JP2009051432A - ブレーキ制御装置 - Google Patents

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徹也 宮崎
Takahiro Okano
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Abstract

【課題】ブレーキ操作のフィーリングを向上する。
【解決手段】ブレーキ制御装置10は、ブレーキペダルと、ブレーキペダルの操作に応じて作動流体を送り出すマスタシリンダ14を備える。マスタシリンダ14は、マスタシリンダハウジング60と、マスタシリンダハウジング60内に摺動自在に収容された第1マスタピストン62と、マスタシリンダハウジング60と第1マスタピストン62間の作動流体流量が多い場合に、少ない場合に比較しマスタシリンダハウジング60と第1マスタピストン62間の摺動抵抗を増大させる摺動抵抗増加用カップリング74を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両に設けられた車輪に付与する制動力を制御するブレーキ制御装置に関する。
近年、車両における制動装置として、車両の走行状況に応じて最適な制動力を車両に与えるよう各車輪の制動力を制御する電子制御ブレーキシステムが多く採用されている。このような電子制御ブレーキシステムでは、圧力センサによって各車輪のホイールシリンダ圧を監視し、ホイールシリンダ圧が運転者のペダル操作量に基づいて演算される目標油圧になるように、電磁流量制御弁を制御している(たとえば特許文献1参照)。
ところで、従来のバキュームブースタを用いたブレーキでは、ブレーキペダルの操作速度が大きいときには、ペダル踏力が増加するようになっており、これにより、減速度が急上昇する事態を避けるとともに、ブレーキペダルの剛性感を造り出している。バキュームブースタを用いていない電子制御ブレーキシステムでは、このようなブレーキペダルの剛性感を造り出すために、作動流体の流路にオリフィスを配置し、そのオリフィスを通過する作動流体の流通抵抗により、ブレーキペダルを急操作したときの剛性感を増すようにされている(たとえば特許文献2参照)。
特開2005−313704号公報 特開2004−203189号公報
しかしながら、電子制御ブレーキシステムにおいてオリフィスを用いて剛性感を造り出した場合、ブレーキペダルが動き出した後の剛性感がバキュームブースタを用いたブレーキと比較して不足するため、運転者はブレーキペダルが軽く感じられ、ブレーキ操作のフィーリングに違和感を感じる場合がある。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、ブレーキ操作のフィーリングを向上することのできるブレーキ制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のブレーキ制御装置は、ブレーキ操作手段と、ブレーキ操作手段の操作に応じて作動流体を送り出すマスタシリンダと、を備えたブレーキ制御装置であって、マスタシリンダは、シリンダハウジングと、シリンダハウジング内に摺動自在に収容されたピストンと、シリンダハウジングとピストン間の作動流体流量が多い場合に、少ない場合に比較しシリンダハウジングとピストン間の摺動抵抗を増大させるカップリングと、を備える。
この態様によると、ブレーキ操作手段の操作速度が速く、シリンダハウジングとピストン間の作動流体の流量が多いほど摺動抵抗が増大する。その結果、ブレーキ操作手段が操作された後も剛性感を創出可能となり、ブレーキ操作のフィーリングを向上できる。
カップリングは、該カップリングの開口側が、ブレーキ操作手段が操作された際にピストンが移動する方向と対向するように配置されていてもよい。
シリンダハウジングとピストン間の所定流量の作動流体の流れを許容する流量許容手段を設けてもよい。カップリングを用いた場合、所定の流量値を超えると、カップリングの密着度が増し、ピストンが移動しにくい状態になる可能性があるが、流量許容手段を設けることにより、所定流量の作動流体の流れが確保される。その結果、ピストンが移動しにくい状態が回避され、ブレーキ操作のフィーリングを向上できる。
