JP2009062846A - 運転者の発進準備を感知して駆動制御を行う車輌 - Google Patents

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Abstract

【課題】車輌の右折待機、信号待ち、渋滞での一時停車中に駆動力低減制御が行われることは天然資源の節約と大気保全にとって有意義であるが、発進のきが熟したときの発進の機敏性が求められることに鑑み、天然資源の節約と大気保全に最大限に寄与しつつ、そのようなときの車輌の発進の機敏性を損なわないよう一時停車に対し改善された駆動制御を行う。
【解決手段】車輌が右折待機、信号待ち、渋滞で一時停車している間に駆動力低減制御を行っているとき、運転者がアクセルペダルを直ちに踏める姿勢をとったときには、駆動力低減制御の少なくとも一部を解除し、機敏な発進ができるようにする。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の車輌の一時停車とその後の発進に関連した駆動制御に係りに、より詳細には、車輌が制動され且つ停止しているとき車輪に対する駆動力を解消ないし低減する駆動力低減制御を行うことができる駆動制御装置を備えた車輌の駆動制御を改善することに係る。
近年、特に天然資源の節約と大気保全の観点から、車輌が信号待ちや渋滞等により一時停車しているとき、エンジンを一時停止させ或は車輪駆動系の途中を遮断して車輪に対する駆動力を消滅させ或は車輪に僅かのクリープトルクを残す程度まで車輪に対する駆動力を低減する駆動力低減制御を行うことが提案されまた実行されている。車輌が信号待ちや渋滞等により一時停車したときには、停車を余儀なくされた状態が解消され次第、車輌は速やかに発進することが望まれるので、車輌の一時停車時に駆動力低減制御が行われたときには、車輌の再発進に当って、駆動力低減制御を速やかに解除することが必要であり、車輌の発進に当って駆動力低減制御の解除が遅れると、車輌の発進性能が低下する。しかし、駆動力低減制御の解除があまり急速に行われると、アクセルペダルの踏み加減以上に駆動力が急上昇し、逆に車輌に飛び出し感が生じるだけでなく、車輪駆動系には「ガタ」と称される遊びがあるので、ガタ詰めの衝撃音が発生する恐れがある。
かかる問題に対処し、車輌が制動された一時停車時にエンジンを停止し、車輌の再発進に当ってエンジンを再始動する制御に於いて、車輌の飛び出し感を抑制し、車輌後退を防止しながら良好な発進性を確保すべく、駆動力の回復状態に合わせて制動力を低減することが下記の特許文献1に於いて提案されている。
特開2000-313253号公報
また車輪駆動系に於けるガタを詰めるに当たって衝撃音を発生させないためには、駆動トルクの立ち上げに於ける初期の増大速度を緩やかにしなければならないが、そうするとガタ詰めに要する時間が長くなり、それだけ車輌の一時停車後の機敏な発進性が損なわれることに対処し、車輌の一時停車中に車輌の発進を予測する「発進予測検出手段」という概念の手段を設け、これによって車輌の一時停車中に来たる発進が予測された時点で駆動力低減制御の解除を開始し、駆動トルクの立ち上げ初期のガタ詰め速度を緩やかにしても、車輌発進の機敏性を高めることを、本件出願人は下記の特許文献2に於いて提案した。
特願2007−177836明細書および図面
左側通行のわが国に於いては、一般道に於ける交差点での右折は対向車線を横切って行われるので、通常右折に当たっては多くの場合かなりの待機時間を要する。従って、右折待機の一時停車中に駆動力低減制御が行われれば、天然資源の節約と大気保全に寄与するところ大である。しかし、右折はその機が熟したときには機敏に行われなければならず、右折待機中に駆動力低減制御が行われ、右折発進に際してその解除に遅れが出たのでは、交通に支障をきたす。
また交差点での信号待ちは時としてかなりの時間に及ぶ。従って、信号待ちの一時停車中に駆動力低減制御が十分に行われれば、天然資源の節約と大気保全に寄与するところ大である。しかし、信号が青になったときには、発進は機敏に行われなければならず、信号待ちの間に駆動力低減制御が行われ、発進に際してその解除に遅れが出たのでは、交通に支障をきたす。
