JP2009062891A - クライオパネル - Google Patents

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Abstract

【課題】排気速度と凝固・吸着効率を向上させたクライオパネルを提供することを課題とする。
【解決手段】クライオパネル10は、真空容器2の上部開口2Aから見た平面視において、伝熱板11を中心とする放射状に配置されるパネル片12Aを含む。6つのパネル片12Aは、すべて同一形状であり、各パネル片12Aの対称軸は、伝熱板11を中心として放射状に等間隔で配置される。すなわち、各パネル片12Aは、真空容器2の上部開口2Aから見た平面視において、カップ型のシールド4の中心軸を中心として放射状に等間隔で配置される。この12枚のパネル片12Aを含むパネル部12は、ガス流入方向に3段配設され、支持部材11によって36枚のパネル片12Aが支持される。
【選択図】図1

Description

本発明は、クライオポンプに用いられるクライオパネルに関する。
半導体製造装置では、高真空を実現するためにクライオポンプが用いられている。クライオポンプは、真空容器内のクライオパネルを冷却し、分子を凝固又は吸着させることによって高真空を実現する。
従来のクライオパネルは、冷却機のステージに結合され、表面がガス流入方向に向けて(水平に)配設される円板状パネルと、この円板状パネルの裏面側に配設されてガス流入方向の下流の方向に延伸する複数の細長板状パネルとを備える。
処理チャンバ内の気体は、真空容器の上部開口より流入し、水分子は主にクライオパネルの上方に配設されるルーバで凝固され、水分子以外のアルゴンや窒素は主に円板状パネルで凝固され、極低温で凍結しない水素やヘリウム等は、細長板状パネルの両面に形成される吸着層に吸着される(例えば、特許文献1参照)。
また、円錐型のパネルをガス流入方向に沿って複数段配設したクライオパネルも提案されている。この円錐型のパネルは、円錐形状の斜面を一定幅で切り取った円環状のパネルであり、このような円錐型のパネルがガス流路方向に沿って複数段配設することが提案されている(例えば、特許文献2参照)
特開平2−308985号公報 米国特許出願公開第2006/0064990号明細書
ところで、クライオポンプの主要性能である排気速度を向上させるためには、水素分子が吸着層に吸着される確率を向上させなければならない。
しかしながら、特許文献1記載のクライオパネルでは、吸着層が形成される細長板状パネルは、円板状パネルの裏面側(ガス流入方向において円板状パネルよりも下流側)だけに設けられており、また、平面視において、真空容器内で平板状パネルが占める面積比率が大きいため、構造上、排気速度が制限されていた。また、細長板状パネルは、円板状パネルの陰となる真裏では、特に凝固・吸着効率が低かった。
また、特許文献2記載のクライオパネルは、真空容器の上部開口から見て円環状であるため、ガス流路の上流側から下流側にかけて十分な流路が確保されず、これは特に、円環形状の中央側と、各段のパネルの陰において顕著であった。このため、下流側における通気性が低下し、凝固・吸着効率が低かった。
そこで、本発明は、排気速度と凝固・吸着効率を向上させたクライオパネルを提供することを目的とする。
本発明の一局面のクライオパネルは、ガス流入口を有する真空容器と、前記真空容器内に配設されるステージを有し、当該ステージを冷却する冷凍機とを備え、前記ガス流入口から前記真空容器内に流入する分子を凝固又は吸着させるクライオポンプに用いるクライオパネルであって、前記ステージにより保持されて冷却され、前記ガス流入口の開口面に向けて配置される伝熱板と、前記伝熱板によって支持され、一方の面が前記ガス流入口の開口面に向けて配置される複数の板状のパネル片を含むパネル部であって、前記ガス流入口から見た平面視において、各パネル片が前記伝熱板を中心とする放射状に配置されるパネル部とを備える。
また、前記パネル部の各パネル片は、左右線対称であるとともに、すべて同一形状であり、各パネル片の対称軸は、前記伝熱板を中心として放射状に配置されてもよい。
