JP2009045861A - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】ペーパーの処理能力を低下させることなく、乾燥風の昇温時間を短縮することができるインクジェットプリンタを提供する。
【解決手段】外部カバー70の外気吸入口79を介して流通空間80に吸入された空気と、排気口49を介して流通空間80に排気された乾燥風とを流通空間80において混合し、混合された空気を吸入口48を介して乾燥装置72に取り込む。
【選択図】図9

Description

本発明は、インクジェットプリンタに関するものである。
従来より、文字や画像(以下、文字や画像を総称して単に「画像」という)を印刷する手段として、インクを吐出するプリントヘッドをペーパーの幅方向に往復移動させて印刷するインクジェットプリンタが知られている。
ここで、画像印刷後のペーパーを、インクが未だ乾燥していない状態で排出トレイ上に積載させていくと、ペーパー上のインクが均一に乾燥せずにプリント画像に色ムラが生じたり、重ね合わせたペーパーの裏面にインクが付着してしまう等の不具合が生じるため、ペーパーを十分に乾燥させた上で排出トレイに積載することが必要である。
特許文献1には、画像印刷後のペーパーに着弾しているインクを熱エネルギーにより乾燥させる赤外ヒータと、赤外ヒータで昇温されたペーパーの表面に空気を吹き付けて温度を低下させる空気ノズルとを備えたインクジェットプリンタの技術が開示されている。
特開2001−270089号公報
しかしながら、従来のインクジェットプリンタでは、ペーパーの搬送中に赤外ヒータに対向している面のみでインクの乾燥が行われるから、必要な乾燥能力を得るためには、ペーパーが赤外ヒータに対向している時間を長くしなければならない。すなわち、ペーパーの搬送速度を遅くしなければならず、プリンタの処理能力が低下してしまうという問題があった。
また、赤外ヒータの代わりに、加熱ヒータで昇温させた空気をペーパーに吹き付ける乾燥手段を設けてペーパーを乾燥させることも考えられるが、乾燥に使用する空気は装置外部から取り込むため、室温の空気を必要な乾燥能力を得るための温度まで昇温するのに時間がかかり、その間はペーパーの乾燥が行えないために全体としてプリンタの処理能力が低下するおそれがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ペーパーの処理能力を低下させることなく、乾燥風の昇温時間を短縮することができるインクジェットプリンタを提供することにある。
上述した目的を達成するために、この発明では、乾燥手段により画像印刷後のペーパーに対して乾燥風を吹き付けて乾燥させ、乾燥に使用した温度の高い乾燥風を再び乾燥手段に取り込むようにした。
具体的に、本発明は、プリントヘッドからペーパーに対してインクを吐出させて該ペーパー上に画像を印刷するインクジェットプリンタを対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、請求項1の発明は、前記プリントヘッドを内蔵し、画像印刷後の前記ペーパーを外部に排出するための排出口を有する筐体と、
前記筐体内に配置され、画像印刷後の前記ペーパーに対して乾燥風を吹き付けて該ペーパーを乾燥させる乾燥手段とを備え、
前記筐体には、乾燥に使用する空気を該筐体内に吸入するための吸入口と、前記乾燥手段から吹き出された乾燥風を該筐体外に排気する排気口とが形成され、
前記吸入口と前記排気口との間には、該排気口から排気された乾燥風を該吸入口まで導く循環流路が設けられ、
前記乾燥手段は、前記吸入口を介して吸入した空気を加熱する加熱手段を有し、該加熱手段で加熱された乾燥風の一部を前記筐体の排出口を介して該筐体外に吹き出す一方、残りの乾燥風を前記排気口を介して前記循環流路に吹き出すように構成されていることを特徴とするものである。
このように、乾燥手段から吹き出された乾燥風の一部を筐体の排出口を介して筐体外に吹き出す一方、残りの乾燥風を排気口を介して循環流路に吹き出すことで、加熱ヒータで加熱されて温度の高い乾燥風を排気口から吸入口まで導いて循環させることができる。すなわち、外気よりも温度の高い乾燥風が循環されて乾燥手段に取り込まれることで、室温の空気を取り込んで昇温させる場合に比べて短時間で必要な温度まで昇温でき、さらに、昇温に必要な熱エネルギーが少なくて済むため、効率良く乾燥風を昇温させることができる。
請求項2の発明は、請求項1において、
前記循環流路は、前記吸入口及び排気口を覆い、内部に流通空間を有する外部カバーで構成され、
前記外部カバーには、該外部カバー外の空気を前記流通空間に吸入するための外気吸入口が形成され、
前記外気吸入口を介して前記外部カバー内に吸入された空気と、前記排気口を介して排気された乾燥風とが該外部カバーの流通空間において混合され、この混合された空気が前記吸入口を介して前記筐体内に吸入されることを特徴とするものである。
このように、外部カバーで循環流路を構成し、外部吸入口を介して吸入した空気と排気口を介して排気された乾燥風とを流通空間で混合して、この混合された空気を吸入口から乾燥手段に取り込むようにしたから、乾燥手段の本体内部における温度分布のバラツキを抑え、所望の乾燥能力を有する乾燥風を生成することができる。
