JP2009041609A - 高負荷伝動用vベルト - Google Patents

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公平 佐野
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Abstract

【課題】ベルトの走行による騒音を低減すると共に耐久性を向上させ、且つブロックの耐衝撃性を高める。
【解決手段】エンドレスに延びて環状に形成された少なくとも1つの張力帯10と、張力帯10のベルト長さ方向に所定ピッチで係止固定された複数のブロック20とを備え、複数のブロック20が、ベルト幅方向の両側端部にプーリに接する接触面30をそれぞれ有する高負荷伝動用VベルトBにおいて、複数のブロック20が、接触面30のベルト内側に連続して形成され、その接触面30に対してベルト幅方向の中央側へ傾斜した傾斜面31を有し、接触面30に対する傾斜面31の角度を、120度以上且つ140度以下とした。
【選択図】図3

Description

本発明は、高負荷伝動用Vベルトに関するものである。
近年、例えばコンバインやトラクタ等の農業用機械や自動車等における走行用変速装置として、変速時の操作性や燃料消費率の向上等を図る観点から、ベルト式無段変速装置の開発が進められている。ベルト式無断変速装置は、駆動軸及び従動軸に溝間隔が可変の変速プーリが取り付けられ、これら変速プーリにVベルトが巻き掛けられて構成されている。そうして、ベルト式無段変速装置は、変速プーリの溝間隔を変化させることにより、無段階に変速を行うようになっている。
このベルト式無段変速装置に巻き掛けるVベルトとして、エンドレスに延びて環状に形成された少なくとも1つの張力帯と、その張力帯のベルト長さ方向に所定ピッチで係止固定された複数のブロックとを備えた高負荷伝動用Vベルトが知られている。複数のブロックは、ベルト幅方向の両側端部である接触部に形成されてプーリに接する接触面をそれぞれ有している。
この高負荷伝動用Vベルトは、接触面がプーリ溝面に接触してプーリの回転力を受け、接触面によってブロックがプーリから受けた力を推力として張力帯に加えて伝動する。一般に、接触部は、プーリの回転力を推力として張力帯に効率的に伝えて伝動性を向上させる観点から、比較的高い弾性率の樹脂によって形成されている。
このようなVベルトは、ベルトがプーリに突入するときに、ベルトのピッチライン上に位置する張力帯はプーリ溝面に対してスリップすることなく突入するが、各ブロックは張力帯と同じ速度で突入するため、ブロックにおける張力帯よりもベルト内側の内側部と張力帯よりもベルト外側の外側部とでプーリ溝面に対して速度差が生じる。
すなわち、プーリの各部は、その回転中心からの距離が大きくなるほど周速度が大きくなるので、各ブロックは、内側部でベルト走行方向に対して後向きの力を受けると共に、外側部でベルト走行方向に対して前向きの力を受け、プーリ溝面に対してスリップすることによって接触面が摩耗していく。さらに、ブロックがプーリから出るときにも、突入時と同様にスリップが生じる。
一方、各ブロックの接触部は、通常、プーリ溝面に沿った溝深さ方向の長さがプーリ溝面に直交する方向において一定ではなく、ベルト幅方向の中央に向かって大きくなっているため、接触面がプーリ溝面との接触によって摩耗していくと、接触面の面積が大きくなる。そのことにより、ピッチラインから離れた位置にプーリ溝面に対する速度差が大きな接触面が新たに形成されて接触面積が増加するため、ベルトの走行による騒音が大きくなると共にベルトの耐久性が低下する。
これに対して、特許文献1のVベルトは、ブロックのベルト幅方向の両側に、プーリ溝面に直交する方向に延び、且つそのプーリ溝面に沿った溝深さ方向の長さが略一定となる突起部を設けて、この突起部の先端に接触面を形成している。そのことにより、ベルトの走行に伴ってブロックの接触面積が大きくなることを抑制している。
特開平10−176735号公報