本発明によれば、ブレーキ操作のフィーリングを向上することのできるブレーキ制御装置を提供できる。
以下、図面を参照しつつ本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るブレーキ制御装置10の構成を示す図である。図1に示すブレーキ制御装置10は、車両用の電子制御式ブレーキシステム(ECB)を構成しており、運転者によるブレーキ操作部材としてのブレーキペダル12の操作量に基づいて車両の4輪のブレーキを最適に制御するものである。
ブレーキペダル12は、運転者による踏み込み操作に応じて作動流体としてのブレーキオイルを送り出すマスタシリンダ14に接続されている。マスタシリンダ14の詳細な構成については、後述する。ブレーキペダル12には、その踏み込みストロークを検出するためのストロークセンサ46が設けられている。
マスタシリンダ14の第1出力ポート14aには、運転者によるブレーキペダル12の踏力に応じたペダルストロークを創出するストロークシミュレータ24が接続されている。マスタシリンダ14とストロークシミュレータ24とを接続する流路の中途には、シミュレータカット弁23が設けられている。シミュレータカット弁23は、通常時通電することにより開弁し、異常時等非通電時に閉弁する常閉型の電磁開閉弁である。また、マスタシリンダ14には、ブレーキオイルを貯留するためのリザーバタンク26が接続されている。
マスタシリンダ14の第1出力ポート14aには、右前輪用のブレーキ油圧制御管18が接続されており、ブレーキ油圧制御管18は、図示されない右前輪に対して制動力を付与する右前輪用のホイールシリンダ20FRに接続されている。また、マスタシリンダ14の第2出力ポート14bには、左前輪用のブレーキ油圧制御管16が接続されており、ブレーキ油圧制御管16は、図示されない左前輪に対して制動力を付与する左前輪用のホイールシリンダ20FLに接続されている。
右前輪用のブレーキ油圧制御管18の中途には、右電磁開閉弁22FRが設けられており、左前輪用のブレーキ油圧制御管16の中途には、左電磁開閉弁22FLが設けられている。これらの右電磁開閉弁22FRおよび左電磁開閉弁22FLは、何れも、非通電時に開状態にあり、通電時に閉状態に切り換えられる常開型電磁弁である。
また、右前輪用のブレーキ油圧制御管18の中途には、右前輪側のマスタシリンダ圧を検出する右マスタ圧力センサ48FRが設けられており、左前輪用のブレーキ油圧制御管16の途中には、左前輪側のマスタシリンダ圧を計測する左マスタ圧力センサ48FLが設けられている。ブレーキ制御装置10では、運転者によってブレーキペダル12が踏み込まれた際、ストロークセンサ46によりその踏み込み操作量が検出されるが、これらの右マスタ圧力センサ48FRおよび左マスタ圧力センサ48FLによって検出されるマスタシリンダ圧からもブレーキペダル12の踏み込み操作力(踏力)を求めることができる。このように、ストロークセンサ46の故障を想定して、マスタシリンダ圧を2つの圧力センサ48FRおよび48FLによって監視することは、フェイルセーフの観点からみて好ましい。なお、以下では適宜、右マスタ圧力センサ48FRおよび左マスタ圧力センサ48FLを総称して、マスタシリンダ圧センサ48という。
一方、リザーバタンク26には、油圧給排管28の一端が接続されており、この油圧給排管28の他端には、モータ32により駆動されるオイルポンプ34の吸込口が接続されている。オイルポンプ34の吐出口は、高圧管30に接続されており、この高圧管30には、アキュムレータ50とリリーフバルブ53とが接続されている。本実施の形態では、オイルポンプ34として、モータ32によってそれぞれ往復移動させられる2体以上のピストン(図示せず)を備えた往復動ポンプが採用される。また、アキュムレータ50としては、ブレーキオイルの圧力エネルギを窒素等の封入ガスの圧力エネルギに変換して蓄えるものが採用される。
