JPH10158368A - エポキシ基含有ノルボルネン系重合体の製造方法 - Google Patents

エポキシ基含有ノルボルネン系重合体の製造方法

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JPH10158368A
JPH10158368A JP33470396A JP33470396A JPH10158368A JP H10158368 A JPH10158368 A JP H10158368A JP 33470396 A JP33470396 A JP 33470396A JP 33470396 A JP33470396 A JP 33470396A JP H10158368 A JPH10158368 A JP H10158368A
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JP
Japan
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group
norbornene
polymer
aromatic ring
weight
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Application number
JP33470396A
Other languages
English (en)
Inventor
Jiyunji Odemura
順司 小出村
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10158368A publication Critical patent/JPH10158368A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0326Organic insulating material consisting of one material containing O

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  • Epoxy Resins (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘電特性や耐水性に優れ、かつ、配合剤との
分散性や銅箔との引き剥し強度にも優れ、しかもエポキ
シ基変性率のコントロールが容易なエポキシ基含有ノル
ボルネン系重合体の製造方法を提供すること。 【解決手段】 (1)芳香環含有ノルボルネン系重合体
を有機金属でメタル化する工程、(2)次いで、アルケ
ニルハライドで置換反応してアルケニル基を導入する工
程、(3)さらに、導入したアルケニル基を過酸化物に
よりエポキシ化する工程を含むことを特徴とするエポキ
シ基含有ノルボルネン系重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なエポキシ基
含有ノルボルネン系重合体の製造方法に関し、さらに詳
しくは、誘電特性と耐水性に優れ、配合剤の分散性や銅
箔との引き剥し強度にも優れるエポキシ基含有ノルボル
ネン系重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、通信用、民生用、産業用等の電子
機器の分野において、実装方法の小型化、高密度化への
指向には著しいものがあり、それに伴って、樹脂材料の
面でもより優れた耐熱性、寸法安定性、電気特性が要求
されつつある。例えば、プリント配線基板としては、従
来からフェノール樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹
脂を基材とした銅張り積層板が用いられてきた。これら
は、各種の性能をバランスよく有するものの、電気特
性、特に高周波領域での誘電特性が悪いという欠点を持
っている。
【0003】この問題を解決する新しい材料として、近
年、ノルボルネン系重合体が注目を集め、銅張り積層板
への応用が試みられている。例えば、特開平6−248
164号公報には、ノルボルネン系モノマーの開環重合
体の水素添加物、有機過酸化物、架橋助剤、及び臭素化
ビスフェノールなどの難燃化剤を溶媒中に分散させた
後、得られた溶液を流延したり、あるいは補強基材に含
浸させ、次いで、溶媒を除去して熱架橋することによ
り、シートやプリプレグなどを製造し、さらには、同博
などを積層する方法が開示されている。
【0004】しかしながら、この方法では、重合体と各
種配合剤を溶剤に分散させた場合、配合剤の均一分散性
に劣る。また、この方法では、ジアリルフタレートなど
の架橋助剤を多量に用いなければならず、架橋助剤が誘
電特性を低下させる原因となる。一方、架橋助剤の配合
割合が少なかったり、配合しない場合には、ノルボルネ
ン系重合体の架橋反応が充分に進まず、銅箔との引き剥
し強度が不充分な積層板しか得ることができないという
問題点を有していた。
【0005】従来、エポキシ基を有するノルボルネン系
重合体として、特開昭62−27412号公報には、エ
チレンと2−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,
2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタ
レンとの付加重合体をジクミルパーオキシド存在下でグ
リシジルメタクリレートでグラフト変性させたエポキシ
変性ノルボルネン系重合体が開示されている。しかしな
がら、この方法では、グラフト変性時に重合体のゲル化
が起こりやすく、エポキシ基変性率が充分に高い重合体
をえることが困難である。しかも、変性剤であるグリシ
ジルメタクリレートがエポキシ基以外の極性基を持つた
め、得られるエポキシ変性ノルボルネン系重合体の電気
特性や耐水性に劣るという問題点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、誘電
特性や耐水性に優れ、かつ、配合剤との分散性や銅箔と
の引き剥し強度にも優れ、しかもエポキシ基変性率のコ
ントロールが容易なエポキシ基含有ノルボルネン系重合
体の製造方法を提供することにある。本発明者らは、前
記従来技術の問題点を克服するために鋭意研究した結
果、ノルボルネン系重合体の中でも、芳香族環含有ノル
ボルネン系重合体がn−ブチルリチウムなどの有機金属
で容易にメタル化(すなわち、金属置換基を導入)する
ことができ、このメタル化した当該重合体をアリルハラ
イドなどのアルケニルハライドと反応させると、脱金属
ハライドが起こると共に、重合体中にアルケニル基を導
入することができ、さらに、導入したアルケニル基を過
酸化物を用いてエポキシ化することにより容易にエポキ
シ基を導入できることを見いだした。そして、得られた
エポキシ基含有ノルボルネン系重合体を用いると、配合
剤の分散性に優れ、しかも架橋助剤を全く添加しない
か、あるいは僅かの添加量で充分に架橋反応が進み、誘
電特性や耐水性に優れ、かつ、銅箔との引き剥し強度に
も優れた架橋物を得ることができることを見いだした。
本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、(1)芳香環含有ノルボルネン系重合体を有機金属
でメタル化する工程、(2)次いで、アルケニルハライ
ドで置換反応してアルケニル基を導入する工程、(3)
さらに、導入したアルケニル基を過酸化物によりエポキ
シ化する工程を含むことを特徴とするエポキシ基含有ノ
ルボルネン系重合体の製造方法が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】芳香環含有ノルボルネン系重合体 本発明に使用される芳香環含有ノルボルネン系重合体と
しては、ノルボルネン系重合体であって、分子内に少な
くとも一つの芳香環を有するものであれば格別な制限は
ないが、好ましくは芳香環含有モノマー単位を含有する
重合体が用いられる。芳香環含有モノマーとしては、例
えば、芳香環含有ノルボルネン系モノマー、芳香族ビニ
ル化合物などが挙げられ、これらの中でも、芳香環の含
有量とノルボルネン系モノマー単位の含有量を高める上
で、芳香環含有ノルボルネン系モノマーが好ましい。
【0009】芳香環含有モノマー単位を有する芳香環含
有ノルボルネン系重合体としては、例えば、芳香環含有
ノルボルネン系モノマーの開環重合体、芳香環含有ノル
ボルネン系モノマーと芳香環を含有しないノルボルネン
系モノマーとの開環共重合体、及びこれらの水素添加物
などが挙げられる。また、芳香環含有ノルボルネン系重
合体として、(1)芳香環含有ノルボルネン系モノマー
と芳香族ビニル化合物との付加重合体、(2)芳香環含
有ノルボルネン系モノマーと芳香環を含有しないノルボ
ルネン系モノマーと芳香族ビニル化合物との付加重合
体、(3)芳香環を含有しないノルボルネン系モノマー
と芳香族ビニル化合物との付加共重合体、及び(4)芳
香環含有ノルボルネン系モノマーと芳香族ビニル化合物
以外のビニル化合物(例、エチレン)との付加共重合体
などを使用することができる。
【0010】前記の水素添加物は、主鎖の炭素−炭素二
重結合については、99%以上の水素添加率まで水素添
加されてもよいが、芳香環の全てが水素添加されたもの
ではない。芳香環の水素添加率は、芳香環含有モノマー
の含有率に応じて適宜選択されるが、通常は90%以
下、好ましくは80%以下、より好ましくは70%以下
である。芳香環含有ノルボルネン系モノマーとしては、
格別な制限はなく、例えば、特開平5−97719号公
報、特開平7−41550号公報、及び特開平8−72
210号公報などに記載されているものを用いることが
できる。すなわち、芳香環含有モノマーとしては、代表
的には、下式(I)で表される化合物を使用することが
できる。
【0011】
