JP2007310991A - 光ディスク記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光ディスク記録装置において、光ディスクの記録品質の向上、特に、1回目に上書きされたデータのジッタを改善する。
【解決手段】光ディスク記録装置は、光ピックアップと、これを駆動するレーザ駆動部と、この駆動部を制御する制御部とを備える。制御部は、データの記録動作の際、OPCにより最適な記録パワーPwと消去パワーPeとを設定する(#2)。データ記録が1回目の上書きに該当する場合(#4でYes)、制御部は、レーザ駆動部に対して、OPCによる記録パワーPwを固定したままで、消去パワーPeを、OPCにより設定した値より増加させるように指示する。消去パワーPeの増加に伴ってパワー比ε(=Pe/Pw)は増加し、オフセットされる。光ピックアップは、1回目の上書き時に、オフセットされたパワー比εでデータを記録する(#5)。このため、1回上書きされた領域のジッタを改善することができ、記録品質の向上を図れる。
【選択図】図2
【解決手段】光ディスク記録装置は、光ピックアップと、これを駆動するレーザ駆動部と、この駆動部を制御する制御部とを備える。制御部は、データの記録動作の際、OPCにより最適な記録パワーPwと消去パワーPeとを設定する(#2)。データ記録が1回目の上書きに該当する場合(#4でYes)、制御部は、レーザ駆動部に対して、OPCによる記録パワーPwを固定したままで、消去パワーPeを、OPCにより設定した値より増加させるように指示する。消去パワーPeの増加に伴ってパワー比ε(=Pe/Pw)は増加し、オフセットされる。光ピックアップは、1回目の上書き時に、オフセットされたパワー比εでデータを記録する(#5)。このため、1回上書きされた領域のジッタを改善することができ、記録品質の向上を図れる。
【選択図】図2
Description
本発明は、書換型光ディスクに対するデータ記録前に、レーザ光の最適記録パワー及び最適消去パワーを設定する光ディスク記録装置に関する。
近年、光ディスクにあっては、大容量のデータの記録/再生が可能なDVD(Digital Versatile Disk)が広く普及している。DVDは、データの再生のみが可能な再生専用型、データの再生及び追記記録が可能な追記型、又はデータの再生及び書換記録が可能な書換型に分けられる。この書換型DVDとして、DVD−RW(DVD Rewritable)、DVD+RW(DVD Rewritable)、DVD−RAM(DVD Random Access Memory)が多くのユーザに使用されている。
書換型DVDのデータ記録層は、相変化材料から成り、DVDに照射されるレーザ光のパワーに応じて、結晶相(結晶状態)と非晶質相(非結晶状態)の間を可逆に変化する。このような変化によりデータが記録される相変化方式では、データを光ディスクに記録するため、データ記録層に記録マークが形成される。記録マークを形成する場合、高パワーのレーザ光がデータ記録層に集光され、集光部分の温度は上昇し、原子配列が不規則なものとなる。その後、集光部分は急速に冷却され、不規則な原子配列のまま固化して非結晶状態、すなわちアモルファスとなる。当該アモルファスとなった領域が記録マークとなる。この記録マークを形成するレーザ光のパワーを、以下に記録パワーPwという。記録マークを消去する場合、記録パワーより小さいパワーを持つレーザ光がデータ記録層に集光される。このレーザ光により、データ記録層は結晶化に必要な温度にされ、アモルファスの領域は結晶化される。このようにして、記録マークが消去される。言い換えれば、記録マークのない領域が確保され、スペースが記録される。このスペースを形成するレーザ光のパワーを、以下に消去パワーPeという。
上記の通り、記録マークは、消去パワーPeを持つレーザ光によって消去されるので、その位置にスペースを記録することができる。さらに、スペースは、記録パワーPwを持つレーザ光によって新たな記録マークに変化するので、その位置に記録マークを記録することができる。従って、書換型DVDでは、既に記録されているデータの上に、さらに新しいデータを書き込む、つまり上書きすることが可能となる。
