JP2009053325A - 走査光学装置及びその調整方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 共振型偏向素子の偏向面の面たわみによる被走査面でのピント変化を改善し、さらに偏向面の大きさの極小化を図ることのできる走査光学装置及びその調整方法を得ること。
【解決手段】 光源手段1と、前記光源手段の発光点から出射した光束の状態を他の状態に変換する光束変換手段2と、前記光束変換手段から出射した光束を偏向走査する偏向手段5と、前記偏向手段の偏向面にて偏向走査された光束を被走査面8の上に結像させる走査結像手段6と、を有する走査光学装置であって、前記偏向手段は単一の偏向面が軸周りに往復運動する共振型偏向素子であり、前記光源手段の発光点と前記光束変換手段との間との距離は、前記光源手段から出射し前記偏向手段の偏向面を介した光束を検出する検出手段91A,91Bからの情報に基づいて、調整されたこと。
【選択図】 図1

Description

本発明は走査光学装置及びその調整方法に関し、電子写真プロセスを有するレーザービームプリンタ(LBP)やデジタル複写機やマルチファンクションプリンタ(多機能プリンタ)等の画像形成装置に好適なものである。
従来よりレーザービームプリンタ(LBP)等の走査光学装置においては画像信号に応じて光源手段から放射した光束を光変調している。そして光変調された光束を例えばポリゴンミラーから成る光偏向器により周期的に偏向させ、fθ特性を有する走査結像手段によって感光性の記録媒体面上にスポット状に集束させ光走査して画像記録を行っている。
図13は従来の走査光学装置の要部概略図である。
同図において光源手段1から放射した発散光束はコリメータレンズ2により平行光束となり、開口絞り3によって該光束を制限してシリンドリカルレンズ4に入射する。シリンドリカルレンズ4に入射した平行光束のうち主走査面内においてはそのままの状態で射出する。また副走査面内においては集束してポリゴンミラーから成る偏向手段95の偏向面(反射面)95aに線像として結像する。
偏向手段95の偏向面で偏向走査された光束はfθ特性を有する走査結像手段(結像光学系)6を介して被走査面8に導光される。そして偏向手段95を矢印A方向に回転させることによって被走査面8上を矢印B方向(主走査方向)に走査している。
近年、これらの走査光学装置は画像形成装置本体の小型化、高精度化の流れに伴い、コンパクトで、かつ高精細に対応した光学系が求められている。とりわけ偏向手段であるポリゴンミラーとそれを回転駆動させる駆動モータに対する小型化の要望は強い。これらの要望を満たすべく偏向面が軸周りに往復運動する共振型偏向素子を偏向手段として用いた走査光学装置が従来より種々と提案されている(特許文献1参照)。
図14に代表的な共振型偏向素子の要部概略図を示す。
同図において、共振型偏向素子56の偏向子57は枠体58内に位置し、主走査面(偏向走査面)に直交する副走査方向に延びた2本のトーションバー59で保持されている。偏向面57aと枠体58の間には静電気力、磁力、ローレンツ力等による引斥力が働き偏向面が往復運動するようになっている。そして偏向子57の偏向面57aには光源手段(不図示)からの光束が入射しており、往復運動により光束が偏向走査される。
この往復運動は正弦振動による共振状態で使用することにより高速化を行うことが可能となり、近年ではポリゴンミラーを用いた回転型偏向素子では実現できないレベルまで高速化が図られている。
特開2002−182147号公報
その一方、半導体プロセスによるマイクロマシニング技術により小型化が進められ、使用電力、騒音等も回転型偏向素子を凌ぐものとなってきている。
この共振型偏向素子を使用する上での課題は種々ある。その一つ目として共振型偏向素子の偏向面の大きさである。
特許文献1においても課題として挙げられているように、共振型偏向素子は偏向面を大きくすることが困難であり、例え可能であっても高速化、高偏向角化、ジッタ等の光偏向器としての特性とのトレードオフとなる。但し、偏向面の大きさは被走査面の上の光束のスポット径を決定するファクタであり、これが小さいと被走査面の上でのスポット径が大きくなり、高精度な印字を行うことが出来ない。
なお、特許文献1は偏向面に対して広い光束を入射する、所謂OFS光学系(オーバーフィルド光学系)として課題を解決している。
2つ目の課題は偏向面の面精度(面の撓み)である。共振型偏向素子の偏向面はポリゴンミラーのような金属製のブロックではなく、少ない電力で効率的に駆動するため、シリコン(Si)等の薄い半導体材料(厚さ数100μm)であることが多い。この偏向面は厚さが薄いが故、ポリゴンミラーの偏向面に比べ面精度が悪い。
さらにシリコン上には増反射膜、保護膜等を蒸着するためこれらの張力が発生し、偏向面を2次関数的に撓ませる原因となる。これらの面の撓みは被走査面の上でのピントずれとなり、画像品位の低下に繋がる。
本発明は共振型偏向素子の偏向面の面たわみによる被走査面でのピント変化を改善し、さらに偏向面の大きさの極小化を図ることのできる走査光学装置及びその調整方法の提供を目的とする。
請求項1の発明の走査光学装置は、
光源手段と、前記光源手段の発光点から出射した光束の状態を他の状態に変換する光束変換手段と、前記光束変換手段から出射した光束を偏向走査する偏向手段と、前記偏向手段の偏向面にて偏向走査された光束を被走査面の上に結像させる走査結像手段と、を有する走査光学装置であって、
前記偏向手段は単一の偏向面が軸周りに往復運動する共振型偏向素子であり、
前記光源手段の発光点と前記光束変換手段との間との距離は、前記光源手段から出射し前記偏向手段の偏向面を介した光束を検出する検出手段からの情報に基づいて、調整されたことを特徴としている。
請求項2の発明は請求項1の発明において、
前記検出手段で検出される光束は、前記走査結像手段を介した光束であることを特徴としている。
請求項3の発明は請求項1の発明において、
前記検出手段で検出される光束は、主走査方向の最軸外位置に入射する光束であることを特徴としている。
請求項4の発明は請求項1の発明において、
前記検出手段で検出される光束より、前記被走査面の上に結像する光束のスポット径情報を得ていることを特徴としている。
請求項5の発明は請求項1の発明において、
