JP2009044026A - 半導体レーザ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体レーザ素子で発生した熱を、効率よく逃がす。
【解決手段】半導体レーザ素子10とサブマウント11は接合し、サブマウント11と接ヒートシンク12は接合し、ヒートシンク12の側面部にフランジ14があり、ヒートシンク12はフランジ14の中心穴を通り、且つフランジ14の下面側に突き出し、フランジ下面側14に突き出た部分は、ペルチェ素子220と接触し、更に、フランジ下面にはレーザ駆動基板100、またレーザ駆動基板100の下面側に放熱部材200を設け、レーザ駆動基板100の中心にはスルーホール102があり、レーザ駆動基板100の上面部と下面部に伝熱部材101があり、スルーホール102を介し導通しており、伝熱部材101とペルチェ素子220は接触し、また伝熱部材101と放熱部材200が接触し、ヒートシンク12、ペルチェ素子220、スルーホール102、放熱部材220は同一軸上にあり固定される。
【選択図】図1a

Description

本発明は、光通信やレーザプリンタ等に用いられる半導体レーザ装置に関するものである。
半導体レーザ素子の高出力化や長寿命化を実現するためには、半導体レーザ素子の放熱性を向上させて、半導体レーザ素子自体の温度上昇を防止することが望まれている。半導体レーザ素子の放熱性向上を考慮した従来技術の一例として、図3に示す構造が挙げられる。
互いに分離された半導体レーザ部(後に記載する図1bの9に相当するもの)が、GaAsからなる半導体基板の主面にあり、半導体レーザ部9が並んで配置された半導体レーザ素子10は、その半導体基板の主面側を下にしてサブマウント11の主面の素子搭載領域上に搭載される。サブマウント11は、それぞれの半導体レーザ部9の電極と対向した位置に複数の電極が配置された搭載領域が形成されている。そして、その複数の電極のそれぞれの主面上には半田層が形成される。つまり、サブマウント11の半導体レーザ素子10搭載領域上に配置された複数の電極のそれぞれには、半田層を介在して半導体レーザ部9の複数の電極がサブマウント11に配置された所定の対応する電極上に接続されている。
サブマウント11の半導体レーザ素子10搭載領域と異なる他の領域上には、ボンディングワイヤ31,32,33,34を接続するためのボンディングパッドが、ワイヤによってレーザ光が遮断されない位置に形成されている。それらが、ボンディングワイヤ31,32,33,34の他端側にフランジ14を貫通して設けられ、フランジ14とは電気的に分離された複数の端子18,19,20,21の一端側にそれぞれ接続することにより半導体レーザ素子10への通電を可能にしている。
サブマウント11は、ヒートシンク12と接合されており、また、サブマウント11とヒートシンク12は、半導体レーザ素子10の発熱を抑える役割を果たし、Cu,CuW,Ag等の熱伝導性の良い材質で作られている。更にヒートシンク12は、フランジ14とロウ付けで接合している。
そして、フォトディテクタ13が、レーザの光出力をモニタするため、半導体レーザ素子10の外部へのレーザ出射面とは反対側に搭載されている。フォトディテクタ13のコモン電極側となる電極面には、ボンディングワイヤ30の一端が接続されている。フォトディテクタ13のコモン電極面と反対側の面は、ヒートシンク12の一面に設置されている。フォトディテクタ13は、ヒートシンク12と半田ボンディングし、更に、ヒートシンク12と半導体レーザ素子10が導通するため、半導体レーザ素子10のコモン電極と導通する。一方、ボンディングワイヤ30のフォトディテクタ13のコモン電極面と接続されている反対側の一端は、フランジ14に接合する端子16に接続されている。また、端子16は、フランジ14とは電気的に絶縁されている。
また、フランジ14には端子17がロウ付けされている。この端子17は、フランジ14およびフランジ14と接続するヒートシンク12とを介し、ヒートシンク12の一面に接続するフォトディテクタ13と導通するようになっている。
