JP2009047910A - ディスプレイモジュール支持構造および液晶テレビジョン - Google Patents

ディスプレイモジュール支持構造および液晶テレビジョン Download PDF

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Abstract

【課題】回路基板に対する制限が多く、支持強度が低く、材料の無駄が多く、作業性が悪く、かつ、製品の薄型化の妨げの原因となっていた。
【解決手段】表示装置の筺体に収容されるディスプレイモジュールの背面側と表示装置を筺体外部から支持するための外部支持材との間に介在してディスプレイモジュールを支持するための中間支持材を備える、ディスプレイモジュール支持構造において、中間支持材は、ディスプレイモジュールの背面側に固定される第1固定面と、第1固定面に対して略平行な面であって外部支持材を固定するための固定部を所定位置に形成する第2固定面と、第1固定面と第2固定面とを連結する面であって第1固定面および第2固定面に対して略垂直な連結面とを有し、ディスプレイモジュールの背面側に搭載される回路基板よりも外側の左右位置に、中間支持材をそれぞれ固定した。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディスプレイモジュール支持構造および当該構造を採用する電子機器に関する。
図6は、従来のディスプレイモジュール支持構造を採用した液晶モジュール(ディスプレイモジュール)1を、背面側から簡易的に示している。
図7は、液晶モジュール1を含む装置(液晶テレビジョン9)全体を壁2から支持した状態を液晶モジュール1の左側面側から簡易的に示している。
液晶モジュール1の背面3には、中間支持材としてのブラケット4が2本固定される。各ブラケット4は、背面3に搭載された回路基板8上を上下方向に跨ぐ状態で、かつ背面3の中心(図6の一点鎖線)を挟んで左右対称の位置にそれぞれ配設される。ここで言う上下左右は、液晶モジュール1に前面側から正対したときの上下左右を基準とする。回路基板8は、液晶モジュール1の稼動を実現するための各種回路や電子部品を実装した基板である。
ブラケット4は板金素材からなる略アーチ状の部材であり、概略、背面3における上側の領域に接続する上側橋脚部4aと、背面3における下側の領域に接続する下側橋脚部4bと、上側橋脚部4aと下側橋脚部4bとを連結する橋梁部4cとからなる。上側橋脚部4aおよび下側橋脚部4bは、それらの末端(前側の端部)に、背面3に当接するための当接面4a1,4b1を形成している。ブラケット4は、各当接面4a1,4b1がそれぞれ背面3にネジ止めされることにより、背面3に固定される。橋梁部4cは、ブラケット4が背面3に固定されたときに背面3に対して平行となる。
図6に示すように、橋梁部4cや、上側橋脚部4aおよび下側橋脚部4bの先端(後側の端部)の面には、ネジ孔4c1が複数形成されている。ネジ孔4c1は、液晶テレビジョン9を壁2に対し固定するための壁掛け用支持具5(外部支持材)とブラケット4とを固定する際に利用されるネジ孔である。つまり、背面3に左右のブラケット4を固定し、左右のブラケット4の背後側に対して壁掛け用支持具5をネジ孔4c1を利用したネジ止めによって固定し、そして壁掛け用支持具5を壁2に固定することにより、液晶モジュール1を含む液晶テレビジョン9を壁掛け状態で支持する。実際の装置においては、液晶モジュール1の前面側にフロントキャビネット6が取り付けられ、かつ、ブラケット4を含めて液晶モジュール1の背面側を覆うようにリアキャビネット7が取り付けられる(図7の二点鎖線を参照)。リアキャビネット7の上記ネジ孔4c1に対応する箇所には、ブラケット4と壁掛け用支持具5とを固定するネジを挿通させるための貫通孔7aが形成される。
ディスプレイ装置のリヤカバーに固定されるフックユニットと壁に固定されるプレートユニットとから構成される壁掛け支持装置によって、ディスプレイ装置を壁掛け支持する技術が知られている(特許文献1参照。)。
また、ディスプレイ装置の足(回転台)を、そのサイズや形状に関係なく固定することが可能なディスプレイ装置固定装置が知られている(特許文献2参照。)。