アキュムレータ50は、オイルポンプ34によって例えば14〜22MPa程度にまで昇圧されたブレーキオイルを蓄える。また、リリーフバルブ53の弁出口は、油圧給排管28に接続されており、アキュムレータ50におけるブレーキオイルの圧力が異常に高まって例えば25MPa程度になると、リリーフバルブ53が開弁し、高圧のブレーキオイルは油圧給排管28へと戻される。更に、高圧管30には、アキュムレータ50の出口圧力、すなわち、アキュムレータ50におけるブレーキオイルの圧力を検出するアキュムレータ圧センサ51が設けられている。
そして、高圧管30は、増圧弁40FR,40FL,40RR,40RLを介して右前輪用のホイールシリンダ20FR、左前輪用のホイールシリンダ20FL、右後輪用のホイールシリンダ20RRおよび左後輪用のホイールシリンダ20RLに接続されている。以下、適宜、ホイールシリンダ20FR〜20RLを総称して「ホイールシリンダ20」といい、適宜、増圧弁40FR〜40RLを総称して「増圧弁40」という。増圧弁40は、何れも、非通電時は閉じた状態にあり、必要に応じてホイールシリンダ20の増圧に利用される常閉型の電磁流量制御弁(リニア弁)である。なお、図示されない車両の各車輪に対しては、ディスクブレーキユニットが設けられており、各ディスクブレーキユニットは、ホイールシリンダ20の作用によってブレーキパッドをディスクに押し付けることで制動力を発生する。
また、右前輪用のホイールシリンダ20FRと左前輪用のホイールシリンダ20FLとは、それぞれ減圧弁42FRまたは42FLを介して油圧給排管28に接続されている。減圧弁42FRおよび42FLは、必要に応じてホイールシリンダ20FR,20FLの減圧に利用される常閉型の電磁流量制御弁(リニア弁)である。一方、右後輪用のホイールシリンダ20RRと左後輪用のホイールシリンダ20RLとは、常開型の電磁流量制御弁である減圧弁42RRまたは42RLを介して油圧給排管28に接続されている。以下、適宜、減圧弁42FR〜42RLを総称して「減圧弁42」という。
右前輪用、左前輪用、右後輪用および左後輪用のホイールシリンダ20FR〜20RL付近には、それぞれ対応するホイールシリンダ20に作用するブレーキオイルの圧力であるホイールシリンダ圧を検出するホイールシリンダ圧センサ44FR,44FL,44RRおよび44RLが設けられている。以下、適宜、ホイールシリンダ圧センサ44FR〜44RLを総称して「ホイールシリンダ圧センサ44」という。
上述の右電磁開閉弁22FRおよび左電磁開閉弁22FL、増圧弁40FR〜40RL、減圧弁42FR〜42RL、オイルポンプ34、アキュムレータ50等は、ブレーキ制御装置10の油圧アクチュエータ81を構成する。そして、かかる油圧アクチュエータ81は、電子制御ユニット(以下「ECU」という)200によって制御される。
ECU200は、ホイールシリンダ20FR〜20RLにおけるホイールシリンダ圧を制御する制御手段として機能する。ECU200は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM、エンジン停止時にも記憶内容を保持できるバックアップRAM等の不揮発性メモリ、入出力インターフェース、各種センサ等から入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換して取り込むためのA/Dコンバータ、計時用のタイマ等を備えるものである。
ECU200には、上述の電磁開閉弁22FR,22FL、シミュレータカット弁23、増圧弁40FR〜40RL、減圧弁42FR〜42RL等の油圧アクチュエータ81を含む各種アクチュエータ類が電気的に接続されている。
また、ECU200には、制御に用いるための信号を出力する各種センサ・スイッチ類が電気的に接続されている。すなわち、ECU200には、ホイールシリンダ圧センサ44FR〜44RLから、ホイールシリンダ20FR〜20RLにおけるホイールシリンダ圧を示す信号が入力される。
また、ECU200には、ストロークセンサ46からブレーキペダル12のペダルストロークを示す信号が入力され、右マスタ圧力センサ48FRおよび左マスタ圧力センサ48FLからマスタシリンダ圧を示す信号が入力され、アキュムレータ圧センサ51からアキュムレータ圧を示す信号が入力される。