なお、図3では省略したが、半導体レーザ素子10は、フランジ14に設置した封止用のキャップ(後に記載する図1aで15に相当するもの)によって被覆され、パッケージ内に気密封止される。
上記した従来の構造における先行技術文献には、以下の提案がなされている。
特許文献1(特開昭58−164285号公報)、特許文献2(特開平4−24978号公報)、特許文献3(特開平6−302912号公報)、特許文献4(特開平6−84555号公報)、特許文献5(実開平7−27177号公報)、特許文献6(特開平8−316567号公報)においては、フランジ中心に設けられた貫通孔をヒートシンクが通り、フランジの端面からヒートシンク部は突き出たような構成になっており、そのヒートシンクの突き出た部分が直接放熱器に接触することで半導体レーザ素子を放熱させたり、ヒートシンクの端面にリードを取り付けて、そのリードから放熱をさせる構成を提案している。
特許文献7(実開昭63−172143号公報)においては、半導体レーザ素子を板状のヒートシンクに取り付け、そのヒートシンクは、パッケージ下面より突出するように伸ばす構成にすることで、半導体レーザ素子の放熱を提案している。
特許文献8(特開平5−291693号公報)においては、ヒートシンクおよびフランジに貫通孔を設け、この貫通孔に、熱伝導バイパス経路となる熱伝導性の良い条材または線材からなるワイヤの一端を半田固定し、そのワイヤの他端をケースに設置することで、半導体レーザ素子の放熱のバイパス経路を設けた構成を提案している。
特開昭58−164285号公報 特開平4−24978号公報 特開平6−302912号公報 特開平6−84555号公報 実開平7−27177号公報 特開平8−316567号公報 実開昭63−172143号公報 特開平5−291693号公報
半導体レーザ素子は、電力を消費すると熱が発生し、この熱によって高温下にさらされれば、出力の低下や寿命の短期化が生じる。そのような課題に対し、半導体レーザ素子の高出力化及び長寿命化を実現するためには、半導体レーザ素子の発熱を抑えるため、放熱をよくする必要がある。そして上述した特許文献には様々な放熱方法が提案されている。
しかしながら特許文献1〜6記載の方法においては、半導体レーザ素子の発熱をヒートシンクから放熱する方法に関して、具体的に図示又は説明されておらず、放熱方法として有効的であるとはいい難い。
例えば、特許文献1〜3に記載された構成においては、外部放熱器に接触するだけなので、効率的な放熱が出来ない。その上、半導体レーザ素子のカソード、外部モニタ用ディテクタの一端およびコモンとなるリードが、ヒートシンク側から出ており、これを避けるように放熱器を設置するため、ヒートシンクとの接触面積や、放熱器の放熱面積が十分に取れない。
一方、特許文献4〜6記載では、ヒートシンクに直接リードを取り付けており、そのリード部から放熱を積極的に実施することが提案されているが、そのリード部は駆動基板に半田固定されており、この半田部から放熱が進むと、半田部から駆動基板の銅箔パターンに伝熱し、やがて熱は駆動基板の銅箔パターンを介して、駆動基板全体に伝わってしまう。
特許文献7記載の方法においては、平板を用いて直接放熱する場合、半導体レーザ素子と接合している平板自体の熱容量が小さく、外部までの熱抵抗も大きくなり、放熱性が決して良好であるとはいい難く、半導体レーザ素子の放熱には効果的ではない。
特許文献8記載の方法においては、リードを介してケースへ放熱を行う場合、リードの径は、一般的にφ1以下と断面積が小さいため、効率的な放熱が行われるとは限らない上に、ケース側に放熱することでケース自体も温度が上がり、半導体レーザ素子の放熱対策としては効果的であるとはいえない。
本発明の課題は、半導体レーザ素子から発生した熱を、如何に効率よく放熱するかということであり、このような課題を解決した半導体レーザ装置を提供することにある。
