JP4173044B2 - 光バースト送受信網における上り帯域使用方法 - Google Patents

光バースト送受信網における上り帯域使用方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の子装置が伝送媒体および伝送帯域を共用し、親装置が各子装置との距離に応じた伝送時間を測定して各子装置にそれぞれの測定値に応じた上り信号の送出予定時刻を通知し、各子装置がその値に従って親装置への伝送信号の送出時刻を制御し、親装置が各子装置の使用帯域の割り当てを制御し、各子装置が親装置の前記制御に基づいて親装置へデータを伝送するようにした光バースト送受信網における上り帯域使用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光バースト送受信網とは、複数の子装置が伝送媒体および伝送帯域を共用し、各子装置との距離に応じた伝送時間を親装置が測定し、各子装置にそれぞれの測定値に応じた遅延時間を通知し、各子装置がその値に従って親装置への伝送信号に遅延を付加し、各子装置の使用帯域の割り当てを親装置が制御し、各子装置が親装置の前記制御に基づいて親装置へのデータを伝送する方式によるネットワークのことである。
【0003】
このような光バースト送受信網において、複数の子装置が伝送媒体および伝送帯域を共用し、親装置の帯域制御により各子装置が親装置へのデータを伝送する方式として、非特許文献1に記載の技術がある。図9は、非特許文献1のFigure5に示されたネットワーク構成を示すもので、n個のONU(Optical Network Unit)と、1つのOLT(Optical Line Termination)とを備えている。ここで、OLTは親装置に、ONUは子装置に相当する。ODN(Optical Distribution Network)は、光ファイバおよび光合分波器等によって構成される伝送媒体である。
【0004】
また、図10はOLTからONU方向の(以後、下りと言う)データ、およびONUからOLT方向の(以後、上りと言う)データのフォーマットを示すものである(例えば、非特許文献1のFigure 11参照)。この構成においては、下り方向が53バイト、上り方向が56バイトの固定長セルの伝送を前提とし、下り方向のデータはOLTから全てのONUへの同報、上り方向は各セルのタイムスロット毎に一つのONUの伝送がOLTによって事前に許可される方式で、データの伝送が行われる。また、各ONUから伝送される上り方向への各セルデータは、全てOLTから伝送される下りデータの周波数に従属同期して生成されるクロックによって伝送されることを前提としている。
【0005】
上りフレームにおけるタイムスロットの割り当ては、OLTによってそのOLTに接続されたONUの全てに対して制御されるため、各ONUがこの制御に従う限りにおいては、上りの各タイムスロットはある1つのONUによってのみ使用され得る。しかし、この帯域制御機能だけでは実際に上り伝送路を共有してデータを伝送することは出来ない。その理由は、各ONUとOLTとの距離はまちまちであり、各ONUが認識している上り方向フレームの位相がOLTから見た場合に一致しないからである。非特許文献1によれば、各ONUとOLTとの距離は0〜20kmの範囲でばらついて良いことになっており、この距離差のばらつきは、実際の収容局と加入者宅の地理的位置関係を考慮すれば当然対応しなければならない条件である。
【0006】
この距離差はデータの伝送遅延の差となって現れるので、各ONUが送出する上り方向データがOLTに到着する時点で衝突せずに多重化されるためには、OLTがこの伝送遅延を各ONUそれぞれに対して測定し、その測定結果に基づいたONUにおける付加遅延量を決定し、各ONUに通知することが必要である。また同時に、各ONUはこの通知された遅延量を上りデータに付加してOLTに向けて送出することも必要である。この付加遅延量は測定値が大きいONUほど小さく、測定値が小さいONUほど大きくし、OLTから送出される下りフレームを基準とした際の、各ONUが認識している上りフレームの位相がOLTから見て一致するように設定する。前記非特許文献1において、OLTが行う前記遅延測定動作をレンジングと言う。
【0007】
この非特許文献1に示される従来技術においては、前述したように、各ONUがOLTに従属同期する方式であるので、前記で測定した遅延時間そのものに変化がない限りは、OLTで見た際のONUからのデータは実際に一致して受信される。ただし前記非特許文献1では、伝送路の環境条件などによる伝送遅延時間の変化にも考慮し、前記遅延測定終了後も周期的に測定時間の更新を行うことにしている。この周期的な更新はOLTの待ち受け位相からの僅かな位相のずれを補正するもので、前記遅延測定の再実行ではない。
【0008】
上り方向のデータ56バイトは、下り方向と同じ53バイトのATMセルに加え、PONオーバヘッドと呼ばれる3バイトの領域がある。この中には各ONUからの上りデータの位相が多少ずれても前後のデータと衝突しないよう、データ伝送としては未使用の部分が含まれる。この領域をガードタイムと言い、この長さはOLTが各ONUに対して共通値を通知することにより設定される。
【0009】
