JP2009048087A - 光変調器 - Google Patents

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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

【課題】光変調特性が高性能であるとともに、安定性について改善された光変調器を提供する。
【解決手段】z−カットLN基板1と、該基板に形成された光導波路3と、該基板の上方に形成されるSiOバッファ層2と、SiOバッファ層に積層される導電層5と、導電層の上方に配置され、中心導体4aと接地導体4b、4cとを含む進行波電極4と、を有し、進行波電極が、光導波路を導波する光の位相を変調する変調部17と、入力部18と、出力部19とによって構成され、該基板において変調部を伝搬する高周波電気信号の電界強度が強い領域の少なくとも一部を掘り下げることにより設けられた凹部31、32、33により形成されるリッジ部45、46を有する光変調器において、該基板が、入力部および出力部における中心導体と接地導体との間の少なくとも一部を掘り下げることにより形成された凹部34、35を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電気光学効果を利用して、光導波路に入射した光を高周波電気信号で変調して光信号パルスとして出射する光変調器に関する。
近年、高速、大容量の光通信システムが実用化されている。このような高速、大容量の光通信システムに組込むための高速、小型、低価格、かつ高安定な光変調器の開発が求められている。
このような要望に応える光変調器として、リチウムナイオベート(LiNbO)のように電界を印加することにより屈折率が変化する、いわゆる電気光学効果を有する基板(以下、LN基板という)に光導波路と進行波電極を形成した進行波電極型リチウムナイオベート光変調器(以下、LN光変調器という)がある。このLN光変調器は、その優れたチャーピング特性から2.5Gbit/s、10Gbit/sの大容量光通信システムに適用されている。最近はさらに40Gbit/sの超大容量光通信システムにも適用が検討されている。
以下、従来、実用化され、又は提唱されてきたリチウムナイオベートの電気光学効果を利用したLN光変調器について説明する。
図9は、特許文献1に開示された、従来技術に係るリッジ型の光変調器の上面図である。また、図10は図9のE−Eにおける断面図である。
従来の光変調器は、z−カットLN基板81と、光を導波するようz−カットLN基板81に形成された光導波路83と、光導波路83の上面に形成されるSiOバッファ層82と、SiOバッファ層82の上面に形成される進行波電極84とを具備している。
光導波路83は、マッハツェンダ干渉系を構成している。つまり、光導波路83は、マッハツェンダ光導波路として機能するようになっている。したがって、光導波路83は、進行波電極84を伝搬する高周波電気信号と光導波路83を伝搬する光とが相互作用する相互作用部において、2本の相互作用光導波路83a、83bに分岐されており、マッハツェンダ干渉系における2本のアームを構成している。光導波路83は、金属Tiを1050℃で約10時間熱拡散することにより形成される。
SiOバッファ層82は、光導波路83を伝搬する光が進行波電極84を形成する金属から受ける吸収損を抑えるとともに、進行波電極84を伝搬する高周波電気信号のマイクロ波等価屈折率(あるいは、進行波電極のマイクロ波等価屈折率)nを低減し相互作用光導波路83a、83bを伝搬する光の等価屈折率(あるいは、光導波路の等価屈折率)nに近づけるようになっている。また、SiOバッファ層82は、特性インピーダンスをなるべく50Ωに近づけるために、通常、400nm〜1μm程度堆積される。
したがって、SiOバッファ層82は、高周波電気信号の等価屈折率nを相互作用光導波路83a、83bを伝搬する光の等価屈折率nに近づけることにより、光変調帯域を拡大するという重要な働きをしている。
進行波電極84は、中心導体84aと、接地導体84b、84cを有しており、コプレーナウェーブガイド(CPW)を構成している。
この進行波電極84は、相互作用部において相互作用光導波路83a、83bを伝搬する光を位相変調するための変調部87と、変調部87に高周波電気信号を入力するための入力部88と、変調部を伝搬した高周波電気信号を出力するための出力部89とを有している。
