JP2009059425A - 光ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】試し書きによるライトストラテジの最適化を行う回数を抑えることで、光ディスクのテスト領域を節約する。
【解決手段】装置はBD規格等の光ディスク10のPIC領域から、予め記録されている光ディスクのメーカ名、ディスク種類、記録層、記録速度、推奨の記録条件を示す推奨ライトストラテジとからなるディスク情報を再生して取得する。続いて、温度センサ18により現在の温度を取得し、上位装置20から記録する記録速度や記録層を取得する。制御装置15はこれらがメモリ19に保存されているかどうか判定する。保存されている場合は保存されているライトストラテジを設定し、保存されていないときには、ライトストラテジ最適化処理を実行し、得られたライトストラテジを現在の温度と対応付けてメモリ19に保存する。
【選択図】図1

Description

本発明は光ディスク装置に係り、特にBD−RE(Blu-ray Disc Rewritable)規格、BD−R(Blu-ray Disc Recordable)規格などで定められた記録可能な光ディスクのテスト領域に、複数種類のライトストラテジを順次切り替えながら記録し、ジッタやエラーレートを用いて最適なライトストラテジを決定する光ディスク装置に関する。
近年、デジタル技術の進歩及びデータ圧縮技術の向上に伴い、デジタルハイビジョン放送に対応できる光ディスクとしてBD(Blu-ray Disc)が注目されるようになり、BDに対応した光ディスク装置が市場に投入され始めている。この光ディスク装置では、光源からレーザ光を出射し、対物レンズを介して光ディスクの記録面に微小スポットを形成させて情報の記録や消去を行い、記録面からの反射光に基づいて情報の再生などを行っている。
ところで、光ディスクでは、互いに反射率の異なるマークとスペースのそれぞれの長さとそれらの組み合わせとによって情報が記録される。そこで、光ディスク装置では、光ディスクに情報を記録する際には目標位置に目標長さのマーク及びスペースがそれぞれ形成されるように、光源から出射されるレーザ光のパワー(発光パワー)が制御される。
例えば、一度だけ書き込み可能なBD−Rは記録面に有機色素を含んでおり、マークを形成する時は発光パワーを大きくして色素を加熱及び溶解し、そこに接しているディスク基板部分を変質・変形させている。一方、スペースを形成する時にはディスク基板が変質・変形しないように発光パワーを再生時と同程度に小さくしている。これにより、マークではスペースよりも反射率が低くなる。
また、書き換え可能なBD−REは記録面に特殊合金を含んでおり、マークを形成する時には特殊合金を第一の温度に加熱したのち急冷し、アモルファス(非結晶)状態にしている。一方、スペースを形成する時には特殊合金を第一の温度よりも低い第二の温度に加熱したのち徐冷し、結晶状態にしている。これにより、マークではスペースよりも反射率が低くなる。このような特殊合金の温度制御もレーザ光の発光パワーを制御することによって行われる。
ところで、マークを形成する時には、蓄熱の影響を除去するために発光パワーを複数のマルチパルスに分割(マルチパルス化)することが行われており、発光パワーをマルチパルス化する規則をライトストラテジと呼んでいる。図6にBD−REの基本的なライトストラテジを示す。図6(A)に示す1つのマークに対して、同図(B)に示すように、BD−REでは、レーザーパルスをトップパルス(パルス幅:Ttop)とマルチパルス(パルス幅:Tmp)に分割し、レーザパワーのレベルとしては、ピーク(記録)パワー(Pw)、イレース(消去)パワー(Pe)とバイアスパワー(Pbw)の3値制御を採用している。なお、図6において、Tはチャネルクロックの周期、dTeは冷却パルスの終端位置のシフト量である。
発光パワーは記録品質に大きな影響を与えるため、ライトストラテジの最適化が非常に重要となる。最適なライトストラテジは、前記有機色素及び特殊合金の材質やディスク基板の厚さにより異なるため、光ディスクのメーカーや種類によって異なっている。
そこで、BDではディスクのPIC(The Permanent Information & Control data)ゾーンと呼ばれる領域にライトストラテジ推奨値が予め記録されている。しかしながら、光源から出射されるレーザ光の波長、対物レンズの開口数(NA:Numerical Aperture)といった光学系のパラメータ及び書込みパルスの立ち上がり時間などのドライブ特性や温度などの環境がそれぞれ異なるため、推奨値を用いることで十分な記録性能を得ることができるとは限らない。