遅延測定は伝送速度のビット単位まで正確に行われるため、前記の位相のずれは数ビットであり、ガードタイムも高々8ビット程度までしか必要はない。従ってこの方式では上り方向のバーストデータの時分割多重が非常に効率良く行われる。
【0010】
一方、MACフレーム(Ethernet(登録商標)フレーム)のフォーマットにて伝送を行うPONシステムを構成する方式もある。この方式は、伝送データはMACフレームに限られるが、簡易および安価にIPネットワークに接続出来るため、インタネットが普及した近年においては、非特許文献1で示したITU-T勧告G.983.1方式とは別に、重要なアクセスネットワーク構成方式である。この方式では、従来のMACフレームの伝送方式をそのままPON上の伝送に使用するため、前記ITU-T勧告G.983.1方式の前提条件である、固定長データ伝送や上りデータの下りデータへの従属同期方式は用いられず、可変長フレームで独立クロック動作となる。この方式は主にIEEE802.3ah Ethernet(登録商標) in the First Mile(EFM)Task Force等で標準化に向けた議論を行っており、前記のITU-T勧告G.983.1規格による従来例とは異なる遅延測定方法が用いられる。この方式によるOLT〜ONUの伝送遅延(RTT:Round Trip Time)の測定方法は図11に示すようにして行われる(例えば、非特許文献2参照)。
【0011】
この非特許文献2による方式では、前提条件として、OLTとONUはそれぞれの持つクロックにより動作するタイマーによって時刻を管理している。図11において、T1、T2、T3、T5はOLTのタイマーによる時刻、T4はONUのタイマーによる時刻である。OLTのタイマーは動作中にリセットや補正を実施されることはないが、ONUのタイマーはOLTからの時刻情報により時刻を合わせる動作を行う。
【0012】
OLTは下り方向にGATEというメッセージ信号を送信する。本メッセージ内にはこのメッセージを送信した時刻としてT1が書き込まれる。この送信時刻を“タイムスタンプ;Time Stamp(TS)”と言う。ONUはこのメッセージを受信すると、自装置のタイマーの現在時刻をこの時刻T1に設定する。GATEメッセージにはこのタイムスタンプ(TS)の他、ONUが上り方向にデータを送信する時刻である“スロットスタートタイム;Slot Start Time(SST)”と、データの長さである“スロットレングス;Slot Length(SL)”の情報が書き込まれている。
【0013】
図12は、非特許文献3に示されるGATEメッセージの送受信処理を示したものである。ONUは自タイマーがこのSSTになると、上り方向にデータを送信するが、その中にREPORTというメッセージを送信する。この際、OLTがGATEを送信した場合と同様に、送信時刻をメッセージ内に書き込む。図11においては、タイムスタンプ(TS)として時刻T1が書き込まれたGATEメッセージをONUが受信した時刻は、OLTタイマーで見てT2となる。また、ONUがREPORTメッセージを送信した時刻はOLTタイマーで見てT3となり、ONUタイマーで見てT4となる。また、REPORTメッセージをOLTが受信した時刻はOLTタイマーで見てT5となる。この時、伝送遅延(RTT)は、RTT=T2-T1+T5-T3,T3-T2=T4-T1、の関係から、RTT=T5-T4で計算できることになる。
【0014】
前記計算方式によれば、伝送遅延(RTT)はREPORTメッセージの送受信時刻のみで求められ、OLTの出力する特定信号(例えばGATEメッセージ)に対するREPORTメッセージの相対位相などは無関係になる。このため、OLTは前記ITU-T勧告G.983.1方式のような、基準位相に対する遅延値を測定する必要はなく、単純なタイムスタンプ値の比較のみで測定結果が得られる。また初期におけるONU起動時の遅延測定、および運用時の遅延値の補正を同一の計算方式で行うことが出来る。
【0015】
しかし、以上のような遅延測定を行う方式においては、OLTとONUのクロックに周波数偏差がある場合には、伝送遅延(RTT)の値が正確に得られない場合がある。
【0016】
図13は、OLTのクロック周波数がONUに比べ1/20、即ち5%高い場合に、RTTの計算値がどのように得られるかを示したものである。説明の簡単のため、OLTおよびONUにおけるそれぞれのタイマーの時刻を10:00などのように〜時〜分表示とした。ここで、実際にOLTのクロックで見たRTTの値は20分であるとする。図13において、10:00に送出されたGATEメッセージは10分後の10:10にONUに受信され、同時にONUタイマーは10:00に設定される。ここで、GATEメッセージに書き込まれたSSTに従い、ONUがREPORTメッセージを出力した時刻は20分後の10:20であったとする。ただしこの時刻はONUのタイマー上のものであり、OLTのタイマーはONUより5%早く進んでいるためGATEメッセージ受信からREPORTメッセージ送信までは21分であり、さらにOLTからONUへの片道分の伝送時間である10分が余分に経過しているため、OLTのタイマーでは10:31である。ここからOLTへ伝送される時間はOLTのタイマーで10分のため、REPORTメッセージの受信時刻はOLTタイマーで10:41となる。この場合、図13に示した計算方法ではRTTの値は21分となる。
