しかし、上記した従来構成(特許文献1,2の組み合わせ構成)によると、板状体反転設備の部分から下手の板状体検査設備の部分における板状体の搬送は、ローラコンベヤ形式の搬送装置によって表面側を支持して行うことになり、この場合に、板状体(製品)の品質上、好まれないことが生じる恐れもある。すなわち、板状体の材質、板状体の製品としての使用目的、搬送装置における搬送用輪体(ローラ)の材質、搬送装置による搬送速度、下手の板状体検査設備に対向させるための搬送停止作用、などの条件によっては表面側に悪影響を及ぼす恐れがあり、これら条件に十分に注意する必要がある。また、搬送経路中に板状体反転設備を配設しなければならず、全体を大型化するとともに制御を複雑化している。
そこで本発明の請求項1記載の発明は、常に一方の面を支持して搬送しながらも、その一方の面(被支持面)の検査作業を能率的に行える板状体検査設備を提供することを目的としたものである。
前述した目的を達成するために、本発明の請求項1記載の板状体検査設備は、搬送装置による板状体の搬送経路中で、搬送経路の側方に設けられた目視検査部に対向する部分には、昇降動手段と反転動手段とが設けられ、前記昇降動手段は、搬送面の下方に位置される昇降体と、この昇降体に連動された昇降装置と、前記搬送面に対して出退動自在として昇降体に設けられた板状体持ち上げ体とにより構成され、前記反転動手段は、搬送面の上下に亘って位置されて搬送経路の幅方向に移動自在な移動体と、この移動体の下部に連動された横移動装置と、前記移動体の上部に、搬送経路方向に沿った横軸心の周りに回動自在に設けられた回動体と、この回動体の回動装置と、前記回動体が水平状姿勢のときに下面側に位置される板状体保持装置とにより構成され、前記回動装置は、板状体保持装置が搬送経路の搬送面に対向して位置される水平状姿勢と、板状体保持装置が搬送面に対して起立状に位置される傾斜状姿勢との間で回動体を回動すべく構成されていることを特徴としたものである。
したがって請求項1の発明によると、板状体を搬送装置に搬入させる前においては、昇降装置により昇降体を下降させ、板状体持ち上げ体を搬送面に対して退入動させている。また横移動装置を作動させることで、移動体を目視検査部から最も離れた位置に移動させている。そして回動装置の駆動によって、板状体保持装置が搬送面に対向して水平状姿勢となるように、回動体を回動させている。このような状態で、その下向き面が支持された状態で搬送装置に搬入させてきた板状体を、昇降動手段と板状体保持装置との間に位置させて停止させたのち、まず昇降動手段を作動させる。すなわち、昇降装置を作動させることで昇降体を上昇させ、板状体持ち上げ体を搬送面に対して突出動させることにより、搬送面で支持していた板状体を板状体持ち上げ体によって持ち上げる。
次いで、板状体を板状体保持装置により保持したのち、反転動手段の横移動装置と回動装置とを作動させる。すなわち、横移動装置の作動により移動体を目視検査部側へと接近移動させることで、板状体保持装置により保持している板状体を、目視検査部に向かって幅方向に移動させるとともに、回動装置の作動により回動体を横軸心の周りに上方へと回動させることで、板状体保持装置により保持している板状体を、水平状姿勢から傾斜状姿勢へと姿勢変更させ得る。これにより、板状体を目視検査部側へ最も接近させるとともに、その下向き面を上向き傾斜状姿勢へと姿勢変更し得る。
このようにして、板状体の下向き面を作業者が目視検査し易い姿勢(向き、角度)にした状態で、作業者によって下向き面に対する所期の目視検査を行って、板状体が不良品であるか良品であるかを判断する。そして検査終了後において、反転動手段を上述とは逆作動させて、板状体を搬送経路上に戻す。すなわち、横移動装置と回動装置とを逆作動して、板状体保持装置により保持している板状体を、目視検査部に対して幅方向で離間移動させるとともに、傾斜状姿勢から水平状姿勢へと姿勢変更させて、その下向き面を下向きとして昇降動手段の上方に位置させる。そして、昇降装置を作動させることで昇降体を上昇させ、搬送面に対して突出動させた板状体持ち上げ体を、板状体の下向き面に当接させる。
次いで、板状体保持装置による保持を開放したのち、昇降装置の作動で昇降体を下降させることで、板状体持ち上げ体を搬送面に対して退入動させ得、以て板状体を、その下向き面を介して搬送面上に戻し得る。その後に、搬送装置を駆動することで、板状体を搬出し得る。以上により、目視検査設備において板状体の下向き面の目視検査を終えるのであり、引き続いて次の板状体を搬送装置に搬入し得る。
また本発明の請求項2記載の板状体検査設備は、上記した請求項1記載の構成において、板状体保持装置は、幅方向で一対の上規制部材と、これら上規制部材を互いに接近離間動させる接近離間動装置と、回動自在な下規制部材とからなり、両上規制部材にはそれぞれ、板状体保持装置が水平状姿勢のときに下向きとなる規制受け面と、相対向される幅規制面とが形成されて、昇降動手段により持ち上げられた板状体の上向き面に規制受け面が対向自在に構成され、そして両下規制部材にはそれぞれ、回動により上向きとなったときに、昇降動手段により持ち上げられた板状体の下向き面に当接自在な規制押し上げ面が形成されていることを特徴としたものである。