入力部88は、不図示の外部信号源から高周波電気信号が印加されるよう、不図示のコネクタの芯線が接続される入力用フィードスルー部と、入力用フィードスルー部と変調部87とを接続するための入力側接続部とによって構成されている。
出力部89は、不図示のコネクタの芯線もしくは終端抵抗に接続される出力用フィードスルー部と、変調部87と出力用フィードスルー部とを接続するための出力側接続部とによって構成されている。
ここで、入力用フィードスルー部および出力用フィードスルー部は、コネクタの芯線と接続される代わりに、金リボンや金ワイヤーに接続されるようにしてもよい。
進行波電極84の変調部87において、中心導体84aの幅Sは7μm程度で、中心導体84aと接地導体84b、84cの間のギャップWは15μm程度である。この進行波電極84は、Auにより形成されている。
また、説明を簡単にするため、図9においては、入力用フィードスルー部および出力用フィードスルー部における中心導体の幅Sおよび中心導体と接地導体とのギャップWを、変調部87における中心導体の幅および中心導体と接地導体とのギャップとそれぞれ等しく描いているが、これらの値は、外部信号源やコネクタの特性インピーダンスを考慮して決められる。
z−カットLN基板81には、凹部91、92および93がエッチングなどの掘り込みにより形成されている。したがって、z−カットLN基板81において、凹部91と凹部92との間にリッジ部94が、凹部92と凹部93との間にリッジ部95がそれぞれ形成される。
凹部91、92および93の深さは、2〜5μm程度となるよう形成されている。なお、図10においては、凹部91、92および93の深さを強調して描いている。しかしながら、中心導体84aや接地導体84b、84cの厚み約20μmに比較するとその値は小さい。
この従来技術に係るリッジ型の光変調器は、リッジ部94、95により構成されるリッジ構造を有しているので、高周波電気信号の実効屈折率、特性インピーダンス、変調帯域および駆動電圧などにおいて、リッジ構造を有さない光変調器と比べ、優れた特性を実現することができる。
この従来技術に係るリッジ型の光変調器は、さらに、SiOバッファ層82に積層される導電層85を有している。この導電層85は、z−カットLN基板81により製作されるLN光変調器に特有の焦電効果に起因する温度ドリフトを抑圧するようになっている。
導電層85が温度ドリフトを抑圧するためには、例えば、所定の条件下における抵抗率ρとして、ρ<10Ω・cmである必要がある。
一方、導電層85は、抵抗率ρが大幅に低くなった場合には、中心導体84aと接地導体84b、84c間において、リーク電流の発生によりLN光変調器に所望の電圧がかからない。さらに、LN光変調器を含めたシステムの構成部品が破壊されてしまう可能性がある。したがって、中心導体84aと接地導体84b、84cとの間の抵抗値(以下、導体間抵抗値という)は、目安として10Ω以上が好ましい。この導体間抵抗値を満たすために、導電層85の抵抗率ρは、例えば、上記と同じ条件下において、ρ>10Ω・cmとなる必要がある。
したがって、z−カットLN基板1に導電層85を製作する際には、抵抗率ρが、10Ω・cm<ρ<10Ω・cmとなる必要がある。抵抗率を制御する一つの手法として、例えばアニール温度が調節されていた。
ところが、このような従来のリッジ型のLN光変調器においては、凹部が形成されていない平面領域における導電層85の抵抗率と、凹部により形成されるリッジ構造の領域(以下、リッジ構造領域という)における導電層85の抵抗率とが大幅に異なることが明らかになった。つまり、リッジ構造領域である変調部87と、平面領域である高周波電気信号の入出力部88、89とにおいて、導電層85の抵抗率が大幅に異なっていた。
図11(a)は、導電層85を形成する際のアニール温度と、平面領域およびリッジ構造領域における抵抗率との関係を示すグラフであり、図11(b)は、導電層85を形成する際のアニール温度と、平面領域およびリッジ構造領域における導体間抵抗値との関係を示すグラフである。
図11が示すように、導電層85の抵抗率は、アニール温度によって調節することが可能である。したがって、相互作用光導波路83a、83bの周辺に形成されるリッジ構造領域においては、所望の抵抗率ρとして、10Ω・cm<ρ<10Ω・cmとするために、例えば、アニール温度を200℃〜250℃の範囲にすればよい。なお、アニール温度以外でも導電層の材質や堆積条件によって抵抗率を調節する手法もある。
