JP2006172667A - 記録パワー初期値決定方法と光学的情報記録再生装置およびそれを用いた光学的情報記録媒体 - Google Patents

記録パワー初期値決定方法と光学的情報記録再生装置およびそれを用いた光学的情報記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の記録パワー初期値決定方法では、異なる線速度で記録する場合のクロス線速によるオーバーライト特性の劣化が生じ信号品質を劣化させていた。また、学習時の目標パワーが当初の記録パワーと大きく異なることにより、変調度パワー積の目標パワー近傍での接線の傾きにずれが生じ、これにより求まる記録パワーに誤差が生じていた。
【解決手段】光学的記録媒体内にレーザーパワーを制御して複数の記録パワーで信号記録し、媒体からの再生信号の振幅から複数の記録パワーにおける変調度を検出し、前記変調度の検出値から直線近似係数nを演算し、媒体からの再生信号の信号品質を測定し、前記近似係数演算の演算値と、信号品質計測の出力値から、記録パワー係数を演算する。
【選択図】図1

Description

本発明は光ディスク媒体にレーザー光を照射して未記録部とは物理的性質の異なるマークを形成することによって情報を記録する光記録方法と光ディスク記録装置および、前記光記録方法によって求められた情報を含んだ光ディスク媒体に関するものである。
従来光記録媒体として、CD−R/RW、DVD−R/RW/RAM、BD−RE媒体があり、これらの媒体に情報を記録する光学的情報記録再生装置および記録パワーの学習方法は、例えばDVD Specification for Re−Reocordable Disc Part1 Physical Specifications」に記載された方法、あるいは、「Blu−ray Disc Rewirtable Format part1」に記載されたものが知られている。また、ディスク内の初期値記録情報を用いた記録パワーの学習方法に関しては特許文献1、特許文献2に示した方法がある。また、ライトストラテジーデータが登録されていない光ディスクに対して適正な書き込み条件を求める方法として特許文献3に示された方法がある。
書き換え型および追記型の光記録媒体においては、初期値記録領域のなかに、初期値情報である推奨記録パワーや書き込み時の光波形を記述したライトストラテジの情報が記録されている。光学的情報記録再生装置は、前記初期値情報を手掛かりに任意のタイミングで記録パワーの学習することができる。
初期値情報は、ディスク出荷前に管理された標準的な光学的情報記録再生装置を用いて、光ディスク毎に一定条件のもとで信号品質等を計測し、記録パワーやライトストラテジ等の各々のディスクに対する推奨値を決定している。BD−REでは、初期値情報として以下のものがある。目標記録パワー(Pind)、目標記録パワーでの変調度(Mind)、目標記録パワーから推奨記録パワー(Pwo)を得るための増倍率ρ、光ディスク上にマークが書き始められる限界記録パワー(Pth)から目標記録パワーまでの増倍率κである。これらの初期値情報はディスク出荷前にあらかじめディスク内周部の初期値記録領域に保持されている。
図8は、従来の標準的な光学的情報記録再生装置の一例を示しており、標準的な光学的情報記録再生装置を用いて前記推奨記録パワー(Pwo)を決定する方法について説明する。光ピックアップ802を光ディスク801の内周部に設けられた記録パワー学習領域1002に移動させ、記録パターン発生回路811から17PP変調された任意のランダムなデータパターンを発生させるとともに記録パワー可変回路812は、図11に示すごとく記録パワーを一定パワーづつ増加させ、数段階の記録パワーで前記記録パワー学習領域1002内に信号を記録する。
光ピックアップ802からは各記録された再生信号波形が得られ、信号品質計測回路805で信号品質が計測される。信号品質の指標としては、一般的にジッタやビット誤り率(bER)、PRML等の信号処理回路を用いた際ビット誤り率と相関のあるMLSA(特許文献3参考)などの信号品質指標を計測し、最も信号品質のよい記録パワーを推奨記録パワー(Pwo)とする。
また、ジッタ測定時に同時に変調度を検出し、光ピックアップ802から各記録パワーPwに応じた再生信号が再生され、変調度検出回路807により各記録パワーでの変調度が検出される。変調度検出回路807は、最長スペースである8Tスペース、最長マークである8Tマークのそれぞれの振幅レベルI8H、I8Lから(式1)を用いて変調度mを算出する。
m=(I8H−I8L)/I8H ・・・(式1)
変調係数演算回路808は前記記録パワーと変調度の関係から図12に示すごとく各記録パワーでの変調度とパワーの積を算出する。目標変調度Mindにおける目標記録パワーPindとし、前記目標記録パワーPindの近傍±10%の測定点を用いて、接線1201を引き、Pw軸との切片を限界記録パワーPthとする。
記録パワー係数演算回路813は前記推奨記録パワー(Pwo)と、目標記録パワーPind、限界記録パワー(Pth)からパワー増倍率ρおよびκを(式2)、(式3)を用いて演算する、。
ρ=Pwo/Pind ・・・・(式2)
κ=Pind/Pth ・・・・(式3)
こうして求められた、ρ、κ、Pind、Mind等の情報を初期値情報としてディスク上にあらかじめ記録する。