【0017】
同様に、GATEメッセージの受信からREPORTメッセージの送信までの時間が更に2倍の40分となった場合の例を図14に示す。この場合のRTTの計算値は同様に処理を行った結果、22分となる。
【0018】
OLTは、各ONUからの上り方法データの受信時刻については、GATEメッセージに書き込んだSSTにRTTを加えた値を想定することになる。即ちOLTが実際のRTTの値を正確に認識していた場合、図13の例ではOLTは本来10:40から、図14の例では11:00からデータ受信用のスロットを用意すれば良い。しかし前記例で示したようにOLTとONU間にクロックの周波数偏差があり、またGATEメッセージの受信とREPORTメッセージの送信の時間差にばらつきがある場合には、各々の差が大きいほどRTTの測定誤差が大きくなる。従ってOLTから見たONUからの上りデータの受信時刻についても誤差が大きくなり、他のONUからの上りデータと多重化するための、マージン期間としてのガードタイムを大きく取る必要がある。
【0019】
ガードタイムを大きくすると、同じデータ量を伝送するために必要とする時間が長くなるため、実際の伝送速度に対する使用効率が低くなる。
【0020】
また、このMACフレーム方式では、ガードタイムを余分に取る別の要因として、可変データ長がある。ただし、この要因はやはり周波数偏差がある場合に問題となる。
【0021】
図15には図13と類似した例として、GATEメッセージによりONUが10:20に上りデータを送出する動作を示す。図13と異なるのは、上り方向のスロットレングス(SL)が20分相当であることだけである。OLTはGATEメッセージ中のSLとして20を書き込んでONUに送信したため、ONUはこの指示通りに自タイマーにて10:20から20分間データを送信する。従ってそのデータの送信が終了するのはONUタイマーにて10:40である。しかし、図13の例と同様、OLTのタイマーで見ればこの時刻は10:52である。また、OLTでのデータ受信終了時刻は11:02となる。正確なRTT=20、Slot Length=20から得られるデータ受信開始、および終了時刻はそれぞれ10:40および11:00であるから、データ送受信終了時刻は開始時刻に比べて、更に誤差が大きくなる。
【0022】
さらに、図16はSLが40分相当の場合であるが、この場合も同様に計算すると、データ受信終了時刻は11:23であり、論理的な終了時刻11:20からのずれは3分となり、図14、図15の例に比べずれが大きくなっている。
【0023】
このようなOLTにおける上りデータ受信終了時刻のずれが発生すると、次のスロットに割り当てるONUデータの受信開始時刻を後方にずらす必要が生じ、即ちガードタイムを拡大することになる。このずれの大きさもまた、周波数偏差とスロットレングス(SL)の可変範囲が大きいほど大きくなる。
【0024】
【非特許文献1】
ITU-T勧告G.983.1、「Broadband optical access systems based on Passive Optical Networks (PON)」、1998/10
【非特許文献2】
Onn Haran 他著、「Presentation Materials MPCP: Timing Model」、IEEE802.3ah Ethernet(登録商標) in the First Mile(EFM)Task Force March, 2002、p.6
【非特許文献3】
Dolors Sara 他著、「Presentation Materials MPCP: MPCP Baseline Proposal Architecture and Layering Model」、IEEE802.3ah Ethernet (登録商標)in the First Mile(EFM)Task Force March, 2002、p.7
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
以上まとめると、非特許文献1に示されたITU-T方式は、上り伝送帯域を効率良く使用するが、その前提は固定長セルで、かつOLTとONUの完全同期であり、MACフレームを直接伝送できないため、インタネット接続サービスを簡易に提供することが出来ない。
【0026】
また、非特許文献2,3に示されたIEEE方式は、直接MACフレームを伝送できるが、周波数偏差と、下りGATEメッセージに対する上りデータの受信開始時刻および受信終了時刻の変動量により、ガードタイムを大きく取る必要が生じ、効率的に伝送帯域を使用できない。
【0027】