このようにライトストラテジは、ディスク毎に、ホストから受信したデータを記録する前に最適化されて用いる必要があるが、市場に投入されているディスクだけでなく、将来的に発売されるディスクにも対応しなければならないので、ドライブメーカーが全てのディスクを把握し、予め適切なライトストラテジを用意しておくことは不可能である。
そこで、このような問題に対して、従来は光ディスクの予め定められたテスト領域に試し書きし、ジッタが最小となるライトストラテジを選択する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、試し書きにより最適化したライトストラテジをフラッシュメモリなどの記録媒体に保存し溜めておくことで、一度最適化処理をしたメディアに対しては試し書きせずに最適なライトストラテジを設定できる方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−182244号公報 特開2005−209243号公報
しかしながら、ライトストラテジの最適化はディスクの起動時や実際に記録する直前に行うため、短時間で処理することが必要である。また、BD−Rなどの追記型ディスクはオーバーライトできないのでテスト領域への記録を極力減らす必要がある。特許文献1の方法では常に試し書きによるライトストラテジの最適化を行うため時間がかかり、テスト領域の消耗も激しい。さらに、最適なライトストラテジは温度変化に左右される。また、同一の光ディスクでも記録層や記録速度によって最適なライトストラテジは異なってくる。
一方、特許文献2の方法では、一度最適化したライトストラテジを同種類の光ディスクに対して使用するため、温度変化があっても常に同じライトストラテジを用いているため、常に最適なライトストラテジが得られるとは限らない。また、記録層や記録速度によってライトストラテジが変更できない。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、光ディスクの記録層や記録速度に応じた最適なライトストラテジを選択でき、かつ、温度変化に応じてライトストテテジを調整できる光ディスク装置を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、試し書きによるライトストラテジの最適化を行う回数を抑えることで、光ディスクのテスト領域の節約も可能である光ディスク装置を提供することを目的とする。
上記の目的を違成するため、本発明は、ピックアップから照射する光を用いて記録可能な単層又は多層の光ディスクにマーク及びスペースを交互に形成して所望のデータを記録し、光ディスクからの反射光をピックアップで光電変換して得た信号に基づき記録データを再生する光ディスク装置において、
上位装置から光ディスクに対する所望のデータの記録時の記録層及び記録速度を取得する第1の情報取得手段と、ピックアップ付近の現在の温度を検知する温度検知手段と、光ディスクの各記録層の所定の領域に予め記録されている、その光ディスクのメーカ名、ディスク種類、記録層及び記録速度と推奨された記録条件である推奨ライトストラテジとを、所定の領域からピックアップにより再生して取得する第2の情報取得手段と、各種の光ディスクのメーカ名、ディスク種類、記録層、記録速度及び推奨ライトストラテジを、ピックアップ付近の温度と対応付けて記憶する記憶手段と、第1及び第2の情報取得手段により取得した、メーカ名、ディスク種類、記録層、記録速度及び推奨ライトストラテジと、温度検知手段で検知された現在の温度とからなる情報が、記憶手段に対応付けて保存されているかどうか判定する判定手段と、判定手段により情報が記憶手段に保存されていないと判定されたときは、第2の情報取得手段により取得した、第1の情報取得手段で取得した記録層及び記録速度に対応した推奨ライトストラテジを基に、光ディスクの予め定められた試し書き領域に、記録パワーを予め設定した範囲内で段階的に変化させてテスト信号を記録した後再生して最適記録パワーを算出後、その最適記録パワーでパルス幅を予め設定した範囲内で段階的に切り換えながら試し書き領域にテスト信号を記録した後再生して、再生信号のジッタ又はエラーレートが最小となるパルス幅を決定する最適ライトストラテジ処理を実行する最適ライトストラテジ実行手段と、最適ライトストラテジ実行手段により得られた最適記録パワー及びパルス幅からなる最適ライトストラテジ情報を、第2の情報取得手段で取得したメーカ名、ディスク種類、記録層及び記録速度と温度検知手段で検知された現在の温度とそれぞれ対応付けて記憶手段に書き込む書き込み手段と、判定手段により情報が記憶手段に保存されていると判定されたときは、記憶手段に保存されていると判定された情報に対応するライトストラテジを記憶手段から読み出して設定し、最適ライトストラテジ実行手段が実行されたときは、得られた最適ライトストラテジ情報を設定するライトストラテジ設定手段とを有することを特徴とする。