したがって請求項2の発明によると、板状体を搬送装置に搬入させる前で板状体保持装置が搬送面に対向して水平状姿勢のときにおいては、上規制部材を互いに最も離間した位置へと移動させるとともに、下規制部材を下方かつ外側へと回動させて上規制部材の下方を開放させている。そして、板状体を板状体持ち上げ体によって持ち上げたのち、接近離間動装置を駆動して両上規制部材を互いに接近移動させる。この接近移動は、板状体の寸法情報(サイズ情報)に基づいて制御し得、以て板状体の側面に幅規制面が当接する前に停止し得る。次いで、下規制部材を上方かつ内側へと回動させて、昇降動手段により持ち上げた板状体の下向き面に規制押し上げ面を下方から当接させる。そして、昇降装置を逆作動して昇降体を下降させ、板状体持ち上げ体を搬送面に対して退入動させることにより、板状体を板状体保持装置により保持し得る。
所期の目視検査を行ったのち、裏面検査設備を逆作動させて、板状体保持装置により保持している板状体を、その下向き面を下向きとして昇降動手段の上方に位置させる。そして、昇降装置を作動して昇降体を上昇させることで、搬送面に対して突出動させた板状体持ち上げ体を、板状体の下向き面に当接させる。次いで、下規制部材を下方かつ外側へと回動させて板状体の下方を開放させたのち、接近離間動装置を逆駆動して上規制部材を互いに最も離間した位置へと移動させる。そして昇降装置を逆作動させることで、昇降体を下降させて板状体持ち上げ体を搬送面に対して退入動させ得、以て板状体を、その下向き面を介して搬送面上に戻し得る。
上述の動作によって、異なるサイズの板状体も同様にして取り扱えるものであり、その際に上規制部材の移動量が自動的に調整される。なお、板状体が幅方向において位置ずれした状態で搬送されたのち、昇降動手段の上方に停止していたとき、互いに接近移動してきた上規制部材のうち、位置ずれした側の上規制部材の幅規制面を板状体の側面に当接させて、幅方向に移動させることになる。
そして本発明の請求項3記載の板状体検査設備は、上記した請求項1または2記載の構成において、反転動手段は、板状体保持装置により板状体を保持したのち、移動体を介して板状体保持装置を目視検査部に向かって幅方向に移動させながら、回動体を介して板状体保持装置を水平状姿勢から傾斜状姿勢へと回動すべく構成されていることを特徴としたものである。
したがって請求項3の発明によると、反転動手段の横移動装置と回動装置とを同時状に作動制御して、板状体保持装置により保持している板状体を、目視検査部に向かって幅方向に移動させながら、水平状姿勢から傾斜状姿勢へと姿勢変更し得る。すなわち、横移動装置の作動によって移動体を目視検査部側へと接近移動させると同時に、回動装置の作動によって回動体を横軸心の周りに上方へと回動させる。これにより、板状体を目視検査部側へと接近移動させながら、その下向き面を下向き水平状姿勢から上向き傾斜状姿勢へと姿勢変更し得、以て板状体の姿勢変更と目視検査部側への接近動とを能率良く行える。
そして所期の目視検査の終了によって、裏面検査設備を上述とは逆作動させて、板状体を搬送経路上に戻す。すなわち、反転動手段の横移動装置と回動装置とを同時状に逆作動制御して、板状体保持装置により保持している板状体を、目視検査部に対して幅方向に離間移動させながら、傾斜状姿勢から水平状姿勢へ向けて姿勢変更し得る。これにより板状体を、水平状姿勢へと姿勢変更させて、その下向き面を下向きとして昇降動手段の上方に位置させ得、以て板状体の姿勢変更と目視検査部からの離間動とを能率良く行える。
さらに本発明の請求項4記載の板状体検査設備は、上記した請求項1〜3のいずれか1項に記載の構成において、板状体は表面と裏面とが形成され、搬送装置により裏面が支持された状態で搬送され、反転動手段により傾斜状姿勢とされたとき、裏面が目視検査部に向けられるように構成されていることを特徴としたものである。
したがって請求項4の発明によると、板状体は、搬送装置により常に裏面を支持した状態で搬送し得、そして反転動手段によって、裏面を目視検査部に向けて傾斜状姿勢とし得る。
上記した本発明の請求項1によると、板状体を搬送装置に搬入させる前においては、昇降装置により昇降体を下降させて、板状体持ち上げ体を搬送面に対して退入動させている。また横移動装置を作動させることで、移動体を目視検査部から最も離れた位置に移動させている。そして回動装置の駆動によって、板状体保持装置が搬送面に対向して水平状姿勢となるように、回動体を回動させている。このような状態で、その下向き面が支持された状態で搬送装置に搬入させてきた板状体を、昇降動手段と板状体保持装置との間に位置させて停止させたのち、まず昇降動手段の昇降装置を作動させることで、昇降体を上昇させて板状体持ち上げ体を搬送面に対して突出動でき、これにより、搬送面で支持していた板状体を板状体持ち上げ体によって持ち上げることができる。