また、壁掛け用の取り付け金具、天吊り用の取り付け金具及びフロアスタンド用の取り付け金具として共用可能なディスプレイ側ユニバーサルマウントユニットが知られている(特許文献3参照。)。
また、フロントキャビネットに取り付けた本体側ブラケットと、スタンドが有する支持ブラケットとを用いて、スタンドにてTV本体を支持する技術が知られている(特許文献4参照。)。
特開2006‐30310号公報 特開2001‐13890号公報 特開2000‐206901号公報 実用新案登録第3116087号公報
上記のような略アーチ状のブラケット4によって液晶モジュール1を支持する構造には、以下の各課題があった。
つまり、ブラケット4を回路基板8を跨ぐ状態で液晶モジュール1に固定するため、回路基板8上を通過する橋梁部4cの存在により、回路基板8に実装する部品の高さに制限が生じていた。具体的には、橋梁部4c下に位置する所定の部品Cについては回路基板8からの高さH1を、回路基板8を背面3に搭載したときの回路基板8から橋梁部4cまでの高さH2よりも低くする必要があった。そのため、ときには所定の部品Cを回路基板8上において寝かせて実装する等の必要性が生じ、多数の電子部品やパターン等が密集する回路基板8の設計を困難なものにしていた。
また、背面3における回路基板8の配設位置は上側橋脚部4aと下側橋脚部4bとによって挟まれた範囲内に限定されてしまうため、回路基板8の配設位置の自由度が低かった。
また、ブラケット4を固定する前に回路基板8を液晶モジュール1に固定する必要があり、また、ブラケット4を一度固定した後は、回路基板8を液晶モジュール1から取り外そうとする場合ブラケット4を先に取り外す必要があり、作業性が非常に悪かった。
また、ブラケット4の成形時においては、上側橋脚部4aと下側橋脚部4bとの間に回路基板8を配設可能な分の空間を確保する必要があるため、上側橋脚部4aと下側橋脚部4bとの間の板金を橋梁部4cの部分を残して切り取ることとなる。当該切り取られた部分はブラケット4として使用されることなく廃棄されるため、不経済かつ資源の無駄であった。
また、上側橋脚部4aと下側橋脚部4bとの間が橋梁部4cを残して大きく切り取られる分、ブラケット4全体としての強度が不足しがちであった。
また、回路基板8よりも背後に橋梁部4cが位置するため、橋梁部4c自体の厚みDの分、液晶モジュール1を含む装置全体の厚みが増してしまい、当該装置の薄型化の妨げの一因となっていた。
また、上記文献1〜3は、ディスプレイ装置の筺体外部に取り付けられてディスプレイ装置を外部から支持するための手段を開示するものであり、上述した略アーチ状のブラケットを用いてディスプレイ装置の筺体内部においてディスプレイモジュールを支持する際に生じる上記各課題を解決するものではなかった。同様に文献4も、略アーチ状のブラケットを用いてディスプレイ装置の筺体内部においてディスプレイモジュールを支持する際に生じる上記各課題を解決するものではなかった。
本発明は上記課題にかんがみてなされたもので、回路基板に実装される部品に従来要求されていた高さの制限を解消し、回路基板の配設位置の自由度を高め、回路基板の取り付けおよび取り外し作業の効率を高め、素材の無駄を減じて製造コストを抑え、支持強度を向上させ、また、製品の薄型化に貢献することの可能な、ディスプレイモジュール支持構造および当該構造を採用した液晶テレビジョンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のディスプレイモジュール支持構造は、表示装置の筺体に収容されるディスプレイモジュールの背面側と表示装置を筺体外部から支持するための外部支持材との間に介在してディスプレイモジュールを支持するための中間支持材を備える。上記中間支持材は、ディスプレイモジュールの背面側に固定される第1固定面と、第1固定面に対して略平行な面であって上記外部支持材を固定するための固定部を所定位置に形成する第2固定面と、第1固定面と第2固定面とを連結する面であって第1固定面および第2固定面に対して略垂直な連結面とを有する。そして、ディスプレイモジュール支持構造は、ディスプレイモジュールの背面側に搭載される回路基板よりも外側の左右位置に、上記中間支持材をそれぞれ固定する。