具体的に、外部カバーに外気吸入口を設けずに、排気口から排気された乾燥風のみを吸入口まで導いて乾燥手段に取り込むと、乾燥風の温度が高いので必要な乾燥能力を得るための昇温時間は短くて済むが、その代わりに、乾燥手段の本体内において特定の箇所のみ温度が高くなるという温度分布の偏りが生じてしまい、この状態で乾燥風をペーパーに吹き付けると、ペーパーの乾燥状態が不均一となり、乾燥ムラが生じてしまうおそれがある。しかしながら、本発明のように、外部カバーに外気吸入口を設け、乾燥風と外気とを流通空間で混合させるようにすれば、乾燥手段の本体内部において空気の拡散性が上がり、この混合された空気を乾燥手段に取り込んだとしても、乾燥手段の本体内部で温度分布にバラツキが生じにくくなり、所望の乾燥能力を有する乾燥風を生成することができる。
請求項3の発明は、請求項2において、
前記外部カバーは、前記筐体の排出口よりも上方位置に設けられ、
前記外部カバーの外気吸入口は前記排出口近傍に形成され、前記筐体の排出口を介して吹き出された乾燥風が該外気吸入口を介して前記流通空間に吸入されることを特徴とするものである。
このように、外部カバーの外気吸入口を筐体の排出口近傍に形成したから、筐体の排出口から筐体外に吹き出された乾燥風を外部カバーの流通空間に取り込むことができる。すなわち、筐体の排出口から排出されている途中のペーパーに対しても乾燥風を吹き付けて乾燥を促進するとともに、乾燥に使用した乾燥風を外部カバーの外気吸入口から流通空間に吸入することができ、外気よりも温度の高い乾燥風を積極的に循環させて、より効率的に所望の乾燥能力を有する乾燥風を生成することができる。
また、外気吸入口が開口した外部カバーの下面をペーパーと対向させることで、ペーパー表面と外部カバーの下面との間に乾燥風を一時的に滞留させる滞留空間を設けることができ、乾燥風が拡散してしまい乾燥風をペーパーに対して十分に吹き付けられないといった不具合を回避してペーパーの乾燥を促進する上で有利となる。
請求項4の発明は、請求項2又は3において、
前記外部カバーの外気吸入口は、前記外部カバーにおける前記ペーパー搬送方向の下流側に開口するように形成されていることを特徴とするものである。
このように、外部カバーの外気吸入口をペーパー搬送方向に下流側に開口するように形成することで、ペーパー表面と外部カバーの下面との間に乾燥風が滞留する時間を長く確保しつつ、乾燥に使用する空気を外部吸入口から流通空間に取り込むことができ、乾燥手段の本体内部における温度分布のバラツキを抑える上で有利となる。
請求項5の発明は、請求項1乃至4のうち何れか1項において、
前記筐体の排出口近傍に設けられ、上部ローラと該上部ローラに対向する下部ローラとを有する圧着型の排出ローラを備え、
前記排出ローラは、前記画像印刷後のペーパーがロール状に巻かれていたロールペーパーである場合に、前記上部ローラ及び下部ローラのローラ面における共通接線がペーパー搬送経路に対して所定の角度を有するように、該上部ローラ及び下部ローラの相対位置を変更するように構成されていることを特徴とするものである。
このように、画像印刷後のペーパーがロールペーパーであった場合に、上部ローラ及び下部ローラのローラ面における共通接線がペーパー搬送経路に対して所定の角度を有するように上部ローラ及び下部ローラの相対位置を変更するようにしたから、外部カバーの下面とペーパー表面との間に乾燥風を一時的に滞留させるのに十分な滞留空間を設けることができ、ペーパーの乾燥を促進する上で有利となる。
具体的に、ロール状に巻かれていたことによりペーパーが上方に凸状にカールしていた場合には、排出口から排出されたペーパーはそのまま水平に排出されるのではなく、先端部が下方に垂れ下がった状態となって排出される。このため、外部カバーの下面とペーパー表面との間の隙間が大きくなってしまい、排出口から排気された乾燥風が滞留空間に滞留することなく装置外部に拡散してしまい、ペーパーの乾燥が十分に行えないおそれがある。しかしながら、本発明のように、上部ローラ及び下部ローラの相対位置を変更し、排出ローラで排出されたペーパーがペーパー搬送経路に対して斜め上方に向かって排出されるようにすれば、ペーパーがカールして先端部が下方に垂れ下がった状態となっても、外部カバーの下面とペーパー表面との間に乾燥風を一時的に滞留させるのに十分な滞留空間を設けることができる。
以上説明したように、本発明のインクジェットプリンタによると、乾燥手段から吹き出された乾燥風の一部を筐体の排出口を介して筐体外に吹き出す一方、残りの乾燥風を排気口を介して循環流路に吹き出すことで、加熱ヒータで加熱されて温度の高い乾燥風を排気口から吸入口まで導いて循環させることができる。このため、温度の高い乾燥風を循環させて乾燥手段に取り込むようにすることで、室温の空気を取り込んで昇温させる場合に比べて短時間で必要な温度まで昇温でき、さらに、昇温に必要な熱エネルギーが少なくて済むため、効率良く乾燥風を昇温させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタAの外観を示し、図2〜図7は、インクジェットプリンタAの内部構成を示す。このインクジェットプリンタAは、写真プリントシステムに用いられるものであって、例えば、画像データを取得して必要な補正処理等を行う受付ブロックから通信ケーブルを介して伝送される画像データに基づいてプリントペーパーP1,P2に印刷を行うものであって、ロール状に巻かれた長尺のプリントペーパーP2の一端を引き出して当該プリントペーパーP2(以下、ロールペーパーP2と呼ぶ)のプリント面に印刷を行う自動印刷と、予め所定のサイズに切断されたシート状のプリントペーパーP1(以下、シートペーパーP1と呼ぶ)のプリント面(印刷面に相当)に印刷を行う手差印刷とを実行可能に構成されている。
