JP2009047268A - 給水・給湯用ホ−ス - Google Patents
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Abstract
【課題】柔軟性を損なうことなく、臭気や環境ホルモン物質の発生もなく、耐塩素水性に優れ、かつ、止水時の水の切れも良い主としてシャワーホースに使用される給水・給湯用ホースを提供する。
【解決手段】内面層チューブ2とこの外側を囲う外面層チューブ1からなるホースであって、前記内面層チューブ2はその内層2aがポリオレフィン系樹脂、外層2bがポリオレフィン系エラストマーの2層からなる給水・給湯用ホース。
【選択図】図1
【解決手段】内面層チューブ2とこの外側を囲う外面層チューブ1からなるホースであって、前記内面層チューブ2はその内層2aがポリオレフィン系樹脂、外層2bがポリオレフィン系エラストマーの2層からなる給水・給湯用ホース。
【選択図】図1
Description
本発明は、主として浴室や洗面化粧台のシャワーホースやシンク等に使用される外側を外面層チュ−ブにて覆った給水・給湯用ホースに関するものである。
従来より、給水・給湯用ホースとして蛇腹状の金属製外面層チューブ内に、弾性変形可能な合成樹脂製の内面層チューブを挿入した、特にシャワーホースとして好適なフレキシブルに富んだ給水給湯用ホースがあるが、この内面層チューブには安価で柔軟性に優れていることから軟質塩化ビニルの単層構造の内面層チューブが使用されている。
しかしながら、このような従来のフレキシブルホースでは、内面層チューブが軟質塩化ビニルで単層構造に成形されるため、樹脂中に添加された可塑剤により表面がベタ付いてくるため、外面層チューブへの組み付け時の作業性が悪かった。又、内面層チューブに加熱された流体が通過すると、可塑剤が浸み出すという欠点も指摘されている。
又、軟質塩化ビニルの安定化助剤として配合されたホスファイト中にフェノールが残存すると共に、該ホスファイトの加水分解でフエノールが生成されるため、水道水を通水すると、水道水中に含まれる塩素や次亜塩素酸が上記フエノールと反応してクロルフエノールやジクロルフェノール等がもたらされ、これが臭気の原因となるという点も問題があった。更に、軟質塩化ビニル製のホースが焼却される際にはダイオキシン等の有害物質を生成する共に、可塑剤に含まれるジオクチルフタレートが残留し環境ホルモンの点で疑いがあるという問題もある。
軟質塩化ビニルの代替樹脂材料として熱可塑性エラストマー単層の内面層チューブを用いる方法もあるが、耐塩素水性を有していないので温水を流すことができなかった。又、これは弾力があるために流水圧によって外面層チューブ内で膨らみ、止水栓を締めた後もかかる膨らんだ内面層チューブが正常の径に戻るまでの分、流水が一気には止まらないという欠点もあった。
内面層チューブにポリブテンや架橋ポリエチレンの単層チューブを使用すると、耐塩素水性には優れるものの材料が硬く、柔軟性に乏しくなってしまうという問題点もある。
このため、かかる内面層チューブを複数層として対処しようとする提案がある(特許文献1)。即ち、内面層チューブをポリエチレンにて内層と外層を構成し、その中間にこのポリエチレンとの相溶性がよいスチレン系エラストマ−を挟み込んでなる構造としたものである。
しかしながら、かかる提案のホ−スにも解決しなくてはならない点があり、例えば、ポリエチレンの耐塩素水性は、熱可塑性エラストマ−よりは優れるものの未だ十分でなく、又、一般に軟化温度が低いため、ホ−スに湯を流すと変形癖が付きやすいという指摘がある。更に、スチレン系エラストマ−は、熱可塑性エラストマ−と対比すると柔軟性に劣り、弾力性も少ないため、当該ホ−スを口金具に差し込み、これを加締めた際に十分なシ−ル性と引き抜き性を確保できないという指摘もある。