特開2004−318113号公報
しかしながら、リッジ構造領域における導電層の抵抗率と、平面領域における導電層の抵抗率との比は、略一定であるため、リッジ構造領域における導電層85の抵抗率ρが所望の値となるように設定すると、平面領域における導電層85の抵抗率ρが、所望の値より2桁小さくなる。その結果、平面領域に形成される導電層85の抵抗率ρが低くなりすぎ、高周波電気信号の入出力部88、89における抵抗値が低くなりすぎるため、素子全体の導体間抵抗値が下がり、そしてリーク電流が発生しやすくなるという問題が生じていた。
また、リーク電流の発生を防ぐために、平面領域における導電層85の抵抗率ρが10Ω・cm<ρ<10Ω・cmとなるよう導電層85を形成すると、リッジ構造領域における抵抗率ρが高くなりすぎ、温度ドリフトが発生しやすくなるという問題が生じていた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、相互作用部と、高周波電気信号の入出力部とにおける導電層の抵抗率を等しくすることにより、相互作用部と、高周波電気信号の入出力部とにおける導電層の抵抗率をいずれも最適にすることができ、結果として、光変調特性の高性能化および安定性の向上が可能な光変調器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1の光変調器は、電気光学効果を有する基板と、前記基板に形成され光を導波するための光導波路と、前記基板の上方に形成されるバッファ層と、前記バッファ層に積層される導電層と、前記導電層の上方に配置され、中心導体と接地導体とを含む進行波電極と、を有し、前記進行波電極が、前記光導波路を導波する光の位相を変調する変調部と、前記変調部に前記高周波電気信号を印加するための入力部と、前記変調部を通過した前記高周波電気信号を出力するための出力部とによって構成され、前記基板において前記変調部を伝搬する高周波電気信号の電界強度が強い領域の少なくとも一部を掘り下げることにより設けられた凹部により形成されるリッジ部を有する光変調器において、前記基板が、前記入力部および前記出力部における前記中心導体と前記接地導体との間の少なくとも一部を掘り下げることにより形成された凹部を有することを特徴とする。
この構成により、本発明に係る光変調器は、z−カットLN基板上に形成される導電層の抵抗率を一様にすることができるので、相互作用部における導電層の抵抗率と高周波電気信号の入出力部における導電層の抵抗率を同時に最適な値とすることができる。したがって、温度ドリフトの発生およびリーク電流に起因する動作不良の発生のいずれをも確実に抑圧することができる。
本発明の請求項2の光変調器は、前記入力部および前記出力部における前記中心導体と前記接地導体との間に設けられた前記凹部は、前記基板の側面にまで開口が形成されるよう配置されることを特徴とする。
この構成により、本発明に係る光変調器は、高周波電気信号の入出力部の導体間全体に凹部が形成されているので、入出力部全体の導電層の抵抗率を相互作用部における導電層の抵抗率と確実に一致させ、相互作用部における導電層の抵抗率と高周波電気信号の入出力部における導電層の抵抗率を同時に最適な値とすることができる。したがって、温度ドリフトの発生およびリーク電流に起因する動作不良の発生のいずれをも確実に抑圧することができる。
本発明の請求項3の光変調器は、前記基板は、前記入力部および前記出力部における前記中心導体と前記接地導体との間に設けられた前記凹部の一端と、前記中心導体の始点あるいは終点を有している側の前記基板の側面との間に平面領域を有することを特徴とする。
この構成により、本発明に係る光変調器は、高周波電気信号の入出力部の一部のみに凹部を形成するため、z−カットLN基板に対するエッチング工程を短縮することができる。
本発明に係る光変調器は、LN基板に形成されるリッジ構造を、高周波電気信号の入出力部にも形成することによって、LN基板に具備される導電層の抵抗率を一様とすることができるので、導電層の抵抗率を最適な値にすることが可能となる。したがって、温度ドリフトおよび端子間のリーク電流を抑圧でき、安定性および変調特性をより高めることが可能となるリッジ型のLN光変調器を提供することが可能となるという効果を有する。