しかし、プーリに巻き掛けられたVベルトは、ベルトの張力によってプーリ溝の深さ方向底部側へ引っ張られているため、接触部におけるベルト内側方向の角部(以下、内側角部ともいう)にはプーリから特に大きな負荷が加わる。したがって、内側角部は、初期形状が凸面状であっても、ベルトの走行に伴って接触面が摩耗されて角張りやすい。
特許文献1のVベルトであっても、ベルトの走行に伴って内側角部が角張った場合には、ブロックが少しでも傾いた状態でプーリに突入したり、プーリが傷む等によってプーリ溝面の角度が変化すると、ブロックがプーリに突入する際に生じる衝撃によって内側角部が欠けやすい結果、ベルトの寿命が低下する。
本発明は、斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ベルトの走行による騒音を低減すると共に耐久性を向上させ、且つブロックの耐衝撃性を高めることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、接触面のベルト内側に連続して形成された傾斜面の接触面に対する角度を120度以上且つ140度以下にした。
具体的に、本発明に係る高負荷伝動用Vベルトは、エンドレスに延びて環状に形成された少なくとも1つの張力帯と、上記張力帯のベルト長さ方向に所定ピッチで係止固定された複数のブロックとを備え、上記複数のブロックが、ベルト幅方向の両側端部にプーリに接する接触面をそれぞれ有する高負荷伝動用Vベルトであって、上記ブロックは、上記接触面のベルト内側に連続して形成され、該接触面に対してベルト幅方向の中央側へ傾斜した傾斜面を有し、上記接触面に対する上記傾斜面の角度は、120度以上且つ140度以下である。
上記傾斜面の角度は、130度以上且つ140度以下であることが好ましい。
上記複数のブロックは、ベルト幅方向の両側端部がフェノール系樹脂によってそれぞれ形成されていてもよい。
−作用−
仮に、接触面に対する傾斜面の角度が120度よりも小さい場合には、接触面を有するブロックの両側端部(接触部)におけるベルト内側方向の角部(内側角部)における強度が比較的低くなるため、ブロックが少しでも傾く等して接触面とプーリ溝面との角度関係に変化が生じた場合には、プーリへの突入時に生じる衝撃によって内側角部が欠けてしまいやすく、ブロックの耐衝撃性が低下する。
一方、仮に、接触面に対する傾斜面の角度が140度よりも大きい場合には、ブロックがベルト幅方向の中央に向かってベルト厚み方向に比較的大きく広がった形状となるため、ベルトの走行に伴う接触面の摩耗によってブロックのベルト内側に新たに形成される接触面の面積が比較的大きくなる。したがって、ピッチラインから離れた位置にプーリ溝面に対する速度差が大きな接触面が比較的大面積で新たに形成される結果、ベルトの走行による騒音が大きくなると共にベルトの耐久性が低下する。
そこで、本発明の高負荷伝動用Vベルトでは、接触面に対する傾斜面の角度を120度以上且つ140度以下にした。そのことにより、接触面の摩耗によってベルト内側方向に新たに接触面が形成されることが抑制されつつ、内側角部における強度が向上するため、ベルトの走行による騒音が低減されると共に耐久性が向上し、且つブロックの耐衝撃性が高められる。
特に、傾斜面の角度が130度以上且つ140度以下である場合には、内側角部における強度がより向上するため、ブロックの耐衝撃性がさらに高められる。
本発明によれば、接触面に対する傾斜面の角度が120度以上且つ140度以下であるので、接触面の摩耗によってベルト内側方向に新たに接触面が形成されることを抑制でき、接触面を含むブロックの端部におけるベルト内側方向の角部の強度を向上させることができる。その結果、ベルトの走行による騒音を低減できると共に耐久性を向上させることができ、且つブロックの耐衝撃性を高めることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
《発明の実施形態1》
