JP2009051260A - ステアリングロック装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 確実に不正なロック解除を防止できるステアリングロック装置を提供する。
【解決手段】 ロックリンク34には、その一端部に、シリンダ26へのキーの挿入に応じて、ロック部材54、57に設けた係合部63と軸方向で対向する係合位置となり、ロック部材54、57のロック位置からアンロック位置への移動を阻止する移動阻止部38を設け、シリンダ26に、シリンダ26の回動に応じて、ロックリンク34の移動阻止部38を係合部63と軸方向で対向する係合位置から非係合位置に移動させる操作部29を設けた。
【選択図】図3

Description

本発明は、盗難防止を目的として自動車等のステアリングをロックするためのステアリングロック装置に関するものである。
この種のステアリングロック装置は、自動車のステアリング操作に伴って回動するステアリングシャフトに配設される。そして、運転者が自動車のエンジンを停止するために、キーをLOCK位置に回動させてキーを引き抜くと、進退可能なロックボルトが進出してステアリングシャフトに設けた係合凹部に係合することにより、ステアリングシャフトの回動が規制されてステアリングがロックされる。一方、運転者がエンジンを始動するために、キーをLOCK位置からACC位置に回動させると、前記係合凹部から前記ロックボルトが後退して係合が解除されることにより、ステアリングシャフトの回動規制が解除されてステアリングがアンロックされる。
しかし、このステアリングロック装置は、ロックボルトがスプリングによって進出方向に付勢されているにも拘わらず、盗難等を目的としてハウジングに対してハンマーなどで強い衝撃を加えたりすると、ロックボルトがスプリングの付勢力に抗して後退するように作動することがある。また、このステアリングロック装置は、キーをLOCK位置に回動させても、キーをシリンダから引き抜くまでアンロック状態を維持するためのロックリンクを備えている。そのため、シリンダに不正なダミーキーを挿入した状態で、ロックボルトがスプリングの付勢力に抗して後退するように負荷を加えると、ロックリンクにロックボルトが係合することにより、ロックボルトがアンロック状態に維持されるという問題がある。
このような不正解錠を防止できるようにしたステアリングロック装置の先行技術文献情報としては次のものがある。
特開2002−37026号公報
この特許文献では、上述した盗難行為を防止するため、ロックボルトがロック位置にあるときにロックリンクの端部をロックボルトの側面に設けた係合溝に係合させている。そして、正規キーまたはダミーキーを差し込んだ状態で、ロックボルトに後退する負荷を加えてもロックリンクの係合端が係合溝に係合することにより、ロックボルトがアンロック状態に移動することを防止している。
また、前記ロックリンクの係合端には、ロックボルトの係合溝とロックリンクの係合端との係合を解除するためのテーパ面が設けられている。これにより、正規キーを挿入してロック解除動作を行うと、ロックボルトがアンロック方向へ移動することにより、ロックリンクの係合端がテーパ面に沿ってせり上がりロックボルトの係合溝から脱出して、ロックボルトの係合溝とロックリンクの係合端との係合が解除されるようになっている。
しかしながら、この特許文献のステアリングロック装置では、ロックボルトの係合溝の側壁とロックリンクのテーパ面との係合によってロックボルトのアンロック方向への移動を阻止するようにしているため、完全にはロックボルトの移動を阻止することはできない可能性がある。すなわち、ハウジングに対してハンマーなどで強い衝撃を加えられた場合、ロックボルトが後退して前記テーパ面の作用によってロックボルトの係合溝とロックリンクの係合端との係合が解除され、不正にロックボルトがアンロック位置へ移動させられる可能性がある。
