JP2009233860A - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】縁なし印刷が行われるインクジェットプリンタにおいて、吸引装置による吸引作用によりインクやペーパー粉がペーパーの幅方向の端部に付着するのを防止しつつ、インク吸収材39の露出面に蓄積されたペーパー粉を取り除く頻度を出来る限り低減する。
【解決手段】インク吸収材39の露出面において端部39a(支持面34c上のペーパーP1,P2の幅方向の端部に覆われる側の端部)を除く部分であって少なくとも支持面34c上のペーパーP1,P2の幅方向の端縁と対向する部分に、該端縁に沿って延びる窪み部39bを形成する。
【選択図】図9

Description

本発明は、プラテンの支持面上に吸着保持したペーパーに対してインクを吐出して印刷を行うインクジェットプリンタに関する技術分野に属する。
一般に、写真プリントシステム等に用いられるインクジェットプリンタは、ペーパーが収容されたペーパー収容部と、このペーパー収容部のペーパーをプリント部へ搬送するための搬送機構とを備えている。このプリント部には、前記ペーパーを支持する支持面を有するプラテンと、該プラテンの支持面に対向し、該支持面上のペーパーに対してインクを吐出して印刷を行うプリントヘッドとが設けられており、前記支持面上に前記搬送機構によって搬送されてくるペーパーに対して、該ペーパーの搬送方向(副走査方向)と垂直な方向(主走査方向)に沿って往復動するプリントヘッドからインクが吐出されて、ペーパー上に画像(文字等も含む。以下、同じ。)が印刷される。
前記インクジェットヘッドでは、印刷時のペーパーの平面性を確保してプリント品質を向上させるために、印刷時にペーパーを前記プラテンの支持面に吸着保持させることが行われる。すなわち、前記プラテンの支持面に吸引用孔が開口しており、該支持面上のペーパーを、吸引装置によって、前記吸引用孔を介して吸引することで支持面に吸着保持するようになっている(例えば特許文献1参照)。
前記のようなインクジェットプリンタにおいては、前記ペーパーの幅方向(前記主走査方向と一致)の端縁まで画像を印刷したいわゆる縁なし印刷が行われる場合がある。この場合、プリントヘッドから吐出されるインクのうち前記ペーパーの幅方向の端縁から外側に外れたインクにより前記プラテンの支持面が汚れるのを防止するために、その支持面において該支持面上のペーパーの幅方向の端縁に対応する位置に、該端縁に沿って延びる凹部が形成されているとともに、その凹部内に、前記ペーパーの幅方向の端縁から外側に外れるインクを吸収するインク吸収材が、該端縁に沿って延びるように嵌め込まれている(例えば特許文献2〜4参照)。
前記インク吸収材における前記凹部の開口側に露出している露出面は、該凹部内に位置する。そして、前記露出面におけるその幅方向一側の部分は、前記支持面上のペーパーの幅方向の端部に覆われる一方、残りの部分は、該ペーパーの幅方向の端縁から外側に外れている。
特開2003−260827号公報 特開2004−216620号公報 特開2004−216627号公報 特開2005−313426号公報
ところで、前記インク吸収材の露出面は、該露出面にペーパー粉が蓄積されることを考慮して、ペーパーの幅方向の端部の裏面(プリント面とは反対側の面)から所定距離離れるように位置させる。すなわち、インクジェットプリンタに用いられるペーパーは、通常、予め所定幅に裁断されたものであるが、そのペーパーの幅方向の端面(つまり裁断面)には、その裁断によりペーパー粉(特にインク受容層のシリカ粉)が付着しており、このペーパー粉が、プリントヘッドから吐出されたインクによって前記端面から剥がされて、インクと共に露出面に付着する。インクはインク吸収材に吸収されるが、ペーパー粉は露出面上に蓄積され、プリンタの使用を重ねるに連れて、多くのペーパー粉が露出面上に蓄積されていくことになる。この多量に蓄積したペーパー粉がペーパーの幅方向の端部に接触すると、該端部が汚れるので、これを防止するために、前記所定距離に相当する分のペーパー粉が蓄積される前に(例えば所定枚数分の印刷を行う毎に)、オペレータが視認可能な表示部に、該ペーパー粉を取り除くようにメッセージを出力するようにしている。このメッセージの出力頻度(ペーパー粉を取り除く頻度)は、出来る限り少ないことが好ましく、そのためには、前記所定距離を大きくする必要がある。
しかし、前記所定距離を大きくすると、以下のような問題が生じる。すなわち、前記支持面上のペーパーは、前記吸引装置によって支持面に吸着保持されるが、ペーパーの幅方向の端部では、支持面から僅かに浮き上がる可能性があり、この浮き上がった部分を通じて、インク吸収材の露出面とペーパーの幅方向の端部(裏面)との間には、前記吸引装置による吸引力が作用する。そして、前記所定距離が大きい場合、インク吸収材の露出面とペーパーの幅方向の端部(裏面)との間に、ペーパーの幅方向の端縁から外側に外れたインクや、該インクによりペーパーの幅方向の端面から剥がされたペーパー粉を、ペーパーの幅方向の端部(裏面)の方向へ導こうとする空気循環が生じ、この結果、ペーパーの幅方向の端部(裏面)にインクやペーパー粉が付着する可能性が高くなる。従って、従来のインクジェットプリンタでは、前記所定距離を大きくすることは困難であり、メンテナンス性が悪いという問題がある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、前記のように縁なし印刷が行われるインクジェットプリンタにおいて、吸引装置による吸引作用によりインクやペーパー粉がペーパーの幅方向の端部に付着するのを防止しつつ、インク吸収材の露出面に蓄積されたペーパー粉を取り除く頻度を出来る限り低減して、メンテナンス性を向上させようとすることにある。