本発明は上記のような従来の技術を考慮し、柔軟性を損なうことなく、臭気や環境ホルモン物質の発生もなく、耐塩素水性に優れ、かつ、止水時の水の切れも良い主としてシャワーホースに使用される給水・給湯用ホースを提供するものである。
本発明の要旨は、内面層チューブとこの外側を囲う外面層チューブからなるホースであって、前記内面層チューブはその内層がポリオレフィン系樹脂、外層がポリオレフィン系エラストマーの2層からなる給水・給湯用ホースにかかるものである。
本発明によって得られた給水・給湯用ホ−スは、柔軟性が十分あり、臭気や環境ホルモン物資の発生もなく、耐塩素水性に優れ、かつ、止水時の水の切れも良いホースが比較的安価に提供できたものである。
本発明は、上記した構造を備えた給水・給湯用ホ−スであって、内面層チューブはその内層がポリオレフィン系樹脂であり、外層がポリオレフィン系エラストマーの2層からなるものである。特に、ポリオレフィン系樹脂にポリブテン、架橋ポリエチレン或いはメタロセン系触媒を用いて製造されたポリエチレンを使用する(請求項2)と耐塩素水性に優れたホースを提供することが可能となる。かかるポリブテン或いは架橋ポリエチレンは硬度が高いが、D硬度で40度以上、特に55〜65度の範囲に設定する(請求項3)と、適度の硬さを有して止水時に水の切れが良くなる特徴が発現できることとなった。
ポリオレフィン系樹脂の厚さは300μm以下、特に100〜250μmが良い(請求項4)。厚くなるとホースの柔軟性が損なわれるとともにホースを曲げた際に金属製の外面層チューブ内で内面層チューブが折れ曲がってしまう。逆に100μm以下では薄すぎて成型することが困難となる。
又、ポリオレフィン系樹脂のビカット軟化温度は80℃以上が良い(請求項5)。それよりも低いと温水を流した際に内面層チュ−ブが軟化し再び冷えた際にホ−スが曲がったままの形でチュ−ブが硬化してしまい、ホ−スに癖がついて取り回しが困難となる。
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマ−(請求項6)はその化学構造からポリブテン樹脂、ポリエチレン樹脂、架橋ポリエチレン樹脂と互いに相溶しやすく、お互いに強い接着性能が得られる。
これら樹脂にて形成される外層と内面層のチュ−ブを共押し出し(請求項7)することにより内層、外層が溶融した状態で接することとなる。即ち、相界面において内層、外層の相溶が効果的に行われる。そのため、接着剤を使用することなく強固な接着が得られ、給湯用としても2層が剥れることなく使用することができることとなったものである。
尚、外面層チューブが、金属製又は樹脂製のチュ−ブ、管、コイル状チュ−ブ、蛇腹状チュ−ブ、編み上げ状チュ−ブが採用可能(請求項8)である。
以下、図面をもって更に詳細に説明する。図1は本発明の給水・給湯用ホ−スの具体例である。1は外面層チュ−ブであり、螺旋状に巻かれた金属管である。2は内面層チュ−ブであり、その厚みは1mm、内層2aと外層2bとよりなり、これらは共押し出し成形により一体化されて成形されたものである。内層2aの厚みは250μmである。
(実施例1)
実施例1のホ−スは、内層2a(厚み250μm)はポリブテン(三井石油化学:ビュ−ロンP5050)、外層2bはポリプロピレン系熱可塑性エラストマ−(アドバンスドエラストマ−システムズ:サントプレン201−73)からなる共押出し成形品(厚み1.0mm)である。
実施例1のホ−スは、内層2a(厚み250μm)はポリブテン(三井石油化学:ビュ−ロンP5050)、外層2bはポリプロピレン系熱可塑性エラストマ−(アドバンスドエラストマ−システムズ:サントプレン201−73)からなる共押出し成形品(厚み1.0mm)である。
(実施例2)
実施例2のホ−スは、内層2a(厚み250μm)は架橋ポリエチレン(三菱化学:リンクロンXHE740−M)、外層2bはポリプロピレン系熱可塑性エラストマ−(アドバンスドエラストマ−システムズ:サントプレン201−73)からなる共押出し成形品(厚み1.0mm)である。