以下、本発明の実施形態について説明するが、SiOバッファ層2、光導波路3および進行波電極4は、図9および図10に示した従来技術に係る光変調器のSiOバッファ層82、光導波路83および進行波電極84にそれぞれ対応しているため、ここでは詳しい説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光変調器の模式的な斜視図である。図2は、本発明の第1の実施形態に係る光変調器の模式的な上面図である。図3は、図2のA−Aにおける断面図である。図4は、図2のB−Bにおける断面図である。
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る光変調器は、z−カットLN基板1と、光を導波するための光導波路3と、光導波路3の上面に形成されるSiOバッファ層2と、SiOバッファ層の上面に形成される進行波電極4とを備えている。
光導波路3は、外部からの光を入射するための入射光導波路と、入射光導波路の光を分岐するための分岐光導波路と、分岐された光を伝搬するとともに、後述する進行波電極に印加された高周波電気信号により光の位相を変調するための2本の相互作用光導波路3a、3bと、それぞれの相互作用光導波路を伝搬した光を合波するための合波光導波路と、合波された光を出射するための出射光導波路とを有しており、マッハツェンダ干渉系を構成している。
進行波電極4は、中心導体4aと、接地導体4b、4cを有しており、コプレーナウェーブガイド(CPW)を構成している。
また、この進行波電極4は、相互作用光導波路3a、3bを伝搬する光を位相変調するための変調部17と、高周波電気信号を変調部17へ給電するための入力部18と、変調部17を伝搬した高周波電気信号を出力するための出力部19とを有している。
入力部18は、不図示の外部信号源から高周波電気信号が印加されるよう、不図示のコネクタの芯線が接続される入力用フィードスルー部と、入力用フィードスルー部と変調部17とを接続するための入力側接続部とによって構成されている。
出力部19は、不図示のコネクタの芯線もしくは終端抵抗に接続される出力用フィードスルー部と、変調部17と出力用フィードスルー部とを接続するための出力側接続部とによって構成されている。
変調部17において、進行波電極4の中心導体4aの幅Sは7μm程度で、中心導体4aと接地導体4b、4cの間のギャップWは15μm程度である。この進行波電極4は、Auにより形成されている。
進行波電極4の変調部17と、相互作用光導波路3a、3bは、相互作用部を構成しており、この相互作用部において、進行波電極4の変調部17を伝搬する高周波電気信号が、相互作用光導波路3a、3bを伝搬する光を位相変調するようになっている。
なお、説明を簡単にするため、図1および図2においては、入力用フィードスルー部および出力用フィードスルー部における中心導体の幅および中心導体と接地導体とのギャップを、変調部17における中心導体の幅および中心導体と接地導体とのギャップと等しく描いているが、これらの値は、外部信号源やコネクタの特性インピーダンス等を考慮して決められる。
本実施形態に係る光変調器は、さらに、z−カットLN基板1を用いて製作したLN光変調器に特有の焦電効果に起因する温度ドリフトを抑圧するための導電層5を備えている。この導電層5は、通常Siにより形成されているが、これに限定されず、例えばSiOxなどの半導体により形成されていてもよい。なお、説明を簡単にするために、図2では導電層5を省略している。
z−カットLN基板1は、エッチングなどの掘り込みで形成される凹部31、32および33を有している。したがって、z−カットLN基板1において、凹部31と凹部32との間にリッジ部45が、凹部32と凹部33との間にリッジ部46がそれぞれ形成される。
相互作用光導波路3a、3bは、それぞれリッジ部45、46の内部に配置されている。また、進行波電極4の変調部17における中心導体4aは、リッジ部46の上方に形成されており、進行波電極4の変調部17における接地導体4bは、リッジ部45の上方に形成されている。したがって、凹部32、33は、z−カットLN基板1において、変調部17を伝搬する高周波電気信号の電界強度が強い領域の少なくとも一部を掘り下げるように形成されている。
凹部31〜33の深さは、2〜5μm程度となるよう形成されている。なお、図3においては、凹部31、32および33の深さを強調して描いている。しかしながら、中心導体4aや接地導体4b、4cの厚み約20μmに比較するとその値は小さい。
本実施形態においては、z−カットLN基板1は、さらに、凹部34、35を有している。