上記課題を達成するため本発明は、半導体レーザ素子はサブマウントと接合しており、また前記サブマウントは前記半導体レーザ素子と接合した面とは反対の面でヒートシンクと接合し、前記ヒートシンクの側面部にフランジがあり、且つ前記ヒートシンクは前記フランジの中心に設けられた貫通孔を互いに垂直になるように通り、且つ前記半導体レーザ素子および前記サブマウントが前記フランジの第1面側にくるように配置しており、一方前記フランジ第2面は前記ヒートシンクと分離した部分に複数個のリードを取り付けた半導体レーザ装置において、前記ヒートシンクのフランジ第2面側に突き出た部分はペルチェ素子の第1面と接触し、前記フランジ第2面側にはレーザ駆動基板があり、前記レーザ駆動基板の中心にはスルーホールを設け、前記伝熱部材は前記レーザ駆動基板の第1面側と第2面側に形成されており、前記スルーホールを介して前記伝熱部材の前記レーザ駆動基板の第1面側と第2面側は形成された部分はつながり、且つ導通しており、前記伝熱部材のレーザ駆動基板第1面側部分と、前記ペルチェ素子第2面は接触しており、前記伝熱部材のレーザ駆動基板第2面側部分には放熱部材が接触しており、前記ヒートシンク、前記ペルチェ素子、前記スルーホール、前記放熱部材は同一軸上にあり、且つ固定されていることを特徴としている。
更に、第2項記載の発明は、前記レーザ駆動基板の中心に設けた前記スルーホールの断面積は、前記ヒートシンクが前記フランジを通る際の断面積以下であることを防ぐことを特徴としている。
更に、第3項記載の発明は、前記レーザ駆動基板の中心に設け、前記スルーホールを通り、且つ前記ペルチェ素子および前記放熱部材に接触する、前記伝熱部材は、前記レーザ駆動基板上に設けられているレーザ駆動回路とは、完全に分離されていることを特徴としている。
更に、第4項記載の発明は、前記レーザ駆動基板の前記伝熱部材の周囲には、長穴形状の防熱穴が設けてあり、前記防熱穴は、前記伝熱部材からの熱が前記レーザ駆動基板上に設けられているレーザ駆動回路を介し、前記レーザ駆動基板に拡大することを特徴としている。
更に、第5項記載の発明は、前記半導体レーザ素子は、複数の半導体レーザ部を備えていることを特徴としている。
本発明によれば、半導体レーザ素子への熱影響が少なくなり、このことで半導体レーザ装置の高出力化や長寿命化を図ることが可能となる。
以下、本発明の一実施例について図面を参照して説明する。
図1aは本願発明の一実施例である半導体レーザ素子10をレーザ駆動基板に取り付けた断面図である。図1bは、本願発明の一実施例である半導体レーザ素子の拡大図である。図2は本願発明の一実施例であるレーザ駆動基板の外形図である。
半導体レーザ素子10は、色々な製品に光源として広く使われており、勿論プリンタにも使われている。そしてプリンタの高速・高密度化が進み、半導体レーザ素子10の半導体レーザ部9を複数並んで配置させることが進んでおり、トータルの光出力も大きくなってきている。このプリンタの高速・高密度化が進んでいるという事情を考慮し、プリンタに用いている半導体レーザ装置11は、高速変調が重要であるため、半導体レーザ素子10と駆動回路は、極力短い距離に設置するのが一般的であり、また、半導体レーザ素子10の半導体レーザ部9の配置数に応じた端子の数量が増えてきている。しかし、半導体レーザ素子10の放熱も考慮しなければならず、レーザ部の配置数増加に伴い、冷却構造も大きくなるため、半導体レーザ装置も大きくなる。
ここで本発明では、並んで配置された半導体レーザ部9の数は4とし、その中で半導体レーザ装置1の小型化と放熱向上によるレーザ特性の向上を図るため、スペースを抑えつつ、半導体レーザ素子10の発熱を効率よく冷却する以下のような構成とした。
互いに分離された半導体レーザ部9が、GaAsからなる半導体基板の主面にあり、半導体レーザ部9が並んで配置された半導体レーザ素子10は、その半導体基板の主面側を下にしてサブマウント11の主面の素子搭載領域上に搭載される。サブマウント11は、それぞれの半導体レーザ部9の電極と対向した位置に、複数の電極が配置された搭載領域が形成されている。そして、その複数の電極のそれぞれの主面上には半田層が形成される。つまり、サブマウント11の半導体レーザ素子10搭載領域上に配置された複数の電極のそれぞれには、半田層を介在して半導体レーザ部9の複数の電極がサブマウント11に配置された所定の対応する電極上に接続されている。
