は、2秒に限られるものではなく、これ以外(2秒未満あるいは2秒より長い時間間隔)であっても良い。回復途上温の測定回数は、例えば10回程度とすることが出来るが、9回以下あるいは11回以上であっても構わない。さらに、上記回復時間算出部は、上述のように本発明の測定装置に組み込んでも良いが、当該算出機能を外部装置(例えばパーソナルコンピュータ)に持たせても良い。この場合、本発明の測定装置としては、上記初期温度ならびに複数時点での回復途上温の各温度データを指温記憶部に格納するに留め、これらのデータを当該外部装置に伝送しあるいはリムーバブル記憶媒体に格納して外部装置で回復時間の算出を行うようにする。
本発明に係る耐寒耐暑能力測定装置によれば、被験者への負担が少なく、より簡便に体温調節機能ないし耐寒耐暑能力を測定することが出来る。
本発明の他の目的、特徴および利点は、図面に基づいて述べる以下の本発明の実施の形態の説明により明らかにする。尚、各図中、同一の符号は、同一又は相当部分を示す。
図1から図2は、本発明の一実施形態に係る耐寒能力測定装置を示すものである。これらの図に示すようにこの測定装置1は、ボックス状の装置筐体2の内部ないしその上面に、指温を測定する指温測定部11と、指を冷却する指冷却部(指冷温部)21と、装置全体を制御する指温測定制御部32と、回復時間を算出する回復時間算出部33と、指温データを格納する指温データ記憶部34と、時間計測を行う計時部(タイマ)35と、操作手順および測定結果を表示する手順・結果表示部45と、装置の起動および停止を行うための起動・停止部41と、気温および湿度を測定する気温・湿度測定部51とを備えている。
指温測定部11は、指の温度を非接触で測定するサーモパイル(感温素子)13と、サーモパイル13からの信号を処理する温度測定回路14とを含むと共に、指の存在を非接触で検出する指検出センサ(指検出部)15を有する。指検出センサ15は、例えば接近センサのような赤外線センサにより構成することが出来る。また、これらサーモパイル13による指温の測定ならびに指検出センサ15による指の検出は、装置筐体2の天板2aに設けた貫通孔(測定孔)3を通じて行う。
指冷却部21は、指を冷却するため、指を載せて押し当てることが可能な指載置板22と、指載置板22を冷却するペルチェ素子23と、ペルチェ素子23から放熱を行うためのヒートシンク24と冷却ファン25とを備える。指載置板22は、熱伝導率の高い銅板により形成する。また指冷却部21は、指載置板22の温度を検出する温度検出部26と、ペルチェ素子23を駆動する冷却素子駆動部27と、温度検出部26による検出温度に基づいて指載置板22が予め設定された温度となるように冷却素子駆動部27をフィードバック制御する冷却制御部28とを有する。温度検出部26はサーミスタにより構成することが出来る。さらに指冷却部21は、タッチスイッチからなり指載置板22に指が接触したことを検出する指載せ検出部29と、当該指載せ検出部29の検出信号に基づいて駆動される冷却時間計測部(タイマ)30と、このタイマ30によって計測された経過時間を表示する経時表示部(LED)31とを備える。
手順・結果表示部45は、指温測定制御部32による測定処理に対応したメッセージを予め格納したメッセージ記憶部47と、当該メッセージや測定結果(後に述べる)を表示する液晶ディスプレイ46を備える。また、起動・停止部41は、測定を開始するための測定開始ボタン42と、停止するための測定停止ボタン43とを備える。なお、図1に示すように装置上面には、運転状態(測定中と測定停止)を表示するパイロットランプ4,5を備える。さらに気温湿度測定部51は、気温ならびに湿度を測定する温度センサ52および湿度センサ53を含む。なお、上記指温測定制御部32、冷却制御部28ならびに回復時間算出部33は、マイクロコンピュータ(MPU)により構成することが出来る。
装置1の外形寸法は、縦寸法Wが例えば185mm、横寸法Lが例えば265mm、高さ寸法Hが例えば95mm程度とすることができ、本発明に基づいて可搬性に優れた測定装置を構成することが可能である。