【化1】 式(I)中、各記号の意味は、次のとおりである。 m:0、1または2である。 h:0、1または2である。 j:0、1または2である。 k:0、1または2である。 R1〜R11:それぞれ独立に、水素原子、炭化水素基、
及びハロゲン原子、アルコキシ基、水酸基、エステル基
(例、アルキルエステル基)、シアノ基、アミド基、イ
ミド基、シリル基などの極性基よりなる群より選ばれる
原子または基、並びにこれらの極性基が置換した炭化水
素基を表す。 R12〜R20:それぞれ独立に、水素原子、炭化水素基、
及びハロゲン原子、アルコキシ基、水酸基、エステル基
(例、アルキルエステル基)、シアノ基、アミド基、イ
ミド基、シリル基などの極性基よりなる群より選ばれる
原子または基、並びにこれらの極性基が置換した炭化水
素基を表す。 式(I)において、R10及びR11が結合している炭素原
子と、R14が結合している炭素原子またはR12が結合し
ている炭素原子とは、直接あるいは炭素原子数1〜3の
アルキレン基を介して結合していてもよい。また、j=
k=0の場合は、R16とR13またはR16とR20は、互い
に結合して単環または多環の芳香環を形成してもよい。
【0012】ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素
原子、臭素原子、及びヨウ素原子を挙げることができ
る。炭化水素基としては、例えば、炭素原子数1〜2
0、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6のアル
キル基、炭素原子数が2〜20、好ましくは2〜10、
より好ましくは2〜6のアルケニル基、炭素原子数が2
〜20、好ましくは2〜10、より好ましくは2〜6の
アルキニル基、炭素原子数が2〜20、好ましくは2〜
10、より好ましくは2〜6のアルキリデン基、炭素原
子数3〜15、好ましくは3〜8、より好ましくは5〜
6のシクロアルキル基、及び炭素原子数6〜20、好ま
しくは6〜16、より好ましくは6〜10の芳香族炭化
水素基などを挙げることができる。極性基が置換した炭
化水素基としては、例えば、炭素原子数1〜20、好ま
しくは1〜10、より好ましくは1〜6のハロゲン化ア
ルキル基を挙げることができる。
【0013】このような芳香環含有ノルボルネン系モノ
マーとしては、例えば、5−フェニル−ビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン(5−フェニル−2−ノルボ
ルネン),5−メチル−5−フェニル−ビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン、5−ベンジル−ビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−トリル−ビシク
ロ[2.2.1]ヘプト−2−エン〔5−(4−メチル
フェニル)−2−ノルボルネン〕、5−(エチルフェニ
ル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−
(イソプロピルフェニル)−ビシクロ[2.2.1]ヘ
プト−2−エン、8−フェニル−テトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−メチル
−8−フェニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5
7,10]−3−ドデセン、8−ベンジル−テトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−
トリル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
−3−ドデセン、8−(エチルフェニル)−テトラシク
ロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8
−(イソプロピルフェニル)−テトラシクロ[4.4.
0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,9−ジフェ
ニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−
3−ドデセン、8−(ビフェニル)−テトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−
(β−ナフチル)−テトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]−3−ドデセン、8−(α−ナフチ
ル)−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−
3−ドデセン、8−(アントラセニル)−テトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、11
−フェニル−ヘキサシクロ[6.6.1.13,6
2,7.09,14]−4ヘプタデセン、6−(α−ナフチ
ル)−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5
−(アントラセニル)−ビシクロ[2.2.1]−ヘプ
ト−2−エン、5−(ビフェニル)−ビシクロ[2.
2.1]−ヘプト−2−エン、5−(β−ナフチル)−
ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5,6−
ジフェニル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エ
ン、9−(2−ノルボルネン−5−イル)−カルバゾー
ルなどの芳香族置換基を有するノルボルネン系モノマ
ー;1,4−メタノ−1,4,4a,4b,5,8,8
a,9a−オクタヒドロフルオレン類;1,4−メタノ
−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン、1,
4−メタノ−8−メチル−1,4,4a,9a−テトラ
ヒドロフルオレン、1,4−メタノ−8−クロロ−1,
4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン、1,4−メ
タノ−8−ブロモ−1,4,4a,9a−テトラヒドロ
フルオレン等の1,4−メタノ−1,4,4a,9a−
テトラヒドロフルオレン類、1,4−メタノ−1,4,
4a,9a−テトラヒドロジベンゾフラン類、1,4−
メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロカルバゾー
ル、1,4−メタノ−9−フェニル−1,4,4a,9
a−テトラヒドロカルバゾール等の1,4−メタノ−
1,4,4a,9a−テトラヒドロカルバゾール類、
1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘ
キサヒドロアントラセンなどの1,4−メタノ−1,
4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセ
ン類、7,10−メタノ−6b,7,10,10a−テ
トラヒドロフルオランセン類、(シクロペンタジエン−
アセナフチレン付加物)にシクロペンタジエンをさらに
付加した化合物、11,12−ベンゾ−ペンタシクロ
[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデ
セン、11,12−ベンゾ−ペンタシクロ[6.6.
1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン、1
4,15−ベンゾ−ヘプタシクロ[8.7.0.
2,9.14,7.111,17.03,8.012,16]−5−エイ
コセン、シクロペンタジエン−アセナフチレン付加物な
どの多環体構造中にノルボルネン環構造と芳香族環構造
とを有する芳香環含有ノルボルネン系モノマー;などを
挙げることができる。
【0014】これらの芳香環含有ノルボルネン系モノマ
ーは、前記の具体例の化合物以外にも、アルキル、アル
キリデン、アルケニル置換誘導体、及びこれら置換また
は非置換の化合物のハロゲン、水酸基、エステル基
(例、アルキルエステル基)、アルコキシ基、シアノ
基、アミド基、イミド基、シリル基等の極性置換体であ
ってもよい。芳香族ビニル化合物としては、例えば、ス
チレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p
−メチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、ビニル
ナフタレン等が挙げられる。
【0015】これらの芳香環含有モノマーは、それぞれ
単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることが
できる。芳香環含有ノルボルネン系重合体中の芳香環含
有モノマー単位の含有量(結合量)は、使用目的に応じ
て適宜選択されるが、通常、10重量%以上、好ましく
は20重量%以上、より好ましくは30重量%以上であ
る。芳香環含有モノマー単位を含むことにより、各種配
合剤の分散性が高度に改善される。芳香環を含有しない
その他のノルボルネン系モノマーとしては、例えば、特
開平2−227424号公報、特開平2−276842
号公報、及び特開平8−72210号公報などに開示さ
れている公知のモノマーを使用することができる。芳香
環を含有しないノルボルネン系モノマーは、代表的に
は、下式(II)で表される化合物である。
【0016】
【化2】 式(II)中、各記号の意味は、次のとおりである。 n:0または1である。 s:0または1である。 p:0または1〜4の整数である。 q:0または1である。 r:0または1である。 R1〜R20:それぞれ独立に、水素原子、炭化水素基、
及びハロゲン原子、水酸基、エステル基、アルコキシ