この発明は前記に鑑みてなされたもので、OLTとONU間に周波数偏差があり、可変長のフレームデータを伝送する場合にも、上り伝送帯域を効率的に使用することができる光バースト送受信網における上り帯域使用方法を得ることを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、この発明にかかる光バースト送受信網における上り帯域使用方法は、動作クロック周波数が夫々非同期であるタイマーを夫々有し該タイマーによって自装置の時間を管理する親装置および複数の子装置を備え、親装置が第1の特定信号の送出時刻および子装置での第2の特定信号の送出予定時刻を含む第1の特定信号を各子装置に送信し、各子装置は第1の特定信号を受信すると、自装置のタイマーの時刻を第1の特定信号に含まれる該第1の特定信号の送出時刻に時刻合わせするとともに、この時刻合わせ時点から第1の特定信号に含まれる第2の特定信号の送出予定時刻までの時間をタイマーによって計時することにより前記送出予定時刻に第2の特定信号の送出時刻を含む第2の特定信号を親装置に送信し、親装置は子装置からの前記第2の特定信号に含まれる送出時刻と該第2の特定信号の親装置での受信時刻とに基づいて各子装置との距離に応じた伝送時間を測定するようにした光バースト送受信網における上り帯域使用方法において、親装置は、前記第1の特定信号の受信時刻から前記第2の特定信号の送出時刻までの遅延時間が各子装置毎に所定の一定時間となるような前記第2の特定信号の送出予定時刻を前記第1の特定信号に含ませて各子装置に送信するようにしたことを特徴とする。
【0029】
この発明によれば、親装置は、第1の特定信号の受信時刻から第2の特定信号の送出時刻までの遅延時間が各子装置毎に所定の一定時間となるような第2の特定信号の送出予定時刻を第1の特定信号に含ませて各子装置に送信するようにしたので、親装置から見た上りデータの受信予定時刻が変動することはなく、従来では必要である伝送遅延時間の変動によるガードタイムが不要となる。したがって、上り方向の伝送帯域を効率的に使用することが可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる光バースト送受信網における上り帯域使用方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0031】
実施の形態1.
実施の形態1では、従来技術においては任意の間隔としていた、GATEメッセージ受信時刻からREPORT送信時刻までの間隔Tofstを、ONU毎に固定(常に所定の一定時間)とするようにしたものである。
【0032】
以下、図1〜図4を用いて実施の形態1について説明する。図1は本発明を適用する光バースト送受信網(PON:Passive Optical Network)の構成を示すものである。この光バースト送受信網は、複数の子装置が伝送媒体および伝送帯域を共用し、親装置の帯域制御により各子装置が親装置へのデータを伝送するものであり、n個の子装置としてのONU(Optical Network Unit)10−1〜10−n(以下1つのONUを代表させるときは、ONU10と符号を付ける)と、1つの親装置としてのOLT(Optical Line Termination)20と、光ファイバおよび光合分波器等によって構成される伝送媒体としてのODN(Optical Distribution Network)30とを備えている。
【0033】
OLT20とONU10との動作クロック周波数は非同期であり、また、伝送されるフレーム形式としては、基本的には、MACフレームなどの可変長フレームを使用する。
【0034】
図2を用いて、本実施の形態1におけるOLT20〜ONU10間の伝送遅延(RTT:Round Trip Time)すなわち伝送時間の測定方法の基本的な動作について説明する。本測定方法においては、前提条件として、OLT20とONU10−1〜10−nとはそれぞれが独立に持つクロックにより動作するタイマーによって時刻を管理しており、動作クロックは非同期である。図2において、T1、T2、T3、T5はOLT20のタイマーによる時刻、T4はONU10のタイマーによる時刻である。OLT20のタイマーは動作中にリセットや補正を実施されることはないが、ONU10側のタイマーはOLT20からの時刻情報により時刻を合わせる動作を行う。
【0035】
OLT20は下り方向にGATEというメッセージ信号(第1の特定信号)を送信する。Gateメッセージ内にはこのGateメッセージを送信した時刻として、この場合、T1が書き込まれる。この送出時刻情報を“タイムスタンプ;Time Stamp(TS)”と言う。この場合、GATEメッセージ中に含まれるTS値を“TSd”とする。ONU10はGATEメッセージを受信すると、自装置のタイマーの現在時刻を送出時刻情報TSdで指定された値(この場合はT1)に設定(時刻合わせ)する。GATEメッセージには、送出時刻情報TSdの他、ONU10が上り方向にデータを送信する時刻である送出予定時刻情報としての“スロットスタートタイム;Slot Start Time(SST)”と、スロット(データ)の長さであるスロット長情報としての“スロットレングス;Slot Length(SL)”とが書き込まれている。
【0036】
図3はこのGATEメッセージの送受信処理を示したものである。ONU10は自タイマーの計時値がスロットスタートタイム(SST)で指定された時刻になると、上り方向にデータを送信するが、この送信データの送信の際にREPORTというメッセージ信号(第2の特定信号)を送信する。このREPORTメッセージには、OLT20がGATEメッセージを送信した場合と同様に、REPORTメッセージを送出した時刻を示すREPORTメッセージの送出時刻情報(ここでは“TSu”とする)が書き込まれる。
【0037】