さらに、図示しないが、ECU200には、各車輪ごとに設置された車輪速センサから各車輪の車輪速度を示す信号が入力され、ヨーレートセンサからヨーレートを示す信号が入力され、操舵角センサからステアリングホイールの操舵角を示す信号が入力されたりしている。
このように構成されるブレーキ制御装置10では、運転者によってブレーキペダル12が踏み込まれると、ECU200により、ブレーキペダル12の踏み込み量を表すペダルストロークとマスタシリンダ圧とから車両の目標減速度が算出され、算出された目標減速度に応じて各車輪のホイールシリンダ圧の目標値である目標油圧が求められる。そして、ECU200により増圧弁40、減圧弁42が制御され、各車輪のホイールシリンダ圧が目標油圧になるよう制御される。
一方、このとき電磁開閉弁22FR及び22FLは閉状態とされ、シミュレータカット弁23は開状態とされる。よって、運転者によるブレーキペダル12の踏込によりマスタシリンダ14から送出されたブレーキオイルは、シミュレータカット弁23を通ってストロークシミュレータ24に流入する。
また、アキュムレータ圧が予め設定された制御範囲の下限値未満であるときには、ECU200によりオイルポンプ34が駆動されてアキュムレータ圧が昇圧され、アキュムレータ圧がその制御範囲に入ればオイルポンプ34の駆動が停止される。
図2は、本実施の形態に係るマスタシリンダとストロークシミュレータの構成を説明するための図である。マスタシリンダ14は、有底円筒形のマスタシリンダハウジング60内に、第1マスタピストン62が摺動自在に収容されている。第1マスタピストン62の一方の端には、図示しないブレーキペダルに連結されたピストンロッド70が設けられている。さらに、マスタシリンダハウジング60内には、第2マスタピストン64が摺動自在に収容されている。このように2つのピストンがマスタシリンダハウジング60に挿入されることにより、第1マスタピストン62と第2マスタピストン64との間に第1マスタ液圧室78が形成され、第2マスタピストン64とマスタシリンダハウジング60の底部との間に第2マスタ液圧室80が形成されている。
また、第1マスタピストン62と第2マスタピストン64の間には、所定の取付荷重で第1マスタスプリング66が設けられており、第2マスタピストン64とマスタシリンダハウジング60の底部との間には、第2マスタスプリング68が設けられている。
マスタシリンダ14の第1出力ポート14aは、第1マスタ液圧室78に連通しており、第1出力ポート14aには、右前輪用のブレーキ油圧制御管18が接続されている。また、上述したように、第1出力ポート14aには、ブレーキ油圧制御管18を介してストロークシミュレータ24が接続されている。この図2におけるストロークシミュレータ24は、一般的な構成のストロークシミュレータ24である。なお、図2では、第2マスタ液圧室80に連通する第2出力ポート、ブレーキ油圧制御管18とストロークシミュレータ24の間に設けられるシミュレータカット弁の図示を省略している。
第1マスタピストン62の外周面には、環状の溝部62aが形成されており、溝部62aには、第1マスタ液圧室78を液密にする液密用カップリング72が収容されている。この液密用カップリング72は、ゴムなどの弾性材料により形成されたドーナツ状の部材であり、円環状のベース部72aと、ベース部72aの外周側端部から軸方向に突設された外周側突出部72bと、ベース部72aの内周側端部から軸方向に突設された内周側突出部72cを有し、断面略コの字状に形成されている。液密用カップリング72において、ベース部72aから外周側突出部72bおよび内周側突出部72cが突出している側を、液密用カップリング72の開口側と呼ぶ。
液密用カップリング72は、その開口側が第1マスタ液圧室78を臨むように配設される。また、液密用カップリング72は、その外周側突出部72bが常時マスタシリンダハウジング60の内周面と摺動可能に当接し、内周側突出部72cが溝部62aの底部と当接するように配設されている。