前記の目的を達成するために、この発明では、インク吸収材の露出面においてその幅方向一側の端部(支持面上のペーパーの幅方向の端部に覆われる側の端部)を除く部分であって少なくとも支持面上のペーパーの幅方向の端縁と対向する部分に、該端縁に沿って延びる窪み部を形成するようにした。
具体的には、請求項1の発明では、ペーパーを支持する支持面と該支持面に開口する吸引用孔とを有するプラテンと、該プラテンの支持面に対向し、該支持面上のペーパーに対してインクを吐出して印刷を行うプリントヘッドと、該プリントヘッドによる印刷時に該支持面上のペーパーを前記吸引用孔を介して吸引することで支持面上に吸着保持させる吸引装置とを備えたインクジェットプリンタを対象とする。
そして、前記プラテンの支持面において該支持面上のペーパーの幅方向の端縁に対応する位置に、該端縁に沿って延びる凹部が形成され、前記凹部内に、前記プリントヘッドから吐出されるインクのうち前記支持面上のペーパーの幅方向の端縁から外側に外れたインクを吸収するインク吸収材が、該端縁に沿って延びるように嵌め込まれており、前記インク吸収材における前記凹部の開口側に露出している露出面が、該凹部内に位置し、前記露出面におけるその幅方向一側の部分は、前記支持面上のペーパーの幅方向の端部に覆われる一方、残りの部分は、該ペーパーの幅方向の端縁から外側に外れており、前記露出面においてその幅方向の前記一側の端部を除く部分であって少なくとも前記支持面上のペーパーの幅方向の端縁と対向する部分に、該端縁に沿って延びる窪み部が形成されているものとする。
前記の構成により、ペーパーの幅方向の端縁から外側に外れたインクによりペーパーの幅方向の端面から剥がされたペーパー粉は、ペーパーの幅方向の端縁と対向する窪み部に蓄積される。この窪み部では、ペーパーの幅方向の端部までの距離が大きくて、該窪み部に蓄積されたペーパー粉を取り除く頻度を低減することができる。一方、露出面において支持面上のペーパーの幅方向の端部に覆われる側の端部では、ペーパーの幅方向の端部までの距離を小さくして、ペーパーの幅方向の端縁から外側に外れたインクや、該インクによりペーパーの幅方向の端面から剥がされたペーパー粉を、ペーパーの幅方向の端部(裏面)の方向へ導こうとする空気循環を生じ難くすることができる。よって、吸引装置による吸引作用によりインクやペーパー粉がペーパーの幅方向の端部に付着するのを防止しつつ、露出面に蓄積されたペーパー粉を取り除く頻度を低減してメンテナンス性を向上させることができる。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記窪み部は、前記露出面においてその幅方向の前記一側の端部を除く部分全体に形成されているものとする。
このことで、窪み部を露出面の幅方向に出来る限り大きくすることができ、この結果、ペーパーの幅方向の端面から剥がされたペーパー粉を確実に且つ出来る限り多く窪み部に蓄積することができるとともに、窪み部からペーパー粉を取り除く作業も容易になる。
以上説明したように、本発明のインクジェットプリンタによると、インク吸収材の露出面においてその幅方向一側の端部(支持面上のペーパーの幅方向の端部に覆われる側の端部)を除く部分であって少なくとも支持面上のペーパーの幅方向の端縁と対向する部分に、該端縁に沿って延びる窪み部を形成するようにしたことにより、吸引装置による吸引作用によりインクやペーパー粉がペーパーの幅方向の端部に付着するのを防止しつつ、インク吸収材の露出面に蓄積されたペーパー粉を取り除く頻度を出来る限り低減してメンテナンス性を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタAの外観を示し、図2〜図7は、インクジェットプリンタAの内部構成を示す。このインクジェットプリンタAは、写真プリントシステムに用いられるものであって、例えば、画像データを取得して必要な補正処理等を行う受付ブロックから通信ケーブルを介して伝送される画像データに基づいてプリントペーパーP1,P2に印刷を行うものであって、ロール状に巻かれた長尺のプリントペーパーP2の一端を引き出して当該プリントペーパーP2(以下、ロールペーパーP2と呼ぶ)のプリント面に印刷を行う自動印刷と、予め所定のサイズに切断されたシート状のプリントペーパーP1(以下、シートペーパーP1と呼ぶ)のプリント面に印刷を行う手差印刷とを実行可能に構成されている。
なお、以下の説明において特にロールペーパーP2とシートペーパーP1を区別する必要がないときは、該ロールペーパーP2及びシートペーパーP1のことをプリントペーパーP1,P2と言う。また、プリント面とは、印刷が行われる面を意味し、シートペーパーP1のプリント面は、該シートペーパーP1を手差トレイ81(図7参照)にセットしたときに決まるものである。具体的には、シートペーパーP1を手差トレイ81にセットしたときに、上側を向く面がプリント面とされている。また、ロールペーパーP2のプリント面は、該ロールペーパーP2がロール状に巻かれた状態にあるときに、径方向外側を向く面がプリント面とされている。