なお、以下の説明において特にロールペーパーP2とシートペーパーP1を区別する必要がないときは、該ロールペーパーP2及びシートペーパーP1のことをプリントペーパーP1,P2と言う。また、プリント面とは、印刷が行われる面を意味し、シートペーパーP1のプリント面は、該シートペーパーP1を手差トレイ81(図7参照)にセットしたときに決まるものである。具体的には、シートペーパーP1を手差トレイ81にセットしたときに、上側を向く面がプリント面とされている。また、ロールペーパーP2のプリント面は、該ロールペーパーP2がロール状に巻かれた状態にあるときに、径方向外側を向く面がプリント面とされている。
−全体構成−
図7に示すように、前記インクジェットプリンタAは、プリンタ本体部90と、前記シートペーパーP1を手差しによりセットしてプリンタ本体部90内に供給するための手差トレイ81とを備えており、前記プリンタ本体部90は、筐体6と、この筐体6内の下部に設けられ、プリント面を外側にしてロール状に巻かれたロールペーパーP2が収容されるロールペーパー収容部1(収容室)と、筐体6の上部(ロールペーパー収容部1の上側)に設けられ、前記手差トレイ81から供給されたシートペーパーP1のプリント面又は該ロールペーパー収容部1から引き出されたロールペーパーP2のプリント面に対して、画像データに基づいて印刷を行うプリント部2(図2、図7参照)と、筐体6の下部においてロールペーパー収容部1の両側側方に位置し、前記プリント部2に供給されるインクを貯留しておくためのインク貯留部3と、筐体6に開閉自在に取り付けられた扉部材95の上部に設けられ、該扉部材95が閉状態にあるときに前記手差トレイ81にセットされたシートペーパーP1をプリント部2に向かって搬送供給するローラユニット200とを備えている。
前記筐体6の上部で、前記プリント部2の搬送方向の下流側には、プリント後のプリントペーパーP1,P2の不要な部分を切断するためのローラカッター41と、該プリントペーパーP1,P2の裏面に整理番号を印字するための裏面印字ユニット4と、プリント部2で印刷されたプリントペーパーP1,P2を乾燥させる乾燥ユニットU6と、プリント部2で印刷されたプリントペーパーP1,P2をさらに下流側に搬送して排出するための上流側及び下流側排出ローラ45,46とが配設されている。この下流側排出ローラ46のペーパー搬送方向下流側には、筐体6の排出口47から外側へ突出するように設けられ且つ下流側排出ローラ46により排出されるプリントペーパーP1,P2を受け止めるための排出トレイ5が配設されている。
本実施形態では、筐体6において排出トレイ5の側(図3に記載した排出側)を筐体前側といい、排出トレイ5と反対側(図3に記載した供給側)を筐体後側といい、筐体前側から見て左側を筐体左側といい、右側を筐体右側と言う。従って、図7の左右方向が筐体前後方向となり、図7の紙面と垂直な方向が筐体左右方向となる。この筐体左右方向は、前記手差トレイ81にセットされ且つ搬送されるシートペーパーP1の幅方向、及びロールペーパー収容部1に収容され且つ搬送されるロールペーパーP2の幅方向と一致する。
前記プリント部2は、プリントペーパーP1,P2に対してインクを吐出して画像を形成するプリントヘッドH(図2〜図4及び図7参照)を備えている。このプリントヘッドHは、プリントペーパーP1,P2の幅方向(筐体左右方向)と一致する主走査方向X(図3参照)に延びるレール30に沿って移動可能に構成されている。具体的には、駆動モータ32の回転力がプーリを介して駆動ベルト31に伝達され、駆動ベルト31の回転量に応じてプリントヘッドHが主走査方向Xに移動するようになっている。
また、プリントヘッドHは、主走査方向Xと垂直であってプリントペーパーP1,P2の移動方向(筐体前後方向)と一致する副操作方向Y(図3参照)に並ぶ2つのヘッドユニット38(図7参照)を有しており、これら二つのヘッドユニット38に設けられているインク吐出ノズル(図示省略)からインクを吐出することで、プリントペーパーP1,P2に対して所定の画像や文字等を印刷できるようになっている。
前記インク貯留部3は、それぞれ、インクジェットプリンタAの左右両側に配置された箱状のケース61(図4参照)を備えており、該ケース61内には、互いに色相の異なるインクが封入された7つのインクカートリッジ62が着脱可能に収容されている(図4では、左側に3つ右側に4つのカートリッジが収容されている)。従って、これらのインクカートリッジ62をケース61から着脱することにより、使用中又は使用済みのものを新しいものに交換できるようになっている。なお、これらのインクカートリッジ62にはそれぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、レッド(R)、バイオレット(V)及びクリア(CL:透明)の各インクが封入されている。
また、前記インクジェットプリンタAの排出側から見て左側で、前記インク貯留部3とプリント部2との間の高さ位置には、インクカートリッジ62から供給されるインクを一時的に貯留するためのサブタンク52(図4及び図5参照)が設けられている。そして、これらのサブタンク52は、前記プリント部2のプリントヘッドHに繋がっていて、該プリントヘッドHのノズルからインクを吐出する際の負圧によってサブタンク52内のインクがプリントヘッドHへ供給されるようになっている。
−ペーパー搬送機構−