しかしながら、幾度もデータの上書きが行なわれた場合、上書きされた領域の記録品質は低下する。この記録品質は、例えばジッタによって判断される。特に、1回上書きされた領域のジッタは、初回記録後の領域や2回以上上書きされた領域のジッタと比較して高くなり、当該領域の記録品質が悪くなる。記録品質悪化の度合いは、光ディスクや光ディスク記録装置の個体差によって異なり、再生限界レベルに達することがある。
上書きに伴う記録品質の低下を防ぐため、書換型DVDの記録層に対する記録線速度に応じて、消去パワーPeを記録パワーPwで割ったパワー比εを変化させてデータを記録する光記録方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この方法によれば、低記録線速度から高記録線速度にわたって良好な記録特性が得られ、更に1回または複数回の上書き特性を良好に維持することができる。
また、1回上書きされた領域はジッタが高くなるので、幾度もデータが書き換えられるデータ管理領域のジッタを低下させるため、予め2回上書きを行なう、つまりダミーライトを行なう記録装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。この記録装置では、データ管理領域での記録パワーはデータ領域の記録パワーより低く設定され、データ管理領域での記録パワーPwと消去パワーPeとの比率はデータ領域のものよりも低く設定される。さらに、データ管理領域での線速度はデータ領域のものよりも遅く設定される。この記録装置によれば、データ管理領域の記録品質低下を防止できる。
上記の記録パワーPw及び消去パワーPeは、映像等のデータ記録前に行なわれるOPC(Optimum Power Control)により、最適な値に設定される。このOPC動作の効率化及び精度向上を図るため、例えば、OPC動作において、ジッタ又はエラーレートが最適となる記録パワーPwと消去パワーPeの比又は最適な組み合わせの近似式を求め、この比又は近似式を利用して記録パワーPwと消去パワーPeの一方又は両方を変化させながら、アシンメトリ値が最適となる記録パワーPw及び消去パワーPeを求める記録装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。この装置では、上記のようなOPC処理の前に、試し書き領域に対して上記のダミーライトが実行される。このダミーライトにより、最適な記録パワーPw及び消去パワーPeを高精度に判別することが可能になる。
特開2005−243212号公報
特開2005−63538号公報
特開2000−251256号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術によれば、1回又は複数回の上書き特性を良好に維持することができたが、初回記録後又は2回以上の上書き後のジッタと比べて、より高い値を持つ1回目の上書き後のジッタを特に低下させることはできなかった。また、特許文献2に記載の技術によれば、データ管理領域に対するダミーライトによって該領域のジッタを低下させ、記録品質低下の防止を図ることができたが、1回目の上書きによるジッタの増加自体を抑制することはできなかった。また、特許文献3に記載の技術によれば、ダミーライトによって試し書き領域のジッタを低下させ、該領域を利用して最適な記録パワーPw及び消去パワーPeを高精度に判別することができたが、1回目の上書きによるジッタの改善を図ることはできなかった。
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであり、光ディスクの記録品質の向上、特に、1回目に上書きされたデータのジッタの改善を図ることができる光ディスク記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、光ディスクに対してレーザ光を照射してデータの記録/再生を行なう光ピックアップ手段と、前記光ピックアップ手段から光ディスクに対して照射されるレーザ光のパワーを制御する光パワー制御手段と、前記光パワー制御手段によりレーザ光のパワーを変化させ、光ディスクの試し書き領域に対して、前記光ピックアップ手段により記録動作及び再生動作を実行することで、ジッタ、エラーレート又はアシンメトリが最適となる記録パワーPw、消去パワーPe及びこれらのパワー比εを設定する光パワー設定手段と、を備えた光ディスク記録装置において、光ディスクのデータ領域のうちデータが既に記録された領域のアドレス情報と、この領域にデータが上書きされた回数を示す回数情報と、を含む上書き情報を、前記光ピックアップ手段により光ディスクに記録する上書き情報記録手段と、前記上書き情報記録手段により記録された上書き情報を前記光ピックアップ手段により前記光ディスクから読み出すと共に、この上書き情報に基づいて、次のデータの記録が何回目の上書きになるかを判別する判別手段と、前記判別手段によりデータの記録が1回目の上書きであると判断された場合、前記光パワー設定手段により設定された記録パワーPwを固定し、消去パワーPeを増加させることにより、パワー比εをオフセットするオフセット手段と、を備え、前記光ピックアップ手段は、1回目の上書き時に、前記オフセット手段によりオフセットされたパワー比εでレーザ光を前記光ディスクに照射して、記録品質を向上させるものである。
請求項2の発明は、光ディスクに対してレーザ光を照射してデータの記録/再生を行なう光ピックアップ手段と、前記光ピックアップ手段から光ディスクに対して照射されるレーザ光のパワーを制御する光パワー制御手段と、前記光パワー制御手段によりレーザ光のパワーを変化させ、光ディスクの試し書き領域に対して、前記光ピックアップ手段により記録動作及び再生動作を実行することで、ジッタ、エラーレート又はアシンメトリが最適となる記録パワーPw、消去パワーPe及びこれらのパワー比εを設定する光パワー設定手段と、を備えた光ディスク記録装置において、次のデータの記録が何回目の上書きになるかを判別する判別手段と、前記判別手段によりデータの記録が1回目の上書きであると判別された場合、前記光パワー設定手段により設定されたパワー比εをオフセットするオフセット手段と、を備え、前記光ピックアップ手段は、1回目の上書き時に、前記オフセット手段によりオフセットされたパワー比εでレーザ光を前記光ディスクに照射して、記録品質を向上させるものである。
請求項1又は請求項2の発明によれば、1回目の上書き時に、記録パワーPwと消去パワーPeのパワー比εをオフセットすることにより、1回目の上書きによるジッタを低下させ、記録品質の向上を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る光ディスク記録装置について図1乃至図4を参照して説明する。図1は光ディスク記録装置の構成を示す。光ディスク記録装置1は、ターンテーブルに装填された光ディスク2を回転させるスピンドルモータ10と、光ディスク2に対してレーザ光を照射してデータの記録/再生を行なう光ピックアップ11(光ピックアップ手段)と、光ピックアップ11を駆動するため、レーザ変調信号を光ピックアップ11に対して送信するレーザ駆動部12と、光ピックアップ11を光ディスク2の径方向に移動させる移動モータ13と、光ピックアップ11のトラッキングサーボ及びフォーカスサーボを行なうサーボ制御部14と、映像や音声等のデータが入力される信号入力部15と、光ディスク2の再生データを出力する信号出力部16と、上記各部を制御する制御部17と、ユーザが制御部17へ指示を行うために操作する操作部18と、を備える。このように構成された光ディスク記録装置1は、例えば、DVDレコーダ又はパソコンに搭載されるDVDドライブであり、光ディスク2は、例えばDVD−RWである。
光ピックアップ11は、光ディスク2に対してレーザ光を出射する半導体レーザダイオード(不図示)と、該レーザ光の光ディスク2での反射光を受光して電気信号を生成する受光素子(不図示)とを備える。この半導体レーザダイオードが光ディスク2に対して高パワーのレーザ光を照射することにより、データが記録される。また、受光素子が、光ディスク2での反射光に基づいて生成した電気信号すなわち再生信号を制御部17に送出することにより、光ディスク2のデータが再生される。
レーザ駆動部12は、レーザ駆動回路で構成され、制御部17により制御される。このレーザ駆動部12は、レーザ駆動回路により、制御部17からの信号に基づいて、半導体レーザダイオードから光ディスク2に対して照射するレーザ光のパワーを制御する(光パワー制御手段)。レーザ光のパワーは、ライトストラテジに基づき、上述の記録パワーPwと、消去パワーPeと、データを再生するためのバイアスパワーPbとに分けられる。これらの間には、Pb<Pe<Pwの関係が成り立つ。