前記検出手段で検出される光束より、前記被走査面の上に結像する光束のピーク光量情報を得ていることを特徴としている。
請求項6の発明は請求項1の発明において、
前記被走査面の上におけるスポットの走査角速度をk、前記共振型偏向素子の偏向面の主走査方向の面撓みを最小自乗法にて円弧フィットしたときの曲率半径をRmとするとき、
0.001<2k/(Rm+2k)<0.02
なる条件を満足することを特徴としている。
請求項7の発明は請求項1の発明において、
前記光源手段の発光点と前記光束変換手段との間の光軸に垂直な方向の位置は、前記偏向手段の偏向面を介さない光束を検出する前記検出手段とは異なる他の検出手段からの情報に基づき、調整されたことを特徴としている。
請求項8の発明の走査光学装置は、
光源手段と、前記光源手段の発光点から出射した光束の状態を他の状態に変換する光束変換手段と、前記光束変換手段から出射した光束を偏向走査する偏向手段と、前記偏向手段に偏向面にて偏向走査された光束を被走査面の上に結像させる走査結像手段と、を有する走査光学装置であって、
偏向手段は単一の偏向面が軸周りに往復運動する共振型偏向素子であり、
前記光源手段の発光点と前記光束変換手段との間の光軸に垂直な方向の位置は、前記光源手段から出射し前記偏向手段の偏向面を介さない光束を検出する検出手段からの情報に基づき、調整されたことを特徴としている。
請求項9の発明は請求項8の発明において、
前記光源手段の発光点と前記光束変換手段との間の光軸に垂直な方向の位置は、前記光源手段からの光束であって、前記光束変換手段を介した全光束が前記偏向手段の偏向面に入射するように調整されたことを特徴としている。
請求項10の発明は請求項8の発明において、
前記検出手段は、前記偏向手段の偏向面と光学的に等価な位置に配置されたことを特徴としている。
請求項11の発明は請求項8の発明において、
前記共振型偏向素子の偏向面の主走査方向の幅をDm、厚みをd、前記偏向面へ入射する光束の主走査方向のビーム径をLm、前記偏向面の走査中心へ光束を偏向するときの偏向面の偏向角を基準とし、この基準に対する最軸外位置へ光束を偏向するときの前記偏向面の角度をθmaxとするとき、
1.0×Lm/cosθmax+dtanθmax < Dm < 1.2×Lm/cosθmax+dtanθmax
なる条件を満足することを特徴としている。
請求項12の発明は請求項8の発明において、
前記光源手段の発光点と前記光束変換手段との間の光軸方向の距離は、前記偏向手段の偏向面を介した光束を検出する前記検出手段とは異なる他の検出手段からの情報に基づき、調整されたことを特徴としている。
請求項13の発明の画像形成装置は、
請求項1乃至12のいずれか1項に記載の走査光学装置と、前記被走査面に配置された感光体と、前記走査光学装置で走査された光束によって前記感光体の上に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器と、前記現像されたトナー像を被転写材に転写する転写器と、転写されたトナー像を被転写材に定着させる定着器とを有することを特徴としている。
請求項14の発明の画像形成装置は、
請求項1乃至12のいずれか1項に記載の走査光学装置と、外部機器から入力したコードデータを画像信号に変換して前記走査光学装置に入力せしめるプリンタコントローラとを有していることを特徴としている。
請求項15の発明の走査光学装置の調整方法は、
光源手段と、前記光源手段の発光点から出射した光束の状態を他の状態に変換する光束変換手段と、前記光束変換手段から出射した光束を偏向走査する偏向手段と、前記偏向手段の偏向面にて偏向走査された光束を被走査面の上に結像させる走査結像手段と、を有する走査光学装置の調整方法であって、
前記偏向手段は単一の偏向面が軸周りに往復運動する共振型偏向素子であり、
前記光源手段から出射し前記偏向手段の偏向面を介した光束を検出手段で検出し、前記検出手段からの情報に基づき、調整手段で前記光源手段の発光点と前記光束変換手段との間の距離を調整することを特徴としている。
請求項16の発明は請求項15の発明において、
前記検出手段で検出される光束は、前記走査結像手段を介した光束であることを特徴としている。
請求項17の発明は請求項15の発明において、
前記検出手段で検出される光束は、主走査方向の最軸外位置に入射する光束であることを特徴としている。
請求項18の発明は請求項15の発明において、
前記検出手段で検出される光束より、前記被走査面の上に結像する光束のスポット径情報を得ていることを特徴としている。
請求項19の発明は請求項15の発明において、
前記検出手段で検出される光束より、前記被走査面の上に結像する光束のピーク光量情報を得ていることを特徴としている。
請求項20の発明は請求項15の発明において、
前記被走査面の上におけるスポットの走査角速度をk、前記共振型偏向素子の偏向面の主走査方向の面撓みを最小自乗法にて円弧フィットしたときの曲率半径をRmとするとき、
0.001<2k/(Rm+2k)<0.02
なる条件を満足することを特徴としている。
請求項21の発明は請求項15の発明において、
前記偏向手段の偏向面を介さない光束を前記検出手段とは異なる他の検出手段で検出し、該他の検出手段からの情報に基づき、前記調整手段は、前記光源手段の発光点と前記光束変換手段との間の光軸に垂直な方向の位置を調整することを特徴としている。
請求項22の発明の走査光学装置における部材の調整方法は、
光源手段と、前記光源手段の発光点から出射した光束の状態を他の状態に変換する光束変換手段と、前記光束変換手段から出射した光束を偏向走査する偏向手段と、前記偏向手段の偏向面にて偏向走査された光束を被走査面の上に結像させる走査結像手段と、を有する走査光学装置の調整方法であって、
前記偏向手段は単一の偏向面が軸周りに往復運動する共振型偏向素子であり、
前記光源手段から出射し前記偏向手段の偏向面を介さない光束を検出手段で検出し、前記検出手段からの情報に基づき、調整手段で前記光源手段の発光点と前記光束変換手段との間の光軸に垂直な方向の位置を調整することを特徴としている。
請求項23の発明は請求項22の発明において、
前記光源手段からの光束であって、前記光束変換手段を介した全光束が前記偏向手段の偏向面に入射するよう、前記調整手段は、前記光源手段の発光点と前記光束変換手段との間の光軸に垂直な方向の位置を調整することを特徴としている。
