JP2009065443A - 通信システム及びその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】端末装置の高精度な時刻同期が必要とされている。
【解決手段】伝送装置は、端末装置との間の往復の伝送遅延時間と伝送装置の時刻情報とを用いて端末装置の時刻情報の補正値を作成し、端末装置に送信する。端末装置では伝送装置に向けて送信するフレームに、端末装置の時刻情報と伝送装置から受信した補正値とに基づいた到着予想時刻情報を含む。伝送装置はこのフレームの受信時刻とフレーム中の到着予想時刻情報とを比較する。一致ならば端末装置の時刻情報は伝送装置の時刻情報に同期している。不一致ならば、新たな補正値を端末装置に送信する。端末装置は新たな補正値を用いた到着予想時刻情報を含んだフレームを伝送装置に送信する。このような処理を繰り返すことにより、端末装置の時刻を伝送装置の時刻に同期させる。
【選択図】図17

Description

本発明は、通信システムにおける装置間の時刻同期技術に関する。具体的には、端末装置と接続された伝送装置において、端末装置に対して時刻情報を通知する技術に関する。
一般ユーザ向けに従来提供されてきた時刻配信サービスには、電波を用いた時刻配信、電話回線を使用した時刻通知サービス、及びインターネットを利用した方法がある。電波を使用する時刻配信技術の典型的な応用例には、電波時計がある。インターネット上の時刻配信として、例えばNTP(network time protocol)を用いた時刻同期方法がある。
これまでの標準時刻配信は、伝送装置間の同期や障害発生時刻の管理、メールやデータ等のやりとりにおけるタイムスタンプの利用(時刻の整合性をとること)が主なアプリケーションであった。NTPや既存電話線を使用した標準時刻配信における時刻精度は数msec程度である。これは個々のPC、サーバの時刻調整においては十分な精度である。何故ならば、従来のアプリケーションの範囲では、ネットワーク上に存在する装置の時刻を、それぞれ単独に確認することが目的であった。例えばメール着信時刻はネットワーク上での伝送遅延などの影響を受けるため、送信時刻との差は非常に大きいが、その利用に当たってその差を問題にしていない。また、Webデータのダウンロード時などにおいては、そもそも個人ユーザのPC設定時刻などは一切考慮する必要がなかった。
一般ユーザに向けて、光アクセス網の構築が進められている。その典型的な方式の一つに、ITU-Tで標準化されているG-PON (Gigabit Capable Passive Optical Network)(非特許文献1、非特許文献2)がある。G-PONでは、データ伝送制御のために周125マイクロ秒の基本周期フレームを使用しているため、従来専用線サービスで用いられてきたE1、T1回線(高速ディジタル回線の規格)など一定レート、一定周期での情報配信と、データ通信で用いられてきたEthernet(登録商標)を代表例とする可変帯域のベストエフォート型通信を収容することができる。PONはインターネットのユーザ増加と共に導入が進められている方式である。受動光素子を用いたPDS (Passive Double Star)の形態で、一つの基地局側装置(伝送装置)に対し、同時に複数のユーザ端末を収容する。ユーザ毎の通信を同一の光ファイバ上で多重伝送することで、ユーザ管理(増減設、障害監視など)を行い易く、また光ファイバ敷設コストを押さえられるといったメリットがある。
ITU-T Recommendation G.984.1 (2003), Gigabit-capable Passive Optical Network (G-PON): General Characteristics. ITU-T Recommendation G.984.3 (2004), Gigabit-capable Passive Optical Network (G-PON): Transmission convergence layer specification. ITU-T Recommendation G.984.3 Amendment 1 (2005), Gigabit-capable Passive Optical Network (G-PON): Transmission convergence layer specification.
ネットワークの高速化や、家庭や企業におけるIT環境の整備により、ユーザが情報をダウンロードするだけでなく、インターネットを介して複数のユーザが共通のアプリケーションを使用する状況が増えてきている。端末装置(クライアント)が分散配置されネットワークで接続されているだけでなく、端末装置間の関係が機能的に密な関係のシステム及びその運用が多くなってきている。例えばインターネット上での商取引がある。チケットのオンライン予約や株のオンライントレードなどを考えた場合、アクセス時刻の記録が非常に重要になる。一つのアプリケーションを同時に多数のユーザが利用するケースでは、ユーザ間の相互の作業タイミングによって、各ユーザが得られる情報や利益が異なってくる可能性があるので、高い時刻精度が望まれる。
また分散データベースやセンサネットワークなどの通信網サービスにおいても、従来利用されてきた時刻精度(msecオーダー)よりも高精度の時刻同期が要求される。
分散データベースにおいて重要なことの一つに分散されたデータ間の整合性の保持がある。あるデータの更新に関係して、他のサイトにある他のデータを更新する場合など、各サイトの時刻が高精度に同期していない(データの伝送遅延時間がある)ことを前提として、データベース管理システムにおいて対応策が講じられている。逆に言えば、各サイトの時刻が高精度に同期していれば、データベース管理システムが対応策を講じる負荷が軽減できる。
センサネットワークは、多数のセンサーで検出する事象について、その発生時刻を各センサごとに正確に把握することが必要である。
これに対して、これまでの時刻配信サービスにおける時刻同期精度は必ずしも十分ではない。これまで電話回線を使用したJJYによる時刻配信の精度は数msecである。電波時計などに利用される無線電波での時刻配信サービスでは、端末や中継装置が電波が届かない場所に設置されている場合には使用できない。またNTPを用いても、時刻同期精度は数msecであり、中継するサーバの増加に伴い(ホップ数の増加に伴い)、その精度は悪化する。
そこで、端末の、より高精度な時刻同期を実現すると共に、その時刻の正確性を保証することが本発明の目的である。
本発明の他の目的は、特にPONのようなネットワークにおいて、伝送装置に対して端末装置の高精度な時刻同期を実現することにある。
本発明の態様の一つは、伝送装置の時刻情報に、その伝送装置に通信回線を介して接続する端末装置の時刻情報を高精度に同期させる通信システムである。伝送装置は、端末装置との間の往復の伝送遅延時間(RTD)と伝送装置の時刻情報とを用いて端末装置の時刻情報の補正値を作成し、通信回線を介して端末装置に向けて送信する。端末装置では伝送装置に向けて送信するフレームを作る。そのフレームには、端末装置の時刻情報と伝送装置から受信した補正値とに基づいた到着予想時刻情報を含んでいる。このフレームを受信した伝送装置は、伝送装置の時刻情報に基づいたこのフレームの受信時刻と受信したフレーム中の到着予想時刻情報とを比較する。比較の結果、一致または差異が所定値以下であれば、端末装置の時刻情報は伝送装置の時刻情報に同期していると見なす。その差異が所定値以上であれば、その差異を新たな補正値として端末装置に送信する。端末装置は新たな補正値を用いた到着予想時刻情報を含んだフレームを伝送装置に送信する。このような処理を、受信時刻と到着予想時刻情報との差異が所定値以下になるまで繰り返すことにより、端末装置の時刻を伝送装置の時刻に同期させる。
本発明の他の態様は、前述の通信システムを構成する伝送装置及び端末装置の各々にある。伝送装置は、端末装置の時刻を同期させると共に、同期精度を確認するために到着予想時刻情報を含んだフレームを端末装置から送信させることにより、フィードバックを取っている点に特徴がある。
一方、端末装置は、補正値の受信に応答して、到着予想時刻情報を含んだフレームを伝送装置に向けて送信する点に特徴がある。
また、これらの発明における往復の伝送遅延時間(RTD)には伝送路による遅延時間のみではなく、送受信にかかわる時間を含むことは当業者には明らかであろう。
なお、本発明は伝送装置と端末装置とによって構成される通信システム及びその伝送装置と端末装置との各々の発明として表現しているが、本明細書の開示から明らかなように、高精度の時刻情報を持つサーバとそのサーバの時刻情報に高精度に時刻同期するクライアントとの関係の発明である。この場合、サーバやクライアントの機能にとらわれることなく、一方が高精度の時刻情報を持ち、他方が前者に高精度に時刻同期するために、フィードバック制御する点がポイントである。
本発明により、端末装置の伝送装置に対する高精度な時刻同期を実現すると共に、その時刻の正確性を保証できる。端末装置からの到着予想時刻情報を含んだフレームの受信時刻とそのフレームに含まれる到着予想時刻情報とを比較することにより、同期精度が確保されていない場合は、伝送装置から端末装置への時刻補正値の送信と前述の比較とを繰り返すことにより、高精度の時刻同期を実現できる。
また、端末装置からの到着予想時刻情報を含んだフレームを送信させることにより、端末装置の時刻同期の精度を確認していることになり、端末装置の時刻の正確性を保証していることになる。
本発明は、レンジング機能を備えたPONシステムにおける伝送装置と端末装置において実現することにより、上記効果がより顕著になることも明らかであろう。
[実施例1]
図1は、本発明の実施例で、GPON(Gigabit Capable PON)システムを用いて構成される加入者終端ネットワーク及びそれを利用する時刻配信システムの構成を示すブロック図である。
本ネットワークは、OLT(Optical Line Terminal)1-1〜1-3、ONU(Optical Network Unit)2-1〜2-3、光スプリッタ3-1〜3-3、光ファイバ10-1〜10-3、及び11-1-1〜11-3-3を備える。複数のOLT1-1〜1-3をユーザ収容網のエッジに備え、個々のOLTはそれぞれ複数のONUを収容する。
OLT1-1〜1-3は、それぞれ複数のPON-IF(図2の説明にて後述)を備え、例えばOLT1-2は光ファイバ10-1、スプリッタ3-1、光ファイバ11-1-2を介してONU2-1と、また光ファイバ10-2、スプリッタ3-2、光ファイバ11-2-2を介してONU2-2と、さらに光ファイバ10-3、スプリッタ3-3、光ファイバ11-3-2を介してONU2-3と接続される。スプリッタ10-1〜10-3は、OLT1−2から光ファイバ10-1〜10-3を通じて送出される信号を、それぞれONU側に分岐した光ファイバ11-1-1〜11-1-3、11-2-1〜11-2-3、11-3-1〜11-3-3に分岐(コピー)する。またスプリッタは、光ファイバ11-1-1〜11-1-3、11-2-1〜11-2-3、11-3-1〜11-3-3を通じて送られるONUからOLT1-2への信号(上り方向の信号)を、それぞれ共通の光ファイバ10-1、10-2、10-3に載せてOLT1-2へ伝達する。