−全体構成−
図7に示すように、前記インクジェットプリンタAは、プリンタ本体部90と、前記シートペーパーP1を手差しによりセットしてプリンタ本体部90内に供給するための手差トレイ81とを備えており、前記プリンタ本体部90は、筐体6と、この筐体6内の下部に設けられ、プリント面を外側にしてロール状に巻かれたロールペーパーP2が収容されるロールペーパー収容部1と、筐体6の上部(ロールペーパー収容部1の上側)に設けられ、前記手差トレイ81から供給されたシートペーパーP1のプリント面又は該ロールペーパー収容部1から引き出されたロールペーパーP2のプリント面に対して、画像データに基づいて印刷を行うプリント部2(図2、図7参照)と、筐体6の下部においてロールペーパー収容部1の両側側方に位置し、前記プリント部2に供給されるインクを貯留しておくためのインク貯留部3と、筐体6に開閉自在に取り付けられた扉部材95の上部に設けられ、該扉部材95が閉状態にあるときに前記手差トレイ81にセットされたシートペーパーP1をプリント部2に向かって搬送供給するローラユニット200とを備えている。
前記筐体6の上部で、前記プリント部2のペーパー搬送方向下流側には、プリント後のプリントペーパーP1,P2の不要な部分を切断するためのローラカッター41と、該プリントペーパーP1,P2の裏面に整理番号を印字するための裏面印字ユニット4と、プリント部2で印刷されたプリントペーパーP1,P2に付着しているインクを乾燥させる乾燥ユニットU6と、プリント部2で印刷されたプリントペーパーP1,P2をさらに下流側に搬送して排出するための排出ローラ46とが配設されている。この排出ローラ46のペーパー搬送方向下流側には、筐体6の排出口47(図8参照)から外側へ突出するように設けられ且つ排出ローラ46により排出されるプリントペーパーP1,P2を受け止めるための排出トレイ5が配設されている。
本実施形態では、筐体6において排出トレイ5の側(図3に記載した排出側)を筐体前側といい、排出トレイ5と反対側(図3に記載した供給側)を筐体後側といい、筐体前側から見て左側を筐体左側といい、右側を筐体右側と言う。従って、図7の左右方向が筐体前後方向となり、図7の紙面と垂直な方向が筐体左右方向となる。この筐体左右方向は、前記手差トレイ81にセットされ且つ搬送されるシートペーパーP1の幅方向、及びロールペーパー収容部1に収容され且つ搬送されるロールペーパーP2の幅方向と一致する。
前記プリント部2は、プリントペーパーP1,P2に対してインクを吐出して画像を形成するプリントヘッドH(図2〜図4及び図7参照)を備えている。このプリントヘッドHは、プリントペーパーP1,P2の幅方向(筐体左右方向)と一致する主走査方向X(図3参照)に延びるレール30に沿って移動可能に構成されている。具体的には、駆動モータ32の回転力がプーリを介して駆動ベルト31に伝達され、駆動ベルト31の回転量に応じてプリントヘッドHが主走査方向Xに移動するようになっている。
また、プリントヘッドHは、主走査方向Xと垂直であってプリントペーパーP1,P2の移動方向(筐体前後方向)と一致する副走査方向Y(図3参照)に並ぶ2つのヘッドユニット38(図7参照)を有しており、これら2つのヘッドユニット38に設けられているインク吐出ノズル(図示省略)からインクを吐出することで、プリントペーパーP1,P2に対して所定の画像を印刷できるようになっている。
前記インク貯留部3は、それぞれ、インクジェットプリンタAの左右両側に配置された箱状のケース61(図4参照)を備えており、該ケース61内には、互いに色相の異なるインクが封入された7つのインクカートリッジ62が着脱可能に収容されている(図4では、左側に3つ右側に4つのカートリッジが収容されている)。従って、これらのインクカートリッジ62をケース61から着脱することにより、使用中又は使用済みのものを新しいものに交換できるようになっている。なお、これらのインクカートリッジ62にはそれぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、レッド(R)、バイオレット(V)及びクリア(CL:透明)の各インクが封入されている。
また、前記インクジェットプリンタAの排出側から見て左側で、前記インク貯留部3とプリント部2との間の高さ位置には、インクカートリッジ62から供給されるインクを一時的に貯留するためのサブタンク52(図4及び図5参照)が設けられている。そして、これらのサブタンク52は、前記プリント部2のプリントヘッドHに繋がっていて、該プリントヘッドHのノズルからインクを吐出する際の負圧によってサブタンク52内のインクがプリントヘッドHへ供給されるようになっている。
−ペーパー搬送機構−
図7に示すように、インクジェットプリンタAには、前記ロールペーパー収容部1からロールペーパーP2を引き出して所定のペーパー搬送経路に沿って搬送するペーパー搬送機構が設けられている。このペーパー搬送機構は、前記ペーパー搬送経路を構成すべく、ロールペーパーP2を供給する供給ユニットU1から順に、供給ユニットU1、プリントユニットU2、カッターユニットU3、乾燥ユニットU6及び排出ユニットU4を備えており、プリント部2に配設されたプリントユニットU2のペーパー搬送経路上に位置するプリントペーパーP1,P2のプリント面に対して画像データの印刷が行われるようになっている。