基、シアノ基、アミド基、イミド基、シリル基等の極性
基よりなる群より選ばれる原子または基、並びにこれら
の極性基が置換した炭化水素基を表す。 Ra〜Rd:それぞれ独立に、水素原子、炭化水素基、及
びハロゲン原子、水酸基、エステル基、アルコキシ基、
シアノ基、アミド基、イミド基、シリル基等の極性基よ
りなる群より選ばれる原子または基、並びにこれらの極
性基が置換した炭化水素基を表す。 式(II)において、R15〜R18は、2つ以上が互いに
結合して、単環または多環を形成していてもよく、か
つ、この単環または多環は二重結合を有していてもよ
い。R16とR17とが互いに結合して、R16とR17がそれ
ぞれ結合している2個の炭素原子間に二重結合を形成す
ることができる。また、R15とR16とで、またはR17
18とでアルキリデン基を形成していてもよい。qまた
はrが0の場合には、それぞれの結合手が結合して5員
環を形成する。
【0017】ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素
原子、臭素原子、及びヨウ素原子を挙げることができ
る。炭化水素基としては、例えば、炭素原子数1〜2
0、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6のアル
キル基、炭素原子数が2〜20、好ましくは2〜10、
より好ましくは2〜6のアルケニル基、炭素原子数が2
〜20、好ましくは2〜10、より好ましくは2〜6の
アルキニル基、炭素原子数3〜15、好ましくは3〜
8、より好ましくは5〜6のシクロアルキル基、及び炭
素原子数6〜20、好ましくは6〜16、より好ましく
は6〜10の芳香族炭化水素基などを挙げることができ
る。アルキリデン基としては、例えば、メチリデン基、
エチリデン基、プロピリデン基、ブチリデン基などの炭
素原子数が1〜6の低級アルキリデン基などを挙げるこ
とができる。極性基が置換した炭化水素基としては、例
えば、炭素原子数1〜20、好ましくは1〜10、より
好ましくは1〜6のハロゲン化アルキル基を挙げること
ができる。
【0018】芳香環を有しないノルボルネン系モノマー
の具体例としては、例えば、ノルボルネン、そのアルキ
ル、アルキリデン、及びこれら置換または非置換のノル
ボルネンのハロゲン、水酸基、エステル基、アルコキシ
基、シアノ基、アミド基、イミド基、シリル基等の極性
基置換体を挙げることができる。より具体的には、例え
ば、2−ノルボルネン〔すなわち、ビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン〕、5−メチル−2−ノルボルネ
ン、5,6−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル
−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、
5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メトキシカル
ボニル−2−ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボル
ネン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−2−ノル
ボルネン、5−ヘキシル−2−ノルボルネン、5−オク
チル−2−ノルボルネン、5−オクタデシル−2−ノル
ボルネン等が挙げられる。
【0019】また、その他の具体例としては、ノルボル
ネンに一つ以上のシクロペンタジエンが付加したモノマ
ー、その上記と同様の誘導体や置換体、より具体的に
は、例えば、1,4:5,8−ジメタノ−1,2,3,
4,4a,5,8,8a−オクタヒドロ−2,3−シク
ロペンタジエノナフタレン、6−メチル−1,4:5,
8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−
オクタヒドロナフタレン、1,4:5,10:6,9−
トリメタノ−1,2,3,4,4a,5,5a,6,
9,9a,10,10a−ドデカヒドロ−2,3−シク
ロペンタジエノアントラセン等;シクロペンタジエンの
多量体である多環構造の単量体、その上記と同様の誘導
体や置換体、より具体的には、ジシクロペンタジエン、
2,3−ジヒドロジシクロペンタジエン等;シクロペン
タジエンとテトラヒドロインデン等との付加物、その上
記と同様の誘導体や置換体、より具体的には、1,4−
メタノ−1,4,4a,4b,5,8,8a,9a−オ
クタヒドロフルオレン、5,8−メタノ−1,2,3,
4,4a,5,8,8a−オクタヒドロ−2,3−シク
ロペンタジエノナフタレン等;などが挙げられる。
【0020】芳香環含有ノルボルネン系重合体中のノル
ボルネン系モノマー(芳香環含有及び/またはその他の
ノルボルネン系モノマー)単位の含有量(結合量)は、
使用目的に応じて適宜選択されるが、通常30重量%以
上、好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重
量%以上である。ノルボルネン系モノマーの含有量が過
度に少ないと、電気特性、耐熱性、耐ハンダ性、耐薬品
性、及び機械的強度などの特性が充分でなくなるおそれ
があり、好ましくない。
【0021】芳香族ビニル化合物以外のビニル化合物と
しては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、
1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテ
ン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペン
テン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘ
キセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジ
メチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3
−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、
1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、
1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭素数2〜2
0のエチレンまたはα−オレフィン;シクロブテン、シ
クロペンテン、シクロヘキセン、3,4−ジメチルシク
ロペンテン、3−メチルシクロヘキセン、2−(2−メ
チルブチル)−1−シクロヘキセン、シクロオクテン、
3a,5,6,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−
1H−インデンなどのシクロオレフィン;1,4−ヘキ
サジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メ
チル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンな
どの非共役ジエン;などが挙げられる。これらのビニル
系化合物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み
合わせて使用することができる。
【0022】(2)重合方法 ノルボルネン系モノマーの開環重合体または開環共重合
体は、公知の重合方法により得ることができる。開環重
合触媒としては、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、
オスミウム、イリジウム、及び白金などから選ばれる金
属のハロゲン化物、硝酸塩またはアセチルアセトン化合
物と、還元剤とからなる触媒;あるいは、チタン、バナ
ジウム、ジルコニウム、タングステン、及びモリブデン
から選ばれる金属のハロゲン化物またはアセチルアセト
ン化合物と、有機アルミニウム化合物とからなる触媒を
用いることができる。
【0023】上記触媒系に、第三成分を加えて、重合活
性や開環重合の選択性を高めることができる。具体例と
しては、分子状酸素、アルコール、エーテル、過酸化
物、カルボン酸、酸無水物、酸クロリド、エステル、ケ
トン、含窒素化合物、含硫黄化合物、含ハロゲン化合
物、分子状ヨウ素、その他のルイス酸などが挙げられ
る。含窒素化合物としては、脂肪族または芳香族第三級
アミンが好ましく、具体例としては、トリエチルアミ
ン、ジメチルアニリン、トリ−n−ブチルアミン、ピリ
ジン、α−ピコリンなどが挙げられる。
【0024】開環(共)重合は、溶媒を用いなくても可
能であるが、不活性有機溶媒中でも実施することができ
る。溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシ
レンなどの芳香族炭化水素、n−ペンタン、ヘキサン、
ヘプタンなどの脂肪族炭化水素、シクロヘキサンなどの
脂環族炭化水素、スチレンジクロリド、ジクロルエタ
ン、ジクロルエチレン、テトラクロルエタン、クロルベ
ンゼン、ジクロルベンゼン、トリクロルベンゼンなどの
ハロゲン化炭化水素などが挙げられる。重合温度は、通
常−50℃〜100℃、好ましくは−30℃〜80℃、
より好ましくは−20℃〜60℃であり、重合圧力は、
通常、0〜50kg/cm2、好ましくは0〜20kg
/cm2である。
【0025】ノルボルネン系モノマーと芳香族ビニル化
合物及び/または芳香族ビニル化合物以外のビニル化合
物との付加共重合体を製造するには、公知の方法を採用
することができ、例えば、モノマー成分を炭化水素溶媒
中でまたは溶媒が存在しない条件下で、溶媒またはノル
ボルネン系モノマーに可溶のバナジウム化合物と有機ア
ルミニウム化合物、好ましくはハロゲン含有有機アルミ