特開2003−173560号公報 特開2000−251254号公報 特開2004−246956号公報 特開2003−141823号公報
第1に従来の推奨記録パワーの決定方法では、推奨記録パワーは記録パワーを変えながら信号を記録し、再生信号品質が最も良好になる点を推奨記録パワーとしていた。しかしながら、1つの光ディスクに2つ以上の記録線速度で記録可能な光ディスクへの記録の際、あらかじめそれぞれの線速度での推奨記録パワーを記録しておく必要がある。
推奨記録パワーとしては、それぞれの線速度で、記録パワー特性をとり、信号品質の最も良好となる記録パワーをそれぞれの推奨記録パワーとする方法がある。この場合、第1の線速度での推奨パワーで記録されたトラック上に第2の線速度の推奨パワーでオーバーライトした場合、マークの記録形成の条件が線速度により微妙に異なるため、第1の推奨パワーが第2の線速度での記録パワーに対して実効的に高パワー条件で記録されていた場合、オーバーライト時に消し残りの影響を大きくうけてしまい信号品質を劣化させてしまう。
2つ以上の線速度で推奨記録パワーを決定する際に、下地に記録されているトラックのマーク形成具合(マークの広がり幅や形状)が、他の線速度で記録する際に実効的に高パワーの場合、上書き時に消し残りが生じて十分な再生信号品質が保証されない。
第2に従来の記録パワー係数κおよびρの決定方法では、任意の変調度(Mind)となる記録パワーを目標パワーPindとし、前記Pindの近傍で、記録パワーを変えた有限数の測定点の変調度を測定し、変調度パワー積の曲線の接線から限界パワーをもとめ、係数κ、ρを求めていた。しかしながら、前記の方法では、測定点の数が有限であり、測定値のばらつきの影響をうけやすい。また、ドライブごとのばらつき、経時変化、埃の影響等により、記録パワーの設定値と実際の出射パワーとに誤差が生じ、標準的な光学的情報記録再生装置で当初の求めたパワーとのずれが大きくなった場合、学習時のPindが当初の記録パワーと大きく異なるため、変調度パワー積のPind近傍での接線の傾きにずれが生じる。傾きのずれにより求まる限界パワーの誤差が生じ、正しい記録パワーを学習でないという課題があった。
本発明は、2つ以上の線速度で記録する際に良好な信号品質が得られる推奨記録パワーの決定方法および、精度よく記録パワーを学習することがでる初期値記録条件を決定することを目的とする。
そこで前記の問題を解決する目的で、本発明の光学的情報記録媒体は、第1から第n(nは2以上の整数)の異なる線速度で記録する光学的情報記録媒体であって、第1の線速度で記録パワーを変えながらPw1の記録パワーで下地トラックを記録し、前記記録パワーのことなる複数の下地トラックのそれぞれに記録パワーPw1のα倍の記録パワーで上書きし、前記複数の上書きされたトラックの信号品質を計測し、前記信号品質の検出値がXとなるトラックの下地記録パワーをPwo1とし、第nの線速度で記録パワーを変えながらPwnの記録パワーで下地トラックを記録し、前記記録パワーのことなる複数の下地トラックのそれぞれに記録パワーPwnのα倍の記録パワーで上書きし、前記複数の上書きされたトラックの信号品質を計測し、前記信号品質の検出値がXとなるトラックの下地記録パワーをPwonとし、前記第1と第nの線速度での記録パワーの比をβ=Pwon/Pwo1とし、第1および第nの線速度での推奨記録パワーの比が前記βにもとずく比を満足する推奨記録パワーPwo1とPwonの情報があらかじめ記録されていることを特徴とする。
また、本発明の光学的情報記録媒体は、少なくとも最も遅い第1の線速度と、最も速い第nの線速度での推奨記録パワーがあらかじめ記録されていることを特徴とする。
また、本発明の光学的情報記録媒体は、前記αは0.1以上1.0以下であることを特徴とする。
また、本発明の光学的情報記録媒体は、前記αは0.8〜0.9の範囲であることを特徴とする。
また、本発明の光学的情報記録媒体は、前記推奨パワー比が0.90×β〜1.1×βの範囲であることを特徴とする。
また、本発明の光学的情報記録媒体は、前記計測される信号品質は、ジッタ、MLSA、ビット誤り率のいずれかであることを特徴とする。
また、本発明の光学的情報記録媒体は、前記検出値Xが、ジッタ11%から13%、あるいはMLSE11%〜13%、あるいはビット誤り率が1×10E−4〜1×10E−3の範囲にあることを特徴とする。
また、本発明の記録パワー初期値決定方法は、光学的情報記録媒体に複数のパワーでレーザー光を切り替えて照射し、情報を複数の長さのマークおよびスペースとして記録する光学的情報記録媒体に、最適な記録パワーで書き込みを実現するためのディスク初期値を決定する記録パワーの初期値決定方法において、前記光学的情報記録媒体に光ビームを照射し、前記光学的記録媒体内にレーザーパワーを制御して複数の記録パワーで信号記録し、前記光学的情報記録媒体からの再生信号の振幅から複数の記録パワーにおける変調度を検出し、前記変調度の検出値から、記録パワーのn乗を乗じて、直線近似係数nを演算し、前記光ディスクからの再生信号の信号品質を測定し、前記近似係数演算の演算値と、信号品質計測の出力値から、記録パワー係数を演算することにより、光学的情報記録媒体に記録する記録パワーの初期値を決定することを特徴とする。