〔測定制御〕
本装置における測定制御は、これに限定されるわけではないが、例えば次のようにすることが出来る(図3Aから図3Bをも参照)。なお、本実施形態における測定は、被験者の身体局部として手の中指10を使用することとし、この温度(初期温度)を測定し、当該中指10を5℃で5秒間冷却した後、その温度変化(回復途上温)を測定することにより行う。回復途上温は、5秒間の冷却終了後3秒後から2秒毎に10回の指温データをサンプリングし、これらサンプリングデータ(回復途上温)から初期温度に戻る回復時間を算出するものとした。
電源(図示せず)を投入し、まず測定開始ボタン42を閉成すると(図3AのS101)、冷却素子駆動部27によってペルチェ素子23が駆動され(同図S102)、指載置板22が冷却される。冷却温度は、予め設定してある温度(本実施形態では5℃)であり、冷却制御部28によりこの温度に指載置板22の温度が保たれる。また、測定開始ボタン42の閉成に伴い、計時部35のタイマが始動され、一定時間内に指検出センサ15により指10が検出されると(同図S103〜S104)、この検出信号に基づいて指温測定制御部32は、指温センサ12から指温データを取り込み、これを初期温度データとして指温データ格納部34に格納する(同図S105〜S106)。一方、測定開始ボタン42の閉成から一定時間、指温測定部11の指検出センサ15により指10が検出されなければ測定は終了する(同図S103〜S121)。なお、上記指検出センサ15による指10の検出により計時部35のタイマはリセットされる。
そして、初期温度データを格納後、一定時間内に指載せ検出部29によって指載置板22に指10が載せられたことが検出されると(同図S107〜S108)、この検出信号に基づいて指温測定制御部32は、冷却時間計測部30のタイマを始動し、これにより装置上面のLED31に経過時間(秒数)が表示される(図3BのS109)。被験者はこの表示秒数を見て、5秒となったときに指載置板22から指10を離し、前記測定孔3に指10を移せば良い。一方、初期温度データを格納後、一定時間経過しても指載せ検出部29により指10の載置が検出されなければ測定は終了する(図3AのS107〜S122)。
さらに、指載せ検出部29によって指載置板22に指10が載せられたことが検出されると、上記経過時間の表示と共に、計時部35のタイマも同時に始動される。そして、測定孔3に指10がかざされると、これを指検出センサ15が検出する(図3BのS111)。この検出信号は指温測定制御部32に入力され、これに基づき指温測定制御部32は、指温センサ12を通じて指温データのサンプリング(回復途上温の測定)を開始する(同図S112)。なお、上記計時部35のタイマ始動から一定時間、指載せ検出部29により指10が検出されない場合には、測定は終了する(同図S110〜S123)。
回復途上温の測定は、指温測定制御部32が一定の時間間隔で所定の回数(この実施形態の場合2秒間隔で10回)指温センサ12を通じて行い、これらの測定データを指温データ記憶部34に格納する。なお、上記回復途上温の測定中に指10が測定孔3から退避されたことが指検出センサ15により検出された場合には、測定は終了する(同図S113〜S124)。指温データの取得・格納が完了すると(同図S114)、回復時間算出部33は、指温データ記憶部34から初期温度データおよび回復途上温データを読み出し、最小二乗法により回復途上温データに多項式(二次曲線)を当てはめ、この多項式から初期温度への回復時間を算出する。算出結果は、指温測定制御部32を通じて手順・結果表示部45の液晶ディスプレイ46に表示され(同図S115)、測定は終了する(同図S116)。