実施例2のホ−スは、内層2a(厚み250μm)は架橋ポリエチレン(三菱化学:リンクロンXHE740−M)、外層2bはポリプロピレン系熱可塑性エラストマ−(アドバンスドエラストマ−システムズ:サントプレン201−73)からなる共押出し成形品(厚み1.0mm)である。
(実施例3)
実施例3のホ−スは、内層2a(厚み150μm)はポリエチレン(日本ポリケミカル:カ−ネルKF370)、外層2bはポリプロピレン系熱可塑性エラストマ−(アドバンスドエラストマ−システムズ:サントプレン8201−60)からなる共押出し成形品(厚み1.0mm)である。
実施例3のホ−スは、内層2a(厚み150μm)はポリエチレン(日本ポリケミカル:カ−ネルKF370)、外層2bはポリプロピレン系熱可塑性エラストマ−(アドバンスドエラストマ−システムズ:サントプレン8201−60)からなる共押出し成形品(厚み1.0mm)である。
(各実施例の特徴)
上記の各実施例の特徴を表1に示す。表中、◎:極めて良好、○:良好、△:普通を表示した。
上記の各実施例の特徴を表1に示す。表中、◎:極めて良好、○:良好、△:普通を表示した。
得られたホ−スは、いずれも柔軟性を損なうことなく、臭気や環境ホルモン物資の発生もなく、耐塩素水性に優れ、かつ、止水時の水の切れも良いホースとなった。
本発明は以上の通りであり、主としてシャワ−用のホ−スとして用いられるが、その用途はこれに限られるものではなく、その利用範囲は広いことは言うまでもない。
1‥外面層チュ−ブ、
2‥内面層チュ−ブ、
2a‥内層、
2b‥外層。
2‥内面層チュ−ブ、
2a‥内層、
2b‥外層。
Claims (8)
- 内面層チューブとこの外側を囲う外面層チューブからなるホースであって、前記内面層チューブはその内層がポリオレフィン系樹脂、外層がポリオレフィン系エラストマーの2層からなることを特徴とする給水・給湯用ホース。
- 内面層チュ−ブの内層を形成するポリオレフィン系樹脂が、ポリブテン、架橋ポリエチレン、メタロセン系触媒を用いて製造されたポリエチレンから選ばれたものである請求項1記載の給水・給湯用ホース。
- 内面層チュ−ブの内層を形成するポリオレフィン系樹脂の硬度が、D硬度で40〜65度である請求項1又は2記載の給水・給湯用ホース。
- 内面層チュ−ブの内層を形成するポリオレフィン系樹脂の厚さが、300μm以下である請求項1乃至3いずれか1記載の給水・給湯用ホース。
- 内面層チュ−ブの内層を形成するポリオレフィン系樹脂のビカット軟化温度が、80℃以上である請求項1乃至4いずれか1記載の給水・給湯用ホース。
- 内面層チュ−ブの外層を形成するポリオレフィン系エラストマーが、ポリオレフイン系熱可塑性エラストマーである請求項1乃至5いずれか1記載の給水・給湯用ホース。
- 内面層チューブの内層と外層を共押出しすることによって内面層チューブを形成する請求項1乃至6いずれか1記載の給水・給湯用ホース。
- 外面層チューブが、金属製又は樹脂製のチュ−ブ、コイル状チュ−ブ、蛇腹状チュ−ブ、編み上げ状チュ−ブである請求項1乃至7いずれか1記載の給水・給湯用ホース。
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JP2007215132A JP2009047268A (ja) | 2007-08-21 | 2007-08-21 | 給水・給湯用ホ−ス |
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-
2007
- 2007-08-21 JP JP2007215132A patent/JP2009047268A/ja active Pending
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