このとき、例えば光ファイバ10-2に着目すると、ONU2-2はじめとする複数のONUから光ファイバ11-2-1〜11-2-3を通じて送られる上り信号を、それぞれ受信したタイミングで共通の光ファイバ10-2に伝達する。各ONUからの上り信号が重ならないようにTDMA(Time Division Multiple Access)による多重方式を用いる。OLT1-2は、光ファイバ10-1〜10-3それぞれに接続されるONUとの通信において、個々のONUに対して上り方向の通信に用いる送信タイミングと送信可能データ量を通知する、すなわち個々のONUに通信帯域を割当てるTDMA方式を用いた送信タイミング制御を行う。
ONU2-1〜2-nは、それぞれ加入者データ通信端末装置20-1〜20-n及びTDM(Time Division Multiplexing)端末装置30-1〜30-nを収容する。前者はPCやモバイル通信端末といった、WWW(World Wide Web)情報の閲覧やデータダウンロードなどデータ送信効率が要求されるサービスを対象とする。主な接続サービスとしてEthernetの利用が挙げられる。またTDM端末装置は、ONUのTDMインタフェース(後述)に接続される。本インタフェースによって、ONU2-1〜2-3はT1回線もしくはE1回線による同期多重フレーム通信(TDM通信)を収容する。本サービスは情報送信側と受信側の装置で通信制御を同期することで情報の多重化を行う通信方式であり、その代表例として回線交換方式を使用する電話サービスが挙げられる。データ通信端末、TDM端末共にONU毎に複数収容することができる。
高精度の時刻同期が要求されるネットワーク上のサービスの一つに、分散ハッシュテーブルを用いた分散データベースシステムがある。図1では、地域網若しくはプライベート網50-3、50-nにおいて、データベースシステムの構成要素であるサーバ60-3、60-n、ストレージ70-3、70-nを設置した様子を示す。これらのデータベースは、地理的に比較的近い場所に設置されている場合は、同一のOLTの管理下にあって、それぞれ異なるONUの配下にある構成をとることも可能である。もちろん、同一のONUの配下に複数のデータベースが存在していても構わない。また、広域網を利用してデータベースを構築する場合には、連携する複数のデータベースが、それぞれ異なるOLTの配下にある場合もある。
単独のOLT配下に時刻同期の対象となる複数のノードが存在する場合は、PON区間における時刻同期処理が必要である。また広域網に渡る複数のノードについて時刻同期を行うケースでは、データベースを相互に参照する場合に、通常動作クロックが異なる装置(OLT)と、多くの場合にその間に通過する複数のルータやスイッチを介した通信を行う必要が生じる。このとき、通信装置間で時刻情報が高精度に保たれていることが、認証や正しいデータ処理を可能にし、データの改ざんやユーザからの不正アクセスを防ぐことが可能となる。
センサネットの場合にも、データベースの場合と同様の時刻同期が必要となる。データベースの場合と異なる点は、個々のONU配下にある地域網やプライベート網に、より多数のノードが分散設置され、そこでセンサネットワークを形成することである。センサーノードから得られる情報は、例えばアクセス回線に接続されたサイトの一つ(例えば網50−1)や、上位ネットワーク1000に設置されるサーバで処理されると考えられる。従って、このシステムに対する要求条件は、ノード数が多い分高精度が必要になることが予測されるが、上記分散データベースの場合と基本的には同じである。ここでは代表して、分散データベース間の連携処理を取り上げて説明する。
図2は、図1のシステムにおいて、各PON区間で実施する時刻配信方法の基本的なシーケンスを示す。OLT1の配下にあるONUを代表してONU2、またONUに接続される地域網又はプライベート網(以下、ローカル網と称する)に設置された端末、あるいは分散データベースの管理サーバを代表して、端末/分散DB60を示す。
時刻配信のプロセスは、大きくは3段階に分割できる。第1に時刻情報サーバからOLTまで、第2にPON区間における時刻情報配信、第3にONUからローカル網50への時刻配信である。ここでは第1のプロセスにおいて、時刻配信サーバとして、GPSによる標準時刻受信装置を想定する。GPSは現在考えられる中で最も高精度(数μsec)の時刻通知が可能なシステムである。標準時受信機100は、OLT1とそれぞれ別の筐体としても、単一の筐体に、例えばボード形式で実装することも出来る。いずれの方法を採っても本発明の内容は損なわれない。
標準時受信機100は、GPS受信器(後の図を参照)を備え、標準時刻情報を受信する(201)。この標準時刻情報は、装置内での内部通信フレームあるいは装置間での既存の通信プロトコルを用いて、OLT1のPONインタフェースボードに通知される(202)。
OLT1は、受信した時刻情報に基づいて、また自装置が管理する個々のONUとのPON区間距離を参照して、各ONUへ通知する伝達用時刻(時刻情報の補正値)を決定する(203)。このとき、ONUに対するレンジング結果(RTD; Round Trip Delay 測定結果)を用いる。ここで決定した時刻を各ONUへ通知するため、PON区間伝送フレーム(後の図を参照)に必要情報を挿入して、下りフレームを生成する(204)。下りフレームはOLU2までの時刻情報フレームの処理にかかる遅延時間を算出の上、必要な補正を加えた時刻を挿入して送出される(205)。
ONU2は、標準時刻を受信すると、自装置内に時刻情報を登録する(装置内の動作クロックに同情報をマッピングする)(206)。初期設定の段階では、OLT1はONU2までの伝達時間を正確に把握できている訳ではない。時刻を正確に調整するために、一旦ONU2に設定した時刻をOLT1側の標準時刻と比較し、再通知する必要がある。フィードバック処理207において、レンジング処理で用いるEqD計算モデル(非特許文献2参照)に基づき、正しいPON区間伝送遅延を決定する。ONU2からのフィードバックを利用することにより、OLT1からONU2へ伝達するよりも、より正確に時刻設定を行うことが出来る。このフィードバック処理ついては図17以降で具体的に説明する。
フィードバック処理207を行った結果、正しく調整できた時刻を、ONU2配下の端末60へ通知する。ローカル網50に接続される装置への時刻配信は、既存の通信プロトコル若しくは独自のフレーム形式により実施する(208)。当該情報を受信した端末60は、時刻情報を自装置に登録する(209)。
図3は、上記第1の段階における時刻情報通知のためのフレーム構成例を示す。ここで使用するフォーマットには、例えば装置内処理のためのヘッダ(内部ヘッダ)を備えた内部処理用フレーム、Ethernetフレーム、SDHフレームなどが代表例となる。フォーマットの違いは本実施例の本質には影響しない。OLT1が標準時刻を取得できれば良い。ここでは、基本的な条件のみを説明する。
ヘッダ部(時刻情報ヘッダ)310には、宛先情報311、送信元情報312、その他情報313を含む。この宛先情報311には、Ethernetの場合宛先アドレス、SDH(Synchronous Digital Hierarchy)フレームの場合チャンネル情報、内部ヘッダの場合には、本フレームを受け取った機能ブロックが、フレーム処理の要否を識別できるような識別子が挿入される。また送信元についても同様に、送信元を識別するための識別子が入る。通常、時刻情報はフレームの再送などを行う性質のものではないため、送信元情報は必要に応じて挿入されれば良い。また、時刻情報の通知が何らかの原因で遅延することは、時刻の制度を大幅に損なうことにつながるため、その他情報313には、当該フレームを送信する際の処理優先度を示す情報(優先度を数値で示したもの、あるいは高優先に設定されたフレームであることを示すタグ等の識別子)を含むことが有効である。
データ部(時刻データ)320には、通知すべき標準時刻情報を含む。時刻(時)321、時刻(分)322、基準時刻からの通算時間323、西暦324、その他情報325が含まれる。例えば標準時受信機100及びOLT1からプッシュ型の時刻通知を行う場合などは、標準時を設定するために必要な上記の情報を常時送信するよりも、これら基本情報の通知を最小限の回数に限定し、PONシステムの通常運用時には、時刻情報の維持に必要な時刻補正量のみを通知することで、PON区間の帯域使用量を抑制できる。
図4は、時刻通知の第2段階において、PON区間で時刻通知を行うためのフレーム構成例を示す。ここではGEM (G-PON Encapsulation Method) フレームを使用する場合を例にとって説明する。PON下りフレームは、周期フレームが連続的につながったように構成される。各周期フレームの区切りは、GPONの場合は125マイクロ秒ごとに設定されている。この周期毎に、ヘッダ410、ペイロード420から構成される下りフレームが送信される。下りフレームのヘッダ410には、フレーム同期のためのPsyncヘッダ、その他フレーム情報が含まれる。
下りフレームの、上記以外の部分はペイロード420として使用する。ペイロード420には、通常のデータフレーム450(GPONの場合にはGEMフレームと呼ばれるフォーマットを使用する)に加え、時刻通知用のフレーム440を格納する。時刻情報を、個々のONUに対して宛先を指定して送信するため、フレームヘッダ410には、宛先情報、その他ヘッダが含まれる。ここで宛先情報には、ONU側で当該時刻情報を受信すべきか否かを判定するための識別子が含まれる。例えばGEMフレーム構成を踏襲するならば、この宛先情報はPort-ID442と呼ばれる識別子が挿入される。その他ヘッダ情報(GEMヘッダ)413には、時刻情報フレーム(図4ではGEMフレーム)の長さを示すPLI (Payload length indicator)441、保守管理情報か通常データかなど、フレーム内の情報の種別を示すPTI (Payload type indicator)443、GEMヘッダにおけるエラー検出、修正を行うために付与されるHEC (Header Error Control)フィールド444が含まれる。