サブマウント11の半導体レーザ素子10搭載領域と異なる他の領域上には、ボンディングワイヤ31,32,33,34を接続するためのボンディングパッドが、ワイヤによってレーザ光が遮断されない位置に形成されている。それらが、ボンディングワイヤ31,32,33,34の他端側を半導体レーザ装置1のフランジ14を貫通して設けられ、フランジ14とは電気的に分離された複数の端子18,19,20,21の一端側にそれぞれ接続することにより半導体レーザ素子10への通電を可能にしている。更に、半導体レーザ装置1の端子16,17,18,19,20,21は、レーザ駆動回路が搭載されたレーザ駆動基板100の、図2に示す端子用スルーホール103,104,105,106,107,108に、それぞれ挿入され接続されている。そして、半導体レーザ素子10と駆動回路を、極力短い距離に設置し、半導体レーザの高速変調を可能にする必要がある。
サブマウント11は、ヒートシンク12と接合されており、また、サブマウント11とヒートシンク12は、半導体レーザ素子10の発熱を抑える役割を果たし、Cu,CuW,Ag等の熱伝導性の良い材質で作られている。更に、ヒートシンク12はフランジ14の中心に設けられた貫通孔をフランジ14に垂直になるように通っており、ヒートシンク12の周囲を取り囲むようにフランジ14が配置される。また、ヒートシンク12とフランジ14は、ロウ付けで接合している。
そして、フォトディテクタ13が、レーザの光出力をモニタするため、半導体レーザ素子10の外部へのレーザ出射面とは反対側に搭載されている。フォトディテクタ13のコモン電極側となる電極面には、ボンディングワイヤ30の一端が接続されている。フォトディテクタ13のコモン電極面と反対側の面は、ヒートシンク12の一面に設置されている。フォトディテクタ13は、ヒートシンク12と半田ボンディングし、更に、ヒートシンク12と半導体レーザ素子が導通するため、半導体レーザ素子10のコモン電極と導通する。一方、ボンディングワイヤ30のフォトディテクタ13のコモン電極面と接続されている反対側の一端は、フランジ14に接合する端子16に接続されている。また、端子16は、フランジ14とは電気的に絶縁されている。
また、フランジ14には端子17がロウ付けされている。この端子17は、フランジ14およびフランジ14と接続するヒートシンク12とを介し、ヒートシンク12の一面に接続するフォトディテクタ13と導通するようになっている。
なお、半導体レーザ素子10は、フランジ14に設置した封止用のキャップ15によって被覆され、パッケージ内に気密封止される。
半導体レーザ素子10とサブマウント11は、フランジ14の上面側に位置する。一方、フランジ14の下面側に突き出たヒートシンク12の一面は、ペルチェ素子220の上面と接触しており、ペルチェ素子220を使用する理由としては電気的に強制して冷却できるからである。このペルチェ素子220の導入によって、従来技術に比べると、より効率的で且つ確実に半導体レーザ素子10の放熱をすることが可能である。また、ヒートシンク12と接触しているペルチェ素子220の面の下面側は、レーザ駆動基板100に形成された伝熱部材101と接している。
この伝熱部材101は、伝熱性のよい金属部材であり、例えば、銅箔や銀箔、アルミ箔のような伝熱性の優れた金属箔で形成すればよい。伝熱部材101は、レーザ駆動基板100の上面側と下面側に形成されており、また、伝熱部材101の駆動基板の上面部と下面部は、レーザ駆動基板100の中心にあるスルーホール102を介し、電気的に導通する。スルーホール102は、ヒートシンク12より大きい断面積をしていると、ヒートシンク12からペルチェ素子220、ペルチェ素子220から伝熱部材101への伝熱性は問題ないものの、あまりにスルーホール102が大きいと、レーザ駆動基板100の強度が落ちたり、変形したりし易くなる。そのため、レーザ駆動基板100の中心にあるスルーホール102の大きさは、ヒートシンク12がフランジ14の中心穴を通る際の断面積以下であることが望ましい。
