JP2009040985A - エポキシ基を有するノルボルネン単量体およびその重合体 - Google Patents
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Abstract
【課題】エポキシ基を含む新規ノルボルネン化合物およびその重合体を提供する。
【解決手段】本発明は、ディールス・アルダー(Diels-Alder)反応を利用したエポキシ基を有する新規ノルボルネン化合物の合成に係るものである。該化合物は高活性開環メタセシス重合の特徴を示し、分子量が制御可能でかつ分子量分布の狭いエポキシ基を有するノルボルネン材料を作り出すことができる。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、ディールス・アルダー(Diels-Alder)反応を利用したエポキシ基を有する新規ノルボルネン化合物の合成に係るものである。該化合物は高活性開環メタセシス重合の特徴を示し、分子量が制御可能でかつ分子量分布の狭いエポキシ基を有するノルボルネン材料を作り出すことができる。
【選択図】図1
Description
本発明はノルボルネン単量体およびその重合体に関し、特に、エポキシ基を有するノルボルネン単量体およびその重合体に関するものである。
ポリノルボルン(Polynorbonene)およびその誘導体は、開環メタセシス重合(Ring-opening Metathesis Polymerization,ROMP)により商業化された初めての製品であり、その優れた透明性、耐衝撃性、機械特性、加工性、および広い使用温度範囲のために、各種産業分野において広範かつ大量に使用がされている。よってかかる新規なポリマー材料の合成方法は重要性が増してきている。
オレフィンメタセシス重合はポリマー合成における極めて重要な手法であり、近年、シクロオレフィン開環メタセシス重合ならびに非環式ジエンおよびアルキンメタセシス重合がポリマー材料の合成においてとりわけ重要になっている。各種の新型触媒の開発に伴って、様々な官能基を有するポリマー材料の合成がますます頻繁に行われるようになり、それらは機能性ポリマー合成の重要な手法の1つになっている。有機金属触媒は、以前よりメタセシス重合に使用されている触媒であるが、官能基を有する単量体の重合に用いられる場合には制約があることが多い。
例えば、タングステン、チタニウムおよびルテニウムなどの金属は安定性と相溶性に優れ、水溶液中で重合反応を進行させることも可能である。例として、グラブス(Grubbs)が新規に開発したルテニウム触媒((Cl2Ru(CHPh)([PC6H11]3)2)はシクロオレフィン開環メタセシス重合に非常に有効であり、特に空気中にてある程度安定であるため、官能基を有する単量体の重合を進行させることができる。一般に、高重合速度および高分子量を達成できるようなメタセシス重合は、概してリビング重合(living polymerization)性を示す。シクロオレフィン誘導体を単量体として進行させる開環メタセシス重合に関しては、研究がますます活発になされており、側鎖型液晶、二段階(two step)合成トリブロック(triblock)共重合体、各種官能基を導入した重合体がその主たる研究対象である。官能基の導入は重合体に光電物性、生化学的活性などの特性を持たせる。
さて、近年におけるナノテクノロジーとナノマテリアルの重要性の高まりにより、開環メタセシス重合技術は特殊構造重合体の開発、両親媒性重合体の作製のみならず、自己組織化ナノ粒子材料の形成にも活用されている。オレフィンメタセシス(Olefin metathesis)はここ数年で注目度が高まってきた新規な炭素−炭素結合化合物の合成手法である。様々な新規触媒の開発と共にシクロオレフィンの精密メタセシス重合ならびに非環式ジエンおよびアルキンメタセシス重合の重要さが増している中で、機能性基を備えるノルボルネン誘導体により進行させる開環メタセシス重合は、新型機能性重合体を合成するための新たな手法となっている。また、各種官能基を持つポリマー合成材料の重要性が高まっているが、官能基の導入を利用すれば、重合体に光電物性、生化学的活性およびナノマテリアル特性を与え、重要な機能性ポリマー材料を作り出すことができる。ポリマー材料の性質は、ポリマーの構造、例えばポリマー材料のパフォーマンスに大きく関与する重合度、分子量、分子量分布および重合体組成などを左右かつ制御する。