また道路の渋滞が激しいとき、繰り返される車輌一時停車の待ち時間の合計は時としてかなりの時間に及ぶ。従って、道路渋滞に於ける一時停車中に駆動力低減制御が十分に行われれば、天然資源の節約と大気保全に寄与するところ大である。しかし、渋滞した車列が徐々に進行していくときには、発進と停車が短時間のサイクルで幾度も繰り返されるので、発進の度ごとにアクセルペダルの踏込みに対し駆動力の立ち上がりに1拍の遅れが伴うのでは、運転者の苛立ちを招きかねない。
本発明は、車輌の運行中に於ける一時停車時に駆動力低減制御を適用することに関する上記の問題に対処し、天然資源の節約と大気保全に最大限に寄与しつつ、一時停車後の発進の機敏性が損なわれることがないよう、一時停車に対し改善された駆動制御を行う車輌を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するものとして、本発明は、車輌が制動され且つ停止しているとき車輪に対する駆動力を解消ないし低減する駆動力低減制御を行うことができる駆動制御装置を備えた車輌にして、一時停車している間に前記駆動力低減制御を行っているとき、運転者がアクセルペダルを直ちに踏める姿勢をとったときには、前記駆動力低減制御の少なくとも一部を解除するようになっていることを特徴とする車輌を提案するものである。
前記の運転者がアクセルペダルを直ちに踏める姿勢をとったことは運転者がアクセルペダルを踏むときその足の踵が来る位置の床面に踵の近接を感知するセンサを設けること、またはアクセルペダルのペダル部に足裏の近接を感知するセンサを設けること、またはこれら両方により判断されるようになっていてよい。
前記駆動力低減制御の少なくとも一部の解除は、車輌の駆動系に於けるガタを詰めるまで駆動力を増大させることを含んでいてよく、また前記ガタが詰められた後、車輌の発進は制動により抑制される駆動力の所定限度まで更に駆動力を増大させることを含んでいてよい。
車輌は運転者による車輌制動操作が解除された後にも車輪に対する制動力を保持する制動力保持制御装置(ブレーキホールド制御、略してBH制御)を備え、車輌停止中の車輪の制動は前記制動力保持制御装置の制動力保持制御による制動であってよい。
上記の如く、車輌が制動され且つ停止しているとき車輪に対する駆動力を解消ないし低減する駆動力低減制御を行うことができる駆動制御装置を備えた車輌に於いて、一時停車している間に前記駆動力低減制御を行っているとき、運転者がアクセルペダルを直ちに踏める姿勢をとったときには、前記駆動力低減制御の少なくとも一部を解除するようになっていれば、駆動力低減制御の解除、特にその初期のガタ詰め、の速度を任意の適度の緩やかな速度にて行っても、運転者が右折発進の機が熟しつつあると判断し、或いは信号が間もなく青に変わると判断し、或いは渋滞で車間距離が詰まった状態にある車列が前の車輌から順次1〜2秒の差を於いて車間距離を拡げつつ発進を始め、その様子から自車の発進の時期が近づいたと判断したときには、運転者はアクセルペダルを直ちに踏める姿勢をとるので、このとき駆動力低減制御の少なくとも一部を解除しておくことにより、いざ発進というとき機敏な車輌発進を行うことができる。
運転者が近々アクセルペダルを踏み込もうとするときには、運転者は通常アクセルペダルの手前で車体の床面上に踵を付いた姿勢をとるので、運転者がアクセルペダルを直ちに踏める姿勢をとったことを運転者がアクセルペダルを踏むときその足の踵が来る位置の床面に踵の近接を感知するセンサを設けることにより判断するようになっていれば、発進の時期が近いことを適切に予測することができる。また運転者が近々アクセルペダルを踏み込もうとするときには、運転者は通常アクセルペダルのペダル部に足裏を合わせる姿勢をとるので、運転者がアクセルペダルを直ちに踏める姿勢をとったことをアクセルペダルのペダル部に足裏の近接を感知するセンサを設けることにより判断するようになっていても、発進の時期が近いことを適切に予測することができる。