なお、本実施形態では、プリントユニットU2に対して、供給ユニットU1からロールペーパーP2を供給する以外にも、手差トレイ81からシートペーパーP1を引き込んでプリント部2へと搬送供給できるように構成された手差し供給ユニットU5も備えている。
前記ペーパー搬送機構は、ロールペーパーP2への印刷時には、ロールペーパー収容部1にセットされたロールペーパーP2を、供給ユニットU1によってプリントユニットU2に搬送供給し、それから、その供給されたロールペーパーP2をプリントユニットU2によって搬送しながらプリントヘッドHにより画像データの印刷を行う。そして、印刷されたロールペーパーP2をカッターユニットU3に搬送して該カッターユニットU3で所定のプリントサイズに切断した後、乾燥ユニットU6でロールペーパーP2を乾燥させ、排出ユニットU4で排出トレイ5へ送り出す。
また、前記ペーパー搬送機構は、シートペーパーP1への印刷時には、手差トレイ81にセットされたシートペーパーP1を、手差し供給ユニットU5によってプリントユニットU2に搬送供給し、その後は、前記ロールペーパーP2と同様である。但し、シートペーパーP1の場合には、通常、カッターユニットU3で切断しない。
前記手差し供給ユニットU5は、シートペーパーP1をプリント部2に導くためのローラユニット200を備えている。このローラユニット200は、駆動ローラ202と従動ローラ201とを備えている。そして、手差し供給ユニットU5は、前記駆動ローラ202を回転駆動させることにより、シートペーパーP1を手差トレイ81からプリンタ本体部90内へと導く。
前記供給ユニットU1は、ロールペーパー収容部1内にロールペーパーP2をロール状に巻いて収容するための巻芯ローラ21と、該巻芯ローラ21から引き出されたロールペーパーP2の幅方向の位置決めを行うための幅規制ローラ22と、後述する閉塞ローラ23と、図示しない電動モータによって、ロールペーパーP2を搬送するように回転駆動される搬送駆動ローラ24と、該搬送駆動ローラ24に対向配置され、搬送駆動ローラ24との間にロールペーパーP2を挟持するように搬送駆動ローラ24に圧着される2つの圧着ローラ25とを備えている。
そして、供給ユニットU1は、搬送駆動ローラ24の回転駆動によって、ロールペーパーP2をロールペーパー収容部1から引き出してプリント部2側へ搬送するように構成されている。なお、本実施形態では、幅規制ローラ22を設けているが、この代わりに幅規制用のガイドを設けるようにしてもよい。
前記閉塞ローラ23は、ロールペーパー収容部1の気密性を確保してロールペーパー収容部1内が低湿度状態にならないようにするために設けられたものである。すなわち、ロールペーパー収容部1を区画形成する壁の一部には、ロールペーパーP2を筐体6内部におけるロールペーパー収容部1の外側(つまりプリント部2側)に導出するためのペーパー導出開口部9を形成する必要がある。このペーパー導出開口部9が開放されたままでは、ロールペーパー収容部1の気密性を確保することができない。そこで、ペーパー導出開口部9に、該ペーパー導出開口部9をロールペーパーP2が通過可能に閉塞する閉塞ローラ23を設けている。
そして、前記閉塞ローラ23は、少なくとも外周部がスポンジ材等の発泡材料やゴム材等のような弾性変形可能な材料で構成されたものであって、ペーパー導出開口部9を通過するロールペーパーP2に対して、径方向内側に弾性変形した状態で接触して従動回転するようになっている。このとき、ロールペーパーP2は、閉塞ローラ23と反対側に設けた案内部材10に押し付けられる(この押付力はかなり小さい)。このことで、ロールペーパー収容部1の気密性を確保しつつ、ロールペーパーP2が閉塞ローラ23から抵抗をほとんど受けることなくペーパー導出開口部9を通過することができる。
一方、ロールペーパーP2がペーパー導出開口部9に存在しない状態では、閉塞ローラ23が前記案内部材10と接触しており、このときも、ロールペーパー収容部1の気密性が確保される。このように気密性が確保されたロールペーパー収容部1には、内部に水を収容し且つ上部が開口した容器13が設置され、この容器13内の水が水蒸気に気化することによってロールペーパー収容部1内が効率良く加湿される。
これにより、インクジェットプリンタA自体が長時間低湿度下に置かれた状態であっても、ロールペーパー収容部1内は適度の湿度(相対湿度30〜75%の範囲で使用可能。好ましくは40〜60%)に維持されて、ロールペーパーP2の幅方向中央部が幅方向両端部に対してプリント面側へ突出するようなカールの発生を防止することができる。
前記搬送駆動ローラ24は、図示しない電動モータによって、ロールペーパーP2をロールペーパー収容部1から引き出してプリント部2側へ搬送する正方向の回転と、該ロールペーパーP2をロールペーパー収容部1内へ戻す逆方向の回転とが可能なように構成されている。