凹部34は、z−カットLN基板1において、入力部18を構成する進行波電極4の中心導体4aと、接地導体4bとの間に形成されている。
凹部35は、z−カットLN基板1において、出力部19を構成する進行波電極4の中心導体4aと、接地導体4bとの間に形成されている。
本実施形態において、凹部34の一端は、z−カットLN基板1の側面1aに開口するよう形成されている。また、凹部34の他端は、進行波電極4の中心導体4aと、接地導体4bとの間において、光導波路3を伝搬する光に影響を与えない位置に形成されている。例えば、光導波路3のエッジと凹部34の他端との距離は、1μm以上離れていればよく、2μm以上離れていればより好ましい。なお、本実施の形態においては、z−カットLN基板1の側面1aとは、進行波電極4が形成される面と垂直な面のうち、不図示のコネクタと対向する面のことをいう。
同様に、凹部35の一端も、z−カットLN基板1の側面1aに開口するよう形成されている。また、凹部35の他端は、進行波電極4の中心導体4aと、接地導体4bとの間において、光導波路3を伝搬する光に影響を与えない位置に形成されている。
凹部33は、進行波電極4の変調部17、入力部18および出力部19において、中心導体4aと、接地導体4cとの間に形成されている。また、この凹部33は、一端および他端がz−カットLN基板1の側面1aに開口するよう形成されている。
なお、図1および図2においては、凹部31〜35の幅が、中心導体4aと接地導体4b、4cとの間隔よりも狭い場合について示しているが、凹部31〜35の幅が、中心導体4aと接地導体4b、4cとの間隔と等しくなってもよい。また、凹部31〜35の幅が、中心導体4aと接地導体4b、4cとの間隔よりも広くなってもよい。
このように、本実施形態に係る光変調器は、進行波電極4の入力部18および出力部19を構成する中心導体4aと、接地導体4b、4cとの間に凹部を有するので、相互作用部における導電層5の抵抗率と、高周波電気信号を変調部から入出力するための入力部18および出力部19における導電層5の抵抗率とを略一致させることができる。
したがって、相互作用部と高周波電気信号の入出力部における導電層の抵抗率が大幅に異なることに起因して、少なくともいずれか一方の導電層5の抵抗率を最適にすることができない従来の光変調器と異なり、相互作用部と高周波電気信号の入出力部における導電層5の抵抗率を最適値にすることができるので、リーク電流による動作不良を確実に防止できるとともに、温度ドリフトの発生を確実に抑圧することができる。
なお、構造パラメータについての以上の数値は一例であり、各パラメータとしては各種の数値をとることが可能である。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る光変調器について、図5を参照して説明する。
なお、第2の実施形態に係る光変調器の構成は、上述の第1の実施形態に係る光変調器の構成とほぼ同様であり、各構成要素については、図1〜図4に示した第1の実施形態と同様の符号を用いて説明し、特に相違点についてのみ詳述する。また、説明を簡単にするために、図5ではSiOバッファ層2および導電層5を省略している。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る光変調器の上面図である。本実施形態に係る光変調器では、第1の実施形態に係る光変調器と同様に、凹部37が、z−カットLN基板1において、高周波電気信号の入力部18を構成する進行波電極4の中心導体4aと、接地導体4bとの間に形成されている。また、凹部38が、z−カットLN基板1において、高周波電気信号の出力部19を構成する進行波電極4の中心導体4aと、接地導体4bとの間に形成されている。
本実施形態においては、凹部37の一端は、z−カットLN基板1の側面1aに開口せず、入力部18を構成する進行波電極4の導体間に位置するようになっている。つまり、入力部18の一部においては、z−カットLN基板1はリッジ構造領域を有しており、入力部18のz−カットLN基板1の側面1aの近傍においては、z−カットLN基板1は平面領域を有している。
また、凹部37の他端は、第1の実施形態に係る光変調器の凹部34の他端と同様に、進行波電極4の中心導体4aと、接地導体4bとの間において、光導波路3を伝搬する光に影響を与えない位置に形成されている。例えば、光導波路3のエッジと凹部37の他端との距離は、1μm以上離れていればよい。