上述に鑑み、ハイテクノロジー産業の特殊ポリマー材料に対する要求を満足するべく、本発明の目的は、エポキシ基を有するノルボルネン単量体およびこれを含んでなる重合体を提供することにある。
本発明は、ディールス・アルダー(Diels-Alder)反応を利用したエポキシ基を有する新規ノルボルネン化合物の合成に係るものである。該化合物は高活性開環メタセシス重合の特徴を示し、分子量が制御可能でかつ分子量分布の狭いエポキシ基を有するポリノルボルネン重合体を作り出すことができる。さらに、該重合体を修飾および改質して得られる生成物にも、分子量制御可能特性および狭分子量分布特性を備わる。
本発明の1実施態様は、一般式(I)で示される構造を備えたエポキシ基を有するノルボルネン単量体を提供する。
式中、R1はHまたはCH3である。
本発明の1実施態様は、一般式(II)で示される構造を備えたエポキシ基側鎖を有する重合体を提供する。
式中、R1はHまたはCH3であり、nは2〜10000の間の整数である。
本発明の1実施態様は、一般式(III)で示される構造を備えた塩素基および水酸基側鎖を含むノルボルネン重合体を提供する。
式中、R1はHまたはCH3であり、nは2〜10000の間の整数である。
本発明の1実施態様は、一般式(IV)、(V)および(VI)で示される構造を備えた塩素基および架橋可能な二重結合側鎖を含むノルボルネン重合体を提供する。
式中、R1はHまたはCH3であり、nは2〜10000の間の整数である。
本発明の1実施態様は、一般式(VII)で示される構造を備えた水酸基および架橋可能な二重結合側鎖を含むノルボルネン重合体を提供する。
式中、R1はHまたはCH3であり、nは2〜10000の間の整数であり、mは2〜10000の間の整数である。
本発明の1実施態様は、一般式(VIII)で示される構造を備えた無水フタル酸基およびエポキシ基を含むノルボルネンブロック共重合体を提供する。
式中、R1はHまたはCH3であり、nは2〜10000の間の整数であり、mは2〜10000の間の整数である。
本発明の1実施態様は、一般式(IX)で示される構造を備えた無水フタル酸基および塩素基を含むノルボルネンブロック共重合体を提供する。
式中、R1はHまたはCH3であり、nは2〜10000の間の整数であり、mは2〜10000の間の整数である。
本発明の1実施態様は、一般式(X)、(XI)、(XII)で示される構造を備えた塩素基および架橋可能な二重結合側鎖を含むノルボルネンブロック共重合体を提供する。
式中、R1はHまたはCH3であり、nは2〜10000の間の整数であり、mは2〜10000の間の整数である。
本発明の1実施態様は、エポキシ基側鎖を有する重合体の製造方法を提供する。該方法は、一般式(I)で示される構造を備えたエポキシ基を有するノルボルネン単量体を、触媒Cl2Ru(CHPh)([PC6H11]3)2の存在下で重合させる工程を含み、該エポキシ基側鎖を有する重合体が一般式(II)で示される構造を備える。
式中、R1はHまたはCH3であり、nは2〜10000の間の整数である。
本発明に係るエポキシ基を有する新規ノルボルネン単量体は所定の触媒の存在下でリビング開環重合性を示し、これ用い重合を行うことで得られるノルボルネン重合体は分子量の制御が可能かつ分子量分布が狭いという特性を備える。さらに、該重合体を修飾および改質して得られる生成物にも分子量制御可能特性および狭分子量分布特性が備わる。
本発明の上述した目的および特徴がより明らかにかつ容易に理解されるよう、以下に好ましい実施例を挙げ、添付の図面と対応させながら詳細に説明していく。
本発明は、ディールス・アルダー(Diels-Alder)反応を利用したエポキシ基を有する新規ノルボルネン化合物の合成に係るものである。該化合物は高活性開環メタセシス重合の特徴を示し、分子量が制御可能でかつ分子量分布の狭いエポキシ基を有するポリノルボルネン材料を作り出すことができる。
メタセシス重合の反応条件
(1)メタセシス触媒
タングステンおよびモリブデン系メタセシス触媒には、これら金属を有するハロゲン化物、オキシハロゲン化物、およびオキシ有機化合物があり、より具体的には、六塩化タングステン、四塩化タングステン、五塩化モリブデンおよび酸化モリブデンアセチルアセトカルボキシレートなどが挙げられる。さらに、ルテニウム系のメタセシス触媒もあり、本発明ではCl2Ru(CHPh)([PC6H11]3)2を使用する。
(1)メタセシス触媒