ニウム化合物とからなる触媒の存在下で共重合させる方
法を挙げることができる。炭化水素触媒として、例え
ば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、灯油などの脂肪族
炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなど
の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなど
の芳香族炭化水素等が挙げられる。重合温度は、通常−
50℃〜100℃、好ましくは−30℃〜80℃、より
好ましくは−20℃〜60℃であり、重合圧力は、通
常、0〜50kg/cm2、好ましくは0〜20kg/
cm2である。
【0026】(3)水素化方法 芳香環含有ノルボルネン系重合体の水素化重合体(水素
添加物)は、常法に従って、開環重合体または開環共重
合体を水素添加触媒の存在下に、水素により水素化する
方法により得ることができる。水素添加触媒としては、
遷移金属化合物とアルキル金属化合物の組み合わせから
なる触媒、例えば、酢酸コバルト/トリエチルアルミニ
ウム、ニッケルアセチルアセトナート/トリイソブチル
アルミニウム、チタノセンジクロリド/n−ブチルリチ
ウム、ジルコノセンジクロリド/sec−ブチルリチウ
ム、テトラブトキシチタネート/ジメチルマグネシウム
等の組み合わせが挙げられる。
【0027】水素添加反応は、通常、不活性有機溶媒中
で実施する。有機溶媒としては、生成する水素添加物の
溶解性に優れていることから、炭化水素系溶媒が好まし
く、環状炭化水素系溶媒がより好ましい。このような炭
化水素系溶媒としては、ベンゼン、トルエン等の芳香族
炭化水素;n−ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水
素、シクロヘキサン、デカリン等の脂環族炭化水素;テ
トラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテ
ル等のエーテル類;等が挙げられ、これらの2種以上を
混合して使用することもできる。通常は、重合反応溶媒
と同じでよく、重合反応液にそのまま水素添加触媒を添
加して反応させればよい。
【0028】本発明で使用する芳香環含有ノルボルネン
系重合体は、耐候性や耐光劣化性が高いことが好まし
く、そのために、開環(共)重合体は、主鎖構造中の不
飽和結合の通常95%以上、好ましくは98%以上、よ
り好ましくは99%以上は飽和していることが好まし
い。芳香環構造については、本発明の目的を達成するに
は、通常20%以上、好ましくは30%以上、好ましく
は40%以上が残存していることが望ましい。主鎖構造
中の不飽和結合と芳香環構造中の不飽和結合とは、1
−NMRによる分析により区別して認識することができ
る。主鎖構造中の不飽和結合を主として水素添加するに
は、−20℃〜120℃、好ましくは0〜100℃、よ
り好ましくは20〜80℃の温度で、0.1〜50kg
/cm2、好ましくは0.5〜30kg/cm2、より好
ましくは1〜20kg/cm2の水素圧力で水素添加反
応を行うことが望ましい。
【0029】アルケニル基の導入方法 本発明のアルケニル基変性ノルボルネン系重合体は、上
記芳香環含有ノルボルネン系重合体にアルケニル基を導
入して得ることができる。アルケニル基の導入方法とし
ては、格別限定されるものではないが、例えば、芳香環
含有ノルボルネン系重合体を有機金属でメタル化する工
程及びアルケニルハライドで置換反応する工程を含んで
なる方法によって行うことができる。この方法により、
芳香環を有するノルボルネン系重合体(開環重合体、そ
の水素添加物、及び付加重合体のいずれでも)に容易に
アルケニル基を導入することができる。従来、ポリフェ
ニレンエーテルを有機金属でメタル化し、次いで、アリ
ルハライドで置換反応することにより、主鎖の芳香環の
α位の炭素原子にアリル基が導入されることが知られて
いる(特開昭64−69628号公報)。また、本発明
において、芳香環を持たないノルボルネン系重合体に
は、同様な方法によりアリル基が導入できないことから
考えて、本発明においても、アリル基などのアルケニル
基は、芳香環のα位の炭素原子または芳香環に導入され
ているものと思われる。
【0030】本発明の製造方法における第1工程及び第
2工程は、アルケニル基を有するノルボルネン系重合体
の開環重合体の水素添加物を製造するのに特に好適であ
る。すなわち、アルケニル基含有ノルボルネン系重合体
の他の製造方法として、アルケニル基を持つノルボルネ
ン系モノマーを開環重合する方法がある。しかしなが
ら、この方法では、得られた開環重合体の耐熱性や耐薬
品性を向上させるために、主鎖に形成された炭素−炭素
二重結合を水素添加させる場合に、アルケニル基を選択
的に残存させるのは困難である。これに対して、本発明
の製造方法によれば、ノルボルネン系モノマーの開環重
合体を水素添加してから、得られた水素添加物にアルケ
ニル基を導入することができる。
【0031】有機金属としては、芳香環ノルボルネン系
重合体をメタル化できるものであれば格別な制限はない
が、通常は、有機アルカリ金属が用いられる。有機アル
カリ金属としては、例えば、メチルリチウム、n−ブチ
ルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチ
ウム、フェニルリチウムなどの有機リチウム化合物;ア
ルキルナトリウムなどの有機ナトリウム化合物などが挙
げられ、好ましくは有機リチウム化合物である。これら
の有機金属は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組
み合わせて用いることができる。有機金属化合物の使用
量は、目標のアルケニル基導入量に応じて適宜選択でき
るが、芳香環含有ノルボルネン系重合体100重量部に
対して、通常0.01〜1000ミリモル、好ましくは
0.1〜500ミリモル、より好ましくは1〜250ミ
リモルの範囲である。
【0032】アルケニルハライドの炭素数は、格別な限
定はないが、通常2〜20、好ましくは3〜10、より
好ましくは3〜6の範囲である。具体的には、ビニルハ
ライド、アリルハライド、ブテニルハライド、ペンテニ
ルハライド、ヘキセニルハライド、オクテニルハライ
ド、ウンデシルハライド、オレイルハライド、エライジ
ルハライドなどが挙げられ、これらの中でも、ビニルハ
ライド、アリルハライド、ブテニルハライド、ペンテニ
ルハライド、ヘキセニルハライド、オクテニルハライド
が好ましく、アリルハライドが特に好ましい。アルケニ
ルハライドのハライド部分は特に制限はないが、通常、
クロライド、ブロマイド、アイオダイドなどが用いられ
る。例えば、アリルハライドの具体例としては、アリル
クロライド、アリルブロマイド、アリルアイオダイドな
どが挙げることができる。これらのアルケニルハライド
は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて
用いることができる。アルケニルハライドの使用量は、
目標のアルケニル基導入量に応じて適宜選択されるが、
有機金属に対して、通常、当量以上、好ましくは1〜5
当量、より好ましくは1〜2当量の範囲である。
【0033】メタル化反応とそれに続くアルケニル化反
応は、溶媒を加えて行うことができる。溶媒としては、
例えば、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタンなどの
エーテル類;N,N,N′,N′−テトラメチルエチレ
ンジアミンなどの第3級アミン類の共存下のシクロヘキ
サン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素類
等などを用いることができる。反応温度及び反応時間に
ついては、特に制限はないが、メタル化反応では、反応
温度は、通常−78℃〜(系の沸点)の間〔低温で凝固
をするものは、(系の凝固点)〜(系の沸点)の間〕、
好ましくは5℃〜(系の沸点)の間であり、反応時間
は、通常,30秒〜24時間、好ましくは1分〜10時
間の範囲である。アリル化反応では、反応温度は、通常
−78℃〜(系の沸点)の間〔低温で凝固をするもの
は、(系の凝固点)〜(系の沸点)の間〕、好ましくは
5℃〜(系の沸点)の間であり、反応時間は、通常、3
0秒〜24時間、好ましくは1分〜10時間の範囲であ
る。メタル化反応及びアルケニル化反応は、窒素、アル
ゴン等の不活性ガス雰囲気下で行うのが特に好ましい。
【0034】アルケニル基変性ノルボルネン系重合体の
アルケニル基導入率は、要求されるエポキシ基含有量に
応じて適宜選択されるが、下式(1) アルケニル基導入率=(X/Y)×100 (1) X:導入アルケニル基全モル数 Y:ポリマーの総モノマー単位数(ポリマーの重量平均
分子量/モノマーの平均分子量) で求められる値が、通常0.1〜100モル%、好まし
くは1〜50モル%、より好ましくは5〜30モル%の
範囲であることが望ましい。アルケニル基導入率がこの
範囲である時に、最終的に得られるエポキシ基含有ノル
ボルネン系重合体のエポキシ基含有量を好適な範囲内に
制御することが容易となり、架橋性が良好でかつ架橋物
の誘電特性及び耐水性の各特性が高度にバランスされ好
適である。
【0035】エポキシ化方法 本発明のエポキシ基含有ノルボルネン系重合体は、上記
アルケニル基含有ノルボルネン系重合体と過酸化物を反
応させることにより製造することができる。すなわち、
過酸化物がエポキシ化剤として作用し、アルケニル基の
炭素−炭素二重結合をエポキシ化することができる。過
酸化物としては、炭素−炭素二重結合のエポキシ化剤と
して用いられるものであれば格別な限定はないが、例え
ば、過酢酸、過安息香酸、メタクロロ過安息香酸、トリ
フルオロ過酢酸などの過酸類;過酸化水素、ターシャリ