請求項24の発明は請求項22の発明において、
前記検出手段は、前記偏向手段の偏向面と光学的に等価な位置に配置されたことを特徴としている。
請求項25の発明は請求項22の発明において、
前記共振型偏向素子の偏向面の主走査方向の幅をDm、厚みをd、前記偏向面へ入射する光束の主走査方向のビーム径をLm、前記偏向面の走査中心へ光束を偏向するときの偏向面の偏向角を基準とし、この基準に対する最軸外位置へ光束を偏向するときの前記偏向面の角度をθmaxとするとき、
1.0×Lm/cosθmax+dtanθmax < Dm < 1.2×Lm/cosθmax+dtanθmax
なる条件を満足することを特徴としている。
請求項26の発明は請求項22の発明において、
前記偏向手段の偏向面を介した光束を前記検出手段とは異なる他の検出手段で検出し、該他の検出手段からの情報に基づき、前記調整手段は、前記光源手段の発光点と前記光束変換手段との間の光軸方向の距離を調整することを特徴としている。
本発明は共振型偏向素子の偏向面の面たわみによる被走査面でのピント変化を改善し、さらに偏向面の大きさの極小化を図ることのできる走査光学装置及びその調整方法を達成することができる。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
図1は本発明の実施例1の主走査方向の要部断面図(主走査断面図)、図2は本発明の実施例1の副走査方向の要部断面図(副走査断面図)である。
尚、以下の説明において、主走査方向(Y方向)とは偏向手段の揺動軸及び走査結像手段の光軸(X方向)に垂直な方向(偏向手段で光束が偏向反射(偏向走査)される方向)である。副走査方向(Z方向)とは偏向手段の揺動軸と平行な方向である。主走査断面とは走査結像手段の光軸と主走査方向とを含む平面である。副走査断面とは走査結像手段の光軸を含み主走査断面に垂直な断面である。
図1において1は光源手段であり、例えば半導体レーザより成っている。2は光束変換手段としてのコリメータレンズであり、光源手段1の発光点(発光部)から出射した光束の状態を他の状態に変換している。本実施例では光源手段1の発光点から出射した発散光束を収束光束に変換している。4はシリンドリカルレンズであり、副走査断面内(副走査方向)のみにパワー(屈折力)を有している。シリンドリカルレンズ4は副走査断面内においてコリメータレンズ2で収束光束とされた光束を後述する偏向手段としての共振型偏向素子5の偏向面5aに線像として結像している。またシリンドリカルレンズ4は後述する結像レンズ6aと一体的に形成されている。
尚、コリメータレンズ2、シリンドリカルレンズ4の各要素は入射光学系LAの一要素を構成している。
5は偏向手段としての偏向素子であり、単一の偏向面5aが軸周りに往復運動する共振型偏向素子より成っている。
6は走査結像手段(結像光学系)であり、主走査方向と副走査方向とで異なるパワーを有するプラスチック材料より成る単一の結像レンズ(トーリックレンズ)6aより成っている。走査結像手段6は共振型偏向素子5によって偏向走査された画像情報に基づく光束を主走査断面内において被走査面としての感光ドラム面8上に結像させ、副走査断面内においては共振型偏向素子5の偏向面5aの面倒れ補正を行っている。
8は被走査面としての感光ドラム面である。
本実施例において画像情報に応じて光源手段1から光変調され出射した発散光束は、コリメータレンズ2によって収束光束に変換され、シリンドリカルレンズ4に入射する。そしてシリンドリカルレンズ4に入射した収束光束のうち、主走査断面内においては共振型偏向素子5の振動角(偏向角)の中央から偏向面5aに入射(正面入射)する。また副走査断面内においては偏向面5aに対し副走査方向に角度を持って入射(斜入射)し、該偏向面5a上に線像として結像する(斜入射光学系)。
そして共振型偏向素子5の偏向面5aの往復運動により主走査方向に偏向走査された光束は、結像レンズ6aを介して感光ドラム面8上に導光される。そして共振型偏向素子5の偏向面5aを往復運動させることによって、感光ドラム面8上を主走査方向に光走査している。これにより記録媒体としての感光ドラム面8上に画像記録を行っている。
図3、図4は各々本発明の実施例1の共振型偏向素子を示す説明図である。図3は共振型偏向素子の正面図、図4は図3のA−A断面図である。
共振型偏向素子5において、まずデバイス側であるが、偏向面5aを有する偏向子51、駆動子52、トーションバー53とそれらを固定する枠体がシリコン基板上に一体形成され、駆動子52には着磁されたマグネット56が添付されている。
一方、アクチュエータはコア54を中心にコイル55が巻かれており、それに交流電圧をかけることで電磁誘導により磁場を発生させている。このとき交流の周波数をデバイスのねじれモードの固有振動数に近づけることで、デバイスが共振運動をすることになる。
なお、デバイスを駆動子52と偏向子51の2段構造にしているのは、基本波で正弦振動する駆動子52の上に2倍波で正弦振動する偏向子51を重畳させることで、偏向子51をある領域において擬似的に等速運動をさせるためである。
ここで本発明の実施例1の走査光学装置における光源手段である半導体レーザ1と、光束変換手段であるコリメータレンズ2の調整、所謂レーザ調整に関し説明する。一般的にこの調整は以下の2つの工程よりなる。
[ピント調整工程]
出射光束が所望の平行光束、あるいは収束光束、発散光束となるよう、半導体レーザ1とコリメータレンズ2との間の距離を調整する。
[照射位置調整工程]
出射光束が所望のターゲットに照射するよう、半導体レーザ1とコリメータレンズ2との間の同軸度(光軸に垂直な方向の位置)を調整する。
次に図1を用いてピント調整工程について説明する。まずピント調整で用いる調整工具を説明する。
図1において、91A、91Bは各々ピント調整用の検出手段であり、1次元CCDセンサ(センサ)より成り、被走査面8上の最軸外位置に配置され、主走査方向の最軸外位置に入射する光束(最軸外光束)を検出している。
本実施例において各センサ91A、91Bで検出される光束は、共振型偏向素子5の偏向面5aを介し、かつ走査結像手段6を介した光束である。
92は演算装置であり、各センサ91A、91Bからの情報に基づいて光束のピント位置を演算している。