この発明では、光ディスク及び上位装置から取得した、メーカ名、ディスク種類、記録層、記録速度及び推奨ライトストラテジと、温度検知手段で検知された現在の温度とからなる情報が、記憶手段に対応付けて保存されているかどうか判定し、上記情報が記憶手段に保存されていないと判定されたときは、最適ライトストラテジ実行処理を行うと共に記憶手段にその実行処理結果を保存する。これにより、記憶手段には以前に最適化したライトストラテジの結果が記録層及び記録速度と温度とが互いに対応付けて保存されることになる。従って、記憶手段からは温度が変化しても記録層及び記録速度に対応した最適なライトストラテジを得ることができる。
ここで、上記の判定手段は、光ディスクのメーカ名、ディスク種類、記録層、記録速度及び温度毎にライトストラテジと対応付けて記憶手段に保存されている情報のうち、メーカ名、ディスク種類、記録層及び記録速度が合致し、かつ、温度が温度検知手段で検知された現在の温度と予め設定した所定の温度差以内であるときには、第1及び第2の情報取得手段により取得した、メーカ名、ディスク種類、記録層、記録速度及び推奨ライトストラテジと、温度検知手段で検知された現在の温度とからなる情報が、記憶手段に対応付けて保存されていると判定するようにしてもよい。
本発明によれば、記憶手段に以前最適化したライトストラテジの結果を記録層、記録速度別に保存しておくことによって、条件が合う場合には短時間で記録層、記録速度毎の最適なライトストラテジを設定することが可能となる。また、本発明によれば、記憶手段に最適化処理した時の温度を保存しておくことで、温度が変化しても最適なライトストラテジが設定可能となり、優れた記録特性を得ることができる。
次に、本発明の一実施の形態について図面と共に説明する。図1は本発明になる光ディスク装置の一実施の形態のブロック図を示す。同図において、光ディスク10はBD−RE規格、BD−R規格などで定められた記録可能な光ディスクで、スピンドルモータ11により等線速度(CLV)方式あるいは等角速度(CAV)方式にて回転されている。この光ディスク10のディスク面に離間対向してピックアップ12が設けられ、ピックアップ12から設定されているライトストラテジのレーザ光を射出して光ディスク10に集光することにより、光ディスク10にデータを記録することができる。
すなわち、データを記録する場合、記録すべきデータ(記録データ)はエンコード16で所定フォーマットにエンコードされた後、レーザ駆動部13に供給される。レーザ駆動部13は、エンコードされた記録データに基づき駆動信号を生成し、ピックアップ12内の半導体レーザを、その半導体レーザから射出されるレーザ光の強度が記録データで変調されるように駆動して、レーザ光を光ディスク10上に焦点一致させて照射することにより、データを後述するマークとスペースの組み合わせにより記録する。レーザ駆動部13におけるライトストラテジは、制御部15からの制御信号により決定される。
一方、再生時は、ピックアップ12から再生条件の一定光強度のレーザ光を射出して光ディスク10に集光し、これにより光ディスク10から反射される反射光をピックアップ12内の検出光学系で受光して光電変換することにより、光ディスク10に記録されたデータを読み取ることができる。すなわち、ピックアップ12内の検出光学系により光電変換されて出力された再生RF信号は、RF信号処理部14に供給される。RF信号処理部14は再生RF信号に対して所定の信号処理を行って得たベースバンド帯の信号をデコーダ17に供給する。デコーダ17は、入力されるベースバンド帯の信号をデコードし再生データとして出力する。