次いで、板状体を板状体保持装置により保持したのち、横移動装置の作動により移動体を目視検査部側へと接近移動させることで、板状体を目視検査部に向かって幅方向に移動できるとともに、回動装置の作動により回動体を横軸心の周りに上方へと回動させることで、板状体を水平状姿勢から傾斜状姿勢へと姿勢変更できる。これにより、板状体を目視検査部側へ最も接近できるとともに、その下向き面を上向き傾斜状姿勢へと姿勢変更できる。
このようにして、板状体の下向き面を作業者が目視検査し易い姿勢(向き、角度)にした状態で、作業者によって下向き面に対する所期の目視検査を行って、板状体が不良品であるか良品であるかを判断できる。そして検査終了後において、反転動手段を上述とは逆作動させて、板状体を搬送経路上に戻すことができる。すなわち、横移動装置と回動装置とを逆作動して、板状体保持装置により保持している板状体を、目視検査部に対して幅方向で離間移動できるとともに、傾斜状姿勢から水平状姿勢へと姿勢変更させて、その下向き面を下向きとして昇降動手段の上方に位置できる。そして、昇降装置を作動させることで昇降体を上昇でき、搬送面に対して突出動させた板状体持ち上げ体を、板状体の下向き面に当接できる。
次いで、板状体保持装置による保持を開放したのち、昇降装置の作動で昇降体を下降させることで、板状体持ち上げ体を搬送面に対して退入動でき、以て板状体を、その下向き面を介して搬送面上に戻すことができる。その後に、搬送装置を駆動することで、板状体を搬出できる。以上により、目視検査設備において板状体の下向き面の目視検査を終えるのであり、引き続いて次の板状体を搬送装置に搬入できる。
このように板状体を、搬送経路上で常に一方の面を支持して搬送できながらも、搬送経路の全体を大型化することなく、また制御を複雑化することなく、その一方の面(被支持面)の検査作業を能率的に行うことができる。
また上記した本発明の請求項2によると、板状体を搬送装置に搬入させる前で板状体保持装置が搬送面に対向して水平状姿勢のときにおいては、上規制部材を互いに最も離間した位置へと移動できるとともに、下規制部材を下方かつ外側へと回動させて上規制部材の下方を開放できる。そして、板状体を板状体持ち上げ体によって持ち上げたのち、接近離間動装置を駆動して両上規制部材を互いに接近移動できる。この接近移動は、板状体の寸法情報(サイズ情報)に基づいて制御でき、以て板状体の側面に幅規制面が当接する前に停止できる。次いで、下規制部材を上方かつ内側へと回動させて、昇降動手段により持ち上げた板状体の下向き面に規制押し上げ面を下方から当接できる。そして、昇降装置を逆作動して昇降体を下降させ、板状体持ち上げ体を搬送面に対して退入動させることにより、板状体を板状体保持装置により保持できる。
所期の目視検査を行ったのち、裏面検査設備を逆作動させて、板状体保持装置により保持している板状体を、その下向き面を下向きとして昇降動手段の上方に位置できる。そして、昇降装置を作動して昇降体を上昇させることで、搬送面に対して突出動させた板状体持ち上げ体を、板状体の下向き面に当接できる。次いで、下規制部材を下方かつ外側へと回動させて板状体の下方を開放させたのち、接近離間動装置を逆駆動して上規制部材を互いに最も離間した位置へと移動できる。そして昇降装置を逆作動させることで、昇降体を下降させて板状体持ち上げ体を搬送面に対して退入動でき、以て板状体を、その下向き面を介して搬送面上に戻すことができる。
上述の動作によって、異なるサイズの板状体も同様にして取り扱うことができ、その際に上規制部材の移動量を自動的に調整できる。なお、板状体が幅方向において位置ずれした状態で搬送されたのち、昇降動手段の上方に停止していたとき、互いに接近移動してきた上規制部材のうち、位置ずれした側の上規制部材の幅規制面を板状体の側面に当接させて、幅方向に移動させることができ、以て幅方向の位置ずれを自動的に調整できる。
そして上記した本発明の請求項3によると、反転動手段の横移動装置と回動装置とを同時状に作動制御して、板状体保持装置により保持している板状体を、目視検査部に向かって幅方向に移動させながら、水平状姿勢から傾斜状姿勢へと姿勢変更できる。すなわち、横移動装置の作動によって移動体を目視検査部側へと接近移動できると同時に、回動装置の作動によって回動体を横軸心の周りに上方へと回動できる。これにより、板状体を目視検査部側へと接近移動させながら、その下向き面を下向き水平状姿勢から上向き傾斜状姿勢へと姿勢変更でき、以て板状体の姿勢変更と目視検査部側への接近動とを能率良く行うことができる。
そして所期の目視検査の終了によって、裏面検査設備を上述とは逆作動させて、板状体を搬送経路上に戻すことができる。すなわち、反転動手段の横移動装置と回動装置とを同時状に逆作動制御して、板状体保持装置により保持している板状体を、目視検査部に対して幅方向に離間移動させながら、傾斜状姿勢から水平状姿勢へ向けて姿勢変更できる。これにより板状体を、水平状姿勢へと姿勢変更させて、その下向き面を下向きとして昇降動手段の上方に位置でき、以て板状体の姿勢変更と目視検査部からの離間動とを能率良く行うことができる。