93は調整手段としての移動機構であり、各センサ91A、91Bからの情報に基づき、光源手段1の発光点と光束変換手段2との間の距離を調整している。本実施例における移動機構93は、半導体レーザ1を保持し、かつ各センサ91A、91Bからの情報に基づき、該半導体レーザ1を光軸方向に移動させている。
本実施例では、これらの調整工具を走査光学装置に搭載してピント調整を行う。
本実施例において、半導体レーザ1からの光束は、共振型偏向素子5の偏向走査により走査結像手段6を介して被走査面8上を往復走査する。そして、その内の一部の光束、つまり主走査方向の最軸外位置に入射する光束(最軸外光束)がそれぞれセンサ91A、91Bに入射する。
本実施例において用いている各センサ91A、91Bは、該センサ91A、91Bの手前に幅10μmのスリットを設けて構成されている。そして各センサ91A、91B上を光束が走査することにより、主走査方向のスポットプロファイルに相当する信号を出力している。
本実施例ではコリメータレンズ2を固定した上で、移動機構93により半導体レーザ1を光軸方向に移動しながら各位置でのスポットプロファイルの取り込みを行う。そして演算装置92によりプロファイル毎にピークの1/e直径である主走査方向のスポット径情報を算出する。
図5は半導体レーザの位置と主走査方向のスポット径との関係を示す図である。
本実施例では最小スポット径の1.2倍をスライスレベルとし、それ以下の領域の中心値を合焦位置とする。さらに2つのセンサ91A、91Bにおける合焦位置を平均化処理し、その位置に半導体レーザ1を移動させる。
本実施例において2つのセンサ91A、91Bを用いている理由は、走査結像手段6の像面湾曲を考慮して半導体レーザ1を最良位置に調整するためであり、センサの個数を増やすことにより、さらに高精度な調整が可能となる。またセンサの位置は走査結像手段6の像面湾曲に応じて決定すれば良く、最軸外光束の到達位置に限られるものではない。
ここで走査光学装置中の光学素子が製造誤差を有していたときのピント変化に関し、共振型偏向素子5の偏向面5aが凹形状となるような面撓みを有しているケースを例にとり説明する。
図6に示すとおり半導体レーザ1とコリメータレンズ2とを単独でレーザ調整をする従来のピント調整方法の場合、共振型偏向素子5の偏向面を介した光束は相対的に正のパワーを付加されるためピント位置は被走査面8より偏向素子5側に移動する。
一方、共振型偏向素子5の偏向面を介した光束を検出し、その情報に基づきレーザ調整を行った場合、図7に示すとおり偏向面のもつ正のパワーを補償するよう半導体レーザ1、コリメータレンズ2間の距離が相対的に短くなるよう調整される。そのため被走査面8上でのピント位置の移動は発生しない。
このとき被走査面8上におけるスポットの走査角速度をk(mm/rad)、共振型偏向素子5の偏向面5aの主走査方向の面撓みを最小自乗法にて円弧フィットしたときの曲率半径をRm(mm)とする。そのとき被走査面8上におけるピント変動量dm(mm)は、
dm=2k2/(Rm+2k)
で表される。
本実施例ではこの被走査面8上におけるピント変動を補正するものの、補正量が2e-2×kより大きくなると半導体レーザ1とコリメータレンズ2間の間隔が設計値から大きくずれるため副走査方向のピント変動が大きくなり問題となる。
尚、「e−x」の表示は「×10−x」を意味している。
一方、補正量が1e-3×kより小さくなると本実施例の補正を行う必要が無くなる。
したがって共振型偏向素子5の偏向面5aの主走査方向の面撓みは、以下の条件式(1)を満足することが望ましい。
1e-3×k<2k2/(Rm+2k)<2e-2×k
よって、
1e-3<2k/(Rm+2k)<2e-2 …(1)
となる。
尚、上記条件式(1)は以下の条件式(1´)のようにも表される。
0.001<2k/(Rm+2k)<0.02 …(1´)
なお、ここでは共振型偏向素子5の偏向面5aの面撓みを例にとり説明したが、結像レンズ(結像光学素子)6a等の他の光学素子の製造公差に関しても、同様に補正可能であることは言うまでも無い。
このように本実施例におけるピント調整工程は半導体レーザ1からの光束をすべての光学素子を介し、各センサ91A、91Bに入射させる構成としている。これにより共振型偏向素子5の面撓みによるピント変化、走査結像手段6によるピント変化を含めて、半導体レーザ1とコリメータレンズ2間の距離を調整することが可能である。
次に図1、図2を用いて照射位置調整工程について説明する。まず照射位置調整で用いる調整工具を説明する。
図1、図2において、94はハーフミラーであり、照射位置調整の際、シリンドリカルレンズ4と共振型偏向素子5との間の光路中に挿入され、透過光束を共振型偏向素子5へ導き、反射光束を後述する検出手段95へ導いている。
95は照射位置調整用の検出手段であり、2次元CCDセンサ(エリアセンサ)より成り、共振型偏向素子5の偏向面5aと光学的に等価な位置に配置されており、共振型偏向素子5の偏向面5aを介さない光束を検出している。
96は演算装置であり、エリアセンサ95からの情報に基づいて光束の照射位置を演算している。
97は調整手段としての移動機構であり、エリアセンサ95からの情報に基づき、光源手段1の発光点と光束変換手段2との間の光軸に垂直な方向の位置を調整している。本実施例における移動機構97は、半導体レーザ1を保持し、かつエリアセンサ95からの情報に基づき、半導体レーザ1をコリメータレンズ2の光軸と垂直方向に移動させている。
本実施例では、これらの調整工具を走査光学装置に搭載して照射位置調整を行う。
本実施例において、半導体レーザ1からの光束は、シリンドリカルレンズ4を通過した後、一部の光束がハーフミラー94により走査光学装置の図2の下方に反射される。尚、このハーフミラー94はコーナプリズム、ミラーでも代用可能である。
ハーフミラー94で反射した後の光束は共振型偏向素子5の偏向面5aと光学的に等価な位置に配置されたエリアセンサ95に線像となって入射する。
エリアセンサ95からの情報は演算装置96に入力され、主走査方向及び副走査方向それぞれについての重心位置、つまり照射位置が算出される。演算装置96はこの照射位置が所望の値となるような半導体レーザ1の移動量を演算し、移動機構97が演算結果に基づき半導体レーザ1をコリメータレンズ2の光軸に垂直な方向に移動させ、接着等により固定する。