さらに、図4ではデータ部(GEMペイロード)414に含まれる情報に、図3で示した時刻情報ヘッダ310、時刻データ320を示している。このように、図3の形でOLT1が受信した時刻情報フレームを、そのままの形態で図4に示すPON区間伝送用フレームにカプセリングしても良い。あるいは、別の方法として、時刻情報ヘッダ310に含まれる情報が不要な場合にはこのフィールドを削除して、ペイロード(時刻データ)320だけを転送しても良い。これは、通常PON区間伝送フレーム(GPONではGEMフレーム)のヘッダ情報があれば、宛先を識別するには十分と考えられるからである。もし、ヘッダ310内の情報で、時刻情報を確認するために必要なフィールドがあれば、OLT1において、当該情報のみを残したフレームをカプセリングし、PON区間へ転送すればよい。
図5は、図1のネットワークを構成するOLT1-1〜1-3(以下、OLTを記述する際は代表してOLT1と記述)及びGPS受信機100−1〜100−3(以下、代表してGPS受信機100と記述)の装置構成を示す。近年はEthernetインタフェースが一般的であることから、以降の説明では、説明を簡易化するためにSNI(Service Network Interface)側インタフェースとしてEthernetインタフェースを仮定して説明を行う。勿論、Ethernetに対する説明をTDMへ当てはめて考えることも可能である。
OLT1は、GPS受信部100、L2SW560、接続部570、PONインタフェース200-a、200-bを備える
GPS受信機100は、標準電波をGPS衛星から受信し、OLT1へ通知する機能を備える。一般的なGPS受信器の構成は、アンテナ501、信号増幅器502、ダウンコンバータ503、信号処理部510、送信処理部520、CPU530、時刻処理部540、出力制御部550を含む。ダウンコンバータ503は、1.5GHz帯のGPS電波を中間周波数へ周波数変換する。なお、中間周波数として4MHzあるいは1MHz程度を使用することが多い。
信号検出部511にてスペクトル拡散信号を逆拡散して元の搬送波信号を抽出する。同期追跡部512は、持続的な信号検出を可能にするためスペクトル拡散信号の位相のズレを補正する機能を持つ。GPS搬送波信号には、航法メッセージとして50bps程度のデータ信号が変調されており、メッセージ復号部513でこの航法メッセージを復号する。この航法メッセージから衛星時計と受信機との時計のズレを検出して受信機の位置を特定する。得られたメッセージ若しくは位置や距離に関する情報は、時刻処理部540に送られる。4つ以上の衛星からの信号を得られれば、正しい(数μsecの精度)時刻が求められる。時刻決定部541では、衛星のメッセージから正確な時刻を求めると共に、同期情報データベース543に格納する。受信情報データベース542は、時刻決定に用いる受信情報(メッセージ)の記録に使用する。
送信処理部520では、ここで得られた時刻情報をOLTへ通知するためのフレームを生成する。使用するフレームのフォーマットは問わない。OLTに正しい時刻を通知するため、出力制御部550はフレーム出力タイミングを管理する。具体的には、OLTが時刻情報を取込むまでの伝達遅延時間を予め把握しておき、その分を補正した時刻をOLTに通知する。なお、遅延に基づく補正はOLT側で当該情報受信時に行っても良い。また、フレーム生成部521で、予め遅延分を考慮した時刻補正を行い、その補正時刻をフレームに挿入しても良い。OLT1では、時刻情報を受信すると、必要なら上記の補正を行った上、メモリ内時刻情報データベース264に格納する。
L2SW560は、その上位網側に備えられるEthernetインタフェース(図示せず)からの信号を多重化して、PONインタフェース200に送る。またPONインタフェースから受信する上り信号を、SNI側の前記Ethernetインタフェースに送る。
OLT1のPONインタフェース部200は、アクセス網側(SNI; Service Network Interface側)で送受信するフレームのキューイングやヘッダ処理を行うフレーム処理部210、PON区間における通信方式と、Ethernetなどの外部ネットワークにおける通信方式とを相互接続するためにフレーム処理を行うPON終端部230、PON終端部230における下りフレームの生成後に電気信号を光信号に変換したり、また光ファイバを通じて上り信号を受信した場合に光信号を電気信号に変換しPON終端部230に伝達するための光モジュール240、各種演算を行うCPU250、通信制御のためのデータ管理及びプログラム保持を行うメモリ260を備える。メモリ260に保持する情報には、フレーム解析結果や、帯域制御の設定に関する情報を含む。
SNI側回線201によって入力したデータは、Ethernetフレーム処理部210に備えられるデータキュー212に一旦蓄積される。蓄積されたデータは、キュー制御部211の指示で読み出され、PON終端部230にてPON区間通信用の下りフレームに再構成される。キュー制御部211はPON終端部230の指示に従いデータキュー212に保持されるフレームを読み出す。なお、ここでTDMデータの場合は同期多重フレームによる転送方式のため、Ethernetよりも伝送遅延の許容条件が厳しく、TDM回線202にて一定周期で受信するデータを、それと同等のレートでPON終端部230に送出する。TDM回線におけるデータ送受信周期は、SDHの場合は125マイクロ秒周期であり、またG-PONの標準化勧告においてもPON区間の周期送受信制御を125マイクロ秒単位で行う(非特許文献2参照)。
PON終端部230では、Ethernetフレーム処理部210及びTDM処理部220に蓄えられた受信データからPON区間(NNI; Network Node Interface)に送出する下りフレームを生成する。PON区間はTDMAを用いた通信制御に従うため、フレーム生成は周期的に行われる。G-PONでは125マイクロ秒周期に下り及び上りフレームが送受信される。以下では、このフレームを基本周期フレーム、フレーム周期を基本周期と呼ぶ。Ethernetフレーム処理部210に蓄えたデータは、この基本周期フレームフォーマットに再構成する。基本周期フレームには複数のONU2(加入者、もしくは加入者端末)宛てデータが多重され、データとともに宛先ONU2を示す識別子が挿入される。基本周期フレームのフォーマットについては後述する。
またPON終端部230では、上りフレーム解析部231にて、上り方向に送られてくるフレームの転送先のSNI出力ポート(Ethernetポート)を決定する。また上りフレームに含まれるトラフィック予約情報、すなわちONU2内部に設ける上りフレーム送信キューにおける送信待ちデータ蓄積情報を抽出する。この情報は、帯域要求情報265としてメモリ260内に保持する。この帯域要求はOLT1からONU2への通信帯域割り当てに使用する。PON区間における上り方向のデータ送信タイミングはOLT1がONU2に与えるデータ送信許可に従う。ONU2は、スプリッタでの多重後に送信データが重ならないように設定した送信スケジュールに従って指定されたデータ量を指定されたタイミングで送出する。これによりOLT1は個々のフレームについて、その送信元を識別できる。
メモリ260には、遅延計算部261と時刻調整部262を備える。遅延計算部261は、PON区間の伝送距離を測るレンジングプロセスにおいて、OLT1からのフレーム送出時刻と、それに応答するONU2からの上りフレームの到着時刻との差異を測定する。このレンジングのプロセスはONU毎に実施され、ONUを新規に接続した場合の立上げ処理、及びONUとの通信同期が何らかの原因により失われた場合に、再度ONUを起動する場合などに用いる。また通常運用中には、レンジングの結果として得られるRTD (Round Trip Delay)情報とDBA (Dynamic Bandwidth Assignment)(非特許文献2を参照)により、ONUからの上りフレームの到着タイミングを管理している。そして到着時刻が当初のレンジングの結果から予測されるよりも大きくズレていることが発見された時には、ONUに対して、下りフレーム、すなわちOLTからの送信タイミング指示に対するONUの応答タイミングを変更するように指示を出す。
この応答タイミングはONU毎に異なっている。OLT1からの同一の送信指示に対して全ONUが反応する場合に、全ONUからの上りフレームがOLTに同時に到着するように調整する。すなわち、PON区間(OLT-ONU間)の距離差を埋めるように、各ONUに対して反応時間を設定しておく。このように各ONUとの距離(通信時間)を把握した上で、運用中には各ONUからの上りフレームが時間的に重ならないように、OLT1からONUへ個別に送信開始タイミング及び通信時間を通知する。ここで調整され、各ONUに設定される反応時間をEqD (Equalization-Delay)と呼ぶ。ONU間の距離差を無くすためのものであるから、最も距離の遠いONUからの応答タイミングを一つの基準として調整される。このEqD情報は、ONU識別子と共にメモリ260内のEqD情報263に保持される。運用中や通信障害時にEqDの再調整が行われた場合には、EqD情報263も、随時書き換えられる。
ONU制御部266は、上記のようなONUの立上げ処理、及び通信状況の管理を行う。ONU立上げ時の各プロセスにおいてONUに必要な下り信号の送信を指示する。この下り信号には、ONUに対して返信を要求するための応答リクエスト(レンジングやシリアル番号調査)や、ONUに対してIDやEqDなどを設定するためのメッセージが含まれる。立上げ経過を管理するためONUの状態(メッセージの送受信状況や通信状態)を把握する必要があり、そのためにONU状態管理テーブル265を備える。
またメモリ260には、時刻情報テーブル264を備える。本テーブルは、GPS受信機100から、接続部570を介して受信する標準時刻情報を保持するために使用する。この時刻は、ONU制御のために使用することは当然ながら、OLT内の動作クロックとマッピングされ、OLTの時刻を正しく保つためにも使用される。
時刻情報処理部262は、時刻情報テーブル264に格納された時刻、すなわちOLT1自身に設定された時刻に基づき、各ONUに通知するための時刻を計算する。OLT1からの距離はONU毎に異なる。これは支線光ファイバの距離が各ONUの設置場所によって異なるためである。上記のレンジングの結果得られる応答時間情報を参照し、OLTからONUまで信号が伝わる時間を算出した後、個々のONUに対して時刻を通知する。このとき、OLT1からは、ONU毎に測定された応答時間に基づいて、時刻情報の補正値を決める。下りフレームに挿入した補正時刻が、ONUに到達した時に、ONU内で正しい時刻を表すように、時刻調整部262にて補正を行う。
DBAのためのEqD調整では、ONU間の相対的な応答遅延時間の差、及びOLT側で観測できる信号往復が完了するまでの全応答時間が分かれば十分であったが、ONU毎に時刻を設定しようとする場合は、より精度を高めるために多少の工夫が必要となる。このアルゴリズムについては、後述する(図18の説明を参照)。