ブレーキペダル12が踏まれて第1マスタピストン62が前進すると、第1マスタ液圧室78の液圧により、液密用カップリング72の外周側突出部72bが径方向外側に開いてマスタシリンダハウジング60の内周面に密着されるとともに、内周側突出部72cが径方向内側に開いて第1マスタピストン62の溝部62a底部に密着される。これにより、第1マスタ液圧室78が液密にされ、ブレーキオイルのマスタシリンダハウジング60外部への漏出が防がれる。なお、図示を省略しているが、第2マスタピストン64にも、第1マスタピストン62と同じように液密用カップリングが設けられており、第2マスタ液圧室80を液密にしている。
本実施の形態に係るマスタシリンダ14では、液密用カップリング72とは別に、摺動抵抗増加用カップリング74が設けられている。この摺動抵抗増加用カップリング74は、マスタシリンダハウジング60と第1マスタピストン62間のブレーキオイル流量が多い場合に、少ない場合に比較しマスタシリンダハウジング60と第1マスタピストン62間の摺動抵抗を増大させる。
摺動抵抗増加用カップリング74は、ゴムなどの弾性材料により形成されたドーナツ状の部材であり、円環状のベース部74aと、ベース部74aの外周側端部から軸方向に突設された外周側突出部74bと、ベース部74aの内周側端部から軸方向に突設された内周側突出部74cを有し、断面略コの字状に形成されている。摺動抵抗増加用カップリング74において、ベース部74aから外周側突出部74bおよび内周側突出部74cが突出している側を、摺動抵抗増加用カップリング74の開口側と呼ぶ。
摺動抵抗増加用カップリング74は、液密用カップリング72の内周面に形成された環状の溝部60aに収容されている。摺動抵抗増加用カップリング74は、液密用カップリング72よりもマスタシリンダハウジング60の軸方向前方(第1マスタ液圧室78側)で、且つ内周側突出部74cが第1マスタピストン62の外周面に当接可能な位置に設けられる。また、摺動抵抗増加用カップリング74は、その開口側が、ブレーキペダル12が操作された際に第1マスタピストン62が移動する方向と対向するように、すなわち、開口側が軸方向後方を向き、開口側の反対側が第1マスタ液圧室78側に向くように設けられる。
図2は、ブレーキペダル12が踏み込まれていないときのマスタシリンダ14の状態を示している。ブレーキペダル12が踏み込まれていないとき、摺動抵抗増加用カップリング74の外周側突出部74bは、溝部60aの底部に当接しているが、内周側突出部74cは、第1マスタピストン62の外周面に当接しておらず、離間した状態にある。
ブレーキペダル12が踏み込まれると、第1マスタピストン62が前方に移動する。摺動抵抗増加用カップリング74は、マスタシリンダハウジング60と第1マスタピストン62間のブレーキオイル流量が多くなった場合に、内周側突出部74cが径方向内側に開き、第1マスタピストン62の外周面に当接するように構成されている。
図3(a)(b)は、マスタシリンダの動作を説明するための図である。図3(a)は、ブレーキペダルがゆっくりと踏み込まれた場合のマスタシリンダ14の動作を示し、図3(b)は、ブレーキペダルが急速に踏み込まれた場合のマスタシリンダ14の動作を示す。なお、図3(a)(b)では、第2マスタピストン64、第2マスタスプリング68などの構成要素の図示を省略している。
ブレーキペダルがゆっくりと踏み込まれた場合、マスタシリンダハウジング60と第1マスタピストン62間のブレーキオイルの単位時間当たりの流量は少ない。この場合、図3(a)に示すように、摺動抵抗増加用カップリング74の内周側突出部74cは第1マスタピストン62の外周面から離間したままであり、摺動抵抗増加用カップリング74による摺動抵抗は発生しない。
ブレーキペダルがある所定の速度以上で急速に踏み込まれた場合、マスタシリンダハウジング60と第1マスタピストン62間のブレーキオイルの単位時間当たりの流量が多くなり、摺動抵抗増加用カップリング74の内周側突出部74cが径方向内側に開いて第1マスタピストン62の外周面に当接するようになる。これにより、摺動抵抗増加用カップリング74による摺動抵抗が発生する。ブレーキペダルを踏み込む速度が速くなるほど、摺動抵抗増加用カップリング74の内周側突出部74cが径方向内側に開いて第1マスタピストン62への密着度が上昇するので、摺動抵抗が増加する。