また、本発明の記録パワー初期値決定方法は、前記光学的情報記録媒体に、第1のパワーで記録トラックを作成し、前記記録トラックを第2のパワーで1回上書きしたときの信号品質をもとに、前記第1のパワーの定数倍を記録パワーの初期値として決定することを特徴とする。
また、本発明の記録パワー初期値決定方法は、前記第1のパワーは前記第2のパワーに比べて大きいことを特徴とする。
また、本発明の記録パワー初期値決定方法は、前記第2のパワーは前記第1のパワーの0.8倍〜0.9倍であることを特徴とする。
また、本発明の記録パワー初期値決定方法は、前記第1のパワーの1〜1.05倍を記録パワー初期値とすることを特徴とする。
また、本発明の記録パワー初期値決定方法は、クーリングパワーを求める際の信号品質の計測値をビット誤り率とすることを特徴とする。
また、本発明の記録パワー初期値決定方法は、前記直線近似係数nは、記録パワーをかえた複数の記録トラックの変調度を測定し、前記記録パワーと、前記記録パワーのn乗と各記録パワーにおける変調度の積の測定点を使って最小2乗近似を行ったとき、最も直線性の高い次数nを近似係数とすることを特徴とする。
また、本発明の記録パワー初期値決定方法は、前記直線近似係数nは、0以上かつ0.5の整数倍であることを特徴とする。
また、本発明の記録パワー初期値決定方法は、前記n次の近似直線における変調度0での限界パワーPth’と、目標パワーPindと、前記近似係数nとを用いて目標パワー増倍率κが
κ=[(2−n)Pind+(n−1)Pth’]/[nPth’−(n−1)Pind]
であらわされることを特徴とする。
また、本発明の記録パワー初期値決定方法は、前記目標パワーPindは、複数の記録パワーPtargetの近傍区間で前記n次の近似直線における限界パワーPth’を演算し、前記Pth’のPtargetに対する変化量が一定値以下となるPtargetを目標パワーPindとすることを特徴とする。
また、本発明の記録パワー初期値決定方法は、前記近傍区間はPtargetの±10%の範囲であることを特徴とする。
また、本発明の記録パワー初期値決定方法は、前記目標パワーPindでの変調度が30%以上であることを特徴とする。
また、本発明の記録パワー初期値決定方法は、前記変調度測定信号を8T単一信号で記録し、前記信号品質を計測するトラックをランダム信号で記録することを特徴とする。
また、本発明の記録パワー初期値決定方法は、前記変調度測定信号および前記信号品質を計測するトラックをいずれもランダム信号で記録することを特徴とする。
また、本発明の光学的情報記録媒体は、前述記録パワー初期値決定方法によって求められた目標パワーPind、記録パワー増倍率κ、ρをディスク内周部にあらかじめ記録されたことを特徴とする。
また、本発明の光学的情報記録再生装置は、複数のパワーでレーザー光を切り替えて照射し、情報を複数の長さのマークおよびスペースとして記録する光学的情報記録媒体と、前記光学的情報記録媒体に光ビームを照射するレーザー照射手段と、前記光学的情報記録媒体にレーザーパワーを制御して複数の記録パワーで信号を記録する記録パワー制御手段と、前記光学的情報記録媒体からの再生信号の振幅から複数の記録パワーにおける変調度を検出する変調度検出手段と、前記変調度検出手段の検出値に記録パワーのn乗を乗じて、直線近似係数nを演算する近似係数演算手段と、前記光ディスクからの再生信号の信号品質を測定する信号品質計測手段と、前記近似係数演算手段の演算値と、信号品質計測手段の出力値から記録パワー係数を演算する記録パワー係数演算手段を備えたことを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、記録パワーを変えながら各記録パワーで下地トラックを記録し、前記記録パワーの異なる複数の下地トラックのそれぞれに記録パワーの一定倍のパワーで上書きし、前記複数の上書きされたトラックの信号品質に基づいて推奨記録パワーを決定し、記録パワーに対する変調度特性にパワーのn乗を乗じた近似直線から記録パワーに関する各種パラメータを決定し、前記記録パワーの推奨値と記録パラメータをあらかじめ光ディスク上に記録しておくことで、ユーザーが光学的情報記録再生装置を用いて光ディスクに記録再生を行う際に、埃やゴミ汚れなどによる記録パワーの変動を抑えて、高精度のマーク形成が可能となる。以上により記録/再生動作の高信頼化が図られ、同時に情報記録装置および記録媒体の小型化が実現されるので、コストの点で有利となる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。本実施の形態では記録媒体として相変化光ディスクを例にとって説明するが、これは記録媒体を特に限定するものではなく、記録媒体にエネルギーを注入して未記録部とは物理的性質の異なるマークを形成することによって情報を記録する記録媒体に共通の技術である。本発明の実施の形態では、BD−RE(書換型ブルーレイディスク)を例にとって説明する。主な光学条件は、波長405ns、NA=0.85の対物レンズを用いおり、ディスク構造はトラックピッチ0.32μm、基材厚み75μm〜100μmの相変化型光ディスク、記録されるマークの最短マーク長が0.138μmから0.160μmである。
図1は本発明による標準的な光学的情報記録再生装置の全体構成の一例を説明する図である。標準的な光学的情報記録再生装置とは、一定環境条件のもと、温度変化に対する機器の依存性が少なく、記録パワー、ライトストラテジの波形等の物理条件が管理された信頼性のある評価装置などが相当する。