前記駆動力低減制御の少なくとも一部の解除が、車輌の駆動系に於けるガタを詰めるまで駆動力を増大させることを含んでいれば、車輌を機敏に発進しなければならない時がくるかもしれないが、まだ実際にその時ではないとき、車輌駆動系に於けるガタの緩やかなガタ詰めを行うことができる。そして更に、駆動力低減制御の少なくとも一部の解除が、ガタが詰められた後、車輌の発進は制動により抑制されるような駆動力の所定限度まで更に駆動力を増大させることを含んでいれば、後に説明する図1より理解される通り、駆動力が予め立ち上げられていることにより、BH制御による制動力の解除が緩やかに行なわれても、それに影響されることなく発進後直ちに大きな駆動エネルギを得ることができ、追突逃避の機敏な発進を行うことができる。
車輌が運転者による車輌制動操作が解除された後にも車輪に対する制動力を保持する制動力保持制御装置を備え、車輌一時停止中の車輪の制動がかかる制動力保持制御装置の制動力保持制御(BH制御)による制動であるときには、本発明により一時停車中に駆動力低減制御の一部解除が行われても、車輌を発進に備えて適切な制動下に保持することができる。
図1は、右折信号の無い交差点で右折待機している車輌がある例を示す平面図である。今、車輌Aが、制動され且つ停止しているとき車輪に対する駆動力を解消ないし低減する駆動力低減制御を行うことができる駆動制御装置を備えるとともに、本発明による運転者がアクセルペダルを直ちに踏める姿勢をとったとき駆動力低減制御の少なくとも一部を解除する駆動制御の機能を備えているとする。図示の状態では、車輌Aの運転者は、車輌Bが交差点に入る頃の時点でその後続車Cの隔置距離と速度から、車輌Bが通り過ぎれば右折可能と判断し、アクセルペダルを直ちに踏める姿勢をとると思われる。そこで、このような場合に、運転者がアクセルペダルを直ちに踏める姿勢をとったとき、前記駆動力低減制御の少なくとも一部を解除するようになっていれば、車輌Bが交差点を通過する間に上記のガタ詰めを完了し、或いは更に車輌の発進は制動により抑制される駆動力の所定限度まで駆動力を増大させておけば、右折待機中に駆動力低減制御を実行しても、車輌Bの通過後機敏に右折発進することができる。
図2は、本発明の車輌に於いて右折待機、信号待ち或いは渋滞による一時停車と発進が行われる際の時間の経過に対する制動力と駆動力の変化の要領を従来技術に対比して示すグラフである。グラフの上半部が本発明を示す。尚、グラフ於いては、制動力および駆動力はそれぞれ制動トルクおよび駆動トルクとして示されている。これらのグラフに於いて、時点t0は、車輌が図1に於ける車輌Aの如く一時停車した時点である。運転者が一時停車後もブレーキペダルを踏み続けていれば、制動トルクはそのままブレーキペダルの踏み込みによる制動トルクとして維持されるが、ここで運転者がブレーキペダルの踏込みを解除すると、制動力保持制御(BH制御)が作動し、制動トルクはBHトルクにより置き換えられる。
車輌が停車して制動されている状態が所定時間経過し、時点t1に至ると、駆動力低減制御が作動し、この例では駆動トルクは0に低減される。信号待ちや渋滞の車列が長く、一時停車、徐行が繰り返されるときには、その都度、制動解除、駆動、制動、駆動力低減のサイクルが繰り返されるが、図2は、時点t0にて一時停車の後、1回の一時停車で、時点t2には発進するまでを示す。時点t1からの駆動力低減制御により燃料消費の節減と排ガス排出の削減が図られる。本発明によれば、車輌Aはまだ発進の時期に至っていなくても、図1に示す如く周りの状況から運転者が発進の機が近づいたと判断し、アクセルペダルを直ちに踏める姿勢をとったときには、時点t2に先立つ時点taにて、本発明による駆動制御が開始される。
本発明による駆動制御は、図1の車輌Aの如く間もなく発進できると予測された時点taにて、先ず駆動力を駆動系のガタを詰めるまで衝撃を生じない程度の緩やかさにて上昇をさせることから始められる。そして時点tbにて駆動系のガタ詰めが終了すると、これより駆動力は任意に設定された上昇率にて車輌の発進は制動により抑えられる範囲にある所定の最大値(クリープトルク)まで増大される。時点tcに於いてこの状態が達成されると、次にアクセルペダルが踏み込まれるまで、駆動力はこの状態に維持される。かくして、車輌が右折、信号待ち或いは渋滞のため一時停車している間は、制動停車時間が所定の設定時間を越えるごとに駆動力低減制御が作動し、アクセルペダルが踏み込まれると駆動力低減制御が解除されるが、発進の時期が近づいたときには、機敏な発進ができるよう、車輌の発進に先立って一部解除されることになる。