制御部17は、CPU(Central Processing Unit)を含むマイクロコンピュータで構成される。この制御部17は、光ディスク2に対して映像や音楽等のデータを記録する前に、OPCを実施し、最適な値の記録パワーPwと、消去パワーPeと、消去パワーPeを記録パワーPwで割って得られるパワー比εとを設定する。この設定において、制御部17は、レーザ駆動部12によりレーザ光のパワーを変化させ、光ディスク2の試し書き領域に対して、光ピックアップ11により記録動作及び再生動作を実行することにより、ジッタ、エラーレート又はアシンメトリが最適となる記録パワーPw、消去パワーPe及びこれらのパワー比ε(=Pe/Pw)を最適な値と判断する(光パワー設定手段)。
さらに、制御部17は、光ディスク2に対して映像や音楽等のデータを記録する際に、光ディスク2のデータ領域のうちデータが既に記録された領域のアドレス情報と、この領域にデータが上書きされた回数を示す回数情報と、を含む上書き情報を、光ピックアップ11により光ディスク2に記録する(上書き情報記録手段)。この上書き情報は、光ディスク2内のデータ管理領域に書き込まれ、例えば、光ディスク2がDVD−RWである場合、R−Information areaに、記録管理情報(RMD:Recording Management Data)として記録される。
図2は、光ディスク記録装置1におけるデータ記録動作を時系列に示す。まず、ユーザにより光ディスク2がスピンドルモータ10により回転駆動されるターンテーブルに装填され、光ディスク記録装置1にマウントされる(#1)。光ディスクマウント後、データの記録動作が開始される。この記録動作の際、制御部17によりOPCがなされ、最適な記録パワーPwと消去パワーPeとが設定される(#2)。その後、制御部17は、データの記録に先立って、光ディスク2のデータ領域のうちデータが既に記録された領域のアドレス情報と、この領域にデータが上書きされた回数を示す回数情報とを含む上書き情報を光ピックアップ11により光ディスク2から読み出す(#3)。さらに、制御部17は、この上書き情報に基づき、データ記録予定領域に対する次のデータの記録が、何回目の上書きになるかを判別する(判別手段)。
判別の結果、次のデータの記録が1Dow(Direct Overwrite)すなわち1回目の上書きに該当する場合(#4でYes)、つまり、データ記録予定領域に対するデータ記録が1回行なわれていた場合、制御部17は、レーザ駆動部12に対して、OPCにより設定した記録パワーPwを固定したままで、消去パワーPeを、OPCにより設定した値からΔPeだけ増加させるように指示する。レーザ光のパワー比εは、上述の通り、消去パワーPeを記録パワーPwで割って得られる値であるため、消去パワーPeの増加に伴ってパワー比εは増加し、オフセットされる。光ピックアップ11は、1回目の上書き時に、オフセットされたパワー比εでレーザ光を光ディスク2に照射し、データを記録する(#5)。このようにして、レーザ駆動部12及び制御部17はオフセット手段を成す。
上記の判別の結果、次のデータの記録が1Dowに該当しない場合(#4でNo)、つまり、この記録が初回の記録である場合、又はこの記録が2回目以上の上書きに該当する場合、OPCで設定された現状のパワー比εでデータが記録される(#6)。
データの記録後、制御部17は、データを記録した領域、すなわちデータを記録したアドレスのアドレス情報と、このアドレスへの記録が何回目の上書きに該当するかという回数情報とを含む上書き情報を光ピックアップ11により光ディスク2に対して記録する(#7)。例えば、これまでの上書き情報が、特定のアドレスに対するデータ記録が1回行なわれたことを示していた場合、該情報は、そのアドレスに1回の上書きがなされたことを示す情報に書き換えられる。
全データの記録がまだ終了していないとき(#8でNo)、データを記録する次のアドレスが制御部17により指定され(#9)、当該アドレスへのデータ記録が1Dowに該当するか否かの判別がなされる(#4へ戻る)。全データの記録が終了したとき(#8でYes)、データの記録動作は終了する。
図3は、上記のパワー比オフセットに対応したレーザ変調信号波形を示す。このレーザ変調信号は、制御部17からの指示に基づき、レーザ駆動部12により生成され、レーザ駆動部12から光ピックアップ11に対して送出される信号である。同図に示されるレーザ変調信号は、書換型DVDに対応したライトストラテジに基づく信号であり、順に、スペース、マーク幅Twd=8Tである記録マーク、スペース、Twd=3Tである記録マークを光ディスク2に対して記録するための信号である。ここで、Tはクロック信号の周期を示す。
