JP2009064737A - 可逆形電磁接触器のインターロック装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】可逆形電磁接触器に適用するインターロック装置を、電磁接触器のフレームに掛止するフック5eを一体に形成した分割ケース5a,5bからなるユニットケースと、該ユニットケースを貫通して左右へスライド可能に支持した鎖錠コマ5c(両端のコーナーをR状にテーパーカットした略小判形の形状)と、該鎖錠コマを自由状態で中立位置に付勢する復帰ばね(線条ばね)5dとの組立体で構成し、左右に並ぶ電磁接触器の間に介装した組立状態ではユニットケースから側方に突き出す鎖錠コマ5cの両端部を電磁接触器の可動接触子ホルダ側面に形成した凹溝に遊嵌し、一方の電磁接触器が投入動作した際には、この投入動作に従動してスライドする鎖錠コマを他方の電磁接触器の可動接触子ホルダに形成した凹溝に押し込んで該電磁接触器の投入動作を阻止する。
【選択図】 図1
Description
次に、特許文献1に開示されているインターロック装置を図6,図7に示す。図において、1,2は可逆形電磁接触器を構築する電磁接触器、3は左右に配置した電磁接触器1と2の間に介装して相互連係したインターロック装置、4はインターロック装置3を取付位置に固定するジョイントブロックである。
ここで、インターロック装置3は、分割ケース3a,3bを左右に突き合わせた二つ割り構造のユニットケースに、背中合わせに重ねて上下可動に配した左右一対の鎖錠コマ3c,3dと、該鎖錠コマ3c,3dの下端側に形成したテーパー面に対向して左右へ移動可能に案内支持した鎖錠ピン3eと、鎖錠ピン3eを中立位置(センター位置)に付勢する一対の復帰ばね3fの各部品を収容し、分割ケース3aと3bをビス3gで締結した組立構造になり、ユニットケースの左右壁面に開口した角穴を通じて鎖錠コマ3c,3dのレバー(3d−1は鎖錠コマ3dのレバー)が側方に突き出している。また、ユニットケースの左右側面には位置決め突起3a−1,3b−1が、また前後端面にはジョインブロック4に掛止する係合爪3a−2,3b−2が形成されている。
そして、上記のインターロック装置3を電磁接触器1と2の間に装着した状態では、ユニットケースから左右に突き出した鎖錠コマ3c,3dのレバー先端が電磁接触器1,2の可動接触子ホルダ(上下動式)の側面に開口した凹溝(横穴)に嵌合し、電磁接触器の投入動作に連動して上下動する。
上記構成になるインターロック装置3の機能,動作は特許文献1にも詳しく述べられており、電磁接触器1,2のいずれか一方(例えば左側の電磁接触器1)が投入動作すると、その電磁接触器の可動接触子ホルダの動きに連動してインターロック装置3の鎖錠コマ3cが下降し、そのテーパー面で押された鎖錠ピン3eが初期の中立位置から右側に移動して鎖錠コマ3dの下方側に押し込まれる。これにより、電磁接触器2は接点OFFの位置に拘束されて投入動作ができなくなる。また、電磁接触器1と2が同時に投入動作しようとすると、左右の鎖錠コマ3cと3dに跨がって中立位置に停止している鎖錠ピン3eが双方の鎖錠コマ3c,3dの動きを拘束して電磁接触器の同時投入を阻止する。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、従来構造と比べて少ない部品点数,組立工数で構築できるように改良した可逆形電磁接触器のインターロック装置を提供することを目的とする。
また、前記の鎖錠コマはその両端コーナーをテーパーカットした略小判形の形状であり、かつ復帰ばねを線条ばねとして鎖錠コマの中心を上下方向に貫通させた上で、線条ばねの両端をユニットケース内部のセンター位置に保持させる(請求項2)。
さらに、前記ユニットケースは前後に二分割してねじ締結した二つ割り構造で、その分割ケースの突き合わせ端部に鎖錠コマの両端が出没する窓穴,および鎖錠コマをスライド可能に案内支持する支持面を形成するとともに、さらにユニットケースの前後端から左右側方に突き出して電磁接触器のフレームに掛止する略L字状のフックを一体に形成した構造になる(請求項3)。
しかも、本発明の構成では、ユニットケースに1個のスライド式鎖錠コマと1本の線状ばねの僅か二つの部品を装備してインターロック機構を構築し、さらにユニットケース自身に設けたフックを介して左右に並ぶ電磁接触器に掛止固定するようにしたので、別部品のジョイントブロックも不要となる。これにより、従来構造と比べて部品点数,組立工数を半数以下に削減して構築した、低コストのインターロック装置を提供できる。
まず、図1および図2に示す実施例のインターロック装置5は、前後二つ割りの分割ケース5a,5bを突き合わせてねじ締結したモールド樹脂製のユニットケースと、該ユニットケースを左右に貫通して矢印方向へスライド可能に案内支持した1個の鎖錠コマ5cと、該鎖錠コマ5cの中心を上下に貫通してその両端をユニットケースに支承した線条ばね製の復帰ばね5dとの組立体で構成され、かつユニットケースの分割ケース5a,5bには前後端から左右に張り出す略L字状のフック5eが一体に形成されている。
ここで、分割ケース5a,5bの突き合わせ端部には鎖錠コマ5cの両端部が側方に突き出す窓穴が開口し、その内側には鎖錠コマ5cを左右スライド可能に案内する支持面5f、および鎖錠コマ5cに嵌挿した復帰ばね5dの上下両端をケース内部のセンター位置に支持するばね支承部5gが形成されている。また、分割ケース5aと5bは、その突き合わせ端部に2本の締結ねじ6を螺合して締結する。なお、5hはユニットケースの左右壁面に形成した位置決め用突起である。
そして、このインターロック装置5を可逆形電磁接触器に組み付けるには、図3,図4で示すように左右の電磁接触器1と2の間に介装し、ここで前記の位置決め用突起5hを電磁接触器1,2のフレーム側壁に形成した凹状の受座(電磁接触器1の受座1aのみ示す)に嵌め合わせて位置決めした上で、ユニットケースの前後端から突き出したフック5eの先端爪部を電磁接触器1,2のフレーム前後壁面に形成した係合溝1b,2bに掛止して定位置に固定する。
次に、前記インターロック装置5の機能,動作を図5(a),(b)により説明する。まず、図5(a)は電磁接触器1と2の間にインターロック装置5を装着して構築した可逆形電磁接触器の組立状態(電磁接触器1,2はいずれもOFF)を表し、この状態ではインターロック装置5の鎖錠コマ5cが復帰ばね5dにより中立位置に保持され、かつユニットケースから左右側方に突き出した鎖錠コマ5cの両端部(R状コーナー部)が、電磁接触器1,2の可動接触子ホルダ1c、2cの側面に形成されている付属品の連結用凹溝(横向きの窪み)1d,2dに進入して浅めに遊嵌している。
また、電磁接触器1と2を同時に投入しようとすると、中立位置に停止して両端部が接触子ホルダの凹溝1d,2dに突き出している鎖錠コマ5cがストッパとして働き、電磁接触器1および2の同時投入を阻止する。
上記の動作説明で判るように、図示実施例のインターロック装置5は、1個の鎖錠コマ5cと1本の線条ばね(復帰ばね5d)との二つの部品だけで電磁接触器1と2の間を機械的にインターロックすることができ、図6に示した従来構造と比べて部品点数は半数以下で済む。さらに、インターロック装置5を電磁接触器1,2に掛止するフック5eがユニットケースと一体に形成されているので、従来構造で必要とする別部品のジョイントブロック4(図6参照)が不要となり、これによりコストを大幅に低減して製品を安価に提供できる。
1c,2c 可動接触子ホルダ
1d,2d 凹溝
5 インターロック装置
5a,5b 分割ケース
5c 鎖錠コマ
5d 線条ばね製の復帰ばね
5e フック
6 締結ねじ
Claims (3)
- 左右に配置した電磁接触器の間に介装して両電磁接触器の同時投入動作を機械的に阻止する可逆形電磁接触器のインターロック装置であって、
電磁接触器のフレームに掛止するフックを備えたユニットケースと、該ユニットケースを貫通して左右へスライド可能に支持した鎖錠コマと、該鎖錠コマを自由状態で中立位置に付勢する復帰ばねとの組立体で構成し、左右に並ぶ電磁接触器の間に介装した組立状態ではユニットケースから突き出す鎖錠コマの両端部を電磁接触器の可動接触子ホルダ側面に形成した凹溝に臨ませて浅めに遊嵌し、一方の電磁接触器が投入動作した際には、この投入動作に従動してスライドする鎖錠コマを他方の電磁接触器の可動接触子ホルダに形成した凹溝に押し込んで該電磁接触器の投入動作を阻止するようにしたことを特徴とする可逆形電磁接触器のインターロック装置。 - 請求項1に記載のインターロック装置において、鎖錠コマはその両端コーナーをテーパーカットした略小判形の形状であり、かつ復帰ばねを線条ばねとして鎖錠コマの中心を上下方向に貫通させた上で、線条ばねの両端をユニットケース内部のセンター位置に保持したことを特徴とする可逆形電磁接触器のインターロック装置。
- 請求項1に記載のインターロック装置において、ユニットケースは前後に二分割してねじ締結した二つ割り構造で、その分割ケースの突き合わせ端部に鎖錠コマの両端が出没する窓穴,および鎖錠コマをスライド可能に案内支持する支持面を形成し、さらにユニットケースの前後端から左右側方に突き出して電磁接触器のフレームに掛止する略L字状のフックを一体に形成したことを特徴とする可逆形電磁接触器のインターロック装置。
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