ーブチルハイドロパーオキサイド、クメンパーオキサイ
ドなどのハイドロパーオキサイド類;などが挙げられ
る。
【0036】エポキシ化反応は、アルケニル基含有ノル
ボルネン系重合体と過酸化物を混合し、加熱すればよ
く、この反応は、通常、溶媒の存在下で行われる。溶媒
としては、アルケニル基含有ノルボルネン系重合体を溶
解または分散できるものであれば格別な制限はなく、例
えば、前記ノルボルネン系重合体の製造で例示した溶媒
と同様なものを用いることができる。溶媒の使用量は、
アルケニル基含有ノルボルネン系重合体を溶解または分
散できる量であれば格別な制限はないが、アルケニル基
含有ノルボルネン系重合体に対する重量比で、通常1〜
100倍量、好ましくは2〜80倍量、より好ましくは
5〜50倍量の範囲である。反応条件は、過酸化物の種
類に応じて適宜選択すればよいが、反応温度が、通常0
〜300℃、好ましくは50〜200℃、反応時間が、
通常0.1〜10時間、好ましくは0.5〜5時間の範
囲である。反応終了後は、メタノール等の貧溶媒を多量
に反応系に添加してポリマーを析出させ、濾別洗浄後、
減圧乾燥等により得ることができる。
【0037】エポキシ基含有ノルボルネン系重合体 本発明の製造方法で得られるエポキシ基含有ノルボルネ
ン系重合体のエポキシ基含有率は、使用目的に応じて適
宜選択されるが、重合体中の総モノマー単位数を基準と
して、0.1〜100モル%、好ましくは1〜50モル
%、より好ましくは5〜35モル%の範囲である。エポ
キシ基含有率がこの範囲にあるときに、電気特性、耐湿
性及び金属やシリコンウエハ等の他材との密着性が高度
にバランスされ好適である。なお、エポキシ基含有率
は、下式(2)で表される。 エポキシ基含有率(モル%)=(x/y)×100 (2) x:不飽和エポキシ化合物の変性残基全モル数(1H−
NMRで測定) y:ポリマーの総モノマー単位数(ポリマー重量平均分
子量/モノマーの平均分子量)
【0038】本発明の製造方法で得られるエポキシ基含
有ノルボルネン系重合体の分子量には、格別な制限はな
いが、トルエンを溶媒とするゲル・パーミエーション・
クロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチ
レン換算の数平均分子量(Mn)、あるいはエポキシ基
含有ノルボルネン系重合体がトルエンに溶解しない場合
は、シクロヘキサンを溶媒とするGPCにより測定した
ポリイソプレン換算の数平均分子量(Mn)で、通常5
00〜500,000、好ましくは1,000〜20
0,000、より好ましくは5,000〜100,00
0の範囲である。エポキシ基含有ノルボルネン系重合体
の数平均分子量(Mn)がこの範囲にあるときに、耐水
性や配合剤の分散性等の特性が高度にバランスされ好適
である。
【0039】架橋性重合体組成物 本発明の製造方法で得られる上記エポキシ基含有ノルボ
ルネン系重合体は、架橋剤及びその他の配合剤を配合
し、架橋性重合体組成物として用いることができる。架
橋性重合体組成物の架橋は、特に制限はなく、例えば、
熱、光、及び放射線などを用いて行うことができ、架橋
剤の種類は、それらの手段により適宜選択される。本発
明の製造方法で得られるエポキシ基含有ノルボルネン系
重合体を使用すると、種々の架橋剤に対して分散性が良
好となる。架橋剤以外の配合剤としては、例えば、架橋
助剤、難燃剤、その他の樹脂成分、その他の配合剤、溶
媒などを挙げることができる。
【0040】(1)架橋剤 架橋剤としては、特に限定されないが、一般的には、有
機過酸化物が用いられる。有機過酸化物としては、例え
ば、メチルエチルケトンパーオキシド、シクロヘキサノ
ンパ−オキシドなどのケトンパーオキシド類;1,1−
ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)ブタンなどのパーオキシケタール類;t−ブチルハ
イドロパーオキシド、2,5−ジメチルヘキサン−2,
5−ジハイドロパーオキシドなどのハイドロパーオキシ
ド類;ジクミルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,
5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3,α,
α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピ
ル)ベンゼンなどのジアルキルパーオキシド類:オクタ
ノイルパーオキシド、イソブチリルパーオキシドなどの
ジアシルパーオキシド類;パーオキシジカーボネートな
どのパーオキシエステル類;が挙げられる。これらの中
でも、硬化後の樹脂の性能から、ジアルキルパーオキシ
ドが好ましく、アルキル基の種類は、成形温度によって
変えるのがよい。
【0041】また、架橋剤として、光によりラジカルを
発生する光架橋剤を用いることができる。光架橋剤とし
ては、例えば、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン
イソブチルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル系
化合物;ベンゾフェノン、メチルオルソベンゾイルベン
ゾエート、4,4′−ジクロロベンゾフェノン等のベン
ゾフェノン系化合物;ジベンジル、ベンジルメチルケタ
ール等のベンジル系化合物;2,2−ジエトキシアセト
フェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノ
ン、4−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプ
ロピオフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、
2,2−ジエトキシアセトフェノン、4′−フェノキシ
−2,2−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン
系化合物;2−クロロチオキサントン、2−メチルチオ
キサントン、2−イソプロピルチオキサントン等のチオ
キサントン系化合物;2−エチルアントラキノン、2−
クロロアントラキノン、ナフトキノン等のアントラキノ
ン系化合物;2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェ
ノン、4′−ドデシル−2−ヒドロキシ−2−メチルプ
ロピオフェノン等のプロピオフェノン系化合物;オクテ
ン酸コバルト、ナフテン酸コバルト、オクテン酸マンガ
ン、ナフテン酸マンガン等の有機酸金属塩;等の光架橋
剤を挙げることができる。これらの架橋剤は、それぞれ
単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることが
できる。架橋剤の配合量は、エポキシ基含有ノルボルネ
ン系重合体100重量部に対して、通常、0.001〜
30重量部、好ましくは0.001〜15重量部、より
好ましくは0.1〜10重量部、最も好ましくは0.5
〜5重量部の範囲である。架橋剤の配合量がこの範囲に
あるときに、架橋性及び架橋物の電気特性、防湿性など
の特性が高度にバランスされ好適である。
【0042】(2)架橋助剤 本発明においては、架橋性及び配合剤の分散性をさらに
高めるために、架橋助剤を使用することができる。架橋
助剤としては、特に限定されるものではないが、特開昭
62−34924号公報等で公知のものでよく、例え
ば、キノンジオキシム、ベンゾキノンジオキシム、p−
ニトロソフェノール等のオキシム・ニトロソ系架橋助
剤;N,N−m−フェニレンビスマレイミド等のマレイ
ミド系架橋助剤;ジアリルフタレート、トリアリルシア
ヌレート、トリアリルイソシアヌレート等のアリル系架
橋助剤;エチレングリコールジメタクリレート、トリメ
チロールプロパントリメタクリレート等のメタクリレー
ト系架橋助剤;ビニルトルエン、エチルビニルベンゼ
ン、ジビニルベンゼンなどのビニル系架橋助剤;等が例
示される。これらの中でも、アリル系架橋助剤、メタク
リレート系架橋助剤が、均一に分散させやすく好まし
い。架橋助剤の添加量は、架橋剤の種類により適宜選択
されるが、架橋剤1重量部に対して、通常、0.1〜1
0重量部、好ましくは0.2〜5重量部である。架橋助
剤の添加量は、少なすぎると架橋が起こりにくく、逆
に、添加量が多すぎると、架橋した樹脂の電気特性、防
湿性等が低下するおそれが生じる。
【0043】(3)難燃剤 難燃剤としては、特に制約はないが、架橋剤によって分
解、変性、変質しないものが好ましく、通常ハロゲン系
難燃剤が用いられる。ハロゲン系難燃剤としては、塩素
系及び臭素系の種々の難燃剤が使用可能であるが、難燃
化効果、成形時の耐熱性、樹脂への分散性、樹脂の物性
への影響等の面から、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブ
ロモエチルベンゼン、ヘキサブロモビフェニル、デカブ
ロモジフェニル、ヘキサブロモジフェニルオキサイド、
オクタブロモジフェニルオキサイド、デカブロモジフェ
ニルオキサイド、ペンタブロモシクロヘキサン、テトラ
ブロモビスフェノールA、及びその誘導体[例えば、テ
トラブロモビスフェノールA−ビス(ヒドロキシエチル
エーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス
(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモ
ビスフェノールA−ビス(ブロモエチルエーテル)、テ
トラブロモビスフェノールA−ビス(アリルエーテル)
等]、テトラブロモビスフェノールS、及びその誘導体
[例えば、テトラブロモビスフェノールS−ビス(ヒド
ロキシエチルエーテル)、テトラブロモビスフェノール