なお、このとき同時に、気温・湿度測定部51により測定された気温と湿度とを表示するようにしても良い。気温および湿度データは、前記測定開始ボタン42の閉成操作に基づいて指温測定制御部32が、これらを気温・湿度測定部51の温度センサ52ならびに湿度センサ53から取り込み、指温データ記憶部34に格納する。また、これらのデータ(回復時間・気温・湿度)をPCカードやメモリカードなどのリムーバブル記憶媒体に格納して外部に取り出すことが出来るようにしても良い。
〔測定例〕
上記実施形態の装置(試作品)による測定例について述べる。測定は中指を5℃で5秒間冷却し、冷却終了3秒後から2秒毎に10回(3秒後、5秒後、…、21秒後)の指温を測定して下記表1に示すとおり10個の測定値(回復途上温データ)を得た。
Figure 2009066089
これら測定値および得られる多項式(二次曲線/二次方程式)を示したのが図4であり、当該二次方程式は、y=0.168813x2 −6.895620x+73.503405となる(x:指温,y:経過時間)。この式に、初期温度の測定値x=34.0℃を代入すると、算出される回復時間は34.2秒となる。
本実施形態による測定装置の利点を纏めて述べれば、次のとおりである。
(1) 被験者の負担が軽微である。測定にあたって被験者は、5℃に冷却された指載置板に中指を5秒間押し当てるだけで済み、0℃の氷水に30分間浸漬していた従来の測定法と比較して被験者の負担を格段に軽減することが出来る。
(2) 操作が簡易で特別な専門知識や特殊な技術を必要としない。前述のように(i)測定開始ボタンを押し、(ii)測定孔に指をかざし(初期温度の測定)、(iii)指載置板に指を押し当て、(iv)再び測定孔に指をかざす(回復途上温の測定)だけの操作で容易に回復時間を知ることが出来る。したがって、専門技術者でなくても被験者の耐寒能力を測定することが出来る。
(3) 測定時間が短く、連続して多数の被験者の測定評価を行うことが出来る。
(4) 装置が小型で可搬性に優れるから、どこにでも持ち運びができ、例えば小学校などで子供の健康状態を体温調整機能の観点から評価することが出来る。また、単体(本装置のみ)で測定でき、他に設備や器具等を必要としない。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内で種々の変更を行うことができることは当業者に明らかである。
例えば、前記実施形態では耐寒能力の測定装置を構成したが、耐暑能力の測定装置も同様に構成することが可能である。この場合、指載置板を加温し、これにより指を温めた後、同様に回復途上温を測定してそのデータから初期温度に戻る時間を算出するようにすれば良い。また、耐寒能力と耐暑能力のいずれも測定できる装置とすることも可能である。この場合、測定装置に冷却用の指載置板と加温用の指載置板とを備えても良いし、1つの指載置板を冷却‐加温間で切替え可能に構成しても良い。
指当接部(指載置板)の設定温度は、前記実施形態では固定(5℃)としたが、これを変更可能とすることも出来る。また、指載せ検出部(指当接検出部)は、前記実施形態では指の接触を直接検知する手段(タッチスイッチ)により構成したが、例えば被験者や測定スタッフが操作する押ボタンスイッチのように、間接的に指の接触を検知するものであっても良い。なお、この指当接検出部や冷却時間計測部は、必ずしも本発明に必須のものではない。冷温時間を例えばストップウォッチで測定スタッフが計測するようしても本発明に基づく測定を行うことは可能だからである。
本発明の一実施形態に係る耐寒能力測定装置の外観を示す斜視図である。 前記実施形態に係る耐寒能力測定装置を示すブロック図である。 前記実施形態の耐寒能力測定装置における測定処理を示すフローチャートである。 同じく前記実施形態の耐寒能力測定装置における測定処理を示すフローチャートである。 前記実施形態の耐寒能力測定装置による測定データに多項式(二次曲線)を適用した例を示す線図である。
符号の説明
1 耐寒能力測定装置
2 装置筐体
3 測定孔
4,5 パイロットランプ
10 被験者の指
11 指温測定部
12 指温センサ
13 感温素子(サーモパイル)
14 温度測定回路
15 指検出センサ
21 指冷却部