なお、GPS受信部100に相当する機能の一部を外部装置としてOLT1とは独立に実装しても構わない。
図6は、図1のシステムに示したONU2の機能ブロック図である。ここでは、ONU内のPONインタフェース300について説明する。ONU2は、光ファイバを終端する光モジュール340、PON終端部330、メモリ350、Ethernet回線301を収容するEthernet回線終端部310で構成する。OLTの場合と同様に、TDM回線についても直接収容するインタフェースを備えることもでき、又はL2SWを介して間接に収容することもできる。ここでは説明を簡単にするため、インタフェースの種別をEthernetに統一して説明する。
Ethernet回線終端部310は、Ethernet回線301を介して入力される信号を、UNI (User Network Interface)側の送受信バッファ360より読み出し、PON終端部330に転送する。Ethernet回線終端部310で抽出されたEthernetフレームは、メモリ350のデータキュー352に格納される。データキュー352は、キュー制御部351で管理し、PON終端部330の上りフレーム生成部332からメモリ350に通知される指示に従い読み出される。また、光モジュール340で受信した下りフレームについて、ヘッダ変換など転送のための処理を行ったEthernetフレームを、メモリ350のデータキュー352内の下りEthernetフレーム用のデータキュー(送信キュー)に格納する。キュー制御部351内の下りキュー制御部は、Ethernet回線終端部310からの読み出し指示に従い、データキューから順次フレームをEthernet回線終端部310に転送する。
ONU2ではデータキュー352は回線終端部310の後段の送受信バッファ360及び光モジュール340前段のNNI側送受信バッファ370と共通に用いてもい。PON-IFはASIC上に構成される一連の機能ブロックの集合であり、上述する処理を行える構成であれば、どの構成を採用しても構わない。
PON終端部330の下りフレーム解析部331は、下りフレームバッファ370もしくは352に蓄積された下りPON区間通信フレームのヘッダ情報及び(必要な場合には)ペイロード情報の基づいて、当該フレームの情報を抽出する。例えばユーザデータの場合にはUNIインタフェースから送出するためにヘッダ処理を行い、PON区間の制御フレームであれば、内容を抽出して規定の処理を行うため、ファームウエアへ当該フレームの受信を通知する。OLT1からの帯域割当て情報は、帯域割当てレジスタ333に、EqD設定情報であれば、抽出したEqDをEqDレジスタ334に格納する。ONU制御部335は、ONU立上げ時の状態遷移の管理、ONU装置内の障害管理などを行う機能である。ONU制御部335は主に装置状態管理と、PON区間制御用のメッセージの送受信を行う。
下りフレーム解析部331はまた、OLT1から通知される装置制御情報及び時刻情報を抽出する。時刻情報は、PON終端部330に備えた時刻情報管理部337に保持される。時刻情報管理部337は、自装置内の動作クロックと、受信した時刻情報とをマッピングする。相互の対応関係(クロック位相)の変化を管理することで、自装置内の時刻情報を維持する。こうした時刻情報の制御は、時刻制御部336が行う。時刻情報管理部337は、OLT1の指示に従い、自装置の時刻情報をOLT1へ通知する際(後述)にも上りフレーム生成部332より参照される。
図7は、図2で示した時刻配信の基本シーケンスにおける、伝達時刻の算出203から時刻通知205に至るまでの処理と、レンジング処理との関連を示すシーケンスである。図2では時刻通知に必要な処理のみ説明したが、これらの処理を実行するには、OLTがONU立上げ及びそれ以降のONU状態管理の中で保持するパラメータを必要とする。図2のシーケンスに沿って、ここでは時刻の初期設定段階での処理を説明している。図2のフィードバック処理207に関しては図17〜図20で説明する。
OLT1は、ONU立上げのシーケンスにおいて、ONU制御のために、個々のONUに対して識別子を設定する(701)。ONU側は、識別子を正常に受信すると、距離測定待ち状態(レンジング状態702)に移行する。この距離測定は、当該ONUとOLT1との距離(PON区間の距離)を測定するための状態である。OLT1は、レンジング状態にあるONU2に対して、距離測定のための応答要求を発信する(703)。この応答要求(レンジングリクエスト)(704)に対して送信されるONU2からの返信(レンジングトランスミッション)が、OLT1に戻るまでの時間を、往復通信時間としてOLT1内に記録する(705)。
実際に運用をする上では、RTDに、EqDを足したものが各ONUの反応時間となる。OLT1において、上り帯域をONU毎に割当てるため、この反応時間を全ONUで統一することが必要である。RTDを集計した後、合計遅延時間が等しくなるよう、各ONUに対して割当てるべきEqDを算出する(706)。ここで決定したEqDは、RTDと共にOLT1内のデータベースに格納され、同時にOLT1からの下り通信によってONUに通知される(707)。ONU2は、EqDを受け取ると、自身のメモリ内にあるEqD情報データベースに登録する(708)。正常にEqDが登録された場合、ONU2は通常の運用状態になり、OLT1とのデータ通信を開始する(709)。
以上のプロセスは標準的なONU2の立上げシーケンスである。実際にはレンジング処理のリクエスト703、トランスミッション704、EqD通知707等は、耐障害性の観点から複数回送信し、複数回(GPONでは2回以上)のメッセージ受信をもって、情報を正しく送受できていることを確認する。これら実装や設計上の詳細に関しては本実施例では限定しない。本実施例では、レンジングプロセスで得られた、各ONUについてのRTDを時刻配信時に利用する。
時刻情報は、OLT1の上位に設置されるか、OLT1に併設されるGPS受信機100で取得する。取得した情報はOLT1に通知される(710)。OLT1では、受信した時刻を自装置の動作クロックで制御される装置内時刻と照合し、修正が必要ならここで修正する。その後、自装置配下の各ONUに対して通知すべき時刻をそれぞれ算出する(711)。ONU2を代表例として説明すると、OLT1からONU2に時刻が到達した時、その時刻が標準時刻と一致していなければならない。すなわち、PON区間を伝送する際に生じる通信の遅延分を予め考慮し、OLT1が保持する時刻に対し、その分の修正を加えた時刻を個々のONUへ通知する(712)。従って、通知する時刻は、ONU数分だけ管理する必要がある。ONU2は、時刻情報を受信すると、装置メモリ内の時刻情報データベースに登録する。ここでも、時刻通知712は、耐障害性の観点から複数回送信し、複数回(GPONでは2回以上)のメッセージ受信をもって、情報を正しく送受できていることを確認することにしても良い。
図8では、運用状態における、上り信号の位相確認処理の結果に基づいて、時刻情報を修正する場合の処理の流れを示すシーケンスである。ここでは簡単のために、時刻補正を行う必要の無い状況について説明する。ONU2の設定時刻を高精度に調整するための処理については、図17〜図20の説明に記載する。ここで説明する上りフレームの位相変化は光ファイバの伸縮など管理側(OLT1)では意図しない、システム外部に起因する問題への対応方法である。一方、後出する時刻調整は、ある自然要件の中でPONの仕組みを利用して最大限に時刻同期精度を向上するために必要な手順である。これらの処理は位相変動やONU立上げのタイミングによって、それぞれ独立に発生する処理である。OLT1からのEqD情報通知707、ONU2におけるEqD登録708、運用状態への遷移709については、図7と同じ処理である。
運用状態において上り通信を行うために、ONU2からOLT1へ、当該フレームよりも以前に送出された下りフレーム(DBA周期の設定次第でOLT1側の応答速度が変わるため、帯域通知は直前のフレームによって行われるとは限らない)内で、OLT1に対して、送信許可を申請する。この申請は、例えばG-PONの場合には、ONU2が上り通信用に備えるフレームキューに蓄えられているデータ量を通知することで行われる。OLT1では各ONUから送られた送信待ちデータ量を比較して、各ONUに割当てる上り帯域を決定する。
ONU2はOLT1の指示に従い、他のONUが送信する上りフレームと重ならないように上りフレームを送出する。各ONUが送信するデータはヘッダとペイロードからなるフレームを構成しており、OLT1では各フレームのヘッダの先頭に含まれるプリアンブル及びデリミタと呼ばれる信号パターンを参照し、フレームを補足する。このとき、OLT1では、自身が事前に指定したタイミングでONUからの信号を受信することが予測されるため、想定タイミングを含む一定の範囲内で信号を検査すればよい。
このフレーム同期処理に際して、ONU2からの送出タイミングを確認する(802)。予想したタイミングに近い場合にはEqDの修正は必要ないが、一定値を超えてタイミングが外れる場合には、前に記述したようにONU2に設定したEqD値を修正する必要がある(803)。この変化の原因としては、温度による光ファイバの伸縮、レンジング処理時の測定誤差や設定時に発生する何らかの処理エラーが考えられる。修正を行った場合には、ONU2に修正値を通知する(804)。確認を行う度に通知することも可能である。但し、PON区間の帯域を有効に使用するためには、不要な通信は避けることが望ましい。
GPS受信機100は、継続的に衛星(あるいは標準電波源)より電波を受信し続けており、一定の間隔で時刻情報をOLT1へ供給し続ける(806)。この間隔についても実装依存であって、必ずしも時刻情報を受ける度にOLT1へ通知する必要は無く、必要な精度での最適設計を採用すれば良い。時刻を受信したOLT1は、自装置の時刻と比較し、時刻がズレているようであれば修正する。同時に、RTD情報を参照し、ONU2に通知すべき正しい時刻を算出する(807)。上記のようにONU2からの通信タイミングが意図したものでなかった場合、RTDが異なるためにEqDの修正が必要であって、当然ながらOLT1からONU2に通知するためも補正時刻も修正が必要である。補正時刻通知(808)、ONU2内での時刻情報保存(809)については、図7の場合と同様である。
図9は、図7〜図8に示したONUへの時刻設定の初期段階における、OLT1の動作を示すフローチャートである。図2において、GPS受信機100より時刻情報を取得し、伝達時刻の算出203を経てONU2への時刻通知205に至るまでの処理を示す。