さらに上記した本発明の請求項4によると、板状体は、搬送装置により常に裏面を支持した状態で搬送でき、そして反転動手段によって、裏面を目視検査部に向けて傾斜状姿勢にできる。
[実施の形態1]
以下に、本発明の実施の形態を、ガラス基板の搬送に採用した状態として、図に基づいて説明する。ここでガラス基板は、たとえばPDP(プラズマディスプレイパネル)用で、図4に示すように、短寸ガラス基板(板状体の一例)Gaと、この短寸ガラス基板Gaに対して前後長さや左右幅が少し大きい中寸ガラス基板(板状体の一例)Gbと、この中寸ガラス基板Gbに対して前後長さや左右幅が少し大きい長寸ガラス基板(板状体の一例)Gcとが取り扱われるものとする。そしてガラス基板Ga,Gb,Gcには、表面GAと裏面GBとが形成されている。
図7において、ガラス基板Ga,Gb,Gcの搬送経路1は、複数の搬送装置2,3,10,5,7により形成され、その際に搬送装置3は表面目視検査部Aに対向し、搬送装置10は裏面目視検査部(目視検査部の一例)Bに対向して設けられている。そして、搬送装置3にはガラス基板Ga,Gb,Gcの表面検査設備4が設けられ、搬送装置10にはガラス基板Ga,Gb,Gcの裏面検査設備(板状体検査設備の一例)30が設けられ、搬送装置5には板状体取り出し設備6が設けられている。
前記搬送装置2,3,10,5,7は同様な構成であって、以下において搬送装置10を主として説明し、他の搬送装置2,3,5,7の説明は同一符号を付して省略する。すなわち図1〜図3において、搬送装置10は、たとえばローラコンベヤ形式であって、枠状本体11と、この枠状本体11上に配設された左右一対のコンベヤフレーム13と、コンベヤフレーム13の長さ方向の複数箇所において両コンベヤフレーム13間に配設される搬送体17群と、これら搬送体17群に回転力を付与する回転駆動手段20などから構成される。
前記枠状本体11は、左右一対の上部前後材11aと、これら上部前後材11aの前端間や後端間を連結する2本(複数本)の上部左右材11bと、上部前後材11aの各前後端下面から垂設される脚材11cと、左右の脚材11cの下端間を連結する下部左右材11dなどにより箱枠状に構成されている。そして下部の四隅部分には、調整自在な着地体12が設けられている。
前記コンベヤフレーム13の所定箇所、すなわち搬送体17を配設する複数箇所やテンション用案内輪体(後述する。)を配設する複数箇所、駆動部フレーム(後述する。)および反転用案内輪体(後述する。)を配設する複数箇所などには、左右方向の貫通孔が、それぞれ機械加工などにより直孔状に形成されている。このコンベヤフレーム13は、上部左右材11b間に亘ってそれぞれ載置され、そしてボルト・ナット(連結具の一例)14を介して連結されている。
前記搬送体17は、軸(ローラ軸)18と、この軸18の長さ方向の6箇所(複数箇所)に設けられた大径の搬送用輪体(ローラ)19とにより構成され、前記軸18の両端が、コンベヤフレーム13に形成された貫通孔に嵌め込みにより配置されたボールベアリング形式(またはローラベアリング形式)の軸受15に挿通されて、回転自在に支持されている。このようにして左右のコンベヤフレーム13間に多数の搬送体17が配設される。そして、搬送用輪体19群により搬送経路1の搬送面1Aが形成され、ガラス基板Ga,Gb,Gcは、搬送面1Aにより常に裏面(一方の被支持面)GBが支持された状態で搬送されるように構成されている。
コンベヤ幅方向の片側、すなわち軸18における他端側のコンベヤフレーム13の周辺に前記回転駆動手段20が配設されている。すなわち、軸18の他端にはそれぞれ受動輪体21が取り付けられ、そして受動輪体21間でかつ適宜の位置にはテンション用案内輪体22が配設されている。ここでテンション用案内輪体22は、前記貫通孔に挿通されるボルト・ナットなどを介してコンベヤフレーム13側に遊転自在に取り付けられている。さらに、他端側のコンベヤフレーム13の外面側には駆動部フレーム23が、コンベヤフレーム13に対して上下位置を調整自在として取り付けられている。この駆動部フレーム23には、減速機付きのモータなどからなる駆動部24が連結具を介して取り付けられるとともに、駆動部24からの出力軸には駆動用輪体25が設けられている。そして駆動部24の近くにおいてコンベヤフレーム13側には、前記貫通孔を挿通するボルト・ナットなどを介して一対の反転用案内輪体26が遊転自在に設けられている。