図1において101は光学的記録媒体である光ディスクで、図10に示すようにデータ領域1001と、データ領域の内周側に記録パワーを学習するための記録パワー学習領域1002、記録パワー学習領域の内周側に初期値記録領域1003にわかれている。データ領域は、実際に光ディスクにユーザーデータを記録する領域であり、記録学習領域とは、ユーザー領域にデータを記録する前に、起動時や温度変動が生じた際に、記録パワーの変動分を調整するために、試し記録を行う領域である。初期値記録領域は、ディスク毎にあらかじめ、記録パワーの推奨値やライトストラテジの推奨値、記録線速度、ディスクIDなどが記録されており、前記情報はトラックの蛇行の向きなどを情報の記録単位としてディスク基板に成形されたかたちで記録されている再生専用領域である。
102は光照射手段で前記光ディスク101に光ビームを照射するレーザーダイオード(LD)を搭載している光ピックアップ、103はレーザー出力の制御と駆動を行うレーザー駆動手段である。107は再生信号の振幅から変調度を検出する変調度検出手段、105は再生信号のジッタ、ビット誤り率(bER)、MLSAなどの信号品質を計測する信号品質計測手段、108は前記変調度検出手段で検出された変調度に記録パワーのn乗をかけて、最も直線近似に近い次数nを計算しそのときの限界パワーPth’を演算する近似係数演算手段、113は前記信号品質計測手段から推奨記録パワーPwoを演算し、前記近似係数演算手段の次数nと限界パワーPth’から目標パワー増倍率κ、推奨パワー増倍率ρ、目標パワーPindを演算する記録パワー係数演算手段である。112は記録パワーを設定する記録パワー制御手段、111は記録するパターンを発生する記録パターン発生手段である。
以上のように構成された本発明の標準的な光学的情報記録再生装置を用いた記録パワーパラメータの初期値決定方法について図面を用いて説明する。
図2は本発明の推奨パワーと推奨記録パワー係数を決定する方法の一実施の形態を示すものである。
標準的な光学的情報記録再生装置で複数の線速度で記録可能な光ディスクに対する推奨記録パワー(Pwo)の初期値を決める場合について説明する。図2にフローチャート、図3にクロスパワーオーバーライト特性を示す。第1の線速度で光ディスク媒体を回転させ、記録パワー制御手段は、記録パワーをPw=Pw1に設定する。記録パターン発生手段は、任意のランダム信号を発生させ、レーザー駆動手段は、前記設定された記録パワーでレーザーを駆動させ、光照射手段を用いて光ディスク上の複数のトラックに信号を記録する。前記記録されたトラックに、記録パワーをかえながら1回上書き記録する。前記上書き記録パワーの異なる複数のトラックからの再生信号を信号品質計測手段によって、再生信号品質を計測する。計測値としては、ジッタあるいはビットエラー率、あるいはMLSA(特許文献4参照)のうちのいずれかである。下地記録パワーのα倍(α<100%)のパワーをPwth1とした時に、Pwth1での計測された信号品質が規定値Xに対して、良好でない場合は、初期設定パワー(下地記録パワー)をPw1+Pdとして、Pdだけ記録パワーを増加させ再度下地トラックを複数トラック作成し、前記(Pw1+Pd)のα倍のパワーで1回上書き記録し、信号品質計測手段で再生信号の信号品質を計測する。以上の動作を複数回繰り返し、下地パワーをかえながら計測された信号品質が、規定値X近傍になるまで繰り返す。再生信号品質が規定値X近傍になったときの記録パワーPw1を第1の線速度の推奨記録パワーPwo1と決定する。
同様の手順を第2の線速度でも実施する。
記録パワーをPw=Pw2に設定する。記録パターン発生手段は、任意のランダム信号も発生させ、レーザー駆動手段は、前記設定された記録パワーでレーザーを駆動させ、光照射手段を用いて光ディスク上の複数のトラックに信号を記録する。前記記録されたトラックに、記録パワーをかえながら1回上書き記録する。前記オーバーライトされた記録パワーの異なる複数のトラックからの再生信号を信号品質計測手段によって、再生信号品質を計測する。計測値としては、ジッタあるいはビットエラー率、あるいはMLSA(特許文献4参照)のうちのいずれかである。下地記録パワーのα倍(α<100%)のパワーをPwth2とした時に、Pwth2での計測された信号品質が規定値Xに対して、良好でない場合は、初期設定パワー(下地記録パワー)をPw2+Pdとして、Pdだけ記録パワーを増加させ再度下地トラックを複数トラック作成し、前記(Pw2+Pd)のα倍のパワーで1回上書き記録し、信号品質計測手段で再生信号の信号品質を計測する。以上の動作を複数回繰り返し、下地パワーをかえながら計測された信号品質が、規定値X近傍になるまで繰り返す。再生信号品質が規定値X近傍になったときの記録パワーPw2を第1の線速度の推奨記録パワーPwo2と決定する。