タングステンおよびモリブデン系メタセシス触媒には、これら金属を有するハロゲン化物、オキシハロゲン化物、およびオキシ有機化合物があり、より具体的には、六塩化タングステン、四塩化タングステン、五塩化モリブデンおよび酸化モリブデンアセチルアセトカルボキシレートなどが挙げられる。さらに、ルテニウム系のメタセシス触媒もあり、本発明ではCl2Ru(CHPh)([PC6H11]3)2を使用する。
(2)溶剤
本発明に係るノルボルネン系単量体の開環メタセシス重合は溶剤を使用せずとも進行させることができるが、通常は不活性有機溶剤中で反応させる。使用する溶剤については、炭化水素系溶剤が好ましく、中でも開環重合体の溶解性に優れた環状炭化水素系溶剤がより好ましい。具体的には、ベンゼン、エチルベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンおよびジメチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジクロロエチレン、テトラクロロエタン、クロロホルム、ジクロロベンゼンおよびトリクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素を挙げることができ、これら溶剤を二種類以上混合して使用してもよい。また、単量体に対する溶剤の使用量に特に制限はないが、通常は単量体1重量部に対して溶剤1〜20重量部とする。
本発明に係るノルボルネン系単量体の開環メタセシス重合は溶剤を使用せずとも進行させることができるが、通常は不活性有機溶剤中で反応させる。使用する溶剤については、炭化水素系溶剤が好ましく、中でも開環重合体の溶解性に優れた環状炭化水素系溶剤がより好ましい。具体的には、ベンゼン、エチルベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンおよびジメチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジクロロエチレン、テトラクロロエタン、クロロホルム、ジクロロベンゼンおよびトリクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素を挙げることができ、これら溶剤を二種類以上混合して使用してもよい。また、単量体に対する溶剤の使用量に特に制限はないが、通常は単量体1重量部に対して溶剤1〜20重量部とする。
(3)温度
開環メタセシス重合の温度条件に特に制限はないが、通常は−20〜100℃、好ましくは0〜100℃とする。
開環メタセシス重合の温度条件に特に制限はないが、通常は−20〜100℃、好ましくは0〜100℃とする。
開環重合体
本発明により得られる開環メタセシス重合体およびその共重合体の分子量は、プロセス条件を利用して制御することができる。例えば数平均分子量は500〜60000の間で必要に応じて増減制御可能である。また、本発明により得られる開環メタセシス重合体およびその共重合体の分子量分布(PDI)は、反応条件を利用して1.2以内に制御することができる。よって本発明により得られる重合体は優れた光電特性を備える。開環メタセシス重合体およびその共重合体の分子量および分子量分布はゲル浸透クロマトグラフィーにより分析し測定できる。
本発明により得られる開環メタセシス重合体およびその共重合体の分子量は、プロセス条件を利用して制御することができる。例えば数平均分子量は500〜60000の間で必要に応じて増減制御可能である。また、本発明により得られる開環メタセシス重合体およびその共重合体の分子量分布(PDI)は、反応条件を利用して1.2以内に制御することができる。よって本発明により得られる重合体は優れた光電特性を備える。開環メタセシス重合体およびその共重合体の分子量および分子量分布はゲル浸透クロマトグラフィーにより分析し測定できる。
以下に本発明の好ましい実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
実施例1:末端にエポキシ基を含む新規ノルボルネン単量体(NBMGE)の合成
グリシジルメタクリレート(glycidyl methacrylate,GMA)を5%水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液と20%食塩水(NaCl)溶液とで順次抽出、洗浄し、これを3回繰り返し行った。続いて、無水硫酸マグネシウム(MgSO4)を加えて一晩脱水乾燥した後、硫酸マグネシウムを濾去し、濾液を70℃で減圧蒸留して精製した。そして使用する前に再度窒素中で減圧蒸留して精製した。