22 指載置板
23 ペルチェ素子
24 ヒートシンク
25 冷却ファン
26 指載置板温度検出部
27 冷却素子駆動部
28 冷却制御部
29 指載せ検出部
30 冷却時間計測部(タイマ)
31 経時表示部
32 指温測定制御部
33 回復時間算出部
34 指温データ記憶部
35 計時部(タイマ)
41 起動・停止部
42 測定開始ボタン
43 測定停止ボタン
45 手順・結果表示部
46 液晶ディスプレイ
47 メッセージ記憶部
51 気温・湿度測定部
52 温度センサ
53 湿度センサ

Claims (11)

  1. 指を押し当てることが可能な指当接部と、
    当該指当接部を冷却または加温する冷温部と、
    前記指当接部の温度を予め定められた一定の温度に保つよう前記冷温部を制御する冷温制御部と、
    指の温度を測定する指温測定部と、
    当該指温測定部により測定された指の温度のデータを格納する指温記憶部と、
    前記指温測定部により測定された指の初期温度ならびに前記指当接部により冷却または加温された後における複数の時点での指の温度に関するデータを前記指温測定部から取り込み、これらのデータを前記指温記憶部へ格納する指温測定制御部と、
    を備えることを特徴とする耐寒耐暑能力測定装置。
  2. 前記指温測定部は、前記指の温度を測定する非接触型赤外線センサを含む
    請求項1に記載の耐寒耐暑能力測定装置。
  3. 前記指温測定部による指温の測定可能位置に指が存在することを検出する指検出部をさらに備え、
    前記指温測定部は、当該指検出部により指の存在が検出された場合に指温を測定する
    請求項1または2に記載の耐寒耐暑能力測定装置。
  4. 前記指当接部への指の接触の有無を検出する指当接検出部
    をさらに備える請求項1から3のいずれか一項に記載の耐寒耐暑能力測定装置。
  5. 前記指当接検出部により前記指当接部への指の当接が検出された場合に時間計測を開始する冷温時間計測部と、
    当該冷温時間計測部により計測された時間経過を表示する冷温時間表示部と、
    をさらに備える請求項4に記載の耐寒耐暑能力測定装置。
  6. 前記指温測定制御部は、前記指当接検出部により指当接部への指の接触が未だ検出されていないときに前記指温測定部により測定された指の温度を前記初期温度として前記指温記憶部に格納する
    請求項4または5に記載の耐寒耐暑能力測定装置。
  7. 前記指温測定制御部は、前記指当接検出部により指当接部への指の接触が既に検出されておりかつ前記指検出部により指の存在が検出された時から一定時間経過する毎に、前記指温測定部により測定された指の温度に関するデータを前記指温測定部から取り込み、これらのデータを前記複数の時点での指の温度として前記指温記憶部に格納する
    請求項4から6のいずれか一項に記載の耐寒耐暑能力測定装置。
  8. 前記指の初期温度ならびに複数の時点での指の温度に基づいて、前記指当接部により冷却または加温された指の温度が初期温度に回復するまでの時間を算出する回復時間算出部
    をさらに備える請求項1から7のいずれか一項に記載の耐寒耐暑能力測定装置。
  9. 前記指当接部の温度を検出する指当接部温度検出部をさらに備え、
    前記冷温制御部は、当該指当接部温度検出部による検出結果に基づいて前記指当接部の温度を予め定められた一定の温度に保つよう前記冷温部を制御する
    請求項1から8のいずれか一項に記載の耐寒耐暑能力測定装置。
  10. 前記冷温部は、前記指当接部を冷却または加温するペルチェ素子を含む
    請求項1から9のいずれか一項に記載の耐寒耐暑能力測定装置。
  11. 前記指当接部は、指を押し当てることが可能でかつ前記冷温部により冷却または加温される金属板を含む
    請求項1から10のいずれか一項に記載の耐寒耐暑能力測定装置。
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