また、前記パネル部の各パネル片は、等間隔で放射状に配置されてもよい。
また、前記クライオポンプの前記ステージは、前記ガス流入口から見た平面視における横方向から前記真空容器内に導入されており、前記パネル部の各パネル片は、前記ステージと干渉しない領域において、放射状に等間隔で配置されてもよい。
また、前記パネル片は、前記ガス流入口から見た平面視に対する側面視において互いに角度を有するように複数片が重ねられてもよい。
また、前記パネル部の各パネル片は、前記ガス流入口から見た平面視において、放射方向に複数列接続されてもよい。
また、前記パネル部は、前記ガス流入方向に複数段配設されてもよい。
本発明によれば、排気速度と凝固・吸着効率を向上させたクライオパネルを提供できるという特有の効果が得られる。
以下、本発明のクライオパネルを適用した実施の形態について説明する。
「実施の形態1」
図1は、実施の形態1のクライオパネルが用いられるクライオポンプの構造を示す図である。クライオポンプ1は、真空容器2、冷凍機3、シールド4、及びクライオパネル10を含む。
真空容器2は、上部開口2Aを介して、例えば、スパッタ装置やイオン注入装置等の半導体製造装置のプロセスチャンバ(図示せず)に接続される。真空容器2の内部には、冷凍機3のシリンダ(符号6及び7)、シールド4、及びクライオパネル10が配設される。
なお、真空容器2には、粗引き用のポンプ及びパージガス導入用の配管(共に図示せず)が接続され、また、真空容器2とプロセスチャンバとの間にはゲートバルブ(図示せず)が配設される。
冷凍機3には、圧縮機5が接続される。
圧縮機5は、ヘリウムガス等の冷媒ガスを昇圧して冷凍機3に送り、また冷凍機3で断熱膨張した冷媒ガスを回収して再び昇圧する。
冷凍機3は、2段式のGM(Gifford-McMahon)型冷凍機であり、第1段シリンダ6、第2段シリンダ7、及びモータ(図示せず)を含む。第1段シリンダ6と第2段シリンダ7には、互いに連結される第1段ディスプレーサ6A及び第2段ディスプレーサ(図示せず)がそれぞれ内蔵されており、モータによって図中上下方向に往復動されることにより、断熱膨張による寒冷が発生される。
第1段シリンダ6の外周には、第1段冷凍ステージ8Aが接続される。シールド4は、この第1段冷凍ステージ8Aによって保持される。
このシールド4は、真空容器2の輻射熱からクライオパネル10を保護するためのカップ形状の部材であり、上部開口にルーバ9が配設される。また、このルーバ9は、真空容器2の上部開口2Aに近接して配設される。シールド4及びルーバ9は、第1段冷凍ステージ8Aによって30〜100Kに冷却される。
また、第2段シリンダ7の外周には、第2段冷凍ステージ8Bが接続される。クライオパネル10は、この第2段冷凍ステージ8Bによって保持され、10〜20Kレベルに冷却される。
ここでは、プロセスチャンバ内に、水分子、アルゴン、窒素、水素、ネオン、及びヘリウムが存在するものとして説明する。シールド4及びルーバ9を30〜100Kに冷却すると共に、クライオパネル10を10〜20Kレベルに冷却すると、水分子は主にシールド4及びルーバ9で凝固され、水分子以外のアルゴンや窒素は主にクライオパネル10で凝固される。また、水素、ネオン、ヘリウム等は主にクライオパネル10の表面に形成される活性層(層状の活性炭、以下同様)に吸着される。これにより、プロセスチャンバは排気されて高真空に保持される。
また、プロセスチャンバ内のガスは、上部開口2Aを介して真空容器2内に流入する。ここでは、ガスの流入方向とは、真空容器の上部開口2Aから下に向かう方向とし、上部開口2Aの側を上流側、シールド4の底部の側を下流側と称する。これは、すべての図面において共通である。
なお、図1に示すクライオポンプは、第1段冷凍ステージ8A及び第2段冷凍ステージ8Bが真空容器2の下方向から挿入される、いわゆる縦型のクライオポンプである。