駆動用の無端ベルトなどからなる無端回動体27は、テンション用案内輪体22群に下方から掛けられることで、前記受動輪体21群に上方から当接自在に構成されるとともに、その当接により回転動力が伝達されるように構成されている。さらに無端回動体27は、両反転用案内輪体26に掛けられたのち、駆動用輪体25に掛けられることで、回動力が付与される構成になっている。すなわち搬送体17群は、回転駆動手段20の無端回動体27が受動輪体21群に上方から当接されることで駆動回転可能に構成されている。なお、少なくとも搬送経路1の方向の両端に位置される受動輪体21や、駆動用輪体25、反転用案内輪体26には、両側に鍔部が形成されており、以て無端回動体27の幅方向の位置ずれが防止されている。以上の21〜27などにより回転駆動手段20の一例が構成され、そして以上の11〜27などにより搬送装置10の一例が構成される。
図1〜図6、図8、図9において、前記搬送装置10によるガラス基板Ga,Gb,Gcの搬送経路1中で、搬送経路1の側方に設けられた裏面目視検査部Bに対向する部分には前記裏面検査設備30が設けられ、この裏面検査設備30は、昇降動手段41や反転動手段51などにより構成されている。ここで左右一対の上部前後材11aの下面には、下方への垂設部材31が設けられ、これら垂設部材31の下面間に、平面視で矩形状の設備ベース体32が、上下位置調整自在な複数の連結具(ボルト・ナット)33を介して連結されている。
前記昇降動手段41は、搬送面1Aの下方に位置される昇降体42と、この昇降体42に連動されたシリンダー装置(昇降装置の一例)46と、前記搬送面1Aに対して出退動自在として昇降体42に設けられた板状体持ち上げ体47などにより構成されている。すなわち、昇降体42は平面視で矩形状であって、搬送経路1の方向の両端部で下面側には連結部材43が設けられ、これら連結部材43から垂設された搬送経路1の幅方向1Wで一対の被ガイド体44が、設備ベース体32の外側面に設けられたガイド体45に昇降自在に案内されている。そして、ガイド体45側には上向きのシリンダー装置46が設けられ、このシリンダー装置46のピストンロッド46aが連結部材43に連結されている。前記板状体持ち上げ体47はロッド状であって、昇降体42の上面4箇所(上面複数箇所)から立設され、シリンダー装置46の伸縮動によって、搬送体17の間を通って搬送面1Aに対して出退動自在に構成されている。以上の42〜47などにより、昇降動手段41の一例が構成される。
前記反転動手段51は、搬送面1Aの上下に亘って位置されて搬送経路1の幅方向1Wに移動自在な移動体52と、この移動体52の下部に連動された横移動装置55と、前記移動体52の上部に、搬送経路方向に沿った横軸心63Aの周りに回動自在に設けられた回動体61と、この回動体61の回動装置65と、前記回動体61が水平状姿勢のときに下面61A側に位置される板状体保持装置71などにより構成されている。
すなわち前記移動体52は、設備ベース体32の上方に位置される横向き板部52aと、この横向き板部52aにおける搬送経路1の方向の両端から立設される縦向き板部52bとによって、幅方向1Wから見たときにU字状に形成されている。そして横向き板部52aの下面に設けられた筒状体(被ガイド体)53が、設備ベース体32上に設けられた幅方向1Wのガイドロッド(ガイド体)54に支持案内されることで、移動体52は幅方向1Wに移動自在に構成されている。その際に、筒状体53とガイドロッド54とからなるガイド機構は、搬送経路1の方向において一対(単数または複数)に設けられている。
また、前記移動体52の一対の縦向き板部52bを、搬送面1Aの上下に亘って位置させて幅方向1Wに移動させるために、両縦向き板部52bは、それぞれ搬送体17の間を通って搬送面1Aの上下に亘って位置されており、さらに昇降体42には、縦向き板部52bの幅方向1Wの移動を許す溝状の切り欠き部42Aが形成されている。
前記横移動装置55は、設備ベース体32の下面側に設けられるもので、幅方向1Wの両端部部分に遊転自在に設けられた反転用輪体56aと、幅方向1Wの中央部分に遊転自在に設けられた一対の案内用輪体56bと、これら案内用輪体56b間に正逆駆動装置(モータや減速機など)57を介して設けられた駆動用輪体56cと、各輪体56a,56b,56c間に亘って巻回された無端回動体(チェーンなど)58などによって構成されている。そして無端回動体58の所定箇所が、クランプ形式の連結部材59を介して移動体52の横向き板部52aに連結されている。
前記移動体52における両縦向き板部52bの上部それぞれには、裏面目視検査部Bに向けて突出される状態で軸受62が設けられ、これら軸受62間に、搬送経路1の方向に沿った横軸63が設けられている。前記回動体61は矩形板状であって、裏面目視検査部Bから離れた側でかつ搬送経路1の方向の両側面から上方に連設された一対のブラケット64が前記横軸63に外嵌固定されることで、搬送経路1の方向に沿った横軸心63Aの周りに回動自在に設けられる。前記回動装置65は、一方の縦向き板部52bの上部に設けられた正逆駆動自在なモータ66と、そのモータ軸が連動連結された減速部67などからなり、この減速部67に前記横軸63が連動連結されている。