温度センサ18は、請求項1の温度検知手段を構成しており、ピックアップ12の周辺の現在の温度を検出する。制御部15は、光ディスク10の所定の領域に予め記録されている、その光ディスクの製造メーカ名、光ディスクの種類、記録層、記録速度毎の最適な記録条件を定めた推奨ライトストラテジ情報を再生し、その推奨ライトストラテジ情報と温度センサ18から取得したピックアップ12の周辺の温度と、光ディスク装置の外部に設けられた上位装置20(パーソナルコンピュータなど)から記録層(記録層が多層の場合、記録層が何層目であるかを示すレイヤナンバー)と記録速度を取得して、それらに合致する情報がメモリ19に存在するかどうか照合し、存在する場合は、メモリ19に保存されている合致する情報に対応付けられたライトストラテジを設定する。メモリ19は請求項1の記憶手段を構成しており、例えばフラッシュメモリにより構成されている。
一方、制御部15は、取得した情報に合致する情報がメモリ19に存在しない場合は、データの再生信号品質に基づき最適なライトストラテジを決定する。すなわち、この場合は、制御部15は、光ディスク10のテスト領域にテスト信号を記録して再生し、RF信号処理部14からの再生RF信号のジッタやエラーレートを検出し、ジッタやエラーレートが最小となるライトストラテジを設定する。なお、ジッタとは、一般には再生信号から位相同期ループ(PLL)回路で生成したクロックと、再生信号を2値化した信号のクロックに対する立ち上がりと立ち下りの両エッジの差の時間を積分し、平均化した値をクロック周期で除算した値である。
この実施の形態は、光ディスク10がBDの場合、PIC領域にメディアメーカを識別できるマニュファクチャ(Manufacturer)lD、各光ディスクの種類(R,RE,ROMなど)を識別できるメディアタイプ(Media Type)lD及び記録層と記録速度毎の推奨ライトストラテジが記録されていることに着目し、光ディスク10への試し書きにより最適化したライトストラテジをマニュファクチャID、メディアタイプID、記録層、記録速度及び最適化したときの温度とセットでメモリ19に保存しておくことで、記録層や記録速度に応じた最適なライトストラテジを選択でき、かつ、温度変化に応じてライトストテテジを調整できるようにしたものである。また、試し書きによるライトストラテジの最適化を行う回数も抑えることができるため、テスト領域の節約も可能である。
次に、本発明の実施例1の動作原理を図2のフローチャート等を用いて説明する。本実施例は、メモリ19には、ライトストラテジ情報が全く保存されていない状態で、図6(B)に示した3種類のパルス幅を決定するパラメータTtop、Tmp、dTe(冷却パルスの終端位置のシフト量)と記録パワーのレベルを決定するパラメータPw、Pe、Pbwで構成されるライトストラテジにより記録可能な光ディスク10において、最適なライトストラテジを設定する例である。
上位装置20から光ディスク装置が記録コマンドを受信したとき、光ディスク装置が記録を実行する前に、図2のフローチャートに示すように最適なライトストラテジを設定する。
まず、光ディスク10の前述したPIC領域(光ディスク10が単層の場合は1層目、2層の場合は1層目と2層目の両方のPIC領域)を、ピックアップ12を用いて再生し、得られた再生RF信号をRF信号処理部14を通してデコーダ17に供給する。制御部15は、デコーダ17によりデコードされたPIC領域の再生データからPIC領域に元々記録されているメディアメーカを識別できるマニュファクチャ(Manufacturer)lD、各光ディスクの種類(R,RE,ROMなど)を識別できるメディアタイプ(Media Type)lD及び記録層と記録速度毎の推奨ライトストラテジなどのディスク情報を取得する(ステップS101)。
例えば、メディアメーカを識別できるマニュファクチャIDが「AAA」、光ディスクの種類を識別できるメディアタイプIDが「1」の場合は、AAA社のBD−REディスクとなる(ただし、メディアタイプIDが「0」ならばBD−R、「1」ならばBD−RE、「2」ならばBD−ROMとしたとき)。また、2倍速2層対応光ディスクの場合は、少なくとも4種類の推奨ライトストラテジを取得できる(1層目1倍速、2層目1倍速、1層目2倍速、2層目2倍速)。このステップS101は、制御部15、ピックアップ12、RF信号処理部14及びデコーダ17により請求項1の第2の情報取得手段を実現する処理である。
続いて、制御部15は温度センサ18からピックアップ12の周辺の現在の温度を取得する(ステップS102)。続いて、制御部15は上位装置20から受信した記録コマンド情報から記録層及び記録速度を取得する(ステップS103)。この例では、1層目1倍速とする。この制御部15によるステップS103は、請求項1の第1の情報取得手段を実現する処理である。