そして、ペルチェ素子220と接触する面は、伝熱部材101のレーザ駆動基板100上面側であり、更に、伝熱部材101のレーザ駆動基板100下面側は、櫛状になった放熱部材200と接している。放熱部材200は伝熱部材101と接する上面側は平面であり、下面側は櫛状になっている。そして、フランジ14の下面側に突き出たヒートシンク12の一面には、ネジ穴を設けている。そしてフランジ14の下面側に、上方からペルチェ素子220、レーザ駆動基板100および放熱部材200の順で配置されている、ネジ210を用いて固定されている。また、ここではヒートシンク12、ペルチェ素子220、レーザ駆動基板100の中心にあるスルーホール102、および放熱部材200は同一軸上にある。
次に、半導体レーザ素子10で発生した熱を逃す仕組みについて説明する。発熱した半導体レーザ素子10の熱は、サブマウント11、ヒートシンク12を介して放熱し、更にヒートシンク12の一面と接触するペルチェ素子220にて冷却を行う。一方、ペルチェ素子220は、ヒートシンク12と接している面の反対の面が発熱しているので、レーザ駆動基板100に設けられた伝熱部材101、放熱部材200を介して冷却される。
従来の発明では、フランジ14の外周面が外装部230などに固定されて、フランジ14の外周面等を介し外装部230側に熱を逃がすことで、放熱を行っていたが、外装部230から半導体レーザ素子10までの距離が短く、その半導体レーザ素子10も高温になっているため、効率よく冷却できなかった。本発明は、ペルチェ素子220にて効率よく半導体レーザを冷却することが可能であると共に、そのペルチェ素子220のヒートシンク12と接している面の反対面が、レーザ駆動基板100の伝熱部材101と接しているため、効率よくペルチェ素子220の熱を逃がすことが可能である。接触面はネジ210でヒートシンク12、ペルチェ素子220、レーザ駆動基板100、放熱部材200を固定することで、確実に接触させることが可能となる。ネジ210を用いた理由として、簡単に取り付けや取り外しが可能であること、また半田付けのように、形成された半田部から熱が伝わっていくことがないからである。尚、伝熱部材101とレーザ駆動基板100を一体化することにより、レーザ駆動基板100の強度を向上させながらレーザ駆動基板100の伝熱抵抗を向上させ易くなる。
ここで、レーザ駆動基板100の伝熱部材101は、ペルチェ素子220の熱を受けるため熱くなる。この熱が伝熱部材101を介し、レーザ駆動基板100全体を熱くし、図2に示すように、レーザ駆動基板100に搭載されたレーザ駆動IC115,116,117,118にも熱が伝わり、ICが高温になることで、その機能が損なわれてしまう。そこで先ず、ペルチェ素子220と接触する伝熱部材101は、レーザ駆動基板100上に設けているレーザ駆動回路とは完全に分離する。また、フランジ14は鋼等の金属であることから熱伝導性も良好であるため、フランジ14とレーザ駆動基板100との距離があまりに近いと、レーザ駆動基板100上のレーザ駆動IC115,116,117,118がフランジ14からの輻射熱を受けることでも高温にさらされてしまう。従って、フランジ14とレーザ駆動基板100との距離は、レーザ駆動IC115,116,117,118が、フランジ14からの輻射熱を受けないように配置する必要がある。
一方、ペルチェ素子220から受けた伝熱部材101の熱は、レーザ駆動基板100へ伝わる。この伝熱部材101から伝わる熱を極力抑えるため、伝熱部材101の周囲に防熱穴109,110,111,112,113,114を設けている。防熱穴109,110,111,112,113,114を設けることで、レーザ駆動基板の基材部分が少なくなり、熱抵抗が増え、伝熱部材101の熱がレーザ駆動基板100全体に拡散にしないようにしている。防熱穴109,110,111,112,113,114は、図2で長穴になっているが、単純な丸を複数個設けても効果がある。
最終的に半導体レーザ素子10で発生した熱は、放熱部材200の櫛上の面より大気へ逃げていくことになる。ここに、冷却風を流すことで、更なる冷却が可能になる。また、放熱部材200の材料は、安価なAlなどを用いる。また、放熱部材200の表面にアルマイト処理を施せば、輻射性を向上させることが出来るため、更なる放熱性を向上させることが可能である。
