JP2009065932A - 雑穀麺の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】でんぷんを使用しない高付加価値を有する独自の雑穀麺であって、麺のつながりを向上させると共に、雑穀麺としての商品価値を高めることができる雑穀麺の製造方法を提供する。
【解決手段】雑穀麺の製造方法において、雑穀を粉砕した雑穀粉末と小麦粉を混合して混合粉末とし、続いて水を加えて攪拌して生地とし、該生地を圧延して切り出しして麺とし、該麺を茹でた後に水洗冷却し凍結した。また、小麦粉に対する雑穀粉末の混合割合が5〜30%であることを特徴とする。
【選択図】なし
【解決手段】雑穀麺の製造方法において、雑穀を粉砕した雑穀粉末と小麦粉を混合して混合粉末とし、続いて水を加えて攪拌して生地とし、該生地を圧延して切り出しして麺とし、該麺を茹でた後に水洗冷却し凍結した。また、小麦粉に対する雑穀粉末の混合割合が5〜30%であることを特徴とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、でんぷんを使用しない雑穀麺の製造方法であって、麺のつながりを向上させると共に、雑穀麺としての商品価値を高める雑穀麺の製造方法に関する。
従来、雑穀を用いた麺の製造方法に関しては、以下に示すような先行技術が存在する。
特開2005−21112号公報には、アレルゲン含有量の少ない雑穀と澱粉を用いて、茹で上がりのつながりが良く、食感も通常の麺と同様に良好で、小麦(粉)や、ソバ(粉)などに対して食物アレルギーを有する人でも安心して摂取でき、長期保存可能、且つ高品質な「雑穀を用いた麺の製造方法」が開示されている(特許文献1)。この方法では、雑穀微粉末粉に対してタピオカ澱粉を25〜50%の割合で配合することにより、これらを撹拌混合して麺に粘りを生じさせる。
特開平6−233660号公報には、アルギン酸カルシウム、タピオカ澱粉、天然甘味料等を利用した「雑穀粉を素材とした麺」が開示されている(特許文献2)。これによれば、製麺性改善のため、雑穀粉にタピオカ澱粉を混合することで、練り出しから麺線切り出しの操作を容易にしている。
特開平11−28066号公報には、高温加圧酸基しても煮崩れず、腰や歯応えが残っている「雑穀めん類の製造方法」が開示されている(特許文献3)。この方法では、澱粉40〜75重量%、α化澱粉0〜10重量%を含有する原料を使用して雑穀めん類にしている。
特開平5−227908号公報には、「ヒエ、アワまたはキビに主として基づく麺の製造法」が開示されている(特許文献4)。この方法では、穀物粉を使用してつなぎを用いずに安全な麺を製造できる一方、麺の茹で溶けが生じやすく、乾麺への加工が困難で、長期保存性に欠けるといった問題がある。
本発明は、上記に示す先行技術とは異なり、でんぷんを使用しない高付加価値を有する独自の雑穀麺であって、麺のつながりを向上させると共に、雑穀麺としての商品価値を高めることができる雑穀麺の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、雑穀麺の製造方法において、雑穀を粉砕した雑穀粉末と小麦粉を混合して混合粉末とし、続いて水を加えて攪拌して生地とし、該生地を圧延して切り出しして麺とし、該麺を茹でた後に水洗冷却し凍結したのである。
また、本発明にかかる雑穀麺の製造方法において、前記小麦粉に対する前記雑穀粉末の混合割合が5〜30%であることを特徴とする。
また、本発明にかかる雑穀麺の製造方法において、前記小麦粉が蛋白値の高い中力小麦粉であることを特徴とする。これにより、生地の粘りを向上させることができる。
また、本発明にかかる雑穀麺の製造方法において、前記生地に含有する塩水の濃度を2〜4%に設定したことを特徴とする。これにより、生地の形状を大きくし且つ麺のつながりを向上させることができる。
また、本発明にかかる雑穀麺の製造方法において、前記生地の混練り工程におけるミキシング時の真空値を−400〜−600mmHgに設定したことを特徴とする。これにより、生地の形状を大きくし且つ麺のつながりを向上させることができる。