S−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)等]、
テトラブロモ無水フタル酸、及びその誘導体[例えば、
テトラブロモフタルイミド、エチレンビステトラブロモ
フタルイミド等]、エチレンビス(5,6−ジブロモノ
ルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド)、トリス−
(2,3−ジブロモプロピル−1)−イソシアヌレー
ト、ヘキサクロロシクロペンタジエンのディールス・ア
ルダー反応の付加物、トリブロモフェニルグリシジルエ
ーテル、トリブロモフェニルアクリレート、エチレンビ
ストリブロモフェニルエーテル、エチレンビスペンタブ
ロモフェニルエーテル、テトラデカブロモジフェノキシ
ベンゼン、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレン
オキサイド、臭素化エポキシ樹脂、臭素化ポリカーボネ
ート、ポリペンタブロモベンジルアクリレート、オクタ
ブロモナフタレン、ヘキサブロモシクロドデカン、ビス
(トリブロモフェニル)フマルアミド、N−メチルヘキ
サブロモジフェニルアミン等を使用するのが好ましい。
【0044】難燃剤の添加量は、エポキシ基含有ノルボ
ルネン系重合体100重量部に対して、通常3〜150
重量部、好ましくは10〜140重量部、特に好ましく
は15〜120重量部である。難燃剤の難燃化効果をよ
り有効に発揮させるための難燃助剤として、例えば、三
酸化アンチモン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ナト
リウム、三塩化アンチモン等のアンチモン系難燃助剤を
用いることができる。これらの難燃助剤は、難燃剤10
0重量部に対して、通常1〜30重量部、好ましくは2
〜20重量部の割合で使用する。
【0045】(4)その他のポリマー成分 また、本発明においては、架橋性重合体組成物に、必要
に応じて、ゴム質重合体やその他の熱可塑性樹脂を配合
することができる。ゴム質重合体は、ガラス転移温度が
0℃以下の重合体であって、通常のゴム状重合体及び熱
可塑性エラストマーが含まれる。ゴム質重合体のムーニ
ー粘度(ML1+4,100℃)は、使用目的に応じて適
宜選択されるが、通常5〜200である。
【0046】ゴム状重合体としては、例えばエチレン−
α−オレフィン系ゴム質重合体;エチレン−α−オレフ
ィン−ポリエン共重合体ゴム;エチレン−メチルメタク
リレート、エテレン−ブチルアクリレートなどのエチレ
ンと不飽和カルボン酸エステルとの共重合体;エチレン
−酢酸ビニルなどのエチレンと脂肪酸ビニルとの共重合
体;アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸
ラウリルなどのアクリル酸アルキルエステルの重合体;
ポリブタジエン、ポリソブレン、スチレン−ブタジエン
またはスチレン−イソプレンのランダム共重合体、アク
リロニトリル−ブタジエン共重合体、ブタジエン−イソ
プレン共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリル酸アル
キルエステル共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリル
酸アルキルエステル−アクリロニトリル共重合体、ブタ
ジエン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル−アクリ
ロニトリル−スチレン共重合体などのジエン系ゴム;ブ
チレン−イソプレン共重合体などが挙げられる。
【0047】熱可塑性エラストマーとしては、例えばス
チレン−ブタジエンブロック共重合体、水素化スチレン
−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレン
ブロック共重合体、水素化スチレン−イソプレンブロッ
ク共重合体などの芳香族ビニル−共役ジエン系ブロック
共重合体、低結晶性ポリブタジエン樹脂、エチレン−プ
ロピレンエラストマー、スチレングラフトエチレン−プ
ロピレンエラストマー、熱可塑性ポリエステルエラスト
マー、エチレン系アイオノマー樹脂などを挙げることが
できる。これらの熱可塑性エラストマーのうち、好まし
くは、水素化スチレン−ブタジエンブロック共重合体、
水素化スチレン−イソプレンブロック共重合体などであ
り、具体的には、特開平2−133406号公報、特開
平2−305814号公報、特開平3−72512号公
報、特開平3−74409号公報などに記載されている
ものを挙げることができる。
【0048】その他の熱可塑性樹脂としては、例えば、
低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密
度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、エチレン−エ
チルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、ポリスチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリ
フェニレンエーテル、ポリアミド、ポリエステル、ポリ
カーボネート、セルローストリアセテートなどが挙げら
れる。これらのゴム状重合体やその他の熱可塑性樹脂
は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて
用いることができ、その配合量は、本発明の目的を損な
わない範囲で適宜選択される。
【0049】(4)その他の配合剤 本発明の架橋性重合体組成物には、必要に応じて、耐熱
安定剤、耐候安定剤、レベリング剤、帯電防止剤、スリ
ップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、
顔料、天然油、合成油、ワックス、有機または無機の充
填剤などのその他の配合剤を適量添加することができ
る。具体的には、例えば、テトラキス[メチレン−3
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]メタン、β−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アルキルエ
ステル、2,2′−オキザミドビス[エチル−3(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート]などのフェノール系酸化防止剤;トリスノニ
ルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブ
リルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t
−ブチルフェニル)ホスファイト等のリン系安定剤;ス
テアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、12−ヒド
ロキシステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩;グリ
セリンモノステアレート、グリセリンモノラウレート、
グリセリンジステアレート、ペンタエリスリトールモノ
ステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、
ペンタエリスリトールトリステアレート等の多価アルコ
ール脂肪酸エステル;合成ハイドロタルサイト;アミン
系の帯電防止剤;フッ素系ノニオン界面活性剤、特殊ア
クリル樹脂系レベリング剤、シリコーン系レベリング剤
など塗料用レベリング剤;シランカップリング剤、チタ
ネートカップリング剤、アルミニウム系カップリング
剤、ジルコアルミネートカップリング剤等のカップリン
グ剤;可塑剤;顔料や染料などの着色剤;などを挙げる
ことができる。
【0050】有機または無機の充填剤としては、例え
ば、シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化マ
グネシウム、軽石粉、軽石バルーン、塩基性炭酸マグネ
シウム、ドワマイト、硫酸カルシウム、チタン酸カリウ
ム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム、タルク、クレ
ー、マイカ、アスベスト、ガラス繊維、ガラスフレー
ク、ガラスビーズ、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイ
ト、ベントナイト、グラファイト、アルミニウム粉、硫
化モリブデン、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、ポリエチ
レン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポ
リアミド繊維などを例示できる。
【0051】(5)溶媒 本発明の製造方法で得られるエポキシ基含有ノルボルネ
ン系重合体を溶媒に溶解させて、プリプレグ用の含浸用
溶液を調製したり、溶液流延法によりシート(フィル
ム)を製造したりすることができる。このように、溶媒
を用いてエポキシ基含有ノルボルネン系重合体を溶解さ
せる場合には、例えば、トルエン、キシレン、エチルベ
ンゼンなどの芳香族炭化水素;n−ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサンな
どの脂環式炭化水素;クロロベンゼン、ジクロルベンゼ
ン、トリクロルベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;な
どを挙げることができる。溶媒は、エポキシ基含有ノル
ボルネン系重合体、及び必要に応じて配合する各成分を
均一に溶解ないしは分散するに足りる量比で用いる。通
常、固形分濃度が1〜80重量%、好ましくは5〜60