図13にそれぞれの推奨パワーで規格化された第1の線速度と第2の線速度でのクロスパワーオーバーライト特性を示す。この場合、どちらの線速度でも、推奨パワーに対してα倍の記録パワーで上書きした場合、信号品質指標MLSAは12%で一定である。推奨パワーの比率をβ=Pwo2/Pwo1とする。一般に相変化記録材料では、マークを形成する際に、レーザーパワーの照射による温度上昇によって結晶が溶融し、急冷却することによってアモルファスのマークの形成がなされるが、線速を速くすることにより、単位時間あたりに投入される熱量を増加させなければ、結晶の溶融は起こらない。そこで、線速度を上げて記録する場合には、記録パワーを増加させなければならず、第1の線速度と第2の線速度で、記録マークの大きさや物理形状はことなる。しかし、前述の推奨パワーの決定方法によれば、規格化されたクロスパワー特性が同一特性を示しているため実効的に比率βのパワー換算でそれぞれの推奨パワーの関係を保っていれば、下地に記録されているマークの特性を等しくすることができる。つまり、第1の線速度での推奨パワーPwo1で下地トラックを作成している状態に、第2の線速度で上書きするような場合でも第2の推奨パワーのα倍のパワーで上書きしても信号品質MLSA=12%程度は補償されることを意味しており、異なる線速度でのクロス線速とクロスパワーオーバーライト特性を両立させることが可能である。
具体的な数値として、ここではα=85%、信号品質としてはMLSA、規定値X=12%の値を使って決定する。
特にαは、クロスパワー係数であり、この場合推奨パワーの85%のパワーで上書きされるような場合でもMLSA値=12%が補償されることを意味する。クロスパワー係数αは、ディスク媒体や記録再生装置の組み合わせで決まる各種マージンを満足するように決められる。同一検出値Xでクロスパワー係数が1より小さくなりすぎると推奨パワーとしては、高めに設定されることとなり、この場合、同一トラックに繰り返し上書き記録をする際、高パワーで記録するため、記録膜への熱によるダメージが蓄積され信号品質の劣化が顕著になる。クロスパワー係数が1に近い場合、パワー低下に伴う信号品質の劣化が顕著になる。パワー係数は以上の観点から20%程度のパワーマージンを満足する範囲が実用上望ましい。そこでα=80%〜90%程度が実用上好ましい係数である。
また、検出基準値Xに関しては、MLSA=12%としたが、BDでの誤り訂正能力の限界がMLSA=15%〜16%程度である観点から、誤り訂正能力に対して一定のマージンを見積もった11%〜13程度のMLSA基準値にしておくことが、再生信号の品質を保つ上で実用上望ましい。また、同様の観点で、信号品質の指標としてジッタを用いる場合、ジッタ値は15%程度が誤り訂正能力の限界であることから、ジッタ値11%〜13%程度のジッタ基準値にしておくことが、再生信号の品質を保つ上で実用上望ましい。
以上の例において、信号品質の指標としてMLSAを用いたが、ジッタあるいはビット誤り率をもちいてもよい。また、初期の記録パワーPw1は、低いパワーから徐々にパワーをあげているが、推奨パワーよりも高いパワーから記録を開始した場合は、パワーを徐々に下げて、規定値Xを下回る最初のパワーを推奨パワーとしてもよい。また、推奨パワーとして、上記信号品質がXになった時の1倍の記録パワーを推奨記録パワーとしたが、あらかじめ記録学習の誤差や、ゴミや埃等によるレンズの汚れに対する記録パワーの劣化分のマージンを考慮して前記推奨パワーPwo1、Pwo2の0.95倍〜1.05倍程度のパワーを推奨記録パワーとしてもよい。
以上のように高パワーで下地トラックを記録し、その上に一定倍率のパワーで上書きオーバーライトした時の信号品質が等しいパワーを各線速度の推奨パワーにすることで、第1の線速度で記録した下地トラックに第2の線速度でオーバーライト、あるいは、第2の線速度で記録した下地トラックに第1の線速度でオーバーライトしたときのに生じるクロス線速オーバーライト時の信号品質を良好に保つことが可能である。
次にピークパワーに対する冷却パワーの比率を決定する方法について説明する。
一般に、冷却パワーは、信号の振幅のSN、消去特性、再生信号波形の歪などを考慮されて決定される。図7に相変化記録媒体に記録されたマーク形状の模式図を示す。図7では、光ビームが左から右に走査されたときの例である。701が形成されたマーク、702がマークとマークの間に挟まれたスペースを表している。701のマーク形状の終端部分が、尾を引きながらイチョウ型に形成されているのがわかる。終端部分のマークの形成の仕方は、冷却パルスのパワーに依存することが多く、冷却パワーを下げることにより、急冷条件となりアモルファス化するマーク部分が大きくなるが、冷却パルス後の消去パワーによって後方からマークが消去され結晶化される。このとき、冷却パルスのパワーが特に低い場合、マーク後端部分の尾の引き方が顕著となり、局所的にディスク内のわずかな冷却条件違いにより、ビット誤り率が敏感に変化することが起こる。ノイズなどSNに起因するランダム的に起こる事象であればそこで、冷却パルスのパワーレベルを決定する際に、冷却パルスのパワーレベルを変えながら、MLSAやジッタを計測することができるが、このようなイチョウ型に形成されたマークでは、局所的なビット誤りの影響を顕著に受けるため、ビット誤り率を測定して冷却パワーを決定することで信号品質を改善することが可能である。
次に、記録パワーパラメータのうち増倍率κ、ρ、目標パワーPindの決定方法について説明する。図4にフローチャートを示す。光照射手段102を光ディスク101の内周部に設けられた記録パワー学習領域1002に移動させ、記録パターン発生回路111から任意のランダム信号を発生させるとともに記録パワー制御手段112は、記録パワーを一定間隔で増加させながらk通りのパワーで記録信号をそれぞれ学習領域1002内の別々のトラックに記録する。