なお、照射位置の算出に当っては重心位置ではなく、ピーク光量位置、半値スライスにおける中心値でも良い。
本実施例における照射位置調整工程はエリアセンサ95を共振型偏向素子5の偏向面5aと等価な位置に配置し、半導体レーザ1からの光束が全てエリアセンサ95内に入射するよう調整を行っている。つまり、コリメータレンズ2を介した全光束が共振型偏向素子5の偏向面5aに入射するよう調整している。
したがって半導体レーザ1とコリメータレンズ2とを単独で照射位置調整を行い、それを走査光学装置に組み込む場合に必要であった組込み誤差を見込む必要が無く、相対的に共振型偏向素子5の偏向面5aの大きさを小さくすることが可能である。
図8は本実施例の共振型偏向素子の偏向面における主走査方向の要部断面図(主走査断面図)である。
同図において、入射光束を偏向走査するために必要な偏向面5aの主走査方向の幅Dm min(mm)は、以下の式で表される。つまり偏向面5aの厚みをd(mm)、偏向面5aへ入射する光束の主走査方向ビーム径をLm(mm)とする。さらに偏向面5aの走査中心へ光束を偏向するときの偏向面5aの偏向角を基準とし、この基準に対する最軸外位置へ光束を偏向するときの偏向面5aの角度をθmax(°)とする。そのとき、
Dm min=Lm/cosθmax+dtanθmax
で表される。前述のとおり本実施例では半導体レーザ1とコリメータレンズ2とを単独で照射位置調整を行い、それを走査光学装置に組み込む場合に必要であった組込み誤差を見込む必要が無い。
また光偏向器の高速化、高画角化を達成するためには共振型偏向素子5の取付公差を考慮した上で偏向面5aの大きさを必要最低限とすることが望ましいことから、偏向面5aの主走査方向の幅Dmは下記に示す条件式(2)を満足させるのが良い。
つまり上述した如く共振型偏向素子5の偏向面5aの主走査方向幅をDm(mm)、厚みをd(mm)、偏向面5aへ入射する光束の主走査方向ビーム径をLm(mm)、最軸外光束へ光束を偏向するときの偏向面5aの偏向角をθmax(°)とする。そのとき、
1.0×Lm/cosθmax+dtanθmax<Dm<1.2×Lm/cosθmax+dtanθmax …(2)
なる条件を満足するのが良い。
条件式(2)は共振型偏向素子5の偏向面5aの主走査方向の幅Dmを規定するものである。条件式(2)の下限値を超えると入射光束が偏向面を蹴るため問題であり、上限値を超えると偏向面5aが必要以上に大きくなり、光偏向器の高速化、高画角化、ジッタ等の光偏向器特性の観点で問題となる。
さらに本実施例では共振型偏向素子5を介さず照射位置を調整するため、該偏向素子5を介して調整したときに発生する共振型偏向素子5の配置誤差、特に共振中心と結像光学素子6とのずれによる照射位置ずれを生じることがない。
このように本実施例では上述した如く共振型偏向素子の偏向面を介した光束を検出し、その検出結果に基づき発光点からコリメータレンズ間の距離を調整することにより、偏向面の面精度(面の撓み)を含めピント調整が可能となる。これにより偏向面の面の撓みによる被走査面でのピント変化を低減でき、光学的な特性を損なうことなく面精度の低い偏向面を有する共振型偏向素子の使用を可能とする。
また共振型偏向素子の偏向面を介さない光束を検出し、その検出結果に基づき発光点とコリメータレンズの同軸度(光軸に垂直な方向の位置)を調整することにより、該発光点からの全光束が偏向面に入るよう調整することができる。これにより偏向面の大きさを極小化することが可能となる。
これらにより本実施例では小型に対して優位であり、かつ高精細印字が可能な共振型偏向素子を用いた走査光学装置及びその調整方法を容易に実現することが可能となる。
なお、本実施例においては、ピント調整、照射位置調整を別々に説明してきたが、これら2つの調整が可能な調整治具を一体で作成し、一連の作業として調整することも可能である。
また、本実施例では結像レンズ6aとシリンドリカルレンズ4とを一体的に成形したが、これに限らず、それぞれ別々に成形しても良い。また走査結像手段6は単一のレンズに限らず、複数のレンズより構成しても良い。
図9は本発明の走査光学装置の実施例2の主走査方向の要部断面図(主走査断面図)である。図9において前記図1に示した要素と同一要素には同符番を付している。
本実施例において前述の実施例1と異なる点は、ピント調整工程における検出手段91Cを被走査面8上の軸上光束が入射する位置に配置し、該光束のピーク光量を検出した点、半導体レーザ1を固定し、コリメータレンズ2を移動させた点である。照射位置調整工程をはじめとするその他の構成及び光学的作用は実施例1と同様であり、これにより同様な効果を得ている。
図9を用いて本実施例におけるピント調整工程を説明する。同図において図1に示した要素と同一要素には同符番を付している。
同図において、91cはピント調整用の検出手段であり、2次元CCDセンサ(エリアセンサ)より成り、被走査面8上の軸上位置に配置され、共振型偏向素子5の偏向面5aを介し、かつ走査結像手段6を介した軸上光束を検出している。
本実施例におけるピント調整は、エリアセンサ91c、該エリアセンサ91cからの情報に基づきピント位置を演算する演算装置92、コリメータレンズ2を保持し、移動させる移動機構93よりなる調整工具に走査光学装置を搭載して行う。
本実施例において、半導体レーザ1からの光束は共振型偏向素子5の偏向面5aに入射し、被走査面8方向に偏向走査されエリアセンサ91Cに入射する。本実施例おいては実施例1と異なり、共振型偏向素子5を走査させず、偏向面5aをその共振中心方向に向け静止した状態でピント調整を行う。
本実施例において用いているエリアセンサ91Cは、スポットプロファイルのピーク光量に相当する全画素中の最大輝度レベルを出力する。
また本実施例では実施例1と異なり半導体レーザ1を固定した上で、移動機構93によりコリメータレンズ2を光軸方向に移動しながら各位置でのピーク光量情報の取り込みを行う。
図10はコリメータレンズの位置とピーク光量との関係を示す図である。
同図におけるピーク光量はピーク光量の最大値で正規化して表示しており、ピーク光量の最大値の×0.9をスライスレベルとしている。そしてスライスレベル以上の領域の中心値を合焦位置とし、同位置にコリメータレンズ2を移動し固定する。