重量%、より好ましくは10〜50重量%になるように
調整される。
【0052】絶縁材料 本発明の製造方法で得られるエポキシ基含有ノルボルネ
ン系重合体及び架橋性重合体組成物は、絶縁材料として
特に有用である。
【0053】成形体、プリプレグ、積層体、層間絶縁膜
など 本発明の製造方法で得られるエポキシ基含有ノルボルネ
ン系重合体及びそれを含む架橋性重合体組成物は、各種
成形体として用いることができる。エポキシ基含有ノル
ボルネン系重合体及び架橋性重合体組成物を成形する方
法は、成形途中での架橋により成形性の悪化が起こらな
いように、溶媒に溶解して成形するか、架橋しない温
度、または架橋速度が充分に遅い速度で溶融して成形す
る。具体的には、溶媒に溶解した架橋性重合体組成物を
流延して溶媒を除去して、シート状(シートまたはフィ
ルム)に成形するか、基材に含浸させて成形する。
【0054】(1)プリプレグ 架橋性重合体組成物の成形体の具体例の一つとしてプリ
プレグを挙げることができる。プリプレグは、トルエ
ン、シクロヘキサン、キシレン等の溶媒中に架橋性重合
体組成物及びび各種配合剤を均一に溶解ないしは分散さ
せ、次いで、補強基材を含浸させた後、乾燥させて溶媒
を除去して製造される。一般に、プリプレグは、50〜
500μm程度の厚さになるようにすることが好まし
い。溶媒としては、前記の如きものを使用することがで
きる。溶媒の使用量は、固形分濃度が通常1〜80重量
%、好ましくは5〜60重量%、より好ましくは10〜
50重量%になるように調整される。
【0055】補強基材としては、例えば、紙基材(リン
ター紙、クラフト紙など)、ガラス基材(ガラスクロ
ス、ガラスマット、ガラスペーパークオーツファイバー
など)及び合成樹脂繊維基材(ポリエステル繊維、アラ
ミド繊維など)を用いることができる。これらの補強基
材は、シランカップリング剤などの処理剤で表面処理さ
れていてもよい。これらの補強基材は、それぞれ単独
で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ
る。補強基材に対するエポキシ基含有ノルボルネン系重
合体の含浸量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、
補強基材に対して1〜90重量%、好ましくは10〜6
0重量%の範囲である。
【0056】(2)シート 架橋性成形体の具体例の一つであるシートを製造する方
法は、特に限定されないが、一般には、キャスティング
法が用いられる。例えば、トルエン、キシレン、シクロ
ヘキサン等の溶媒中に、本発明の架橋性樹脂組成物を固
形分濃度5〜50重量%程度になるように溶解、分散さ
せ、平滑面を有する支持体上に流延または塗布し、乾燥
等により溶剤を除去し、平滑面から剥離してシートを得
る。乾燥により溶媒を除去する場合は、急速な乾燥によ
り発泡することのない方法を選択することが好ましく、
例えば、低温である程度溶媒を揮発させた後、温度を上
げて溶媒を十分に揮発させるようにすればよい。
【0057】平滑面を有する支持体としては、鏡面処理
した金属板や樹脂製のキャリアフィルム等を用いること
ができる。樹脂製のキャリアフィルムを用いる場合、キ
ャリアフィルムの素材の耐溶剤性、耐熱性に注意して、
用いる溶媒や乾燥条件を決める。キャスティング法によ
り得られるシートは、一般に10μm〜1mm程度の厚
みを有する。これらのシートは、架橋することにより、
層間絶縁膜、防湿層形質用フィルム等として用いること
ができる。また、次に記載する積層体の製造に用いるこ
ともできる。
【0058】(3)積層体 架橋成形品の具体例の一つである積層板などの積層体
は、前述のプリプレグ及び/または未架橋のシートを積
み重ね、加熱圧縮成形して架橋・熱融着させることによ
り、必要な厚さにしたものである。積層板を回路基板と
して用いる場合には、例えば、金属箔等からなる配線用
導電層を積層したり、表面のエッチング処理等により回
路を形成する。配線用導電層は、完成品である積層板の
外部表面に積層するのみでなく、目的等によっては、積
層板の内部に積層されていてもよい。エッチング処理等
の二次加工時の反り防止のためには、上下対象に組み合
わせて積層することが好ましい。例えば、重ねたプリプ
レグ及び/またはシートの表面を、用いたノルボルネン
系樹脂に応じた熱融着温度以上、通常150〜300℃
程度に加熱し、30〜80kgf/cm2程度に加圧し
て、各層の間に架橋・熱融着させて積層板を得る。これ
らの絶縁層または基材に金属を適用する他の方法は、蒸
着、電気メッキ、スパッター、イオンメッカ、噴霧及び
レヤーリングである。一般に使用される金属は、銅、ニ
ッケル、錫、銀、金、アルミニウム、白金、チタン、亜
鉛及びクロムなどが挙げられる。配線基板においては、
銅が最も頻繁に使用されている。
【0059】(4)架橋 本発明においては、架橋性成形体を単独で、または積層
して、一定温度以上に加熱して架橋させて架橋成形体を
得ることができる。架橋反応を生じさせる温度は、主と
して架橋剤と架橋助剤の組み合せによって決められる
が、通常、80〜350℃、好ましくは120℃〜30
0℃、より好ましくは150〜250℃の温度に加熱す
ることにより架橋する。また、架橋時間は、有機過酸化
物の半減期の4倍程度にするのが好ましく、通常、5〜
120分、好ましくは10〜90分、さらに好ましくは
20〜60分である。架橋剤として光架橋剤を用いた場
合には、光照射により架橋させることができる。架橋性
成形体を積層して架橋する場合、各層の間で熱融着・架
橋が起こり、一体の架橋成形品が得られる。
【0060】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を
より具体的に説明する。物性の測定方法は、次のとおり
である。 (1)ガラス転移温度は、示差走査熱量計(DSC)法
により測定した。 (2)分子量は、特に記載しない限り、トルエンを溶媒
とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー
(GPC)によるポリスチレン換算値として測定した。 (3)水素添加率は、1H−NMRにより測定した。 (4)アルケニル基導入率及びエポキシ基含有率は、1
H−NMRにより測定し、前記式(1)または式(2)
により算出した。 (5)1MHzにおける誘電率は、JIS C6481
に準じて測定した。 (6)銅箔引き剥し強度は、積層体から幅20mm、長
さ100mmの試験片を取り出し、銅箔面に幅10mm
の平行な切込みを入れた後、引張試験機にて、面に対し
て垂直な方法に50mm/minの速さで連続的に銅箔
を引き剥し、その時の応力の最低値を示した。
【0061】[実施例1〜3]芳香環含有ノルボルネン系重合体の合成 窒素で置換した1リットルのフラスコに、1,4−メタ
ノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン(以
下、MTFと略記)5gと、トルエン120gを加え、
重合触媒として、トリイソブチルアルミニウム0.28
7mmolとイソブチルアルコール0.287mmo
l、分子量調整剤として1−ヘキセン2.30mmol
を添加した。ここに、六塩化タングステン0.057m
molを添加し、40℃で5分間撹拌した。その後、M
TF45gと、六塩化タングステン0.086mmol
を約30分間で連続的に系内に滴下し、滴下終了後、さ
らに30分間撹拌して重合を終了した。水素添加 この重合反応液を1リットルのオートクレーブに移し、
トルエン160gを加え、ニッケルアセチルアセトナー
ト0.5gとトリイソブチルアルミニウムの30重量%
トルエン溶液5.15gを混合したものを加え、反応器
内を水素置換した後、撹拌しながら80℃に昇温した。
温度が安定したところで水素圧力を30kg/cm2
昇圧して、反応過程で消費される水素を補充しながら3
時間反応させた。次いで、4.2gの水と、活性アルミ
ナ(表面積320cm2/g、細孔容量0.8cm3
g、平均粒径15μm、水澤化学製、ネオビードD粉
末)を2.5gを加え、80℃にて1時間撹拌した後、
固形分をろ過して除去した水素添加反応液を、3リット
ルのイソプロピルアルコール中に注いで析出させ、ろ別
して回収した。回収した樹脂を100℃、1Torr以
下で48時間乾燥させた。メタル化とアリル基の導入 得られたポリマー20gをテトラヒドロフラン200m
lに溶解させた溶液を調製し、それぞれn−ブチルリチ
ウム(1.54モル/l、ヘキサン溶液)35ml、7
0ml、及び150mlを加え、窒素雰囲気下、加熱還
流下で1時間反応させた。室温まで冷却した後、アリル
ブロマイドをそれぞれ1.4g、2.7g、及び5.6
gを添加し、室温のまま30分間攪拌した。反応液を上
記と同様にして凝固、乾燥し、変性率の異なる3種類の
アリル基変性ポリマーを得た。エポキシ化 3種類のアリル基変性ポリマー50重量部に対し、m−
クロロ過安息香酸50重量部とトルエン300重量部を
混合し、40℃で3時間攪拌した後、上記と同様にして
凝固、乾燥し、変性率の異なる3種類のエポキシ変性ポ
リマー(A、B、C)を得た。それぞれの物性を表1に
示した。
【0062】[実施例4〜6]MTFを、5−フェニル
−2−ノルボルネン(以下、PNBと略記)50重量%
とテトラシクロドデセン(以下、TCDと略記)50重
量%の混合モノマーに変える以外は、実施例1〜3と同
様にして、変性率の異なるエポキシ変性ポリマー(D、
E、F)を合成した。それぞれの物性を表1に示した。
【0063】[実施例7〜9]芳香環含有ノルボルネン系重合体の合成 窒素で置換した1リットルの重合器に、MTFのシクロ
ヘキサン溶液、触媒としてVO(OC25)Cl2のシ
クロヘキサン溶液、及びエチルアルミニウムセスキクロ
ライド〔Al(C251.5Cl1.5〕のシクロヘキサン
溶液を、重合器内での濃度がそれぞれ55g/l、0.