この場合、右折発進が可能になり、時点t2に於いてアクセルペダルが踏まれると、制動がブレーキペダルの踏込みにより掛けられていたときには、制動はブレーキペダルの踏込み解除速度にて、また制動が制動力保持制御(BH制御)により掛けられていたときには、制動力保持制御について設定されている所定の低減速度にて制動力が解除される。図2に示す例では、制動力は制動力保持制御により掛けられていたとし、制動力は制動力保持制御の解除速度で緩やかに解除されている。そして駆動力(駆動トルク)が制動力(制動トルク)を上回った時点t3iにて車輌は発進する。
上記の制御と比較して、図2のグラフの下半部に従来技術として示す如く、車輌の制動停車により駆動力低減制御が作動したとき、アクセルペダルが踏み込まれるまでそれが維持されている状態にあると、アクセルペダルが踏み込まれた時点t2から駆動系のガタ詰めが始まる。この場合、ガタ詰めによる衝撃が生じないようガタ詰め駆動トルクの上昇率が緩やかに抑えられていると、車輌の発進は時点t3cとなり、上記の時点t3iと比較してかなり遅れた時点となる。またBH制御は、車輌が上り坂の途中にて制動停車されているとき、駆動系にガタがあっても、制動力の解除により車輌が後退しないように制動力を解除する配慮がなされているものであり、そのため制動力の解除はグラフに示す通り、制動トルクの下降線がガタ詰めトルクの終点を通るように設定される。グラフの上半部に示す本発明の場合にも、待機中の制動がBH制御により掛けられていれば、その制動解除に於ける制動トルクの低減速度は図示の如く緩やかになるが、車輌発進後の或る時点t4に達するまでに得られる駆動エネルギは、図に於ける斜線部により示す如く本発明によれば従来技術に比してかなり大きくなり、一時停車後の車輌発進の機敏性が向上する。
図3は、図1および2を参照して上に説明した制御を行うため本発明による車輌に備えられる制御手段の構成を示すブロック図である。制御手段には、制動力の制御を行う制動制御装置と、駆動力の制御を行う駆動制御装置が含まれるが、この種の制御手段は、実質的には、この分野に於ける現在の技術では、マイクロコンピュータにて実行されコンピュータプログラムである。制動制御装置には、その機能上の一部として制動力保持制御を行うBH制御部が含まれている。また駆動制御装置には、その機能上の一部として車輌の運転中に於ける制動停車時に駆動力の解消または低減を行う駆動力低減制御部と、特に本発明による予測解除制御部とが含まれている。
制動制御装置には、ブレーキペダルセンサよりブレーキペダルの踏込み状態を示す信号、BHスイッチより運転者がBH制御を望んでいるか否かを示す信号、Gセンサより車体の前後方向の傾斜の度合を示す信号、車速センサより車速を示す信号が供給されるようになっている。駆動制御装置には、アクセルペダルセンサよりアクセルペダルの踏込み状態を示す信号、アクセルペダル踏み姿勢センサより運転者がアクセルペダルを直ちに踏める姿勢をとったときそのことを示す信号が供給されるようになっている。このアクセルペダル踏み姿勢センサは、これは一例として、図4に示す如く、運転者がアクセルペダル10を踏むときその足の踵が来る位置の床面に踵の近接を感知するセンサ12を設けること、或はアクセルペダルのペダル部に足裏の近接を感知するセンサ14を設けること等により行われてよい。制動制御装置は、上記の各センサからの信号に基づき、駆動制御装置の作動状態を参照しつつ、車輌の制動制御を行い、油圧回路を経て各輪の制動装置を作動させる。駆動制御装置は、アクセルペダルセンサとアクセルペダル踏み姿勢センサからの信号に基づき、制動制御装置の作動状態を参照しつつ、車輌の駆動制御を行い、エンジン、モータ、変速機等を含む駆動系装置を作動させる。
図5は、図3に示す如き制御手段により、図2に示す如き要領にて、本発明による車輌の駆動制御を行う要領を、一つの実施の形態について示すフローチャートである。かかるフローチャートに沿った制御は、図3の制動制御装置および駆動制御装置を構成するマイクロコンピュータにより、車輌の運転中、その他の運転制御の合間を縫って数十ミリセカンドの周期にて繰り返し実行されてよいものである。