本発明によれば、中間支持材はディスプレイモジュールの背面側において回路基板より外側の左右位置に取り付けられるため、従来のように、回路基板に実装される部品の基板からの高さが回路基板上を跨ぐブラケットによって制限されることが無い。また、同背面側における回路基板の配設位置の自由度も従来よりも向上し、特に、同背面における上下方向の配設位置の自由度が上がる。また、ディスプレイモジュールに対する回路基板の取り付けおよび取り外し作業を、中間支持材に干渉されることなく自由に何度でも行うことができる。また本発明の中間支持材は、従来のような上側橋脚部と下側橋脚部との間を橋梁部を残して切り取った形状とする必要が無いため、素材が無駄にならず、かつ支持強度も向上する。また、第1固定面から第2固定面までの高さは、同背面から回路基板上の部品までの高さに対応していればよいため、従来のブラケットのように、橋梁部の存在によってディスプレイモジュールを含む装置の厚みを増加させてしまうといったことも無い。
各中間支持材は、第1固定面の端部であって上記背面側に固定されたときに上記回路基板よりも遠い側となる端部から連結面が起立し、連結面の第1固定面と連結する端部とは逆側の端部から第2固定面が連結面を挟んで第1固定面とは逆側に突出する形状であるとしてもよい。つまり、左右の中間支持材における各第2固定面は、それぞれ回路基板の外側に向かって突出した状態であるため、第2固定面と回路基板とが干渉し合うことが一切無くなる。そのため、回路基板の取り付けおよび取り外し作業を非常にスムーズに行うことが可能となる。
上記連結面は、第1固定面と連結する端部とは逆側の端部において、第1固定面からの高さが異なる各部位を有し、上記第2固定面は、連結面の端部における第1固定面からの高さが最も高い部位と連結する構成としてもよい。つまり、連結面の第1固定面と連結する端部とは逆側の端部上に段差を形成する。かかる構成とすれば、例えば、ディスプレイモジュールの背面側であって左右の中間支持材によって挟まれた領域外の位置に配設された部品と、上記回路基板とをつなぐケーブル類について、上記段差部分を通過させることができる。その結果、当該ケーブル類を第2固定面よりもディスプレイモジュールに近い側に収めることが可能となる。
上記連結面は、面内の所定範囲に面状の凹部を形成しているとしてもよい。当該面状の凹部を形成すれば、連結面を単純な平面とするよりも中間支持材の強度が向上する。
上記第1固定面と第2固定面との少なくとも一方は、連結面と連結する端部とは逆側の端部の全部または一部を折り曲げた形状であるとしてもよい。このような端部を折り曲げることにより、中間支持材の強度が向上する。
なお、上記第2固定面は固定部によって、表示装置を壁掛け状態で支持可能な外部支持材を固定するとしてもよい。かかる構成とすれば、従来よりも強固にかつ製品にかかる素材を無駄にすることなく、表示装置を壁掛け状態で支持することが可能となる。
これまではディスプレイモジュール支持構造という視点で本発明にかかる技術的思想を説明したが、当該構造を採用したテレビジョンなどの電子機器も一つの発明として把握することができる。そこで、上述したディスプレイモジュール支持構造の全ての特徴を含みさらに具体的な発明として、液晶テレビジョンの筺体に収容される液晶モジュールの背面側と液晶テレビジョンを筺体外部から支持するための外部支持材との間に介在して液晶モジュールを支持する中間支持材を備える液晶テレビジョンにおいて、