図1〜図3は、本発明の実施形態1を示している。図1は、本実施形態1の高負荷伝動用VベルトBの一部を概略的に示す斜視図である。図2は、ブロック20を概略的に示す正面図である。図3は、図2のA部分の拡大図である。
高負荷伝動用Vベルト(以下、単にVベルトともいう)Bは、図1に示すように、エンドレスに延びて環状に形成された一対の張力帯10と、一対の張力帯10のベルト長さ方向に所定ピッチで係止固定された複数のブロック20とを備えている。
上記一対の張力帯10は、ベルト長さ方向に互いに並んで延び、ベルト外側に配置された外ゴム層10aと、ベルト内側に配置された内ゴム層10bと、これら外ゴム層10aと内ゴム層10bとの間に配置された複数の心線11とをそれぞれ有している。
外ゴム層10aには、ベルト外側の表面に外帆布層(図示省略)が外ゴム層10aと一体に設けられている。一方、内ゴム層10bには、ベルト内側の表面に内帆布層(図示省略)が内ゴム層10bと一体に設けられている。外ゴム層10a及び内ゴム層10bは、例えばメタクリル酸亜鉛を混合した水素化ニトリルゴム(H−NBR)にアラミド繊維又はナイロン繊維等の短繊維を含む硬質ゴム材料等によって形成されている。
複数の心線11は、ベルト長さ方向に延びると共にベルト幅方向に所定の間隔で配置されている。各心線11は、例えばアラミド繊維等から形成され、比較的高い強度及び弾性率を有している。
この張力帯10のベルト外側の表面には、外側被噛合部として、ベルト長さ方向に所定の間隔で並ぶと共に、それぞれベルト幅方向に延びて断面凹字状をなす複数の外溝12が形成されている。一方、張力帯10のベルト内側の表面には、内側被噛合部として、それぞれベルト幅方向に延びて断面円弧状をなす複数の内溝13が形成されている。複数の内溝13は、ベルト厚み方向に外溝12にそれぞれ対向して所定の間隔で形成されている。
上記複数のブロック20は、図2に示すように、隣接するブロック20との対向面(正面)がそれぞれ略工字状に形成されている。また、各ブロック20は、ベルト外面を構成する外ビーム部(外側部)21と、ベルト内側を構成する内ビーム部(内側部)22と、これら外ビーム部21と内ビーム部22との間に配置されて外ビーム部21と内ビーム部22とを連結するセンターピラー部23とによりそれぞれ構成されている。
すなわち、外ビーム部21及び内ビーム部22は、それぞれベルト長さ方向に延び、ベルト幅方向の大きさがセンターピラー部23におけるベルト幅方向の大きさよりもそれぞれ大きい。センターピラー部23は、外ビーム部21におけるベルト幅方向の中央部と、内ビーム部22におけるベルト幅方向の中央部とを連結している。
そして、センターピラー部23におけるベルト幅方向の両側には、それぞれベルト幅方向の外側に開放され、外ビーム部21及び内ビーム部21により区画形成されたスリット状の一対の嵌合部24が設けられている。この一対の嵌合部24には、それぞれ上記張力帯10が圧入して嵌合している。
すなわち、嵌合部24には、外側噛合部として、ベルト外側の壁面に張力帯10の外溝12に噛合する突条の外突条部25が形成されている一方、内側噛合部として、ベルト内側の壁面に張力帯10の内溝13に噛合する突条の内突条部26が形成されている。これら外突条部25及び内突条部26は、ベルト厚み方向に対向して配置されている。そうして、外突条部25が外溝12に噛合すると共に内突条部26が内溝13に噛合することにより、複数のブロック20が張力帯10のベルト長さ方向にそれぞれ係止固定されている。
これら複数のブロック20は、補強部材27と、その補強部材27におけるベルト幅方向の両側に樹脂により形成された接触部28とをそれぞれ有している。すなわち、各ブロック20の両側端部は、接触部28によってそれぞれ構成されている。
複数のブロック20は、例えばインサート成形により、樹脂部材の内部に補強部材27がブロック20の略中央に埋め込まれてそれぞれ形成されている。つまり、各ブロック20は、例えばフェノール系樹脂等により形成された樹脂部29と、この樹脂部29に埋設された補強部材27とにより構成されている。補強部材27は、例えばアルミニウム合金等により形成されている。具体的には、補強部材27は、ブロック20と略同じ輪郭形状の略工字状をなしている。樹脂部29は、補強部材27の全面又は略全表面を覆うように形成されている。