図2においては、送出時刻情報TSdとして時刻T1が書き込まれたGATEメッセージをONU10が受信した時刻は、OLTタイマーで見てT2(=T1+RTT/2)となる。なお、RTTは、OLT20からONU10への伝送遅延時間(伝送時間)とONU10からOLT20までの伝送遅延時間(伝送時間)とを合計した、誤差のない純粋な伝送遅延時間(伝送時間)のことである。また、ONU10がREPORTメッセージを送信した時刻はOLTタイマーで見てT3(=T1+RTT/2+Tofst(1+Δf))となり、ONUタイマーで見てT4(=SST=TSu)となる。ΔfはOLT20とONU10との間の周波偏差である。また、REPORTメッセージをOLT20が受信した時刻はOLTタイマーで見てT5(T1+RTT+Tofst(1+Δf))となる。この時、OLT20で実際に計算される伝送遅延時間RTTm(RTT値)は、前述したように、RTTm=T2−T1+T5−T3,T3−T2=T4−T1、の関係から、RTTm=T5-T4で計算できることになる。
【0038】
ここで、OLT20とONU10に周波数偏差Δfが存在する場合、前記計算方法で得られるRTT値(RTTm)は、ONU10がGATEメッセージ受信により自装置のタイマーをセットする時刻(T1)からこれに対応したREPORTメッセージを送出する送出時刻T4までの時間Tofstの値に応じて異なり、RTTmは純粋な伝送遅延時間としてのRTTに対してTofst×Δfだけ加えたものとなる。すなわち、
RTTm=RTT+Tofst×Δf
となる。
【0039】
この理由は、ONU10がGATEメッセージを受信してからGATEメッセージ内の上り信号の送出予定時刻(SST)T4までのTofst分だけ、ONU10のタイマーにてカウントする期間に、OLT20のタイマーではTofst×(1+Δf)だけ時間が経過するからである。すなわち、この期間における両タイマーの誤差はTofst×Δfとなる。
【0040】
そこで、本発明によるPONにおける上り帯域使用方法では、GATEメッセージおよび各ONUのREPORTメッセージの位相関係を、図4に示すように、それぞれ固定位相となるように制御する。別言すれば、OLT20は、GATEメッセージのONU10での受信時刻からREPORTメッセージの送出時刻までの遅延時間Tofstが各ONU毎に所定の一定時間となるようなREPORTメッセージの送出時刻の送出予定時刻(SST)を各ONU毎に設定し、該設定した送出予定時刻(SST)を含むGATEメッセージを各ONUに送信するようにする。
【0041】
図4を用いてOLT20およびONU10−1、ONU10−2の動作を説明する。OLT20はONU10−1、ONU10−2に対し、それぞれGATEメッセージを送信し、GATEメッセージのONU10での受信時刻からREPORTメッセージの送出時刻までの遅延時間Tofstが常に一定になるよう、SSTの値を設定する。この場合、ONU10−1に対するSSTはTofst1(固定値)であり、ONU10−2に対するSSTはTofst2(固定値)である。
【0042】
ONU10−1およびONU10−2は、それぞれに対するGATEメッセージを受信すると、そのSSTの値を基に得られるデータ送信開始時刻(送出予定時刻)の時点にREPORTメッセージを送信する。その結果、1つのONUに着目した場合、GATE受信時刻からREPORT送信時刻までの時間間隔は常に一定となる。例えば、ONU10−1の場合はTofst1で常に一定となり、ONU10−2の場合はTofst2で常に一定となる。
【0043】
OLT20とONU10−1との周波数偏差をΔf1とし、OLT20とONU10−2との周波数偏差をΔf2とし、OLTクロックで測定したONU10−1およびONU10−2の本来のRTTをRTT1、RTT2とし、実際に遅延測定処理をした結果をRTTm1、RTTm2とすると、
RTTm1=RTT1+Tofst1×Δf1、
RTTm2=RTT2+Tofst2×Δf2
であるから、Tofst1およびTofst2が固定値であれば、遅延測定結果RTTm1、RTTm2も夫々固定値となる。
【0044】
実際には伝送路遅延の経時変化などにより実際の遅延時間が変動する要素もある。このため、本実施の形態1においては、OLT20は、GATEメッセージを、各ONU毎に所定の一定間隔で、各ONUに送信することにより、伝送遅延時間RTTmの測定を一定間隔で繰り返し実行するようにしている。そして、測定周期を適切に選択することにより、長周期変動に追従し、短周期変動を抑圧することで、遅延変動への対応を最適化することが出来る。
【0045】
ONU毎の遅延測定結果が一定であれば、ガードタイムの要素は、GATEメッセージ受信時とREPORT送信時刻との相対時間差による誤差と、前のデータスロットにおけるデータ終了時刻とGATEメッセージ送信時との相対時間差による誤差だけであり、OLT20から見た上りデータの受信予定時刻が変動することはない。従って、本実施の形態1によれば、従来では必要である伝送遅延時間の変動によるガードタイムが不要となる。
【0046】
以上のように、本実施の形態1によれば、各ONU10−1〜10−nのRTT測定値の変動に起因するガードタイムが不要となるため、上り方向の伝送帯域を効率的に使用することが可能となる。また、RTT測定を周期的に実施するため、実際の伝送遅延の変動にも対応可能となる。
【0047】
実施の形態2.