同様に、凹部38の一端も、z−カットLN基板1の側面1aに開口せず、出力部19を構成する進行波電極4の導体間に位置するようになっている。また、凹部38の他端は、進行波電極4の中心導体4aと、接地導体4bとの間において、光導波路3を伝搬する光に影響を与えない位置に形成されている。
また、凹部36の一端および他端も、z−カットLN基板1の側面1aに開口せず、入力部18および出力部19を構成する進行波電極4の導体間にそれぞれ位置するようになっている。
以上の構成により、本実施形態に係る光変調器は、凹部36の両端が入力部18および出力部19を構成する進行波電極4の導体間にそれぞれ位置するようになっているとともに、凹部37および38が、入力部18および出力部19の一部にのみ形成されているので、ウェハからチップに切断する際、凹部に基板の切削くずなどが残らない、もしくは、切断によって凹部に欠けが起きないなどの効果がある。
尚、LN基板の側面と入出力部の凹部の距離の下限は、ダイシング時に欠けが起きない10μm程度が望ましい。
また、入力用フィードスルー部および出力用フィードスルー部の凹部の長さを、高周波電気信号の特性に影響を与えない範囲において変形させることにより、入力部18および出力部19における導電層5の抵抗率を、相互作用部における抵抗率に一層近づけることができる。
したがって、入力部18および出力部19における導電層5の抵抗率を改善できるので、従来のリッジ型の光変調器と比較して、リーク電流による動作不良を確実に防止できるとともに、温度ドリフトの発生を確実に抑圧することができる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る光変調器について、図6〜図8を参照して説明する。
なお、第3の実施形態に係る光変調器の構成は、上述の第1の実施形態に係る光変調器の構成とほぼ同様であり、各構成要素については、図1〜図4に示した第1の実施形態と同様の符号を用いて説明し、特に相違点についてのみ詳述する。また、説明を簡単にするために、図6ではSiOバッファ層2および導電層5を省略している。
図6は、本発明の第3の実施形態に係る光変調器の上面図である。図7は、図6の領域Cにおける拡大図である。図8は、図6のD−Dにおける断面図である。
本実施形態に係る光変調器においては、z−カットLN基板1が、中心導体4aと接地導体4bとの間に形成される凹部32と、接地導体4cの下方に形成される凹部39と、接地導体4bの下方に形成される凹部40、41、42とを有している。凹部39、40、42は、中心導体と接地導体との間の少なくとも一部においても掘り下げられるよう形成されている。
ここで、凹部39〜42は、図7に示すように、z−カットLN基板1に市松模様状にエッチング部21を形成することにより、市松模様状のリッジ部22が形成されている。各エッチング部21の表面は、例えば、一辺が10μm〜50μmの方形により形成されている。
これにより、z−カットLN基板1上にSiOバッファ層2および導電層5を介して形成される接地導体4b、4cが剥離することを、アンカー効果によってより確実に防止することができる。
なお、図7においては、エッチング部21とリッジ部22との表面積を等しくすることによりリッジ部22が市松模様状になる場合について説明したが、これに限定されず、リッジ部22の表面積がエッチング部21の表面積より大きくなるようにしてもよい。逆に、リッジ部22の表面積がエッチング部21の表面積よりも小さくなるようにしてもよい。また、本実施形態においては、リッジ部22およびエッチング部21の上面が方形を有しているが、これに限定されず、リッジ部22およびエッチング部21のいずれか一方の上面が多角形あるいは円形など、方形以外の形状を有するようにしてもよい。また、凹部39〜42は、少なくとも1以上のエッチング部21により形成されていればよい。また、凹部39〜42をすべてエッチング部21によって構成することにより、光導波路3のみがリッジ構造となるようにしてもよい。
また、以上のエッチング部21の寸法や形状は、凹部39、40、41、42において、互いに異なるように形成してもよい。
以上の構成により、本実施形態に係る光変調器は、高周波電気信号の入力部18および出力部19にリッジを形成することにより、LN基板に具備される導電層の抵抗率を一様とすることができるので、導電層の抵抗率を最適な値にすることが可能となり、温度ドリフトおよび端子間のリーク電流を抑圧でき、安定性および変調特性をより高めることが可能となる。さらに、進行波電極の接地導体の下方に1以上の凹部が形成されることにより、凹部が接地導体に対してアンカー効果を有するので、z−カットLN基板に対する接地導体の密着性を向上させることができる。