本発明は、従来の問題に鑑みてなされたもので、確実に不正なロック解除を防止できるステアリングロック装置を提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するため、本発明のステアリングロック装置は、ハウジング内に回転可能に収納されキーによって回動されるシリンダと、該シリンダと一体的に回動するカム部材と、ステアリングシャフトに係合してステアリングシャフトの回転を阻止するロック位置方向にスプリングによって付勢され、前記カム部材の回動に応じてステアリングシャフトとの係合が解除されるアンロック位置まで移動するロック部材と、前記シリンダへのキーの挿入に応じて前記ロック部材に設けられた保持部に係合可能な状態となり、前記ロック部材がアンロック位置に移動すると前記保持部に係合して前記ロック部材をアンロック位置に保持するロックリンクとを備えたステアリングロック装置において、前記ロックリンクには、その一端部に、前記シリンダへのキーの挿入に応じて、前記ロック部材に設けた係合部と軸方向で対向する係合位置となり、前記ロック部材のロック位置からアンロック位置への移動を阻止する移動阻止部を設け、前記シリンダに、前記シリンダの回動に応じて、前記ロックリンクの移動阻止部を前記係合部と軸方向で対向する係合位置から非係合位置に移動させる操作部を設けた構成としている。
本発明のステアリングロック装置によれば、キー穴にダミーキーを挿入した状態でロック部材に後退する力が作用しても、ロックリンクがロック部材の係合部に係合するため、ロック部材がアンロック位置になって、この状態を維持することを防止できる。また、シリンダの操作部によってロックリンクの移動阻止部をロック部材の係合部と軸方向で対向する係合位置から非係合位置に移動させてロック部材の移動阻止を解除する構成としているため、係合部分に係合解除用のテーパ面などを設ける必要がなく、ロック部材のアンロック位置側への移動のみによってはロック部材の係合部とロックリンクの移動阻止部との係合が解除されないように構成することが可能となり、確実に盗難を防止することができる。
このステアリングロック装置では、前記ロック部材の一端部を前記ロックリンクの移動阻止部の前記係合位置で対向する前記係合部とすることが好ましい。このようにすれば、係合部の形成が簡単にでき、また、ロック部材を小型できる。
本発明のステアリングロック装置では、ロック部材の係合部へのロックリンクの係合により、衝撃等によってロック部材がロック位置からアンロック位置になることはないため、不正なロック解除を確実に防止でき、盗難防止対策に係る信頼性を高めることができる。また、ロック部材の移動阻止の解除は、ロック部材の進退によって行われるものではなく、シリンダの回転操作に応じて作動するシリンダの操作部によって行われるため、不正なロック解除を確実に防止でき、盗難防止性を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1(A)は、本発明の実施形態に係るステアリングロック装置を示す。このステアリングロック装置は、大略、ハウジング10の内部に、シリンダ錠21と、カム部材42と、ロックボルト54とを配設するとともに、自動車内の各機器への通電をオンオフさせるイグニッションスイッチ65に対してシリンダ錠21の回動を伝える連動部材68と、前記ロックボルト54の進退移動を規制するロックリンク34とを配設したものである。
前記ハウジング10は、図1(A)中水平方向に延びるロック部材配設部11と、垂直方向に延びるスイッチ部材配設部12とを備えたL字形状をなす中空状のものである。これら配設部11,12の交差部には、水平方向に延びる突板部13が設けられている。この突板部13には、スイッチ部材配設部12の軸心に位置するように軸受部14が設けられている。また、突板部13とスイッチ部材配設部12の内周面との間には、後述するカム部材42と連動部材68とを連結するための連結空間部15が設けられている。そして、このハウジング10の角部16には、ロック部材配設部11の延び方向に沿って貫通し、ロックボルト54を進退可能に挿通する挿通孔18が設けられている。さらに、ロック部材配設部11における挿通孔18の内面側には、後述するスライダ57を当接させることによりロックボルト54の進出を停止するためのストッパ部19が設けられている。なお、本実施形態のハウジング10の角部16は、装着する自動車のステアリングシャフト(図示せず)の傾斜角度に従う傾斜部17を有する形状とされている。
前記シリンダ錠21は、ロック部材配設部11の一端に装着する筒状のホルダ22と、該ホルダ22の内部に回動可能に配設するシリンダ26と、該シリンダ26の内部に配設する複数のタンブラ31とを備えている。