本実施例においても実施例1と同様、共振型偏向素子5の偏向面5aが面撓み等の製造誤差を有していても、それを含めて半導体レーザ1、コリメータレンズ2間の距離が調整されるため、被走査面8上でのピント位置移動は発生しない。またこのときの被走査面8上におけるスポットの走査角速度、共振型偏向素子5の偏向面5aの主走査方向の面撓みを最小自乗法にて円弧フィットしたときの曲率半径、被走査面8上におけるピント変動量も実施例1同様に条件式(1)を満足することが良い。
以上、本実施例においても実施例1と同様、共振型偏向素子の偏向面を介した光束を検出し、その検出結果に基づき発光点からコリメータレンズ間の距離を調整することにより、偏向面の面精度(面の撓み)を含めピント調整が可能となる。これにより偏向面の面の撓みによる被走査面でのピント変化を低減でき、光学的な特性を損なうことなく面精度の低い偏向面を有する共振型偏向素子の使用を可能とする。
また共振型偏向素子の偏向面を介さない光束を検出し、その検出結果に基づき発光点とコリメータレンズの同軸度(光軸に垂直な方向の位置)を調整することにより、該発光点からの全光束が偏向面に入るよう調整することができる。これにより偏向面の大きさを極小化することが可能となる。
さらに本実施例固有の特徴として、ピント調整工程において静止光束のピーク光量を検出しているため、被走査面8上における光量がより低い光量の製品においても調整可能であること、演算が単純であり調整タクトがより短くなることが挙げられる。
これらにより小型に対して優位であり、かつ高精細印字可能な共振型偏向素子を用いた走査光学装置及びその調整方法を容易に実現することが可能となる。
尚、実施例1、2において、ピント調整の際、実施例1では半導体レーザ1を移動させ、実施例2ではコリメータレンズ2を移動させたが、これに限らず、半導体レーザ1とコリメータレンズ2との距離が変化するように相対的に移動させても良い。
また、実施例1、2において、照射位置調整の際、半導体レーザ1を光軸に垂直な方向に移動させたが、これに限らず、コリメータレンズ2を移動させても良い。もしくは半導体レーザ1とコリメータレンズ2とを相対的に移動させても良い。
[画像形成装置]
図11は、本発明の画像形成装置の実施例を示す副走査方向の要部断面図である。図において、符号104は画像形成装置を示す。この画像形成装置104には、パーソナルコンピュータ等の外部機器117からコードデータDcが入力する。このコードデータDcは、装置内のプリンタコントローラ111によって、画像データ(ドットデータ)Diに変換される。この画像データDiは、実施例1〜2のいずれかに示した構成を有する光走査ユニット100に入力される。そして、この光走査ユニット100からは、画像データDiに応じて変調された光ビーム103が出射され、この光ビーム103によって感光ドラム101の感光面が主走査方向に走査される。
静電潜像担持体(感光体)たる感光ドラム101は、モータ115によって時計廻りに回転させられる。そして、この回転に伴って、感光ドラム101の感光面が光ビーム103に対して、主走査方向と直交する副走査方向に移動する。感光ドラム101の上方には、感光ドラム101の表面を一様に帯電せしめる帯電ローラ102が表面に当接するように設けられている。そして、帯電ローラ102によって帯電された感光ドラム101の表面に、前記光走査ユニット100によって走査される光ビーム103が照射されるようになっている。
先に説明したように、光ビーム103は、画像データDiに基づいて変調されており、この光ビーム103を照射することによって感光ドラム101の表面に静電潜像を形成せしめる。この静電潜像は、上記光ビーム103の照射位置よりもさらに感光ドラム101の回転方向の下流側で感光ドラム101に当接するように配設された現像器107によってトナー像として現像される。
現像器107によって現像されたトナー像は、感光ドラム101の下方で、感光ドラム101に対向するように配設された転写ローラ108によって被転写材たる用紙112上に転写される。用紙112は感光ドラム101の前方(図11において右側)の用紙カセット109内に収納されているが、手差しでも給紙が可能である。用紙カセット109端部には、給紙ローラ110が配設されており、用紙カセット109内の用紙112を搬送路へ送り込む。
以上のようにして、未定着トナー像を転写された用紙112はさらに感光ドラム101後方(図11において左側)の定着器へと搬送される。定着器は内部に定着ヒータ(図示せず)を有する定着ローラ113とこの定着ローラ113に圧接するように配設された加圧ローラ114とで構成されている。そして転写部から搬送されてきた用紙112を定着ローラ113と加圧ローラ114の圧接部にて加圧しながら加熱することにより用紙112上の未定着トナー像を定着せしめる。更に定着ローラ113の後方には排紙ローラ116が配設されており、定着された用紙112を画像形成装置の外に排出せしめる。
図11においては図示していないが、プリントコントローラ111は、先に説明したデータの変換だけでなく、モータ115を始め画像形成装置内の各部や、後述する光走査ユニット内のポリゴンモータなどの制御を行う。
本発明で使用される画像形成装置の記録密度は、特に限定されない。しかし、記録密度が高くなればなるほど、高画質が求められることを考えると、1200dpi以上の画像形成装置において本発明の実施例1〜2の構成はより効果を発揮する。
[カラー画像形成装置]
図12は本発明の実施例のカラー画像形成装置の要部概略図である。本実施形態は、走査光学装置(光走査光学系)を4個並べ各々並行して像担持体である感光ドラム面上に画像情報を記録するタンデムタイプのカラー画像形成装置である。図12において、60はカラー画像形成装置、61,62,63,64は各々実施例1〜2に示したいずれかの構成を有する走査光学装置、71,72,73,74は各々像担持体としての感光ドラム、31,32,33,34は各々現像器、81は搬送ベルトである。尚、図12においては現像器で現像されたトナー像を被転写材に転写する転写器(不図示)と、転写されたトナー像を被転写材に定着させる定着器(不図示)とを有している。