OLT1は、上位(SNI側、すなわち網1000側)の装置より信号を受信すると、それが時刻情報か否かを判定する(S101)。ここで、信号の判定には、フレーム(例えばEthernetフレーム)内に含まれる、時刻情報を含むことを示すID、受信フレームの送信元アドレス、フレームを受信したポート番号等が利用できる。IDとしては、ヘッダ内に専用の識別フィールドを定義してもよいし、既存のフィールドに特定の値を挿入することで識別することもできる。特定のフィールドとしては、例えばEthernetフレームのTypeフィールドや、VLAN ID、MPLSラベル情報が利用できる。
時刻情報であることが確認されると、受信した時刻情報と装置(OLT1)内の時刻情報とを比較し、装置が正しい時刻で動作しているか否かを確認する(S102)。受信時刻の正常性の判断(S103)において、時刻調整の必要が無ければそのまま次のステップへ。もしあれば、自装置の時刻情報を修正し(S104)、その後つぎのステップへ進む。
OLT1内が正しい時刻で動作しているとき、自装置の時刻情報に基づき、ONU2に通知すべき時刻を算出する(S105)。このステップで、自装置の時刻に対し、ONU2までの伝送及びフレーム処理に必要な時間分を修正した時刻をONU毎に決める。そのため、個別のONUとの通信に要する時間は、レンジング処理で測定したRTD情報を参照する。算出された時刻は、PON下りフレームに載せて各ONUへ通知する(S106,S107)。全てのONUについて、通知すべき時刻(あるいはOLT1自身の時刻に対する、時刻補正量)が、OLT1の内部で保持され、それぞれのONUに順に通知する(S108)。
図10は、図9のOLT1側の処理を受け、ONU2が時刻情報を登録するまでの処理の流れを示すフローチャートである。
ONU2は、OLT1より信号を受信すると、それが時刻情報か否かを判定する(S201)。ここで、信号の判定には、フレーム(例えばEthernetフレーム)内に含まれる、時刻情報を含むことを示すID、受信フレームの送信元アドレス、フレームを受信したポート番号等が利用できる。IDとしては、ヘッダ内に専用の識別フィールドを定義してもよいし、既存のフィールドに特定の値を挿入することで識別することもできる。特定のフィールドとしては、例えばEthernetフレームのTypeフィールドや、VLAN ID、MPLSラベル情報が利用できる。
時刻情報であることが確認されると、受信した時刻情報と装置(ONU2)内の時刻情報とを比較し、装置が正しい時刻で動作しているか否かを確認する(S202)。受信時刻の正常性の判断(S203)において、時刻調整の必要が無ければそのまま終了する。もし修正が必要ならば、自装置の時刻情報を修正する(S204)。時刻情報でないフレームについては、通常のデータ通信の処理を行う(S205)。
図11は、レンジング処理で取得するONU毎のRTD情報、及びそれを基に算出されるEqD情報を管理するテーブルの構成例を示す。本テーブルは、ONU識別子1101、RTD1102、EqD1103を含む。必要に応じて、フラグその他の情報を保持するためのオプションフィールド1104を備えることもできる。本テーブルは、図5のEqD情報データベースに格納される。
ONU識別子は、各ONUの立ち上げ段階においてOLT1から割り当てた識別子である。それぞれのONUについて、OLT1から送るレンジングリクエストに対するレンジングトランスミッションの到着時間を測定し、RTD1102として記録する。これらのRTDはそれぞれのONUまでの光ファイバの距離や処理速度によってバラつきがあるため、応答時間を全ONUで統一するためのEqD1103を算出し、本テーブルに格納する。EqD1103の値は、応答時間を統一するための時間を、所定の伝送速度で伝送されるデータ量(バイト数)として表している。その他フィールド1104は、ONU毎に時刻通知が完了したか否か、また当該エントリが有効か否か、すなわちそのONUを利用可能か否か、また時刻情報を送出してからの経過時間(タイマ)としてなど、ONUの状態管理及び時刻管理のための補助フィールドとしての利用が可能となる。必要ならば、その他フラグフィールド1104を複数のフィールドに分割して備えても良い。
図12は、OLT内に保持する時刻管理のためのテーブル構成例である。時刻情報は、受信した時刻と装置内時刻の比較から相対的な誤差を算出し、その誤差を修正するためにメモリ(レジスタ)に登録されている、時刻とクロックとのマッピング関係を変更する。この処理は、高精度の標準時刻との整合性を要求される場合には、ファームウエアやRAMに保持されるテーブルを読み書きするよりも、レジスタ登録されている時刻情報を、時刻情報受信毎に書き換える方が効率か良い。従って、本テーブルは、ファームウエア、ハードウエアのいずれの形で実装しても良い。本テーブル構成を提示する目的は、時刻調整の原理を示すためであって、その形態は厳密に制限する必要はない。
本テーブルには、OLT内で認識している時刻1201とOLT内部クロックとの対応関係を示している。時刻を調整するには、クロックと同期する周期信号の境界を、時刻情報に合わせて調整する。このとき、基準となる(固定的に与えられる)装置内周期信号があれば、基準周期の境界を基準点として数えた、時刻カウントに使用するための周期信号の対応位置1202を決定する。基準周期信号としては固定的に存在するものでなくても、予め初期設定で与えられる時刻のタイミングとして存在する、周期的なクロック制御信号を使用しても良い。後者の方法を用いる場合は、後で説明するように、クロックカウントを保持するフィールド1202、1204は必要ない。
GPS受信機100から標準時刻を受信すると、受信したOLT1内時刻1201と、受信時刻1203を比較する。厳密に時刻を制御するならば、この段階でGPS受信機100から受信する時刻情報は、GPS受信機100が電波を受けてから電気的な処理を行い、OLT1に時刻が到達するまでの時間についても考慮されている必要がある。この点は、GPS受信機側の機能となるため、ここでは説明を割愛する。
時刻1203を受信したタイミングを、OLT1の装置内クロックと同期する上記の周期信号の境界位置と比較し、その基準点からの相対的なクロック数を記録する。これが時刻受信タイミング情報1204である。同期補正量1205は、この時刻受信タイミング1204と、装置内時刻タイミング1202との差分であって、これを元にOLT1内の時刻情報を修正する。
または、時刻情報を受信する度に、装置内時刻1201と受信した時刻1203とを比較し、その差分を入手した後、それを誤差フィールド1205に格納する方法もある。この時は、内部基準クロック1202をフィールドとして保持する必要は特に無い。同様に、時刻受信タイミング1204をクロック数で把握しておく必要も無い。算出された誤差は、ここでは装置内クロック数で表現した例を示しているが、時刻(例えばマイクロ秒単位)での表記にしてもよいし(この場合はフィールドを置き換える)、これらの双方の表現を、それぞれ同時に別フィールドとして保持しておいても良い。いずれにしても、時刻の誤差をクロック数差に変換して自装置内の時刻を修正する必要があり、テーブル上に保持するか否かに関わらず、これらの情報は必要である。
図13は、OLT1内に保持される、ONU2毎の時刻情報管理テーブルの構成例である。ONU識別子1301、ONU毎に、RTDに基づいて算出された時刻情報1302、その他フィールド1303を含む。
時刻情報1302は、OLT1内の時刻に対する補正量を表している。フレーム生成時に、この情報とOLT1の時刻情報とを総合して、ONU毎に通知する時刻情報を決定する。別のテーブル構成例として、この時刻補正量フィールド1302は、通知する時刻そのものを入れるフィールドとして利用することも出来る。この時は、各ONU毎に、RTD及びOLT1の時刻情報とに基づいて計算された各ONU宛ての通知時刻をテーブルに保管し、フレーム生成時には読み出すだけ、という形で利用する。
その他フィールドは、ONU(エントリ)が有効か否か、あるいは時刻情報を通知するフレームを送信済か否か、前回時刻情報を通知してからの経過時間(タイマ)、などを格納するフィールドとして活用する。これらのフィールドは、当然ながら並行して複数存在してもよく、そのときはテーブル内のフィールド数を追加すれば良い。
図14は、ONU内に保持する時刻管理のためのテーブル構成例である。時刻情報は、受信した時刻と装置内時刻の比較から相対的な誤差を算出し、その誤差を修正するためにメモリ(レジスタ)に登録されている、時刻とクロックとのマッピング関係を変更する。この処理は、高精度の標準時刻との整合性を要求される場合には、ファームウエアやRAMに保持されるテーブルを読み書きするよりも、レジスタ登録されている時刻情報を、時刻情報受信毎に書き換える方が効率か良い。従って、本テーブルは、ファームウエア、ハードウエアのいずれの形で実装しても良い。本テーブル構成を提示する目的は、時刻調整の原理を示すためであって、その形態は厳密に制限する必要はない。テーブル構成、及び各フィールドの意味と使用方法については、図12と同様であるので、説明を省略する。
図15に、これまで述べた装置(OLT1)内のクロック及び時刻情報と、GPS受信機から供給される時刻情報との関係を示す。
装置内では、通常の通信装置は独自に動作クロック1501を有する。この状態でOLT1が保持する時刻情報は、例えば分、秒などの単位(あるいはより細かいミリ秒などの単位)で周期的に境界がマッピングされている。この境界は装置内時刻1502の境界位置1511〜1513である。これに対して、GSP受信機100から受信した時刻情報1503は、例えば時間の区切りが図の1521〜1523の位置であることが分かったとする。すると、OLT1側では、時刻を修正するために、自装置内で保持していた境界位置1511〜1513を、1521〜1523へ合わせるようにそれぞれシフトする。時刻境界位置の修正1531〜1533により、装置内の時刻を標準時刻に合わせることができる。
装置内において、固定的に与えられる周期信号がある場合は、それを基準周期信号1504として、装置内クロックと時刻情報とのマッピングを管理するための指標として用いることができる。この時は、装置内クロックの境界位置は、境界位置からの差分1510として表現され、また受信クロックに関しては、受信タイミングを基準クロックからの差分1520として表す。図12及び図14のクロック数カウントフィールド1202、1204、1402、1404については、この差分クロックカウントをもって管理することになる。このとき、時刻修正1531〜1533は、1520と1510との差分として得られる。1510に差分1533を加えることにより、OLT1は、装置内の時刻周期を正しい位置1520(例では基準境界から6クロック)に調整する。