グリシジルメタクリレート(glycidyl methacrylate,GMA)を5%水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液と20%食塩水(NaCl)溶液とで順次抽出、洗浄し、これを3回繰り返し行った。続いて、無水硫酸マグネシウム(MgSO4)を加えて一晩脱水乾燥した後、硫酸マグネシウムを濾去し、濾液を70℃で減圧蒸留して精製した。そして使用する前に再度窒素中で減圧蒸留して精製した。
シクロペンタジエン1.5mmolおよび精製したグリシジルメタクリレート(GMA)4.5mmolを取り、トルエン(Toluene)100mLを溶剤として130℃で3時間還流し反応させた。得られた液体を回転濃縮機にかけ、未反応のシクロペンタジエン、グリシジルメタクリレートおよび溶剤のトルエンを除去した。
得られた溶液を110〜l15℃/4mmHgの条件下減圧蒸留して精製し、末端にエポキシ基を含む新規ノルボルネン単量体(NBMGE)を得た。
実施例1により得られた末端にエポキシ基を含む新規ノルボルネン単量体(NBMGE)の反応フローを下記反応式(I)に示す。
実施例2:エポキシ基側鎖を含むノルボルネン重合体の作製
この実施例では精密メタセシスを利用してエポキシ基を含むノルボルネン重合体を重合する。先ず、105℃/4mmHgの条件下で減圧蒸留を行い、末端にエポキシ基を含む新規ノルボルネン単量体(NBMGE)を精製した。そして、末端にエポキシ基を含むノルボルネン単量体(NBMGE)2.5mmolをジクロロメタン5mL中に溶かして反応ビンに入れ、高真空装置に連結して“凍結−真空引き−封管−解凍”のサイクルを4回繰り返し行った。窒素を満たした乾燥グローブボックス中で、ルテニウム金属触媒(RuCl2[C21H26N2][CHC6H5]P(C6H11)3) 2mgをジクロロメタン1mL中に溶かし、反応ビン中にシリンジでアルゴンガスを注入した。反応が完了したら、エチルビニルエーテル(Ethyl vinyl ether)0.1mLを加えて重合反応を停止させ、窒素を通じたメチルアルコール(Methyl alcohol)500mL中で溶液から沈殿を析出させ、沈殿物を取り出し乾燥させた。沈殿した重合体を1mmolにつきジクロロメタン10mLで溶解してから、再度メチルアルコール500mL中に沈殿させ、この手順を3回繰り返して精製重合体を得た。得られた精製重合体をベンゼン中に溶かして濾過し、室温下で凍結乾燥を行った。
この実施例では精密メタセシスを利用してエポキシ基を含むノルボルネン重合体を重合する。先ず、105℃/4mmHgの条件下で減圧蒸留を行い、末端にエポキシ基を含む新規ノルボルネン単量体(NBMGE)を精製した。そして、末端にエポキシ基を含むノルボルネン単量体(NBMGE)2.5mmolをジクロロメタン5mL中に溶かして反応ビンに入れ、高真空装置に連結して“凍結−真空引き−封管−解凍”のサイクルを4回繰り返し行った。窒素を満たした乾燥グローブボックス中で、ルテニウム金属触媒(RuCl2[C21H26N2][CHC6H5]P(C6H11)3) 2mgをジクロロメタン1mL中に溶かし、反応ビン中にシリンジでアルゴンガスを注入した。反応が完了したら、エチルビニルエーテル(Ethyl vinyl ether)0.1mLを加えて重合反応を停止させ、窒素を通じたメチルアルコール(Methyl alcohol)500mL中で溶液から沈殿を析出させ、沈殿物を取り出し乾燥させた。沈殿した重合体を1mmolにつきジクロロメタン10mLで溶解してから、再度メチルアルコール500mL中に沈殿させ、この手順を3回繰り返して精製重合体を得た。得られた精製重合体をベンゼン中に溶かして濾過し、室温下で凍結乾燥を行った。
DSC(示差走査熱量計(Differerential scanning calorimeter))により新規なエポキシ基側鎖を含むノルボルネン重合体を分析したところ、そのガラス転移温度(Tg)は43℃であり、公知技術におけるポリノルボルネンのガラス転移温度(Tg=35℃)よりも高く、つまりその熱安定性が公知技術に比して優れることがわかった。
実施例2で得られたエポキシ基側鎖を含むノルボルネン重合体の反応フローを下記反応式(II)に示す。
図1に示すのは、実施例2で得られたエポキシ基側鎖を含むノルボルネン重合体の1H−NMRスペクトルである。
実施例3:単量体と触媒のモル比を利用したエポキシ基側鎖を含む重合体の分子量制御