したがって前記回動装置65の正逆駆動によって、板状体保持装置71が搬送経路1の搬送面1Aに対向して位置される水平状姿勢(図1参照)と、板状体保持装置71が搬送面1Aに対して起立状に位置される傾斜状姿勢(図15参照)との間で、回動体61を回動すべく構成される。
板状体保持装置71は、幅方向1Wで一対の上規制部材72と、これら上規制部材72を互いに接近離間動させる接近離間動装置81と、回動自在な下規制部材91などからなる。すなわち前記回動体61の下面61A側には、幅方向1Wに沿ったロッド状のガイド体73が両端支持部材74を介して設けられるとともに、このガイド体73は搬送経路1の方向の両端部分に振り分けて一対が配設されている。そして一対の上規制部材72は、その上面側に設けられた筒状の被ガイド体75が前記ガイド体73に外嵌されることで、互いに接近離間動自在に構成されている。ここで両上規制部材72にはそれぞれ、板状体保持装置71が水平状姿勢のときに下向きとなる規制受け面72Aと、相対向される幅規制面72Bとが形成されるように、横向きL字状に構成されている。そして、前記昇降動手段41により持ち上げられたガラス基板Ga,Gb,Gcの表面(上向き面)GAに規制受け面72Aが対向自在に構成されている。
前記接近離間動装置81は回動体61の下面61A側に設けられるもので、幅方向1Wの両端部部分に遊転自在に設けられた反転用輪体82と、幅方向1Wの中央部分に遊転自在に設けられた案内用輪体83と、この案内用輪体83の近くに正逆駆動装置(モータや減速機など)84を介して設けられた駆動用輪体85と、案内用輪体83と駆動用輪体85との間に位置調整具86を介して設けられたテンション用輪体87と、各輪体82,83,85,87間に亘って巻回された無端回動体(チェーンなど)88などによって構成されている。そして無端回動体88の所定箇所が、それぞれ連結部材89を介して上規制部材72側に連結されている。
前記下規制部材91は、幅方向1Wで一対の前記上規制部材72に対して、それぞれ搬送経路1の方向の外方位置で回動自在に設けられている。すなわち、上規制部材72の外方位置には、搬送経路1に沿った方向の回転軸92が設けられ、この回転軸92は、上規制部材72側からの軸受93に回転自在に支持されている。そして回転軸92の両端に前記下規制部材91の基端が連結されている。前記上規制部材72の上面側には、幅方向1Wに沿ったシリンダー装置94が配設され、そのシリンダー本体94aが、搬送経路1に沿った連結軸95を介して上規制部材72側に連結されている。そしてシリンダー装置94の外側に向いたピストンロッド94bの遊端に、前記回転軸92の中間部分から連設されたリンク体96の遊端が連結ピン97を介して相対回動自在に連結されている。
したがって、シリンダー装置94の伸縮動によりリンク体96を介して回転軸92を回転させることで、この回転軸92と一体の下規制部材91を回動し得る。その際に各下規制部材91にはそれぞれ、回動により上向きとなったときに、昇降動手段41により持ち上げられたガラス基板Ga,Gb,Gcの裏面(下向き面)GBに当接自在な規制押し上げ面91Aが形成されている。なお回動体61の下面61A側には、ガラス基板Ga,Gb,Gcの中央部分の撓みを防止するための吸着パッド99が設けられている。ここで吸着パッド99は、幅方向1Wの中央部分でかつ搬送経路1の方向の2箇所(単数箇所または複数箇所)に配設されている。
以上の72〜99などにより板状体保持装置71の一例が構成され、そして以上の52〜99などにより反転動手段51の一例が構成され、そして以上の31〜99などにより裏面検査設備30の一例が構成される。ここで裏面検査設備30の反転動手段51は、横移動装置55と回動装置65とを同時状に作動制御することによって、板状体保持装置71によりガラス基板Ga,Gb,Gcを保持したのち、移動体52を介して板状体保持装置71を裏面目視検査部Bに向かって幅方向1Wに移動させながら、回動体61を介して板状体保持装置71を水平状姿勢から傾斜状姿勢へと回動すべく構成されている。そしてガラス基板Ga,Gb,Gcは、反転動手段51により傾斜状姿勢とされたとき、裏面GBが裏面目視検査部Bに向けられるように構成されている。
以下に、上記した実施の形態1における作用を説明する。
図1〜図3、図7において、ガラス基板Ga,Gb,Gcは、複数の搬送装置2,3,10,5,7により形成した搬送経路1上で搬送し得る。すなわち、回転駆動手段20によって搬送体17群を回転駆動させることで、ガラス基板Ga,Gb,Gcを搬送経路1上で搬送し得、その際に搬送は、搬送面1Aにより裏面GBを支持した状態で行われる。そして、搬送装置3における表面検査設備4の部分において、ガラス基板Ga,Gb,Gcを持ち上げて傾斜させることで表面目視検査部Aの作業者は表面GA側を検査し得、次いで搬送装置10における裏面検査設備30の部分において、裏面目視検査部Bの作業者がガラス基板Ga,Gb,Gcの裏面GB側を検査したのち、搬送装置5における板状体取り出し設備6の部分において、両検査設備4,30の検査により不良品と判断されたガラス基板Ga,Gb,Gcを取り出し、また良品と判断されたガラス基板Ga,Gb,Gcを搬送装置7へ送り込む。