これにより、プリント部2よりもペーパー搬送方向下流側のカッターユニットU3でロールペーパーP2の印刷済みの部分を所定サイズに切断した後、該切断後の長尺のロールペーパーP2を上流側に戻して該ロールペーパーP2の先頭から印刷を行ったり、切断後のロールペーパーP2をロールペーパー収容部1内に戻しておいて、手差し供給ユニットU5により単票状のシートペーパーP1をプリント部2に供給して印刷を行ったりすることができるようにしている。また、ロールペーパーP2を新たなものに交換する際にも、ロールペーパー収容部1の外側に引き出されているロールペーパーP2をロールペーパー収容部1内に戻すことができる。
前記プリントユニットU2は、プリントペーパーP1,P2を前記プリントヘッドHにより印刷を行うことが可能な位置に吸着保持するペーパー保持部D(図3及び図7参照)と、このペーパー保持部Dのペーパー搬送方向下流側に配設された圧着型のプリント搬送ローラ33とを備えている。なお、供給ユニットU1の搬送駆動ローラ24及び圧着ローラ25は、プリントユニットU2にも兼用されており、プリントペーパーP1,P2をプリントユニットU2において搬送する役割を果たす。
前記ペーパー保持部Dは、プリントペーパーP1,P2を支持する支持面34c(図3参照)と該支持面34cに開口する吸引用孔34a(図3参照)とを有するプラテン34と、前記プリントヘッドHによる印刷時に該支持面34c上のプリントペーパーP1,P2を、前記吸引用孔34aを介して吸引することで支持面34c上に吸着保持させる、ファンで構成された吸引装置35とを備えている。前記プリントヘッドHの2つのヘッドユニット38は、プラテン34の支持面34cの上側において、該支持面34cに対して僅かな隙間をあけて対向していて、その隙間を維持した状態で主走査方向Xに移動するようになっている。
前記プラテン34は、板状の部材からなり、該プラテン34の裏面(下面)側には、該プラテン34と共に空間を形成するケース体36が配設され、このケース体36の下側に前記吸引装置35が配設されている。そして、前記吸引用孔34aは、プラテン34の厚み方向に貫通してケース体36内の空間と連通し、この空間は、ケース体36の下部に設けた開口を介して吸引装置35の吸込み口と連通しており、吸引装置35の作動により吸引用孔34aを介してプラテン34の支持面34c側に負圧が生じ、このことでプリントペーパーP1,P2がプラテン34の支持面34c上に吸着保持されることになる。これにより、印刷時のプリントペーパーP1,P2の平面性を確保してプリント品質を向上させることが可能になる。
また、図3に示すように、プラテン34の支持面34cには、印刷時にインクの増粘を防止するためにプリントヘッドHにおけるヘッドユニット38のインク吐出ノズルから吐出される少量のインクを受け止めるフラッシング部37と、非印刷時のプリントヘッドHの待機位置に設けられて、インクの増粘防止のために該プリントヘッドHにおけるヘッドユニット38のインク吐出ノズルを覆うように構成されたキャップ部(図示省略)と、凹部34bとが設けられている。
前記フラッシング部37は、プラテン34に形成された開口部37a(図3参照)と、該プラテン34におけるフラッシング部37の下側に設けられ、該開口部37aに連通するような空間を形成するケース体(図示省略)とを備えており、該ケース体はインクジェットプリンタAの筐体前側下部に設けられた廃液タンク7(図2及び図7参照)に連通している。また、前記開口部37aには、インクを吸収可能なスポンジ状のインク吸収材37bが配設されていて、このインク吸収材37bに染み込んだインクも、フラッシング部37の下側に位置する前記ケース体内部の空間内に溜まるようになっている。これにより、フラッシング部37の開口部37aに向かって吐出されたインクは、前記ケース体内部の空間内に溜まった後に廃液タンク7へと導かれることになる。
なお、前記キャップ部については、特に図示しないが、キャップ部がプリントヘッドHの下面を覆っているときに、内部が負圧にされる空間が形成され、この空間内に前記インク吐出ノズルから微量のインクを吸い出すように構成されている。これにより、該インク吐出ノズルでインクが増粘することで吐出し難くなるのを防止することができる。
前記凹部34bは、プリントペーパーP1,P2の幅方向の端縁まで画像を印刷した縁なし印刷を行う際に、プリントヘッドH(ヘッドユニット38)より吐出したインクの一部が前記支持面34c上のプリントペーパーP1,P2の幅方向の端縁から外側に外れてはみ出したとしても、その外側に外れたインクによりプラテン34の支持面34cが汚れるのを防止するために設けられたものである。このため、凹部34bは、支持面34cにおいて該支持面34c上のプリントペーパーP1,P2の幅方向の端縁に対応する位置で且つ副走査方向Yにおける各ヘッドユニット38に対応する位置において、該端縁に沿って延びる(つまり副走査方向Yに延びる)ように形成されている。プリントペーパーP1,P2の幅方向の端縁は、左右両側にあり、本実施形態では、4種類の幅のプリントペーパーP1,P2に対応可能になっているため、1つのヘッドユニット38について、片側4つずつの合計8つの凹部34bが設けられている。
前記各凹部34b内には、前記プリントヘッドH(ヘッドユニット38)から吐出されるインクのうち支持面34c上のプリントペーパーP1,P2の幅方向の端縁から外側に外れたインクを吸収するスポンジ状のインク吸収材39(図9参照)が、該端縁に沿って延びるように嵌め込まれており、このインク吸収材39に吸収されたインクは、廃液タンク7に回収されるようになっている。このインク吸収材39については、後に詳細に説明する。