5mmol/l、4.0mmol/lとなるように供給
し、これにエチレンを14リットル/Hr、水素を0.
5リットル/Hr、で供給し、系内を10℃に制御し
た。一方、重合器上部から連続的にフラスコ内の重合液
の全量が1リットルとなり、平均滞留時間が0.5時間
となるように抜き出した。抜き出した重合液にイソプロ
ピルアルコールを少量添加して重合を停止し、その後、
水1リットルに対して濃塩酸5mlを添加した水溶液と
重合液を1対1の割合でホモジナイザーを用いて強撹拌
下で接触させ、触媒残渣を水相へ移行させた。上記混合
液を静置し、水相を除去後さらに蒸留水で2回水洗を行
い、重合液を精製分離した。この重合液を3リットルの
アセトン中に注いで析出させ、ろ別して回収した。回収
した樹脂を100℃、1Torr以下で48時間乾燥さ
せた。メタル化、アリル基の導入、及びエポキシ化 得られたポリマーを用いて、実施例1〜3と同様にして
変性率の異なるエポキシ変性ポリマー(G、H、I)を
合成した。それぞれの物性を表1に示した。
【0064】[比較例1]MTFをETDに変える以外
は、合成例3と同様にして、芳香環を含有しない水素化
開環重合体を合成し、エポキシ変性(メタル化、アリル
基の導入、及びエポキシ化)を試みたが、エポキシ基は
検出されなかった。合成結果を表1に示した。
【0065】[比較例2]比較例1で得られた水素化開
環重合体50重量部に対して、アリルグリシジルエーテ
ル3重量部、ジクミルパーオキシド0.8重量部、及び
tert−ブチルベンゼン120重量部を混合し、オー
トクレーブ中にて150℃で、3時間反応を行った後、
反応液を上記と同様にして凝固、乾燥し、エポキシ変性
ポリマーを得た。このポリマーをKとする。それぞれの
物性を表1に示した。
【0066】[比較例3]比較例1で得られた水素化開
環重合体50重量部に対して、アリルグリシジルエーテ
ル6重量部、ジクミルパーオキシド1.6重量部、及び
tert−ブチルベンゼン120重量部を混合し、オー
トクレーブ中にて150℃で、3時間反応を行ったとこ
ろ、内容物はゲル化していた。
【0067】[比較例4]MTFをTCDに変える以外
は、実施例9と同様にして、芳香環を含有しない付加型
重合体を合成し、エポキシ変性(メタル化、アリル基の
導入、及びエポキシ化)を試みた、エポキシ基は検出さ
れなかった。合成結果を表1に示した。
【0068】
【表1】 *1:mol%の比率
【0069】[実施例10〜27、比較例5〜8]実施
例1〜9、及び比較例1〜2、及び4で得られた各樹脂
と、各種成分を表2及び3に示した組成で配合し、各々
固形分の濃度が20〜40重量%になるように、トルエ
ンに溶解して溶液(ワニス)とした。溶液の均一性 これらの溶液を30分間静置した後の溶液の均一性を目
視で観察し、以下の基準で表侵した。 ○:完全な均一系、 ×:相分離系。含浸の均一性 これらの溶液に、それぞれ幅10cm、長さ10cm、
厚さ約0.5mmのEガラスクロスを10秒間浸漬させ
た後ゆっくりと引き上げ1分間放置した。得られた樹脂
含浸ガラスクロスの固形分のみを再度トルエンに溶解
し、大量の酢酸イソプロピルに注ぎ込み、環状ポリオレ
フィン分のみを凝固、ろ別して回収した。一方、ろ別し
た液体を、大量のメタノールに注ぎ込み、上記と同様に
して難燃剤分を回収した。これらを70℃×1Torr
で48時間乾燥させ、各々の重量を測定した。このとき
の2成分の重量比と、ワニス状態での2成分の重量比の
差異を算出し、以下の基準で評価した。 ◎:2%未満、 ○:2%以上5%未満、 △:5%以上10%未満、 ×:10%以上。積層体 さらに、これらの溶液(ワニス)にEガラスクロスを浸
漬して含浸を行い、その後エアーオーブン中で乾燥さ
せ、硬化性複合材料(プリプレグ)を作製した。プリプ
レグ中の基材の重量は、プリプレグの重量に対して40
%とした。成形後の厚みが0.8mmになるように上記
のプリプレグを必要に応じて複数枚重ね合わせ、その両
面に厚さ35μmの銅箔を置いて、熱プレス成形機によ
り成形硬化させて樹脂積層体を得た。このようにして得
た樹脂積層体の諸物性を測定したところ、実施例10〜
27のいずれの樹脂積層体も良好な誘電率、銅箔引き剥
がし強さを示した。
【0070】
【表2】
【0071】
【表3】 (脚注) (1)過酸化物a:2,5−ジメチル−2,5−ジ(t
−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3 (2)TAIC:トリアリルイソシアヌレート (3)エポキシ系難燃剤:旭チバ(株)製ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂(AER 8010) (4)イミダゾール:2−エチル−4−メチルイミダゾ
ール
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、誘電特性や耐水性に優
れ、かつ、配合剤の分散性や銅箔との引き剥し強度にも
優れ、しかもエポキシ基変性率の制御が容易なエポキシ
基含有ノルボルネン系重合体の製造方法が提供される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)芳香環含有ノルボルネン系重合体
    を有機金属でメタル化する工程、(2)次いで、アルケ
    ニルハライドで置換反応してアルケニル基を導入する工
    程、(3)さらに、導入したアルケニル基を過酸化物に
    よりエポキシ化する工程を含むことを特徴とするエポキ
    シ基含有ノルボルネン系重合体の製造方法。
JP33470396A 1996-11-29 1996-11-29 エポキシ基含有ノルボルネン系重合体の製造方法 Pending JPH10158368A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007184388A (ja) * 2006-01-06 2007-07-19 Sumitomo Bakelite Co Ltd プリント配線板の製造方法およびプリント配線板
JP2009040985A (ja) * 2007-08-08 2009-02-26 National Taiwan Univ Of Science & Technology エポキシ基を有するノルボルネン単量体およびその重合体

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