図2は、実施の形態1のクライオパネルを示す図であり、(a)は正面図、(b)及び(c)は要部を示す斜視図、(d)及び(e)は要部を示す平面図及び側面図である。図2(a)において、クライオパネル10の上方にルーバ9(図1参照)が配設され、下方にシールド4(図1参照)の底部が位置する。
図3は、図2に示すクライオパネルを示す平面図である。この図3は、真空容器2(図1参照)の上部開口2Aから見た平面視におけるクライオパネル10を示す。
図2(a)に示すように、クライオパネル10は、伝熱板11とパネル部12とを含む。伝熱板11は、第2段冷凍ステージ8Bによって保持され、冷却される。パネル部12は、複数のパネル片12Aによって構成されており、各パネル片12Aは、伝熱板11にリベット及びネジ止め、又は半田付けにより固定される。
図2(b)に示すように、伝熱板11は、コの字型に折り曲げられた板状体で構成される支持部材11Aと、取付台11Bとを含む。図2(b)には、パネル片12Aを取り付けるための取付台11Bが3段配設される形態を示す。支持部材11Aの頂部には、第2段冷凍ステージ8Bにネジ止めするための孔部11aが2つ形成されている。また、取付台11Bは、支持部材11Aに溶接されており、パネル片12Aをリベット及びネジ止めするための孔部11bを有する環状の部材である。孔部11bは、1つのパネル片12Aに対して2つ形成されている。
なお、伝熱板11は、平面視における中心が、カップ型のシールド4の中心軸上に位置するように第2段冷凍ステージ8Bに取り付けられており、また、すべての取付台11Bの中心もカップ型のシールド4の中心軸上に位置される。
図2(c)乃至(e)に示すように、パネル片12Aは、基部12a及び延出部12bを有し、延出部12bは、基部12aに対して角度θだけ折り曲げられている。この角度θは、例えば、20度に設定される。このパネル片12Aは、平面視において左右線対称であり、基部12aには、取付台11Bにネジ止めするための孔部12cが形成されている。
なお、伝熱板11及びパネル部12は、共に銅製で、めっき仕上げが施される。パネル片12Aの表面及び裏面には、水素、ネオン、ヘリウム等を吸着させるための活性層が形成されるが、ここでは図の簡略化のために省略する。伝熱板11には活性層は形成されない。
図3に示すように、クライオパネル10は、真空容器2の上部開口2Aから見た平面視において、伝熱板11を中心とする放射状に配置されるパネル片12Aを含む。6つのパネル片12Aは、すべて同一形状であり、各パネル片12Aの対称軸は、伝熱板11を中心として放射状に等間隔で配置される。すなわち、各パネル片12Aは、真空容器2の上部開口2Aから見た平面視において、カップ型のシールド4の中心軸を中心として放射状に等間隔で配置される。
また、図2(a)及び図3(b)に示すように、パネル片12Aは、2枚ずつ重ねられた状態で支持部材11に取り付けられる。このように重ねられる一対のパネル片12Aは、基部12a同士が当接した状態で、互いの延出部12bが角度を有するように配設される。
さらに、図2(a)に示すように、パネル部12は、ガス流入方向に3段配設されている。
すなわち、各取付台11Bには、12枚のパネル片12Aが取り付けられ、この12枚のパネル片12Aを含むパネル部12がガス流入方向に3段配設される。これにより、支持部材11によって36枚のパネル片12Aが支持される。
以上のように、実施の形態1のクライオパネル10は、真空容器2の上部開口2Aから見た平面視において、伝熱板11を中心とする放射状に等間隔で配置される複数のパネル片12Aを有する。また、このパネル片12Aは、ガス流入方向に3段配設されている。
このため、従来のように円板状パネルの下流側にしか板状パネルを有しないクライオパネルに比べて、十分な表面積を確保することができ、これにより、排気速度を向上させることができる。また、従来のような円錐型のパネルに比べると、パネル片12Aは、真空容器2の上部開口2Aから見て、周方向に分割されたように配列されているので、ガス流路の上流側から下流側にかけて十分な流路を確保することができる。