実施例2と同じ手順でエポキシ基側鎖を含む重合体の合成を行った。ただし、単量体とルテニウム触媒のモル濃度比([M]/[I])を100から500まで調整し、分子量の変化をGPCでそれぞれ測定した。その結果は図2に示すとおりである。この結果から、本発明によれば、単量体とルテニウム触媒のモル濃度比([M]/[I])を変えることによって、得られるエポキシ基側鎖を含む重合体の分子量を制御できるということがわかる。
実施例2と同じ手順でエポキシ基側鎖を含む重合体の合成を行った。ただし、単量体とルテニウム触媒のモル濃度比([M]/[I])を100から500まで調整し、分子量の変化をGPCでそれぞれ測定した。その結果は図2に示すとおりである。この結果から、本発明によれば、単量体とルテニウム触媒のモル濃度比([M]/[I])を変えることによって、得られるエポキシ基側鎖を含む重合体の分子量を制御できるということがわかる。
図2から知り得るように、本発明が設計するエポキシ基を含むノルボルネンによれば、単量体とルテニウム金属触媒(RuCl2[C21H26N2][CHC6H5]P(C6H11)3)のモル濃度比([M]/[I])を変えることで重合体の分子量を制御でき、かつ、分子量分布は1.09〜1.19にすることができる。このことは、本発明に係るエポキシ基を含む新規ノルボルネン単量体(NBMGE)が、ルテニウム金属触媒の存在下でリビング開環メタセシス重合性を示すことを表している。
比較例1
エポキシ基を含む新規ノルボルネン単量体(NBMGE)を下式で示される構造のNBGEに置き換え、実施例2と同じ手順でエポキシ基側鎖を含む重合体の合成を行った。
エポキシ基を含む新規ノルボルネン単量体(NBMGE)を下式で示される構造のNBGEに置き換え、実施例2と同じ手順でエポキシ基側鎖を含む重合体の合成を行った。
その反応フローを下記反応式(III)に示す。
比較例1で得られた重合体では、分子量が制御可能にはならず、かつ狭い分子量分布は得られなかった。
実施例4:塩素基および水酸基側鎖を含むノルボルネン重合体の作製
実施例2で得られたエポキシ基側鎖を含むノルボルネン重合体(Poly−NBMGE)を乾燥、精製し、ジクロロメタン中に溶かして過剰の塩酸ガスを流しながら還流した後、生成物をメチルアルコールで沈殿精製し、Poly−NBHClMGEを得た。その反応フローを反応式(IV)に示す。
実施例2で得られたエポキシ基側鎖を含むノルボルネン重合体(Poly−NBMGE)を乾燥、精製し、ジクロロメタン中に溶かして過剰の塩酸ガスを流しながら還流した後、生成物をメチルアルコールで沈殿精製し、Poly−NBHClMGEを得た。その反応フローを反応式(IV)に示す。
図3に示すのは、実施例4で得られたPoly−NBHClMGEの1H−NMRスペクトルである。
1H−NMRにより分析を行ったところ、1H−NMRスペクトルにおける3.50〜3.70ppmの位置にクロロメチル基上の水素の特徴ピークが観測され、同時に、3.25ppmの位置に水酸基上の水素の特徴ピークが観測された。この水酸基はエポキシ開環後に生成されたものであり、かかる水酸基は機能性基であるため、さらなる修飾および改質を行えば、別の形態の新規な架橋性ポリマー材料を形成することもできる。改質前の重合体に分子量制御可能特性および狭分子量分布特性が備わっていたため、改質後の重合体にも分子量制御可能特性および狭分子量分布特性が備わることとなり、これによって本発明が開示する新規ポリマー材料の利用価値がより一層高められる。
実施例5:塩素基および架橋可能な二重結合側鎖を含むノルボルネン重合体の作製
実施例4で得られた塩素基および水酸基側鎖を含むノルボルネン重合体(Poly−NBHClMGE)を乾燥、精製してから、ジクロロメタン中に溶かし、Poly−NBHClMGEジクロロメタン溶液中にMOIをゆっくり滴下し、室温で4時間反応させてPoly−NBHClMGEMOIを生成し、メチルアルコールで沈殿精製した。本実施例で得られたPoly−NBHClMGEMOIは、分子量制御可能特性および狭分子量分布特性を備えた、塩素基および架橋可能な二重結合側鎖を含むノルボルネン重合体である。改質前の重合体に分子量制御可能特性および狭分子量分布特性が備わっていたため、改質後の重合体にも分子量制御可能特性および狭分子量分布特性が備わることになる。MOIに替えてMMACまたはMACを用いて反応を行っても、同じようにPoly−NBHClMGEMMACおよびPoly−NBHClMGEMACを得ることができ、これら重合体もまた、分子量制御可能特性および狭分子量分布特性を備えた、塩素基および架橋可能な二重結合側鎖を含むノルボルネン重合体である。