前記プリントヘッドHは、前述の如く、その下面(プラテン34と対向する面)に、多数のインク吐出ノズルが設けられたヘッドユニット38が副走査方向Yに2段に並んで配設されているが、ヘッドユニット38は2段である必要はなく、1段や3段以上であってもよい。
前記両ヘッドユニット38は同一構成であり、各々、主走査方向Xに配設された前記各色のインクを吐出するための7つのノズルアレイから構成されている。各ノズルアレイにおいて、前記インク吐出ノズルが副走査方向Yに列状に配設されている。これにより、各ヘッドユニット38は、単体でカラー画像を形成可能な構成とされている。そして、プリントペーパーP1,P2は、前記搬送駆動ローラ24により一定の単位搬送量で間欠的に(ステップ状に)副走査方向Yに搬送され、この間欠搬送時におけるプリントペーパーP1,P2の各停止時に、プリントヘッドHが主走査方向Xに一走査(一往動作又は一復動作)されて、この走査時に、主走査方向Xの各位置で、各ヘッドユニット38の各色のインク吐出ノズルからインクがプリントペーパーP1,P2のプリント面に対して同時に吐出される。つまり、プリントヘッドHの一走査後に、プリントペーパーP1,P2が単位搬送量だけ搬送され、その後、再びプリントヘッドHが一走査され、この動作が繰り返し行われて、所望の画像が印刷されることになる。ここで、本実施形態におけるプリントヘッドHのインク吐出のための構成としては、インクが充填された圧力室内の容積がピエゾ素子によって変化することで、圧力室に連通するインク吐出ノズルからインクを吐出する一般的なピエゾ方式のものを採用している。
前記カッターユニットU3は、ローラカッター41を備えていて、該ローラカッター41を回転させながらプリントペーパーP1,P2の長さ方向の所定位置で幅方向に移動させることで、該プリントペーパーP1,P2を所定のサイズ(長さ)に切断するように構成されている。前記ローラカッター41の下方には、切断によるプリントペーパーP1,P2の切り屑を回収するためのカッター屑回収箱65が配設されている。このカッター屑回収箱65は、作業者が取っ手66を持って筐体前側へスライドさせて筐体6の外部へ取り出すことができるようになっており、カッター屑回収箱65内に収容された切り屑を廃棄できるようになっている。なお、カッター屑回収箱65の筐体前側面は、透明なプラスチック材料で形成され、切り屑の収容状態が目視確認できるようになっている。
また、カッターユニットU3は、圧着型の搬送ローラ43により、プリントペーパーP1,P2を排出ユニットU4へと搬送するようになっている。なお、カッターユニットU3と排出ユニットU4との間には、裏面印字ユニット4が配設されており、この裏面印字ユニット4において、この部分を通過するプリントペーパーP1,P2の裏面(下面)に整理番号等が印字される。
前記排出ユニットU4は、プリントペーパーP1,P2を搬送して排出トレイ5へ排出するための2組の圧着型の排出ローラ46,46を有している。
前記乾燥ユニットU6は、図8に示すように、前記排出ユニットU4の2組の圧着型の排出ローラ46,46の間に設けられていて、プリントヘッドHによる印刷後のプリントペーパーP1,P2に乾燥風Wを吹き付けて、該プリントペーパーP1,P2に付着しているインク(プリントヘッドHから吐出されたインク)を乾燥させるものである。この乾燥ユニットU6は、筐体6の排出口47の上方近傍に形成された吸入口48から筐体6内に空気を吸入し、該吸入した空気を加熱して乾燥風Wとして送風するものである。この吸入口48には集塵フィルタ49が取り付けられ、空気中の塵埃が乾燥ユニットU6内に吸入されるのを阻止している。
前記乾燥ユニットU6は、プリントペーパーP1,P2の搬送経路上に設けられた乾燥室71と、この乾燥室71に乾燥風Wを送風する乾燥装置72とを備えている。この乾燥室71は、プリントペーパーP1,P2を挟んで対向する上側区画壁71aと下側区画壁71bとで区画され、乾燥装置72からプリントペーパーP1,P2に吹き付けられた乾燥風Wを滞留させる滞留空間を構成している。
前記乾燥装置72は、筐体6の吸入口48を介して外部から乾燥装置72内に空気を取り込むために筐体6の左右方向に間隔をあけて複数配置された吸入ファン73と、吸入ファン73で取り込んだ空気を加熱する加熱ヒータ74と、乾燥装置72の下端部に設けられペーパー搬送方向下流側に向かって開口して加熱ヒータ74で加熱された乾燥風Wをペーパー搬送方向下流側に吹き付ける排気ノズル部75と、乾燥装置72内の温度を検出して加熱ヒータ74を緊急停止させる安全サーモ76とを備えている。このように乾燥風Wがペーパー搬送方向下流側に向かって吹き付ける構成とすることで、プリントペーパーP1,P2に乾燥風Wが当たっている時間を長くすることができる。すなわち、乾燥風WをプリントペーパーP1,P2に対して垂直に吹き付けた場合には、乾燥装置72の排気ノズル部75の吹き出し口に対向する面にしか乾燥風Wが直接当たらないが、ペーパー搬送方向下流側に向かって乾燥風Wを吹き付けるようにすれば、ペーパー搬送方向下流側に移動中のプリントペーパーP1,P2に対しても乾燥風Wを直接吹き付けることができ、プリントペーパーP1,P2の乾燥時間を長く確保することができて効率的に乾燥することができる。
−インク供給系−