また、本発明にかかる雑穀麺の製造方法において、前記雑穀として、黒ごま、きな粉、玄米、もちあわ、もちきびを採用し、前記黒ごまの粒径を0.4〜0.8mmに粉砕したことを特徴とする。これにより、製麺工程及び茹工程における黒ごまの脱落を抑えることができると共に、黒ごまの斑点形状や風味を損なうことがなく外観及び食味に優れたものとなる。
以上のように、本発明によれば、でんぷんを使用しない雑穀麺であって、生地の形状を大きくし、麺のつながりを向上させて、高付加価値を有する独自の雑穀麺を提供することができる。
以下、本発明の実施例について説明する。
本実施例は、黒ごま、きな粉、玄米、もちあわ、もちきびを粉砕した五穀粉末と小麦粉を混合して混合粉末とし、続いて水を加えて攪拌して生地とし、該生地を圧延して切り出しして麺とし、該麺を茹でた後に水洗冷却し凍結する、雑穀麺の製造方法である。
ここで、小麦粉に対する五穀粉の混合割合については、下記の実施例に示すように10%又は20%に設定するものに限定されず、5〜30%の範囲内であれば小麦粉に対する五穀粉の混合割合を適宜変更することができる。
また、生地の製造工程については、生地を複合して2枚の麺帯にした後に重ね合わせて圧延して1枚の麺帯とし、該麺帯を更に圧延して切り出しして麺とする工程を採用することもできる(下記(4)複合・圧延工程)。
尚、本発明は、本実施例に限定されるものではなく、各構成要件の具体的構成については適宜設計することができる。
本実施例は、黒ごま、きな粉、玄米、もちあわ、もちきびを粉砕した五穀粉末と小麦粉を混合して混合粉末とし、続いて水を加えて攪拌して生地とし、該生地を圧延して切り出しして麺とし、該麺を茹でた後に水洗冷却し凍結する、雑穀麺の製造方法である。
ここで、小麦粉に対する五穀粉の混合割合については、下記の実施例に示すように10%又は20%に設定するものに限定されず、5〜30%の範囲内であれば小麦粉に対する五穀粉の混合割合を適宜変更することができる。
また、生地の製造工程については、生地を複合して2枚の麺帯にした後に重ね合わせて圧延して1枚の麺帯とし、該麺帯を更に圧延して切り出しして麺とする工程を採用することもできる(下記(4)複合・圧延工程)。
尚、本発明は、本実施例に限定されるものではなく、各構成要件の具体的構成については適宜設計することができる。
(実施例1)
小麦粉に対する五穀粉の混合割合を10%に設定
配合量
小麦粉 100
五穀粉 10
水 39.48
食塩 1.22 (塩水の濃度:3%)
小麦粉に対する五穀粉の混合割合を10%に設定
配合量
小麦粉 100
五穀粉 10
水 39.48
食塩 1.22 (塩水の濃度:3%)
(実施例2)
小麦粉に対する五穀粉の混合割合を20%に設定
配合量
小麦粉 100
五穀粉 20 (小麦粉に対する割合:20%)
水 41.9
食塩 1.296(塩水の濃度:3%)
小麦粉に対する五穀粉の混合割合を20%に設定
配合量
小麦粉 100
五穀粉 20 (小麦粉に対する割合:20%)
水 41.9
食塩 1.296(塩水の濃度:3%)
(1)製粉工程
雑穀(黒ごま、きな粉、玄米、もちあわ、もちきび)の原料を粉砕し粉末とする。ここで、五穀の混合割合は等量にしておくことが好ましい。また、黒ごまの粒径については、通常1.8mm以下のところ0.8mm以下(好ましくは0.4〜0.8mmの範囲)に粉砕することにより、製麺工程及び茹工程における黒ごまの脱落を抑えることができると共に、黒ごまの斑点形状や風味を損なうことがなく外観及び食味に優れたものとなる。
雑穀(黒ごま、きな粉、玄米、もちあわ、もちきび)の原料を粉砕し粉末とする。ここで、五穀の混合割合は等量にしておくことが好ましい。また、黒ごまの粒径については、通常1.8mm以下のところ0.8mm以下(好ましくは0.4〜0.8mmの範囲)に粉砕することにより、製麺工程及び茹工程における黒ごまの脱落を抑えることができると共に、黒ごまの斑点形状や風味を損なうことがなく外観及び食味に優れたものとなる。
(2)プレMIX工程