上記中間支持材は、全体が板金からなり、かつ、上記液晶モジュールの背面側に固定される長板状の面であって、段違いの複数の面からなる第1固定面と、上記第1固定面の長手方向に沿う両端部のうち一方の端部の略全範囲から第1固定面に対して略垂直に起立する長板状の面であって、面内の所定範囲に面状の凹部を形成し、かつ第1固定面と連結する端部とは逆側の端部において第1固定面からの高さが異なる各部位を有する連結面と、上記連結面の端部における第1固定面からの高さが最も高い部位の略全範囲から、連結面を挟んで第1固定面とは逆側にかつ第1固定面と略平行に突出する長板状の面であって、上記外部支持材を固定するためのネジ孔を所定位置に形成する第2固定面とを有し、2つの上記中間支持材を、上記液晶モジュールの背面の略中央領域に搭載される回路基板であって液晶テレビジョンの駆動を実現するための電子部品を実装した回路基板よりも外側の左右位置において、長手方向が液晶モジュールの背面の上下方向を向き、かつ、各第2固定面が回路基板の外側に突出する状態で固定し、上記第1固定面および第2固定面は、連結面と連結する端部とは逆側の端部の一部を略直角に折り曲げた形状であり、上記第2固定面は、液晶テレビジョンを壁掛け状態で支持可能な外部支持材を上記ネジ孔を介したネジ止めによって固定する構成を把握することができる。
このような、より具体的な構成においても、上述したディスプレイモジュール支持構造と同様の作用および効果を発揮する。
以下では、本発明の一実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態にかかるディスプレイモジュール支持構造を採用したテレビジョン(以下、TVと略す。)10の内部を、背面側から簡易的に示している。TV10は、表示装置の一例である。同図においては、TV10の筺体の一部としてのフロントキャビネット20の内部を示している。フロントキャビネット20内には、ディスプレイモジュール30が収容される。言い換えると、ディスプレイモジュール30の周囲にフロントキャビネット20が取り付けられる。フロントキャビネット20の取り付けは、例えば、ディスプレイモジュール30の上下左右の縁部を覆う枠状の部材(不図示)と、フロントキャビネット20とを複数箇所においてネジ止めすることにより実現する。
本実施形態における上下左右は、TV10に前面側から正対したときの上下左右を基準とする。
同図では、ディスプレイモジュール30の背面31を示している。本実施形態では、ディスプレイモジュール30は液晶モジュールである。従ってTV10は、液晶TVであるとも言える。液晶モジュールは、概略、前面側の液晶パネルと液晶パネルの背面側のバックライトモジュールとからなる。よって、背面31はバックライトモジュールの背面とも言える。同図ではディスプレイモジュール30に隠れているが、フロントキャビネット20の前面には、ディスプレイモジュール30の表示パネル(液晶パネル)を外部に露見させるための開口が形成されていることは言うまでも無い。
背面31の略中央領域には、TV10の駆動を実現するための電子部品を実装した回路基板が配設されている。例えば、回路基板51は、TV10の電源回路やチューナ回路を実装した基板であり、回路基板52はTV10による映像・音声出力を実現するために必要な各種デジタル信号処理を行なう1チップIC等を実装した基板である。また、回路基板51,52の上方には、タイミングコントロール回路53が配設されている。タイミングコントロール回路53は、回路基板52が生成した映像信号を入力するとともに当該映像信号を所定のタイミングで液晶パネルに出力するタイミングコントローラを備える。
本実施形態のディスプレイモジュール支持構造では、背面31上であって回路基板51,52よりも外側の左右位置に、中間支持材41,42を固定する。回路基板51,52よりも左側に中間支持材41を、回路基板51,52よりも右側に中間支持材42を固定する。中間支持材41,42は板金によって成形された部材であり、ディスプレイモジュール30の背面側とTV10を筺体外部から支持するための外部支持材との間に介在してディスプレイモジュール30等を支持する。中間支持材41,42は、TV10の上下方向の中心線(図1の一点鎖線)を挟んで略左右対称の位置に、長手方向を上下に配向させた状態で取り付けられる。
背面31上であって、2本の中間支持材41,42に挟まれた領域よりも外側の位置には、インバータ54,55が配設されている。インバータ54,55は、回路基板51,52側とケーブル90で接続されており、回路基板51,52側からの制御に基づいて、上記バックライトモジュールが内部に備えるバックライトに電源を供給し、バックライトを点灯させる。