図12及び図14では後者の方法を実現するためのテーブルを示した。これを用いることにより、例えば立上げ時に基準クロックさえ分かれば、おおよその時刻情報を把握できる。従って、時刻情報を保持したい場合などに有効である。後者では、装置立上げ毎に、初期設定値として何らかのタイミングを時刻信号の境界位置として与える必要があるため、初期の誤差が大きくなる。しかし、図12や図14のテーブルに比べてフィールド数が少なくて済む、あるいは基準クロックが介在しないために計算手順が少なくて済む、などの効果が期待できる。
図16は、PON区間の往復に要する時間を示すための模式図である。OLT1、ONU2のsignal processing unit(OLT1の1612、ONU2の1622)の中に、それぞれphase specification pointと呼ばれるポイントを設ける。OLT1側では、測定開始及び遅延検出点であって、ONU2側は信号の折返し点(ONU位相決定位置)である。OLT1から送出されるフレームは、OLT1から光信号として創出される(OLT1側のS点)までにTiS1の遅延を生じる。これは電気信号を光に変換するための処理にかかる時間である。次に光ファイバを通過するのにかかる時間Tpd、さらにONU2内での電気信号への変換に要する時間TiO1を経て、ONU2のsignal processing unit1622へ到着する。ONU2からOLT1への通信も同様に、E/O変換時間、光ファイバ伝送時間、O/E変換時間が必要である。レンジングで測定されるRTDには、これらの値に加えてONU2内の信号処理時間Tsが含まれる。これらを総合した結果を他のONUと比較して、さらにEqDを加えたトータルのRTDが全ONUに関して等しくなるようにEqDを決定する。
OLT1において下りフレームを生成し送信するまでの時間、及び上りフレームを受信しフレームを解析するまでの時間(クロック数)は、OLT1の信号処理部の設計次第で把握できるため、ここでは考慮する必要がない。またONU2側での処理時間Tsは、フレーム解析からフレーム生成、送出まで全てに必要な時間を積算した値である。
OLT1からONU2に通知する時刻としては、例えばONU2がフレームを取込む部分、すなわちOLT1からの送信後、光ファイバを通過してO/E変換が完了した段階での時刻が考えられる。この時刻を通知すると、ONU2内部では信号処理部のクロック数を把握できるため、受信時刻と処理のクロック数とから、受信時刻を把握できる。従って、外部の時刻と自装置内の時刻とを正しく比較することができる。
しかしながら、実際にOLT1が知ることができるパラメータは、RTDのみである。目安としてRTDの1/2の値をONU2までの通信距離として近似することができても、ONU2の信号処理部に入る時点での正確な時刻を与えることは困難である。勧告(G.984.3)では、ONU内でのフレーム処理時間は35マイクロ秒(1マイクロ秒精度)と規定されているため(非特許文献3)、RTDから35マイクロ秒を差し引いた値の1/2をとることで、初期設定時刻の標準時刻からの誤差を抑えることができる。但し、この方法でもある程度の誤差が残ることは避けられない。これを解決するために、次の方法を採用する。
ONU2からOLT1に対して、ONU2が保持している時刻情報を通知する。OLT1は、GPS受信機を通じて正しい時刻を把握している。ONU2からの上りフレームは、OLT1からの上り帯域(送信タイミング)指示に従うものであるため、OLT1側では、ONU2から送られてくるべき上りフレームの到着タイミングと、その時刻を予測できる。
そこで、レンジング情報(RTD及びEqD)を利用して、ONU2に設定された時刻を調整することができる。ONU2からOLT1へ、ONU2の時刻情報を報告させると、ONU2からは、フレーム生成時に装置時刻を取込んで上りフレームを送信する。OLT1側では、ONU2からの上りフレーム受信時刻(この時刻は、EqDが狂っていないと仮定した場合には、想定される上りフレーム到着時刻と一致する)と、フレーム内にONU2が挿入した時刻とを比較することで、その差異を認識し、通知時刻の補正値1302を修正してONU2に通知することで、ONU2の内部時刻をレンジング精度と同レベルの精度(GPONの場合、レンジング精度は1ビット、すなわち1.25Gbpsの場合に1ns程度)で調整することができる。
どの段階での時刻を比較するかについては、OLT1が予測する時点とONU2が時刻を挿入する時点とが一致していれば良く、そのためにいくつかの方法が考えられるが、ここではその一例を説明する。
OLT1からの時刻報告指示を含む下りフレームには、それぞれのONUについて算出した、時刻情報の補正値を挿入しておく。
ONU2の内部では、OLT1の下りフレームが到着した時点の時刻を記録しておく。この時刻は、受信した下りフレーム解析後に時刻要求であることが分かった時点で、その処理に要したクロック数とその時点の時刻から算出できる。また、上りフレーム生成を経てフレームが送出できるまでの信号処理にかかるクロック数から、ONU2内部の信号処理時間を算出する。OLT1からの時刻報告要求を受信すると、ONU2では、自装置内の時刻をベースに、時刻通知のための上りフレームの送出時刻を算出(下りフレーム到着時刻に信号処理時間を加えた時刻)し、その結果から、更に下りフレームに含まれていた補正値を加え、当該フレームがOLT1に到着する時点の予想時刻を得る。この時刻をフレームに挿入し、上りフレームとして送信する。
時刻の比較検証は、標準時刻を把握しているOLT側で行う。OLT1では、ONU2に対して、上りフレーム内に、当該フレームがOLT1に到着する時点の予想時刻を含むように指示する。ONU2からの返答(上りフレーム)について、到着時刻とフレーム内の「到着予想時刻」を比較する。時刻がズレている場合、その差分は、個々のONUに対する時刻の補正値が原因である。例えば、RTDの1/2を初期補正値として用いた場合、実際に時刻通知用の下りフレームがONU2へ到着する時刻は、それよりも若干早いはずである。この初期補正値には、ONU2内での信号処理時間が含まれるためである。そこで、標準時刻に対してONU2側で予想した上りフレームの到着時刻が遅れている場合は、OLT1で保持する時刻補正値が大きすぎ、ONU2に設定した時刻が遅れていることを示す。逆にONU2で予想した時刻が実際の標準時刻よりも進んでいる場合は、ONU2の時刻が進んでいる。そこで、この到着時刻の差をとり、その差を補正値に反映するにより、ONU2の内部時刻を正しい時刻に近づけることができる。
ここで、ONU2内部での信号処理遅延(クロック数)は一定、さらに光ファイバの伝送遅延Tpdは、上りと下り双方向で等しいと仮定している。また、これによって時刻通知フレームはONU2内でのファームウエア処理や送信キューイングなどによる送信遅延が無いものと仮定している。これは時刻情報の送受信をハードウエアで実現するか、必ず送信待ちキューの先頭に入れるよう制御することで実現できる。
ONU2内の処理遅延にEqDを含む場合も、ONU側でEqDを含めた処理時間(クロック数)を把握しておき、それに基づいてOLT1への到着予想時刻を算出すること、標準時刻との差異の半分を(初期)修正値とすることは同様である。さらには、通常DBAによって割当てられる帯域としては送信開始時刻が定められている。結局、ONU2内部では、返答用の上りフレームの処理時間として、自身の回路設計に基づく必要処理時間(クロック)、EqD、DBAに従う送信開始時刻を含む必要がある。
なお修正方法として、時刻が一致するまで少しずつ(1〜数ビットずつ)修正していく実装方法も考えられる。後者は測定誤差などの影響を受けにくい方法ではあるが、時刻調整が完了するまでに時間がかかる。少なくとも初期設定時には、補正値から直接修正量を決定する方が効率的である。
以上の内容について、図を用いて説明する。図17は、本実施例の基本的な時刻調整段階における処理シーケンスを示す。OLT1からONU2へ、時刻情報要求1701によって、ONU2内部の時刻を報告するよう指示する。この下りフレームには、DBAによって、当該ONU2が送信を開始及び継続すべき期間が示されている。同時に、このフレームには、OLT1が保持する当該ONU2に関わる補正値1302を含む。
ONU2は、指示を受け取ると、上りフレームに時刻情報を含んで送信する。ここに挿入する時刻は、上りフレーム1702がOLT1に到着すると予想される時刻である。
OLT1では、上りフレーム1702の到着時刻と、上りフレーム1702に格納されている到着予想時刻とを比較する(1703)。その結果、それぞれの時刻が不一致だった場合は、時刻補正値1302を修正し再登録する。一致の場合、特にアクションは必要無い(1704)。
新しい補正値で算出したONU2宛ての時刻情報を下りフレームで送信する(1705)。ONU2は受信した時刻を自身のメモリ内にある時刻情報データベースに登録する(1706)。
図18は、図16及び図17で説明した時刻調整を行う際の時間経過を示すシーケンス図である。OLT1からは、ONU2に対してONU2が時刻情報を含む下りフレーム707、712(図7)、804,808(図8)を受信するタイミングに合せた時刻を通知する。
ONU2は、OLT1からの時刻要求1701を受信すると、その返信としてONU2からの上りフレームがOLT1に到着する時刻1804を算出し、上りフレーム1702に載せて送信する。ONU2は、自装置に設定されている時刻から時刻要求フレーム1701の到着時刻1802を把握できる。また、装置仕様に基づいて信号処理遅延Tsを知ることができるため、時刻1802と合せて、その返信である上りフレーム1702の送出時刻も把握できる。
ONU2が受信した時刻要求1701には、OLT1が当該ONU2に時刻を設定するために使用する時刻補正値1302が含まれており、本実施例では、その値はE/O変換遅延TiS1、伝送遅延Tpd、O/E変換遅延TiO1を足したものである。これら信号変換遅延と光ファイバ上の伝送遅延が上りと下りで等しいと仮定すると、OLT1が通知する補正値は、上りフレームの送信に要する時間、すなわち時刻1803から1804までの遅延時間と考えることができる。従って、ONU2では、上記で算出した上りフレーム1702の送信時刻1803に補正値1302を加えたものを到着予想時刻としてフレーム内に格納して、OLT1へ送信する。
OLT1では、標準時刻で記録した受信時刻1804と、上りフレーム1702に含まれる到着予想時刻とを比較し、さらに補正が必要か否かを判断し、必要な場合は図17に従って補正値を再度ONU2へ通知する。
図19は、時刻補正のためにONU2からOLT1へ時刻通知を行うときの、ONU2内の処理の流れを示すフローチャートである。