このように、活性層が形成されるパネル部12の表面積が増大するとともに、ガス流路の上流側から下流側にかけて十分な流路を確保できるため、10〜20Kレベルでは凝縮しない水素、ネオン、ヘリウム等の排気速度を向上させることができる。
また、活性層が形成されるパネル部12が伝熱板11の上流側にも存在することにより、従来のように円板状パネルの下流側で陰になることにより低下していた凝固・吸着効率を改善することができる。
また、各パネル片12Aは、互いに離間されているので、各パネル部12の中心部、及び下流側のパネル部12においても十分な流路を確保することができる。
「実施の形態2」
図4は、冷凍機3の第1段冷凍ステージ8A及び第2段冷凍ステージ8Bが真空容器2の横方向から挿入される、いわゆる横型のクライオポンプを示す図である。このような横型のクライオポンプでは、第2段冷凍ステージ8Bの導入方向に存在するパネル片12Aが第2段冷凍ステージ8Bに干渉することを防ぐため、パネル片12Aの配置を変更する必要が生じる場合がある。なお、図4には、図1では省略した第2段ディスプレーサ7Aを示す。
図5は、実施の形態2のクライオパネルの構成を示す図であり、(a)及び(b)は、パネル部及び取付台を示す平面図及び正面図、(c)は支持部材を示す斜視図である。なお、この実施の形態2のクライオパネル20の構成は、実施の形態1のクライオパネルの構成に準ずるため、同一又は同等の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図5(a)に示すように、実施の形態2のクライオパネル20では、真空容器2の上部開口2Aから見た平面視において、第2段冷凍ステージ8Bと干渉しない領域において、5つのパネル片12Aが放射状に等間隔で配置される点が実施の形態1と異なる。
具体的には、伝熱板21の取付台21Bは、平面視C字型の形状を有しており、また、パネル部12に含まれるパネル片12Aは、第2段冷凍ステージ8Bと干渉する領域には配置されていない。取付台21Bに取り付けられる5つのパネル片12Aは、実施の形態1のクライオパネル10からパネル片12Aを1つ取り除いた状態と同様に配置される。
なお、このように第2段冷凍ステージ8Bを避けるためのパネル12Aの配置は、ガス流入方向に配列される3段のパネル部12のすべてに適用されてもよいし、その一部にのみ適用されてもよい。
このように横型のクライオポンプにおいて、第2段冷凍ステージ8Bとの干渉を避けるために、複数のパネル片12Aが第2段冷凍ステージ8Bと干渉しない領域において、放射状に等間隔で配置される形態であっても、従来のように円板状パネルの下流側にしか板状パネルを有しないクライオパネルに比べて、十分な表面積を確保することができ、これにより、排気速度を向上させることができる。特に、活性層が形成されるパネル部12の表面積が増大するため、10〜20Kレベルでは凝縮しない水素、ネオン、ヘリウム等の排気速度を向上させることができる。
「実施の形態3」
図6は、実施の形態3のクライオパネルを示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図である。実施の形態3のクライオパネル30のパネル部12は、真空容器2の上部開口2Aから見た平面視における放射方向において、支持部材11の取付台11Bに取り付けられるパネル片12Aと、このパネル片12Aの先端に接続されるパネル片12Bを含む点が実施の形態1のクライオパネル10と異なる。図6(a)に示すクライオパネル30では、重ねられた一対のパネル片12Aのうちの上流側のパネル片12Aに、さらに一対のパネル片12Bが接続されている。
すなわち、各段の取付台11Bに12枚のパネル片12Aが取り付けられ、さらにその先端に12枚のパネル片12Bが取り付けられる。これにより、支持部材11によって72枚のパネル片(12A及び12B)が支持される。
このようなクライオパネル30によれば、活性層が形成されるパネル部12の表面積がさらに増大するため、10〜20Kレベルでは凝縮しない水素、ネオン、ヘリウム等の排気速度を向上させることができる。