前記ホルダ22には、その内周面にシリンダ26から径方向外側に突出したタンブラ31を挿入係止する係止溝23が設けられている。また、ホルダ22には、後述するロックリンク34を揺動可能に配設するためのロックリンク配設部24が設けられている。このロックリンク配設部24には、後述するロックリンク34の軸部35をシリンダ26の回転軸方向に対して直行する方向に移動可能に保持する保持溝24aが設けられている。さらに、図1(B)に示すように、このホルダ22において、ハウジング10の外側に露出される正面側には、LOCK位置、ACC位置、ON位置およびSTART位置の順番で時計回りの所定位置に表記25a〜25dが刻設されている。
前記シリンダ26は、その回転軸に沿って延びるキー穴27と、回転軸に対して直交方向に延びるように並設した複数のタンブラ挿通孔(図示せず)とを設けたものである。このシリンダ26において、キー穴27の開口端と逆側に位置する端部には、ホルダ22の端部に位置決めするための鍔部28が設けられている。この鍔部28は、回転軸に対して直交方向に略円盤状に突出して設けられ、図4(A)、(B)に示すように、回転軸からの径が小さい小径部28aと、小径部28aよりも回転軸からの径が大きい大径部28bとがそれぞれおよそ半円づつ設けられている。この小径部28aと大径部28bとの境目には、後述するロックリンク34をシリンダ26の回転軸に対して径方向外側に移動させるための操作部としての傾斜面29が反時計周り方向に傾斜して設けられている。また、この鍔部28からカム装着部30が突設されている。このカム装着部30は、後述するカム部材42の装着孔45の形状と同一形状をなす。
前記タンブラ31は、図示しないスプリングと一緒にタンブラ挿通孔内に配設され、その中央に機械的構造体からなるキー72を貫通させる貫通孔(図示せず)を設けたものである。そして、キー72をシリンダ26のキー穴27に差し込むと、キー山がタンブラ31の貫通孔の縁を押圧することにより、各タンブラ31をスプリングの付勢力に抗してシリンダ26内に後退することにより、ホルダ22の係止溝23との係止が解除される。その結果、キー72を回動操作することにより、シリンダ26をLOCK位置からSTART位置の範囲で回動可能とする。
また、本実施形態のシリンダ錠21には、キー穴27にキー72が差し込まれることによりスライド駆動されるキー検知部材32が配設されている。このキー検知部材32は、シリンダ26において回転軸に偏った位置から外周部近傍へ移動し、ホルダ22のロックリンク配設部24に配設されたロックリンク34を作動させるものである。
このロックリンク34は、ロックリンク配設部24に揺動可能に軸着され、キー穴27にキー72が差し込まれると、後退(アンロック)状態のロックボルト54をスライダ57を介して進出不可能に係止するものである。また、本実施形態のロックリンクは、キー穴27にキー72が差し込まれると、キー検知部材32に押圧されて揺動されることにより、スライダ57に係合して衝撃によるロックボルト54およびスライダ57の後退を阻止する機能を有する。具体的には、このロックリンク34は、中央部に保持溝24aに移動可能に保持される軸部35と、一端部にキー検知部材32のスライド軌跡に位置する当接部36と、他端部にシリンダ26の回転軸方向に対しておよそ直交する方向に突出する係止爪部37と、該係止爪部37の先端前方側(スライダ57側)に位置しスライダ57に係合してスライダ57の後退を阻止する移動阻止部38と、該移動阻止部38よりも前方側に突出しスライダ57の側面に係止する係止部39とを備えている。また、当接部36の近傍には、キー検知部材32の非当接時にロックボルト54の係止を解除するための付勢手段として係止解除スプリング40が配設されている。
前記移動阻止部38は、図3(A)、(B)に示すように、キー穴27にキー72が差し込まれたときのロックリンク34の揺動位置(係合位置)において、シリンダ26の回転軸方向に直行しスライダ57に対向して面するように形成されており、この係合位置において移動阻止部38がスライダ57の係合部63に係合してスライダ57の後退を阻止する。また、前記シリンダ26が所定範囲(阻止解除位置)まで回転すると、図4(A)、(B)に示すように、シリンダ26の鍔部28の傾斜面29によってロックリンク34の他端部がシリンダ26の回転軸に対して径方向外側へと押圧されて、移動阻止部38が、移動阻止部38とスライダ57の係合部63との係合が解除される非係合位置(図4(A)および図5(A)、(B)に示す位置)へと移動する。これにより、スライダ57の移動規制が解除され、ロックボルト54およびスライダ57は、ステアリングシャフトとの係合が解除されるアンロック位置まで移動可能な状態となる。