各記録パワーPw(i)に応じた再生波形が再生され、変調度検出手段107により各記録パワーでの変調度が検出される。変調度検出手段107は、最長スペースである8Tスペース、最長マークである8Tマークのそれぞれの振幅レベルI8H、I8Lから(式4)を用いて変調度mを算出する。
m=(I8H−I8L)/I8H ・・・(式4)
近似係数演算手段108は、図5に示すとように、前記記録パワーと変調度の値から記録パワーのn乗とそのときの変調度の積を計算し、各記録パワーに対する前記演算結果の最小2乗近似を各次数nについて行い。最も直線近似に近い次数nを決定し、近似直線501とする。この際、次数nは、任意の実数でなく、例えば0.5の整数倍を単位とすることで演算が簡略化される。
近似された場合の変調度曲線は以下のような(式5)で表される。
m=m0×(Pw−Pth’)/Pw^n ・・・(式5)
記録パワー係数演算手段113は前記次数nの値を使って、目標記録パワーPindの近傍±10%の測定点を用いて、接線501を引き、Pw軸との切片を限界記録パワーをPind(i)(i=1,2,3・・・)に対する限界パワーPth’(i)とする。前記Pind(i)に対するPth’の関係を表したのが図6である。
図6で、CASE1のような場合、測定点全区間において非常に直線性が良い場合、どのPindを中心にしてPind±10%の区間でPth’を演算してもほぼ同じPth’値になるが、CASE2のように直線性がパワー区間によって変動する場合、Pth’の値がPindの値によって前後する。n<1よりも小さい場合にはこのようなことが生じやすい。複数のPindに対してPind±10%の範囲でPth’を計算し、Pth’の変化量の少ないA点をPindとして選択する。
但し、低い変調度の点を用いると誤差が大きく生じるため、Pindの選択の際には、両条件とも変調度30%以上のPindを用いるのがよい。
またここでは、変調度の測定の際に記録する信号は17PPのランダム信号であるとしたが、8T単一信号のような17PP変調での最長符号の単一信号の繰り返し信号を記録することも可能である。この場合、記録信号が単一信号であるので、符号間干渉の影響を抑えて、良好な信号品質のもとで変調度の測定が可能となり、記録パワーの初期値を決めるのに記録パワーの決定精度の向上に効果がある。
次にκの計算方法について説明する。
κは図12に示されるとおり、変調度に記録パワーをかけた曲線の目標記録パワーPindでの接線1201が記録パワー軸と交わる切片の限界パワーPthを使って以下の(式6)であらわされる。
κ=Pind/Pth ・・・・・(式6)
したがって今、変調度曲線が(式5)のように次数nの近似曲線で表せるとすると図12の変調度パワー積は(式7)となる。
m×Pw=m0×(Pw−Pth’)/Pw^(n−1) ・・・(式7)となる。
(式7)の記録パワーがPindでの1回微分である直線の傾きと、(式7)が(Pind、m0×(Pind−Pth’)/Pind^(n−1))を通るため、これらの連立方程式を解くと(式8)となる。
κ=[(2−n)Pind+(n−1)Pth’]/[nPth’−(n−1)Pind] ・・・・・(式8)
したがって前述した次数nと、目標記録パワーPindを使ってκが演算される。
次にρの計算方法について説明する。図12において増倍率ρは以下の(式9)であらわされる。
ρ=Pwo/Pind・・・・(式9)
前述したPwoとPindを使って(式9)を演算することによって、増倍率ρが演算される。
以上のようにして、変調度に記録パワーのn乗をかけた近似曲線から、もっともPindの変化に対するPth’の変化量のすくない目標パワーPindを決定することにより、学習誤差の少ない精度の良い記録パワーで光ディスクに記録することができ、光ディスクの読み出し信頼性を向上させることが可能である。
また、上述の目標パワーと増倍率の決定方法を第2の線速度でも同様の手順で実施し、第2の線速度の目標パワーPind、増倍率κ、ρを決定する。
以上のように決定した各々の線速度における推奨パワーと推奨記録パワー係数を光ディスク内周部の初期値記録領域に記録し、ディスクを出荷する。
次に、前記の標準的な光学的情報記録再生装置を用いて推奨パワー等の初期値情報が記録された光ディスクを用いて記録パワーを学習する方法について説明する。
図9は光学的情報記録再生装置の一例であるBD−REの記録再生装置を示しており、光学的情報記録媒体(BD−RE媒体)である光ディスク901、前記光ディスク901に光ビームを照射するレーザーダイオード(LD)を搭載している光ピックアップ902、前記光ピックアップ902内のLDを駆動するレーザー駆動回路903、前記レーザー駆動回路903に対し所望のレーザー出力を指令するレーザー出力制御回路904、前記光ディスク901上に記録されている初期値情報を読み出す初期値情報読み込み回路906、読み出された初期値情報をもとに記録パワーを可変する記録パワー可変回路912、再生信号の変調度を検出する変調度検出回路907、前記変調度検出回路907から検出された変調度に記録パワーのn乗をかけて、最も直線近似に近い次数nを計算しそのときの限界パワーPth’を演算する近似係数演算回路908、前記初期情報読み込み回路からディスク内に記載されている目標パワー増倍率κ、推奨パワー増倍率ρ、目標パワーPindと、前記近似係数演算回路の次数nと、限界パワーPth’から推奨記録パワーPwoを演算する記録パワー演算回路913、記録するパターンを発生する記録パターン発生回路911、から構成されている。