図7に示すように、インクジェットプリンタAには、前記手差トレイ81からシートペーパーP1を引き込んで所定の搬送経路に沿って搬送するペーパー搬送機構が設けられている。このペーパー搬送機構は、前記搬送経路を構成すべく、手差供給トレイから順に、手差し供給ユニットU5、プリントユニットU2、カッターユニットU3、乾燥ユニットU6、及び排出ユニットU4を備えており、プリント部2に配設されたプリントユニットU2の搬送経路上に位置するプリントペーパーP1,P2のプリント面に対して画像データの印刷が行われるようになっている。なお、本実施形態では、プリントユニットU2に対して、前記手差トレイ81からシートペーパーP1を供給する以外にも、前記ロールペーパー収容部1からロールペーパーP2を引出してプリント部2へと搬送供給できるように構成された供給ユニットU1も備えている。
前記ペーパー搬送機構は、シートペーパーP1への印刷時には、手差トレイ81にセットされたシートペーパーP1を、手差し供給ユニットU5によってプリントユニットU2に搬送供給し、それから、その供給されたシートペーパーP1をプリントユニットU2によって搬送しながらプリントヘッドHにより画像データの印刷を行い、その後、印刷されたシートペーパーP1をカッターユニットU3に搬送して該カッターユニットU3で所定のプリントサイズに切断した後、乾燥ユニットU6でシートペーパーP1を乾燥させ、排出ユニットU4によって排出トレイ5に送り出す。なお、以下の説明では、前記印刷時においてシートペーパーP1が搬送されるときの搬送方向上流側及び下流側を、それぞれ、単に上流側及び下流側という。
前記手差し供給ユニットU5は、シートペーパーP1をプリント部2に導くためのローラユニット200を備えている。このローラユニット200は、駆動ローラ202と従動ローラ201とを備えている。そして、手差し供給ユニットU5は、前記駆動ローラ202を回転駆動させることにより、シートペーパーP1を手差トレイ81からプリンタ本体部90内へと導く。
前記供給ユニットU1は、ロールペーパー収容部1内にロールペーパーP2をロール状に巻いて収容するための巻芯ローラ21と、該巻芯ローラ21から引き出されたロールペーパーP2の幅方向の位置決めを行うための幅規制ローラ22と、後述する閉塞ローラ23と、図示しない電動モータによって、ロールペーパーP2を搬送するように回転駆動される搬送駆動ローラ24と、該搬送駆動ローラ24に対向配置され、搬送駆動ローラ24との間にロールペーパーP2を挟持するように搬送駆動ローラ24に圧着される2つの圧着ローラ25とを備えている。
そして、供給ユニットU1は、搬送駆動ローラ24の回転駆動によって、ロールペーパーP2をロールペーパー収容部1から引き出してプリント部2側へ搬送するように構成されている。なお、本実施形態では、幅規制ローラ22を設けているが、この代わりに幅規制用のガイドを設けるようにしてもよい。
前記閉塞ローラ23は、ロールペーパー収容部1の気密性を確保してロールペーパー収容部1内が低湿度状態にならないようにするために設けられたものである。すなわち、ロールペーパー収容部1を区画形成する壁の一部には、ロールペーパーP2を筐体6内部におけるロールペーパー収容部1の外側(つまりプリント部2側)に導出するためのペーパー導出開口部9を形成する必要がある。このペーパー導出開口部9が開放されたままでは、ロールペーパー収容部1の気密性を確保することができない。そこで、ペーパー導出開口部9に、該ペーパー導出開口部9をロールペーパーP2が通過可能に閉塞する閉塞ローラ23を設けている。
前記閉塞ローラ23は、少なくとも外周部がスポンジ材等の発泡材料やゴム材等のような弾性変形可能な材料で構成されたものであって、ペーパー導出開口部9を通過するロールペーパーP2に対して、径方向内側に弾性変形した状態で接触して従動回転するようになっている。このとき、ロールペーパーP2は、閉塞ローラ23と反対側に設けた案内部材10に押し付けられる(この押付力はかなり小さい)。このことで、ロールペーパー収容部1の気密性を確保しつつ、ロールペーパーP2が閉塞ローラ23から抵抗をほとんど受けることなくペーパー導出開口部9を通過することができる。
なお、前記閉塞ローラ23は、ロールペーパーP2を積極的に搬送方向に送り出し又は巻き戻しする駆動ローラとして動作するように構成してもよい。この閉塞ローラ23の回転駆動は、図示しない電磁クラッチ等により搬送駆動ローラ24の回転駆動力を閉塞ローラ23に伝動できるようにすれば、別途電動モータを設ける必要がなく、装置の省スペース化やコストダウンに有利である。
一方、ロールペーパーP2がペーパー導出開口部9に存在しない状態では、閉塞ローラ23が前記案内部材10と接触しており、このときも、ロールペーパー収容部1の気密性が確保される。このように気密性が確保されたロールペーパー収容部1には、内部に水を収容し且つ上部が開口した容器13が設置され、この容器13内の水が水蒸気に気化することによってロールペーパー収容部1内が効率良く加湿されている。
これにより、インクジェットプリンタA自体が長時間低湿度下に置かれた状態であっても、ロールペーパー収容部1内は適度の湿度(相対湿度30〜75%の範囲で使用可能。好ましくは40〜60%)に維持されて、ロールペーパーP2の幅方向中央部が幅方向両端部に対してプリント面側へ突出するようなカールの発生を防止することができる。
前記搬送駆動ローラ24は、図示しない電動モータによって、ロールペーパーP2をロールペーパー収容部1から引き出してプリント部2側へ搬送する正方向の回転と、該ロールペーパーP2をロールペーパー収容部1内へ戻す逆方向の回転とが可能なように構成されている。