中間支持材41は、概略、背面31に略接して固定される長板状の第1固定面41aと、第1固定面41aと略平行な面であって、壁掛け用支持具(外部支持材の一種)を固定するための固定部41b1を所定位置に複数形成する長板状の第2固定面41bと、第1固定面41aと第2固定面41bとを連結する面であって第1固定面41aおよび第2固定面41bに対して略垂直な長板状の連結面とを有する。
中間支持材42は、概略、背面31に略接して固定される長板状の第1固定面42aと、第1固定面42aと略平行な面であって、壁掛け用支持具を固定するための固定部42b1を所定位置に複数形成する長板状の第2固定面42bと、第1固定面42aと第2固定面42bとを連結する面であって第1固定面42aおよび第2固定面42bに対して略垂直な長板状の連結面とを有する。
本実施形態においては、固定部41b1,42b1は、第2固定面41b,42bをそれぞれ貫通するネジ孔である。また、第1固定面41a,42aの所定位置にも、第1固定面41a,42aを背面31に固定するための複数の固定部41a4,42a4が形成されている。固定部41a4,42a4も、第1固定面41a,42aを貫通するネジ孔である。
中間支持材41と中間支持材42は略左右対称の形状をしている。そのため以下では、中間支持材41を例に中間支持材の形状例を説明する。
図2は、背面31に固定された際の中間支持材41を右側から簡易的に示している。 図3は、図2におけるA‐A線による断面図を簡易的に示している。
図4は、図2におけるB‐B線による断面図を簡易的に示している。
連結面41cの長手方向に沿う前後の端部のうち前側の端部の略全範囲からは、第1固定面41aが連結している。第1固定面41aは全体的に、連結面41cから右側に向かって、つまり回路基板51,52に近づく方向に突出している。連結面41cの長手方向に沿う前後の端部のうち後側の端部からは、第2固定面41b等が連結している。第2固定面41bは全体的に、連結面41cから左側に向かって、つまり回路基板51,52から離れる方向に突出している。従って、中間支持材41(42)は断面が略Z字状であるとも言える。
連結面41cは、第1固定面41aと連結する端部とは逆側の端部において、第1固定面41aからの高さが異なる複数の部位(本実施形態では2つの部位)を有している。そして、このような高さが異なる2つの部位のうち、高い方の部位の略全範囲から上記第2固定面41bを連結しており、低い方の部位の略全範囲から面41dを連結している。面41dは、第2固定面41bと略平行な面であり、第2固定面41bと同様に、回路基板51,52から離れる方向に突出している。第2固定面41bと面41dとの間には、前後方向において段差Dが生じている。なお、中間支持材42の側においても、上記面41dに対応する面42dが形成されている。
第2固定面41bおよび面41dはそれぞれ、連結面41cと連結する端部とは逆側の端部すなわち第2固定面41bの先端および面41dの先端を、略直角に折り曲げることにより、先端折り曲げ部41b2,41d1を形成している。先端折り曲げ部41b2は、第2固定面41bの連結面41cと連結する端部とは逆側の端部の全範囲に形成してもよいし、一部範囲に形成してもよい。先端折り曲げ部41d1は、面41dの連結面41cと連結する端部とは逆側の端部の全範囲に形成してもよいし、一部範囲に形成してもよい。このように先端を折り曲げることで、第2固定面41bや面41dの強度を向上させることができ、その結果、中間支持材41全体の強度を向上させることができる。
連結面41cには、面状の凹部41c1を形成してもよい。凹部41c1は、連結面41c内の略中央領域を同面内の他の位置よりも左側に一段階凹ませることにより形成される。このような凹部41c1を形成することにより、単なる平面とするよりも連結面41cの強度を向上させることができ、その結果、中間支持材41全体の強度を向上させることができる。