前記カム部材42は、シリンダ26のカム装着部30に装着されることにより、該シリンダ26と一体的にLOCK位置からSTART位置の範囲で回動されるものであり、ロック部材配設部11内において突板部13の端部によって回転可能に保持されている。このカム部材42は、図2に示すように、大略、装着部43と、カム部44と、連動用作動部50とを備えている。
前記装着部43は、カム装着部30に外嵌することによりシリンダ26に対して回転不可能な状態に装着するもので、長円形状をなす長円孔部と一対の円弧状溝部とを有する装着孔45を備えている。この装着孔45において軸方向の中間部分は閉塞されている。そして、この装着部43には、シリンダ26との間に配設するカム付勢スプリング46を装着孔45の一端から挿入して位置決めする。また、逆側には、カム部材42との間に配設するロックボルト付勢スプリング47を位置決めする。
前記カム部44は、ハウジング10への装着状態で、ロック部材配設部11の下部に位置するように設けられたものである。このカム部44は、カム部材42の回転軸方向に沿ってロックボルト54の進出方向と逆側、即ち、シリンダ26の側に位置する端面に、第1カム面48と第2カム面49とを設けたものである。第1カム面48は、シリンダ26の回動に連動するカム部材42のLOCK位置からACC位置間にかけて延び、進出状態のロックボルト54をスライダ57を介して後退させるものである。第2カム面49は、カム部材42のACC位置からSTART位置間にかけて延び、スライダ57を介してロックボルト54の後退位置を保持するものである。
前記連動用作動部50は、ハウジング10への装着状態で、突板部13の連結空間部15に位置するように、カム部44に対して反対側に設けられたものである。この連動用作動部50には、その先端面外周縁にカサ歯車部51が設けられている。
前記カム部44と前記連動用作動部50との間には、スライダ57が侵入可能な隙間部52が設けられている。この、隙間部52は、シリンダ26をLOCK位置からACC方向へ所定の範囲回転させてもスライダ57とカム部44とが係合せず、スライダ57が移動せずにシリンダ26のみ回転するように所定の間隔で設けられている。
前記ロックボルト54は、カム部材42の回転軸方向に沿って移動可能に配設されるもので、ハウジング10の挿通孔18に進退可能に装着されている。そして、本実施形態では、このロックボルト54の後端部に略L字形状に突出するスライダ連結部55を設け、このスライダ連結部55に、カム部材42の回動に連動させるための別体のスライダ57を配設し、このロックボルト54とスライダ57とでロック部材を構成している。
前記スライダ57は、ロック部材配設部11内において、カム部材42のカム部44とロック部材配設部11の内周面との間を、カム部材42の回転軸方向に沿ってスライド可能に装着されるものである。このスライダ57の前端部には、ロックボルト54のスライダ連結部55に連結されるL字形状の連結部58が設けられている。この連結部58は、ハウジング10のストッパ部19に当接することにより、ロックボルト54の進出を停止させるストッパの役割もなす。また、スライダ57の後端部には、連結部58がストッパ部19に当接した状態で、その先端面がカム部44の第1カム面48に摺接するように、回転軸に向けて突出する摺動部59が設けられている。この摺動部59は、カム部材42において、隙間部52の間隔より小さい幅寸法(図1(A)では奥行き)で形成されている。また、スライダ57には、摺動部59からロックリンク34の側に向けて突出するロック部60が設けられている。このロック部60は、ロックリンク34において係止爪部37の上側に位置し、ロック部60の端部にはスライダ57の移動方向とおよそ直交する方向に向けてロックリンク34側に突出してロックリンク34の係止爪部37を係止する保持部61が形成されている。この保持部61は、図6に示すように、ロックボルト54が挿通孔18内に完全に後退したアンロック位置で、ロックリンク34の係止爪部37に係合する構成としている。また、ロック部60のロックリンク34側の端部には、先細り方向に傾斜した案内面62と、ロック部60の端面によって構成されロックリンク34の移動阻止部38が係合する係合部63とが設けられている。この係合部63は、スライダ57の移動方向に直行して面するように形成されている。