図12において、カラー画像形成装置60には、パーソナルコンピュータ等の外部機器82からR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色信号が入力する。これらの色信号は、装置内のプリンタコントローラ83によって、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)、B(ブラック)の各画像データ(ドットデータ)に変換される。これらの画像データは、それぞれ走査光学装置61,62,63,64に入力される。そして、これらの走査光学装置からは、各画像データに応じて変調された光ビーム41,42,43,44が射出され、これらの光ビームによって感光ドラム71,72,73,74の感光面が主走査方向に走査される。
本実施例におけるカラー画像形成装置は走査光学装置(61,62,63,64)を4個並べ、各々がC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)、B(ブラック)の各色に対応している。そして各々平行して感光ドラム71,72,73,74面上に画像信号(画像情報)を記録し、カラー画像を高速に印字するものである。
本実施例におけるカラー画像形成装置は上述の如く4つの走査光学装置61,62,63,64により各々の画像データに基づいた光ビームを用いて各色の潜像を各々対応する感光ドラム71,72,73,74面上に形成している。その後、記録材に多重転写して1枚のフルカラー画像を形成している。
前記外部機器82としては、例えばCCDセンサを備えたカラー画像読取装置が用いられても良い。この場合には、このカラー画像読取装置と、カラー画像形成装置60とで、カラーデジタル複写機が構成される。
本発明の実施例1の主走査断面図 本発明の実施例1の副走査断面図 本発明の実施例1の共振型偏向素子の正面図 図3における共振型偏向素子のA―A断面図 本発明の実施例1の半導体レーザ位置と主走査スポット径の関係を示す図 従来例の半導体レーザとコリメータレンズ単独でピント調整を行った場合の偏向面凹形状による被走査面の上でのピント変化を示す図 本発明の実施例1のピント調整を行った場合の偏向面凹形状による被走査面の上でのピント変化を示す図 本発明の実施例1の共振型偏向素子の偏向面近傍における主走査断面図 本発明の実施例2の共振型偏向素子の偏向面近傍における主走査断面図 本発明の実施例2の半導体レーザ位置とピーク光量の関係を示す図 本発明の画像形成装置の実施例を示す副走査断面図 本発明の実施例のカラー画像形成装置の要部概略図 従来例における走査光学装置の要部斜視図 共振型偏向素子の要部概念図
符号の説明
1 光源手段(半導体レーザー)
2 光束変換手段(コリメータレンズ)
4 シリンドリカルレンズ
5 偏向手段(共振型偏向素子)
5a 偏向面
LA 入射光学系
6 走査結像手段(結像光学系)
6a 結像レンズ
8 被走査面(感光ドラム面)
51 偏向子
52 駆動子
53 トーションバー
54 コア
55 コイル
56 マグネット
91A,91B,91C 検出手段
94 ハーフミラー
92、96 演算装置
93,97 移動機構
61、62、63、64 走査光学装置
71、72、73、74 像担持体(感光ドラム)
31、32、33、34 現像器
41、42、43、44 光ビーム
81 搬送ベルト
82 外部機器
83 プリンタコントローラ
60 カラー画像形成装置
100 走査光学装置
101 感光ドラム
102 帯電ローラ
103 光ビーム
104 画像形成装置
107 現像装置
108 転写ローラ
109 用紙カセット
110 給紙ローラ
111 プリンタコントローラ
112 転写材(用紙)
113 定着ローラ
114 加圧ローラ
115 モータ
116 排紙ローラ
117 外部機器

Claims (26)

  1. 光源手段と、前記光源手段の発光点から出射した光束の状態を他の状態に変換する光束変換手段と、前記光束変換手段から出射した光束を偏向走査する偏向手段と、前記偏向手段の偏向面にて偏向走査された光束を被走査面の上に結像させる走査結像手段と、を有する走査光学装置であって、
    前記偏向手段は単一の偏向面が軸周りに往復運動する共振型偏向素子であり、
    前記光源手段の発光点と前記光束変換手段との間との距離は、前記光源手段から出射し前記偏向手段の偏向面を介した光束を検出する検出手段からの情報に基づいて、調整されたことを特徴とする走査光学装置。
  2. 前記検出手段で検出される光束は、前記走査結像手段を介した光束であることを特徴とする請求項1に記載の走査光学装置。
  3. 前記検出手段で検出される光束は、主走査方向の最軸外位置に入射する光束であることを特徴とする請求項1に記載の走査光学装置。
  4. 前記検出手段で検出される光束より、前記被走査面の上に結像する光束のスポット径情報を得ていることを特徴とする請求項1に記載の走査光学装置。
  5. 前記検出手段で検出される光束より、前記被走査面の上に結像する光束のピーク光量情報を得ていることを特徴とする請求項1に記載の走査光学装置。
  6. 前記被走査面の上におけるスポットの走査角速度をk、前記共振型偏向素子の偏向面の主走査方向の面撓みを最小自乗法にて円弧フィットしたときの曲率半径をRmとするとき、
    0.001<2k/(Rm+2k)<0.02
    なる条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の走査光学装置。
  7. 前記光源手段の発光点と前記光束変換手段との間の光軸に垂直な方向の位置は、前記偏向手段の偏向面を介さない光束を検出する前記検出手段とは異なる他の検出手段からの情報に基づき、調整されたことを特徴とする請求項1に記載の走査光学装置。
  8. 光源手段と、前記光源手段の発光点から出射した光束の状態を他の状態に変換する光束変換手段と、前記光束変換手段から出射した光束を偏向走査する偏向手段と、前記偏向手段に偏向面にて偏向走査された光束を被走査面の上に結像させる走査結像手段と、を有する走査光学装置であって、
    偏向手段は単一の偏向面が軸周りに往復運動する共振型偏向素子であり、
    前記光源手段の発光点と前記光束変換手段との間の光軸に垂直な方向の位置は、前記光源手段から出射し前記偏向手段の偏向面を介さない光束を検出する検出手段からの情報に基づき、調整されたことを特徴とする走査光学装置。