第1固定面41aも、その形状は一様な面である必要はなく、幾つかの変形を施しても良い。具体的には、図3,4に示すように、第1固定面41aの途中の2箇所をそれぞれ略直角に折ることにより、段違いの二つの面(連結面41cから近い順に、面41a1、面41a2とする。)を形成する。面41a1,41a2はそれぞれ上記固定部41a4を有する。また、第1固定面41aの連結面41cと連結する端部とは逆側の端部すなわち面41a2の先端を、略直角に折り曲げることにより、先端折り曲げ部41a3を形成する。先端折り曲げ部41a3は、第1固定面41aの連結面41cと連結する端部とは逆側の端部の全範囲に形成してもよいし、一部範囲に形成してもよい。このように、第1固定面41aを段違いの複数の面によって構成したり、先端を折り曲げたりすることで、第1固定面41aの強度を向上させることができ、その結果、中間支持材41全体の強度を向上させることができる。
図5は、TV10を壁掛け用支持具60によって壁70に固定した状態を、左側面側から簡易的に示している。
同図に示すように、ディスプレイモジュール30の背面31に固定された中間支持材41の第2固定面41bに対し、所定の壁掛け用支持具60を固定するとともに、壁掛け用支持具60の第2固定面41bに固定された側とは逆側の所定の部位を、壁70に対し固定する。その結果、TV10が壁掛け状態で支持される。背面31への中間支持材41の固定は、第1固定面41aが有する上記固定部41a4と背面31側に形成されたネジ孔(不図示)を介したネジ止めによって実現する。なお、背面31側に、第1固定面41aの上記面41a1,41a2や先端折り曲げ部41a3の形状に合わせた凹凸(不図示)を形成しておけば、第1固定面41aを背面31に対し安定して固定できる。
中間支持材41と壁掛け用支持具60との固定は、第2固定面41bが有する上記固定部41b1と壁掛け用支持具60側に形成されたネジ孔(不図示)を介したネジ止めによって実現する。壁70に対する壁掛け用支持具60の固定方法は特に限られず、公知の手法により固定すればよい。なお、図5においては中間支持材41に隠れているが、中間支持材42も背面31に対し固定されており、当該中間支持材42に対し壁掛け用支持具60が固定されていることは言うまでもない。
図5では、TV10の筐体としてのフロントキャビネット20およびリアキャビネット80の位置を二点鎖線によって示している。フロントキャビネット20は、ディスプレイモジュール30を前側から覆う。リアキャビネット80は、背面31に固定された中間支持材41,42の背後からTV10内部を覆ってフロントキャビネット20の後端に取り付けられる。リアキャビネット80は、その内面81の一部において第2固定面41b,42bに略当接する。従って、リアキャビネット80は、第2固定面41b,42bに略当接する範囲における上記固定部41b1,42b1に対応する各位置に、第2固定面41b,42bと壁掛け用支持具60とを固定するネジを挿通させるための貫通孔82を形成している。なお、壁掛け用支持具60は、TV10の背後と壁70との間に介在してTV10を空中に支持可能なものでればよく、その形状等は特に限定されない。
また本実施形態では、第2固定面41b(42b)と面41d(42d)との段差Dを利用して、中間支持材41,42で挟まれた領域内の部品と当該領域外の部品とを接続するケーブル90を通過させている。つまり、リアキャビネット80の内面81が第2固定面41b,42bに略当接する状態にあっても、面41d,42dは内面81から段差Dに略相当する距離だけ離れているため、かかる面41d,42dと内面81と隙間を利用することにより、容易にケーブル90の引き回しを実現できる。
このように本実施形態のディスプレイモジュール支持構造では、ディスプレイモジュール30の背面31に搭載される回路基板51,52よりも外側の左右位置において、断面が略Z字状の中間支持材41,42を、長手方向を上下に配向させた状態で、それらの第1固定面41a,42aを固定することにより取り付け、かつ、中間支持材41,42の第2固定面41b,42bに対して外部支持材を固定するとしたため、以下のような各効果を発揮する。