図5に示すように、前記インクジェットプリンタAのインク供給系は、インクジェットプリンタAの左右両側に位置するインク貯留部3のインクカートリッジ62内のインクを電磁弁50及び供給管路51を介してサブタンク52に供給し、このサブタンク52のインクをフレキシブル管路53を介してプリントヘッドHに送り出すように構成されている。
そして、前記インクカートリッジ62からサブタンク52までは、加圧ポンプ(図示省略)によってインクカートリッジ62内に供給される加圧空気によってインクが送り出される一方、該サブタンク52からプリントヘッドHまでは、プリントヘッドHのノズルからインクを吐出した際に圧力室内に生じる負圧によって、インクが流れることになる。
前記サブタンク52は、樹脂シート等の柔軟な素材を用いて袋状に形成されていて、色相が互いに異なる7種類のインクに対応して7つ備えられている。その7つのサブタンク52は、前記プリントヘッドHに対して適切な圧力でインクが供給されるように、該プリントヘッドHに対して所定の高さ位置に取り付けられている。
前述したように、インクカートリッジ62のインクは一旦サブタンク52内に貯留され、その後、サブタンク52からプリントヘッドHに供給されることになる。このため、印刷を中断することなくインクカートリッジ62を交換することができる。しかも、前記サブタンク52は、圧力ダンパとしての役割も果たすため、前記インクカートリッジ62で生じた圧力変動が直接、前記プリントヘッドHに伝わることを防止することができ、該プリントヘッドHに過大な圧力が作用してインク漏れ等が生じるのを防止することができる。
−インク吸収材−
次に、前記インク吸収材39について、図9を参照して説明する。
インク吸収材39は、前記プラテン34の支持面34cに形成された凹部34b内に、支持面34c上のプリントペーパーP1,P2の幅方向の端縁に沿って(つまり凹部34bに沿って)延びるように嵌め込まれている。このインク吸収材39における凹部34bの開口側に露出している露出面(上面)は、凹部34b内に位置しており、支持面34c上のプリントペーパーP1,P2の幅方向の端部の裏面に接触しないようになされている。そして、インク吸収材39の露出面におけるその幅方向一側(プラテン34の中央側)の部分は、支持面34c上のプリントペーパーP1,P2の幅方向の端部に覆われる一方、残りの部分は、該プリントペーパーP1,P2の幅方向の端縁から外側に外れている(尚、対応するプリントペーパーP1,P2とは異なる幅を有するプリントペーパーP1,P2の場合には、露出面の幅方向全体がプリントペーパーP1,P2に覆われるか、又は全体が覆われない)。前記露出面においてプリントペーパーP1,P2の幅方向の端縁から外側に外れた部分に、該端縁から外側に外れたインクが着弾することになる。
ここで、プリントペーパーP1,P2は、予め所定幅に裁断されたものであるが、そのプリントペーパーP1,P2(特にロールペーパーP2)の幅方向の端面(つまり裁断面)には、その裁断によりペーパー粉(特にインク受容層のシリカ粉)が付着しており、このペーパー粉が、プリントヘッドHから吐出されたインクによって前記端面から剥がされて、インクと共に露出面に付着する。インクはインク吸収材39に吸収されるが、ペーパー粉は露出面上に蓄積されていくことになる。
本実施形態では、前記露出面においてその幅方向の前記一側の端部(支持面34c上のプリントペーパーP1,P2の幅方向の端部に覆われる側の端部(図9に示す端部39a))を除く部分全体に、前記支持面34c上のプリントペーパーP1,P2の幅方向の端縁に沿って延びる窪み部39bが形成されている。この窪み部39b(特にプリントペーパーP1,P2の幅方向の端縁と対向する部分)に前記ペーパー粉が蓄積される。このペーパー粉の蓄積量は、インクジェットプリンタAの使用を重ねるに連れて多くなり、この蓄積量が多くなり過ぎると、ペーパー粉がプリントペーパーP1,P2の幅方向の端部に接触して該端部が汚れるので、定期的にペーパー粉を取り除く必要がある。そのために、蓄積したペーパー粉の高さが、前記端部39aよりも高くならないと考えられる分の印刷を行う毎に(例えば所定個のロールペーパーP2に印刷を行う毎に)、筐体6の外部に設けた表示部(図示せず)に、ペーパー粉を取り除くようにメッセージを出力する。そして、オペレータがその表示を視認してペーパー粉を取り除く作業を行うことになる。
そして、本実施形態では、前記窪み部39bにペーパー粉を蓄積させるようにしているので、多量のペーパー粉を蓄積することができ、ペーパー粉を取り除く頻度(つまり前記メッセージの出力頻度)を低減することができる。
ここで、前記端部39を窪み部39bと同じ高さにすると、前記吸引装置35による吸引力の影響によりプリントペーパーP1,P2の幅方向の端部が汚れるという問題が生じる。すなわち、前記支持面34c上のプリントペーパーP1,P2は、前記吸引装置35によって支持面34cに吸着保持されるが、プリントペーパーP1,P2の幅方向の端部では、支持面34cから僅かに浮き上がる可能性があり、この浮き上がった部分を通じて、インク吸収材39の露出面とプリントペーパーP1,P2の幅方向の端部(裏面)との間には、前記吸引装置35による吸引力が作用する。前記端部39aが窪み部39bと同じ高さである場合には、インク吸収材39の露出面とプリントペーパーP1,P2の幅方向の端部(裏面)との間に、プリントペーパーP1,P2の幅方向の端縁から外側に外れたインクや、該インクによりプリントペーパーP1,P2の幅方向の端面から剥がされたペーパー粉が、プリントペーパーP1,P2の幅方向の端部の方向へと導こうとする空気循環が生じ、この結果、プリントペーパーP1,P2の幅方向の端部(裏面)にインクやペーパー粉が付着する可能性が高くなる。