これにより、プリント部2よりも下流側のカッターユニットU3でロールペーパーP2の印刷済みの部分を所定サイズに切断した後、該切断後の長尺ロールペーパーP2を上流側に戻して該ロールペーパーP2の先頭から印刷を行ったり、切断後の長尺ロールペーパーP2をロールペーパー収容部1内に戻しておいて、手差し供給ユニットU5により単票状のプリントペーパーをプリント部2に供給して印刷を行ったりすることができるようにしている。また、長尺ロールペーパーP2を新たなものに交換する際にも、ロールペーパー収容部1の外側に引き出されている長尺ロールペーパーP2をロールペーパー収容部1内に戻すことができる。
前記プリントユニットU2は、プリントペーパーP1,P2を前記プリントヘッドHにより印刷を行うことが可能な位置に吸着保持するペーパー保持部D(図3及び図7参照)と、このペーパー保持部Dの下流側に配設された圧着型のプリント搬送ローラ33とを備えている。なお、供給ユニットU1の搬送駆動ローラ24及び圧着ローラ25は、プリントユニットU2にも兼用されており、プリントペーパーP1,P2をプリントユニットU2において搬送する役割を果たす。
前記ペーパー保持部Dは、表面(上面)に開口する吸引用孔34a(図3参照)を有するプラテン34と、前記供給ユニットU1により該プラテン34上に供給されたプリントペーパーP1,P2を、吸引用孔34aを介して吸引することでプラテン34の表面上に吸着保持させる吸引手段としてのファン35(図7参照)とを備えている。前記プラテン34は、板状の部材からなり、該プラテン34の裏面(下面)側には、該プラテン34と共に空間を形成するケース体36が配設され、このケース体36の下側に前記ファン35が配設されている。そして、吸引用孔34aは、プラテン34の厚み方向に貫通してケース体36内の空間と連通し、この空間は、ケース体36の下部に設けた開口を介してファン35の吸込み口と連通しており、ファン35の作動により吸引用孔34aを介してプラテン34の表面側に負圧が生じ、このことでプリントペーパーP1,P2がプラテン34の表面上に吸着保持されることになる。
また、プラテン34には、印刷時にインクの増粘を防止するためにプリントヘッドHにおけるヘッドユニット38のインク吐出ノズルから吐出される少量のインクを受け止めるフラッシング部37(図3参照)と、非印刷時のプリントヘッドHの待機位置に設けられて、インクの増粘防止のために該プリントヘッドHにおけるヘッドユニット38のインク吐出ノズルを覆うように構成されたキャップ部(図示省略)とが設けられている。
前記フラッシング部37は、プラテン34に形成された開口部37a(図3参照)と、該プラテン34におけるフラッシング部37の下側に設けられ、該開口部37aに連通するような空間を形成するケース体(図示省略)とを備えており、該ケース体はインクジェットプリンタAの筐体前側下部に設けられた廃液タンク7(図2及び図7参照)に連通している。また、前記開口部37aには、インクを吸収可能なスポンジ状のインク吸収材37bが配設されていて、このインク吸収材37bに染み込んだインクも、フラッシング部37の下側に位置する前記ケース体内部の空間内に溜まるようになっている。これにより、フラッシング部37の開口部37aに向かって吐出されたインクは、前記ケース体内部の空間内に溜まった後に廃液タンク7へと導かれることになる。
なお、前記キャップ部については、特に図示しないが、キャップ部がプリントヘッドHの下面を覆っているときに、内部が負圧にされる空間が形成され、この空間内に前記インク吐出ノズルから微量のインクを吸い出すように構成されている。これにより、該インク吐出ノズルでインクが増粘することで吐出し難くなるのを防止することができる。
前記プリントヘッドHは、前述の如く、その底面(プラテン34と対向する面)に、多数のインク吐出ノズルが設けられたヘッドユニット38が副走査方向Yに2段に並んで配設されているが、ヘッドユニット38は2段である必要はなく、1段や3段以上であってもよい。
前記両ヘッドユニット38は同一構成であり、各々、主走査方向Xに配設された前記各色のインクを吐出するための7つのノズルアレイから構成されている。各ノズルアレイにおいて、前記インク吐出ノズルが副走査方向Yに列状に配設されている。これにより、各ヘッドユニット38は、単体でカラー画像を形成可能な構成とされている。そして、プリントペーパーP1,P2は、前記搬送駆動ローラ24により一定の単位搬送量で間欠的に(ステップ状に)副走査方向Yに搬送され、この間欠搬送時におけるプリントペーパーP1,P2の各停止時に、プリントヘッドHが主走査方向Xに一走査(一往動作又は一復動作)されて、この走査時に、主走査方向Xの各位置で、各ヘッドユニット38の各色のインク吐出ノズルからインクがプリントペーパーP1,P2のプリント面に対して同時に吐出される。つまり、プリントヘッドHの一走査後に、プリントペーパーP1,P2が単位搬送量だけ搬送され、その後、再びプリントヘッドHが一走査され、この動作が繰り返し行われて、所望の画像が印刷されることになる。ここで、本実施形態におけるプリントヘッドHのインク吐出のための構成としては、インクが充填された圧力室内の容積がピエゾ素子によって変化することで、圧力室に連通するインク吐出ノズルからインクを吐出する一般的なピエゾ方式のものを採用している。
前記カッターユニットU3は、回転刃41を備えていて、該回転刃41を回転させながらプリントペーパーP1,P2の長さ方向の所定位置で幅方向に移動させることで、該プリントペーパーP1,P2を所定のサイズ(長さ)に切断するように構成されている。前記回転刃41の下方には、切断によるプリントペーパーP1,P2の切り屑を回収するためのカッター屑回収箱65が配設されている。このカッター屑回収箱65は、作業者が取っ手66を持って筐体前側へスライドさせて筐体6の外部へ取り出すことができるようになっており、カッター屑回収箱65内に収容された切り屑を廃棄できるようになっている。なお、カッター屑回収箱65の筐体前側面は、透明なプラスチック材料で形成され、切り屑の収容状態が目視確認できるようになっている。