つまり、回路基板51,52の上(背後側)を中間支持材41,42が跨ぐことが無いため、回路基板51,52とリアキャビネット80の内面81との間に、回路基板51,52上に実装される各種電子部品の高さの障害となる物が無くなる。特に、回路基板51,52には、電源回路のトランスや、各種ヒートシンクや、各種シールドボックス等、ある程度背の高さを要する部品が実装されるため、従来のようにこれらの部品を基板上で寝かせて配置したり、わざわざ背の低い部品を選んで回路を設計する必要がなくなり、回路基板51,52の設計が容易となる。
また、中間支持材41,42は背面31上において、回路基板51,52よりも外側に固定されるため、背面31上における回路基板51,52の配設位置の自由度も向上する。特に、従来の中間支持材(ブラケット4)の上下橋脚部4a,4bによって完全に固定されていた上下方向の配設位置の自由度が大きく向上する。
また、背面31に対する中間支持材41,42や回路基板51,52の、取り付けおよび取り外しの作業性が大きく向上する。つまり、中間支持材41,42と回路基板51,52とは、互いに干渉し合わない位置に固定されるため、取り付けの順番も問われなくなり、また、中間支持材41,42を取り付けた後で回路基板51,52を背面31から取り外す作業も極めて容易となる。
また、中間支持材41,42は、従来のような上側橋脚部4aと下側橋脚部4bとの間を橋梁部4cを残して切り取った略アーチ状ではないため、中間支持材41,42の形成に用いられる板金が無駄にならず、その分、TV10の製造コストを抑えることが可能となる。加えて、中間支持材41,42は、上記略アーチ状ではないため、従来の中間支持材と比較して強度も向上したものとなる。
また、中間支持材41,42の形状は、TV10の薄型化にも貢献する。つまり、第1固定面41a,42aから第2固定面41b,42bまでの高さは、同背面31から回路基板51,52上の部品の頂上部までの高さに対応していればよい。言い換えれば、回路基板51,52上の部品の頂上部とリアキャビネット80の背面81との間に、従来の中間支持材における橋梁部4cのようなものが存在しなくなるため、かかる橋梁部4cが無い分、TV10の前後方向の幅を薄くすることが可能となる。
また、左右の中間支持材41,42を回路基板51,52よりも外側に配設したため、従来よりも左右の中間支持材の間隔が広くなった。そのため、TV10を壁掛け状態で支持する際の支持強度が、左右の中間支持材の間隔が狭かった従来と比較して向上した。
なお本実施形態のディスプレイモジュール支持構造は、液晶モジュール以外にも、例えばPDP(プラズマディスプレイパネル)等の各種パネル型表示装置に適用可能である。さらにTV10は、壁掛け用支持具60によって壁掛け状に支持されるだけでなく、これに加え、スタンド部材100(図1参照)によって床上から支持されるとしてもよい。この場合、スタンド部材100の土台部100cから上方に起立する左の脚部100aを中間支持材41の下端部41eに固定し、かつ、土台部100cから上方に起立する右の脚部100bを中間支持材42の下端部42eに固定する。脚部100a,100bは、各中間支持材41,42の第1固定面、連結面、第2固定面のいずれか一つの面あるいは2つ以上の面とネジ止め等によって固定される。この意味で、スタンド部材100も外部支持材の一種と言える。
本実施形態にかかるTV内部の背面図。 中間支持材の側面図。 中間支持材の断面図。 中間支持材の断面図。 TVを壁掛け状態としたときの側面図。 従来のディスプレイモジュールと中間支持材との関係等を示した背面図。 従来のディスプレイモジュールと中間支持材との関係等を示した側面図。
符号の説明
10…TV
20…フロントキャビネット
30…ディスプレイモジュール
31…背面
41,42…中間支持材
41a,42a…第1固定面
41b,42b…第2固定面
41a1,41a2,41d,42d…面
41a4,41b1,42a4,42b1…固定部
41a3,41b2,41d1…先端折り曲げ部
41c…連結面
41c1…凹部
51,52…回路基板
60…壁掛け用支持具
80…リアキャビネット
90…ケーブル
100…スタンド部

Claims (7)