制御が開始されると、ステップ(S)10にてアクセルペダルが踏み込まれているか否かが判断される。アクセルペダルが踏み込まれている限り本発明による駆動力低減制御の一部解除制御は必要ないので、答がイエス(Y)の時には、制御は後述のステップ190へ進み、後述の発進後処理が行なわれる。答がノー(N)のときには、制御はステップ20へ進む。
ステップ20に於いては、フラグF1が1であるか否か判断される。フラグF1は制御が後述のステップ60に至ったとき1にセットされるものであり、それまでは制御の開始時または先行する回の制御に於けるステップ190に於いて0にリセットされた状態にあるので、それまで答はノーであり、制御はステップ30へ進む。
ステップ30に於いては、車輌が制動中であるか否かが判断される。車輌の制動は運転者によるブレーキペダルの踏み込みにより行われていても、或は制動力保持制御(BH制御)により行われていてもよい。車輌が制動中でないときには、本発明による制御は行わないので、答がノーのときには,この回の制御はこれにて終了する。答がイエスの時には、制御はステップ40へ進む。
ステップ40に於いては、車速Vがある所定の車速Vo以下ではあるか否かが判断される。このステップは車輌が一時停車状態にあるか否かを判断するステップであり、V=0?の判断がなされてもよいが、ここではVoを0に近い或る値とし、車輌が僅かにクリープしている状態も制御の対象に入れるものとする。答がノーであれば、この回の制御はこれにて終了するが、答がイエスであれば、制御はステップ50へ進む。
ステップ50に於いては、車輌の制動一時停止中に駆動力を解消ないし低減する駆動力低減制御が行われているか否かが判断される。答がノーのときには、本発明による制御は必要とされないので、この回の制御はこれにて終了する。答がイエスの時には、制御はステップ60へ進み、上述のフラグF1が1にセットされる。従って、制御が一度ここまで進むと、次回からステップ20へ進んだ制御は、これより後述のステップ70へ進むようになり、その後アクセルペダルが踏み込まれていない状態が続くかぎり、制御がステップ20よりステップ70へ進む。
ステップ70に於いては、フラグF2が1であるか否かが判断される。フラグF2は後述のステップ110にて1にセットされるものであるので、それまで答はノーであり、制御はステップ80へ進む。
ステップ80に於いては、図4に例示したセンサ12や14の如きアクセルペダル踏み姿勢センサからの信号により運転者がアクセルペダルを直ちに踏める姿勢をとったか否かが判断される。尚、センサ12と14の両方が設けられる場合、いずれか一方のセンサが反応することにより運転者がアクセルペダルを直ちに踏める姿勢をとったと判断するようにすれば、運転者のアクセルペダルに対する踏み込み準備姿勢をより広く判断し、両方のセンサが反応することにより運転者がアクセルペダルを直ちに踏める姿勢をとったと判断するようにすれば、運転者のアクセルペダルに対する踏み込み準備姿勢をより正確に判断することができる。運転者がアクセルペダルを直ちに踏める姿勢をとっておらず、答がノーであれば、制御はこれよりリターンし、同じ制御を続ける。運転者がアクセルペダルを直ちに踏める姿勢をとり、答がイエスになれば、制御はステップ90へ進み、ここでフラグF2は1にセットされる。
続くステップは100に於いては、フラグF3が1であるか否かが判断される。フラグF3は制御が後述のステップ130に至ったとき1にセットされるものであり、それまで答はノーである。従って、それまで制御はこれよりステップは110へ進む。
ステップ110に於いては、図2について説明した駆動系のガタ詰めのための駆動力の上昇が行われる。次のステップ120では、ガタ詰めのために上昇された予昇トルクTpが、ガタ詰めが完了したことを示す所定トルクTpgに達したか否かが判断される。ステップ120の答がイエスである間、制御はこれよりリターンし、アクセルペダルが踏まれない限りガタ詰めトルクを上昇させる制御が続けられる。ガタ詰めが完了し、ステップ120の答がイエスからノーに転ずると、制御はステップ130へ進み、ここでフラグF3が1にセットされ、次いで制御はステップ140へ進む。また、これ以降、ステップ100に至った制御はステップ150へ進む。