ONU2では、下りフレームを受信すると、当該フレームが自装置宛てか否かを判定する(S301)。この判断は、PON区間伝送に用いるフレームヘッダ情報に基づいて行い、例えばGPONの場合には、Port-IDを参照すれば良い。自装置宛てでなければそのまま処理を終了する。自装置宛であった場合は、当該フレームを受信した時刻を記録しておく(S302)。次いでそのフレームが時刻要求か否かを判定する(S303)。時刻要求でなければ、通常のフレームとして処理して終了する(S304)。時刻要求であった場合には、返信用の上りフレームの送出時刻を算出する(S305)。この処理では、既出のように、フレーム処理時間(クロック数)に基づいてフレーム送信予定時刻を得る。得られた送信予定時刻に、受信した時刻要求フレーム内の補正値を加えた値を到着予想時刻として上りフレームに格納し(S306)、それをOLT1の指定するタイミング(S305算出した送出時刻)で送出して(S307)、一連の処理を完了する。
図20は、OLT1内部での時刻補正処理のフローチャートである。上りフレームを受信すると、そのフレームの受信時刻を記録する(S401)。次に当該フレームが、OLT1の時刻報告要求1701に対する時刻通知か否かを判断する(S402)。時刻情報であったときは、当該フレームに格納れている到着予想時刻情報を抽出し(S403)、ステップS401で記録した時刻、すなわち当該フレームを実際に受信した時刻と比較する(S404)。ここで時刻が一致していれば、処理を終了する。ここでの判定は、比較結果が要求される時刻精度から決定される所定の許容値以内であれば、一致しているとみなす。一致していない場合、双方の時刻の差分を求め(S405)、当該ONU向けに保持していた時刻補正値1302を書き換える(S406)。最後に、修正した補正値で補正した標準時刻を下りフレームに載せてONU2へ通知し(S407)、処理を完了する。
図19及び図20共に先ず受信フレームの受信時刻を記録する例を示したが、時刻情報に関連したフレームであるか否かを先ず判定し、その後必要な場合に、装置内処理時間(クロック数)に基づいて受信時刻、及び上りフレームの場合は送出予定時刻を算出してもよい。また、時刻一致を判定するS404,S405は処理としては時刻の差分をとるため、同一の処理であって、特にこれらを分割して考えなければならないということはない。
図21は、OLT1からONU2への、時刻通知要求フレームの構成例である。本フレームを定義する目的は、それぞれのONUに対して、個別に時刻要求を指示するためである。従って、ONU識別子4131と、時刻報告要求であることを示すフラグ4132が含まれていれば良い。GPONの場合には、例えばPLOAM (Physical Layer OAM) (非特許文献2)メッセージフレームを用い、新規メッセージを定義することにより実現できる。具体的には、例えばPLOAMのメッセージIDフィールドの第1ビットを1とすることによって、既存のメッセージとの区別は可能である。よって、10000001というメッセージIDを割当てればよい。これによって、既存のメッセージ体系を大きく変更することなく、本実施例を実現できる。
図22は、ONU2からOLT1へ時刻情報を伝えるための上りフレームの構成例である。ここでは、図23に対応して、PLOAMフィールドを利用して時刻情報を送信する例を示す。
上り通信では、125マイクロ秒の中に、複数のONUから発信されたフレームが存在する。上りフレームのヘッダ2210には、PLOu (Physical Layer Overhead Upstream)2211、PLOAMu2212、PLSu (Power leveling Sequence Upstream)2213,DBRu (Dynamic Bandwidth Report Upstream)2214が含まれる。PLOAMuは下りフレームのPLOAMdに対応するものであって、ONU2運用のための制御を行う。PLOu2211に格納される情報には、フレーム同期のためのプリアンブルやデリミタ用の信号パターンと、送信元ONU2を識別するためのONU-IDが含まれる。PLSu2213は、ONU2側の送出パワーをモニタし、調整要否を判断する際に利用される。また、DBRu2214は、OLT1に対して、ONU2が上り送信要求を通知する際に使用する。
PLOAMu2212には、ONU-ID22121、メッセージ識別子MSG-ID22122、メッセージ本体22123、誤り検知及び訂正用のCRC22124を含む。時刻情報を通知する際は、図21に示した下りフレームに応答する形で送信するため、メッセージ識別子MSG-ID22122は、例えばベンダ独自メッセージとして10000010を利用できる。メッセージフィールドには、当該上りフレームがOLT1に到着する時刻(予測値)を挿入する。本フォーマットで、OLT1は送信元ONU2、時刻22123を識別でき、標準時刻で見た当該フレームの受信時刻とこれらを比較し、時刻調整が可能である。
図23は、時刻配信の動作を纏めた概念図である。図中の符号は、これまでの説明で用いてきたものと同様である。図23(a)は、ONU2を立ち上げる時の、初期時刻設定の様子を示している。OLT1はSNI側に接続されたGPS受信機100から標準時刻を受信しており、自装置に標準時刻2110を設定している。個々のONUに対するレンジング処理から得られたRTD1102データベース(図11参照)と、装置内標準時刻2110とからONUへ通知する時刻(補正値1302)を決定する。この時、補正値1302は、RTDを元に算出されるため、若干精度が低下する可能性がある。
図23(b)では、ONU2に設定された時刻を、レンジング情報(正確にはレンジングのためのモデルが意味を持つ。図16参照)を利用することによって修正する様子を示す。OLT1からの時刻情報送信要求1701を受信すると、ONU2はフレーム1701で指示されたタイミングでONU2内の時刻設定に基づいて、上りフレーム1702の、OLT1への到着予想時刻2120を算出し、上りフレーム1702に送信する。OLT側では、装置内の標準時刻2110に基づいて、ONU2からの上りフレーム到着時刻2140を確認する。上りフレーム内の到着予想時刻2120と到着時刻2140から、前述の方法で補正値2−1r(2130)を算出し、それに基づいてONU2に通知する時刻2−1r(2121)を再度求める。この時刻をONU2へ再通知(1705)し、調整を終了する。
図24は、ONU2内の時刻設定状況の変化を示すタイムチャートである。OLT時刻2401に対して、立上げ直後のONU時刻2402は、一般的に、ズレ2450がある。OLT時刻の分あるいは秒刻みの周期境界を2411〜2413とすると、ONU2の時刻は、例えば2421、2422(図24には2つのONUを示しており、2421a、2421bのように示している。)のような位置にある。OLT1が、レンジング時のRTD測定値をベースに時刻設定を行うと、先に述べたようにRTDの1/2を参考値として設定するのが最も簡単であるが、その場合にONU2の内部処理時間を正確に測れないため、修正後のONU時刻2431〜2433とOLT時刻2411〜2413には誤差2460が残る。そこで、次にONU2から時刻情報を通知するようにOLT1が指示を出し、OLT1への上りフレーム到着時刻と、当該フレームに記録されたONU2の内部時刻を照合して、更に誤差を修正する。必要な場合にはこの処理を繰り返すことによって、ONU時刻2441〜2443をOLT時刻2411〜2413と一致させる。
図24では、2つのONUが存在する場合の、時刻調整の例を示している。OLTの時刻に対して、ONU(b)の立上げ段階における設定時刻は、ONU(a)とは逆にズレているとする(2421b、2422b)。次に、OLTとの間に時刻初期設定シーケンスが走ると、ONU(a)よりも標準時刻に近い値に設定された様子を示す。これは、光ファイバの伝送遅延とONU2内部の処理遅延時間との相対的な比率に起因して生じる誤差である。例えば、ONU(b)がONU(a)よりも光ファイバ遅延が大きい(距離が遠い)場合に、図24の状態になり得る。最後に、ONU2からのフィードバックに基づいた時刻再調整を経て、ONU(a)、ONU(b)供に標準時刻に設定される。
ここまで説明した方法により得た時刻補正値からONU毎の時刻を算出する。その処理は、上記の実施例のようにOLT内で行った後に正確な時刻をONUへ通知する他、補正値自体をONUへ通知しておき、OLTからは標準時刻を全ONUへ展開する方法がある。このときはONU側で補正値を用いて自装置用の時刻を算出することになる。OLTからの標準時刻の与え方は、上記実施例と同様である。すなわち、OLTがONUからの通信タイミングを監視しつつ、距離修正が必要な場合などに必要に応じて与えても良いし、ある周期で継続的に通知してもよい。また、ONUから時刻確認のリクエストを上げることによって時刻調整を開始することもできる。周期的にOLTから標準時刻を通知する場合には、例えば下りフレームの周期(125マイクロ秒毎)境界での標準時刻をフレームに載せて通知し、ONU側ではフレーム境界を受信した時刻を基準に、予め与えられている補正値を適用する。
図25は、図1のシステム図に基づいて、分散データベース及び分散アプリケーションを利用する場合の、本実施例の効果を示す。図25では、二種類の分散データベースの配置例を示した。一つはOLTが同じで、ONUが異なる場合である。データベース70−1−2と70−1−3がこれに相当する。また、他方はOLTが異なる場合であって、例えばデータベース70−1−2と70−nの関係はそれに相当する。
分散データベースは、複数のサーバに分散して置かれたデータベースをそれぞれのサイトまたは,サーバからあたかも単一のデータベースの如く取り扱えるようにしたものである。分散データベース導入の目的はいろいろあるが、データベースの容量拡大、情報利用のオンデマンド化、レスポンスタイムの向上、耐障害性の確保などが挙げられる。
データベースの容量拡大は,指数的なコストの増大を必要とし,また,CPU処理能力にも限界がある。処理性能の問題は,分散アーキテクチャ発展の原動力ともなり,使いやすいネットワーク機能を備えた低価格で高性能な中小規模の計算機システムを構成要素とする分散システムが構築されるようになった。また、ユーザは,その目的に応じて様々なデータを分析し意思決定をすばやく行う必要がある。すなわち自分にとって最も関心のあるデータを身近に置きそれらを自らが加工し分析できる環境が望まれた。これには,リエンジニアリングの発想に基づく企業組織の役割と責任分担の見直しに基づく情報管理の権限委譲の風潮も分散化を進める原動力となっている。通信費用とレスポンス速度が問題となる。遠隔地にローカルなデータベースがあり,頻繁にアクセスされる情報がそこに置かれていれば,レスポンスも改善し,通信費用も削減できる。一極集中のシステムではそれが停止すると企業活動そのものが停止する場合も起こりうる。このような事態を避けるため,災害に備えてデータの分散化や,データの複製を別なロケーションに保持する方策を採る必要がある。