また、カッターユニットU3は、圧着型の搬送ローラ43により、プリントペーパーP1,P2を排出ユニットU4へと搬送するようになっている。なお、カッターユニットU3と排出ユニットU4との間には、裏面印字ユニット4が配設されており、この裏面印字ユニット4において、この部分を通過するプリントペーパーP1,P2の裏面(下面)に整理番号等が印字される。
前記排出ユニットU4は、プリントペーパーP1,P2を搬送して排出トレイ5へ排出するための圧着型の上流側排出ローラ45及び下流側排出ローラ46を有している。
前記上流側及び下流側排出ローラ45,46は圧着型のローラであり、プリントペーパーP1,P2のプリント面を押圧する上部ローラ45a,46aと、上部ローラ45a,46aに対向してプリントペーパーP1,P2の裏面を押圧する下部ローラ45b,46bとを備えている。
そして、図8に示すように、前記上流側及び下流側排出ローラ45,46は、プリントペーパーP1,P2の幅方向に延びるローラ軸55と、ローラ軸55の軸方向に互いに間隔をあけて配置された複数のローラ部56,56,・・・とで構成されている。なお、下流側排出ローラ46は、詳しくは後述するが、上部ローラ46aと下部ローラ46bとの相対位置を変更してプリントペーパーP1,P2の搬送方向を変更できるように構成されている。
以下、本発明の特徴部分である、乾燥ユニットU6について図9〜図11を参照しながら説明する。前記排出ユニットU4の2組の圧着型の上流側及び下流側排出ローラ45,46の間には、プリントペーパーP1,P2に乾燥風を吹き付けてプリントペーパーP1,P2を乾燥させる乾燥ユニットU6が設けられている。この乾燥ユニットU6は、筐体6の排出口47の上方近傍に形成された吸入口48から筐体6内に空気を吸入し、吸入した空気を加熱して乾燥風として送風し、プリントペーパーP1,P2に吹き付けた乾燥風を排気口49から筐体6外に排気するものである。
前記乾燥ユニットU6は、プリントペーパーP1,P2の搬送経路上に設けられた乾燥室71と、乾燥室71に乾燥風を送風する乾燥装置72(乾燥手段)と、排気口49から排気された乾燥風を吸入口48まで導く外部カバー70(循環流路)とを備えている。この乾燥室71は、プリントペーパーP1,P2を挟んで対向する上側区画壁71aと下側区画壁71bとで区画され、乾燥装置72からプリントペーパーP1,P2に吹き付けられた乾燥風を滞留させる滞留空間を構成している。
前記乾燥装置72は、筐体6の吸入口48を介して外部から乾燥装置72内に空気を取り込むために筐体6左右方向に間隔をあけて複数配置された吸入ファン73と、吸入ファン73で取り込んだ空気を加熱する加熱ヒータ74と、乾燥装置72の下端部に設けられペーパー搬送方向の下流側に向かって開口して加熱ヒータ74で加熱された乾燥風を搬送方向の下流側に吹き付ける排気ノズル部75と、乾燥装置72内の温度を検出して加熱ヒータ74を緊急停止させる安全サーモ76と、排気ノズル部75の下流側近傍に設けられ乾燥風の温度を測定するサーモセンサ78とを備えている。また、排気ノズル部75を含む乾燥装置72の本体外壁のペーパー搬送方向の上流側には、断熱材77が設けられている。このような断熱材77を設けることで、乾燥装置72から放射される熱が、ペーパー搬送方向の上流側に配置されている熱に弱いユニット、例えば、インクリボンを用いる裏面印字ユニット4等に伝熱されることを抑制できる。
前記外部カバー70は、筐体6の排出口47よりも上方位置に設けられ、筐体6の吸入口48及び排気口49を覆い、排気口49から排気された乾燥風を外部カバー70内部の流通空間80を流通させて吸入口48まで導くためのものである。また、外部カバー70の下面、すなわち、排出口47から排出されたプリントペーパーP1,P2に対向する面には、外部カバー70外の空気を流通空間80内に吸入するための外気吸入口79が形成されている。
そして、この乾燥ユニットU6は、画像印刷後のプリントペーパーP1,P2に対してペーパー搬送方向の下流側に向かって乾燥風を吹き付け、且つ吹き付けた乾燥風の一部を筐体6の排出口47を介して筐体6外に吹き出す一方、残りの乾燥風を排気口49を介して外部カバー70の流通空間80に吹き出すように構成されている。さらに、筐体6の排出口47を介して筐体6外に吹き出された乾燥風の一部及び外部カバー70外の空気は、外部カバー70の外気吸入口79を介して流通空間80内に吸入される。
そして、排気口49から排気された乾燥風と、外気吸入口79から吸入された空気と、及び排出口47から吹き出されて外気吸入口79を介して吸入された乾燥風とが流通空間80内で混合され、この混合された空気が吸入口48を介して乾燥装置72の吸入ファン73で取り込まれ、加熱ヒータ74で加熱されて乾燥風としてプリントペーパーP1,P2に吹き付けられるようになっている。