光ディスク901上には図10に示すごとくユーザーが任意の情報を記録するデータ領域1001以外に光ディスク901の内周部に情報を記録する場合、必要に応じて記録パワーを学習する記録パワー学習領域1002が設けられている。またさらに内周部にディスク出荷時にあらかじめ記録された初期値情報を有する初期記録領域1003がある。
光ピックアップがディスク内周部へシークし初期値記録情報を読み出す。記録学習領域にシークさせ、記録パワーをPindの近傍でのパワーでかえながら記録し、各記録パワーPwに応じた再生波形が再生され、変調度検出手段907により各記録パワーでの変調度が検出される。変調度検出回路907は、最長スペースである8Tスペース、最長マークである8Tマークのそれぞれの振幅レベルI8H、I8Lから前記(式4)を用いて変調度mを算出する。
近似係数演算回路908は、図5に示すとように、前記記録パワーと変調度の値から記録パワーのn乗とそのときの変調度の積を計算し、各記録パワーに対する前記演算結果の最小2乗近似を各次数nについて行い。最も直線近似に近い次数nを決定し、近似直線501とする。この際、次数nは、任意の実数でなく、例えば0.5の整数倍を単位とすることで演算が簡略化される。
近似された場合の変調度曲線は以下のような前記(式5)で表される。
記録パワー演算回路913は前記次数nの値を使って、接線501を引き、Pw軸との切片を限界記録パワーを限界パワーPth’とする。
記録パワー演算回路は前記Pth’と初期値記録情報κ、ρを使って、下記(式10)、(式11)の演算を行う。
Pth=Pth’×((1−n)+nκ)/((2−n)κ+(n−1)κ^2)
・・・・(式10)
Pind2=−((n−)−nκ)/((n−1)κ+(2−n))
・・・・(式11)
ここで、(式11)で求めたPind2がディスクから読み出した初期値Pindと5%以上異なっていれば、再度PindをPind2として、Pind2の近傍で再度変調度特性を取得し、初期値記録情報を使って、(式10)、(式11)の演算を繰り返す。
次に下記(式12)の演算を行って得られた最適パワーPwoを学習後の最適パワーと決定する。
Pwo=κ×ρ×Pth ・・・・(式12)
本発明の光ディスク媒体への光記録再生方法および光記録再生装置は、光記録媒体への高密度記録という効果を有し、デジタル家電機器、情報処理装置を含む電機機器産業等に利用可能である。
本発明による光学的情報記録再生装置の全体構成を説明する図 本発明の実施の形態による記録パワーの初期値決定方法の説明図 本発明の実施の形態によるクロスパワーオーバーライト特性の説明図 本発明の実施の形態による記録パワーの初期値決定方法の説明図 本発明の実施の形態による直線近似された記録パワーのn乗と変調度との積の特性の説明図 本発明の実施の形態による目標パワーと限界パワーの関係を表す説明図 本発明の実施の形態によるマーク形状を説明する図 従来の標準的な光学的情報記録再生装置の全体構成を説明する図 本発明の光学的情報記録再生装置の全体構成を説明する図 光学的情報記録媒体の構成を構成を説明する図 記録パワーに対する変調度とジッタの関係を説明する図 各記録パワーでの変調度とパワーの積の関係を説明する図 本発明の実施の形態による推奨パワーで規格化されたクロスパワーオーバーライト特性の説明図
符号の説明
101 光ディスク
102 光照射手段
103 レーザー駆動手段
105 信号品質計測手段
107 変調度検出手段
108 近似係数演算手段
112 記録パワー制御手段
113 記録パワー係数演算手段
1002 記録パワー学習領域
1003 初期値記録領域

Claims (23)

  1. 第1から第n(nは2以上の整数)の異なる線速度で記録する光学的情報記録媒体であって、第1の線速度で記録パワーを変えながらPw1の記録パワーで下地トラックを記録し、前記記録パワーのことなる複数の下地トラックのそれぞれに記録パワーPw1のα倍の記録パワーで上書きし、前記複数の上書きされたトラックの信号品質を計測し、前記信号品質の検出値がXとなるトラックの下地記録パワーをPwo1とし、第nの線速度で記録パワーを変えながらPwnの記録パワーで下地トラックを記録し、前記記録パワーのことなる複数の下地トラックのそれぞれに記録パワーPwnのα倍の記録パワーで上書きし、前記複数の上書きされたトラックの信号品質を計測し、前記信号品質の検出値がXとなるトラックの下地記録パワーをPwonとし、前記第1と第nの線速度での記録パワーの比をβ=Pwon/Pwo1とし、第1および第nの線速度での推奨記録パワーの比が前記βにもとずく比を満足する推奨記録パワーPwo1とPwonの情報があらかじめ記録されていることを特徴とする光学的情報記録媒体。
  2. 少なくとも最も遅い第1の線速度と、最も速い第nの線速度での推奨記録パワーがあらかじめ記録されていることを特徴とする請求項1に記載の光学的情報記録媒体。
  3. 前記αは0.8〜0.9の範囲であることを特徴とする請求項1記載の光学的情報記録媒体。
  4. 前記下地記録パワーの1〜1.05倍を推奨記録パワーとする請求項1記載の光学的情報記録媒体。