「実施の形態4」
図7は、実施の形態4のクライオパネルを示す正面図である。実施の形態4のクライオパネル40のパネル部12は、支持部材11の取付台11Bに4枚重ねで取り付けられるパネル片を含む点が実施の形態1のクライオパネル10と異なる。これは、実施の形態1のクライオパネル10のパネル片12Aのさらに上流側及び下流側に、折り曲げ角度のより大きいパネル片12Cがそれぞれ重ねられている。
すなわち、各段の取付台11Bには、12枚のパネル片12Aと、12枚のパネル片12Cが取り付けられる。これにより、支持部材11によって72枚のパネル片(12A及び12C)が支持される。
このようなクライオパネル40によれば、活性層が形成されるパネル部12の表面積がさらに増大するため、10〜20Kレベルでは凝縮しない水素、ネオン、ヘリウム等の排気速度を向上させることができる。
「実施の形態5」
図8は、実施の形態5のクライオパネルを示す正面図であり、(a)は正面図、(b)は平面図である。実施の形態5のクライオパネル50のパネル部12は、支持部材11の取付台11Bに重ねられずに1枚ずつ取り付けられる点が実施の形態1のクライオパネル10と異なる。パネル片12Aが重ねられていないため、支持部材11の取付台11Bの段数を増やすとともに、ガス流入方向における取付間隔を狭めてある。
すなわち、各段の取付台11Bには、6枚のパネル片12Aが取り付けられており、ガス流入方向の上流側から下流側にかけて9段配設される。これにより、支持部材11によって54枚のパネル片12Aが支持される。
このようなクライオパネル50によれば、活性層が形成されるパネル部12の表面積がさらに増大するため、10〜20Kレベルでは凝縮しない水素、ネオン、ヘリウム等の排気速度を向上させることができる。
図9は、実施の形態5の第1変形例(a)及び第2変形例(b)のクライオパネル50A及び50Bを示す正面図である。
図9(a)に示すクライオパネル50Aは、図8に示すクライオパネル50とは、ガス流入方向においてパネル片12Aが下流側に傾くように取り付けられている点が異なる。なお、この図9(a)に示すクライオパネル50Aは、54枚のパネル片12Aを含む。
図9(b)に示すクライオパネル50Bは、図8に示すクライオパネル50とは、ガス流入方向におけるパネル片12Aの向きが途中で上流向きから下流向きに変更されるように切り替えられている点が異なる。なお、パネル12Aの向きが変わる段では、取付台11Bに2枚のパネル片12Aを重ねて取り付けてある。これにより、この図9(b)に示すクライオパネル50Bは、48枚のパネル片12Aを含む。
これらのようなクライオパネル50A及び50Bによっても、活性層が形成されるパネル部12の表面積がさらに増大するため、10〜20Kレベルでは凝縮しない水素、ネオン、ヘリウム等の排気速度を向上させることができる。
以上の実施の形態1乃至5では、様々なパターンで配置されたパネル片(12A、12B,12C)を有するクライオパネルを示したが、これらのパターンを様々に組み合わせてもよい。特に、実施の形態2に示す横型のクライオポンプの第2段冷凍ステージ8Bを避けるためのパネル12Aの配置は、実施の形態3乃至5のクライオパネルにも容易に適用することができる。また、ガス流入方向におけるパネル部12の段数の変更、放射方向に複数接続されるパネル片の列数、あるいは、パネルの接続パターンは、ここに示す形態に限定されるものではない。
また、以上では、実装効率と排気効率との兼ね合いから、パネル片(12A、12B、及び12C)の形状が平面視において台形の板状である場合について説明したが、パネル片の形状は、このような形状に限られるものではなく、適宜変更することができる。
また、以上では、パネル片12Aが折り曲げられる角度θが20度である形態について説明したが、この角度θは、用途や使用目的に応じて適宜変更することができる。
また、伝熱板11及びパネル部12は、半田付けの代わりに、リベット及びネジ止めにより接合されていてもよい。