分散データベースにおいてデータの管理、障害対応と同時に重要なことは、整合性の保持である。分散環境では,複数サイトで同時に同じレコードを参照している場合があり,勝手にデータを更新することが出来ず,各サイトと調整を取って更新を行う必要がある。データが複数のサイトに分散して置かれているため、リレーショナルデータベースのリレーション演算(ジョインなど)では,どのサイトにデータを送りどのサイトでデータ処理を行うかが転送されるデータ量のかねあいでパフォーマンスに大きく影響する。そのため、分散データベースシステムではこれに対する最適化のメカニズムを装備する必要がある。最適化では通信量をコストと言うが,全体のコストを最小にするアプローチや,応答時間を最小にするという方針もある。各社の製品はデータの分布に関する統計情報を用いるなど,アルゴリズムに工夫をこらして性能の向上を図っている。こうした情報管理において、データベース、あるいはサイト間における時刻同期は不可欠である。
図25では、ユーザがサイト50−1−1で作業をしていて、複数のサイト50−1−2、50−1−3、50−nに分散されたデータベースから情報を収集する様子を示す。Webサイトなどでは、キャッシュサーバの利用によって、複数のサイトからの情報を統合してユーザに見せる仕組みが確立されている。このとき、ある程度静的な(情報の変化がない、もしくは更新間隔が比較的長い)情報を対象としている。分散データベースでは、例えば製品開発情報の共有など、随時変化する情報を複数のデータベースに分散し、複数のユーザで共有するような状況であって、より状況をリアルタイムに反映していくことが求められる。図では、データベース70−1−3から情報Aを、データベース70−1−2から情報Bを、データベース70−nから情報Cを、それぞれ集めて一つの情報としてユーザが利用する。全装置の時刻が統一されているため、ユーザにとっては、自身の端末の中に当該情報が存在するかのように情報を扱うことができる。
情報の共有だけではなく、各サイトに置かれたサーバがそれぞれ互いに連携して動作する分散配置されたアプリケーションの利用にも、時刻同期は必要である。すなわち、あるタスクを実行するために複数のアプリケーションが並列に連携して互いの処理結果を受け渡すことで、ユーザにとって必要な情報を作り出す、もしくはユーザの求める作業環境を、ユーザの状況を判断しながら随時提供する、といった利用方法が可能となる。
センサーネットワークでは、センサー間の時刻同期を行うため、分散データベースよりも更に精度の高い時刻同期が必要である。図25のようにセンサ情報を総合して、対象となる事象を理解する、という方法もある。またセンサーに何らかの機能(信号を発信する、情報収集の条件(モード)を切替える、など)を用意しておき、ある条件下で、センサー同士の通信によってより効果的な情報収集を行うことも考えられる。
本実施例は、端末装置(ONU)の伝送装置(OLT)との時刻同期(時刻配信)に関するものであり、OSI参照モデルの物理レイヤにおける伝送媒体として光信号を用いるか電気信号を用いるか否かは問わない。また伝送プロトコルの種別についても、特に限定する必要はない。但しここでは、好適な一適用例として、ITU-T GPONを利用した時刻配信システム及び装置を説明した。
本実施例中のGPS受信機100は、発振器を備えた標準時刻生成装置を備えても良い。但し、光アクセス回線毎に時刻同期の処理を行うため、装置の開発、設置、保守コストの点から、GPSにより配信される標準時刻を受信し、その情報を基にPONシステムに時刻情報を通知するシステムを用いる方が、より効果的である。また、精度の観点から、従来のサービスに使用する程度であれば数msecの精度で時刻同期が可能な従来の標準電波を使用する方法も考えられる。
また、ONU2が配下の端末に対して時刻を通知する(図2の208)場合、ONUは一つのNTPサーバのように、端末60からの要求に基づいて受動的に情報を与えても良いし、またプッシュ型の時刻発信によって、一定の時間間隔で継続的に時刻情報を配信しても良い。
GPONシステムを用いて構成される加入者終端ネットワーク及びそれを利用する時刻配信システムの構成を示すブロック図である。 各PON区間で実施する時刻配信方法の基本的なシーケンスを示す。 第1の段階における時刻情報通知のためのフレーム構成例を示す。 第二段階(PON区間)における、時刻通知のためのフレーム構成例を示す。 OLT及びGPS受信機の装置構成を示す。 ONUの機能ブロック図である。 時刻配信の基本シーケンスにおける、伝達時刻の算出から時刻通知に至るまでの処理と、レンジング処理との関連を示すシーケンスである。 運用状態において時刻情報を修正する処理の流れを示すシーケンスである。 OLTにおいて、時刻情報を取得してからONUへ通知するまでの処理の流れを示すフローチャートである。 ONUにおいて、OLTより時刻情報を取得してから装置内へ登録するまでの処理の流れを示すフローチャートである。 RTD情報及びEqD情報を管理するテーブルの構成例を示す。 OLT内に保持する時刻管理のためのテーブル構成例である。 OLT内に保持される、ONU毎の時刻情報管理テーブルの構成例である。 ONU内に保持する時刻管理のためのテーブル構成例である。 装置(OLT)内のクロック及び時刻情報と、GPS受信機から供給される時刻情報との関係を示す。 PON区間の往復に要する時間を示すための模式図である。 基本的な時刻調整のシーケンスを示す。 時刻調整を行う際の時間経過を示すシーケンス図である。 ONUからOLTへ時刻通知を行うときの、ONU内の処理の流れを示すフローチャートである。 OLT内部での時刻補正処理のフローチャートである。 OLTからONUへの、時刻通知要求フレームの構成例である。 ONUからOLTへ時刻情報を伝えるための上りフレームの構成例である。 時刻配信の動作を纏めた概念図である。 ONU内の時刻設定状況の変化を示すタイムチャートである。 分散データベースを利用する場合の、実施例の効果を示す。
符号の説明
1:ONU(Optical Network Unit)、2:OLT(Optical Line Terminal)、3:スプリッタ、4:光ファイバー網、201:光終端部(O/E)、202:上りフレーム解析部、209:下りフレーム生成部。

Claims (10)

  1. 第1の時刻情報を記憶する第1の記憶装置、前記第1の時刻情報を補正する補正値を受信する受信装置、および前記第1の時刻情報と前記補正値とに基づいた到着予想時刻情報を含むフレームを送信する送信装置を含む端末装置と、前記端末装置と通信回線を介して接続し、前記通信回線を介して前記端末装置からの前記フレームを受信する受信装置、第2の時刻情報および前記端末装置との間の往復の伝送遅延時間(RTD)を記憶する第2の記憶装置、並びに、前記第2の時刻情報と前記往復の伝送遅延時間(RTD)とに基づいた前記補正値および前記フレームの前記第2の時刻情報を基準とした受信時刻と前記受信したフレーム中の前記到着予想時刻情報との差異に基づいて修正した前記補正値を前記通信回線を介して前記端末装置に向けて送信する送信装置を含む伝送装置とを有する通信システム。
  2. 前記端末装置は、前記修正された補正値の受信に応答して、前記第1の記憶装置内の前記第1の時刻情報を補正し、前記端末装置の前記送信装置は前記補正された前記第1の時刻情報と前記修正された補正値とに基づいた新たな到着予想時刻情報を含むフレームを送信する請求項1記載の通信システム。
  3. 前記フレームの前記第2の時刻情報を基準とした受信時刻と前記受信したフレーム中の前記到着予想時刻情報との差異が、前記端末装置に要求される時刻精度に対応して決定された所定値を超えている場合に、前記伝送装置の前記送信装置が前記修正した補正値を前記通信回線を介して前記端末装置に向けて送信する請求項1記載の通信システム。
  4. 前記第2の記憶装置に記憶されている前記第2の時刻情報は前記端末装置に要求される時刻精度を満たすGPSなどから時刻配信され、かつ前記伝送装置内のクロックによって更新され、前記第1の記憶装置に格納されている前記第1の時刻情報は前記端末装置内のクロックによって更新される請求項1記載の通信システム。
  5. 前記端末装置はONU(Optical Network Unit)であり、前記伝送装置は前記通信回線としての光ネットワークを介して前記ONUと接続し、前記往復の伝送遅延時間(RTD)を求めるレンジング手段を有するOLT(Optical Line Terminal)で構成されるPON(Passive Optical Network)システムである請求項1記載の通信システム。
  6. 端末装置と通信回線を介して接続し、前記通信回線を介して前記端末装置からのフレームの到着予想時刻情報を含む前記フレームを受信する受信装置、時刻情報および前記端末装置との間の往復の伝送遅延時間(RTD)を記憶する記憶装置、並びに、前記フレームの前記時刻情報を基準とした受信時刻と前記受信したフレーム中の前記到着予想時刻情報との差異に基づいた前記端末装置の時刻補正値を前記通信回線を介して前記端末装置に向けて送信する送信装置を有する伝送装置。
  7. 前記フレームの前記時刻情報を基準とした受信時刻と前記受信したフレーム中の前記到着予想時刻情報との差異が、前記端末装置に要求される時刻精度に対応して決定された所定値を超えている場合に、前記伝送装置の前記送信装置が前記時刻補正値を前記通信回線を介して前記端末装置に向けて送信する請求項6記載の伝送装置。
  8. 前記時刻情報は前記端末装置に要求される時刻精度を満たすGPSなどから時刻配信され、かつ前記伝送装置内のクロックによって更新される請求項6記載の伝送装置。
  9. 前記端末装置はPON(Passive Optical Network)システムにおけるONU(Optical Network Unit)であり、前記伝送装置は前記通信回線としての光ネットワークを介して前記ONUと接続し、前記往復の伝送遅延時間(RTD)を求めるレンジング手段を有する前記PONシステムにおけるOLT(Optical Line Terminal)である請求項6記載の伝送装置。
  10. 時刻情報を記憶する記憶装置、伝送装置と通信回線を介して接続し、フレームの到着予想時刻情報を含む前記フレームを前記伝送装置へ送信する送信装置、前記フレームの到着予想時刻情報を作成するために前記時刻情報と共に用いられ、前記到着予想時刻情報と前記伝送装置が有する時刻情報との差異に基づいて前記伝送装置によって作られる時刻補正値を前記伝送装置から前記通信回線を介して受信する受信装置、および前記受信した時刻補正値に基づいて前記記憶装置に記憶されている時刻情報を補正手段を有する端末装置。
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