このような搬送経路1上での基本的な搬送状態において、以下において搬送装置10における裏面検査設備30の作用を、短寸ガラス基板Gaを取扱う状態として説明する。
すなわち、短寸ガラス基板Gaを搬送装置3から搬送装置10に搬入させる前において裏面検査設備30は、図1〜図3に示すように、昇降動手段41のシリンダー装置46を収縮動させることで昇降体42を下降させ、板状体持ち上げ体47群を搬送面1Aに対して退入動させている。また横移動装置55の正逆駆動装置57を駆動することで、移動体52を裏面目視検査部Bから最も離れた位置に移動させている。そして回動装置65の駆動によって、板状体保持装置71が搬送経路1の搬送面1Aに対向して位置した水平状姿勢となるように、回動体61を回動させている。さらに接近離間動装置81の正逆駆動装置84を駆動させ、上規制部材72を互いに最も離間した位置へと移動させて長寸ガラス基板Gcでも対応し得るようにするとともに、シリンダー装置94の収縮動により下規制部材91を下方かつ外側へと回動させて上規制部材72の下方を開放させている。
このような状態で、搬送装置10に搬入させてきた短寸ガラス基板Gaの前端を該当する検出部(図示せず。)により検出することで、正常搬入として、回転駆動手段20の駆動部24を停止させる。これにより図1〜図3、図8、図9に示すように、短寸ガラス基板Gaを昇降動手段41と板状体保持装置71との間に位置させた状態で、その搬送を停止し得る。
このようにして短寸ガラス基板Gaを停止させたのち、まず昇降動手段41を作動させる。すなわち、シリンダー装置46を伸展動させることで昇降体42を上昇させ、板状体持ち上げ体47群を搬送面1Aに対して突出動させている。これにより、図10の仮想線に示すように搬送面1Aで支持していた短寸ガラス基板Gaを、板状体持ち上げ体47群によって持ち上げ、以て図4の実線、図10の実線に示すように、その表面GAの中央部分が吸着パッド99に当接する状態で上昇を停止させる。
次いで、接近離間動装置81の正逆駆動装置84を駆動し、両上規制部材72を互いに接近するように移動させる。この接近移動は、ガラス基板の寸法情報(サイズ情報)に基づいて制御され、以て図4の仮想線、図11の実線に示すように、短寸ガラス基板Gaの側面に幅規制面72Bが当接する前に停止し得る。なお、短寸ガラス基板Gaが幅方向1Wにおいて位置ずれした状態で搬送されたのち、昇降動手段41の上方に停止されていたとき、接近移動してきた上規制部材72のうち、一方の上規制部材72の幅規制面72Bが短寸ガラス基板Gaの側面に当接して幅方向1Wに移動させることになるが、このとき短寸ガラス基板Gaの移動は、板状体持ち上げ体47群に対して裏面GBが摺動する状態で行われる。
次いで、シリンダー装置94の伸展動により下規制部材91を上方かつ内側へと回動させ、以て図4の仮想線、図12の実線に示すように、昇降動手段41により持ち上げた短寸ガラス基板Gaの裏面(下向き面)GBに規制押し上げ面91Aを下方から当接させる。そして、昇降動手段41を逆作動させる。すなわち、シリンダー装置46を収縮動させることで昇降体42を下降させ、板状体持ち上げ体47群を搬送面1Aに対して退入動させる。これにより、図4の仮想線、図13に示すように、短寸ガラス基板Gaを板状体保持装置71により保持し得る。
次いで、横移動装置55の正逆駆動装置57と回動装置65とを同時状に作動制御して、板状体保持装置71により保持している短寸ガラス基板Gaを、裏面目視検査部Bに向かって幅方向1Wに移動させながら、水平状姿勢から傾斜状姿勢へと姿勢変更させる。すなわち、横移動装置55の正逆駆動装置57を駆動によって、移動体52を裏面目視検査部B側へと接近移動させると同時に、回動装置65の駆動によって、回動体61を横軸心63Aの周りに上方へと回動させる。このような動作によって、図14に示すように、短寸ガラス基板Gaを裏面目視検査部B側へと接近移動させながら、その裏面GBを下向き水平状姿勢から斜め下向き傾斜状姿勢へと姿勢変更させたのち、図15に示すように、短寸ガラス基板Gaを裏面目視検査部B側へ最も接近させるとともに、その裏面GBを上向き傾斜状姿勢へと姿勢変更し得る。
これにより、短寸ガラス基板Gaの姿勢変更と裏面目視検査部B側への接近動とを能率良く行える。このようにして短寸ガラス基板Gaの裏面GBを作業者が目視検査し易い姿勢(向き、角度)にした状態で、作業者によって短寸ガラス基板Gaの裏面GBに対する所期の目視検査を行う。そして短寸ガラス基板Gaが、不良品であるか良品であるかを判断し、その判断結果に基づいて操作部を操作し、下手の板状体取り出し設備6を作動させるか否かを指示する。