実施例4で得られた塩素基および水酸基側鎖を含むノルボルネン重合体(Poly−NBHClMGE)を乾燥、精製してから、ジクロロメタン中に溶かし、Poly−NBHClMGEジクロロメタン溶液中にMOIをゆっくり滴下し、室温で4時間反応させてPoly−NBHClMGEMOIを生成し、メチルアルコールで沈殿精製した。本実施例で得られたPoly−NBHClMGEMOIは、分子量制御可能特性および狭分子量分布特性を備えた、塩素基および架橋可能な二重結合側鎖を含むノルボルネン重合体である。改質前の重合体に分子量制御可能特性および狭分子量分布特性が備わっていたため、改質後の重合体にも分子量制御可能特性および狭分子量分布特性が備わることになる。MOIに替えてMMACまたはMACを用いて反応を行っても、同じようにPoly−NBHClMGEMMACおよびPoly−NBHClMGEMACを得ることができ、これら重合体もまた、分子量制御可能特性および狭分子量分布特性を備えた、塩素基および架橋可能な二重結合側鎖を含むノルボルネン重合体である。
実施例5の反応フローを下記反応式(V)に示す。
実施例6:水酸基および架橋可能な二重結合側鎖を含むノルボルネン重合体の作製
実施例2で得られたエポキシ基側鎖を含む重合体(Poly−NBMGE)を乾燥、精製し、1,4−ジオキサン(dioxane)中に溶解し、Poly−NBMGEジオキサン溶液中にアクリル酸をゆっくり滴下し、16時間還流して有機可溶性アクリレート含有ランダムpolyNBMGE−co−NBAA(acrylate-containing random polyNBMGE-co-NBAA)を得、メチルアルコールで沈殿精製した。本実施例で得られたアクリレート含有ランダムpolyNBMGE−co−NBAAは、分子量制御可能特性および狭分子量分布特性を備えた、水酸基および架橋可能な二重結合側鎖を含むノルボルネン重合体である。改質前の重合体に分子量制御可能特性および狭分子量分布特性が備わっていたため、改質後の重合体にも分子量制御可能特性および狭分子量分布特性が備わることになり、かかる重合体はCH2Cl2、THF、DMSO、DMF、DMAcおよびN−メチル−2−ピロリドン(N-methyl-2- -pyrrolidone)に可溶となる。反応時間が16時間をこえると、エポキシ基を含むゲルポリマー材料となり、この新規なエポキシ基を含むゲルポリマー材料は優れた耐溶剤性を備える。NMRにより本実施例で得られた有機可溶性アクリレート含有ランダムpolyNBMGE−co−NBAAを分析したところ、そのエポキシ基含有量は88モル%、アクリル含有量は12モル%であった。
実施例2で得られたエポキシ基側鎖を含む重合体(Poly−NBMGE)を乾燥、精製し、1,4−ジオキサン(dioxane)中に溶解し、Poly−NBMGEジオキサン溶液中にアクリル酸をゆっくり滴下し、16時間還流して有機可溶性アクリレート含有ランダムpolyNBMGE−co−NBAA(acrylate-containing random polyNBMGE-co-NBAA)を得、メチルアルコールで沈殿精製した。本実施例で得られたアクリレート含有ランダムpolyNBMGE−co−NBAAは、分子量制御可能特性および狭分子量分布特性を備えた、水酸基および架橋可能な二重結合側鎖を含むノルボルネン重合体である。改質前の重合体に分子量制御可能特性および狭分子量分布特性が備わっていたため、改質後の重合体にも分子量制御可能特性および狭分子量分布特性が備わることになり、かかる重合体はCH2Cl2、THF、DMSO、DMF、DMAcおよびN−メチル−2−ピロリドン(N-methyl-2- -pyrrolidone)に可溶となる。反応時間が16時間をこえると、エポキシ基を含むゲルポリマー材料となり、この新規なエポキシ基を含むゲルポリマー材料は優れた耐溶剤性を備える。NMRにより本実施例で得られた有機可溶性アクリレート含有ランダムpolyNBMGE−co−NBAAを分析したところ、そのエポキシ基含有量は88モル%、アクリル含有量は12モル%であった。
実施例6の反応フローを下記反応式(VI)に示す。
実施例7:無水フタル酸基およびエポキシ基を含むノルボルネンブロック共重合体の作製