  9. 前記光源手段の発光点と前記光束変換手段との間の光軸に垂直な方向の位置は、前記光源手段からの光束であって、前記光束変換手段を介した全光束が前記偏向手段の偏向面に入射するように調整されたことを特徴とする請求項8に記載の走査光学装置。
  10. 前記検出手段は、前記偏向手段の偏向面と光学的に等価な位置に配置されたことを特徴とする請求項8に記載の走査光学装置。
  11. 前記共振型偏向素子の偏向面の主走査方向の幅をDm、厚みをd、前記偏向面へ入射する光束の主走査方向のビーム径をLm、前記偏向面の走査中心へ光束を偏向するときの偏向面の偏向角を基準とし、この基準に対する最軸外位置へ光束を偏向するときの前記偏向面の角度をθmaxとするとき、
    1.0×Lm/cosθmax+dtanθmax < Dm < 1.2×Lm/cosθmax+dtanθmax
    なる条件を満足することを特徴とする請求項8に記載の走査光学装置。
  12. 前記光源手段の発光点と前記光束変換手段との間の光軸方向の距離は、前記偏向手段の偏向面を介した光束を検出する前記検出手段とは異なる他の検出手段からの情報に基づき、調整されたことを特徴とする請求項8に記載の走査光学装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の走査光学装置と、前記被走査面に配置された感光体と、前記走査光学装置で走査された光束によって前記感光体の上に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器と、前記現像されたトナー像を被転写材に転写する転写器と、転写されたトナー像を被転写材に定着させる定着器とを有することを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の走査光学装置と、外部機器から入力したコードデータを画像信号に変換して前記走査光学装置に入力せしめるプリンタコントローラとを有していることを特徴とする画像形成装置。
  15. 光源手段と、前記光源手段の発光点から出射した光束の状態を他の状態に変換する光束変換手段と、前記光束変換手段から出射した光束を偏向走査する偏向手段と、前記偏向手段の偏向面にて偏向走査された光束を被走査面の上に結像させる走査結像手段と、を有する走査光学装置の調整方法であって、
    前記偏向手段は単一の偏向面が軸周りに往復運動する共振型偏向素子であり、
    前記光源手段から出射し前記偏向手段の偏向面を介した光束を検出手段で検出し、前記検出手段からの情報に基づき、調整手段で前記光源手段の発光点と前記光束変換手段との間の距離を調整することを特徴とする走査光学装置の調整方法。
  16. 前記検出手段で検出される光束は、前記走査結像手段を介した光束であることを特徴とする請求項15に記載の走査光学装置の調整方法。
  17. 前記検出手段で検出される光束は、主走査方向の最軸外位置に入射する光束であることを特徴とする請求項15に記載の走査光学装置の調整方法。
  18. 前記検出手段で検出される光束より、前記被走査面の上に結像する光束のスポット径情報を得ていることを特徴とする請求項15に記載の走査光学装置の調整方法。
  19. 前記検出手段で検出される光束より、前記被走査面の上に結像する光束のピーク光量情報を得ていることを特徴とする請求項15に記載の走査光学装置の調整方法。
  20. 前記被走査面の上におけるスポットの走査角速度をk、前記共振型偏向素子の偏向面の主走査方向の面撓みを最小自乗法にて円弧フィットしたときの曲率半径をRmとするとき、
    0.001<2k/(Rm+2k)<0.02
    なる条件を満足することを特徴とする請求項15に記載の調整方法。
  21. 前記偏向手段の偏向面を介さない光束を前記検出手段とは異なる他の検出手段で検出し、該他の検出手段からの情報に基づき、前記調整手段は、前記光源手段の発光点と前記光束変換手段との間の光軸に垂直な方向の位置を調整することを特徴とする請求項15に記載の走査光学装置の調整方法。
  22. 光源手段と、前記光源手段の発光点から出射した光束の状態を他の状態に変換する光束変換手段と、前記光束変換手段から出射した光束を偏向走査する偏向手段と、前記偏向手段の偏向面にて偏向走査された光束を被走査面の上に結像させる走査結像手段と、を有する走査光学装置の調整方法であって、
    前記偏向手段は単一の偏向面が軸周りに往復運動する共振型偏向素子であり、
    前記光源手段から出射し前記偏向手段の偏向面を介さない光束を検出手段で検出し、前記検出手段からの情報に基づき、調整手段で前記光源手段の発光点と前記光束変換手段との間の光軸に垂直な方向の位置を調整することを特徴とする走査光学装置の調整方法。
  23. 前記光源手段からの光束であって、前記光束変換手段を介した全光束が前記偏向手段の偏向面に入射するよう、前記調整手段は、前記光源手段の発光点と前記光束変換手段との間の光軸に垂直な方向の位置を調整することを特徴とする請求項22に記載の走査光学装置の調整方法。
  24. 前記検出手段は、前記偏向手段の偏向面と光学的に等価な位置に配置されたことを特徴とする請求項22に記載の走査光学装置の調整方法。
  25. 前記共振型偏向素子の偏向面の主走査方向の幅をDm、厚みをd、前記偏向面へ入射する光束の主走査方向のビーム径をLm、前記偏向面の走査中心へ光束を偏向するときの偏向面の偏向角を基準とし、この基準に対する最軸外位置へ光束を偏向するときの前記偏向面の角度をθmaxとするとき、
    1.0×Lm/cosθmax+dtanθmax < Dm < 1.2×Lm/cosθmax+dtanθmax
    なる条件を満足することを特徴とする請求項22に記載の走査光学装置の調整方法。
  26. 前記偏向手段の偏向面を介した光束を前記検出手段とは異なる他の検出手段で検出し、該他の検出手段からの情報に基づき、前記調整手段は、前記光源手段の発光点と前記光束変換手段との間の光軸方向の距離を調整することを特徴とする請求項22に記載の走査光学装置の調整方法。
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