次に、制御部15は、ステップS101で取得したディスク情報と、ステップS103で上位装置20から取得した記録層及び記録速度とが合致するライトストラテジ情報が、メモリ19に保存されているか確認する(ステップS104)。この制御部15によるステップS104は、請求項1の判定手段を実現する処理である。本実施例の場合は、メモリ19に全く情報が保存されていないので、最適化処理を実行するものとしてステップS105に進む。
ステップS105は、制御部15、レーザ駆動部13、ピックアップ12、RF信号処理部14、デコーダ17により請求項1の最適ライトステラテジ実行手段を実現する処理である。すなわち、ステップS105では、ライトストラテジの最適化を実行する。このライトストラテジの最適化は記録パワー(Pw、Pe、Pbw)の最適化を行い、その後に記録パルス幅(Ttop、Tmp、dTe)の最適化を行う。
記録パワーの最適化は、発光パワーを段階的に変化させつつ、OPC(Optimum Power Control)領域と呼ばれる試し書き領域(テスト領域)に、所定のデータ(テスト信号)の試し書きを、発光パワーを段階的に切り換えながら行う。OPC領域は光ディスク10の内周側の各記録層にそれぞれ予め設けられている。本実施例では、一例として図3(A)に示されるように、段階的に切り換える発光パワーは、推奨パワー(P ind)の±15%のパワーの範囲をほぼ等間隔に10段階としている。そして、上記の試し書きが終了すると、続いて試し書きが終了したOPC領域を順次再生し、発光パワー毎に変調度を算出する。
続いて、制御部15は、算出した変調度のうち、図3(B)に示すように、P fit1(=0.95×P ind)の±10%に対応する変調度から一次近似式L1を算出し、P fit2(=1.05×P ind)の±10%に対応する変調度から一次近似式L2を算出する。続いて、制御部15は、各近似式L1、L2で発光パワーがゼロとなる時の変調度をPtar1,Ptar2とし、以下の式を用いてPtargetを算出する。
Ptarget=(Ptar2・Pfit1−Ptar1・Pfit2)/(Ptar2−Ptar1−Pfit2+Pfit1) (1)
最後に、制御部15は、記録パワーPw、Pe、Pbwの最適値をPwo、Peo、Pbwoとした場合、これら最適値を次式により算出する。
Pwo=ρ・Ptarget
Peo=εe・Pwo
Pbwo=εbw・Pwo
ただし、P ind、ρ、εe、εbwはPIC領域から再生して取得したディスク情報に含まれている定数である。
制御部15は、上記のようにして記録パワー(Pw、Pe、Pbw)の最適化を行った後、記録パルス幅の最適化を行う。記録パルス幅の最適化は、トップパルスの幅Ttop、マルチパルスの幅Tmp、冷却パルスの終端位置のシフト量dTeの順に行う。各パラメータにおいて、OPC領域にパルス幅を段階的に変化させつつ、OPC領域に所定のデータの試し書きを行う。本実施例では、一例として図4(A)に示すように、段階的に変化させるパルス幅を、推奨パルス幅(Ttop_sd)の±10%の範囲を等間隔に区切った9段階の幅としている。
続いて、制御部15は、試し書きを終了したOPC領域を順次再生し、パルス幅毎にジッタを算出する。さらに図4(B)に示すように、算出したパルス幅毎のジッタから最小二乗法により二次近似式Lを算出し、近似式Lの最小値に対応するパルス幅を最適なTtopとする。同様に、Tmp、dTeの最適値を算出する。
図2に戻って説明する。ステップS105のライトストラテジの最適化実行処理が終了すると、続いてステップS105で算出した最適ライトストラテジを、図5(A)に示すように、マニュファクチャID、メディアタイプID、記録層、記録速度及び現在の温度とセットで、メモリ19に図5(A)に示すようなテーブル形式で保存する(ステップS106)。図5(A)の例では、マニュファクチャIDが「AAA」、メディアタイプIDが「1」、記録層が「1」、記録速度が「1」、現在温度(単位℃)が「23」、Ttopが「0.60T」、Teが「O.40T」、dTeが「0.10T」、Pwが「4.5mW」、Peが「2.3mW]、Pbwが「0.10mW]である。なお、Tは、チャネルクロックの周期である。この制御部15によるステップS106は、請求項1の書込み手段を実現する処理である。