  1. 表示装置の筺体に収容されるディスプレイモジュールの背面側と表示装置を筺体外部から支持するための外部支持材との間に介在してディスプレイモジュールを支持するための中間支持材を備える、ディスプレイモジュール支持構造において、
    上記中間支持材は、上記ディスプレイモジュールの背面側に固定される第1固定面と、第1固定面に対して略平行な面であって上記外部支持材を固定するための固定部を所定位置に形成する第2固定面と、第1固定面と第2固定面とを連結する面であって第1固定面および第2固定面に対して略垂直な連結面とを有し、
    上記ディスプレイモジュールの背面側に搭載される回路基板よりも外側の左右位置に、上記中間支持材をそれぞれ固定したことを特徴とするディスプレイモジュール支持構造。
  2. 上記各中間支持材は、第1固定面の端部であって上記背面側に固定されたときに上記回路基板よりも遠い側となる端部から連結面が起立し、連結面の第1固定面と連結する端部とは逆側の端部から第2固定面が連結面を挟んで第1固定面とは逆側に突出する形状であることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイモジュール支持構造。
  3. 上記連結面は、第1固定面と連結する端部とは逆側の端部において、第1固定面からの高さが異なる各部位を有し、上記第2固定面は、連結面の端部における第1固定面からの高さが最も高い部位と連結することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のディスプレイモジュール支持構造。
  4. 上記連結面は、面内の所定範囲に面状の凹部を形成していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のディスプレイモジュール支持構造。
  5. 上記第1固定面と第2固定面との少なくとも一方は、連結面と連結する端部とは逆側の端部の全部または一部を折り曲げた形状であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のディスプレイモジュール支持構造。
  6. 上記第2固定面は固定部によって、表示装置を壁掛け状態で支持可能な外部支持材を固定することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のディスプレイモジュール支持構造。
  7. 液晶テレビジョンの筺体に収容される液晶モジュールの背面側と液晶テレビジョンを筺体外部から支持するための外部支持材との間に介在して液晶モジュールを支持する中間支持材を備える液晶テレビジョンにおいて、
    上記中間支持材は、全体が板金からなり、かつ、
    上記液晶モジュールの背面側に固定される長板状の面であって、段違いの複数の面からなる第1固定面と、
    上記第1固定面の長手方向に沿う両端部のうち一方の端部の略全範囲から第1固定面に対して略垂直に起立する長板状の面であって、面内の所定範囲に面状の凹部を形成し、かつ第1固定面と連結する端部とは逆側の端部において第1固定面からの高さが異なる各部位を有する連結面と、
    上記連結面の端部における第1固定面からの高さが最も高い部位の略全範囲から、連結面を挟んで第1固定面とは逆側にかつ第1固定面と略平行に突出する長板状の面であって、上記外部支持材を固定するためのネジ孔を所定位置に形成する第2固定面とを有し、
    2つの上記中間支持材を、上記液晶モジュールの背面の略中央領域に搭載される回路基板であって液晶テレビジョンの駆動を実現するための電子部品を実装した回路基板よりも外側の左右位置において、長手方向が液晶モジュールの背面の上下方向を向き、かつ、各第2固定面が回路基板の外側に突出する状態で固定し、
    上記第1固定面および第2固定面は、連結面と連結する端部とは逆側の端部の一部を略直角に折り曲げた形状であり、
    上記第2固定面は、液晶テレビジョンを壁掛け状態で支持可能な外部支持材を上記ネジ孔を介したネジ止めによって固定することを特徴とする液晶テレビジョン。
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