前記イグニッションスイッチ65は、シリンダ26の回転位置を検出する検出手段であり、ハウジング10においてスイッチ部材配設部12の開口端に、イグニッションリッド66を介して配設されている。言い換えれば、スイッチ部材配設部12の開口端にイグニッションリッド66を配設し、その外側にイグニッションスイッチ65を配設している。このイグニッションスイッチ65は、シリンダ26の回動をカム部材42および連動部材68を介して検出することにより、シリンダ26の回動位置に従って、LOCK位置ではエンジンおよび全ての機器を停止し、ACC位置ではエンジンを停止するとともにオーディオなどの一部の負荷部品のみを動作させ、ON位置では全ての負荷部品を動作可能とするとともにエンジンが駆動している場合にはその駆動状態を維持させ、START位置ではエンジンを始動させるように電気回路を切り換えるものである。そして、このイグニッションスイッチ65の内部には、リターンスプリング(図示せず)が配設され、このリターンスプリングの付勢力によって連動部材68、カム部材42およびシリンダ26をSTART位置からON位置に復帰させる。
前記連動部材68は、カム部材42の回動に連動して回動させることにより、シリンダ26の回動位置をイグニッションスイッチ65に伝達するものである。また、イグニッションスイッチ65のリターンスプリングによる復帰させる付勢力をカム部材42を介してシリンダ26に伝達するものである。具体的には、この連動部材68は、その上端にイグニッションリッド66を貫通してイグニッションスイッチ65に連結される連結軸69が設けられている。また、この連動部材68の下端には、ハウジング10の軸受部14に回転可能に支持される軸部70が突設されている。この軸部70の上側には、円板状をなすように径方向外向きに突出し、連結空間部15に位置してカム部材42のカサ歯車部51に噛み合う同様のカサ歯車部71が設けられている。
次に、前記構成のステアリングロック装置の動作について説明する。
まず、シリンダ26がLOCK位置にあり、キー穴27にキー72が挿入されていない状態では、ステアリングロック装置は、図1(A)に示すロック状態になっている。このステアリングシャフトのロック状態では、スライダ57の摺動部59は、カム部材42の隙間部52に位置している。これにより、スライダ57は、連結部58がストッパ部19に当接するまでスライド可能である。そのため、ロックボルト付勢スプリング47の付勢力でロックボルト54が進出し、連動してスライダ57の連結部58がストッパ部19に当接した状態に位置している。その結果、ロックボルト54の先端がハウジング10の挿通孔18から外部に突出し、ステアリングシャフトの係合凹部に係合している。
このLOCK状態で、運転者がキー穴27に正規キー72を差し込むと、図3(A)、(B)および図4(A)に示すように、キー検知部材32がシリンダ26において径方向外向きに動作することにより、ロックリンク34が係止解除スプリング40の付勢力に抗して移動し、ロックリンク34の係止部39がスライダ57の案内面62の端部に係止することにより、移動阻止部38がスライダ57の係合部63に係合可能な係合位置に保持される。また、タンブラ31がシリンダ26内に没入し、シリンダ26がホルダ22に対して回動可能な状態になる。この状態で、シリンダ26を時計回りに回動させると、カム部材42が一体的に時計回りに回動する。
そして、シリンダ26を図4(B)および図5(A)、(B)に示す阻止解除位置まで回転させると、シリンダ26の鍔部28の傾斜面29によってロックリンク34の他端部がシリンダ26の回転軸に対して径方向外側へと押圧されて、移動阻止部38が、移動阻止部38とスライダ57の係合部63との係合が解除される非係合位置へと移動する。このとき、スライダ57の摺動部59は、まだカム部材42の隙間部52に位置しているため、シリンダ26およびカム部材42が回転してもスライダ57は作動しない。
さらに、シリンダ26を回転させると、第1カム面48に摺動部59が摺接することにより、図6に示すように、スライダ57がカム部44の後端面側に移動される。その結果、ロックボルト54が一体的に後向きに移動することにより、ハウジング10内に後退される。そして、正規キー72をACC位置まで回動させると、スライダ57の保持部61がロックリンク34の係止爪部37に係合し、正規キー72がキー穴27から抜かれるまでアンロック状態を維持する。