このような乾燥ユニットU6を設けることで、プリントヘッドHからプリントペーパーP1,P2に吐出させたインクが未だ乾燥していない場合であっても、乾燥風の吹き付けによりインクの乾燥を促進することができる。そして、乾燥風がペーパー搬送方向の下流側に向かって吹き付ける構成としているので、プリントペーパーP1,P2に乾燥風が当たっている時間を長くすることができる。すなわち、乾燥風をプリントペーパーP1,P2に対して垂直に吹き付けた場合には、乾燥装置72の排気ノズル部75の吹き出し口に対向する面にしか乾燥風が直接当たらないが、ペーパー搬送方向の下流側に向かって乾燥風を吹き付けるようにすれば、搬送方向の下流側に移動中のプリントペーパーP1,P2に対しても乾燥風を直接吹き付けることができ、プリントペーパーP1,P2の乾燥時間を長く確保することができて効率的に乾燥することができる。これにより、プリントペーパーP1,P2を排出トレイ5上に積載させたときにインクが均一に乾燥せずにプリント画像に色ムラが生じる等の不具合を防止する上で有利となる。
また、プリントペーパーP1,P2に吹き付けた乾燥風を筐体6の排出口47を介して筐体6外に吹き出すようにしているから、排出口47を通って外部に排出されている途中のプリントペーパーP1,P2に対しても乾燥風を吹き付けて乾燥を促進することができる。
また、乾燥風を吹き出す排出口47の上方位置に外部カバー70を設け、外部カバー70の下面に外気吸入口79を形成するようにしたから、排出口47から排気された乾燥風が、筐体6外部の空気で冷却されてしまう前に流通空間80内に取り込むことができ、乾燥に使用する空気を加熱するための熱効率が向上して乾燥能力を高める上で有利となる。
ここで、外部カバー70の下面とプリントペーパーP1,P2との間には、乾燥風が一時的に滞留する滞留空間が設けられることとなり、この滞留空間の隙間Hが狭ければ、乾燥風が筐体6外に拡散することなく確実にプリントペーパーP1,P2のプリント面に吹き付けられることとなり、さらにプリントペーパーP1,P2の乾燥が促進される。
しかしながら、図12に示すように、ロールペーパーP2が排出口47から排出された場合には、このロールペーパーP2は上方に凸状にカールしているため、排出口47から排出されたロールペーパーP2の先端部が下方に垂れ下がった状態となって排出される。このため、外部カバー70の下面とロールペーパーP2との間の滞留空間の隙間Hが大きくなってしまい、排出口47から排気された乾燥風がこの滞留空間に滞留することなく筐体6外部に拡散してしまい、ロールペーパーP2の乾燥が十分に行えない場合がある。
そこで、本発明では、下流側排出ローラ46をなす上部ローラ46a及び下部ローラ46bの相対位置を変更することで、外部カバー70の下面とロールペーパーP2との間に乾燥風を一時的に滞留させるのに十分な滞留空間を設けることができるようにしている。具体的に、図13に示すように、画像印刷後のロールペーパーP2が下流側排出ローラ46まで搬送されると、上部ローラ46aを下部ローラ46bのローラ外周面に沿ってペーパー搬送方向の上流側に移動させ、上部ローラ46a及び下部ローラ46bの共通接線が、ペーパー搬送経路に対してロールペーパーP2の先端部が斜め上方を向いて所定の角度θを有するように設定している。
このようにすれば、ロールペーパーP2がカールして先端部が下方に垂れ下がった状態となっても、外部カバー70の下面とロールペーパーP2表面との間に乾燥風を一時的に滞留させるのに十分な滞留空間を設けることができる。
なお、本実施形態では、外部カバー70の下面に外気吸入口79を形成した構成について説明したが、この形態に限定するものではなく、例えば、外部カバー70の外気吸入口79を、外部カバー70におけるペーパー搬送方向の下流側に開口するように形成しても構わない。
また、本実施形態では、上部ローラ46aと下部ローラ46bとの相対位置の変更を、上部ローラ46aを下部ローラ46bのローラ外周面に沿ってペーパー搬送方向の上流側に移動させることで行うようにしたが、反対に、下部ローラ46bを上部ローラ46aのローラ外周面に沿ってペーパー搬送方向の下流側に移動させることで行うようにしてもよい。
−インク供給系−
図5に示すように、前記インクジェットプリンタAのインク供給系は、インクジェットプリンタAの左右両側に位置するインク貯留部3のインクカートリッジ62内のインクを電磁弁50及び供給管路51を介してサブタンク52に供給し、このサブタンク52のインクをフレキシブル管路53を介してプリントヘッドHに送り出すように構成されている。
そして、前記インクカートリッジ62からサブタンク52までは、加圧ポンプ(図示省略)によってインクカートリッジ62内に供給される加圧空気によってインクが送り出される一方、該サブタンク52からプリントヘッドHまでは、プリントヘッドHのノズルからインクを吐出した際に圧力室内に生じる負圧によって、インクが流れることになる。
前記サブタンク52は、樹脂シート等の柔軟な素材を用いて袋状に形成されていて、色相が互いに異なる7種類のインクに対応して7つ備えられている。その7つのサブタンク52は、前記プリントヘッドHに対して適切な圧力でインクが供給されるように、該プリントヘッドHに対して所定の高さ位置に取り付けられている。
上述したように、インクカートリッジ62のインクは一旦サブタンク52内に貯留され、その後、サブタンク52からプリントヘッドHに供給されることになる。このため、印刷を中断することなくインクカートリッジ62を交換することができる。しかも、前記サブタンク52は、圧力ダンパとしての役割も果たすため、前記インクカートリッジ62で生じた圧力変動が直接、前記プリントヘッドHに伝わることを防止することができ、該プリントヘッドHに過大な圧力が作用してインク漏れ等が生じるのを防止することができる。