そして、制御部15は、最後にステップS106で最適化したライトストラテジを用いて記録コマンドの記録ができるように設定する(ステップS107)。なお、ステップS104で、制御部15は、ステップS101で取得したディスク情報と、ステップS103で上位装置20から取得した記録層及び記録速度とが合致するライトストラテジ情報が、メモリ19に保存されていると判断したときは、ステップS105及びS106の処理を行うことなく、メモリ19に保存されている最適化したライトストラテジを用いて記録コマンドの記録ができるように設定する(ステップS107)。この制御部15によるステップS107は、請求項1のライトストラテジ設定手段を実現する処理である。
このように、本実施例によれば、メモリ19に最適化処理した時の温度をマニュファクチャID、メディアタイプID、記録層及び記録速度とセットで保存しておくことで、温度が変化しても最適なライトストラテジの設定が可能となり、優れた記録特性を得ることができる。
次に、本発明の実施例2の動作を、図面を用いて説明する。本実施例は、図1のメモリ19にはライトストラテジ情報が複数種類保存されており、この状態において図6(B)に示した3種類のパルス幅を決定するパラメータTtop、Tmp、dTeと記録パワーのレベルを決定するパラメータPw、Pe、Pbwで構成されるライトストラテジにより記録可能な光ディスクにおいて、最適なライトストラテジを設定する例である。
上位装置20から光ディスク装置が記録コマンドを受信したとき、光ディスク装置が記録を実行する前に、図2のフローチャートに従って最適なライトストラテジを設定する。ステップS101〜S103は、実施例1と同じ処理を行う。ただし、この実施例2では、ステップS101〜S103で取得した情報のうち、マニュファクチャIDが「BBB」、メディアタイプIDが「2」、記録層が「2」、記録速度が「1」、現在温度が「30」とする。
続いて、制御部15は、光ディスク10の2層目のPIC領域から取得したマニュファクチャID、メディアタイプID、記録層、記録速度と合致するライトストラテジ情報がメモリ19に保存されており、そのライトストラテジ情報の最適化を行った時と現在の温度差が5度以内であるか確認する(ステップS104)。
本実施例では、メモリ19には、図5(B)に示す内容の情報が既に記憶されているものとする。この場合、図5(B)のテーブルNo.4とNo.5で、マニュファクチャID、メディアタイプID、記録層、記録速度が、ステップS101〜S103で取得した情報と完全に合致している。しかし、現在温度30度とテーブルNo.4の温度との差は10度であり、現在温度30度とテーブルNo.5の温度との差は3度である。
よって、制御部15は、ステップS104での温度差5度以内という条件をクリアするテーブルNo.5に保存されているライトストラテジ(Ttopが「0.52T」、Teが「0.35T」、dTeが「O.09T」、Pwが「8.8mW」、Peが「4.3mW」、Pbwが「0.83mW」)を最適なライトストラテジと判断する。なお、温度差5度以内という条件が複数メモリ19に保存されていた場合は、より温度差の小さな方を最適なライトストラテジとして選択する。
メモリ19から最適なライトストラテジを取得した時は、制御部15は図2のステップS105、S106の処理は省く。ステップS107では、ステップS104で取得したライトストラテジを用いて記録コマンドの記録ができるように設定する。
このように、本実施例では、メモリ19に以前最適化したライトストラテジの結果を記録層、記録速度別に保存しておくことによって、条件が合う場合には短時間で記録層、記録速度毎の最適なライトストラテジを設定することが可能となる。しかも、本実施例では、メモリ19に最適化処理した時の温度をマニュファクチャID、メディアタイプID、記録層及び記録速度とセットで保存しておくことで、温度が変化しても最適なライトストラテジの設定が可能となり、優れた記録特性を得ることができる。
なお、本発明は以上の実施例に限定されるものではなく、例えば上記の実施例2では、光ディスク10のPIC領域から取得したライトストラテジ情報と温度差5度以内という条件をクリアするメモリ19に保存されているライトストラテジを最適なライトストラテジと判断して設定しているが、その設定と並行して、その場合のPIC領域から取得したライトストラテジ情報(実施例2の場合、マニュファクチャIDが「BBB」、メディアタイプIDが「2」、記録層が「2」、記録速度が「1」、現在温度が「30」)をメモリ19に新たに保存するようにしてもよい。