(各実施形態)
以上の説明においては、光導波路3がマッハツェンダ光導波路により構成される場合について説明したが、光導波路3が方向性結合器などその他の分岐合波型の光導波路により構成されていてもよく、また、3本以上の光導波路により構成されていてもよいし、光導波路が1本の位相変調器により構成されていてもよい。また光導波路3の形成法としてはTi熱拡散法の他に、プロトン交換法など光導波路の各種形成法を適用できるし、バッファ層としてAl等のSiO以外の各種材料も適用できる。
また、光変調器がz−カットLN基板を有する場合について説明したが、光変調器がx−カットやy−カットなどその他の面方位のLN基板を有していてもよいし、リチウムタンタレート基板、さらには半導体基板など異なる材料の基板を有していてもよい。
また、複数のリッジの高さが互いに異なっていてもよいことは言うまでもない。また、各凹部の幅が互いに異なるようz−カットLN基板をエッチングしてもよい。
以上のように、本発明に係る光変調器は、相互作用部と、高周波電気信号の入出力部とにおける導電層の抵抗率を等しくすることにより、相互作用部と、高周波電気信号の入出力部とにおける導電層の抵抗率をいずれも最適にすることができ、結果として、光変調特性の高性能化および安定性の向上が可能なリッジ型の光変調器を実現する手段として有用である。
本発明の第1の実施形態に係わる光変調器の概略構成を示す斜視図 本発明の第1の実施形態に係わる光変調器の概略構成を示す上面図 図2のA−Aにおける断面図 図2のB−Bにおける断面図 本発明の第2の実施形態に係わる光変調器の概略構成を示す上面図 本発明の第3の実施形態に係わる光変調器の概略構成を示す上面図 図6の領域Cにおける拡大図 図6のD−Dにおける断面図 従来技術に係わる光変調器の概略構成を示す上面図 図9のE−Eにおける断面図 リッジ構造とプレーナ構造における導電層のアニール温度に対する抵抗率を表すグラフ
符号の説明
1:z−カットLN基板
1a:側面
2:SiOバッファ層(バッファ層)
3:マッハツェンダ光導波路(光導波路)
3a、3b:相互作用光導波路
4:進行波電極
4a:中心導体
4b、4c:接地導体
5:導電層
17:変調部
18:入力部
19:出力部
21:エッチング部
22:リッジ部
31〜42:凹部
45〜59:リッジ部
81:z−カットLN基板
82:SiOバッファ層
83:光導波路
83a、83b:相互作用光導波路
84:進行波電極
84a:中心導体
84b、84c:接地導体
85:導電層
87:変調部
88:入力部
89:出力部
91、92、93:凹部
94、95:リッジ部

Claims (3)

  1. 電気光学効果を有する基板と、
    前記基板に形成され光を導波するための光導波路と、
    前記基板の上方に形成されるバッファ層と、
    前記バッファ層に積層される導電層と、
    前記導電層の上方に配置され、中心導体と接地導体とを含む進行波電極と、を有し、
    前記進行波電極が、前記光導波路を導波する光の位相を変調する変調部と、前記変調部に前記高周波電気信号を印加するための入力部と、前記変調部を通過した前記高周波電気信号を出力するための出力部とによって構成され、
    前記基板において前記変調部を伝搬する高周波電気信号の電界強度が強い領域の少なくとも一部を掘り下げることにより設けられた凹部により形成されるリッジ部を有する光変調器において、
    前記基板が、前記入力部および前記出力部における前記中心導体と前記接地導体との間の少なくとも一部を掘り下げることにより形成された凹部を有することを特徴とする光変調器。
  2. 前記入力部および前記出力部における前記中心導体と前記接地導体との間に設けられた前記凹部は、前記基板の側面にまで開口が形成されるよう配置されることを特徴とする請求項1に記載の光変調器。
  3. 前記基板は、前記入力部および前記出力部における前記中心導体と前記接地導体との間に設けられた前記凹部の一端と、前記中心導体の始点あるいは終点を有している側の前記基板の側面との間に平面領域を有することを特徴とする請求項1に記載の光変調器。
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