以上、本発明の例示的な実施の形態のクライオパネルについて説明したが、本発明は、具体的に開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
実施の形態1のクライオパネルが用いられるクライオポンプの構造を示す図である。 実施の形態1のクライオパネルの構成を示す図であり、(a)は正面図、(b)及び(c)は要部を示す斜視図、(d)及び(e)は要部を示す平面図及び側面図である。 図2に示すクライオパネル示す平面図である。 実施の形態1のクライオパネルが用いられる横型のクライオポンプを示す図である。 実施の形態2のクライオパネルの構成を示す図であり、(a)及び(b)は、パネル部及び取付台を示す平面図及び正面図、(c)は支持部材を示す斜視図である。 実施の形態3のクライオパネルを示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図である。 実施の形態4のクライオパネルを示す正面図である。 実施の形態5のクライオパネルを示す正面図であり、(a)は正面図、(b)は平面図である。 実施の形態5の第1変形例(a)及び第2変形例(b)のクライオパネル50A及び50Bを示す正面図である。
符号の説明
1 クライオポンプ
2 真空容器
3 冷凍機
4 シールド
5 圧縮機
6 第1段シリンダ
6A 第1段ディスプレーサ
7 第2段シリンダ
7A 第2段ディスプレーサ
8A 第1段冷凍ステージ
8B 第2段冷凍ステージ
9 ルーバ
10、20、30、40、50,50A,50B クライオパネル
11 伝熱板
12 パネル部
12A、12B、12C パネル片
11A、21A 支持部材
11a、11b、12c 孔部
11B、21B 取付台
12a 基部
12b 延出部

Claims (7)

  1. ガス流入口を有する真空容器と、前記真空容器内に配設されるステージを有し、当該ステージを冷却する冷凍機とを備え、前記ガス流入口から前記真空容器内に流入する分子を凝固又は吸着させるクライオポンプに用いるクライオパネルであって、
    前記ステージにより保持されて冷却され、前記ガス流入口の開口面に向けて配置される伝熱板と、
    前記伝熱板によって支持され、一方の面が前記ガス流入口の開口面に向けて配置される複数の板状のパネル片を含むパネル部であって、前記ガス流入口から見た平面視において、各パネル片が前記伝熱板を中心とする放射状に配置されるパネル部と
    を備える、クライオパネル。
  2. 前記パネル部の各パネル片は、左右線対称であるとともに、すべて同一形状であり、各パネル片の対称軸は、前記伝熱板を中心として放射状に配置される、請求項1に記載のクライオパネル。
  3. 前記パネル部の各パネル片は、等間隔で放射状に配置される、請求項2に記載のクライオパネル。
  4. 前記クライオポンプの前記ステージは、前記ガス流入口から見た平面視における横方向から前記真空容器内に導入されており、
    前記パネル部の各パネル片は、前記ステージと干渉しない領域において、放射状に等間隔で配置される、請求項2に記載のクライオパネル。
  5. 前記パネル片は、前記ガス流入口から見た平面視に対する側面視において、互いに角度を有するように複数片が重ねられる、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のクライオパネル。
  6. 前記パネル部の各パネル片は、前記ガス流入口から見た平面視において、放射方向に複数列接続される、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のクライオパネル。
  7. 前記パネル部は、前記ガス流入方向に複数段配設される、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のクライオパネル。
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