そして検査終了によって、裏面検査設備30を上述とは逆作動させて、短寸ガラス基板Gaを搬送経路1上に戻す。すなわち、横移動装置55の正逆駆動装置57と回動装置65とを同時状に逆作動制御して、図15に示すように裏面GBを上向き傾斜状姿勢として板状体保持装置71により保持している短寸ガラス基板Gaを、裏面目視検査部Bに対して幅方向1Wに離間移動させながら、傾斜状姿勢から水平状姿勢へ向けて姿勢変更させる。これにより、図14に示すように斜め下向き傾斜状姿勢へと姿勢変更させたのち、図13に示すように水平状姿勢へと姿勢変更させて、その裏面GBを下向きとして昇降動手段41の上方に位置させる。そして、昇降動手段41のシリンダー装置46を伸展動させることで昇降体42を上昇させ、図12に示すように、搬送面1Aに対して突出動させた板状体持ち上げ体47群を、短寸ガラス基板Gaの裏面GBに当接させる。
次いで図11に示すように、シリンダー装置94の収縮動により下規制部材91を下方かつ外側へと回動させて短寸ガラス基板Gaの下方を開放させたのち、図10に示すように、正逆駆動装置84を駆動して上規制部材72を互いに最も離間した位置へと移動させる。そして昇降動手段41のシリンダー装置46を収縮動させることで、昇降体42を下降させて板状体持ち上げ体47群を搬送面1Aに対して退入動させ得、以て図1、図2に示すように、短寸ガラス基板Gaを、その裏面GBを介して搬送面1A上に戻し得る。その後に、搬送装置10における回転駆動手段20の駆動部24を駆動することで、短寸ガラス基板Gaを搬送装置5側へと搬出し得る。
以上により、裏面検査設備30において短寸ガラス基板Gaの裏面GBの目視検査を終えるのであり、引き続いて次の短寸ガラス基板Gaを搬送装置3から搬送装置10に搬入させる。なお、中寸ガラス板(板状体の一例)Gbや長寸ガラス板Gcも同様にして取り扱われるものであり、その際に上規制部材72の移動量が自動的に調整される。
上記した実施の形態1では、昇降動手段41の昇降装置としてシリンダー装置46を採用した形式が示されているが、これは螺子軸形式やラック・ピニオン形式などであってもよい。
上記した実施の形態1では、板状体持ち上げ体47として、昇降体42の上面4箇所からロッド体を立設した形式が示されているが、これは、プレート体を搬送体17の間を通って搬送面1Aに対して出退動自在に構成した形式などであってもよい。
上記した実施の形態1では、横移動装置55や接近離間動装置81として無端回動体59,88を採用した形式が示されているが、これはシリンダー装置を採用した形式、螺子軸形式、ラック・ピニオン形式などであってもよい。
上記した実施の形態1では、回動装置65としてモータ66と減速部67とからなる形式が示されているが、これはシリンダー装置とリンク体とからなる形式などであってもよい。
上記した実施の形態1では、板状体保持装置71として、幅方向1Wで一対の上規制部材72,72と、これら上規制部材72,72を互いに接近離間動させる接近離間動装置81と、回動自在な下規制部材91,91とからなる形式が示されているが、これは、たとえば1種類の板状体(ガラス基板)を取り扱う場合、接近離間動させることなく接近離間動装置81を省略した形式などであってもよい。また板状体保持装置71としては、接近動させたのちクランプ(挟持)する形式などであってもよい。
上記した実施の形態1では、短寸ガラス基板Gaを保持した板状体保持装置71を、裏面目視検査部Bに向かって幅方向1Wに移動させながら、同時状に水平状姿勢から傾斜状姿勢へと回動させているが、これは板状体保持装置71を、裏面目視検査部Bに向かって幅方向1Wに移動させたのち、水平状姿勢から傾斜状姿勢へと回動させる形式や、板状体保持装置71を、水平状姿勢から傾斜状姿勢へと回動させたのち、裏面目視検査部Bに向かって幅方向1Wに移動させる形式などであってもよく、これらも同様に、作業者にとって最も目視検査し易い状態に傾斜角度ならびに上昇位置として、所期の目視検査を行えることになる。
上記した実施の形態1では、短寸ガラス基板Ga,Gb,Gcには表面GAと裏面GBとが形成され、搬送装置10により裏面GBが支持された状態で搬送され、反転動手段51により傾斜状姿勢とされたとき、裏面GBが裏面目視検査部Bに向けられるように構成された形式が示されているが、これは両面とも表面の板状体で、搬送経路上で常に一方の面(表面)を支持して搬送しながらも、その一方の面(支持される表面)の検査作業を行う形式などであってもよい。
上記した実施の形態1では、板状体として異なる寸法の3種類のガラス基板Ga,Gb,Gcが示されているが、これは常に同じ寸法の1種類のガラス基板を取り扱う形式や、4種類以上のガラス基板を取り扱う形式などであってもよく、また板状体としては金属板や樹脂板などであってもよい。
上記した実施の形態1では、回動体61の下面61A側に、ガラス基板Ga,Gb,Gcの中央部分の撓みを防止するための吸着パッド99を設けた形式が示されているが、これは、吸着パッド99が省略された形式などであってもよい。