また、メモリ19にマニュファクチャID、メディアタイプID、記録層、記録速度及び温度からなるライトストラテジ情報が保存されていたとしても、光ディスク10のPIC領域から取得したライトストラテジ情報と所定の範囲内で合致するライトストラテジ情報がメモリ19に保存されていないとステップS104で判定されたときは、ステップS105及びS106の最適化処理及び最適ライトストラテジ保存処理を行う。
本発明の光ディスク装置の一実施の形態のブロック図である。 本発明におけるライトストラテジ最適化処理のフローチャートである。 OPCを説明する図である。 記録トップパルスの幅Ttopの最適化を説明する図である。 メモリに保存されている情報内容の各例を示す図である。 マルチパルス波形の一例を示す図である。
符号の説明
10 光ディスク
11 スピンドルモータ
12 ピックアップ
13 レーザ駆動部
14 RF信号処理部
15 制御部
16 エンコーダ
17 デコーダ
18 温度センサ
19 メモリ
20 上位装置

Claims (2)

  1. ピックアップから照射する光を用いて記録可能な単層又は多層の光ディスクにマーク及びスペースを交互に形成して所望のデータを記録し、前記光ディスクからの反射光を前記ピックアップで光電変換して得た信号に基づき記録データを再生する光ディスク装置において、
    上位装置から前記光ディスクに対する前記所望のデータの記録時の記録層及び記録速度を取得する第1の情報取得手段と、
    前記ピックアップ付近の現在の温度を検知する温度検知手段と、
    前記光ディスクの各記録層の所定の領域に予め記録されている、その光ディスクのメーカ名、ディスク種類、記録層及び記録速度と推奨された記録条件である推奨ライトストラテジとを、前記所定の領域から前記ピックアップにより再生して取得する第2の情報取得手段と、
    各種の光ディスクのメーカ名、ディスク種類、記録層、記録速度及び推奨ライトストラテジを、前記ピックアップ付近の温度と対応付けて記憶する記憶手段と、
    前記第1及び第2の情報取得手段により取得した、前記メーカ名、ディスク種類、記録層、記録速度及び推奨ライトストラテジと、前記温度検知手段で検知された現在の温度とからなる情報が、前記記憶手段に対応付けて保存されているかどうか判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記情報が前記記憶手段に保存されていないと判定されたときは、前記第2の情報取得手段により取得した、前記第1の情報取得手段で取得した前記記録層及び記録速度に対応した前記推奨ライトストラテジを基に、前記光ディスクの予め定められた試し書き領域に、記録パワーを予め設定した範囲内で段階的に変化させてテスト信号を記録した後再生して最適記録パワーを算出後、その最適記録パワーでパルス幅を予め設定した範囲内で段階的に切り換えながら前記試し書き領域に前記テスト信号を記録した後再生して、再生信号のジッタ又はエラーレートが最小となるパルス幅を決定する最適ライトストラテジ処理を実行する最適ライトストラテジ実行手段と、
    前記最適ライトストラテジ実行手段により得られた前記最適記録パワー及びパルス幅からなる最適ライトストラテジ情報を、前記第2の情報取得手段で取得した前記メーカ名、ディスク種類、記録層及び記録速度と前記温度検知手段で検知された現在の温度とそれぞれ対応付けて前記記憶手段に書き込む書き込み手段と、
    前記判定手段により前記情報が前記記憶手段に保存されていると判定されたときは、該記憶手段に保存されていると判定された前記情報に対応するライトストラテジを該記憶手段から読み出して設定し、前記最適ライトストラテジ実行手段が実行されたときは、得られた最適ライトストラテジ情報を設定するライトストラテジ設定手段と
    を有することを特徴とする光ディスク装置。
  2. 前記判定手段は、光ディスクのメーカ名、ディスク種類、記録層、記録速度及び温度毎にライトストラテジと対応付けて前記記憶手段に保存されている情報のうち、前記メーカ名、ディスク種類、記録層及び記録速度が合致し、かつ、温度が前記温度検知手段で検知された現在の温度と予め設定した所定の温度差以内であるときには、前記第1及び第2の情報取得手段により取得した、前記メーカ名、ディスク種類、記録層、記録速度及び推奨ライトストラテジと、前記温度検知手段で検知された現在の温度とからなる情報が、前記記憶手段に対応付けて保存されていると判定することを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
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