本実施の形態2は、実施の形態1における遅延測定方式において、GATEメッセージのONU10での受信時刻からREPORTメッセージの送出時刻までの遅延時間Tofst、すなわちSSTの値を適用可能範囲の最小値としたものである。
【0048】
図5に、実施の形態2によるGATEメッセージと各ONUのREPORTメッセージとの位相関係を示す。実施の形態2においては、OLT20はRTT測定用として各ONUに対して与えるスロットを通知するSSTの値を、適用可能な範囲内の最小値として設定する。その他のOLT20、ONU10の動作は実施の形態1と同じである。
【0049】
実施の形態1の説明から分かるように、実際に遅延測定処理をした結果のRTTmは、本来のRTTと周波数偏差Δf、GATEメッセージとREPORTメッセージとの間隔Tofstを用いて、RTTm=RTT+Tofst×Δfで表される。従って、このTofstが適用可能な最小値Minである場合に、RTTmは本来のRTT値に最も近い値となる。
【0050】
このRTTmとRTTの差と、Tofstの関係をグラフに表すと、図6のようになる。周波数偏差Δfの範囲を±Limとし、Tofstの適用可能な最大値をMaxとした場合、RTTmとRTTの差が最小値Minの場合のRTTmとRTTの差を±Pminとし、最大値Maxの場合は±Pmaxとする。
【0051】
RTTmとRTTの差が帯域使用効率に与える影響について説明する。図13などで説明したように、RTTmとRTTのずれは、OLT20から見たRTTを基準にした上りデータの受信予定時刻と、実際の受信時刻のずれに等しい。従って、図6のRTTm-RTTの値は、RTTを基準にした上りデータの受信時刻のずれをも表す。つまりRTTを基準に受信予定時刻を計算した場合、周波数偏差が未知であるなら±Pmaxのずれが実際には生じる可能性がある。またTofst=Maxで測定したRTTmを基準に受信予定時刻を計算した場合には、例えば周波数偏差が−Limの場合、RTTm-RTTは図中の点Bの値であり、実際には全ての上りデータは全てプラス方向にしか到着しないのであるが、周波数偏差は未知であるため、OLT20はマイナス側のずれも考慮しなくてはならない。この場合に想定するずれは±2Pmaxとなる。同様にTofst=Minで計算したRTTmを基準に受信予定時刻を計算した場合には想定しなければならないずれは±(Pmax+Pmin)である。
【0052】
図6からも明らかなように、2Pmax>Pmax+Pminであり、Tofst=Minで測定したRTTmを用いた場合に、最も受信予定時刻とデータの実際の受信時刻とのずれの想定値を最も小さくすることができる。従って、前後の上りデータとのガードタイムも最小化できるため、伝送帯域をより効率的に使用できる。
【0053】
このように、実施の形態2によれば、遅延測定値RTTmと実際の伝送路遅延との誤差を最も小さくできるため、その誤差に基づくデータの受信予定時刻の誤差も最小化でき、ガードタイムも最小化できるため、伝送帯域をより効率的に使用することができる。
【0054】
また、OLT20では、OLT20との周波数偏差Δfが大きいONUほど、GATEメッセージとREPORTメッセージとの間隔Tofstが小さくなるようなSST値をGATEメッセージに含ませて各ONUに送信するようにすれば、各ONU間で遅延測定値RTTmと実際の伝送路遅延との誤差を一定にすることができ、これによりガードタイムの設定の際にマージンを大きくとる必要がなくなり、結果的にガードタイムを小さくすることができる。
【0055】
実施の形態3.