レーザ変調信号が取る値は、光ピックアップ11に記録パワーPwのレーザ光を出射させるための記録レベルpwと、消去パワーPeのレーザ光を出射させるための消去レベルpe’(破線で示す)と、バイアスパワーPbのレーザ光を出射させるためのバイアスレベルpbの3値である。これらの間には、pb<pe’<pwの関係が成り立つ。これら3値のレベルを持つレーザ変調信号において、スペースを形成するときのレベルは消去レベルpe’となる。一方、記録マークを記録するときには、最初に、レベルが消去レベルpe’となり、次に、波高値が記録レベルpwで、且つ、ボトム値がバイアスレベルpbであるトップパルスが発生され、これに続いて、波高値が記録レベルpwで、且つ、ボトム値がバイアスレベルpbであるマルチパルス列が発生される。トップパルスの時間幅はTtopで、マルチパルスの時間幅はTmpである。マルチパルス発生後、冷却時間Tclが設けられ、この時間中のレーザ変調信号のレベルはバイアスレベルpbである。このようなレーザ変調信号により光ピックアップ11は駆動され、該信号に基づいてレーザ光を出射し、データを光ディスク2に記録する。
データの記録が1回目の上書きに該当する場合、上記の通り、レーザ光の消去パワーPeを増加させてパワー比εをオフセットするため、制御部17は、レーザ変調信号の消去レベルを、OPCに基づいて設定した消去レベルpe’からΔpeだけ増加させて、pe(実線で示す)に設定する。この増加分Δpeは、消去パワーPeの増加分ΔPeに対応して決定される。消去レベルpeの増加に伴い、このレベルを記録レベルpwで割って得られるレベル比ρ(=pe/pw)がオフセットされる。
図4は、光ディスク記録装置1によるDow(上書き)回数とジッタとの関係を示す。同図に示されるジッタ値はDow後の値である。一点破線及び三角形のプロットは、1Dow時にパワー比εがオフセットされなかった場合のジッタを示す。これに対して、実線及び四角形のプロットは、本実施形態の光ディスク記録装置1による上記のようなレーザ変調信号により、1回目の上書き時にレーザ光のパワー比εがオフセットされた場合の場合のジッタを示す。初回記録後つまり0Dow後のジッタは約8%である。
同図に示されるように、上書き回数に関わりなく、OPCにより設定された最適な記録パワーPw及び消去パワーPeでデータが光ディスク2に記録された場合、1回上書きされた領域のジッタは、約13.5%となり、一般に再生限界レベルとされる11%を超えてしまい、当該領域の記録品質は低下する。ジッタは上書きを重ねるにつれて低下し、10Dow後に約9.7%まで減少する。
これに対して、1回目の上書きの際にレーザ光のパワー比εをオフセットし、初回記録又は2回目以上の上書き時にOPCによるパワー比εを採用した場合、1回上書きされた領域のジッタは、約9.5%となり、再生限界レベル11%を下回り、当該領域の記録品質の低下を防止できる。さらに、1Dow後のジッタの低下に伴って、2Dow後のジッタが低下し、記録品質の向上が図れる。
本発明は、上記のような実施形態の構成に限定されるものでなく、使用目的に応じ、様々な変形が可能である。例えば、レーザ光の消去パワーPeを増加させることによりパワー比εをオフセットすることを上述したが、パワー比εのオフセット量を先に決定し、このオフセット量に応じて、消去パワーPeの増加分ΔPeを算出してもよい。また、レーザ変調信号の消去レベルpeを増加させることによりレベル比ρをオフセットすることを上述したが、レベル比ρのオフセット量を先に決定し、このオフセット量に応じて、消去レベルpeの増加分Δpeを算出してもよい。また、上書き情報は、データ領域の情報に限定されず、データ領域を管理する管理領域内のデータ記録済み領域のアドレス情報と、この領域の上書き回数の情報とを含んでいても構わない。
1 光ディスク記録装置
2 光ディスク
11 光ピックアップ(光ピックアップ手段)
12 レーザ駆動部(光パワー制御手段、オフセット手段)
17 制御部(光パワー設定手段、上書き情報記録手段、判別手段、オフセット手段)
2 光ディスク
11 光ピックアップ(光ピックアップ手段)
12 レーザ駆動部(光パワー制御手段、オフセット手段)