上記フェノール系樹脂は、例えばノボラック、レゾール又はベンジリックエーテル型のフェノール系樹脂等であり、これらのフェノール系樹脂は変性又は未変性のいずれでもよい。変性フェノール系樹脂としては、例えばアルキル変性フェノール系樹脂、トールオイル変性フェノール系樹脂等が挙げられる。さらに好ましくは、カルドール等、すなわち、カシューオイル、カシューオイルに含まれているカルドール、アナカルド酸及びカルダノールの少なくとも1つで変性されたフェノール系樹脂等が挙げられる。また、上記フェノール系樹脂は、単独又は複数混合して使用することができる。特に、未変性フェノール系樹脂とカルドール等による変性フェノール系樹脂とを併用する場合には、両者の混合比率を適宜選択するとよい。
外ビーム部21及び内ビーム部22は、補強部材27におけるベルト幅方向の両側の表面全体が樹脂部29により覆われている。換言すると、複数のブロック20は、ベルト幅方向の両側端部(接触部28)が樹脂部29によって構成されている(つまり、フェノール系樹脂によって形成されている)。樹脂部29の弾性率は、例えば常温において9000MPa以上等である。
さらに、複数のブロック20は、接触部(ベルト幅方向の両端部)がプーリに接する接触面をそれぞれ有している。具体的には、複数のブロック20は、接触部28がベルト幅方向外側へ突出した突出部によって構成され、その突出部の先端面が接触面30となっている。そして、複数のブロック20は、図3に示すように、接触面30のベルト内側に連続して形成され、その接触面30に対してベルト幅方向の中央側へ傾斜した傾斜面31をそれぞれ有している。つまり、これら接触面30及び傾斜面31は、接触部28におけるベルト内側方向の角部(以下、内側角部ともいう)32を構成している。
ところで、仮に、接触面30に対する傾斜面31の角度αが120度よりも小さい場合には、内側角部32における強度が比較的低くなるため、ブロック20が少しでも傾く等して接触面30とプーリ溝面との角度関係に変化が生じた場合には、プーリへの突入時に生じる衝撃によって内側角部32が欠けてしまいやすく、ブロック20の耐衝撃性が低下する。
一方、仮に、接触面30に対する傾斜面31の角度αが140度よりも大きい場合には、ブロック20がベルト幅方向の中央に向かってベルト厚み方向に比較的大きく広がった形状となるため、ベルトの走行に伴う接触面30の摩耗によってブロック20のベルト内側に新たに形成される接触面30の面積が比較的大きくなる。したがって、ピッチラインから離れた位置にプーリ溝面に対する速度差が大きな接触面30が比較的大面積で新たに形成される結果、ベルトの走行による騒音が大きくなると共にベルトの耐久性が低下する。
このことから、本実施形態1のVベルトBは、接触面30に対する傾斜面31の角度αを、120度以上且つ140度以下にしている。さらに、この接触面30に対する傾斜面31の角度αは、内側角部32の強度をより向上させる観点から、130度以上且つ140度以下になっている。
また、外ビーム部21及び内ビーム部22は、ベルト外側の表面からベルト内側に向かってベルト幅方向の大きさが小さく形成されている。そして、外ビーム部21及び内ビーム部22は、それぞれ接触面30同士のなす角度(ベルト角度)βがVベルトBを巻き掛けるVプーリ(図示省略)のプーリ溝面が互いになす角度と同じに形成されている。
また、ブロック20は、ベルト長さ方向の一方の表面に突出して形成された凸部33と、ベルト長さ方向の他方の表面に形成され、隣接するブロック20の凸部33に係合する凹部(図示省略)とを有している。これら凹部及び凸部33は、センターピラー部23のピッチラインに形成されている。