このように、本実施の形態に係るブレーキ制御装置10では、マスタシリンダ14に摺動抵抗増加用カップリング74を設けたことにより、ブレーキペダル12の操作速度が速く、マスタシリンダハウジング60と第1マスタピストン62間のブレーキオイルの流量が多いほど摺動抵抗が増大する。その結果、ブレーキペダル12が踏み込まれた後も剛性感を創出可能となり、ブレーキ操作のフィーリングを向上できる。
図4は、ペダル操作速度Vと踏力増加量ΔFの関係を示す図である。図4において、実線αは、本実施の形態に係るブレーキ制御装置10の特性を示す。また、波線βは、摺動抵抗増加用カップリング74を設けずに、ブレーキオイルの流路にオリフィスを設けた場合の特性を示す。
図4に示すように、本実施の形態に係るブレーキ制御装置10の場合、オリフィスを設けた場合と比較して、ペダル操作速度Vが小さいときは踏力増加量ΔFを小さくでき、ペダル操作速度Vが大きいときには踏力増加量ΔFを大きくすることができる。この実線αのような特性は、バキュームブースタを用いたブレーキにおける特性と近似した特性であるため、たとえばバキュームブースタを用いた車両からECBを搭載した車両に乗り換えた運転者は、ペダルフィーリングに違和感を感じなくなる。
図5は、マスタシリンダとストロークシミュレータの別の実施の形態を説明するための図である。図5においては、図2と同一または対応する構成要素には同様の符号を付すと共に、重複する説明は適宜省略する。図5の実施の形態では、マスタシリンダ114に摺動抵抗増加用カップリングが設けられておらず、ストロークシミュレータ124に摺動抵抗増加用カップリング174が設けられている点が、図2に示す実施の形態と異なる。
ストロークシミュレータ124は、有底円筒状のシリンダハウジング160内にシミュレータピストン162が液密用カップリング172を介して液密的摺動自在に収容されている。このシミュレータピストン162により、シリンダハウジング160内に第1シミュレータ液圧室178および第2シミュレータ液圧室180が形成されている。第2シミュレータ液圧室180には、スプリング166が、シミュレータピストン162を第1シミュレータ液圧室178側に付勢するように設けられている。
ストロークシミュレータ124のシリンダハウジング160内周面には、環状の溝部160aが形成されており、この溝部160aに摺動抵抗増加用カップリング174が収容されている。摺動抵抗増加用カップリング174は、図2に示す摺動抵抗増加用カップリング74と同様に、円環状のベース部174aと、ベース部174aの外周側端部から軸方向に突設された外周側突出部174bと、ベース部174aの内周側端部から軸方向に突設された内周側突出部174cを有し、断面略コの字状に形成されている。
摺動抵抗増加用カップリング174は、液密用カップリング172よりも第1シミュレータ液圧室178側で、且つ内周側突出部174cがシミュレータピストン162の外周面に当接可能な位置に設けれられる。また、摺動抵抗増加用カップリング74は、その開口側が、第1シミュレータ液圧室178を臨むように設けられる。
図5は、ブレーキペダルが踏み込まれていないときのストロークシミュレータ124の状態を示している。ブレーキペダルが踏み込まれていないとき、摺動抵抗増加用カップリング174の外周側突出部174bは、溝部160aの底部に当接しているが、内周側突出部174cは、シミュレータピストン162の外周面に当接しておらず、離間した状態にある。
ブレーキペダルが踏み込まれると、マスタシリンダ114からブレーキオイルが送り込まれ、シミュレータピストン162が第2シミュレータ液圧室180側に移動する。摺動抵抗増加用カップリング174は、シリンダハウジング160とシミュレータピストン162間のブレーキオイル流量が多い場合に、内周側突出部174cが径方向内側に開き、シミュレータピストン162の外周面に当接するように構成されている。
ブレーキペダルがゆっくりと踏み込まれた場合、シリンダハウジング160とシミュレータピストン162間のブレーキオイルの単位時間当たりの流量は少ない。この場合、摺動抵抗増加用カップリング174の内周側突出部174cはシミュレータピストン162の外周面から離間したままであり、摺動抵抗増加用カップリング174による摺動抵抗は発生しない。