本実施の形態3においては、実施の形態2における遅延測定方式をさらに拡張し、GATEメッセージからREPORTメッセージまでの間隔Tofstを適用可能範囲の最小値Minとした場合と、最大値Maxとした場合とで、RTTmをそれぞれ測定し、各測定結果を用いて、実際のRTT値および周波数偏差Δfを推定するようにしている。
【0056】
図7に、実施の形態3によるGATEメッセージと各ONUのREPORTメッセージとの位相関係を示す。
【0057】
実施の形態3においては、OLT20は各ONU10−1〜10−nに対して、Tofst=Min、およびTofst=Maxの両方でREPORT送信のためのGATEメッセージを送る。各ONU10−1〜10−nは、これら各2つのGATEメッセージに従ってREPORTメッセージを返送する。この際、上りスロットの割り当ては1つのGATEメッセージで同時に行っても良いし、別々のGATEメッセージによって行っても良い。そして、OLT20はTofst=Minの時の遅延測定値RTTmaと、Tofst=Maxの時の遅延測定値RTTmbをそれぞれ記憶する。
【0058】
RTTmaおよびRTTmbは、本来の伝送遅延時間RTT、周波数偏差Δfを用いて、
RTTma=RTT+MIN×Δf …(1)
RTTmb=RTT+Max×Δf …(2)
と表され、これらの関係式を用いて
Δf=(RTTmb−RTTma)/(Max-Min) …(3)
が成立する。したがって、この式(3)から周波数偏差Δfが求められる。また、求められたΔfを用いれば、上記式(1)あるいは式(2)を用いて、RTTの値が求められる。
【0059】
実施の形態2でも説明したように、データ受信予定時刻と実際のデータ受信時刻のずれは、周波数偏差ΔfとGATEメッセージ−REPORTメッセージ間の時間差つまりTofstで定まるため、上記で得られたRTTおよびΔfを用いれば、データ受信予定時刻と実際のデータ受信時刻のずれを予測して、データ受信予定時刻を実際の受信時刻に一致させることができる。すなわち、上記で得られたRTTおよびΔfを用いて、実施の形態1でのTofst値、すなわちSST値を決定するようにする。
【0060】
例えば、図5に示したように、時刻T1に送信したGATEメッセージにSST=Tofstで上りデータを送信するように指示した場合、受信時刻T5は、既知のT1,Tofst,RTT,Δfを用いて
T5=T1+RTT+Tofst×(1+Δf)で求められる。
【0061】
この際には、RTT測定およびTofstの可変範囲に基づく、受信時刻の誤差の要因は0にできるため、それに対応したガードタイムの配置も不要となる。また、各ONUに割り当てたSL値を用いれば、さらに受信データの終了時刻も予測可能であり、データ長の可変範囲に基づくデータ終了時刻の誤差も0にすることができる。
【0062】
このように実施の形態3によれば、周波数偏差Δf、GATEメッセージ−REPORTメッセージ間時間差Tofst、上りデータ長SLの可変範囲に基づく、上りデータの受信開始時刻および受信終了時刻を誤差なく予測可能となるので、ガードタイムをほぼ0にすることができ、伝送帯域を効率的に使用することができる。
【0063】
なお、上記実施の形態3では、2つの異なるTofst値として、最大値Maxおよび最小値Minを用いるようにしたが、異なる2つの値であれば、最大値Maxおよび最小値Minに限らず、最大値Max〜最小値Min間の任意の値を用いるようにしてもよい。
【0064】
実施の形態4.
本実施の形態4では、Tofst値の大小とデータ長(スロット長)SLの大小に応じて、OLT20におけるデータ受信開始時刻のずれ量の最大値とデータ受信終了時刻のずれ量の最大値を予測し、予測値に応じたガードタイムを設定する。
【0065】
図8に実施の形態4によるGATEメッセージと各ONUのREPORTメッセージとの位相関係を示す。
【0066】
実施の形態4においては、OLT20は、自己が送信したGATEメッセージ内の情報、すなわち、GATEメッセージの送出時刻情報(TS)、送出予定時刻情報(SST)およびスロット長情報(SL)を記憶しておき、記憶したSST値とTS値との差から各ONUからの上りデータがGATEメッセージからどのくらいの時間差をもって送信されるか、すなわちTofst値を求め、さらに記憶したSL値から各ONUからの上りデータの長さを求め、求めたTofst値およびデータ長さの値が小さいほど上りデータの受信予定時刻からのずれが小さく、大きいほど受信予定時刻からのずれが大きくなるようにガードタイムを設定する。
【0067】
図8において、DATAaの受信開始はTofstAによって、またDATAaの受信終了はTofstA+SLによって、またDATAbの開始はTofstBによってその誤差の可能性の範囲が決まる、このため、これら誤差の可能性の範囲を例えば順にTj2〜Tj4とした場合、図8の場合はTj2<Tj3<Tj4となる。また同様にDATAcの終了のずれ量をTj1とすれば、DATAcとDATAa間のガードタイムGTaは、(Tj1+Tj2)/2に、DATAaとDATAb間のガードタイムGTbは、(Tj3+Tj4)/2となる。
【0068】