上記凹部は、断面円弧状等に形成され、内径が底面側に向かうに連れて徐々に小さくなるテーパ状に形成されている。一方、上記凸部33は、断面円弧状に形成され、外径が先端側に向かうに連れて徐々に小さくなるテーパ状に形成されている。
VベルトBは、ベルト長さ方向に隣り合うブロック20の間において、一方のブロック20の凹部に他方にブロック20の凸部33が係合していることにより、各ブロック20のベルト厚み方向及びベルト幅方向への揺動が規制されるようになっている。こうして、高負荷伝動用VベルトBは、プーリの回転力をブロック20が接触面30で受けて推力として張力帯10に伝えることにより伝動を行うようになっている。
−実施形態1の効果−
したがって、この実施形態1によると、接触面30に対する傾斜面31の角度(内側角部32の角度)αが120度以上且つ140度以下であるので、接触面30の摩耗によってブロック20のベルト内側に新たに接触面30が形成されることを抑制でき、内側角部32の強度を向上させることができる。その結果、ベルトの走行による騒音を低減できると共に耐久性を向上させることができ、且つブロック20の耐衝撃性を高めることができる。
さらに、接触面30に対する傾斜面31の角度αが130度以上且つ140度以下であるため、内側角部32の強度をより向上させることができ、ブロック20の耐衝撃性をさらに高めることができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態1では、接触部28が突出した突出部によって構成されているとしたが、本発明はこれに限られず、接触部28が突出部によって構成されていなくてもよい。
上記実施形態1では、VベルトBが一対の張力帯10を備えているとしたが、本発明はこれに限られず、VベルトBは、少なくとも1つの張力帯10を備えていればよい。
上記実施形態1では、樹脂部29の弾性率が常温において9000MPa以上であるとしたが、本発明はこれに限られず、樹脂部29の弾性率は9000MPaよりも小さくてもよい。
《実施例》
(第1実施例)
本第1実施例では、上記実施形態1に示す構造を有する実施例1〜実施例4の高負荷伝動用VベルトBを形成して、各VベルトB又は各VベルトBのブロック20に対して、ブロック側圧強度性試験、騒音性試験及び高速耐久性試験をそれぞれ行った。
実施例1〜実施例4のVベルトBは、ベルト幅が25mmであると共にベルト長さが612mmである。また、各ベルトのベルト角度βは26度である。これら各ベルトの複数のブロック20は、厚みが2.95mmであり、厚さ2mmの補強部材27をインサート成形することによって形成した。各ブロック20はベルト長さ方向に3mmのピッチで配置した。これら実施例1〜実施例4は、接触面30に対する傾斜面31の角度(内側角部32の角度)αがそれぞれ異なり、その傾斜面31の角度は順に、120度、125度、130度、140度である。
また、上記実施例1〜実施例4に対する比較例として、これら実施例1〜実施例4とは接触面30に対する傾斜面31の角度αが異なる比較例1〜比較例3のVベルトを形成して、実施例1〜実施例4のVベルトBと同様の試験を行った。尚。以降では、比較例1〜比較例4のVベルトについても、理解しやすいように上記実施例1〜実施例4と同様の参照符号を用いて説明する。
比較例1〜比較例3のVベルトは、接触面30に対する傾斜面31の角度αがそれぞれ順に、103度、118度、145度であり、その他の構成については、上記実施例1〜実施例4のVベルトBと同様である。
次に、ブロック側圧強度性試験、騒音性試験及び高速耐久性試験について説明する。
ブロック側圧強度性試験では、側圧強度試験装置を用いて実施例1〜実施例4及び比較例1〜比較例3の各Vベルトにおけるブロック20の側圧強度についてそれぞれ測定した。
上記側圧強度試験装置は、図4に示すように、固定されたロードセル(図示省略)と、そのロードセルに一端が接続された柱状部51と、柱状部51の他端に接続された略コ字状の第1加圧部52と、第1加圧部52に係合する略逆コ字状の第2加圧部53と、この第2加圧部53にロードセルとは反対側に一端が接続された柱状部54とを備えている。