一方、シリンダ26の回動によりカム部材42が回動されると、カサ歯車部51,71の噛み合いにより連動部材68がカム部材42とは異なる回転軸方向で回動する。
このようにしてシリンダ26をACC位置まで回動させ、その後に、シリンダ26を更にON位置まで回動させると、カム部材42および連動部材68が回動する一方、ロックボルト54は後退移動することなく、その位置を維持する。そして、イグニッションスイッチ65は、連動部材68の回動により、正規キー72によるシリンダ26のON位置を検出し、自動車のメインマイコンに出力する。
更にシリンダ26をSTART位置まで回動させると、同様に、カム部材42および連動部材68が回動する一方、ロックボルト54は後退移動することなく、その位置を維持する。そして、イグニッションスイッチ65は、連動部材68の回動により、正規キー72によるシリンダ26のSTART位置を検出し、自動車のメインマイコンに出力する。そして、この回動状態では、イグニッションスイッチ65の内部に配設されたリターンスプリングが収縮される。
このSTART位置にシリンダ26を回動させた状態で、運転者が正規キー72から手を離すと、イグニッションスイッチ65が内蔵したリターンスプリングの収縮規制が解除される。そのため、このリターンスプリングの付勢力によって連動部材68が逆向きに回動される。これにより、カム部材42が連動して回動し、シリンダ26を一体的に反時計回りに回動させ、ON位置に自動復帰される。
一方、ON位置のシリンダ26をACC位置に回動させると、カム部材42および連動部材68が前記とは逆向きに回動する一方、ロックボルト54は進出移動することなく、その位置を維持する。そして、イグニッションスイッチ65は、連動部材68の回動により、正規キー72によるシリンダ26のACC位置を検出し、自動車のメインマイコンに出力する。
更にシリンダ26をLOCK位置まで回動させると、連動してカム部材42および連動部材68が回動する。この際、ロックボルト54は、スライダ57を介してロックリンク34に係合されているため、ロックボルト付勢スプリング47の付勢力および第1カム面48の傾斜に拘わらず、進出移動することなく、アンロック位置を保持する。
そして、運転者が正規キー72をキー穴27から引き抜くと、図1(A)に示すように、正規キー72によるキー検知部材32の押圧が解除されることにより、係止解除スプリング40の付勢力でロックリンク34が回動する。これにより、ロックリンク34とスライダ57との係合が解除されることにより、ロックボルト付勢スプリング47の付勢力によってスライダ57と一緒にロックボルト54が進出し、ステアリングシャフトの係合凹部に係合する。
なお、正規キー72以外のダミーキー72’をキー穴27に挿入した場合には、図3(A),(B)において、シリンダ26に対してタンブラ31が没入せず、シリンダ26が回動不可能な状態を維持する点でのみ相違する。即ち、キー検知部材32は、シリンダ26において径方向外向きに動作することにより、ロックリンク34が係止解除スプリング40の付勢力に抗して移動する。
この状態で、従来と同様に、ハウジング10に対してハンマーなどで強い衝撃を加え、ロックボルト54がロックボルト付勢スプリング47の付勢力に抗して後退するように作用しても、スライダ57の係合部63がロックリンク34の移動阻止部38に係合しているためロックボルト54は後退せず、ロックボルト54のアンロック位置側への移動が阻止される。また、ロックボルト54の後退が阻止されているため、スライダ57の保持部61にロックリンク34の係止爪部37が係合することはなく、ロックボルト54がロックリンク34によってアンロック位置に保持されることはない。さらに、シリンダ26は、タンブラ31がシリンダ26から突出して係止溝23に係合しているため、シリンダ26の回転は不可能であり、ロックリンク34をシリンダ26の傾斜面29によっては非係合位置に移動させることはできず、スライダ57の係合部63とロックリンク34の移動阻止部38との係合を解除することはできない。
このように、本発明のステアリングロック装置では、キー穴27にダミーキー72’を挿入した状態でロックボルト54に後退する力が作用しても、スライダ57にロックリンク34が係合することにより、ロックボルト54がアンロック位置になってこの状態を維持することを防止できる。そのため、盗難防止対策に係る信頼性が高いステアリングロック装置を提供することができる。