以上のように、本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタAによれば、乾燥装置72により、画像印刷後のプリントペーパーP1,P2に対して吹き付けた乾燥風の一部を筐体6の排出口47を介して筐体6外に吹き出す一方、残りの乾燥風を排気口49を介して外部カバー70の流通空間80に吹き出すことで、加熱ヒータ74で加熱されて温度の高い乾燥風を排気口49から吸入口48まで導いて循環させることができる。すなわち、乾燥に使用する空気を筐体6外から取り込んだ場合には、その空気の温度は室温と同等であるため、必要な乾燥能力を得るための温度まで昇温するには時間がかかり、その間はプリントペーパーP1,P2の乾燥が行えないためにプリンタの処理能力が低下する要因となるが、本発明のように、乾燥に使用した温度の高い乾燥風を循環させて乾燥装置72に取り込むことで、室温の空気を取り込んで昇温させる場合に比べて短時間で必要な温度まで昇温でき、さらに、昇温に必要な熱エネルギーが少なくて済むため、効率良く乾燥風を昇温させることができる。
以上説明したように、本発明は、ペーパーの処理能力を低下させることなく、乾燥風の昇温時間を短縮することができるインクジェットプリンタを提供することができるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
本発明の実施形態に係る画像形成装置としてのインクジェットプリンタの外観を示す斜視図である。 インクジェットプリンタの筐体内部の構成を示す斜視図である。 インクジェットプリンタの筐体内部の構成を示す平面図である。 インクジェットプリンタの筐体内部の構成を示す正面図である。 インクジェットプリンタの筐体内部の構成を示す左側面図である。 インクジェットプリンタの筐体内部の構成を示す背面図である。 プリントペーパーの搬送経路を示す、筐体左側から見た概略図である。 排出ローラの構成を示す平面図である。 乾燥ユニットの構成を示す、筐体左側から見た断面図である。 排出口周辺の構成を示す、筐体前側から見た斜視図である。 外部カバーの構成を示す、筐体前側の下方から見た斜視図である。 ロールペーパーを排出したときの先端部の垂れ下がり状態を示す側面図である。 上部ローラ及び下部ローラの相対位置を変更した状態を示す側面図である。
符号の説明
A インクジェットプリンタ
P1 シートペーパー
P2 ロールペーパー
H プリントヘッド
6 筐体
46 下流側排出ローラ
46a 上部ローラ
46b 下部ローラ
47 排出口
48 吸入口
49 排気口
70 外部カバー(循環流路)
72 乾燥装置(乾燥手段)
74 加熱ヒータ(加熱手段)
79 外気吸入口
80 流通空間

Claims (5)

  1. プリントヘッドからペーパーに対してインクを吐出させて該ペーパー上に画像を印刷するインクジェットプリンタであって、
    前記プリントヘッドを内蔵し、画像印刷後の前記ペーパーを外部に排出するための排出口を有する筐体と、
    前記筐体内に配置され、画像印刷後の前記ペーパーに対して乾燥風を吹き付けて該ペーパーを乾燥させる乾燥手段とを備え、
    前記筐体には、乾燥に使用する空気を該筐体内に吸入するための吸入口と、前記乾燥手段から吹き出された乾燥風を該筐体外に排気する排気口とが形成され、
    前記吸入口と前記排気口との間には、該排気口から排気された乾燥風を該吸入口まで導く循環流路が設けられ、
    前記乾燥手段は、前記吸入口を介して吸入した空気を加熱する加熱手段を有し、該加熱手段で加熱された乾燥風の一部を前記筐体の排出口を介して該筐体外に吹き出す一方、残りの乾燥風を前記排気口を介して前記循環流路に吹き出すように構成されていることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 請求項1において、
    前記循環流路は、前記吸入口及び排気口を覆い、内部に流通空間を有する外部カバーで構成され、
    前記外部カバーには、該外部カバー外の空気を前記流通空間に吸入するための外気吸入口が形成され、
    前記外気吸入口を介して前記外部カバー内に吸入された空気と、前記排気口を介して排気された乾燥風とが該外部カバーの流通空間において混合され、この混合された空気が前記吸入口を介して前記筐体内に吸入されることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  3. 請求項2において、
    前記外部カバーは、前記筐体の排出口よりも上方位置に設けられ、
    前記外部カバーの外気吸入口は前記排出口近傍に形成され、前記筐体の排出口を介して吹き出された乾燥風が該外気吸入口を介して前記流通空間に吸入されることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  4. 請求項2又は3において、
    前記外部カバーの外気吸入口は、前記外部カバーにおける前記ペーパー搬送方向の下流側に開口するように形成されていることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  5. 請求項1乃至4のうち何れか1項において、
    前記筐体の排出口近傍に設けられ、上部ローラと該上部ローラに対向する下部ローラとを有する圧着型の排出ローラを備え、
    前記排出ローラは、前記画像印刷後のペーパーがロール状に巻かれていたロールペーパーである場合に、前記上部ローラ及び下部ローラのローラ面における共通接線がペーパー搬送経路に対して所定の角度を有するように、該上部ローラ及び下部ローラの相対位置を変更するように構成されていることを特徴とするインクジェットプリンタ。
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