第1加圧部52と第2加圧部53との間には、ブロック20を配置させるためのブロック配置領域Sが設けられており、このブロック配置領域Sにブロック20を配置させた状態で、第2加圧部53をロードセルとは反対方向に引っ張る。そうして、ブロック20の両側面(接触面30)に対し、第1加圧部52及び第2加圧部53をそれぞれ当接させると共にこれら第1加圧部52及び第2加圧部53によって圧力を加えて、ブロック20に加えられた圧力をロードセルで測定するように構成されている。
第1加圧部52及び第2加圧部53は、ブロック20の接触面30に対するその接触面30に当接する面55,56の角度(以下、接触面当たり角度差という)を、それら接触面30に当接する面55,56が互いになす角度がベルト角度βよりも大きくなるように調節可能になっている。
すなわち、当接面当たり角度差が0.0度の状態は、第1加圧部52及び第2加圧部53が接触面30に当接する面55,56が互いになす角度がベルト角度βに等しく、当接面当たり角度が0.0度よりも大きい状態は、第1加圧部52及び第2加圧部53が接触面30に当接する面55,56が互いになす角度がベルト角度βよりも大きい状態である。したがって、当接面当たり角度が大きくなるほど、第1加圧部52及び第2加圧部53によって内側角部32がより大きく加圧される。
この側圧強度試験装置によってブロック20の接触部28が欠けるまでに接触面30に加えられた最大圧力をブロック側圧強度として測定した。ブロック側圧強度性試験は、常温環境下で、第2加圧部53を引っ張る速度を毎分0.5mmとして行い、接触面当たり角度差が、0.0度、0.5度、1.0度、1.5度、2.0度のそれぞれの状態においてブロック20の側圧強度を測定した。
騒音性試験は、各Vベルトを一対のプーリに巻き掛けて走行させ、300時間走行させた後にベルトの走行を止めてベルトを取り外し、騒音試験装置でベルト走行による騒音を計測した。また、各ベルトについて、ベルトを走行させる前にも予め騒音試験装置で騒音を測定した。図5(a)は騒音試験装置を側方から見た図であり、図5(b)は騒音試験装置を上側から見た図である。
騒音試験装置は、図5に示すように、VベルトBが巻き掛けられる駆動軸に設けられた直径130.64mmの駆動プーリ60と、従動軸に設けられた直径65.32mmの従動プーリ61とを有している。そして、これら両プーリ60,61に各Vベルトを巻き掛け、従動軸を駆動軸とは反対方向(図5(a)の63)へ移動させることによって従動軸の軸加重を3923Nとした状態で、駆動プーリ60を0〜3000rpmで回転させると共に従動プーリ61を0〜6000rpmで回転させてベルトを走行させる。図6(a)の65はベルトの走行方向を示している。このとき、駆動軸の中心から85mm離れると共にプーリの側方に100mm離れた位置でベルト走行による騒音を騒音計64で測定した。
高速耐久性試験は、図6に示すように、駆動プーリ70及び従動プーリ71に各Vベルトを巻き掛け、駆動軸を従動軸とは反対方向(図6の72)に移動させて駆動軸の軸加重を2246Nとした状態で各ベルトを350時間走行させ、各ベルトの走行可能時間を高速耐久寿命として測定した。図6の73はベルトの走行方向を示している。
この高速耐久性試験での駆動プーリ70のプーリ径は133.5mmであり、従動プーリ71のプーリ径は、61.4mmである。駆動プーリ70の回転数を5016rpmとし、駆動プーリ70のトルクを63.7N・mとした。また、試験中の雰囲気温度は、105℃〜120℃とした。
また、実施例1〜実施例4及び比較例1〜比較例3のVベルトについて、各ベルトを300時間走行させた後、接触面30におけるプーリ溝面に沿った溝深さ方向の長さの増大分(以下、接触面増大長さという)を測定した。