なお、本発明に用いた半導体レーザ装置1は、並んで配置された半導体レーザ部9の数が4の場合について説明したが、並んで配置されたレーザ部9の数が増えても同様な構成を取ることで、本願の発明の効果を奏することが可能である。また、半導体レーザ素子10が一つの場合について説明したが、素子の数が増えることについても、同様な構成を取ることで、本願の発明の効果を奏することが可能である。
図1aは、本願発明の一実施例である半導体レーザ装置の断面図である。 図1bは、本願発明の一実施例である半導体レーザ素子の拡大図である。 図2は、本願発明の一実施例であるレーザ駆動基板の上面図である。 図3は、従来の半導体レーザの斜視図である。
符号の説明
1…半導体レーザ装置、9…半導体レーザ部、10…半導体レーザ素子、11…サブマウント、12…ヒートシンク、13…フォトディテクタ、14…フランジ、15…封止用キャップ、16,17,18,19,20,21…端子、30,31,32,33,34,35…ボンディングワイヤ、100…レーザ駆動基板、101…伝熱部材、102…スルーホール、103,104,105,106,107,108…端子用スルーホール、109,110,111,112,113,114…防熱穴、115,116,117,118…レーザ駆動IC、200…放熱部材、210…ネジ、220…ペルチェ素子、230…外装部。

Claims (5)

  1. 半導体レーザ素子はサブマウントと接合しており、また前記サブマウントは前記半導体レーザ素子と接合した面とは反対の面でヒートシンクと接合し、前記ヒートシンクの側面部にフランジがあり、且つ前記ヒートシンクは前記フランジの中心に設けられた貫通孔を互いに垂直になるように通り、且つ前記半導体レーザ素子および前記サブマウントが前記フランジの第1面側にくるように配置しており、一方前記フランジ第2面は前記ヒートシンクと分離した部分に複数個のリードを取り付けた半導体レーザ装置において、前記ヒートシンクのフランジ第2面側に突き出た部分はペルチェ素子の第1面と接触し、前記フランジ第2面側にはレーザ駆動基板があり、前記レーザ駆動基板の中心にはスルーホールを設け、前記伝熱部材は前記レーザ駆動基板の第1面側と第2面側に形成されており、前記スルーホールを介して前記伝熱部材の前記レーザ駆動基板の第1面側と第2面側は形成された部分はつながり、且つ導通しており、前記伝熱部材のレーザ駆動基板第1面側部分と、前記ペルチェ素子第2面は接触しており、前記伝熱部材のレーザ駆動基板第2面側部分には放熱部材が接触しており、前記ヒートシンク、前記ペルチェ素子、前記スルーホール、前記放熱部材は同一軸上にあり、且つ固定されていることを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 前記レーザ駆動基板の中心に設けた前記スルーホールの断面積は、前記ヒートシンクが前記フランジを通る際の断面積以下であることを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。
  3. 前記レーザ駆動基板の中心に設け、前記スルーホールを通り、且つ前記ペルチェ素子および前記放熱部材に接触する、前記伝熱部材は、前記レーザ駆動基板上に設けられているレーザ駆動回路とは、完全に分離されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体レーザ装置。
  4. 前記レーザ駆動基板の前記伝熱部材の周囲には、長穴形状の防熱穴が設けてあり、前記防熱穴は、前記伝熱部材からの熱が前記レーザ駆動基板上に設けられているレーザ駆動回路を介し、前記レーザ駆動基板に拡大することを防ぐことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体レーザ装置。
  5. 前記半導体レーザ素子は、複数の半導体レーザ部を備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の半導体レーザ装置。
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