このように実施の形態4によれば、常に最大のTofstあるいはデータ長SLを想定したガードタイムではなく、その時々のTofstあるいはデータ長SLに応じて必要最小限のガードタイムを可変設定できるため、伝送帯域の効率的な使用が可能となる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、親装置は、第1の特定信号の受信時刻から第2の特定信号の送出時刻までの遅延時間が各子装置毎に所定の一定時間となるような第2の特定信号の送出予定時刻を第1の特定信号に含ませて各子装置に送信するようにしたので、親装置から見た上りデータの受信予定時刻が変動することはなく、従来では必要である伝送遅延時間の変動によるガードタイムが不要となる。したがって、上り方向の伝送帯域を効率的に使用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明を適用する光バースト送受信網の構成例を示す概念的ブロック図である。
【図2】 OLT〜ONU間の伝送遅延RTTの基本的な測定動作を説明するためのタイムチャートである。
【図3】 OLT〜ONU間でのGATEメッセージの送受信処理を示した図である。
【図4】 実施の形態1による伝送遅延RTTmの測定動作を説明するためのタイムチャートである。
【図5】 実施の形態2による伝送遅延RTTmの測定動作を説明するためのタイムチャートである。
【図6】 RTTmとRTTの差とTofstの関係を表す図である。
【図7】 実施の形態3による伝送遅延RTTmの測定動作を説明するためのタイムチャートである。
【図8】 実施の形態4の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図9】 従来技術を示す図である。
【図10】 従来技術によるデータのフォーマットを示す図である。
【図11】 他の従来技術によるOLT〜ONU間の伝送遅延RTTの基本的な測定動作を説明するためのタイムチャートである。
【図12】 OLT〜ONU間でのGATEメッセージの送受信処理を示した図である。
【図13】 従来技術の問題点を説明するためのタイムチャートである。
【図14】 従来技術の問題点を説明するためのタイムチャートである。
【図15】 従来技術の問題点を説明するためのタイムチャートである。
【図16】 従来技術の問題点を説明するためのタイムチャートである。
【符号の説明】
10(10−1〜10−n) ONU(子装置)、20 (OLT)親装置、30 ODN。

Claims (6)

  1. 動作クロック周波数が夫々非同期であるタイマーを夫々有し該タイマーによって自装置の時間を管理する親装置および複数の子装置を備え、親装置が第1の特定信号の送出時刻および子装置での第2の特定信号の送出予定時刻を含む第1の特定信号を各子装置に送信し、各子装置は第1の特定信号を受信すると、自装置のタイマーの時刻を第1の特定信号に含まれる該第1の特定信号の送出時刻に時刻合わせするとともに、この時刻合わせ時点から第1の特定信号に含まれる第2の特定信号の送出予定時刻までの時間をタイマーによって計時することにより前記送出予定時刻に第2の特定信号の送出時刻を含む第2の特定信号を親装置に送信し、親装置は子装置からの前記第2の特定信号に含まれる送出時刻と該第2の特定信号の親装置での受信時刻とに基づいて各子装置との距離に応じた伝送時間を測定するようにした光バースト送受信網における上り帯域使用方法において、
    親装置は、前記第1の特定信号の受信時刻から前記第2の特定信号の送出時刻までの遅延時間が各子装置毎に固定の常に一定の時間となるような前記第2の特定信号の送出予定時刻を前記第1の特定信号に含ませて各子装置に送信するようにしたことを特徴とする光バースト送受信網における上り帯域使用方法。
  2. 前記第1の特定信号を、各子装置毎に所定の一定間隔で、各子装置に送信することにより、前記伝送時間の測定を一定間隔で実行することを特徴とする請求項1に記載の光バースト送受信網における上り帯域使用方法。
  3. 前記第1の特定信号の受信時刻から前記第2の特定信号の送出時刻までの遅延時間が、適用可能な範囲の最小値となるようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の光バースト送受信網における上り帯域使用方法。
  4. 親装置との周波数偏差が大きい子装置ほど、前記第1の特定信号の受信時刻から前記第2の特定信号の送出時刻までの遅延時間が小さくなるような前記第2の特定信号の送出予定時刻を前記第1の特定信号に含ませて各子装置に送信するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の光バースト送受信網における上り帯域使用方法。
  5. 親装置は、前記第1の特定信号の受信時刻から前記第2の特定信号の送出時刻までの遅延時間として2つの異なる値を設定し、前記遅延時間が設定した2つの異なる値をなるような前記第2の特定信号の送出予定時刻を夫々含む2つの第1の特定信号を各子装置に送信し、該2つの第1の特定信号に従って子装置から送信される第2特定信号の受信に基づく2つの伝送時間の測定結果を基に親装置と子装置との動作クロック周波数の偏差を演算し、この演算結果に基づいて前記所定の一定時間を決定することを特徴とする請求項1または2に記載の光バースト送受信網における上り帯域使用方法。
  6. 前記第1の特定信号には、各子装置に割り当てるスロット長も含まれており、
    親装置は、第1の特定信号に含まれるスロット長と、第1の特定信号に含まれる前記第1の特定信号の送出時刻から子装置に割り当てたスロットの送出予定時刻までの時間長とに基づいて、次に割り当てるスロットの送出予定時刻を設定することを特徴とする請求項1または2に記載の光バースト送受信網における上り帯域使用方法。
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