ブレーキペダルがある所定の速度以上で急速に踏み込まれた場合、シリンダハウジング160とシミュレータピストン162間のブレーキオイルの単位時間当たりの流量が多くなり、摺動抵抗増加用カップリング174の内周側突出部174cが径方向内側に開いてシミュレータピストン162の外周面に当接するようになる。これにより、摺動抵抗増加用カップリング174による摺動抵抗が発生する。ブレーキペダルを踏み込む速度が速くなるほど、摺動抵抗増加用カップリング174の内周側突出部174cが径方向内側に開いてシミュレータピストン162への密着度が上昇するので、摺動抵抗が増加する。
このように、図5に示す実施の形態では、ストロークシミュレータ124に摺動抵抗増加用カップリング174を設けたことにより、ブレーキペダルの操作速度が速く、シリンダハウジング160とシミュレータピストン162間のブレーキオイルの流量が多いほど摺動抵抗が増大する。その結果、ブレーキペダルが踏み込まれた後も剛性感を創出可能となり、ブレーキ操作のフィーリングを向上できる。
図5に示した実施の形態においては、摺動抵抗増加用カップリング174を設けたことにより、シミュレータピストン162の移動速度が遅くなるため、マスタシリンダ圧が上昇して、制動力が急増しやすい。そこで、ブレーキペダルの操作量とシリンダハウジング160とシミュレータピストン162間の液圧との相関が高いことを利用して、シリンダハウジング160とシミュレータピストン162間の液圧を推定するモデルを構築し、このモデルを用いて制動制御で用いる目標油圧を演算してもよい。
図6は、マスタシリンダのさらに別の実施の形態を説明するための図である。図6においては、図2と同一または対応する構成要素には同様の符号を付すと共に、重複する説明は適宜省略する。なお、図6では、第2マスタピストン64、第2マスタスプリング68などの構成要素の図示を省略している。
図6に示すマスタシリンダ214では、マスタシリンダハウジング60と第1マスタピストン262間の所定流量のブレーキオイルの流れを許容する流量許容手段が設けられている。具体的には、図6に示すように、第1マスタ液圧室78と、マスタシリンダハウジング60と第1マスタピストン262間の間隙とを連通する連通路210が第1マスタピストン262に形成され、さらに連通路210には、オリフィス212が設けられている。
マスタシリンダ214に摺動抵抗増加用カップリング74を用いた場合、所定の流量値を超えると、摺動抵抗増加用カップリング74の第1マスタピストン262外周面への密着度が増し、第1マスタピストン262が移動しにくい状態になる可能性がある。そこで、図6に示す実施の形態のように、流量許容手段として連通路210とオリフィス212を設けることにより、所定流量のブレーキオイルの流れが確保される。その結果、第1マスタピストン262が移動しにくい状態が回避され、ブレーキ操作のフィーリングを向上できる。
図7(a)(b)は、マスタシリンダのさらに別の実施の形態を説明するための図である。ここでは、流量許容手段の別の構成例を示している。図7(a)(b)においては、図2と同一または対応する構成要素には同様の符号を付すと共に、重複する説明は適宜省略する。図7(a)は、ブレーキペダルが踏み込まれていないときのマスタシリンダ314の状態を示す。図7(b)は、図7(a)のマスタシリンダ314のX−X断面図である。なお、図7(a)では、第2マスタピストン64、第2マスタスプリング68などの構成要素の図示を省略している。
マスタシリンダ314では、図7(b)に示すように、第1マスタピストン62が挿通される摺動抵抗増加用カップリング374の孔部374dが、楕円形状に形成されている。ブレーキペダルが踏み込まれていないとき、摺動抵抗増加用カップリング374の内周側突出部374cと第1マスタピストン62の外周面とは、楕円形状の孔部374dの短軸が内周側突出部374cと交わる位置(位置Aと呼ぶ)の近傍においてのみ、当接した状態にある。