上述したブロック側圧強度性試験、騒音性試験及び高速耐久性試験を実施例1〜実施例4及び比較例1〜比較例3のVベルトについて行った結果と、これら各ベルトの接触面増大長さとを図7及び図8に示す。図7は、ブロック側圧強度性試験、騒音性試験及び高速耐久性試験の結果と、各ベルトの接触面増大長さを示す図である。図8は、ブロック側圧強度性試験の結果をグラフ化して示す図である。
比較例1及び比較例2のブロック20は、接触面増大長さが比較的小さいものの、ブロック側圧強度性試験におけるブロック側圧強度が、接触面当たり角度差が大きくなるほど比較的大きく低下した。また、比較例3については、接触面増大長さが比較的大きくなり、騒音性試験において他のVベルト(実施例1〜実施例4、比較例1及び比較例2)に比べて大きな騒音が計測された。さらに、高速耐久性試験においては、走行時間300時間でブロック20が破損に至った。
これに対して、実施例1〜実施例4のVベルトは、接触面増大長さが比較的小さく、ブロック側圧強度性試験においては、接触面当たり角度差が大きくなってもブロック側圧強度の低下が比較的小さかった。それに加えて、騒音性試験においては、走行前と走行後とで大きな差が計測されず、高速耐久性試験においても350時間に亘って問題なく走行した。
さらに、実施例3及び実施例4については、ブロック側圧強度性試験において、実施例1及び実施例2に比べて、接触面当たり角度差が大きくなったときのブロック側圧強度の低下が小さかった。
以上のことから、接触面30に対する傾斜面31の角度αを120度以上且つ140度以下にすることにより、ベルトの走行による騒音を低減できると共にベルトの耐久性を向上させることができ、且つブロック20の耐衝撃性を高めることができることがわかった。また、特に、接触面30に対する傾斜面31の角度αを130度以上且つ140度以下にすることによって、ブロック20の耐衝撃性をさらに高めることができることがわかった。
以上説明したように、本発明は、高負荷伝動用Vベルトについて有用であり、特に、ベルトの走行による騒音を低減すると共に耐久性を向上させ、且つブロックの耐衝撃性を高める場合に適している。
実施形態1の高負荷伝動用Vベルトの一部を概略的に示す斜視図である。 ブロックを概略的に示す正面図である。 図2のA部分の拡大図である。 側圧強度試験装置を概略的に示す図である。 騒音試験装置を概略的に示す図である。 高速耐久性試験装置を概略的に示す図である。 第1実施例で測定した各Vベルトのブロック側圧強度、騒音、高速耐久寿命及び接触面増大長さを示す図である。 接触面当たり角度差に対するブロック側圧強度の変化を示す図である。
符号の説明
B 高負荷伝動用Vベルト(Vベルト)
10 張力帯
20 ブロック
30 接触面
31 傾斜面

Claims (3)

  1. エンドレスに延びて環状に形成された少なくとも1つの張力帯と、
    上記張力帯のベルト長さ方向に所定ピッチで係止固定された複数のブロックとを備え、
    上記複数のブロックが、ベルト幅方向の両側端部にプーリに接する接触面をそれぞれ有する高負荷伝動用Vベルトであって、
    上記複数のブロックは、上記接触面のベルト内側に連続して形成され、該接触面に対してベルト幅方向の中央側へ傾斜した傾斜面をそれぞれ有し、
    上記接触面に対する上記傾斜面の角度は、120度以上且つ140度以下である
    ことを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。
  2. 請求項1において、
    上記傾斜面の角度は、130度以上且つ140度以下である
    ことを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。
  3. 請求項1において、
    上記複数のブロックは、ベルト幅方向の両側端部がフェノール系樹脂によってそれぞれ形成されている
    ことを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。
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