17 制御部(光パワー設定手段、上書き情報記録手段、判別手段、オフセット手段)
Claims (2)
- 光ディスクに対してレーザ光を照射してデータの記録/再生を行なう光ピックアップ手段と、
前記光ピックアップ手段から光ディスクに対して照射されるレーザ光のパワーを制御する光パワー制御手段と、
前記光パワー制御手段によりレーザ光のパワーを変化させ、光ディスクの試し書き領域に対して、前記光ピックアップ手段により記録動作及び再生動作を実行することで、ジッタ、エラーレート又はアシンメトリが最適となる記録パワーPw、消去パワーPe及びこれらのパワー比εを設定する光パワー設定手段と、を備えた光ディスク記録装置において、
光ディスクのデータ領域のうちデータが既に記録された領域のアドレス情報と、この領域にデータが上書きされた回数を示す回数情報と、を含む上書き情報を、前記光ピックアップ手段により光ディスクに記録する上書き情報記録手段と、
前記上書き情報記録手段により記録された上書き情報を前記光ピックアップ手段により前記光ディスクから読み出すと共に、この上書き情報に基づいて、次のデータの記録が何回目の上書きになるかを判別する判別手段と、
前記判別手段によりデータの記録が1回目の上書きであると判断された場合、前記光パワー設定手段により設定された記録パワーPwを固定し、消去パワーPeを増加させることにより、パワー比εをオフセットするオフセット手段と、を備え、
前記光ピックアップ手段は、1回目の上書き時に、前記オフセット手段によりオフセットされたパワー比εでレーザ光を前記光ディスクに照射して、記録品質を向上させることを特徴とする光ディスク記録装置。 - 光ディスクに対してレーザ光を照射してデータの記録/再生を行なう光ピックアップ手段と、
前記光ピックアップ手段から光ディスクに対して照射されるレーザ光のパワーを制御する光パワー制御手段と、
前記光パワー制御手段によりレーザ光のパワーを変化させ、光ディスクの試し書き領域に対して、前記光ピックアップ手段により記録動作及び再生動作を実行することで、ジッタ、エラーレート又はアシンメトリが最適となる記録パワーPw、消去パワーPe及びこれらのパワー比εを設定する光パワー設定手段と、を備えた光ディスク記録装置において、
次のデータの記録が何回目の上書きになるかを判別する判別手段と、
前記判別手段によりデータの記録が1回目の上書きであると判別された場合、前記光パワー設定手段により設定されたパワー比εをオフセットするオフセット手段と、を備え、
前記光ピックアップ手段は、1回目の上書き時に、前記オフセット手段によりオフセットされたパワー比εでレーザ光を前記光ディスクに照射して、記録品質を向上させることを特徴とする光ディスク記録装置。
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JP2006141435A JP2007310991A (ja) | 2006-05-22 | 2006-05-22 | 光ディスク記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006141435A JP2007310991A (ja) | 2006-05-22 | 2006-05-22 | 光ディスク記録装置 |
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JP2007310991A true JP2007310991A (ja) | 2007-11-29 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006141435A Withdrawn JP2007310991A (ja) | 2006-05-22 | 2006-05-22 | 光ディスク記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007310991A (ja) |
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2006
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Legal Events
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