上記五穀粉を小麦粉と混合して混合粉末とする。ここで、小麦粉については、麺のつなぎに通常使用する中力小麦(蛋白値9%前後)よりも蛋白値の高い中力小麦(蛋白値9.7%)を採用する。これにより、生地の粘りを向上させることができる。また、生地に含有する塩水の濃度を通常9%のところ3%と低く設定する。これにより、生地の形状を大きくし且つ麺のつながりを向上させることができる。ここで、本発明による効果を発揮せしめるためには、塩水の濃度については、2〜4%の範囲内に設定するのが好ましい。
上記五穀粉を小麦粉と混合して混合粉末とする。ここで、小麦粉については、麺のつなぎに通常使用する中力小麦(蛋白値9%前後)よりも蛋白値の高い中力小麦(蛋白値9.7%)を採用する。これにより、生地の粘りを向上させることができる。また、生地に含有する塩水の濃度を通常9%のところ3%と低く設定する。これにより、生地の形状を大きくし且つ麺のつながりを向上させることができる。ここで、本発明による効果を発揮せしめるためには、塩水の濃度については、2〜4%の範囲内に設定するのが好ましい。
(3)混練り工程
上記混合粉末に水を加えて攪拌して生地をつくる。このとき、ミキシング時の真空値を−400mmHgに設定する。これにより、生地の形状を大きくし且つ麺のつながりを向上させることができる。ここで、本発明による効果を発揮せしめるためには、ミキシング時の真空値については、−400〜−600mmHgの範囲内に設定するのが好ましい。
上記混合粉末に水を加えて攪拌して生地をつくる。このとき、ミキシング時の真空値を−400mmHgに設定する。これにより、生地の形状を大きくし且つ麺のつながりを向上させることができる。ここで、本発明による効果を発揮せしめるためには、ミキシング時の真空値については、−400〜−600mmHgの範囲内に設定するのが好ましい。
(4)複合・圧延工程
上記生地を複合して2枚の麺帯にした後に重ね合わせて圧延して1枚の麺帯とする。
上記生地を複合して2枚の麺帯にした後に重ね合わせて圧延して1枚の麺帯とする。
(5)切り出し工程
上記麺帯をさらに圧延し切り出しする。
上記麺帯をさらに圧延し切り出しする。
(6)茹で・冷却工程
上記切り出した麺を茹で、水洗冷却する。
上記切り出した麺を茹で、水洗冷却する。
(7)凍結工程
上記麺を凍結する。
上記麺を凍結する。
以上のように、本発明によれば、プレMIX工程および混練り工程において生地の形状を大きくし、麺のつながりを向上させて、高付加価値を有する独自の雑穀麺を提供することができる。
Claims (6)
- 雑穀麺の製造方法において、雑穀を粉砕した雑穀粉末と小麦粉を混合して混合粉末とし、続いて水を加えて攪拌して生地とし、該生地を圧延して切り出しして麺とし、該麺を茹でた後に水洗冷却し凍結したことを特徴とする雑穀麺の製造方法。
- 前記小麦粉に対する前記雑穀粉末の混合割合が5〜30%であることを特徴とする請求項1に記載の雑穀麺の製造方法。
- 前記小麦粉が蛋白値の高い中力小麦粉であることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の雑穀麺の製造方法。
- 前記生地に含有する塩水の濃度を2〜4%に設定したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の雑穀麺の製造方法。
- 前記生地の混練り工程におけるミキシング時の真空値を−400〜−600mmHgに設定したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の雑穀麺の製造方法。
- 前記雑穀として、黒ごま、きな粉、玄米、もちあわ、もちきびを採用し、前記黒ごまの粒径を0.4〜0.8mmに粉砕したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の雑穀麺の製造方法。
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JP2011188854A (ja) * | 2010-03-15 | 2011-09-29 | Jiyu Hiyon Ri | 米麺の製造方法 |
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2007
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