しかし、本実施形態では、前記端部39aの高さ位置を高くすることによって、該端部39aとプリントペーパーP1,P2の幅方向の端部(裏面)との距離を小さく(例えば0.5mm程度)しているので、前記のような空気循環は生じず、吸引装置35による吸引作用によりインクやペーパー粉がプリントペーパーP1,P2の幅方向の端部(裏面)に付着するようなことはなく、窪み部39bに蓄積される。
尚、窪み部39bの端部39a側の立壁は、上側に向かって端部39a側に傾斜しているが、これは、型でインク吸収材39を成形する際に型を抜き易くするためである。また、このような傾斜によって、ペーパー粉を窪み部39b側に落下し易くするようにすることもできる。
従って、本実施形態では、インク吸収材39の露出面において端部39a(支持面34c上のプリントペーパーP1,P2の幅方向の端部に覆われる側の端部)を除く部分全体に、プリントペーパーP1,P2の幅方向の端縁に沿って延びる窪み部39bを形成したので、吸引装置35による吸引作用によりインクやペーパー粉がプリントペーパーP1,P2の幅方向の端部(裏面)に付着するのを防止しつつ、ペーパー粉を取り除く頻度を低減してメンテナンス性を向上させることができる。
本発明の構成は、前記実施形態に限定されるものではなく、それ以外の種々の構成を包含するものである。
例えば、前記実施形態では、インク吸収材39の露出面において端部39aを除く部分全体に窪み部39bを形成したが、例えば図10に示すように、窪み部39bを、インク吸収材39の露出面において支持面34c上のプリントペーパーP1,P2の幅方向の端縁と対向する部分のみに形成するようにしてもよい。すなわち、窪み部39bは、インク吸収材39の露出面において端部39aを除く部分であって少なくとも支持面34c上のプリントペーパーP1,P2の幅方向の端縁と対向する部分に形成するようにすればよい。
本発明は、プラテンの支持面上に吸着保持したペーパーに対してインクを吐出して印刷を行うインクジェットプリンタに有用であり、特に縁なし印刷を行うインクジェットプリンタに有用である。
本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタの外観を示す斜視図である。 インクジェットプリンタの筐体内部の構成を示す斜視図である。 インクジェットプリンタの筐体内部の構成を示す平面図である。 インクジェットプリンタの筐体内部の構成を示す正面図である。 インクジェットプリンタの筐体内部の構成を示す左側面図である。 インクジェットプリンタの筐体内部の構成を示す背面図である。 プリントペーパーの搬送経路を示す、筐体左側から見た概略図である。 乾燥ユニットの構成を示す、筐体左側から見た断面図である。 図3のIX−IX線断面図である。 インク吸収材の他の形態を示す図9相当図である。
符号の説明
A インクジェットプリンタ
H プリントヘッド
P1 シートペーパー
P2 ロールペーパー
34 プラテン
34a 吸引用孔
34b 凹部
34c 支持面
35 吸引装置
39 インク吸収材
39a 露出面において支持面上のペーパーの幅方向の端部に覆われる側の端部
39b 窪み部

Claims (2)

  1. ペーパーを支持する支持面と該支持面に開口する吸引用孔とを有するプラテンと、該プラテンの支持面に対向し、該支持面上のペーパーに対してインクを吐出して印刷を行うプリントヘッドと、該プリントヘッドによる印刷時に該支持面上のペーパーを前記吸引用孔を介して吸引することで支持面上に吸着保持させる吸引装置とを備えたインクジェットプリンタであって、
    前記プラテンの支持面において該支持面上のペーパーの幅方向の端縁に対応する位置に、該端縁に沿って延びる凹部が形成され、
    前記凹部内に、前記プリントヘッドから吐出されるインクのうち前記支持面上のペーパーの幅方向の端縁から外側に外れたインクを吸収するインク吸収材が、該端縁に沿って延びるように嵌め込まれており、
    前記インク吸収材における前記凹部の開口側に露出している露出面が、該凹部内に位置し、
    前記露出面におけるその幅方向一側の部分は、前記支持面上のペーパーの幅方向の端部に覆われる一方、残りの部分は、該ペーパーの幅方向の端縁から外側に外れており、
    前記露出面においてその幅方向の前記一側の端部を除く部分であって少なくとも前記支持面上のペーパーの幅方向の端縁と対向する部分に、該端縁に沿って延びる窪み部が形成されていることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 請求項1記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記窪み部は、前記露出面においてその幅方向の前記一側の端部を除く部分全体に形成されていることを特徴とするインクジェットプリンタ。
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