ステップ150に於いては、フラグF4が1であるか否かが判断される。フラグF4は制御が後述のステップ170に至ったとき1にセットされるので、それまで制御はステップ150よりステップ140へ進む。
ステップ140に於いては、駆動トルクを図2について説明したクリープトルクまで上昇させる予駆動が実行される。この予駆動に於けるトルク上げ勾配は、適当な値に設定されてよい。
続くステップ160に於いては、予駆動による予昇トルクTpがクリープトルクTpcまで上昇したか否かが判断される。ステップ160の答がイエスである間、制御はこれよりリターンし、予駆動による予昇トルクが増大される。そして予駆動による予昇トルクがクリープトルクに達し、ステップ160の答がイエスからノーに転ずると、制御はステップ170へ進み、フラグF4が1にセットされ、これより制御はステップ180へ進み、クリープトルクまで上昇させた予昇トルクを保持することが行われる。
この状態はアクセルペダルが踏み込まれ、ステップ10の答がノーからイエスに転ずるまで続けられる。そしてアクセルペダルが踏み込まれ、ステップ10の答がノーからイエスに転ずると、制御はステップ190へ進み,F1〜F4をリセットし、次の一時停車に備えることが行なわれる。
以上に於いては本発明を一つの実施の形態について詳細に説明したが、かかる実施の形態について本発明の範囲内にて種々の変更が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
右折信号の無い交差点で右折待機している車輌がある例を示す平面図。 本発明の車輌に於いて一時停車と発進が行われる際の時間の経過に対する制動力と駆動力の変化の要領を従来技術に対比して示すグラフ。 本発明による車輌に備えられる制御手段の構成を示すブロック図。 運転者がアクセルペダルを直ちに踏める姿勢にあるか否かを判断するセンサの配置例を示す概略図。 図3に示す如き制御手段により、図2に示す如き要領にて、本発明による車輌の駆動制御を行う要領を、一つの実施の形態について示すフローチャート。
符号の説明
10…アクセルペダル、12…踵センサ、14…足裏センサ

Claims (6)

  1. 車輌が制動され且つ停止しているとき車輪に対する駆動力を解消ないし低減する駆動力低減制御を行うことができる駆動制御装置を備えた車輌にして、一時停車している間に前記駆動力低減制御を行っているとき、運転者がアクセルペダルを直ちに踏める姿勢をとったときには、前記駆動力低減制御の少なくとも一部を解除するようになっていることを特徴とする車輌。
  2. 前記の運転者がアクセルペダルを直ちに踏める姿勢をとったことは運転者がアクセルペダルを踏むときその足の踵が来る位置の床面に踵の近接を感知するセンサを設けることにより判断されるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の車輌。
  3. 前記の運転者がアクセルペダルを直ちに踏める姿勢をとったことはアクセルペダルのペダル部に足裏の近接を感知するセンサを設けることにより判断されるようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載の車輌。
  4. 前記駆動力低減制御の少なくとも一部の解除は、車輌の駆動系に於けるガタを詰めるまで駆動力を増大させることを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車輌。
  5. 前記駆動力低減制御の少なくとも一部の解除は、前記ガタが詰められた後、車輌の発進は制動により抑制される駆動力の所定限度まで更に駆動力を増大させることを含むことを特徴とする請求項4に記載の車輌。
  6. 車輌は運転者による車輌制動操作が解除された後にも車輪に対する制動力を保持する制動力保持制御装置を備え、車輌停止中の車輪の制動は前記制動力保持制御装置の制動力保持制御による制動であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の車輌。
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