ブレーキペダルがゆっくりと踏み込まれた場合、マスタシリンダハウジング60と第1マスタピストン62間のブレーキオイルの単位時間当たりの流量は少ない。この場合、摺動抵抗増加用カップリング374の内周側突出部374cと第1マスタピストン62は、位置A近傍においてのみ当接した状態なので、摺動抵抗増加用カップリング374による摺動抵抗は非常に小さい。
ブレーキペダルがある所定の速度以上で急速に踏み込まれた場合、マスタシリンダハウジング60と第1マスタピストン62間のブレーキオイルの単位時間当たりの流量が多くなり、摺動抵抗増加用カップリング374の内周側突出部374cが径方向内側に開いて第1マスタピストン62の外周面と当接する領域が大きくなる。これにより、摺動抵抗増加用カップリング374による摺動抵抗が発生する。ブレーキペダルを踏み込む速度が速くなるほど、摺動抵抗増加用カップリング374の内周側突出部374cが径方向内側に開いて第1マスタピストン62への密着度が上昇するので、摺動抵抗が増加する。
ここで、ブレーキペダルが急速に踏み込まれて摺動抵抗増加用カップリング374の内周側突出部374cと第1マスタピストン62の外周面が当接する領域が大きくなった場合でも、孔部374dの長軸が内周側突出部374cと交わる位置(位置Bと呼ぶ)の近傍では、内周側突出部374cと第1マスタピストン62の外周面は当接せず、所定流量のブレーキオイルの流れは許容される。
このように、図7(b)に示すような摺動抵抗増加用カップリング374を用いて流量許容手段を構成することによっても、第1マスタピストン262が移動しにくい状態が回避され、ブレーキ操作のフィーリングを向上できる。
以上、実施の形態をもとに本発明を説明した。これらの実施形態は例示であり、各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本発明の実施の形態に係るブレーキ制御装置の構成を示す図である。 本実施の形態に係るマスタシリンダとストロークシミュレータの構成を説明するための図である。 図3(a)(b)は、マスタシリンダの動作を説明するための図である。 ペダル操作速度Vと踏力増加量ΔFの関係を示す図である。 マスタシリンダとストロークシミュレータの別の実施の形態を説明するための図である。 マスタシリンダのさらに別の実施の形態を説明するための図である。 図7(a)(b)は、マスタシリンダのさらに別の実施の形態を説明するための図である。
符号の説明
10 ブレーキ制御装置、 12 ブレーキペダル、 14、114、214、314 マスタシリンダ、 20 ホイールシリンダ、 23 シミュレータカット弁、 24、124 ストロークシミュレータ、40 増圧弁、 42 減圧弁、 60 マスタシリンダハウジング、 62 第1マスタピストン、 64 第2マスタピストン、 72、172 液密用カップリング、 74、174、374 摺動抵抗増加用カップリング、 78 第1マスタ液圧室、 80 第2マスタ液圧室、 210 連通路、 212 オリフィス。

Claims (3)

  1. ブレーキ操作手段と、前記ブレーキ操作手段の操作に応じて作動流体を送り出すマスタシリンダと、を備えたブレーキ制御装置であって、
    前記マスタシリンダは、
    シリンダハウジングと、
    前記シリンダハウジング内に摺動自在に収容されたピストンと、
    前記シリンダハウジングと前記ピストン間の作動流体流量が多い場合に、少ない場合に比較し前記シリンダハウジングと前記ピストン間の摺動抵抗を増大させるカップリングと、
    を備えることを特徴とするブレーキ制御装置。
  2. 前記カップリングは、該カップリングの開口側が、前記ブレーキ操作手段が操作された際に前記ピストンが移動する方向と対向するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のブレーキ制御装置。
  3. 前記シリンダハウジングと前記ピストン間の所定流量の作動流体の流れを許容する流量許容手段を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のブレーキ制御装置。
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