アルゴンを満たした乾燥グローブボックス内で、本発明の実施例2で用いたルテニウム金属触媒50mgを乾燥したジクロロメタン1mL中に溶解した。ノルボルネン単量体(NBMGE)をジクロロメタン20mL中に溶かしてから([M]/[I]=350)、真空装置を用いて“凍結−真空引き−解凍”の工程を行い、それを4回繰り返し、シリンジで触媒溶液を反応容器中に注入し、そのピンク色の反応溶液を30℃で5時間反応させた。そしてこの活性の残っている反応溶液中にNBMPIを注入し2時間攪拌してから、ビニルエチルエーテル0.2mLを注入して反応を停止させた。その溶液を大量のメチルアルコール中にあけ、白色の無水フタル酸基およびエポキシ基を含むノルボルネンブロック共重合体(Poly(NBMGE−b−NBMPI))を析出させて得た。第1段階のPoly−NBMGEの分子量は7.01×104(分子量分布PDI=1.07、理論分子量7.28×104)であり第2段階のPoly(NBMGE−b−NBMPI)の分子量は1.60×105(分子量分布PDI=1.11、理論分子量1.61×105)であった。
アルゴンを満たした乾燥グローブボックス内で、本発明の実施例2で用いたルテニウム金属触媒50mgを乾燥したジクロロメタン1mL中に溶解した。ノルボルネン単量体(NBMGE)をジクロロメタン20mL中に溶かしてから([M]/[I]=350)、真空装置を用いて“凍結−真空引き−解凍”の工程を行い、それを4回繰り返し、シリンジで触媒溶液を反応容器中に注入し、そのピンク色の反応溶液を30℃で5時間反応させた。そしてこの活性の残っている反応溶液中にNBMPIを注入し2時間攪拌してから、ビニルエチルエーテル0.2mLを注入して反応を停止させた。その溶液を大量のメチルアルコール中にあけ、白色の無水フタル酸基およびエポキシ基を含むノルボルネンブロック共重合体(Poly(NBMGE−b−NBMPI))を析出させて得た。第1段階のPoly−NBMGEの分子量は7.01×104(分子量分布PDI=1.07、理論分子量7.28×104)であり第2段階のPoly(NBMGE−b−NBMPI)の分子量は1.60×105(分子量分布PDI=1.11、理論分子量1.61×105)であった。
図4における曲線(A)は合成第1段階におけるPoly−NBMGEのゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)による測定結果であり、曲線(B)は合成第2段階におけるPoly(NBMGE−b−NBMPI)のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)による測定結果である。この図からわかるように、Poly−NBMGEおよびPoly(NBMGE−b−NBMPI)のいずれも狭い分子量分布を有していた。
実施例7の反応フローを下記反応式(VII)に示す。
実施例8:無水フタル酸基およびエポキシ基を含むノルボルネンブロック共重合体の修飾・改質
実施例7で合成して得られた分子量制御可能特性および狭分子量分布特性を備えるPoly(NBMGE−b−NBMPI)を乾燥、精製してジクロロメタン中に溶かし、過剰の塩酸ガスを流しながら還流することでPoly(NBMHClGE−b−NBMPI)を生成させ、これをメチルアルコールで沈殿精製した。その水酸基は機能性基であり、さらなる修飾および改質を行うことによって、別の形態の新規架橋性ポリマー材料を形成することができる。改質前の重合体は分子量制御可能特性および狭分子量分布特性を備えていたため、改質後の重合体にも分子量および各セグメント長制御可能特性ならびに狭分子量分布特性が備わることになる。これによって本発明が開示する新規ポリマー材料の利用価値が一段と増す。
実施例7で合成して得られた分子量制御可能特性および狭分子量分布特性を備えるPoly(NBMGE−b−NBMPI)を乾燥、精製してジクロロメタン中に溶かし、過剰の塩酸ガスを流しながら還流することでPoly(NBMHClGE−b−NBMPI)を生成させ、これをメチルアルコールで沈殿精製した。その水酸基は機能性基であり、さらなる修飾および改質を行うことによって、別の形態の新規架橋性ポリマー材料を形成することができる。改質前の重合体は分子量制御可能特性および狭分子量分布特性を備えていたため、改質後の重合体にも分子量および各セグメント長制御可能特性ならびに狭分子量分布特性が備わることになる。これによって本発明が開示する新規ポリマー材料の利用価値が一段と増す。
実施例8の反応フローを下記反応式(VIII)に示す。