  5. 前記推奨パワー比が0.90×β〜1.1×βの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の光学的情報記録媒体。
  6. 前記計測される信号品質は、ジッタ、MLSA、ビット誤り率のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の光学的情報記録媒体。
  7. 前記検出値Xが、ジッタ11%から13%、あるいはMLSE11%〜13%、あるいはビット誤り率が1×10E−4〜1×10E−3の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の光学的情報記録媒体。
  8. 光学的情報記録媒体に複数のパワーでレーザー光を切り替えて照射し、情報を複数の長さのマークおよびスペースとして記録する光学的情報記録媒体に、最適な記録パワーで書き込みを実現するためのディスク初期値を決定する記録パワーの初期値決定方法において、前記光学的情報記録媒体に光ビームを照射し、前記光学的記録媒体内にレーザーパワーを制御して複数の記録パワーで信号記録し、前記光学的情報記録媒体からの再生信号の振幅から複数の記録パワーにおける変調度を検出し、前記変調度の検出値から、記録パワーのn乗を乗じて、直線近似係数nを演算し、前記光ディスクからの再生信号の信号品質を測定し、前記近似係数演算の演算値と、信号品質計測の出力値から、記録パワー係数を演算することにより、光学的情報記録媒体に記録する記録パワーの初期値を決定する記録パワー初期値決定方法。
  9. 前記光学的情報記録媒体に、第1のパワーで記録トラックを作成し、前記記録トラックを第2のパワーで1回上書きしたときの信号品質をもとに、前記第1のパワーの定数倍を記録パワーの初期値として決定する請求項8記載の記録パワー初期値決定方法。
  10. 前記第1のパワーは前記第2のパワーに比べて大きいことを特徴とする請求項8記載の記録パワー初期値決定方法。
  11. 前記第2のパワーは前記第1のパワーの0.8倍〜0.9倍であることを特徴とする請求項8記載の記録パワー初期値決定方法。
  12. 前記第1のパワーの1〜1.05倍を記録パワー初期値とする請求項8記載の記録パワー初期値決定方法。
  13. クーリングパワーを求める際の信号品質の計測値をビット誤り率とすることを特徴とする請求項8記載の記録パワー初期値決定方法。
  14. 前記直線近似係数nは、記録パワーをかえた複数の記録トラックの変調度を測定し、前記記録パワーと、前記記録パワーのn乗と各記録パワーにおける変調度の積の測定点を使って最小2乗近似を行ったとき、最も直線性の高い次数nを近似係数とする請求項8記載の記録パワー初期値決定方法。
  15. 前記直線近似係数nは、0以上かつ0.5の整数倍であることを特徴とする請求項14記載の記録パワー初期値決定方法。
  16. 前記n次の近似直線における変調度0での限界パワーPth’と、目標パワーPindと、前記近似係数nとを用いて目標パワー増倍率κが
    κ=[(2−n)Pind+(n−1)Pth’]/[nPth’−(n−1)Pind]
    であらわされる請求項8記載の記録パワー初期値決定方法。
  17. 前記目標パワーPindは、複数の記録パワーPtargetの近傍区間で前記n次の近似直線における限界パワーPth’を演算し、前記Pth’のPtargetに対する変化量が一定値以下となるPtargetを目標パワーPindとする請求項16記載の記録パワー初期値決定方法。
  18. 前記近傍区間はPtargetの±10%の範囲であることを特徴とする請求項17記載の記録パワー初期値決定方法。
  19. 前記目標パワーPindでの変調度が30%以上である請求項18記載の記録パワー初期値決定方法。
  20. 前記変調度測定信号を8T単一信号で記録し、前記信号品質を計測するトラックをランダム信号で記録することを特徴とする請求項8記載の記録パワー初期値決定方法。
  21. 前記変調度測定信号および前記信号品質を計測するトラックをいずれもランダム信号で記録することを特徴とする請求項8記載の記録パワー初期値決定方法。
  22. 前記請求項8から21のいずれかの記録パワー初期値決定方法によって求められた目標パワーPind、記録パワー増倍率κ、ρをディスク内周部にあらかじめ記録した光学的情報記録媒体。
  23. 複数のパワーでレーザー光を切り替えて照射し、情報を複数の長さのマークおよびスペースとして記録する光学的情報記録媒体と、前記光学的情報記録媒体に光ビームを照射するレーザー照射手段と、前記光学的情報記録媒体にレーザーパワーを制御して複数の記録パワーで信号を記録する記録パワー制御手段と、前記光学的情報記録媒体からの再生信号の振幅から複数の記録パワーにおける変調度を検出する変調度検出手段と、前記変調度検出手段の検出値に記録パワーのn乗を乗じて、直線近似係数nを演算する近似係数演算手段と、前記光ディスクからの再生信号の信号品質を測定する信号品質計測手段と、前記近似係数演算手段の演算値と、信号品質計測手段の出力値から記録パワー係数を演算する記録パワー係数演算手段からなる光学的情報記録再生装置。
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