また、シリンダ26の操作部29によってロックリンク34の移動阻止部38をロック部材54、57の係合部63と軸方向で対向する係合位置から非係合位置に移動させてロック部材54、57の移動阻止を解除する構成としているため、係合部分に係合解除用のテーパ面などを設ける必要がなく、ロック部材54、57のアンロック位置側への移動のみによってはロック部材54、57の係合部63とロックリンク34の移動阻止部38との係合が解除されないように構成することが可能となり、確実に盗難を防止することができる。
さらに、本実施形態では、従来からステアリングロック装置に採用されているロックリンク34の先端に移動阻止部38を設けただけの簡単な構造によって、ロック部材の不正解錠を確実に防止することが可能であり、別途追加部品を必要とせずに構成が可能である。したがって、本発明は、少ない製造コストによって確実に不正解錠を防止できるという優れた効果を奏するステアリングロック装置を提供できる。
なお、本発明のステアリングロック装置は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、前記実施形態では、ロックボルト54に別体のスライダ57を配設したが、このスライダ57の構成をロックボルト54に一体的に設けてもよい。また、前記実施形態では、シリンダ26にキーを挿入した状態でロックリンク34の移動阻止部38とスライダ57の係合部63とを係合させるように構成しているが、これに限定されるものではなく、例えば、シリンダ26にキーを挿入した状態では移動阻止部38は係合部63との係合が可能な係合位置に移動するが、そのときは係合部63と移動阻止部38との間には隙間があり、ロックボルト54およびスライダ57が衝撃によって後退したときに初めて移動阻止部38と係合部63とが係合するように構成してもよい。そのときには、シリンダ26の小径部28aによってロックリンク34を係合位置に保持するようにしてもよい。
本発明の実施形態のステアリングロック装置を示し、(A)は断面図、(B)は要部正面図である。 カム部材を示す斜視図である。 キーをLOCK位置で差し込んだ状態を示し、(A)は断面図、(B)は(A)の要部拡大図である。 シリンダとロックリンクとの関係を示す正面図であり、(A)はキーがLOCK位置にある場合、(B)はキーがACC位置に回動させる途中にある状態を示す。 キーをACC位置に回動させる途中の状態を示し、(A)は断面図、(B)は(A)の要部拡大図である。 キーをACC位置まで回動させた状態を示す断面図である。
符号の説明
10・・・ハウジング、26・・・シリンダ、29・・・傾斜面(操作部)、34・・・ロックリンク、38・・・移動阻止部、42・・・カム部材、47・・・ロックボルト付勢用スプリング(スプリング)、54・・・ロックボルト(ロック部材)、57・・・スライダ(ロック部材)、61・・・保持部、63・・・係合部、72・・・キー。

Claims (2)

  1. ハウジング内に回転可能に収納されキーによって回動されるシリンダと、該シリンダと一体的に回動するカム部材と、ステアリングシャフトに係合してステアリングシャフトの回転を阻止するロック位置方向にスプリングによって付勢され、前記カム部材の回動に応じてステアリングシャフトとの係合が解除されるアンロック位置まで移動するロック部材と、前記シリンダへのキーの挿入に応じて前記ロック部材に設けられた保持部に係合可能な状態となり、前記ロック部材がアンロック位置に移動すると前記保持部に係合して前記ロック部材をアンロック位置に保持するロックリンクとを備えたステアリングロック装置において、前記ロックリンクには、その一端部に、前記シリンダへのキーの挿入に応じて、前記ロック部材に設けた係合部と軸方向で対向する係合位置となり、前記ロック部材のロック位置からアンロック位置への移動を阻止する移動阻止部を設け、前記シリンダに、前記シリンダの回動に応じて、前記ロックリンクの移動阻止部を前記係合部と軸方向で対向する係合位置から非係合位置に移動させる操作部を設けたことを特徴とするステアリングロック装置。
  2. 前記ロック部材の一端部を前記ロックリンクの移動阻止部の前記係合位置で対向する前記係合部としたことを特徴とする請求項1に記載のステアリングロック装置。
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