実施例9:塩素基および架橋可能な二重結合側鎖を含むノルボルネン重合体の修飾・改質
実施例8で合成して得られた分子量制御可能特性および狭分子量分布特性を備えるPoly(NBMHClGE−b−NBMPI)を乾燥、精製してジクロロメタン中に溶かしてから、Poly(NBMHClGE−b−NBMPI)ジクロロメタン溶液中にMOIをゆっくり滴下し、室温で4時間反応させてPoly(NBMHClGEMOI−b−NBMPI)を生成させ、これをメチルアルコールで沈殿精製した。本実施例で得られたPoly(NBMHClGEMOI−b−NBMPI)は、分子量制御可能特性および狭分子量分布特性を備えた、塩素基および架橋可能な二重結合側鎖を含むノルボルネン重合体であり、改質前の重合体に分子量制御可能特性および狭分子量分布特性が備わっていたため、改質後の重合体にも分子量制御可能特性および狭分子量分布特性が備わることになる。MOIに替えてMMACまたはMACを用いて反応を行っても同じようにPoly(NBMHClGEMMAC−b−NBMPI)およびPoly(NBMHClGEMAC−b−NBMPI)を得ることができ、これら重合体もまた、分子量制御可能特性および狭分子量分布特性を備えた、塩素基および架橋可能な二重結合側鎖を含むノルボルネン重合体である。
実施例8で合成して得られた分子量制御可能特性および狭分子量分布特性を備えるPoly(NBMHClGE−b−NBMPI)を乾燥、精製してジクロロメタン中に溶かしてから、Poly(NBMHClGE−b−NBMPI)ジクロロメタン溶液中にMOIをゆっくり滴下し、室温で4時間反応させてPoly(NBMHClGEMOI−b−NBMPI)を生成させ、これをメチルアルコールで沈殿精製した。本実施例で得られたPoly(NBMHClGEMOI−b−NBMPI)は、分子量制御可能特性および狭分子量分布特性を備えた、塩素基および架橋可能な二重結合側鎖を含むノルボルネン重合体であり、改質前の重合体に分子量制御可能特性および狭分子量分布特性が備わっていたため、改質後の重合体にも分子量制御可能特性および狭分子量分布特性が備わることになる。MOIに替えてMMACまたはMACを用いて反応を行っても同じようにPoly(NBMHClGEMMAC−b−NBMPI)およびPoly(NBMHClGEMAC−b−NBMPI)を得ることができ、これら重合体もまた、分子量制御可能特性および狭分子量分布特性を備えた、塩素基および架橋可能な二重結合側鎖を含むノルボルネン重合体である。
実施例9の反応フローを下記反応式(IX)に示す。
本発明を好ましい実施例により以上のように開示したが、これは本発明を限定しようとするものではなく、当業者であれば、本発明の精神と範囲を逸脱しない限りにおいて変更および修飾を施すことができる。よって、本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲で定義されたものが基準とされる。
Claims (10)
- 一般式(I)で示される構造を備えたエポキシ基を有するノルボルネン単量体。
- 一般式(II)で示される構造を備えたエポキシ基側鎖を有する重合体。
- 一般式(III)で示される構造を備えた塩素基および水酸基側鎖を含むノルボルネン重合体。
- 一般式(IV)、(V)および(VI)で示される構造を備えた塩素基および架橋可能な二重結合側鎖を含むノルボルネン重合体。
- 一般式(VII)で示される構造を備えた水酸基および架橋可能な二重結合側鎖を含むノルボルネン重合体。
- 一般式(VIII)で示される構造を備えた無水フタル酸基およびエポキシ基を含むノルボルネンブロック共重合体。
- 一般式(IX)で示される構造を備えた無水フタル酸基および塩素基を含むノルボルネンブロック共重合体。
- 一般式(X)、(XI)、(XII)で示される構造を備えた塩素基および架橋可能な二重結合側鎖を含むノルボルネンブロック共重合体。
- エポキシ基側鎖を有する重合体の製造方法であって、一般式(I)で示される構造を備えたエポキシ基を有するノルボルネン単量体を、触媒Cl2Ru(CHPh)([PC6H11]3)2の存在下で重合させる工程を含み、該エポキシ基側鎖を有する重合体が一般式(II)で示される構造を備える製造方法。
- 単量体と触媒のモル比を調整することにより、前記エポキシ基側鎖を有する重合体の分子量および分子量分布を制御する請求項9記載の製造方法。
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